JPH0741468B2 - ネジを切削加工する方法および装置 - Google Patents

ネジを切削加工する方法および装置

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JPH0741468B2
JPH0741468B2 JP60011113A JP1111385A JPH0741468B2 JP H0741468 B2 JPH0741468 B2 JP H0741468B2 JP 60011113 A JP60011113 A JP 60011113A JP 1111385 A JP1111385 A JP 1111385A JP H0741468 B2 JPH0741468 B2 JP H0741468B2
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インデクス‐フアーバルトウングス‐ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はネジの製造に関し、特に、多軸旋盤において、
高速で、かつ、軸方向への一回の送りにてネジを切削、
形成するネジを製造方法および装置に関する。
〔従来の技術〕
今日、高い精度を有する内ネジは、好ましくは以下の方
法の中の何れかにより自動旋盤にて製造される。以下に
挙げる4つの従来技術の方法では、切削工具の形状とワ
ークまたは切削工具の送りに各々特徴がある。
(1)通常のネジ切り去 この場合には、形成されるネジ(以下、ワークネジと記
載する)のネジ山の輪郭と一致する輪郭を有する1つの
刃部を備えた切削工具が使用される。この切削工具は、
ワークネジのピッチを以てワークスピンドルの軸線の方
向に送られる。切削工具を軸線方向に繰り返し送ること
により、ネジがワークより切削、形成される。切削工具
は、上記の軸線方向への送りを繰り返す度に半径方向へ
の送られる。この方法は、高品質のネジを形成するため
に適している。然しながら、作業時間の半分以上がワー
クを切削しない遊び時間、すなわち、切削工具の半径方
向と軸方向での引戻しと、半径方向へ送りのために必要
となるので、時間を消費する方法である。また、この方
法では、全ての切削作用が切削工具の1つの刃部により
なされるので、切削工具の寿命が短くなる。更に、この
方法では、長い切り屑を発生する性質の材料から成るワ
ークにネジを製造する際、ネジ孔に上記の長い切り屑が
詰まり、これにより切削工具が破損する場合がある。複
数の刃部を含むくし形バイトを使用しても、1つの刃部
により切削が成されることに関する欠点だけが解消され
るにすぎない。
(2)皮はぎ式ネジ切り法 この方法ではフライスカッタにより内ネジが形成され
る。この方法では、任意の速度で回転させることのでき
る円盤状のフライスカッタが使用される。このフライス
カッタは、ワークネジのピッチに一致するピッチを有す
るつる巻線に沿って配設された複数の刃部を有してお
り、ワークに設けられたネジ孔内に配置される。長いネ
ジを作るために、ワークネジのピッチに応じてワークが
回転しながらフライスカッタを越えて送られる。フライ
スカッタの刃部はネジ山の深さまで直ちに進入し、か
つ、短い切り屑を発生する。この方法では、複数の刃部
によりワークを切削加工するために工具寿命が長くな
る。然しながら、この方法では、ワークを極度に遅い速
度にて回転させなければならない。こうした低速回転
は、例えば、多軸自動旋盤では不可能である。と言うの
は、多軸自動旋盤では、通常、ワークスピンドルを比較
的高速で回転させて(更に詳細には、多軸旋盤ではワー
クスピンドルを一方向にしか回転させることができな
い)使用するからである。
(3)フライスネジ切り法 この方法では、つる巻線に沿って配設された複数の刃部
と、短い切り屑を作るために上記の刃部を横断して長手
方向に形成された複数の溝とを具備する概ね円柱状のフ
ライスカッタが用いられる。フライスカッタは、ワーク
ネジの長と概ね一致する長さまたは幅を有している。フ
ライスカッタの刃部はネジ山の深さまで直接的にワーク
へ進入し、ワークとフライスカッタは互いに軸方向に変
位しない。そして、ワークとフライスカッタは、互いに
反対方向に同じ速度にて比較的高速回転する。その結
果、ワークネジはピッチの方向が逆である点を除いてフ
ライスカッタのネジ山と一致する。ワークが一回転する
間にネジが形成されるので、フライスカッタには高い応
力が負荷される。また、形成されたネジには、フライス
カッタの複数の刃部の跡である傾斜線状の表面損傷が生
じる。
