JPH0741852A - 靭性・溶接性に優れたh形鋼の製造方法 - Google Patents

靭性・溶接性に優れたh形鋼の製造方法

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JPH0741852A
JPH0741852A JP18494993A JP18494993A JPH0741852A JP H0741852 A JPH0741852 A JP H0741852A JP 18494993 A JP18494993 A JP 18494993A JP 18494993 A JP18494993 A JP 18494993A JP H0741852 A JPH0741852 A JP H0741852A
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cooling
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weldability
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Yoji Fujimoto
洋二 藤本
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】靭性・溶接性の優れたH形鋼の製造方法の提供
を目的とする。 【構成】H形鋼製造用鋼材をAr3 変態点以上の温度で
圧延したのち、フェライトが30%以上析出する温度ま
で1回以上の冷却−復熱を繰返す第1段冷却と、1〜5
℃/秒での第2段冷却を行ったのち、空冷によるセルフ
テンパ処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】靭性、強度及び溶接性の優れたH
形鋼の製造方法に関し、圧延終了後の形鋼の強制冷却に
おいて生じるフランジとウエブの板厚差による材質不均
一または板厚方向の材質不均一を解消し、材質均一化を
図る製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、H形鋼のような複雑な断面形状を
有する高強度形鋼の製造方法として、例えば特公昭56
−35734号公報、特公昭58−10442号公報に
開示された技術がある。この技術は、熱間加工後にフラ
ンジ外面から急冷するため、冷却面表層部の硬度が他部
位と比較して大きく上昇するので、板厚方向の材質が不
均一になる。そのため、フランジ内外面の強度、靭性に
差が大きく、建築用構造材としてH形鋼を使う場合に問
題があった。
【0003】さらに、厚板の分野では、特開平2−29
8216号公報、特開昭58−64316号公報に、加
速冷却後熱処理を施して結晶粒を細粒化する方法が開示
されている。この技術では、熱処理前には2℃/秒以上
の加速冷却が必要で、特開平2−298216号公報は
550℃、特開昭58−64316号公報記載の技術は
300℃まで冷却するため、鋼材の表面硬度が上昇す
る。これら鋼材の表面硬度上昇を防止するため、焼きな
らしまたは焼戻し処理が不可欠であり、連続プロセスで
オンライン処理できないため、製造に要する物流費、設
備費が上昇する。
【0004】鋼材をAr3 変態点以上の温度で圧延を終
了し、フェライトを30%以上析出させる温度まで(7
00℃付近)放冷しておく方法も考えられるが、板厚に
よっては、放冷時間が長くなり過ぎ、これまた(60m
mでは17分程度の放冷時間が必要)オンライン処理が
できない。無理にオンライン処理をしようとすれば、製
造能率を大幅に下げる等の制約が発生する。さらに、フ
ランジ厚とウエブ厚が異なるため(等厚サイズは除き、
通常フランジ厚>ウエブ厚)、全断面の均一化を狙うに
は、板厚t×1/4のところで1.0℃/秒〜5℃/秒
の冷却速度を各々の厚みによってコントロールすること
が必要である。しかし、オンライン処理では必要な水量
が多くて設備費が大きくなり、また浸漬方式では板厚、
フランジ内外面の温度差等に応じたコントロールは不可
能であった。
【0005】しかしながら、熱間圧延後の急冷処理方式
は処理しないものに比べ合金成分の含有量や炭素当量を
低減できるので、溶接性を損うことなく鋼材の高強度化
が達成できる。近年、建築物の大型化にともない、フラ
ンジ厚の増大と耐震性等から厚み方向の靭性、強度の大
きなかつ均一性のある極厚H形鋼が必要だが、極厚H形
鋼では、この方式を用いてもコスト面、品質面で難点が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、従来のH形鋼よりも優れた靭性と溶接性を有する
H形鋼の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ため、発明者は種々の実験、研究を行った結果、熱間圧
延後の冷却条件に工夫を凝らした。すなわち、本発明
は、H形鋼製造用鋼材をAr3 以上の温度で圧延終了
後、熱間鋸断する工程を経てフェライトが30%以上析
