JPH0741983A - 光記録媒体製造用スタンパーの原盤の電鋳方法、同方法に用いる比重測定機、及び電鋳装置 - Google Patents

光記録媒体製造用スタンパーの原盤の電鋳方法、同方法に用いる比重測定機、及び電鋳装置

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JPH0741983A
JPH0741983A JP19041493A JP19041493A JPH0741983A JP H0741983 A JPH0741983 A JP H0741983A JP 19041493 A JP19041493 A JP 19041493A JP 19041493 A JP19041493 A JP 19041493A JP H0741983 A JPH0741983 A JP H0741983A
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electroforming
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liquid
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stamper
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Hitoshi Yoshino
斉 芳野
Takeshi Santo
剛 三東
Hirofumi Kamitakahara
弘文 上高原
Toshiya Yuasa
俊哉 湯浅
Osamu Shikame
修 鹿目
Naoki Kushida
直樹 串田
Takashi Kai
丘 甲斐
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタンパー原盤の電鋳膜の膜厚値、膜厚分布
のバラツキを少なくする。 【構成】 電鋳を行なう本槽5と、電鋳液を収納した予
備槽6と電鋳液を循環させる手段9を有する電鋳装置の
予備槽6に連続比重測定機1を設け、測定した比重に基
づいて電鋳液の必要成分を補充装置16から予備槽6に
供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光記録媒体製造用スタン
パーを製造するための原盤の電鋳方法、同方法に用いる
比重測定機及び電鋳装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種情報の記録には、磁気テー
プ、磁気ディスク等の磁気材料、各種半導体メモリー等
が主として用いられてきた。このような磁気メモリー、
半導体メモリーは情報の書き込み及び読み出しが容易に
行なえるという利点はあるが、反面、情報の内容を容易
に改ざんされたり、また高密度記録ができないという問
題点があった。かかる問題点を解決するために、多種多
様の情報を効率よく取り扱う手段として、光記録媒体に
よる光学的情報記録方法が提案され、そのための光学的
情報記録担体、記録再生方法、記録再生装置が提案され
ている。かかる情報記録担体としての光記録媒体は、一
般にレーザー光を用いて情報記録担体上の光記録層の一
部を揮散させるか、反射率の変化を生じさせるか、ある
いは変形を生じさせて、光学的な反射率や透過率の差に
よって情報を記録し、あるいは再生を行なっている。こ
の場合、光記録層は情報を書き込み後、現像処理等の必
要がなく、「書いた後に直読する」ことのできる、いわ
ゆるDRAW(ダイレクト リード アフター ライ
ト)媒体であり、高密度記録が可能であり、また追加書
き込みも可能であることから、情報の記録・保存媒体と
して有効である。
【0003】図3(a),(b)はそれぞれ従来の光記
録媒体(光ディスク、光カード、光テープ等)を示す模
式的断面図である。情報の記録・再生は、トラック溝の
微細な凹凸パターン22を利用してレーザー光の位相差
により位置決めをしながら行なっている。なお、21は
透明樹脂基板、23は光記録層、24はスペーサー、2