(4)ネジ山チェースフライス法 ドイツ特許第2623161号には、内ネジを製造するために
ピッチレスフライスカッタを用いるネジチェース装置を
備えた多軸自動旋盤が開示されている。この方法で使用
されるフライスカッタは、刃部がつる巻線に沿って配設
されていない。そして、フライスカッタは、通常のネジ
切りと同様に、ワークが一回転する間にリードに対応す
る送り量を以てワークの回転軸方向に送られる。フライ
スカッタは、ワークネジのネジ山の深さには直ちには進
入せずに、上記の軸方向の送りを複数回繰り返す度に、
ワークの回転軸に対して垂直な方向に所定の送り量を以
て少しづつ送られ、カッタが上記軸方向に繰り返し送ら
れる間にネジが形成される。この方法でも、通常のネジ
切り法に関して前述した遊び時間を容認しなければなら
ない。更に、この公知の構造は高い経費を必要とする。
と言うのは、フライス軸と、その軸受および駆動要素は
高速の繰り返し送り動作を実行しなければならないから
である。この高速の繰り返し送り動作は、大きな重量を
変位させなければならないので、比較的低い繰り返し頻
度でのみ行うことが可能である。その結果、一単位当り
の機械加工時間が増加する。一方、通常のネジ切りと同
様に、この公知の方法は多軸自動旋盤のワークスピンド
ルの回転速度が高い場合に行うことができる。比較的長
い遊び時間を度外視しても、この方法を用いて作られた
ネジの複数のフランクが、強度に傾斜した形状を示すと
いう欠点を有する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の4つのネジ切り法を比較すると、皮はぎネジ切り
法は、他の3つの従来技術と比較して多くの利点を有し
ている。すなわち、 (1)一回の切削によりネジを形成することが可能であ
る。
(2)発生する切削屑が短い。
(3)工具寿命が長い。
(4)切削工具の刃部を反映する形成線状の損傷が、形
成されたネジの表面に生じない。
等の利点を有している。
然しながら、皮はぎネジ切り法では、切削工具は直ちに
ネジ山の深さを以てワーク内に進入すると共に、ワーク
の回転速度および切削されるネジのピッチに従ってワー
クに対して軸方向に送られるので、ワークを非常に低速
で回転させなければならない。これに対して多軸旋盤で
は、複数のワークスピンドルの全てが同じ速度で回転す
るので、1つの製造工程において低速で回転させなけれ
ばならない場合に、他の全てのスピンドルを同じ低速で
回転させなければならず、1つのワークスピンドルに保
持されたワークのために全体の製造時間が増加する。
そこで、本発発明は、こうした従来技術の問題点を決す
ることを技術課題としており、多軸旋盤において、高速
で、かつ、一回の軸方向の送りにてネジを切削、形成可
能なネジ製造方法および装置を提供することを目的とし
ている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的を達成するために、ワークにネジを切削、
形成するに当たって、少くとも一周のつる巻線に沿って
配設された複数の刃部を有するフライスカッタ、すなわ
ち、形成されるワークネジとは異なる直径を有し、つる
巻線がワークネジと同一のピッチと、ワークネジとは反
対のねじれの方向とを有するフライスカッタを用いて、
ワークネジの中心軸線を中心として回転するワークネジ
を形成する方法において、ワークとフライスカッタの何
れか一方が、他方を受入れるための開口部を有するよう
にワークおよびフライスカッタを設け、ワークを前記ワ
ークネジの中心軸線を中心として回転させ、フライスカ
ッタをワークネジの中心軸線と概ね平行な軸線を中心と
して、ワークの回転に対して反対方向に回転させるステ
ップと、前記ワークまたは前記フライスカッタを前記開
口部に挿入させるステップと、1回の送りによりネジ山
の深さまで複数の刃部がワークを切削するように、フラ
イスカッタをワークに接触させながら、以下の式で表さ
れるワークの1回転当たりの送り量Sを以てワークまた
はフライスカッタの何れか一方を他方に対して、所定の
送り軸線方向に送るステップとを含む方法が提供され
る。
S=h・(1−i) …(1) 但し、 h:ワークのネジのピッチ i:フライスカッタとワークの回転速度比 nF:フライスカッタの回転速度 nS:ワークの回転速度 である。
本発明では、所定のピッチのつる巻線に沿って配設され
た複数の刃部を有するフライスカッタを使用するので、
以下の3つのパラメータは自由に決定することはできな
い。
(1)ワークの回転速度 (2)フライスカッタの回転速度 (3)ワークの一回転当たりのフライスカッタの軸方向
