JPH0741684A - 感熱樹脂材料及び感熱体、感熱発熱体 - Google Patents

感熱樹脂材料及び感熱体、感熱発熱体

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JPH0741684A
JPH0741684A JP18530493A JP18530493A JPH0741684A JP H0741684 A JPH0741684 A JP H0741684A JP 18530493 A JP18530493 A JP 18530493A JP 18530493 A JP18530493 A JP 18530493A JP H0741684 A JPH0741684 A JP H0741684A
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Katsuhiko Kuroyama
勝彦 黒山
Michiharu Kamikawa
道治 上川
Tomoyasu Hirano
友康 平野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱老化や吸湿、電圧印加による|Z|と温度
との関係の特性の変動を抑え、また高感度化する。 【構成】 高分子マトリクスポリマーに、ポリエチレン
グリコールとポリプロピレングリコールの共重合体から
なる副ポリマー中にイオン性物質として過塩素酸金属塩
を添加して調製したイオン伝導性電解質を混練して感熱
樹脂材料を調製する。この際に、副ポリマーにおけるポ
リエチレングリコールの比率を30〜60重量%、イオ
ン伝導性電解質における過塩素酸金属塩の比率を5〜2
0重量%、高分子マトリクスポリマー100重量部に対
するイオン伝導性電解質の添加量を0.5〜1.5重量
部に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気カーペット等に用
いられる感熱樹脂材料及び感熱体、感熱発熱体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電気カーペット等の広面積暖房器具に
は、従来よりポリ塩化ビニル樹脂を主成分とする感熱樹
脂材料をサーミスタとして用いた面状の感熱発熱体やコ
ード状の感熱体あるいは感熱発熱体が使用されている。
そして近年の電気カーペットにあっては、カーペット地
からなる表面材や、電気カーペットに被せて使用するカ
バー材として、本物志向や高級志向から分厚いものが好
まれる傾向にあり、発熱体の温度を従来よりも高くする
必要が生じてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、発熱体の温度
を従来よりも高温にすると、部分的に断熱状態になると
きに生じる部分断熱高温部の温度が非常に高くなり、高
分子マトリクスポリマーとしてポリ塩化ビニル系樹脂を
主成分とするものを用いる従来の感熱樹脂材料では、高
温での熱老化のために温度センサーとしての固有インピ
ーダンス(以下|Z|と略記)と温度との関係の特性が
経時変化し、|Z|の変化によって感知する温度が危険
な高温になってしまうおそれがあった。この現象は、
ポリ塩化ビニル系樹脂中の可塑剤が高温の作用でブリー
ドアウトしてポリ塩化ビニル系樹脂のガラス転移点が高
温側にシフトしてしまう、ポリ塩化ビニル系樹脂が高
温にさらされると脱塩素反応を起こして熱老化してしま
う、等が原因になっていると考えられる。
【0004】また、ポリ塩化ビニル系樹脂の安定剤とし
て、分子中の鉛成分がリッチである酸化鉛(PbO)と
二酸化珪素(SiO2 )からなる珪酸鉛を用いられてい
るが、この珪酸鉛は吸湿性が高いため感熱樹脂材料の|
Z|と温度との関係の特性が湿度の影響を受けてしまう
という問題があった。さらに、感熱樹脂材料における|
Z|と温度との関係の特性の安定性を増すために、イオ
ン伝導性電解質の添加量を多くしているが、イオン伝導
性電解質の高分子マトリクスポリマーに対する添加量が
多い場合、感熱樹脂材料に印加される交流電圧の電圧が
高くなると、イオンの移動距離が大きくなり、電極付近
で消耗されてしまうサーミスタブレーク現象によって|
