JPH0740948B2 - アミドの微生物学的製造法 - Google Patents

アミドの微生物学的製造法

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JPH0740948B2
JPH0740948B2 JP61127176A JP12717686A JPH0740948B2 JP H0740948 B2 JPH0740948 B2 JP H0740948B2 JP 61127176 A JP61127176 A JP 61127176A JP 12717686 A JP12717686 A JP 12717686A JP H0740948 B2 JPH0740948 B2 JP H0740948B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔3−1産業上の利用分野〕 本発明は、アミドの微生物学的製造法に関する。更に詳
しくは、本発明は、ニトリルをロドコッカス(Rhodococ
cus)属に属する特定の微生物の作用による水和反応に
付し、生成するアミドを分離取得するアミドの微生物学
的製造法に関する。産業上重要なアミドとして、たとえ
ばアクリルアミドやメタクリルアミドが知られている。
アクリルアミドは、既に高分子凝集剤、紙力増強剤及び
繊維改良剤などに利用されているほか、新たに、石油三
次回収への大きな用途が開けつつある。一方、メタクリ
ルアミドは、適度な親水、親油性及び優れた耐熱性、架
橋性などの特長を生かして、塗料、接着剤、光架橋性化
合物などに利用されている。本発明の微生物学的製造法
は、これら有用なアミドを効率良く工業的に製造するの
に利用することができる。
〔3−2従来の技術〕 アミドの製造法としては、ニトリルを還元状態の銅を触
媒として水和し製造する方法が公知であるが、触媒の再
生が困難である上、生成アミドの分離、精製工程が複雑
であり、更に、新規で工業的に有利な製造方法の開発が
望まれていた。
一方、最近、微生物を用いたニトリルからアミドの製造
法がいくつか提案されている。たとえばバチルス(Baci
llus)属、バクテリジューム(Bacteridium)属、ミク
ロコッカス(Micrococcus)属、ブレビバクテリウム(B
revibacterium)属を用いる方法(特開昭51−86186)、
コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、ノカルジ
ア(Nocardia)属を用いる方法(特公昭56−17918)、
シュードモナス(Pseudomonas)属を用いる方法(特公
昭59−37951)等である。
〔3−3発明が解決しようとする問題点〕 しかし、バチルス属、バクテリジューム属、ミクロコッ
カス属、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム
属、ノカルジア属及びシュードモナス属等を用いるいず
れの従来の方法も、アミド化反応活性が低く、また、従
来法の多くについて副生する有機酸の量も未だ工業的に
充分満足されるレベルには到達していない。
〔3−4問題点を解決する為の手段〕 本発明者らは、ニトリルを水和し、工業的に充分満足さ
れるアミド化反応活性及び選択性を有する微生物の探索
と培養及び反応条件の研究を鋭意行った結果、ロドコッ
カス属に属する微生物の中にアミド生産能の高い微生物
を発見し、本発明を完成するに到った。即ち、本発明に
よれば、原料ニトリルを微生物の作用による水和反応に
付して対応するアミドに変換させ、生成するアミドを反
応混合物から分離するアミドの製造方法において、該微
生物としてロドコッカス(Rhodococcus)属に属し、ニ
トリルを水和する能力を有する特定の微生物を用い且つ
該微生物の培養に誘導ニトリルを用いることを特徴とす
るアミドの微生物学的製造法が提供される。
