JPH0740228Y2 - 自動保磁力計 - Google Patents

自動保磁力計

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JPH0740228Y2
JPH0740228Y2 JP1988125406U JP12540688U JPH0740228Y2 JP H0740228 Y2 JPH0740228 Y2 JP H0740228Y2 JP 1988125406 U JP1988125406 U JP 1988125406U JP 12540688 U JP12540688 U JP 12540688U JP H0740228 Y2 JPH0740228 Y2 JP H0740228Y2
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power supply
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恭之 矢内
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Tohoku Steel Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この考案は、保磁力計に関し、特に、磁化された試料を
振動させることにより検出コイルに誘起される交流電圧
に基づいて試料の保磁力を測定する方式の保磁力計に関
する。
(ロ)従来の技術 第2図は従来の試料を振動させる形式の保磁力計の構成
を示すブロック図である。
ソレノイド型の磁界発生コイル31内には、試料配置部が
形成されており、該配置部には、加振器32に載置された
試料33が挿入される。磁力検出コイル34は、試料33の近
傍に配置されて、磁化された試料33の振動により誘起交
流電圧信号を発生する。この交流信号の程度は、磁化さ
れた試料33の有する磁束密度に比例する。この交流信号
は増幅器35によって増幅され、その電圧値は電圧計36に
よって表示される。磁界発生コイルには、切換スイッチ
37が接続しており、該切換スイッチを介して、該磁界発
生コイルを、試料を飽和磁化させるための磁化用電源38
又は磁化された試料を消磁させるための減磁用電源39に
手動で選択的に接続することができる。減磁用電源39と
磁界発生コイル31の間には、直列に電流調整器40と電流
計41が接続されている。電流計41に表示される電流値は
試料33に加えられる減磁用磁界の強さに比例する。
第3図は試料の保磁力を測定するに際し、試料33に印加
される磁界Hと試料33の有する磁束密度Bとの関係を示
す磁化曲線である。
先ず、試料を試料配置部に配置し、スイッチ37が磁化用
電源38側に投入することにより、試料33は、磁界発生コ
イル31から十分大きな正の磁界が印加されて、飽和まで
磁化される(曲線参照)。次にスイッチ37を、初期電
流値を零に設定した減磁用電源39側に切り換えると印加
磁界が零となり、試料33には残留磁気Brが残留する(曲
線参照)。ここで電流調整器40を調節し、電流を徐々
に増加させて、磁界発生コイル31から試料33の負の磁界
を印加させる。試料33の磁束密度Bは減少し、やがて試
料の磁束密度Bは零になる(曲線参照)。この試料の
磁束密度が零となったときの印加磁界の強さを測定して
試料の保磁力Hcを求める。
この磁束密度Bの変化の過程は電圧計36によってモニタ
ーされるが、磁束密度Bが零になる時点、即ち印加磁界
Hが試料33の保磁力Hcと一致する時点で電圧計36は極小
値を示す。
この試料の磁束密度が零になった時の印加磁界の強さHc
を電流計41の電流値I′から求めて、試料33の保磁力Hc
とする。
この時の試料の保磁力Hcの値は、電流計41の電流値を
I′とし、kを磁界発生コイル常数すると、次の式
(1)により、 Hc=k×I′ (1) 求められる。
(ハ)考案が解決しようとする問題点 上述した従来の保磁力計は、すべて手動でスイッチの切
り換えや電流調整器の調節を行っていたので、熟練を要
し、一つの試料の測定で最低30秒、通常1分〜2分かか
っていた。さらに操作者の熟練度に応じて、測定値にバ
ラツキを生じるので、測定精度が低下して問題であっ
た。