Z|と温度との関係の特性が経時変化してしまうという
問題があった。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、熱老化や吸湿、電圧印加による|Z|と温度との
関係の特性の変動を抑えることができると共に高感度化
することができる感熱樹脂材料及び感熱体、感熱発熱体
を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る感熱樹脂材
料は、高分子マトリクスポリマーに、ポリエチレングリ
コールとポリプロピレングリコールの共重合体からなる
副ポリマー中にイオン性物質として過塩素酸金属塩を添
加して調製したイオン伝導性電解質を混練して成る感熱
樹脂材料であって、副ポリマーにおけるポリエチレング
リコールの比率が30〜60重量%であり、かつイオン
伝導性電解質における過塩素酸金属塩の比率が5〜20
重量%であり、かつ高分子マトリクスポリマー100重
量部に対するイオン伝導性電解質の添加量が0.5〜
1.5重量部であることを特徴とするものである。
【0007】また本発明は、高分子マトリクスポリマー
としてポリ塩化ビニル系樹脂を用い、安定剤として酸化
鉛と二酸化珪素からなる珪酸鉛を添加したものである。
また本発明に係る感熱体及び感熱発熱体は、上記感熱樹
脂材料を使用して成ることを特徴とするものである。以
下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明に係る感熱樹脂材料は、ポリエチレ
ングリコール(ポリエチレンオキサイド)とポリプロピ
レングリコール(ポリプロピレンオキサイド)の共重合
体よりなる副ポリマー中にイオン性物質を添加してイオ
ン伝導性電解質を調製し、このイオン伝導性電解質や安
定剤等を高分子マトリクスポリマー中に混練することに
よって作成することができる。
【0009】ここで、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコールはそれぞれ次の化学式1、化学式2
で示される樹脂である。
【0010】
【化1】
【0011】本発明はこれらポリエチレングリコールと
ポリプロピレングリコールの共重合体を感熱樹脂材料の
主成分(主ポリマー)である高分子マトリクスポリマー
に対する副ポリマーとして用いるものである。この副ポ
リマーにイオン性物質を添加することによってイオン伝
導性電解質を得ることができる。本発明ではイオン性物
質として過塩素酸金属塩を用いる。過塩素酸金属塩とし
ては次に示すものを用いることができるが、勿論これら
に限定されるものではない。
【0012】過塩素酸リチウム塩(LiClO4 ) 過塩素酸カリウム塩(KClO4 ) 過塩素酸マグネシウム塩(Mg(ClO4 2 ) 過塩素酸金属塩は有機の過塩素酸塩に比べて分子量が小
さく、主なイオン伝導媒体である副ポリマー中における
移動速度が大きくなるため、有機の過塩素酸塩に比べて
副ポリマーに対する添加量を少なくすることができるも
のである。また、この過塩素酸金属塩をイオン性物質と
して副ポリマーに添加すると、Li+ ,K+ ,Mg2+
ど金属元素の陽イオンとClO4 - の陰イオンとに解離
するが、ClO4 - の陰イオンは耐熱性が高く容易に分
解しないために、感熱樹脂材料が高温に長時間さらされ
た場合でも固有インピーダンス|Z|の変動を小さくす
ることができるものである。
【0013】また本発明では高分子マトリクスポリマー
に配合する安定剤として、酸化鉛(PbO)と二酸化珪
素(SiO2 )からなる珪酸鉛を用いる。従来から安定
剤としては三塩基性硫酸鉛などの塩基性鉛が使用されて
いるが、塩基性の安定剤は高分子マトリクスポリマーに
配合されている可塑剤を分解させることがあるために熱
安定性を大きく高めることができない。これに対して珪
酸鉛は可塑剤を分解させることがなく、しかも分子中の
鉛成分がリッチであるために、熱安定性を大きく高める
ことができるものである。
【0014】ここで、上記過塩素酸金属塩や珪酸鉛は一
般的に吸湿性が大きいため、高湿度雰囲気に感熱樹脂材
料が置かれた場合、感熱樹脂材料の|Z|は小さくなる