本発明に用いられる微生物はロドコッカス属に属する特
定のアミド生産菌であるが、具体的には、ロドコッカス
sp.AK32菌株(R.SP.AK32)(以下AK32と略称する)及び
ロドコッカスsp.AK33菌株(R.sp.AK33)(以下AK33と略
称する)である。また、本発明者らが同様に発見したロ
ドコッカス・エリスロポリスAK3132菌株(R.erythropol
is AK3132)(以下AK3132と略称する)も同様に有用で
あるが、後で述べる参考例からも明らかなように、アミ
ドの収率が低いので、本発明では参考に記載する。AK3
2,AK33及びAK3132は、それぞれ微工研条寄第1046号、10
47号及び1040号として工業技術院微生物工業技術研究所
に寄託されている。
以下にそれらの菌学的性質及び化学分類学的性質を示
す。
以上の菌学的性質並びに化学分類学的性質をバージーの
細菌分類書(Bergy′s Manual of Determinative Bacte
riology)第8版(1974)及びザプロカリオーテス(The
Prokaryotes,A Handbook on Habitats,Isolation,and
Identification of Bacteria)(1981)に基づいて分類
すると、AK32,AK33及びAK3132は好気性、グラム陽性、
運動性の無い桿菌で、初期に長桿菌状であるが菌糸状を
呈さず、ブランチング及びフラグメンテーションを示
し、後に球ないし短桿菌状に断裂する。また、細胞壁ペ
プチドグリカンにはメソ−ジアミノピメリン酸を有し、
N−アシル基はグリコリルタイプである。菌体脂肪酸分
析では直鎖脂肪酸主体であり、ミコール酸の存在と共に
特徴的に10−メチル−オクタデカン酸を有する。従っ
て、AK32,AK33及びAK3132はロドコッカス属に属する細
菌であると決定した。AK32,AK33及びAK3132は、生育条
件及び糖からの酸の生成などで差異が認められる。これ
らの微生物は工業技術院微生物工業技術研究所に下記の
番号で寄託されている。
次に、本発明の一般的実施態様について説明する。本発
明で水和反応に付される原料ニトリルとしては、たとえ
ば、アセトニトリル、プロピオニトリル、サクシノニト
リル、アジポニトリルのような脂肪族飽和ニトリル、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリルのような脂肪族不
飽和ニトリル、ベンゾニトリル、フタロジニトリルのよ
うな芳香族ニトリル及びニコチノニトリルのような複素
環式ニトリルである。
本発明に使用される微生物の培養には、プロピオニトリ
ル、イソブチロニトリル、メタクリロニトリルから選ば
れる誘導ニトリル(インデューサー ニトリル)(indu
cer nitrile)を唯一の炭素源、窒素源とする培地を用
いるか、もしくは、グルコース、アルドース等の炭素
源、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム等の窒素源、
酵母エキス、麦芽エキス、ペプトン、肉エキス等の有機
栄養源に、誘導ニトリルを炭素源、窒素源として共存さ
せたものに、リン酸塩、ナトリウム、カリウム、鉄、マ
グネシウム、マンガン、亜鉛等の無機栄養源等を適宜含
有した培地を用いて培養することにより、原料ニトリル
の水和活性を持った菌体を取得することができる。微生
物の培養でインデューサーとして用いる誘導ニトリルの
使用量は特に臨界的ではなく、微生物を用いるニトリル
の水和反応においてアミド生成活性を微生物に与えるの
に十分の量あればよく、従来よく知られている他の菌を
用いるニトリルのアミド生成反応の際に菌の培養に用い
られる誘導ニトリルの量と同じ程度の量である。培地の
pHは通常5〜9、好ましくはpH6〜8、温度は通常20〜3
5℃、好ましくは27〜32℃で2〜5日間好気的に培養を
行なう。本発明で「ニトリルを微生物の作用による水和