一方、試料の磁化の強さ即ち磁束密度Bが零になる時点
は、電圧計の読みが極小になった時であるが、磁束密度
Bの検出時のノイズの影響から、電圧計の表示が常にふ
らつくために、その判別が困難であり、問題とされてい
た。しかも、誤って極小値を過ぎて減磁を続けた場合、
試料は負側に磁化させられるので、電流調整器を調節し
て再び極小値に戻しても、減磁曲線を辿らないため
に、誤った保磁力値Hc′を示す結果となり(曲線参
照)、正しい測定値が得られず、再測定を行わなければ
ならず測定能率が悪く問題であった。
本考案は上述した従来の保磁力計の問題点を解決する事
を目的としている。
(ニ)問題点を解決するための手段 本考案は、全自動で試料の保磁力を測定できる自動保磁
力計を提供するものであり、また、試料に印加する磁界
の強さを自動的に掃引させ、ノイズ成分を除いて、試料
の磁束密度が零となる時点を自動的に正確に判別でき、
しかも、同時に、その磁界の強さを読み取ることができ
る高精度の自動保磁力計を提供することを目的としてい
る。
即ち、本考案は、試料配置部が中心に形成され、磁化用
電源及び減磁用掃引直流電源が互いに逆極性に接続され
ているソレノイド型磁界引加装置と、加振器を備え、前
記試料配置部に移動可能に配置されている試料保持具
と、前記試料配置部近傍に位置して設けられている磁力
検出器を備える自動保磁力計において、加振器の入力端
にパワーアンプを介して第一出力端が接続する低周波発
信器と、磁力検出器の出力端にプリアンプを介して第一
入力端が接続するオートゲインコントローラーと、該オ
ートゲインコントローラの出力端にバンドパスフィルタ
ーを介して第一入力端が接続し、第二入力端が低周波発
信器の第二出力端に接続するオートフェーズロックイン
アンプと、該オートフェーズロックインアンプの第一出
力端に入力端が接続するゼロ電圧検出器と、磁化用電源
に対して逆極性に、電流検出増幅器を介してソレノイド
型磁界印加装置に接続する減磁用掃引直流電源と、電流
検出増幅器の出力端の一に第一入力端が接続するディジ
タル電圧計と、前記磁化用直流電源の入力端、前記減磁
掃引直流電源の入力端、前記ディジタル電圧計の第二入
力端及び前記パワーアンプの入力端の一に、夫々対応し
て出力端が接続し、かつ前記オートゲインコントローラ
及びオートフェーズロックインアンプに双方向に接続端
が接続すると共に前記ゼロ電圧検出器の出力端に入力端
が接続するコントロール信号発生器とを備えており、前
記コントロール信号発生器は、前記磁化用直流電源、前
記減磁掃引直流電源、前記ディジタル電圧計及び前記パ
ワーアンプを集中かつ自動的に制御可能に設けられてい
ることを特徴とする自動保磁力計にある。
本考案にかかる自動保磁力計は、試料に磁界を印加する
ためのコイル内に試料配置部を備える磁界発生コイル
と、試料に磁化磁界を印加し試料を一時的に磁化するた
めに磁界発生コイルに選択的に接続される磁化用電源
と、磁化された試料に掃引減磁磁界を印加して磁化され
た試料を徐々に減磁するための、磁界発生コイルに選択
的に接続可能で且つ掃引電流を供給可能の減磁用掃引直
流電源を含む。また本考案において磁界発生コイルは、
試料を一次的に磁化するための磁化用コイルと、減磁す
るための磁化用コイルとを夫々専用化して別個に設ける
こともできる。さらに少なくとも減磁中の試料を一定周
期の機械的振動を加えつつ保持するための加振器を備え
る試料保持装置と、振動中の試料に発生する磁化の強さ
の変化を交流電気信号に変換して検出し磁化の強さが零
になる時点を判別する磁力検出回路を有する。
さらに磁化用電源から減磁用掃引直流電源への切り換え
を制御し且つ掃引電流の掃引を制御し、試料の磁化の強
さが零になった時点で掃引を停止するためのコントロー
ル回路と、掃引停止時の掃引電流値を試料の保磁力を示
す値に換算して表示する表示装置を含む構成とした。
磁力検出回路は例えば試料に発生する磁力を交流電気信
号に変換する磁力検出コイルと、交流電気信号の位相と
加振器に印加される交流駆動信号の位相を自動的に同期
させて検波整流増幅し直流電気信号に変換するオートフ
ェーズロックインアンプと、直流電気信号の極性反転を
検出し磁力が零になる時点を判別する電圧検出器により
構成される。
本考案において、磁力検出器は、試料(強磁性体)に磁