5は裏材、26は接着剤層である。一般的な光記録媒体
では、熱可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂やポリ
メチルメタクリル樹脂を、トラックや情報に対応する凹
凸パターン22が記録されているスタンパーを用いて、
その凹凸パターン22を転写してトラック溝を形成して
いる。スタンパーの製造方法としては一般的に、図4に
示すように、平面性よく研磨されたガラス等の基板41
の上に、レジストや感光性樹脂等の樹脂42で所定の深
さにトラック溝等の凹凸パターン43を形成した後(図
4a)、導電膜44を形成し(図4b)、所定の厚さま
で電鋳を行なって電鋳膜45を得、その後凹凸パターン
43から電鋳膜45を剥離して金属スタンパーを得てい
る(図4c)。
【0004】また、従来の電鋳方法では以下のことが行
なわれている。電鋳を行なうときには、電鋳槽の陽極と
陰極の間に邪魔板を挿入して板厚分布を良くすること
(特開昭59−177388、同60−17089、同
61−279699)。ピンホールの防止のために、電
鋳槽に生成する不溶解性酸化物スライムやスマット等の
異物を予備槽に取り除いている(実開昭58−1414
35)。また、電鋳したときの通電治具跡を紫外線硬化
樹脂でシールして、研磨時の研磨剤等のしみ込みを防止
している(特開昭62−209746)。
【0005】しかしながら、電鋳の膜厚や膜厚分布は、
電鋳を行なっている間の電鋳液中のイオン濃度の変化に
よって変わってしまうという問題点がある。電鋳膜の厚
さが変動しても電鋳膜の裏面を研磨して所定の厚さのス
タンパーを得るためには、電鋳膜のバラツキを見込んで
膜厚を厚く設定して電鋳する必要が生じる。しかし、電
鋳膜厚が厚くなると、その分だけ研磨量が多くなって、
研磨時間が長くなるという問題点がある。電鋳膜の厚み
分布が変動しても面内全部を一定の厚みにするために
は、電鋳したスタンパーの裏面を研磨する前、及び研磨
途中に、電鋳膜の膜厚分布のバラツキを各スタンパー毎
に測定して、スタンパー外周部の盛り上がりの研磨量を
変えて研磨しなければならないという問題点も発生して
いる。そのため、電鋳液のイオン濃度を測定して電鋳を
行なうことも行なわれているが、電鋳液のイオン濃度の
分析には化学定量分析、比色分析等の方法が必要であ
る。これらの方法は、測定精度は良いものの、測定に時
間と労力を要し、断続的にしか測定を行なうことができ
ないため、電鋳を行なっている時間のうち、一部の時間
しか電鋳液のイオン濃度を一定に管理することができ
ず、連続的なイオン濃度の管理ができないという問題点
も発生している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたもので、その目的とするところは、電鋳膜の
膜厚値や、膜厚分布のバラツキの少ないスタンパーを製
造することのできる光記録媒体製造用スタンパーの原盤
の電鋳方法、同方法に用いる比重測定機、及び電鋳装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、 (第1の発明)記録すべき情報に対応した凹凸パターン
が形成された原盤に電鋳を行なうことによって光記録媒
体製造用スタンパーを製造する光記録媒体製造用スタン
パーの電鋳方法において、電鋳液の比重を連続的に測定
してその測定値に基づいて必要成分を電鋳液に補充する
ことで、電鋳液の比重を±0.001以内に制御して、
電鋳液のイオン濃度を一定に保ちながら電鋳を行なうこ
とを特徴とする光記録媒体製造用スタンパーの原盤の電
鋳方法である。 (第2の発明)連結杆を比重の異なる複数の環状浮きに
比重の順に摺動自在に挿通してなる電鋳液の比重測定に
用いる比重測定機である。 (第3の発明)電鋳を行なう電鋳本槽と、電鋳液を収納
した電解予備槽と、電鋳液を前記本槽と予備槽の間で循
環させる手段とを少なくとも有する光記録媒体製造用ス
タンパー製造用の原盤の電鋳装置において、予備槽に電
鋳液の比重を連続的に測定してその測定結果を電気信号