反応に付して対応するアミドに変換させる」ということ
は水和すべきニトリルの存在下に微生物を培養する場
合、ならびに微生物培養後の菌体培養物、そこから採取
した菌体または菌体処理物、たとえば菌体の破砕物、と
原料ニトリルとを接触させる場合、のいずれをも包含す
るものとする。また、菌体を固定化して反応に利用する
場合をも包含するものである。菌体培養物からの菌体の
採取は遠心分離法等の公知の方法で行なうことができ、
菌体の破砕はホモジナイザー等により機械的に行なう
か、又は超音波などを用いて行なうことができる。
本発明においては、上述のように、菌体培養物をそのま
ま用いることができる。もしくは、それから上述の方法
で分離した菌体及び菌体処理物を水又はリン酸バッファ
ー(たとえばpH7〜9)などの緩衝液に懸濁し、これに
原料ニトリルを共存させれば、速やかに水和反応が進行
しアミドが生成する。すなわち、通常、該微生物菌体又
は菌体処理物を、たとえば0.1〜5重量%、原料ニトリ
ルを、たとえば0.2〜10重量%含有する水性懸濁液を、
温度をたとえば0〜30℃、pHをたとえば5〜10の条件を
用いて、反応時間をたとえば、2分ないし8時間反応さ
せれば良い。また、反応に際して基質として用いる原料
ニトリルは、一般に生物毒性が強いので、反応系内の基
質濃度は反応を阻害しない程度の濃度、たとえば2重量
%以下、にコントロールしつつ、逐次添加することによ
り微生物の失活を抑制することができる。又、反応温度
を下げることも、微生物寿命を長くする上で有効であ
る。
かくして、原料ニトリルは、副生物であるカルボン酸の
生成なしに、ほぼ100%のモル収率でアミドに転換する
ことができる。こうして得られたアミド生成物は、合目
的な公知の方法に従って精製し、アミド製品が得られ
る。すなわち、たとえば、反応液から、そのままもしく
は菌体をたとえば遠心分離、膜分離等によって除去後、
必要に応じて、活性炭、イオン交換樹脂などによる処理
によって着色物質、不純物等を除去したのち、膜分離、
減圧濃縮、晶出、遠心分離などにより、目的のアミド製
品を取得することができる。
〔3−5発明の効果〕 本発明は、ニトリルの水和活性を有するロドコッカス属
に属する微生物を用いることにより、原料ニトリルから
対応するアミドを生成せしめるに際し、反応活性が極め
て高く、又、選択性がほぼ100%で副生物が極めて少な
い、工業的に優れたアミドの製造法を提供する。
一般には、反応温度を下げると微生物の寿命が長くなる
が反応速度が低下する。本発明の方法では、反応活性の
極めて高い微生物を用いるため、所定の反応速度を得る
場合、反応温度を下げることができ、結果として微生物
寿命を長く出来、アミドの製造コストを低げることが出
来る。
〔3−6実施例〕 次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
実施例1 (1) 培養 AK32を、下記の条件で培養した。
1)培地 トリプトン 1.7 重量% ソイペプトン 0.3 〃 グルコース 0.25 〃 イソブチロニトリル(インデューサー) 0.5 〃 食塩 0.5 〃 リン酸第二カリウム 0.25 〃 pH 7.3 2)培養条件 30℃/4日間 (2) メタクリロニトリルの水和反応 菌体は、得られた培養液から遠心分離により集菌し、生
理食塩水にて洗浄したものを反応に供した。すなわち、
乾燥菌体量として0.2重量%、メタクリロニトリル2.0重
量%、0.05Mリン酸バッファー液(pH7.0)97.8重量%の
反応液を調合し、30℃にて反応を開始した。反応開始5
分後に、反応液をガスクロマトグラフにより分析したと
ころ、2.5重量%のメタクリルアミドを含み、未反応の
メタクリロニトリル、メタクリル酸及びその他の副生物
は全く含まれず、反応はほぼ定量的に進行し完結してい
た。
比較例1 (1) 培養 コリネバクテリウムスペシース(Corynebacteriumsp.)