界Hを印加して、磁化された試料の磁化を測定するため
に、試料近くに配置される。しかし、磁力検出器は、印
加磁界の強さHと磁化した試料からの磁界の強さの双方
が作用し、このままでは試料の磁化のみを検出すること
は困難である。そこで本考案においては、試料を印加磁
界に対して直角方向に振動させ、検出位置における磁界
のうち、試料の磁化による成分のみを変動させて検出器
に生じる試料の磁化の強さに対応する交流電圧を検出す
る方式が採られている。
したがって、試料保持装置に設けられる加振器は、試料
を一定周期で振動させるものであり、試料を一定周期で
振動できるものであれば、如何なる試料振動機構も使用
することができる。例えば、モーター軸を偏心カムとし
て板等を接触させる方式の装置や圧電素子を用いる方式
の装置等いろいろな試料振動装置を使用することができ
る。
また、本考案において、オートゲインコントローラー
(AGC)は、種々の大きさ及び磁化率を有する磁性材料
を試料として計測できるように、その非常に広い範囲の
値を示す検出交流信号を、アンプ系の飽和を防いで、正
常に増幅作動させるために設けられている。したがっ
て、AGC回路、対数アンプ等を使用することができる。
例えば、180dB(109倍)の変化に対応できる電子式可変
利得制御器を用いるのが好ましい。
本考案において、オートゲインコントローラーは、例え
ば、簡単には、電子ボリュームといわれるICを用いるこ
とができるが、これらのICの利得制御範囲は30〜60dB程
度なので、3段以上の構成とするのが好ましい。
利得の制御は各ICに加える利得制御電圧Ecによって行わ
れる。この場合、利得制御電圧Ecは、例えば三角波発生
回路により零より徐々に掃引される。出力電圧の適正値
の検出は、例えば、出力を整流した後、コンパレーター
又はコントロール装置を構成しているマイクロコンピュ
ーターにより行われる。出力電圧が適正な値に至ったこ
とが検出されたところで、利得制御電圧の掃引を停止さ
せ、測定が終了するまで一定電圧に保持させるようにす
る。
本考案において、バンドパスフィルターは、試料の磁化
の強さが零になる時点を正確に捕らえることができるよ
うに、磁力の検出交流信号に含まれるノイズ成分を十分
に除去するために設けられる。
ノイズは、一般に広範囲な周波数成分をもっているが、
これに対し、検出交流信号は加振器の振動数に等しい単
一周波数成分であるため、加振器の振動数を中心周波数
としたバンドパスフィルターを用いることにより、かな
りのノイズが低減できる。バンドパスフィルターの構成
は種々考えられるが、Q値は10〜100程度にするのが好
ましい。
本考案において、オートフェーズロックインアンプ(位
相検波+ローパスフィルター)は、前記バンドパスフィ
ルターによって除去不能の例えば加振器と同じ周波数を
もったノイズを低減するために設けられており、公知の
ものを適宜使用することができる。
本考案において、オートフェーズロックインアンプによ
る位相の制御は、オートゲインコントローラーの場合と
同様、例えば三角波発生器を用いて制御電圧を掃引させ
て行われれる。この場合、位相が合致して正の最大値と
なった点で該掃引を停止させ、制御電圧をそのまま測定
終了まで保持するようにする。
また、本考案において、オートフェーズロックインアン
プは、参照信号の移相は行わずに、入力信号を位相検波
後、その出力を演算して、等価的に位相合致と同じ結果
を得る方式のものとすることができる。
本考案において、コンパレーターは、試料の磁化の強さ
が零となった時点を検出するために、零の電位が閾値と
して使用される。したがって、例えば、前段よりのコン
パレーター負入力端子への入力が正の場合、出力は負と
なり、負の場合は出力は正となるので、出力電圧の極性
が変わる時点を求めて、試料の磁化の強さが零の時点を
検出する。
本考案において、磁化用電源は、例えば、電源側に整流
器を設け、この整流器にサイリスタ等の第1スイッチを
介してコンデンサーを接続し、このコンデンサーに同じ
くサイリスタ等の第2スイッチを介して磁界印加装置に
接続すると共に、第1スイッチ及び第2スイッチをシー
ケンス制御回路に接続して構成することができる。この
場合、第1スイッチをコントロール信号によりオンにし