として送出する比重測定装置と、前記信号に基づいて電
鋳液に必要成分を電鋳液に補充する補充装置とを付設す
ることにより、電鋳液の比重を連続的に測定して、必要
成分を電鋳液に補充することで電鋳液のイオン濃度を一
定に保ちながら電鋳を行なうように構成したことを特徴
とする光記録媒体製造用のスタンパー製造用の原盤の電
鋳装置で、比重測定装置が浮きの電鋳液中への浸漬度に
よって比重測定を行なうものであると共に、前記浮きの
周囲の少なくとも一部に電鋳液の揺動防止手段を設けた
前記の電鋳装置であることを含む。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】(第1、第2の発明)図2は、本発明のス
タンパーの電鋳方法を示す概略断面図である。電鋳本槽
5の中に陽極8と陰極7を設置して、陽極8と陰極7の
間に直流電圧をかけて電鋳を行なう。電鋳液は電鋳予備
槽6から液循環用ポンプ9で汲み出され、フィルター1
0、吐出口11を経由して電鋳本槽5内に供給される。
電鋳本槽5に供給された電鋳液は仕切板13より溢れ
て、オーバーフロー槽14を経て再び電鋳予備槽6に戻
る。電鋳予備槽6には浮き式比重測定機1と、pH測定
器17と、液成分補充装置16とが設置されていて、測
定機1によって電鋳実行中に電鋳液の比重を測定する。
電鋳実行中のイオン濃度の変化は主として水やスルファ
ミン酸、ニッケル等の濃度変化であるため、電鋳液のイ
オン濃度の変化は電鋳液の比重とpHを測定していれば
正確に知ることができる。pHと後述する本発明の浮き
式比重測定機1よりイオン濃度を測定して、必要な液成
分を補充して電鋳実行中のイオン濃度を一定に保つ。
【0010】図1に示すように浮き式比重測定機1は一
定の比重で釣り合うように作られた複数個の比重計3を
連結杆2を通して縦に繋いで電鋳液中に設置するもので
ある。この方法では電鋳液の比重を測定するときに液の
比重を簡便に測定できる。電鋳液の比重は本発明で用い
ているスルファミン酸ニッケル液では1.200〜1.
350の間で決められた値に設定する。比重の管理幅と
しては0.001単位で測定して、最大幅で0.003
程度の範囲で、より好ましくは±0.001の範囲に制
御しなければならない。そのために本発明で用いる一連
の縦に繋いだ個個の比重計の測定幅は0.001単位で
あることが望ましい。本発明における浮き式比重測定機
1としては、所定の比重を測定するように浮力と重りを
調整してある浮き式比重計であれば、一般に用いられて
いる浮きの中から自由に選択して用いることができる。
この浮き式比重測定機1で電鋳液の比重を測定するとき
に、必要に応じて電鋳液の循環による波の影響防止機
構、すなわち揺動防止手段を設けてもよい。波防止機構
としては一般に用いられている方法の中から自由に選択
して用いることができる。例えば防波堤、波緩和用網等
を用いることができる。液成分補充装置16は、補充液
槽に液成分を入れて、補充量に応じて液成分を電鋳予備
槽6に供給する。
【0011】原盤は一般的に用いられている材料、製法
で製作することができる。例えば研磨したガラス上にレ
ジストで凹凸パターンを形成する方法で製作できる。電
鋳に際して電極と原盤とを電気的に接続する導電リング
は、電気伝導度が大きく、加工し易い材料であれば、一
般的に用いられている材料の中から選択できる。例えば
銅等の金属材料を用いることができる。また原盤を保持
する原盤ホールダーは一般的に用いられているホールダ
ーを使うことができる。ホールダーの材質は電気伝導性
を持って十分な強度を持つ材料、例えばステンレス、チ
タン等の金属材料を用いることができる。上蓋は例えば
ポリメチルメタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等を用いる
ことができる。
【0012】電鋳するときの電流密度は電鋳膜の反りや
応力が発生しない範囲で選択することができる。1〜3
0A/dm2 、好ましくは3〜10A/dm2 の範囲で
用いることができる。