N−774株(微工研菌寄第4446号)を下記の条件で培養
した。
1)培地 グルコース 1.0重量% ペプトン 0.5 〃 酵母エキス 0.3 〃 麦芽エキス 0.3 〃 pH 7.2 2)培養条件 28℃/3日間 (2) メタクリロニトリルの水和反応 得られた培養液から菌体を分離して水洗し、乾燥菌体3
部及び水97部の休止菌体分散液を調合し、撹拌下に水酸
化カリウムにてpH8.5にコントロールしつつメタクリロ
ニトリルを1時間当り3部の割合で連続的に滴下し30℃
で反応させた。4時間反応させた後、メタクリロニトリ
ルの滴下を止め、さらに30分撹拌を続け系内のメタクリ
ロニトリルを殆ど完全に反応させた。反応終了後、遠心
分離により菌体を除去し澄明液を得た。このもののメタ
クリルアミドを定量したところ13.0重量%の含有率であ
った。メタクリルアミドの収率は約95%であった。
実施例2 (1) 培養 AK32を下記の条件で培養した。
1)培地 グルコース 1.0 重量% 肉エキス 1.0 〃 ペプトン 1.0 〃 イソブチロニトリル(インデューサー) 0.25 〃 食塩 0.1 〃 リン酸第一カリウム 0.1 〃 硫酸マグネシウム 0.05 〃 硫酸第一鉄 0.005 〃 硫酸マンガン 0.005 〃 硫酸アンモニウム 0.1 〃 硝酸カリウム 0.1 〃 pH 7.0 2)培養条件 30℃/3日間 (2) ニトリルの水和反応 菌体は、得られた培養液から実施例1と同様の方法で取
得した。
反応条件は下記の通りである。
乾燥菌体量 0.2重量% 基質のニトリル 2.0 〃 0.05Mリン酸バッファー(pH7.0) 97.8 〃 反応温度 10 ℃ 反応時間 5 分 得られた結果は次表に示す通りであった。
なお、分析は通常ガスクロマトグラフィーを用いたが、
沸点の高いサクシノニトリル、アジポニトリル、ベンゾ
ニトリル、テレフタロニトリル、ニコチノニトリルのア
ミド化生成物は液体クロマトグラフィーにより分析し
た。
実施例3 (1) 培養 AK33を、実施例2と同様な条件で培養した。
(2) アクリロニトリルの水和反応 菌体は、得られた培養液から実施例1と同様の方法で取
得し、乾燥菌体重量として10gを0.05Mリン酸バッファー
(pH7.0)1に加え、休止菌体分散液を調製した。こ
の液に、アクリロニトリルを間欠的に添加してその水和
反応を行なった。すなわち、20分毎にアクリロニトリル
20gずつ添加し、2〜3℃で反応を行なった。反応混合
物中の未反応のアクリロニトリル及び生成したアクリル
アミドの濃度は、アクリロニトリル添加直前の反応混合
物をガスクロマトグラフィーで分析して定量した。反応
開始後ほぼ直線的に反応混合物中のアクリルアミドの量
が増加し、反応開始後5時間で、450g/−バッファー
のアクリルアミドが生産された。反応はまだ進行するよ
うであったが、この時点で反応速度がやや低下したので
反応を停止した。アクリルアミド収率はほぼ100%であ
り、副生物としてのアクリル酸は、添加したアクリロニ
トリルに対し0.1%程度にすぎなかった。
比較例2 (1) 培養 シュウドモナス・クロロラフィス(Pseudomonas Chloro
raphis)B23株(微工研菌寄第187号)を下記の条件で培
養した。
1)培地 デキストリン 0.5 重量% リン酸第二カリウム 0.2 〃 硫酸マグネシウム 0.02 〃 イソブチロニトリル(インデューサー) 0.2 〃 食塩 0.1 〃 pH 7.0 2)培養条件 28℃/3日間 (2) アクリロニトリルの水和反応 得られた培養液から菌体を分離して水洗し、乾燥菌体重
量として20g/の濃度となるようにリン酸バッファー
(pH7.0)に分散させてなる休止菌体分散液にアクリロ
ニトリルを間欠的に添加してその水和反応を行なった。
反応は0〜4℃で行ない、アクリロニトリル濃度が0.4M
となるようにアクリロニトリルを間欠的に添加した。反
応開始後ほぼ直線的に反応混合物中のアクリルアミドの
量が増加し、反応開始後7.5時間で400g/のアクリルア
ミドが生成された。反応はまだ十分に進行するようであ
ったが、この時点で反応液が粘稠となったので反応を停
止した。
アクリルアミドの収率は約99%であり、副生物としての