て、コンデンサーを充電状態にし、次いで、コントロー
ル信号により、前記第1スイッチをオフにすると共に、
第2スイッチをオンにして、磁界発生コイルに瞬間的に
放電し、試料を磁化させ、その後コントロール信号によ
り第2スイッチをオフにすると共に、第1スイッチをオ
ンにして再充電を行う。
本考案において、減磁用直流掃引電源は、例えば、三角
波発生器及び電圧−電流変換器を備えている。三角波発
生器は、コントロール装置からの信号により掃引を開始
し、その出力電圧により、電圧−電流変換器を駆動し、
電圧を電流に変換し、磁界発生コイルに通電する。一
方、零の電位を閾値としたコンパレーターで構成された
零電圧検出器が作動すると、コントロール装置より、掃
引停止信号が発せられ、三角波発生器は掃引を停止す
る。
本考案において、保磁力表示装置は、市販の電流計が使
用できるが、掃引電源から磁界発生コイルへ接続する抵
抗回路に、例えば、オペレーションアンプを介してディ
ジタルパネルメータを接続して構成することができる。
この場合、減磁電流と、磁界発生コイルの磁場の強さH
との関係は、前記式(1)によって求められる。したが
って、コイル電流をコイル定数(k)倍に増幅して表示
させれば磁界の大小が直接読むことができるので好まし
い。
本考案において、コントロール装置は、測定手順に従っ
てシーケンス信号を発生させるものであり、例えば読み
取り専用の記憶装置(ROM)、各ブロックよりのアナロ
グ信号入力用の入出力装置(I/0)、制御信号出力用の
入出力装置(I/0)及び中央処理装置(CPU)を備えるマ
イクロコンピュータを使用して構成することができ、ま
た、比較判断機能を各ブロックに受け持たせて、タイマ
IC、単安定マルチバイブレータ、フリップフロップ回路
等で構成することができる。
(ホ)作用 本考案においては、コントロール回路の制御に従って、
試料はまず磁化され、次に自動的に減磁操作に移行す
る。減磁操作中、減磁のために磁界発生コイルに印加さ
れる直流電流は自動的に掃引される。その間振動中の試
料に発生する磁化の強さの変化は自動的に磁力検出器に
よってモニターされており、磁化の強さが零になった時
点で直流電流の掃引は停止され、その時の直流電流値か
ら試料の保磁力が自動的に求められる。
又、試料に生ずる磁化の強さの変化をモニターするため
に、オートフェーズロックインアンプが用いられ、磁化
の強さについての検出交流電気信号に含まれるノイズ成
分を除去し、正確な磁化の強さの零時点の判別を行う。
(ヘ)実施例 以下添付図面を参照して、本考案の実施の態様の一例に
ついて説明するが、本考案は以下の説明及び例示によっ
て何ら制限されるものではない。
第1図は本考案の保磁力計の一実施例における回路構成
を示すブロック図である。
試料1の近傍に磁力検出コイル2が配置されている。試
料1をほぼ中心として磁界発生コイル3が配置されてい
る。シールドケース4がこの磁界発生コイル3を磁気的
にシールドしている。加振器5は試料1に一定振動数、
例えば23Hz又は80Hzの機械的振動を加えつつ試料1を磁
界発生コイル中に保持する様構成されている。パワーア
ンプ6を介して低周波発振器7が一定周波数の交流駆動
信号を加振器5に供給する。
磁力検出コイル2に発生した交流電気信号はプリアンプ
8、オートゲインコントローラー9及びバンドパスフィ
ルター10を介してオートフェーズロックインアンプ11に
供給される。ここで交流電気信号は位相検波され、整流
増幅直流化される。この直流電気信号は電圧計12により
モニターされると共に、ゼロ電圧検出器13、例えばコン
パレーターによって直流電気信号が極性を反転する、す
なわち零になる時点が判別され、次段のパルス発生器14
が応答してパルス発生器14まで連なった回路が、交流磁
力検出手段を構成する。磁化用直流電源15は選択的に磁
界発生コイル3に接続される。次に自動減磁掃引直流電
源16は選択的に磁界発生コイル3に接続され徐々に試料
を減磁するために掃引直流電流を供給する。磁界発生コ
イル3と自動減磁掃引直流電源16の間には、電流検出増
幅器17が挿入され掃引電流値を検出する。ディジタル電
圧計18が電流検出増幅器17に接続され、掃引電流値を減
磁磁界強度に換算して表示する。ウインドコンパレータ
ー19及びアラーム発生器20が電流検出増幅器17に接続さ