方向に変動することになる。そこで、本発明ではポリエ
チレングリコールとポリプロピレングリコールの共重合
体からなる副ポリマーを用いることによって、感熱樹脂
材料の温度と|Z|との関係の特性が吸湿の影響を受け
難くなるようにしている。すなわち、ポリエチレングリ
コールは吸湿すると粘度が増してイオンが移動し難くな
るように作用するために、感熱樹脂材料の|Z|は大き
くなる方向に変化し、その程度は副ポリマーの共重合体
におけるポリエチレングリコールの重量比率によって変
わるものであり、珪酸鉛や過塩素酸金属塩の吸湿によっ
て|Z|が小さくなる方向に変化する量とバランスをと
ることによって、感熱樹脂材料の|Z|の変動を見掛け
上小さくすることができるものである。このバランスを
とるために本発明では、ポリエチレングリコールとポリ
プロピレングリコールの共重合体として、ポリエチレン
グリコールの比率が30〜60重量%の範囲のものを用
いるようにしている。副ポリマーにおけるポリエチレン
グリコールの比率が60重量%を超えると感熱樹脂材料
の|Z|変動率が正の大きな値となり、逆にポリエチレ
ングリコールの比率が30重量%未満であると感熱樹脂
材料の|Z|変動率が負の大きな値となるものであり、
このためにポリエチレングリコールの比率を30〜60
重量%の範囲に調整する必要がある。
【0015】しかし、高分子マトリクスポリマーに対す
るイオン伝導性電解質の添加量が多いと、ポリエチレン
グリコールの吸湿による増粘作用が大きくなり過ぎて、
感熱樹脂材料の|Z|は大きくなる方向に変動すること
になり、また感熱樹脂材料中のイオン濃度が大きくなり
過ぎて、商用電源(100V程度)の交流電圧が0.3
mm程度の厚みの感熱樹脂材料に印加された場合にサー
ミスタブレーク現象によりイオンが消耗されてしまい、
感熱樹脂材料の|Z|が大きく変動するおそれがある。
このために、本発明ではイオン伝導性電解質の添加量
を、高分子マトリクスポリマー100重量部に対して
1.5重量部以下に設定しているものである。イオン伝
導性電解質の添加量が高分子マトリクスポリマー100
重量部に対して0.5重量部未満であるとイオン伝導性
電解質を高分子マトリクスポリマー中に均一に分散させ
ることが困難であるために実用性に乏しい。従って本発
明では高分子マトリクスポリマー100重量部に対する
イオン伝導性電解質の添加量を0.5〜1.5重量部の
範囲に設定しているものである。
【0016】また本発明では、副ポリマーに過塩素酸金
属塩を添加して調整されるイオン伝導性電解質における
過塩素酸金属塩の比率は5重量%〜20重量%の範囲に
設定している。イオン伝導性電解質における過塩素酸金
属塩の比率が5重量%未満であると、過塩素酸金属塩を
副ポリマーに均一に分散させることが困難であり、しか
も80℃〜100℃の高温領域における|Z|と温度の
関係の特性のB定数が小さくなるために好ましくない。
ここで、B定数は|Z|〜温度特性の変化率の大きさを
示すものであり(図4のような|Z|〜温度曲線の傾き
度としてあらわれる)、サーミスタ特性の感度が高くな
るとB定数は大きくなる。逆にイオン伝導性電解質にお
ける過塩素酸金属塩の比率が20重量%を超えると、吸
湿によるポリエチレングリコールの増粘によってイオン
伝導性電解質の粘度が高くなり過ぎ、高分子マトリクス
ポリマーにイオン伝導性電解質を均一に分散させ難くな
り、また活性が強くなり過ぎて危険が大きくなる。
【0017】一方、感熱樹脂材料の主成分となる高分子
マトリクスポリマーとしては、ポリ塩化ビニル樹脂やそ
の誘導体などポリ塩化ビニル系樹脂を用いることができ
る。そして上記のイオン伝導性電解質や安定剤としての
珪酸鉛を、可塑剤を配合した高分子マトリクスポリマー
に添加して混練することによって、イオン伝導性プラス
チックサーミスタ特性を示す感熱樹脂材料を得ることが
できるものである。
【0018】また本発明に係る感熱体は、図6に示すよ
うに、絶縁性の芯糸1に金属線を巻いて内巻電極2と
し、上記のように調製した感熱樹脂材料3を内巻電極2
の外側に被覆し、その外側に金属線を巻いて外巻電極4
とすることによって作成することができる。感熱樹脂材
