JPH0742650B2 - アクリル系繊維の処理方法 - Google Patents

アクリル系繊維の処理方法

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JPH0742650B2
JPH0742650B2 JP61060266A JP6026686A JPH0742650B2 JP H0742650 B2 JPH0742650 B2 JP H0742650B2 JP 61060266 A JP61060266 A JP 61060266A JP 6026686 A JP6026686 A JP 6026686A JP H0742650 B2 JPH0742650 B2 JP H0742650B2
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理 岩崎
聖 ▲吉▼本
安明 中山
俊博 山本
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鐘紡株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はアクリル系合成繊維を製造する際に湿式紡糸し
て延伸、水洗後のゲル膨潤状態にある繊維束の処理方法
に関するものである。
(従来の技術) 湿式紡糸として延伸、水洗後のゲル膨潤状態にある繊維
束は熱風乾燥機で乾燥緻密化が行なわれる。熱風乾燥機
を走行するゲル膨潤状態にある繊維束は単繊維同士が接
触しているため繊維同士の膠着が起り、分繊性が劣る。
このため熱風乾燥機で熱処理する前に油剤、例えば紡績
油剤が給油される方法が行なわれている。
(発明が解決しようとする問題点) ゲル膨潤状態にある繊維束に付与される油剤は、単繊維
同士の膠着を防ぐために多量の油剤が付与され不経済で
ある。その油剤の中には単繊維同士の膠着を防ぐのに不
必要な成分までが含まれているのでコストアップにな
り、又多品種の生産には熱風乾燥機による熱処理前の油
剤と仕上油剤が同成分のため油剤の切換え頻度が多くな
り、作業能率が低下し、油剤ロスが多くなり、資源保存
の意味から無駄であるばかりか、廃水中のCODが著しく
高まり、好ましくないことも問題とされている。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、かかる現状に鑑み鋭意研究の結果、湿式
紡糸して延伸、水洗後のゲル膨潤状態にある繊維束に特
定の油剤を付与後、熱風乾燥機で熱処理することによ
り、優れた分繊性と失透防止性と光沢を有するアクリル
系繊維の繊維束が得られること、更に延伸、収縮の後工
程でも膠着が発現せず、仕上工程で紡績油剤を給油して
も紡績性を変化させないことを見出し、本発明を完成す
るに到った。
本発明の目的は、湿式紡糸して延伸、、水洗後のゲル膨
潤状態にある繊維束を熱風乾燥機で熱処理する前に付与
される油剤として好適な油剤を提供するにある。又、他
の目的は紡績油剤を付与しても紡績性を変化させないア
クリル系繊維を提供するにあり、更に他の目的はこのよ
うに優れた諸特性をゲル膨潤状態にあるアクリル系繊維
の繊維束に付与する工業的有利な方法を提供するにあ
る。
すなわち本発明は、湿式紡糸して延伸、水洗後のゲル膨
潤状態にあるアクリル系繊維の繊維束に、プロピレンオ
キサイド(PO)/エチレンオキサイド(EO)=20〜40/8
0〜60の組成であり、平均分子量が5000〜15000、且つ分
子量分布が4000〜7000と8000〜20000とに夫々ピークを
有するブロック共重合ポリエーテルを付与した後、120
〜160℃の表面温度のローラー式乾燥機及び/又は乾熱1
20〜180℃の熱風乾燥機で熱処理して乾燥緻密化を行
い、繊維重量に対して0.02〜0.20重量%の前記ポリエー
テルを付与せしめることを特徴とするアクリル系繊維の
処理方法である。
本発明に使用するアクリル系重合体は少なくとも40重量
%のアクリロニトリルを含有するもので、繊維形成能を
有するものならばいかなる重合体をも用いることが可能
である。すなわちアクリロニトリルを40重量%以上と他
のビニル系モノマー、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、或いはこれらのアルキルエステル類、酢酸ビニル、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルスルホン酸ソー
ダ、メタリルスルホン酸ソーダ、ビニルスルホン酸ソー