れている。さらに外付けプリンター用のプリンター駆動
回路21も電流検出増幅器17に接続されている。
コントロール信号発生器22が図示する様に点線で保磁力
計の各回路要素に接続されており、各回路要素の作動シ
ークエンスを制御している。なお、図中点線はディジタ
ル制御信号ラインを示し、実線はアナログ信号ラインを
示す。スタートスイッチ23がコントロール信号発生器22
に付加されている。又、レンジ切換スイッチ24が試料の
保磁力の大小に従って掃引電流幅を選ぶために自動減磁
掃引直流電源16に付加されている。なお、本例において
は、図示されていないが、直流定電圧電源が、交流電源
から電源供給を受けて各回路要素に直流定電圧を供給す
るように設けられている。
次に本例にかかる保磁力計の動作を説明する。スタート
スイッチ23を押すことにより、マイクロコンピューター
あるいはタイマー用IC等により構成されたコントロール
信号発生器22が測定手順のプログラムに従って、各ブロ
ックに順次コントロール信号を送り始める。大容量コン
デンサー、充電用ダイオード、放電用サイリスタスイッ
チ等により構成された磁化用直流電源15がコントロール
信号により作動し、コンデンサーに蓄えられた電荷を瞬
時に磁界発生コイル3に放電し、試料1を飽和まで磁化
する。磁化が行われた後、電源切換器25は、コントロー
ル信号により、磁界発生コイル3の結線を減磁掃引電源
側に、自動的に切り換える。その後磁化用直流電源15は
コントロール信号により充電状態になり、次の放電に備
えられる。加振器駆動用パワーアンプ6がコントロール
信号により動作状態となり、試料1が振動を始める。こ
の振動は測定が終了するまで続き、測定終了後コントロ
ール信号により停止する。磁化した試料1が振動する
と、電磁誘導により差動型に結線された1対の検出コイ
ル2に試料の磁力に応じた電圧が発生しプリアンプ8で
増幅される。この電圧の大きさは、試料の違いにより非
常に大きな差を示す。この広範囲の値を示す検出電圧
を、計測に適した値とするため、電子式利得制御回路で
構成されたオートゲインコントローラー9がコントロー
ル信号により適切な増幅率になるよう制御され、この増
幅率は測定が終了されるまで一定に保持される。
適切な電圧値となった磁力検出電圧は試料の振動数と同
じ中心周波数を持ったバンドパスフィルター10を通り、
不要なノイズが軽減され、さらにオートフェーズロック
インアンプ11によりほぼ完全にノイズが除去される。こ
のオートフェーズロックインアンプ11のオートフェーズ
機構は、加振器5に一定の駆動信号を供給する低周波発
振器7から分枝された交流信号を参照信号として用い、
この参照信号の位相を移相器により進ませ、検出電圧の
位相と合致させ同期検波する方法を採っているが、移相
器の制御はコントロール信号により行われている。同期
検波された交流検出電圧は整流増幅され、直流電気信号
として出力される。オートフェーズロックインアンプ11
の出力は電圧計12に接続され、試料の磁化状態がモニタ
ーできる。オートフェーズロックインアンプ11のオート
フェーズ機能により、検出電圧と参照信号の位相が合致
すると、自動減磁掃引直流電源16がコントロール信号に
より作動し、磁界発生コイル3に通電を開始し、その掃
引電流は零より徐々に増加してゆく。磁界発生コイル3
により発生する磁界は、試料1の磁化を打ち消すように
発生し、電流の増加とともに試料1の磁化の強さは減少
し、磁力検出電圧も減少してゆく。
試料1の磁化の強さが完全に打ち消され、交流検出電圧
の位相が180°反転する段階で、対応する直流検出電圧
が零になると、すなわち極性が正から負に移行する時点
で、ゼロ電圧検出器13がそれを検知し、即座にパルス発
生器14よりコントロール信号発生器22へ減磁完了信号パ
ルスが送られ、続いて、コントロール信号発生器22より
自動減磁掃引直流電源16、ディジタル電圧計18へコント
ロール信号を発生し、減磁電流の掃引停止とともにその
ときの磁界発生コイル電流を磁界強度に換算した数値が
保磁力Hcの値として、ディジタル電圧計18に表示され
る。保磁力計として必ずしも必要ではないが、より便利
にするために、ウインドウコンパレーター19でレンジ範
囲を越えた計測が行われたかどうか判定し、その場合に