料3は上記のように温度変化に伴って|Z|が変化する
ので、内巻電極2と外巻電極3の間の電位差を測定して
インピーダンスを検出することによって発熱温度を検知
することができるものである。
【0019】さらに、本発明に係る感熱発熱体Aは、こ
の感熱体の内巻電極2と外巻電極3の少なくとも一方を
発熱抵抗体として通電によって発熱させるようにし、こ
れらを絶縁体5で被覆することによって作成することが
できる。図6において10は外巻電極3の外側に樹脂フ
ィルムを巻いて形成した分離層である。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 (実施例1)ポリ塩化ビニル樹脂100重量部にトリメ
リット酸系の可塑剤を45重量部、珪酸鉛を安定剤とし
て25重量部配合し、さらに、ポリエチレングリコール
とポリプロピレングリコールを約1:1の重量比で共重
合させた平均分子量3500のブロック共重合体を副ポ
リマーとして用い、過塩素酸金属塩として過塩素酸リチ
ウム塩(LiClO4 )をこの副ポリマーに対して15
重量%添加してイオン伝導性電解質を調製した。そして
このイオン伝導性電解質を上記配合物にポリ塩化ビニル
樹脂100重量部に対して1.4重量部の配合量で添加
し、混練することによって感熱樹脂材料を得た。
【0021】(比較例1)イオン伝導性電解質をポリ塩
化ビニル樹脂100重量部に対して1.8重量部の配合
量で添加するようにした他は、実施例1と同様にして感
熱樹脂材料を得た。図1に、実施例1と比較例1の感熱
樹脂材料を60℃×95%RHの高温高湿雰囲気下に放
置したときの、|Z|の変化率と放置時間との関係を示
す。放置開始後36時間経過時点での|Z|の変化率
は、実施例1のものが3.9%であるのに対して、イオ
ン伝導性電解質の添加量が多い比較例1のものは12.
7%であり、実施例1は比較例1の約1/3の変化率に
収まっていることが確認される。
【0022】(実施例2)実施例1で得た感熱樹脂材料
を用い、図6に示す構造の感熱発熱体を製作した。ここ
で、感熱発熱体3の厚みを0.3mmに設定して内巻電
極2と外巻電極4の両間距離は0.3mmにした。 (比較例2)比較例1で得た感熱樹脂材料を用い、図6
に示す構造の感熱発熱体を製作した。ここで、感熱発熱
体3の厚みを0.3mmに設定して内巻電極2と外巻電
極4の両間距離は0.3mmにした。
【0023】図2に、実施例2と比較例2の感熱発熱体
(長さ3m)の内巻電極2と外巻電極4の極間(極間距
離0.3mm)に商用交流電圧(AC100V60H
z)を定期的に繰り返して一定時間印加しつつ、この感
熱発熱体を136℃の高温雰囲気中に放置したときの、
|Z|の変化率と放置時間との関係を示す。図2にみら
れるように、放置時間が100時間経過後、比較例2の
ものは|Z|の変化率が160%であるのに対して、実
施例2のものは|Z|の変化率が100%以下に低減さ
れているものであった。
【0024】(実施例3)副ポリマーとして、ポリエチ
レングリコールとポリプロピレングリコールのブロック
共重合体であって平均分子量が3300でポリエチレン
グリコールの比率が25重量%のもの、及び平均分子量
が4100でポリエチレングリコールの比率が50重量
%のもの、ポリエチレングリコール単体であって平均分
子量が1000のもの、ポリプロピレングリコール単体
であって平均分子量が2000のものをそれぞれ用い、
イオン性物質として過塩素酸リチウム塩をこの各副ポリ
マーに対して一律15重量%添加してイオン伝導性電解
質を調製した。またポリ塩化ビニル樹脂100重量部に
トリメリット酸系の可塑剤を45重量部、安定剤として
珪酸鉛を25重量部配合し、さらにこれに上記イオン伝
導性電解質を一律1.4重量%の割合で添加して混練す
ることによって感熱樹脂材料を得た。そしてこの感熱樹
脂材料を60℃×95%RHの高温多湿雰囲気に168
時間放置する前後での60℃における|Z|変動率を測
定し、|Z|変動率と副ポリマーにおけるポリエチレン
グリコールの重量比率との関係を図3に示した。
【0025】図3にみられるように、副ポリマーにおけ
るポリエチレングリコールの比率が100重量%のもの
は|Z|変動率は正の大きな値となり、逆にポリエチレ