の送り量 この3つのパラメータは、上記の(1)式により関係付
けられる。そして、(2)式の条件は、i=1の場合
に、つまり、ワークの回転速度とフライスカッタの回転
速度が等しい場合にはネジを形成することができなくな
ることから、この切削条件を除く趣旨である。但し、ワ
ークおよびフライスカッタの回転速度は、単位時間涛た
りの回転数と定義する。また、フライスカッタの送り方
向は、図1において右から左方向、つまり、ワークスピ
ンドルから離反する方向を正の方向(+S方向)と定義
する。従って、スピンドルへ接近する方向が負の方向
(−S方向)となる。
上述のように本発明による方法では、ワークの回転速度
がフライスカッタの回転速度と同じであってはいけない
という条件のみが必要とされるので、本発明の方法は、
多軸自動旋盤に適用する場合に絶対に必要なワークスピ
ンドルの高速回転が可能となる。
本発明による方法によれば、フライスカッタが軸方向に
一回送られる間にネジが形成される。すなわち、フライ
スカッタは軸方向にワークのネジ区間を一回送られ、次
いで半径方向に引き離されてワークとの係合が解除さ
れ、次いで軸方向に引き戻される。本発明の方によれ
ば、ワークに、フライスカッタと同じピッチを有し、か
つ、異る直径のネジを形成するためには、ワークに対し
てフライスカッタを半径方向に変位させればよい。これ
に対して、従来の方法では、異る直径を有するネジタッ
プ、あるいはネジ切りダイ等を使用しなければならな
い。
内ネジを製造する場合には、ワークに下穴を準備してフ
ライスカッタを下穴内に配置する。然しながら、本発明
の方法は外ネジの製造のためにも適している。この場合
には、環状またはスリーブ状のフライスカッタが用いら
れる。このフライスカッタは内周面に切削用の複複数の
刃部を有している。そして複数の刃部の間には溝または
間隙が設けられている。フライスカッタがワークを囲む
通常のネジフライス機械とは異なり、フライスカッタが
ワークの周囲に沿って案内される。
下記の説明から明らかとなるように、カッタの複数の刃
部の輪郭はワークネジの輪郭と正確に一致することは必
要ではない。また、この明細書において、「フライスカ
ッタがワークに対して反対方向に回転する」との記載
は、ワークおよびフライスカッタが、両者の係合点にお
いて互いに反対方向に通過するように回転することを意
味するものとする。本発明の方法により、例えば円錘形
状のネジを形成することもできるので、フライスカッタ
の送り方向はワークスピンドル軸に平行に延びる必要は
ない。後の説明から明らかとなるように、フライスカッ
タの軸線は、また、ネジ山の頂点を結んで形成される表
面に対して傾斜していてもよい。最後に、ネジタップを
用いて内ネジを形成すること、或いは、ネジ切り用ダイ
を用いて外ネジを形成することと比較すると、本発明に
よる方法では、フライスカッタとワークは切削工具の全
円周面に渡って互いに係合することがない。従ってワー
クと切削工具のトルク負荷が減少され、そのためにワー
クおよび切削工具の変形とそれに伴う不正確さが除去さ
れる。
回転速度比iに対しては約0.8〜1.2の間の値(但し値1.
0は除く)が実際の使用に対して満足することのできる
応用を示す。
本発明による方法に対しては、ワークネジのピッチと同
じピッチのつる巻線に沿って配設された複数の刃部を備
えたフライスカッタが使用される。このフライスカッタ
の刃部は、ワークネジのネジ山と同一の輪郭を有してい
る。但し、上記のつる巻線は、ワークネジのつる巻線と
は反対方向に延びている。従って、右ネジの生産に対し
てはフライスカッタは左巻のつる巻線を有している。左
ネジを生産する場合はその逆になる。ワークネジとフラ
イスカッタの直径が異なっているので、両者は同じピッ
チを有しているが、各々のピッチ角は異なっている。フ
ライスカッタとワークネジの直径についての比較的大き
な差は、切削工具を半径方向に後退させてワークとの係
合を解除することを可能にするために必要である。更
に、この直径が異なるには、長い切り屑が形成されず、
かつ、切り屑を収容するために大きな空間が利用できる
という利点がある。
最後に、ワークを囲まないフライスカッタを用いて外ネ
ジを生産することも本発明の範囲に含まれる。然しなが
ら、この場合には、ネジに生じる傾斜した、或いは、多
角形状の表面損傷が完全には除去できない。それは環状
すなわちスリーブタイプのフライスカッタの使用の場合
のように、切削工具はワークに対してぴったりと合うよ
うに配置できないためである。
ワークに係合するフライスカッタの最初の刃部は(以
下、第1の刃部と記載する)、ネジをそのネジ山の深さ