アクリル酸は添加したアクリロニトリルの約0.7%であ
った。
実施例4 (1) 培養 AK32を、実施例2と同様な条件で培養した。
(2) メタクリロニトリルの水和反応 菌体は、実施例3と同様の方法で取得し、乾燥菌体重量
として5gを、0.05Mリン酸バッファー(pH7.0)1に加
え、休止菌体分散液を調製した。この液に、メタクリロ
ニトリルを間欠的に添加してその水和反応を行なった。
すなわち1時間毎に、メタクリロニトリルを20gずつ添
加し、2〜3℃で反応を行なった。反応混合物中の未反
応のメタクリロニトリルの濃度は、メタクリロニトリル
添加直前の反応混合物をガスクロマトグラティーで分析
して定量した。反応開始後5時間経過したあたりからメ
タクリルアミドが結晶として析出し始めた。以後、未反
応メタクリロニトリルが若干残存し始めたので、メタク
リロニトリルの添加を2時間毎に20gずつと改め、25時
間反応を継続したところ、245gのメタクリルアミド結晶
が得られた。この反応液を4℃にて1600時間冷蔵保存し
ておいた後、メタクリロニトリル20gを添加し、2〜3
℃で反応を行なったところ、2時間後には未反応メタク
リロニトリルは全く検出されず、ほぼ100%収率でメタ
クリルアミドに転換していた。なお、副生物としてのメ
タクリル酸は添加したメタクリロニトリルの0.1%程度
にすぎなかった。
実施例5 (1) 培養 AK32を、実施例2と同様な条件で培養した。
(2) メタクリロニトリルの水和反応 菌体は、実施例3と同様の方法で取得した後、アルギン
酸カルシウムゲルを用い固定化菌体を調製した。固定化
菌体25g(乾燥菌体重量換算0.5g)を、0.5重量%塩化カ
ルシウム水溶液(pH7.0)75gに加えた休止固定化菌体分
散液に、メタクリロニトリルを間欠的に添加しその水和
反応を行なった。すなわち、1時間毎にメタクリロニト
リルを2gずつ添加し、2〜3℃で反応を行なった。反応
混合物中の未反応のメタクリロニトリルの濃度は、メタ
クリロニトリル添加直前の反応混合物をガスクロマトグ
ラフィーで分析して定量した。反応開始後5時間経過し
たあたりからメタクリルアミドが結晶として析出し始め
た。以後、未反応メタクリロニトリルが若干残存し始め
たので、メタクリロニトリルの添加を2時間毎に2gずつ
と改め、15時間反応を継続したところ、10.8gのメタク
リルアミド結晶が得られた。なお、副生物としてのメタ
クリル酸は添加したメタクリロニトリルの0.3%程度に
すぎなかった。
参考例 (1) 培養 AK3132を、下記の条件で培養した。
1)培地 イソブチロニトリル(インデューサー) 0.5 重量% リン酸第一カリウム 0.1 〃 硫酸マグネシウム 0.05 〃 硫酸第一鉄 0.005 〃 硫酸マンガン 0.005 〃 硫酸アンモニウム 0.1 〃 硝酸カリウム 0.1 〃 pH 7.0 2)培養条件 30℃/5日間 (2)メタクリロニトリルの水和反応 菌体は、得られた培養液から実施例1と同様の方法で取
得し反応に供した。すなわち、乾燥菌体量として1.0重
量%、メタクリロニトリル1.0重量%、0.05Mリン酸バッ
ファー液(pH7.0)98.0重量%の反応液を調合し、30℃
にて反応を開始した。反応開始30分後に、反応液をガス
クロマトグラフィーにより分析したところ、0.1重量%
のメタアクリルアミドが生成していた以外には、未反応
メタクリロニトリルがほぼ定量的に残存していた。
実施例6 実施例2に記載した培地200gを2本の500ml三角フラス
コの各々に入れAK33をロータリー振盪器を用いて30℃、
220rpmで24時間培養した。2本のフラスコのうち1本は
菌体濃度を測定する為24時間で培養を中断し濁度測定を
行なった。その結果1050ppmの菌体が増殖していること
がわかった。他のフラスコについてはメタクリロニトリ
ルを1時間に0.25gずつ添加しながらさらに上記に記載
した条件下で培養を続けた。培養開始から72時間で培養
を止め、フラスコ中の菌濃度とメタクリルアミドの濃度
測定を行なったところ菌体は5100ppmまで増殖してお
り、メタクリルアミドはフラスコ内に11.2g蓄積してい
ることがわかった。尚、メタクリルアミド量はガスクロ