ダ、スチレンスルホン酸ソーダなどを適宜組合せたもの
を60重量%以下の割合で共重合せしめたものが挙げられ
る。特にアクリロニトリル80重量%以上と20重量%以下
のビニル系モノマー及びスルホン酸基含有モノマーの共
重合体、又は塩化ビニル及び/又は塩化ビニリデン及び
スルホン酸含有モノマーを20〜60重量%含有する共重合
体が好ましい。また前記アクリル系重合体が酢酸セルロ
ーズ、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重
合体、ポリ酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール
等のアクリル系重合体と非相溶性の樹脂を含有していて
も良い。
本発明の湿式紡糸に使用するアクリル系重合体の溶媒は
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホキシド、アセトン、塩化亜鉛水溶液、ロダン塩
水溶液、濃硝酸等の有機、無機溶媒が挙げられる。
本発明に使用するプロピレンオキサイド・エチレンオキ
サイド系(PO/EO系)ブロック共重合型ポリエーテル
は、平均分子量5000〜15000、且つ分子量分布が4000〜7
000を8000〜20000とに夫々ピークを有する2山分布のも
のである。平均分子量が5000より小さいもの、15000よ
り大きいもの、或いは分子量分布が1山のピークを有す
るものをゲル膨潤状態にある繊維束に付与し熱処理して
乾燥緻密化しても分繊性は劣る。とくに好ましいもの
は、平均分子量が7000〜13000の範囲のもの、或いは分
子量分布が4500〜6500と7000〜15000とに夫々ピークを
有する2山分布のものである。
上記PO/EO系ブロック共重合型ポリエーテルは、例えばP
O/EO=20〜40/80〜60の組成比(以下PO/EO比という)で
共重合することにより得られる。
PO/EO=20〜40/80〜60の組成比以外で共重合したものは
ゲル膨潤状態にある繊維束に給油して熱処理して乾燥緻
密化しても分繊性に劣る傾向がある。
本発明に使用するPO/EO系ブロック共重合型ポリエーテ
ルは、通常0.2〜1.0重量%の濃度で、繊維束内部に浸透
させるため50〜70℃の水溶液として使用される。尚この
油剤を使用するに当って、本発明の目的、即ち熱風乾燥
機で熱処理して乾燥緻密化された繊維束の分繊性と失透
防止性及び光沢に影響を及ぼさない範囲で、前記以外の
他の成分を添加してもよい。
PO/EO系ブロック共重合型ポリエーテルを湿式紡糸して
延伸、水洗後のゲル膨潤状態にある繊維束に油剤を付与
せしめるには、任意の手段を採用すればよいが、繊維束
に均一に付着させることが好ましく、通常浸漬法、シャ
ワー法が採用される。
油剤の付与量は、繊維に対して純分として0.02〜0.20重
量%が好ましく、さらに好ましくは0.03〜0.10重量%で
ある。油剤の付与量が0.02重量%以下になると分繊むら
が起り、一方0.2重量%を越えると仕上工程の紡績油剤
に混入して紡績性を悪くする。
本発明において、油剤付与後、熱風乾燥機で熱処理して
乾燥緻密化を行うのであるが、乾燥緻密化する条件とし
てはローラー式乾燥機の表面温度が120〜160℃、好まし
くは180〜150℃、及び/又は熱風120〜180℃、好ましく
は130〜160℃の熱風乾燥機で行う。乾燥時間としては1
〜7分が好ましい。
上記温度以下であると乾燥緻密化が不充分となり、繊維
の白化、染色色目の不良、強伸度の低下等繊維物性の低
下が大となる。
また上記温度を越えると油剤の飛散によるロスが多くな
るので避けなければならない。
尚、本発明において乾燥緻密化後、通常熱処理を行なう
が、熱処理温度は通常乾燥180℃以下及び/又は湿熱180
℃以下で行う。
(実施例) 以下実施例によって本発明を具体的に説明する。なお実
施例中(%)とあるのは「重量%」を意味する。
A 分繊性の評価 得られた繊維束を2mmにカットし、カット繊維0.5gを500
mlの水溶液中に投入して、マグネットスターラで1分
間、100rpmで撹拌した。更に1分後、沈降した繊維の分
繊状態を観察し、膠着繊維(径0.5mm以上)の数をかぞ
えた。
評価:0ケ……優、1〜10ケ……良、11〜50ケ……可、51
ケ以上……不可 B 失透防止性の評価 繊維の透明度を示すアニソール値は次の様にして測定し
た。繊維の乾燥試料約1gを解繊して一方向に揃え、直径
約1.5cmの太さにしたものを3cmに切る。次に繊維の揃い