まで切り込む必要がないので、つる巻線に沿って配設さ
れた複数の刃部の各々の高さがフライスカッタの回転方
向と反対の方向に増加している、すなわち、ワークネジ
のネジ山の高さよりも第1の刃部の高さが低くなってい
るフライスカッタを使用することが推奨される。このフ
ライスカッタでは、第1の刃部に続く刃部が次第に高く
なって行く。同じ原理はカッタの刃部の幅に応用するこ
とができる。
フライスカッタの軸線はワークの回転の軸線に平行に延
ばすことができる。然しながら、本発明の方法の好まし
い実施例では、フライスカッタは、ワークネジの中心軸
線に対して、所定の角度、すなわち、ワークネジのピッ
チ角とフライスカッタのピッチ角の合計に等しい角度を
以て延びる軸線を中心として回転する。カッタの複数の
刃部は、ワークネジのフランクに対して正確に上記のよ
うに配置される。
上述した通常のネジ切り法では、各ユニットの機械加工
時間を更に増加させないために、切削工具の送り速度を
高速にする必要があるが、本発明の方法では、比較的遅
い送り速度を使用してもよい。その結果、負荷される力
は通常のネジ切り法よりも相当に小さくなるので、ネジ
の寸法を非常に正確に維持することが可能であり、その
ために例えば肩部あるいは底部までネジを正しく切削す
ることが可能である。最後に、フライスカッタの一回の
軸方向の送りにて円錘形状のネジや異る寸法のネジが形
成されるように、規則、習い制御または数値制御により
フライスカッタの半径方向の動作を制御することもでき
る。このように一回の送りにてネジを形成することは、
通常のネジ切りやネジネチェースフライス法では部分的
にしか可能ではない。
本発明の方法を実施するために、ワークにネジを切削、
形成するに当たって、少くとも一周のつる巻線に沿って
配設された複数の刃部を有するフライスカッタ、すなわ
ち、形成されるワークネジとは異なる直径を有し、つる
巻線がワークネジと同一のピッチと、ワークネジとは反
対のねじれの方向とを有するフライスカッタを用いて、
ワークネジの中心軸線を中心として回転するワークにネ
ジを形成する装置において、ワークとフライスカッタの
何れか一方が、他方を受入れるための開口部を有してお
り、前記装置が、ワークを着脱自在に保持するワークス
ピンドルと、フライスカッタカッタを着脱自在に保持す
るツールスピンドルと、前記ワークスピンドルを前記ワ
ークネジの中心軸線を中心として回転可能に支持し、か
つ、前記ツールスピンドルを前記ワークネジの中心軸線
と概ね平行な軸線を中心として回転可能に支持すると共
に、前記2本のスピンドルを半径方向に相対的に変位可
能に支持する軸受手段と、前記ワークおよびフライスカ
ッタを互いに反対方向に回転させる回転駆動手段と、前
記ワークまたは前記フライスカッタを前記開口部に挿入
させる挿入手段と、1回の送りによりネジ山の深さまで
複数の刃部がワークを切削するように、フライスカッタ
をワークに接触させながら、以下の式で表されるワーク
の1回転当たりの送り量Sを以てワークまたはフライス
カッタの何れか一方を他方に対して、所定の送り軸線方
向に送る手段とを具備する装置が提供される。
S=h・(1−i) 但し、 h:ワークのネジのピッチ i:フライスカッタとワークの回転速度比 nF:フライスカッタの回転速度 nS:ワークの回転速度 である。
下記の表に、切削、形成することの可能性な全てのネジ
に対して、ワークの回転速度に対応するフライスカッタ
の回転速度と、ワークとフライスカッタの回転方向によ
る、ワークに対するフライスカッタの送り方向を示す。
(ワークスピンドルまたはツールスピンドルにより把持
されている対象物の回転方向は、スピンドルの前端から
見た場合に、対象物により描かれる回転方向により定義
される。従って、この定義によれば、ワークとフライス
カッタが、ワークスピンドルとツールスピンドルを横切
る方向に見た場合に反対方向に回転するときに同一方向
に回転する)。最後に「スピンドルからのフライスカッ
タ移動方向」とはフライスカッタがワークから離れるよ
うに動くことを意味し、一方「スピンドルへのフライス
カッタ移動方向」とはフライスカッタがワークスピンド
ルに近づくことを意味する。更に、下記の表においてn
Fはフライスカッタの回転速度を意味し、nSはワーク
の回転速度を意味する。
但し、 nF:フライスカッタの回転速度 nS:ワークの回転速度 である。
〔実施例〕
以下、添付図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説
明する。
第1図に機械フレーム10の一部を示す。機械フレーム10