出させる温度まで1回以上の冷却と復熱を行うことで温
度調整を行う第1段の冷却と1℃/秒≦冷速≦5℃/秒
でフランジ、ウエブを同時に冷却又はフランジ、ウエブ
を各々板厚に応じ冷却速度を変えて行う第2段の冷却を
した後、空冷によりセルフテンパ処理を行うことを特徴
とする靭性、溶接性に優れたH形鋼の製造方法である。
さらに、この場合ウエブ厚が薄く温度がフランジに対し
低いものに対しては、第1段冷却後にウエブを積極的に
インダクションヒータ等(電磁誘導加熱器)で加熱して
温度の均一性を確保する。また、第1段冷却の復熱時、
及びセルフテンパ時に、鋼材を保温することを特徴とす
る請求項1記載の靭性、溶接性に優れたH形鋼の製造方
法である。
【0008】
【作用】本発明によれば、鋼材をAr3 変態点以上の温
度で圧延した後、フェライトが30%以上析出させる温
度まで1回以上の冷却と復熱を行い、さらに1℃/秒≦
冷速≦5℃/秒で冷却した後、空冷によりセルフテンパ
処理を行うようにしたので、靭性、強度が大きく、且つ
均一で、C,Mn等の強化元素含有量の低い溶接性に優
れた厚肉H形鋼が、圧延能率の低下なく、低コストで安
定して製造できるようになる。この場合、ウエブ厚が薄
く、その温度がフランジに対し低くなるものは、第1段
冷却後にウエブを積極的にインダクションヒータ等で加
熱して、フランジ温度との均一化を図り、また、第1段
冷却の復熱時、及び空冷セルフテンパ時に、搬送装置に
設けたカバーで鋼材を保温するようにしたので、上記効
果は一層促進される。以下に、本発明の内容について補
足的な説明をしておく。
【0009】鋼材をAr3 変態点以上で圧延終了後、初
析フェライトを30%程度析出する700℃付近(成分
等により変化する)まで放冷するのでは、所要時間が長
い。そのため、本発明では、圧延終了後冷却して温度調
整するのであるが、鋼材が圧延したままの長さである
と、必要な冷却装置が非常に大きくなる。特に、ダイレ
クトクエンチ(例えば、どぶ漬け)では、冷却装置の長
さは鋼材長さ相当になり、設備投資が甚大になる。ま
た、冷却した後で鋸断すると鋼材温度が下がるため、熱
間鋸断機の鋸刃の寿命が短くなり、また鋸断速度が制約
を受ける。以上のことから、本発明の具体的実施には、
圧延完了後に鋸断してから冷却することになる。
【0010】なお、フェライト30%以上析出させるま
でに1回以上の冷却と復熱を行うことにしているのは、
表層部の硬度上昇を防止するためである。次に、H形鋼
の材質均一化のためには、フランジの内外面及びウエブ
上下面の温度を均一化する必要がある。しかしながら、
H形鋼は一般的にフランジ厚>ウエブ厚となるうえ、圧
延姿勢がH状であるため、ウエブが樋となってウエブ面
上に水乗りがあり、ウエブ上面が冷却されやすい。ウエ
ブ面の温度低下が速く、フランジとの温度差が大きくな
るため、ライン上でウエブとフランジの温度を揃えるこ
とが難しい。しかし、設備投資面から考えると、第2段
階冷却での700℃以下でフランジt/4厚部で1〜5
℃/秒の冷速を得るには、いわゆる「どぶ漬け」の冷却
方法が有利である。そのため、本発明では、700℃ま
ではウエブはフランジより弱水冷とし、ウエブ水乗りに
よる冷却の影響を軽減することにする。又は、ウエブ加
熱によって均一化を図ってもよい。
【0011】さらに、本発明では、第1段冷却時の復熱
時、及び/又は空冷セルフテンパ時に搬送装置にカバー
を設けて鋼材を保温することで、復熱及びセルフテンパ
効果を助長させ、温度均一化を図る。
【0012】
【実施例】以下、図1(a)に基づき実施例を説明す
る。図1(a)は粗ユニバーサルミル9(図示せず)と
仕上ミル6が離れている例であり、この設備配列に本発
明を適用した。最初は第1発明であるが、鋼材SM49
0の仕上圧延をAr3 変態点以上の温度で完了し、サイ
ズが 488mmX 427mm X 40mm X
65mm のH形鋼とした。それを引き続き熱間鋸断機
7で所定の長さに切断した後、ノズル方式の水冷装置1
でフランジの内外面及びウエブ上下面の水冷を実施した
(第1段冷却)。水冷条件は、850℃より35秒間水
冷を3回、水量密度900〜1100 l/m2 mi
n、復熱ピーク750℃であった。ここで、水冷装置は
ノズル方式1としたが、必ずしもそれに限らず浸漬方式
以外のものが利用できる。さて、上記第1段水冷では、
ウエブの上下温度によっては下ノズルだけの使用でよい
が、上下ノズルを使用してもよく、ウエブ厚みと冷却
能、あるいはフェライトが30%以上となる温度によっ
て予めどちらにするか決定しておく。この水冷によりウ
エブの冷却表層部付近にマルテンサイトが発生する可能
性があるため、水冷装置1(詳細例を図2に示す)は水
冷ゾーンを細分化し、冷却水の噴出・停止を自在にでき
るようにした。それにより、鋼材の冷却・復熱を1回以
上行うことができ、マルテンサイトの発生抑止、2相域
冷却温度までの冷却時間の調整が可能となる。
【0013】その後、第2段冷却として700℃より1
0秒間の浸漬水冷をして、最後に空冷によるセルフテン