ングリコールの比率が0重量%のものは|Z|変動率は
負の大きな値となるものであり、またポリエチレングリ
コールの比率が30〜60重量%の場合は|Z|変動率
の絶対値は小さな値となるものであった。副ポリマーを
ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールの
ブロック共重合体で形成すると、ポリエチレングリコー
ルとポリプロピレングリコールの両者の特性を併せ持つ
が、ポリエチレングリコールは吸湿すると粘度が増して
イオンが移動し難くなるために、|Z|は大きくなる方
向に変動し、その程度はブロック共重合体におけるポリ
エチレングリコールの重量比率によって変えることがで
きるのである。
【0026】(実施例4)副ポリマーとして平均分子量
3650のポリエチレングリコールとポリプロピレング
リコールのブロック共重合体を用い、イオン性物質とし
て過塩素酸リチウム塩を副ポリマーに対して10重量
%、15重量%添加して2種類のイオン伝導性電解質を
調製した。またポリ塩化ビニル樹脂100重量部にトリ
メリット酸系の可塑剤を45重量部、安定剤として珪酸
鉛を25重量部配合し、これに各イオン伝導性電解質を
一律1.5重量%の割合で添加して混練することによっ
て感熱樹脂材料を得た。この各感熱樹脂材料の固有イン
ピーダンス|Z|〜温度曲線を図4に示す。
【0027】図4にみられるように、80℃〜100℃
におけるB定数はイオン性物質の副ポリマーに対する添
加量を多くする程、大きくすることができる。また|Z
|の絶対値もイオン性物質の副ポリマーに対する添加量
によって変化することがみられる。尚、図4において過
塩素酸リチウム塩を副ポリマーに対して10重量%添加
したものをR=10重量%、15重量%添加したものを
R=15重量%として示す。
【0028】(実施例5)副ポリマーとして平均分子量
2220のポリエチレングリコールとポリプロピレング
リコールの約1:1重量比率のブロック共重合体を用
い、イオン性物質として過塩素酸リチウム塩を副ポリマ
ーに対して10重量%添加してイオン伝導性電解質を調
製した。またポリ塩化ビニル樹脂100重量部にトリメ
リット酸系の可塑剤を45重量部、安定剤として珪酸鉛
を25重量部配合し、これに上記イオン伝導性電解質を
1重量%、1.5重量%、2重量%の割合で添加して混
練することによって、3種類の感熱樹脂材料を得た。こ
の各感熱樹脂材料の固有インピーダンス|Z|〜温度曲
線を図5に示す。
【0029】図6にみられるように、イオン伝導性電解
質の添加量を多くする程、|Z|の絶対値は小さくなる
傾向がある。尚、図5においてイオン伝導性電解質を1
重量%添加したものをV=1重量%、1.5重量%添加
したものをV=1.5重量%、2重量%添加したものを
V=2重量%として示す。 (実施例6)本発明に係る感熱性樹脂材料を用いて、図
6に示すようなコード状の感熱発熱体Aを製造した。こ
の感熱発熱体Aは、絶縁性の芯糸1に金属線をスパイラ
ル状に巻いて内巻電極2とし、上記各実施例のように調
製した感熱樹脂材料3を例えば押し出し成形して内巻電
極2の外側に被覆し、その外側に金属線を巻いて外巻電
極4とし、さらにその外側に樹脂フィルムを巻いて分離
層10を形成した後に、その外側に絶縁体5を被覆する
ことによって製造したものである。
【0030】この感熱発熱体Aは、内巻電極2と外巻電
極4の少なくとも一方を発熱抵抗体(ヒータ)として通
電することによって発熱させることができる。そしてこ
の感熱発熱体Aにあって、電極2,4の一方を発熱させ
ると感熱樹脂材料3は温度変化に伴って|Z|が変化す
るために、電極2,4間の電位差を検出することによっ
て発熱温度を検知することができる。
【0031】このように作成される感熱発熱体Aを、例
えば図7(a)(b)に示すように、ポリエステル繊維
等の厚さ10mm程度の裏面布11と厚さ9μ程度の均
熱アルミニウム平面体12との間に挟んでジグザグ状に
配置し、そして均熱アルミニウム平面体12の上にポリ
エステル繊維等の厚さ5mm程度の表面布13を積層す
ることによって電気カーペットBを作成することができ