には中央駆動軸12とスピンドルドラム14が載置されてい
る。スピンドルドラム14は自身の中心軸線を中心として
回転可能にとなっている。機械フレーム10には駆動モー
タ16が配設されている。駆動モータ16は、駆動ベルト18
と該駆動ベルトにより駆動される歯車20とを介して、駆
動軸12に取り付けられた歯車22を駆動する。スピンドル
ドラム14には複数のワークスピンドル26が回転可能に設
けられている。ワークスピンドル26の各々は、チャック
24と歯車28とを備えている。歯車28はワークスピンドル
に固着されており、駆動軸12に取り付けられた歯車30と
係合している。従って、全てのワークスピンドルは常に
同じ方向で、かつ、同じ回転速度で駆動される。
第1図に示すように、出力歯車34が中央駆動軸12の右手
端部に取り付けられている。出力歯車34はツール駆動軸
38に取り付けられた歯車36を中間歯車35を介して駆動す
る。ツール駆動軸38は、機械フレーム内で回転可能に設
けられているが軸線方向に移動することができない。ツ
ール駆動軸38に取り付けられた他の歯車40が中間歯車42
と係合している。中間歯車42はカム軸46に回転可能に取
り付けられている。中間歯車44が、中間歯車42に隣接し
て配置され、かつ、該中間歯車に固着されている。カム
軸46は、機械フレーム10において回転可能に、かつ、軸
線方向に移動することができないように設けられてい
る。中間歯車44は中間歯車45と係合している。中間歯車
45は、ツール駆動軸38に回転可能に取り付けられてお
り、かつ、隣接する中間歯車48に固着されている。中間
歯車48はカム軸46の駆動歯車50と係合する。この駆動歯
車50はカム軸46に固定されている。カム軸46にはフィー
ドカム52が取り付けられている。このフィードカム52
は、フィードスリーブ54に取り付けられたカムフォロア
56と係合する。フィードスリーブ54は、機械フレーム10
においてツール駆動軸38の長手方向に移動可能にツール
駆動軸38に取り付けられている。
機械フレーム10の案内部材60において、キャリッジ62が
ワークスピンドル26の軸線に平行に案内されながら移動
可能に設けられている。キャリッジ62は、総括的に参照
番号64が付されたネジフライス装置を支承している。ネ
ジフライス装置については後に第2図および第4図を参
照して詳細に説明する。また、第1図には、ネジフライ
ス装置のフライスカッタ68とワーク66が図示されてお
り、ワーク66にはフライスカッタ68により内ネジが形成
される。
第2図から明らかなように、ツール駆動軸38の右側端部
は複数のスプライン溝を有するスプライン部分38aとな
っている。ツール駆動軸38は、その中心軸線がネジフラ
イス装置64の前面に置かれたワークスピンドルの軸線26
aと一直線となるように設けられている。第3図および
第4図からキャリッジ62が皿形状の外形に形成されてい
ることは明らかである。キャリッジ62は、ネジフライス
装置64の後方ハウジング70と前方ハウジング72を、ユニ
バーサルジョイント軸74と共に支承する。ユニバーサル
ジョイント軸74は、後方ハウジング70と前方ハウジング
72の間に延設されている。ユニバーサルジョイント軸74
は2個の自在継手76を有している。後方ハウジング70内
に回転可能に設けられた軸本体80が、自在継手76と中間
部分78とを介して、前方ハウジング72内に配設されたツ
ールスピンドル82と連結されている。スプライン部分38
aおよび中空体より成る軸本体80の内側に設けられた対
応する刃部により、軸本体80は駆動され、かつ、ツール
駆動軸78の長手方向に移動可能となっている。
ベアリングスリーブ88が、前方ハウジング72の孔86の中
に回転可能に設けられている。孔86は、その中心軸線が
ツールスピンドル82の中心軸線82aに平行となるように
形成されている。ツールスピンドル82の中心軸線82a
は、本発明によれば、フライスカッタ68の前方に配置さ
れたワークスピンドル26の中心軸線26aと、フライスカ
ッタ68の中心において角度γもって交差する(第2
図)。ベアリングスリーブ88は、傾斜した孔86に対して
偏心して設けられた偏心孔90を有している。ツールスピ
ンドル82は偏心孔90の中で回転可能に設けられている。
これにより、ベアリングスリーブ88を回転させることに
より、上方のワークスピンドルの軸線に対して、ツール
スピンドル82が半径方向に前進または後退する。フライ
スカッタがユニバーサルジョイント軸を経て駆動される
構成と、ツールスピンドルが傾斜して設けられ、かつ、