【0013】本発明の電鋳スタンパーの製造用の原盤の
電鋳方法によれば、原盤に電鋳を行なうときに、本発明
の一定の比重で釣り合う浮きを複数個電鋳液中に入れ
て、電鋳液の比重を連続的に測定しながら電鋳を行なう
ことによって簡便に比重を測定して、必要成分を電鋳液
に補充することで、電鋳液の比重を連続的に±0.00
1以内に制御しながら電鋳を行なうことによって、電鋳
膜の膜厚及び膜厚分布のバラツキの少ない電鋳スタンパ
ーを製造できるものである。 (第3の発明)第3の発明においては、図2に示す電鋳
装置において、予備槽6には比重測定装置1と液成分補
充装置16が設置されていて、電鋳実行中の電鋳液の各
成分濃度を一定に管理する。
【0014】本発明において、比重測定装置1は一定時
間毎に電鋳予備槽6の電鋳液の比重を測定し、図示しな
いコンピューターに情報を与える。比重値の変化があれ
ば液成分補充装置16から必要な量の液成分を補充す
る。補充量の計算には一般に用いられている制御方法
(ファジイ、PID)を用いることができる。
【0015】本発明における比重測定装置1としては、
所定の比重を測定するように浮力と重り調整してある浮
き式比重計であれば、一般に用いられている装置を用い
ることができる。
【0016】比重測定装置1は電鋳液の循環による波の
影響を受けるため、図5(a),(b)で示す波防止堤
防52や波防止網53を設置することができる。波防止
堤防52、波防止網53の長さは、比重測定への波の影
響を防止できるのに必要なだけ比重測定装置1の外周を
覆うことができれば、いずれの長さでも用いることがで
きる。長さが短いと比重測定への波の影響を防止するこ
とができなくなり、長いと比重測定装置1近傍の電鋳液
の循環が悪くなる。比重測定装置1の下面から電鋳液液
面51の上面まで覆うことができる長さがあることが好
ましく、より好ましくは、電鋳液液面51の上から比重
測定装置1の下面よりも比重測定装置1の電鋳液液中部
分長さの1〜10倍の長さが電鋳液中に設置されている
ことである。また、波防止堤防52、波防止網53は、
比重測定への波の影響を防止できるのに必要なだけ比重
測定装置1の外周を覆うことができれば、いずれの割合
で外周を覆うように設置してもよい。比重測定装置1の
外周の1/3〜全周を覆うことができることが好まし
い。比重測定装置1の外周の一部を覆うことは、波防止
堤防52、波防止網53を分割して多数個均等にまたは
波の来る方向のみに設置することができる。その他の方
法として、図6(a),(b)に示すように、電鋳予備
槽4の外側に比重測定槽54を設置することもできる。
比重測定槽54と電鋳予備槽4との間に電鋳液循環の波
を防止するために、細い管55または抵抗体57の付い
た管56を設置して用いてもよい。比重測定槽54の容
量は、比重測定装置1が設置できるだけの容量があれ
ば、いずれの容量の槽でも用いることができる。容量が
大きいと電鋳予備槽4との電鋳液の循環が悪くなり、小
さいと比重測定が正しくできなくなる。比重測定装置1
の電鋳液中に浸漬されている部分の長さの2〜10倍の
深さ、比重測定装置1の5〜100倍の容量があること
が望ましい。細い管55の直径は、比重測定への波の影
響を防止できるだけの抵抗があれば、いずれの直径のも
のでも用いることができる。比重測定装置1の電鋳液中
に浸漬されている部分の長さの1/10〜2倍の範囲の
直径とすることが好ましい。抵抗付き管56も比重測定
への波の影響を防止できる抵抗があれば、いずれの形状
の管でも用いることができる。比重測定装置1の電鋳液
中に浸漬されている部分の長さの1〜10倍の長さを持
ち、管の直径の1/10〜2/3の長さの抵抗を持つ形
状が好ましい。
【0017】電鋳液成分補充装置2は図7に示すよう
に、補充液槽31に液成分を入れて、補充量に応じて供
給用ポンプ32を動かして液成分を電鋳予備槽4に供給
する。簡易的には供給用ポンプ32の代わりに電磁弁等
の弁を設置して、補充量に応じて弁を開閉して液成分を
補充してもよい。なお、33は予備槽4に液成分を供給
するパイプである。