る。図7(a)において14は電源コード、15は温度
コントローラである。
【0032】
【発明の効果】上記のように本発明は、高分子マトリク
スポリマーに、ポリエチレングリコールとポリプロピレ
ングリコールの共重合体からなる副ポリマー中にイオン
性物質として過塩素酸金属塩を添加して調製したイオン
伝導性電解質を混練して感熱樹脂材料を調製するにあた
って、副ポリマーにおけるポリエチレングリコールの比
率を30〜60重量%、イオン伝導性電解質における過
塩素酸金属塩の比率を5〜20重量%、高分子マトリク
スポリマー100重量部に対するイオン伝導性電解質の
添加量を0.5〜1.5重量部に設定したので、配合を
これらの範囲に設定することによって熱老化、吸湿、商
用交流電圧印加によって感熱樹脂材料の|Z|と温度と
の関係の特性が変化するのを防止することができるもの
であり、またこの結果|Z|〜温度特性を高感度化する
ことができるものである。
【0033】また本発明は、高分子マトリクスポリマー
としてポリ塩化ビニル系樹脂を用い、安定剤として酸化
鉛と二酸化珪素からなる珪酸鉛を添加するようにしたの
で、珪酸鉛はポリ塩化ビニル樹脂に配合される可塑剤を
分解することがなく熱安定性を高く得ることができるも
のであり、熱老化で感熱樹脂材料の|Z|と温度との関
係の特性が経時変化するのを防止することができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1の感熱樹脂材料を60℃
×95%RHの高温高湿雰囲気下に放置したときの、|
Z|変化率と放置時間との関係を示すグラフである。
【図2】実施例2と比較例2の感熱発熱体に商用交流電
圧を印加しつつ136℃雰囲気中に放置したときの|Z
|変化率と放置時間との関係を示すグラフである。
【図3】実施例3の感熱樹脂材料の|Z|変動率と副ポ
リマー中のポリエチレングリコールの重量比率との関係
を示すグラフである。
【図4】実施例4の感熱樹脂材料の固有インピーダンス
〜温度曲線のグラフである。
【図5】実施例5の感熱樹脂材料の固有インピーダンス
〜温度曲線のグラフである。
【図6】感熱発熱体の一実施例の一部の正面図である。
【図7】電気カーペットを示すものであり、(a)は斜
視図、(b)は一部の拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 芯糸 2 内巻電極 3 感熱樹脂材料 4 外巻電極 5 絶縁体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子マトリクスポリマーに、ポリエチ
    レングリコールとポリプロピレングリコールの共重合体
    からなる副ポリマー中にイオン性物質として過塩素酸金
    属塩を添加して調製したイオン伝導性電解質を混練して
    成る感熱樹脂材料であって、副ポリマーにおけるポリエ
    チレングリコールの比率が30〜60重量%であり、か
    つイオン伝導性電解質における過塩素酸金属塩の比率が
    5〜20重量%であり、かつ高分子マトリクスポリマー
    100重量部に対するイオン伝導性電解質の添加量が
    0.5〜1.5重量部であることを特徴とする感熱樹脂
    材料。
  2. 【請求項2】 高分子マトリクスポリマーとしてポリ塩
    化ビニル系樹脂を用い、安定剤として酸化鉛と二酸化珪
    素からなる珪酸鉛を添加して成ることを特徴とする請求
    項1に記載の感熱樹脂材料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の感熱樹脂材料を
    使用して成ることを特徴とする感熱体。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の感熱樹脂材料を
    使用して成ることを特徴とする感熱発熱体。
JP18530493A 1993-07-27 1993-07-27 感熱樹脂材料及び感熱体、感熱発熱体 Expired - Lifetime JP3493690B2 (ja)

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