半径方向に前進、後退可能に保持されるという簡単な構
成は、本発明によるネジフライス装置の特徴となってい
る。同様の構成が、ネジフライス装置64を支承するキャ
リッジ62と、ネジフライス装置64に係合する送り制御部
とによるネジフライス装置の変位にも適用される。
第4図に示すように、前方ハウジング72内に配設された
2本の油圧シリンダ94は、それらのスピンドル96により
ベアリングスリーブ88を回転させる。ベアリングスリー
ブ88は、例えば、その後端部に2本のピストン96に対し
てそれぞれ係合する表面98を形成する切断面を有してい
る。
最後に、ツールスピンドル82にフライスカッタ68を交換
可能に取り付けることができる把持取付具100がツール
スピンドル82の前端に設けられている。
第5図および第6図は内ネジ102が形成された後のワー
クを示している。但し、これらの図において、フライス
カッタ68は未だワークに係合しており、すなわち、内ネ
ジの斜面に接している状態で示されている。第5図にお
いて、フライスカッタ68の回転方向がAで示され、ワー
クの回転方向がBで示される。内ネジ102はピッチhお
よびピッチ角αを有する右ネジとして図示されている。
従って、ワークに対して順次に係合するフライスカッタ
の複数の刃部68a、68b、68c、…、68g、68h、68i、…
は、内ネジ102と同じピッチhの左ネジを形成するつる
巻線に沿って配設されている。本発明では、フライスカ
ッタのつる巻線のピッチと製造されるワークネジのピッ
チが等しい。ピッチは、ネジの同じ角度位置におけるネ
ジ山の峰と峰との間の距離である。ピッチ角は、ネジの
軸線に垂直な平面に関する峰線の角度である。本発明の
フライスカッタはワークネジと同じピッチを有し、か
つ、異なる直径を有しているので、ピッチ角が互いに異
なる。ピッチが等しい場合には、大きな直径を有するネ
ジは小さな直径を有するネジよりも、小さなピッチ角を
有することとなる。記述の実施例では、フライスカッタ
の直径はワークの直径よりも小さいので、フライスカッ
タのピッチ角はワークネジのピッチ角よりも大きくな
る。製造されるネジの品質は、切刃のフランクがネジの
フランクに良好に押接されるほど高くなる。ワークネジ
のピッチ角とフライスカッタの切刃のピッチ角とが異な
っているので、製造されるネジのピッチ角を考慮して、
フライスカッタの回転軸線を角度γを以て傾斜させるこ
とにより、高い品質のネジが製造される。ここで、フラ
イスカッタの回転軸線の傾斜角度γは、ワークネジのピ
ッチ角αとフライスカッタのピッチ角βとの和である。
つまり、γ=α+βである。
フライスカッタの回転軸線を角度γを以て傾斜させるこ
とにより、フライスカッタのフランクが形成すべきネジ
(つまり設計上のネジ)のフランクと完全に一致し、高
い品質のネジが製造されるのである。フライスカッタの
複数の刃部は形成されるネジのつる巻線と同一のピッチ
のつる巻線上に配設されており、かつ、フライスカッタ
が以下の式で表される送り量Sを以て送られるので、フ
ライスカッタの回転軸線を角度γを以て傾斜させなくと
も、フライスカッタとワークは形成すべきネジのピッチ
と同一のピッチで係合することとなる。従って、常に、
形成されるネジのピッチ角は形成すべきネジのピッチ角
と正確に一致している。
S=h・(1−i) 但し、 h:ワークのネジのピッチ i:フライスカッタとワークの回転速度比 nF:フライスカッタの回転速度 nS:ワークの回転速度 である。
然しながら、上記のように傾斜させない場合には、形成
されるネジのフランクが形成すべきネジのフランクと一
致しなくなる。例えば、ネジの先端方向に傾斜の緩いフ
ランクを有し、ネジの後端側に傾斜の急なフランクを有
するネジ山が形成される。
第5図からフライスカッタ68の刃部のアンダカットは明
らかである。第6図は、ワークに係合する第1のカッタ
刃部68aの高さが2番目のカッタ刃部68b等の高さより小
さいことを、言い換えれば、少なくともワークに係合す
る最初の2個または3個の刃部では、順次に係合する複
数の刃部の高さは、フライスカッタの回転方向に反対の
方向で増加するという状態を示している。図示された実
施例において、フライスカッタ68がワーク66より早く回
転する場合には、フライスカッタは左方へ送られる。こ
の関連については、前述の表に纒めて記載してある。
以下、本発明の装置の作用を説明する。
(a)まず、ベアリングスリーブ88が回転し、ツールス
ピンドル82およびフライスカッタ68の軸線82aが、ワー
クスピンドル26およびワーク66に対して調節され、これ
により製造されるネジの直径が決定されるように、油圧