【0018】本発明の光記録媒体製造用スタンパーの原
盤の電鋳方法によれば、原盤の電鋳を行なうときに、電
鋳液の比重を連続的に測定して、必要成分を電鋳液に補
充することで電鋳液の比重を一定に保つ装置を設けて、
電鋳液のイオン濃度を一定に保ちながら電鋳を行なうこ
とによって、電鋳膜の膜厚及び膜厚分布のバラツキの少
ない電鋳スタンパーを製造できるものである。
【0019】
【実施例】以下、実施例を示し、第1及び第2の本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。 (実施例1)厚さ10mm、300×340mmのガラ
ス板(旭ガラス)と、同じ大きさで表面にピッチ12μ
m、幅3.0μm、深さ3000Åの凹凸パターンが光
カードの標準フォーマットで形成されたフォトマスク
(HOYA)との間に20μmの厚さに紫外線硬化樹脂
(旭化成工業、A.P.R.)を挟んだ状態で紫外線を
照射して樹脂を硬化させた。硬化後にフォトマスクを外
してガラス原盤を得た。この原盤にスパッターでニッケ
ルを1000Å被覆して導電化をした後、外形φ550
mmの円形状の原盤ホールダーに設置した。導電リング
は厚さ0.5mmの銅板を用いた。陽極としてはニッケ
ル球(ハーショー村田、Sニッケル)をチタンの篭に入
れて、綿布で覆って不溶解物の流失を抑えたものを用い
た。電鋳液としては下記の組成に混合した電鋳液を50
0リットル用いた。電鋳本槽150リットル、予備槽3
50リットル。電鋳装置(日化エンジニアリング、特注
品)に前記電鋳液を入れて、前記電鋳液温度を45℃に
保って、液全体を10回/時間のサイクルで循環させ
た。
【0020】電鋳液組成は下表のものであった。
【0021】
【表1】 浮き式比重計としては外形100mm、内径30mmの
ドーナツ状の中空のガラス管に所定の比重で釣り合うよ
うに鉛の粒を入れてからガラス管を封止した。前記浮き
式比重計は測定比重として1.280から1.290ま
で0.001単位で11個製作した。前記11個の比重
計を直径25mmのガラス棒に通した。この11個連の
比重測定機を図1に示すように電鋳装置の予備槽に設置
した。前記比重計の電鋳液循環による波の影響を防止す
る堤防として、厚さ1mmの透明塩化ビニル樹脂(筒中
プラスチック)を300×600mmに切断して、長辺
側を筒形状にして前記一連の比重計を覆うように設置し
た。一連の比重計では目視で容易に電鋳液の比重を測定
することができた。液の循環を行なわないで電鋳液の比
重を測定すると1.285であった。液循環を行なって
から比重の測定を行なうと、測定値の誤差は最大で0.
001であった。電鋳液の比重を前記一連の比重計で測
定を行なって、必要に応じて液成分補充装置から純水を
必要量だけ供給して、比重を常に一定化するようにし
た。電鋳実行中の電鋳液の比重は設定値1.285に対
して、常に±0.001以内に保たれた。
【0022】前記原盤と原盤ホールダーを用いて、前記
比重測定機を用いて電鋳液のイオン濃度を一定に保っ
て、原盤と陽極間の電流密度としては、最初は0.1A
/dm 2 で30分間流してから、5A/dm2 まで電流
密度を上げて、12000A・分の積算電流値になるま
で電鋳を行なって、250μmの厚さの電鋳スタンパー
を得た。
【0023】10枚の電鋳を終了した後、各原盤の電鋳
膜厚を測定してみると、各原盤とも、原盤中央部で25
0±5μm、外周部で290±10μmで面内の膜厚分
布は良好で、かつ各原盤の膜厚のバラツキは中央部、外
周部ともに最大で10μmで、十分小さかった(ミツト
ヨ、マイクロメーター)。 (実施例2)実施例1と同じ原盤、同じ原盤ホールダ
ー、同じ導電リング、同じ電鋳装置、同じ陽極、同じ電
鋳液、同じ波防止堤防を用いた。実施例1と同じドーナ
ツ形状の浮き式比重計を実施例1と同じ11個用いた。
11個の浮き式比重計を測定比重別に3つに分けて、3
本の芯棒(連結杆)を用いてそれぞれの芯棒に比重計を
通した。浮き式比重計の分け方は(1.280,1.2
83,1.286,1.289)、(1.281,1.