マトグラフィーにより定量した。またこの時、培養液中
にメタクリル酸は検出されなかったがメタクリロニトリ
ルは500ppm残存していた。
実施例7 (1) 培養 AK32を、実施例2と同様な条件で培養した。
(2) メタクリロニトリルの水和反応 菌体を含む培養液20gを磁気回転子を入れた50mlの三角
フラスコに摂取し、さらに4℃に設定したウォーターバ
スに入れ、マグネティックスターラーで撹拌しながら2
時間放置した。次にメタクリロニトリルを1時間に0.4g
ずつ添加していったところ添加開始から8時間を過ぎた
頃よりメタクリルアミドの結晶が析出し始めた。さらに
メタクリロニトリルの添加を継続したところ、18時間が
過ぎた時点でフラスコ内に析出した結晶の為回転子が回
らなくなったので実験を打ち切った。フラスコ内の全ス
ラリーを水で希釈し1000gとし、メタクリルアミドの結
晶を溶解させてからガスクロマトグラフィーでメタクリ
ルアミドの濃度を分析したところ0.91重量%であった。
またこの時、メタクリロニトリル及びメタクリル酸は検
出されなかった。
実施例8 (1) 培養 AK32を、実施例2と同様な方法で培養した。
(2) メタクリロニトリルの水和反応 得られた培養液から遠心分離により集菌し、塩化カリウ
ム水溶液(0.05M、pH7.0)で洗浄した後、再度遠心分離
操作を施した。こうして得られたAK32の休止菌体(含水
率80%)2gと0.05Mリン酸バッファー(pH8.0)15g及び
0.17〜1.18mmφのガラスビーズ40gをホモジナイザーに
仕込み、CO2を吹き込み0〜5℃に冷却しながら1.5分間
ホモジナイザー処理をして菌体細胞を破砕した。この破
砕物3gを取り出し破砕物98.0重量%、メタクリロニトリ
ル2.0重量%の反応液を調合し、実施例1と同様に30℃
にてメタクリロニトリルの水和反応を開始した。反応開
始5分後に反応液を分析したところ、2.5重量%のメタ
クリルアミドの生成が認められ、メタクリルアミドの収
率は約100%であった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−162193(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料ニトリルを微生物の作用による水和反
    応に付して対応するアミドに変換させ、生成するアミド
    を反応混合物から分離するアミドの製造方法において、
    該微生物としてロドコッカスsp.AK32菌株(Rhodococcus
    sp.AK32)(微工研条寄第1046号)及びロドコッカスs
    p.AK33菌株(Rhodococcus sp.AK33)(微工研条寄第104
    7号)よりなる群から選ばれる菌株を用い且つ該菌株の
    培養にプロピオニトリル、イソブチロニトリル及びメタ
    クリロニトリルよりなる群から選ばれる誘導ニトリルを
    用いることを特徴とするアミドの微生物学的製造方法。
  2. 【請求項2】該原料ニトリルが脂肪族飽和ニトリル、脂
    肪族不飽和ニトリル、芳香族ニトリル及び複素環式ニト
    リルから選ばれた一種であることを特徴とする特許請求
    の範囲第(1)項に記載の方法。
  3. 【請求項3】該脂肪族飽和ニトリルがアセトニトリル、
    プロピオニトリル、サクシノニトリル及びアジポニトリ
    ルから選ばれた一種であることを特徴とする特許請求の
    範囲第(2)項に記載の方法。
  4. 【請求項4】該脂肪族不飽和ニトリルがアクリロニトリ
    ル又はメタクリロニトリルであることを特徴とする特許
    請求の範囲第(2)項に記載の方法。
  5. 【請求項5】該芳香族ニトリルがベンゾニトリル又はフ
    タロジニトリルであることを特徴とする特許請求の範囲
    第(2)項に記載の方法。
  6. 【請求項6】該複素環式ニトリルがニコチノニトリルで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第(2)項に記載
    の方法。
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