シリンダ94、96によりベアリングスリーブ88が位置決め
される。
(b)次に、ワーク66とフライスカッタ68が、軸線82
a、26aに対して横断方向に見た場合に反対方向に異なる
速度で回転する。これと同時にフライス装置64が、フィ
ードカム52およびカムフォロア56により、ワークスピン
ドル26の軸線26aと平行に、ワークの1回転ごとに送り
量Sを以て移動する。ここで、S=h・(1−i)であ
る。フライスカッタ68は、複数の刃部68a、68b、68c等
を有しているので、短い切削屑が発生する。
フライスカッタ68の刃部は、ワークネジのピッチと同じ
ピッチを有し、かつ、ピッチの方向がワークネジとは反
対方向のつる巻線に沿って配設されており、更に、フラ
イスカッタとワークとが反対方向に回転するので、ワー
クの回転速度が高くとも、フライスカッタの1回転当た
りの送り量Sは相対的に小さくすることが可能で、従っ
て、フライスカッタの回転速度を高くすることが可能で
ある。と言うのは、送り量Sは、ワークネジのピッチh
と、フライスカッタおよびワークの回転速度比にのみ依
存しているためである。
(c)ネジが形成されると、シリンダ94、96によりスリ
ーブ88を回転させて、フライスカッタ68を半径方向に移
動させ、ワークネジとの係合を解除し、次いで、カム52
およびカムフォロア56とにより、フライス装置64をフラ
イスカッタ68と共に後退させる。
第7図および第8図を参照して、本発明の方法および装
置により、ワーク66に外ネジ102′を形成する場合を説
明する。この目的のために、環状またはスリーブ形状の
フライスカッタ68′が使用される。図示する実施例で
は、外ネジ102′は右ネジである。フライスカッタ68′
の複数の刃部は68a′等は長手軸方向のネジの輪郭を形
成している。また内径Dは、外ネジ102′の外径dより
も実質的に大きい寸法である。
フライスカッタの送りのためにフィードカム52を適切に
設計すれば、例えばフライスカッタを速やかに移動させ
てワークに深く配設された内ネジに速やかに到達させる
ことができる。同様に、溝(いわゆるリーセス)のよう
なネジの中断部分は、ワークネジのピッチ軌道から逸脱
することなくフライスカッタを急速に通過させることも
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施する多軸自動旋盤の縦断面図であ
る。 第2図は第1図の矢視線2−2に沿う水平断面図であ
る。 第3図は、第2図の矢視線3−3に沿う断面図である。 第4図は、図2の矢視線4−4に沿う断面図である。但
し、第4図は第3図の配置に対して90゜回転した角度で
示されている。 第5図は、第2図の矢視線5−5に沿う断面図である。
但し、フライスカッタがワークに係合している状態で示
されている。 第6図は、第5図の矢視線6−6による断面図である。 第7図は、第5図に対応する断面図であり、外ネジを形
成するための第2実施例を示す図である。 第8図は、第6図に対応する断面図であり、外ネジを形
成するための第2実施例を示す図である。 26……ワークスピンドル 38……ツール駆動軸 66……ワーク 68……フライスカッタ 68a、68b、68c……フライスカッタ刃部 82……ツールスピンドル 102、102′……ワークネジ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークにネジを切削、形成するに当たっ
    て、少くとも一周のつる巻線に沿って配設された複数の
    刃部を有するフライスカッタ、すなわち、形成されるワ
    ークネジとは異なる直径を有し、つる巻線がワークネジ
    と同一のピッチと、ワークネジとは反対のねじれの方向
    とを有するフライスカッタを用いて、ワークネジの中心
    軸線を中心として回転するワークにネジを形成する方法
    において、 ワークとフライスカッタの何れか一方が、他方を受入れ
    るための開口部を有するようにワークおよびフライスカ
    ッタを設け、 ワークを前記ワークネジの中心軸線を中心として回転さ
    せ、フライスカッタをワークネジの中心軸線と概ね平行
    な軸線を中心として、ワークの回転に対して反対方向に
    回転させるステップと、 前記ワークまたは前記フライスカッタを前記開口部に挿
    入させるステップと、 1回の送りによりネジ山の深さまで複数の刃部がワーク
    を切削するように、フライスカッタをワークに接触させ
    ながら、以下の式で表されるワークの1回転当たりの送
    り量Sを以てワークまたはフライスカッタの何れか一方