284,1.287,1.290)、(1.282,
1.285,1.288)のように測定比重の近い浮き
式比重計が、同じ芯棒に通らないようにした。この3本
の芯棒を通した一連の比重測定機をそれぞれ実施例1と
同じ方法で電鋳予備槽に設置した。実施例1と同じよう
に測定を行なうと、電鋳液の比重は1.285であっ
た。測定誤差は最大0.001であった。電鋳液の比重
の測定は極めて容易に行なうことができた。実施例1と
同じ電流条件で電鋳を行なった。電鋳実行中の比重は設
定値1.285に対して、±0.001以内に保たれ
た。
【0024】実施例1と同じように10枚の原盤の電鋳
を行なって電鋳膜の厚さを測定してみると、各原盤と
も、原盤中央部250±10μmで、外周部ともに28
2±10μmで面内の膜厚分布は十分良く、かつ各原盤
の膜厚のバラツキは中央部、外周部ともに最大で10μ
mで、十分小さかった。
【0025】以下、実施例を示し第3の本発明をさらに
具体的に説明する。 (実施例3)厚さ10mm、300×340mmのガラ
ス板(旭ガラス)と、同じ大きさで表面にピッチ12μ
m、幅3.0μm、深さ3000Åの凹凸パターンが光
カードの標準フォーマットで形成されたフォトマスク
(HOYA)との間に50μmの厚さに紫外線硬化樹脂
(旭化成工業、A.P.R.)を挟んだ状態で紫外線を
照射して樹脂を硬化させた。硬化後にフォトマスクを外
してガラス原盤を得た。この原盤に、スパッターでニッ
ケルを1000Å被覆して導電化をした後、250×2
90mmの四角い開口部を上蓋に持つ、外形φ550m
mの円形状の原盤ホールダーに設置した。開口部には角
度10度、長さ10mmのテーパー部を設けた。導電リ
ングは厚さ0.5mm、外形φ550mmの銅板に、2
90×330mmの四角い穴を設けて製作した。陽極と
してはニッケル球(ハーショー村田、Sニッケル)をチ
タンの篭に入れて、綿布で覆ってごみの流失を抑えたも
のを用いた。電鋳液としては下記の組成に混合した電鋳
液を500リットル用いて、電鋳槽150リットル、予
備槽350リットルの電鋳装置(日化エンジニアリン
グ、特注品)に入れて、液温度45℃で、液全体を10
回/時間のサイクルで循環させた。
【0026】電鋳液組成を下表に示した。
【0027】
【表2】 予備槽には浮き式比重計(マルコム、MD−02)と波
防止堤防として、厚さ1mmの塩化ビニル樹脂(筒中プ
ラスチック)を300×600mmに切断して、長辺側
を筒形状にして比重計の外周全周を覆うように設置し
た。電鋳実施前に液循環をしないで電鋳液の比重を測定
すると1.285であった。液循環を行なって比重の測
定を行なうと、測定値の誤差は最大で±0.001であ
った。比重計の出力を1分間隔でデジタル化してコンピ
ューター(HP、9000/310)に取り込み、以下
のルールのファジイ制御を行なって、コンピューターで
電磁弁(CKD、EMB51−15−4)を開閉して、
液成分の補充装置から純水を必要量だけ供給して、比重
を常に一定化するようにした。電鋳実行中の電鋳液の比
重は設定値1.285に対して、常に±0.001以内
に保たれた。
【0028】if 比重=EQorN then
補充量=ZERO if 比重=PS then 補充量=PS if 比重=PB then 補充量=PB 前件部、EQ:設定値と同じ、N:設定値以下、PS:
設定値から少し高い、PB:設定値から大きく高い。
【0029】後件部、ZERO:補充しない、PS:少
し補充する、PB:大きく補充する。
【0030】原盤と陽極間の電流密度は、最初は0.1
A/dm2 で30分間流してから、5A/dm2 まで電
流密度を上げて、12000A・分の積算電流値になる
まで電鋳を行なって、250μmの厚さの電鋳スタンパ
ーを得た。
【0031】10枚電鋳終了後、各原盤の電鋳膜厚を測
定してみると、各原盤とも、原盤中央部で250±5μ
m、外周部で290±10μmで面内の膜厚分布はよ
く、かつ各原盤の膜厚のバラツキは中央部、外周部とも
に最大で10μmで、十分小さかった(マイクロメータ