をくずさない様に0.04g取り、20mmのガラスセルに入れ
アニソールに30分間浸漬後、アニソール100%を対照と
して562mmにて透過率を測定し、これをアニソール値と
した。
C 付着量の測定 PO/EO系ブロック共重合型ポリエーテルの繊維付着量
は、繊維束20g、ベンゼン/アルコール=2/1(体積)溶
剤120mlを使用し、ソックレー抽出器で8時間抽出して
付着量を測定した。
D 紡績性の評価(カード通過性による) 乾燥緻密化した繊維束を、引続き延伸、収縮、紡績油剤
付与、機械クリンプ付与したのち、単糸2デニール51mm
カット綿を試作し、カード通過性により評価した。
実施例1 アクリロニトリル(AN)/メチルアクリレート(MA)/
メタリルスルホン酸ソーダ(BMAS)=91.4/8.0〜0.6な
るアクリル系重合体濃度22重量%のジメチルホルムアミ
ド(DMF)溶液を20℃/55%DMF水溶液中に紡糸し通常の
延伸水洗工程を経た後のゲル膨潤状態の繊維に平均分子
量11000、分子量分布で12000と 6500とに夫々ピークを有する(PO/EO比=30/70)PO/EO
系ブロック共重合型ポリエーテル(以下油剤Aという)
の0.03、0.1、0.3、0.5、0.7、1.5%の油剤液を付与し
てローラー式乾燥機を用い140℃で乾燥緻密化を行った
(試料1〜6)。これら試料の付着量、分繊性、紡績性
(カード通過性)の結果を第1表に示す。
実施例2 実施例において用いた油剤Aに代えて、平均分子量1250
0で17000と6800とに夫々ピークを有するPO/EO系ブロッ
ク共重合型ポリエーテル(PO/EO比=20/80)(試料
7)、平均分子量9000で11000と5500とに夫々ピークを
有するPO/EO系ブロック共重合型ポリエーテル(PO/EO=
35/65)(試料8)、平均分子量7500で10500にピーク
(1山)を有するPO/EO系ブロック共重合型ポリエーテ
ル(PO/EO比=30/70)(試料9)、紡績油剤ポリオキシ
エチレン(15)セチルエーテルホスフェートカリウム塩
(試料10)の各々0.3%油剤を使用した繊維束について
分繊性、紡績性及び失透防止性を調べた結果を、第2表
に示す。
(発明の効果) 本発明の処理方法によれば、優れた分繊性と失透防止性
と光沢を有するアクリル系繊維の繊維束を得ることがで
きる。更に、得られた繊維束は延伸、収縮工程でも膠着
が発現せず、仕上工程で紡績油剤を付与しても紡績性を
低下しないという効果もあり、極めて有意義な方法であ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】湿式紡糸して延伸、水洗後のゲル膨潤状態
    にあるアクリル系繊維の繊維束に、プロピレンオキサイ
    ド(PO)/エチレンオキサイド(EO)=20〜40/80〜60
    の組成であり、平均分子量が5000〜15000、且つ分子量
    分布が4000〜7000と8000〜20000とに夫々ピークを有す
    るブロック共重合型ポリエーテルを付与した後、120〜1
    60℃の表面温度のローラー式乾燥機及び/又は乾熱120
    〜180℃の熱風乾燥機で熱処理して乾燥緻密化を行い、
    繊維重量に対して0.02〜0.2重量%の前記ポリエーテル
    を付与せしめることを特徴とするアクリル系繊維の処理
    方法。
  2. 【請求項2】前記ポリエーテルの平均分子量が7000〜13
    000である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】PO/EO系ブロック共重合型ポリエーテルの
    分子量分布が4500〜6500と9000〜17000とに夫々ピーク
    を有するものである特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】ローラー式乾燥機の表面温度が130〜150℃
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】熱風乾燥機の温度が130〜160℃である特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS62223381A (ja) * 1986-03-17 1987-10-01 竹本油脂株式会社 アクリル系合成繊維処理剤及び該処理剤によるアクリル系合成繊維の処理方法

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