    を他方に対して、所定の送り軸線方向に送るステップと
    を含む方法。 S=h・(1−i) 但し、 h:ワークのネジのピッチ i:フライスカッタとワークの回転速度比 nF:フライスカッタの回転速度 nS:ワークの回転速度 である。
  2. 【請求項2】フライスカッタとワークの回転速度比が約
    0.8から1.2の間の値である特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
  3. 【請求項3】フライスカッタは、ワークネジの中心軸線
    に対して、ワークネジのピッチ角とフライスカッタのつ
    る巻線のピッチ角の合計に等しい角度を以て傾斜した軸
    線を中心として回転される特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】ワークとフライスカッタの回転が下表に示
    された諸条件の1つに合致して行われることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の方法。 但し、 nF:フライスカッタの回転速度 nS:ワークの回転速度 である。
  5. 【請求項5】ワークにネジを切削、形成するに当たっ
    て、少くとも一周のつる巻線に沿って配設された複数の
    刃部を有するフライスカッタ、すなわち、形成されるワ
    ークネジとは異なる直径を有し、つる巻がワークネジと
    同一のピッチと、ワークネジとは反対のねじれの方向と
    を有するフライスカッタを用いて、ワークネジの中心軸
    線を中心として回転するワークにネジを形成する装置に
    おいて、 ワークとフライスカッタの何れか一方が、他方を受入れ
    るための開口部を有しており、 前記装置が、ワークを着脱自在に保持するワークスピン
    ドルと、 フライスカッタカッタを着脱自在に保持するツールスピ
    ンドルと、 前記ワークスピンドルを前記ワークネジの中心軸線を中
    心として回転可能に支持し、かつ、前記ツールスピンド
    ルを前記ワークネジの中心軸線と概ね平行な軸線を中心
    として回転可能に支持すると共に、前記2本のスピンド
    ルを半径方向に相対的に変位可能に支持する軸受手段
    と、 前記ワークおよびフライスカッタを互いに反対方向に回
    転させる回転駆動手段と、 前記ワークまたは前記フライスカッタを前記開口部に挿
    入させる挿入手段と、 1回の送りによりネジ山の深さまで複数の刃部がワーク
    を切削するように、フライスカッタをワークに接触させ
    ながら、以下の式で表されるワークの1回転当たりの送
    り量Sを以てワークまたはフライスカッタの何れか一方
    を他方に対して、所定の送り軸線方向に送る手段とを具
    備する装置。 S=h・(1−i) 但し、 h:ワークのネジのピッチ i:フライスカッタとワークの回転速度比 nF:フライスカッタの回転速度 nS:ワークの回転速度 である。
  6. 【請求項6】つる巻線に沿って配設されたフライスカッ
    タの複数の刃部の高さが、フライスカッタの回転方向に
    対して反対の方向で増加する特許請求の範囲第5項記載
    の装置。
  7. 【請求項7】つる巻線に沿って配設されたフライスカッ
    タの複数の刃部の高さがフライスカッタの回転方向に対
    して反対の方向で減少する特許請求の範囲第5項に記載
    の歎置。
  8. 【請求項8】フライスカッタは、ワークネジの中心軸線
    に対して、ワークネジのピッチ角とフライスカッタのつ
    る巻線のピッチ角の合計に等しい角度を以て傾斜する軸
    線を中心として回転される特許請求の範囲第5項に記載
    の装置。
  9. 【請求項9】フライスカッタの複数の刃部が複数周のつ
    る巻線に沿って配置されている特許請求の範囲第5項に
    記載の装置。
  10. 【請求項10】フライスカッタが中空部を有し、該中空
    部の内周面に前記刃部が配設されており、該刃部がワー
    クの外面と係合してワークに外ネジが形成される特許請
    求の範囲第5項に記載の装置。
  11. 【請求項11】ワークが中空部を有し、フライスカッタ
    の外周面に前記刃部が配設されており、該刃部がワーク
    の内周面と係合して内ネジが形成される特許請求の範囲
    第5項に記載の装置。
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