ー、ミツトヨ)。 (実施例4)実施例3と同じ原盤、同じ原盤ホールダ
ー、同じ導電リング、同じ電鋳装置、同じ陽極、同じ電
鋳液を用いた。波防止用網としてメッシュのステンレス
材料の網を400×200mmの長さに3枚切断して、
各切断した網の短辺どうしを5mmの間隔を開けて銅線
で、輪になるように繋ぎ合わせた。実施例3と同じ比重
計、液成分補充装置、コンピュータを用いた制御システ
ムを用いた。電鋳液の比重は電鋳実施前に液循環を止め
て測定すると1.285であった。液循環させながら比
重を測定しても、測定誤差は±0.001であった。実
施例3と同じ電流条件で電鋳を行なった。電鋳実行中の
比重は設定値1.285に対して±0.001以内に保
たれた。
【0032】実施例3と同じように10枚の原盤の電鋳
を行なって電鋳膜の厚さを測定してみると、各原盤と
も、原盤中央部で250±10μmで、外周部ともに2
82±10μmで面内の膜厚分布は十分よく、かつ各原
盤の膜厚のバラツキは中央部、外周部ともに最大で10
μmで、十分小さかった。 (実施例5)実施例3と同じ原盤、同じ原盤ホールダ
ー、同じ導電リング、同じ電鋳装置、同じ陽極、同じ電
鋳液を用いた。電鋳補助槽の側面に容積5リットル、深
さ500mmの直方体の比重測定槽を設け、直径30m
m、長さ150mmの細い管を10本用いて、電鋳補助
槽と比重測定槽を繋いだ。実施例1と同じ比重測定機を
比重測定用に設置した。実施例1と同じ液成分補充装
置、コンピュータを用いた制御システムを用いた。電鋳
液の比重は電鋳実施前に液循環を止めて測定すると1.
285であった。液循環をさせながら比重を測定して
も、測定誤差は±0.001であった。実施例1と同じ
電流条件で電鋳を行なった。電鋳実行中の比重は設定値
1.285に対して±0.001以内に保たれた。
【0033】実施例3と同じように10枚の原盤の電鋳
を行なって電鋳膜の厚さを測定してみると、各原盤と
も、原盤中央部で250±7μmで、外周部ともに28
0±10μmで面内の膜厚分布は十分よく、かつ各原盤
の膜厚のバラツキは中央部、外周部ともに最大で10μ
mで、十分小さかった。 (比較例1)実施例3と同じ原盤、同じ原盤ホールダ
ー、同じ導電リング、同じ電鋳装置、同じ陽極、同じ電
鋳液を用いた。液成分補充装置は設置しないで、実施例
3と同じ電流条件で、同じ積算電流まで電鋳を行なっ
た。比重測定装置で電鋳液の比重測定を行なった。電鋳
実施前は1.285であったが、電鋳終了時には1.2
96にまで上昇していた。
【0034】実施例3と同じように10枚の原盤を電鋳
して、各原盤の電鋳膜の厚さを測定してみると、中央部
で230±50μmで、外周部ともに340±70μm
で、原盤ごとの電鋳膜の厚さのバラツキが大きい。また
実施例1,3〜5と比較して外周部の膜厚が厚くなって
膜厚分布も悪くなっていた。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、原盤に電鋳を行なうと
きに、一定の比重で釣り合う浮きを複数個電鋳液中にい
入れて、電鋳液の比重を連続的に測定しながら電鋳を行
なうことによって簡便に比重を測定して、必要な液成分
を補充でき、電鋳液のイオン濃度を連続的に精度よく制
御することができる。さらに電鋳液の比重を±0.00
1以内に制御して電鋳液のイオン濃度を一定に保って電
鋳することで、電鋳膜の膜厚値及び膜厚分布のバラツキ
の少ない電鋳スタンパーを得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の比重測定機の一例を用いて比重測定を
している状態を示す概略説明図である。
【図2】本発明の電鋳装置の一実施例を示す構成図であ
る。
【図3】従来の光記録媒体の二つの例(a),(b)を
示す概略断面図である。
【図4】従来のスタンパーの製造方法の一例を示す工程
図である。
【図5】(a),(b)はそれぞれ本発明に用いる比重
測定装置の波防止具の一例を示す概略説明図である。
【図6】(a),(b)はそれぞれ本発明に用いる比重
測定装置の波防止装置の一例を示す概略説明図である。