はLED点灯及び警報音をアラーム発生器20で発生させ再
測定の必要を知らせる。さらに、データ記録用としてプ
リンターの接続が可能となっているが、このプリンター
駆動回路21も、ウインドウコンパレーター19と同時にコ
ントロール信号により制御される。測定終了後、適切な
間をおいてコントロール信号発生器22より各回路要素へ
リセット信号が送られ、各回路要素はすべて測定前の状
態に復帰し、次の測定に備えられる。
(ト)考案の効果 本考案によれば、手動式の従来例に対してすべての操作
が自動化されている。測定精度に影響する減磁工程が自
動化されているため測定者の個人差が除かれ測定値の再
現性に優れている。又、操作が極めて簡単であるため熟
練を要せず効率的であり、15秒〜30秒で一つの試料の測
定が終了する。
さらに磁化の強さの検出手段にバンドパスフィルターと
オートフェーズロックインアンプを併用したため、従来
に対し、ノイズがほとんど除去でき高精度の保磁力測定
が可能となった。又、高感度化、低ノズル化により200
Å×5mm×5mm程度の非常に小さな試料も測定可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の保磁力計の一実施例における回路構成
を示すブロック図であり、第2図は従来の保磁力計の概
念を示すブロック図である。また、第3図は従来の保磁
力計による保磁力測定法の動作を説明するための磁化曲
線を示す図である。 図中の符号については、1は試料、2は磁力検出コイ
ル、3は磁界発生コイル、4はシールドケース、5は加
振器、6はパワーアンプ、7は低周波発振器、8はプリ
アンプ、9はオートゲインコントローラー、10はバンド
パスフィルター、11はオートフェーズロックインアン
プ、12は電圧計、13はゼロ電圧検出器、14はパルス発生
器、15は磁化用直流電源、16は自動減磁掃引直流電源、
17は電流検出増幅器、18はディジタル電圧計、19はウイ
ンドウコンパレーター、20はアラーム発生器、21はプリ
ンター駆動回路、22はコントロール信号発生器、23はス
タートスイッチ、24はレンジ切換スイッチ、25は電源切
換器である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料配置部が中心に形成され、磁化用電源
    及び減磁用掃引直流電源が互いに逆極性に接続されてい
    るソレノイド型磁界引加装置と、加振器を備え、前記試
    料配置部に移動可能に配置されている試料保持具と、前
    記試料配置部近傍に位置して設けられている磁力検出器
    を備える自動保磁力計において、加振器の入力端にパワ
    ーアンプを介して第一出力端が接続する低周波発信器
    と、磁力検出器の出力端にプリアンプを介して第一入力
    端が接続するオートゲインコントローラーと、該オート
    ゲインコントローラの出力端にバンドパスフィルターを
    介して第一入力端が接続し、第二入力端が低周波発信器
    の第二出力端に接続するオートフェーズロックインアン
    プと、該オートフェーズロックインアンプの第一出力端
    に入力端が接続するゼロ電圧検出器と、磁化用電源に対
    して逆極性に、電流検出増幅器を介してソレノイド型磁
    界印加装置に接続する減磁用掃引直流電源と、電流検出
    増幅器の出力端の一に第一入力端が接続するディジタル
    電圧計と、前記磁化用直流電源の入力端、前記減磁掃引
    直流電源の入力端、前記ディジタル電圧計の第二入力端
    及び前記パワーアンプの入力端の一に、夫々対応して出
    力端が接続し、かつ前記オートゲインコントローラ及び
    オートフェーズロックインアンプに双方向に接続端が接
    続すると共に前記ゼロ電圧検出器の出力端に入力端が接
    続するコントロール信号発生器とを備えており、前記コ
    ントロール信号発生器は、前記磁化用直流電源、前記減
    磁掃引直流電源、前記ディジタル電圧計及び前記パワー
    アンプを集中かつ自動的に制御可能に設けられているこ
    とを特徴とする自動保磁力計。
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