パ処理を行った。この実施例における温度パターンを図
4に示しておく。なお、フランジ厚さに比べウエブ厚さ
がかなり薄いH形鋼において、第一段冷却後のフランジ
とウエブの温度差が大きい場合には、ウエブをインダク
ションヒータ5により加熱してウエブとフランジの温度
均一化を行う(すなわち、第2発明を実施する)。その
際、両者の温度が許容差内にある場合には、インダクシ
ョンヒータ5は用いず、またウエブ上下で温度条件が異
なる時は上のみ又は上下同時に加熱できるものとした。
その後は、カバー等保温機能を有する搬送装置で復熱さ
せ均一化した後、第2段の冷却として浸漬水冷により全
断面を同時冷却し、放冷した。第二段階水冷の条件も第
一発明と同じである。
【0014】H形鋼の全断面の材質均一化のためには、
特に冷却速度が小さくなり易いR部(フランジとウエブ
のフィレット部)の材質改善が必要であるが、粗ユニバ
ーサルミル圧延中の冷却と強圧下により組織が微細化さ
れ、かつR部だけの選択噴射水冷(ノズル噴射位置の選
定)によって十分対応できる。比較例として圧延終了ま
では第1、第2発明と同じで、以後の水冷を第一段階冷
却は行わずに、浸漬水冷による第二段階水冷のみ実施す
ることで行った。
【0015】上記2つの実施例と1つの比較例の材質成
績を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】成績は、フランジとウエブの1/2長での
ビッカース硬さで表わす。本発明により、フランジ表層
部のビッカース硬さ上昇も抑止でき、ほぼ均一な結果が
得られた。ウエブについても同様である。なお、冷却−
復熱を3回繰り返した結果、850→700℃までの待
機時間はH−488×427×40×65で約3.5分
に短縮され、鋸断時間と同等になり、圧延能力の低下も
防止できた。
【0018】なお、図1(b)は、本発明にかかる設備
レイアウトを直線配列としたものであり、この設備レイ
アウトでも本発明を実施できることは説明を要しない。
【0019】
【発明の効果】本発明は、圧延・鋸断後水冷と復熱を繰
り返すことにより温度調整し、フェライトが30%以上
析出する温度から板厚t/4を1〜5℃/秒で600℃
以下まで急冷する第2段の水冷を組み合わせ、さらに必
要に応じて全断面温度均一化のためインダクションによ
るウエブの加熱を付加することで、H形鋼のフランジ、
ウエブとも均一材質を保証した靭性と溶接性に優れたH
形鋼を安定して高効率で製造できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明に係る設備レイアウトを模式
的に示す図であり、(b)はそれを直線的にしたもので
ある。
【図2】水冷装置の詳細を示す断面図である。
【図3】H形鋼のウエブ加熱装置である。
【図4】実施例の温度パターンである。
【符号の説明】
1 水冷装置(ノズル方式) 2 浸漬式冷却装置(どぶ漬装置) 3 保温機能を有する搬送設備 4 搬送設備 5 インダクションヒータ 6 仕上ユニバーサルミル 7 熱間鋸断機 8 冷却床 9 粗ユニバーサルミル 10 エッジングミル 11 H形鋼 12 モータ 13 外面水冷ノズル 14 外面水冷ノズルヘッダ 15 ノズル用ホース 16 内面上側水冷ノズル 17 内面下側水冷ノズル 18 内面水冷ノズルヘッダ 19 冷却水 20 外面水冷ノズル取付サポート 21 コイル 22 鉄芯 23 誘導コイル 24 フランジ 25 ウエブ 26 導電性パイプ 27 導電性フレキシブルパイプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H形鋼製造用鋼材をAr3 変態点以上の
    温度で圧延終了後、フェライトが30%以上析出する温
    度まで、1回以上の冷却−復熱を繰り返す第1段の冷却
    と1℃/秒≦冷速≦5℃/秒での第2段の冷却を行った
    後、空冷によるセルフテンパ処理を行うことを特徴とす
    る靭性・溶接性に優れたH形鋼の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第1段の冷却後、第2段冷却前の温
    度を、ウエブ部を加熱してフランジ部と同温度に揃える
    ことを特徴とする請求項1記載の靭性・溶接性に優れた
    H形鋼の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第1段冷却における復熱時、及び/
    又は空冷によるセルフテンパ時には、鋼材を保温するこ
    とを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の靭性・
    溶接性に優れたH形鋼の製造方法。
JP18494993A 1993-07-27 1993-07-27 靭性・溶接性に優れたh形鋼の製造方法 Withdrawn JPH0741852A (ja)

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