【図7】本発明に用いる電鋳液成分補充装置の一例を示
す概略構成図である。
【符号の説明】
1 浮き式比重測定機 2 芯棒 3 比重計 4 電鋳液 5 電鋳本槽 6 電鋳予備槽 7 陰極 8 陽極 9 電鋳液循環用ポンプ 10 電鋳液濾過フィルター 11 吐出口 12 バッフル板 13 仕切板A 14 オーバーフロー槽 15 仕切板B 16 液成分補充装置 21 透明樹脂基板 22 凹凸パターン 23 光記録層 24 スペーサー 25 裏材 26 接着剤層 31 補充液槽 32 補充液供給用ポンプ 33 パイプ 41 平板 42 レジスト層 43 凹凸パターン 44 導電膜 45 電鋳膜 51 電鋳液液面 52 波防止堤防 53 波防止網 54 比重測定槽 55 細い管 56 抵抗付き管 57 抵抗体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯浅 俊哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鹿目 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 串田 直樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 甲斐 丘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録すべき情報に対応した凹凸パターン
    が形成された原盤に電鋳を行なうことによって光記録媒
    体製造用スタンパーを製造する光記録媒体製造用スタン
    パーの電鋳方法において、電鋳液の比重を連続的に測定
    してその測定値に基づいて必要成分を電鋳液に補充する
    ことで、電鋳液の比重を±0.001以内に制御して、
    電鋳液のイオン濃度を一定に保ちながら電鋳を行なうこ
    とを特徴とする光記録媒体製造用スタンパーの原盤の電
    鋳方法。
  2. 【請求項2】 連結杆を比重の異なる複数の環状浮きに
    比重の順に摺動自在に挿通してなる請求項1記載の電鋳
    液の比重測定に用いる比重測定機。
  3. 【請求項3】 電鋳を行なう電鋳本槽と、電鋳液を収納
    した電解予備槽と、電鋳液を前記本槽と予備槽の間で循
    環させる手段とを少なくとも有する光記録媒体製造用ス
    タンパー製造用の原盤の電鋳装置において、予備槽に電
    鋳液の比重を連続的に測定してその測定結果を電気信号
    として送出する比重測定装置と、前記信号に基づいて電
    鋳液の必要成分を電鋳液に補充する補充装置とを付設す
    ることにより、電鋳液の比重を連続的に測定して、必要
    成分を電鋳液に補充することで電鋳液のイオン濃度を一
    定に保ちながら電鋳を行なうように構成したことを特徴
    とする光記録媒体製造用のスタンパー製造用の原盤の電
    鋳装置。
  4. 【請求項4】 比重測定装置が浮きの電鋳液中への浸漬
    度によって比重測定を行なうものであると共に、前記浮
    きの周囲の少なくとも一部に電鋳液の揺動防止手段を設
    けた請求項3に記載の電鋳装置。
JP19041493A 1993-07-30 1993-07-30 光記録媒体製造用スタンパーの原盤の電鋳方法、同方法に用いる比重測定機、及び電鋳装置 Pending JPH0741983A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980040721A (ko) * 1996-11-29 1998-08-17 안기훈 유리성형용 금형의 제조방법 및 그 제조장치
JP2012041600A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 Morioka Seiko Instruments Inc 電鋳部品の製造方法

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