JPH0743681Y2 - 紫外線硬化樹脂組成物を用いた光学部品の成形装置 - Google Patents

紫外線硬化樹脂組成物を用いた光学部品の成形装置

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JPH0743681Y2
JPH0743681Y2 JP6834790U JP6834790U JPH0743681Y2 JP H0743681 Y2 JPH0743681 Y2 JP H0743681Y2 JP 6834790 U JP6834790 U JP 6834790U JP 6834790 U JP6834790 U JP 6834790U JP H0743681 Y2 JPH0743681 Y2 JP H0743681Y2
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ultraviolet rays
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好夫 矢崎
亨 中島
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は紫外線硬化樹脂組成物を用いてレンズその他の
光学部品を成形する装置、特に成形時に発生しやすい光
学的な歪みを最少限に抑制することができ、且つ従来の
熱硬化性樹脂組成物を用いて成形する場合に比べて生産
性を大幅に向上し得る紫外線硬化樹脂組成物を用いた光
学部品の成形装置に関するものである。
〔従来の技術〕
レンズ、プリズム等に使用される透明なガラス製、又は
合成樹脂製の光学部品は、部品の内外に泡や傷がなく、
またゴミ等の不純物を混入しないものであることは当然
であるが、前記のほか、部品を構成する分子内部の構造
変化に基因する脈理、又は構成分子相互間の結合状態の
変化等に基因する光学的な歪みのないものが要求されて
おり、特に後者の欠陥、すなわち構成分子相互間の結合
状態の変化等は、合成樹脂組成物を用いて成形する際
に、樹脂の不適切な重合反応分布によって容易に発生
し、そのため光学部品内部に密度の変化、又は屈折率の
変化をひきおこし、結果的に光学的歪を生ずるので、成
形時の工程品質管理が極めて重要である。
従って、従来、熱硬化性樹脂組成物を用いてレンズ等の
光学部品を成形する際は、長時間(数時間ないし十数時
間)をかけて熱重合反応を準静的に進行させ、物理化学
的不均一性を最少限に抑制するようにしている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、熱重合法を利用した従来の成形方向は、すでに
述べたように熱重合反応に長時間をかけるので、生産能
率が低く、また熱エネルギーの消費量が多く、更に樹脂
組成物の重合がガスケット又はテープ等で保持された合
わせ型の中で行われるので、重合中の樹脂組成物の物性
の時間的変化(例えば体積変化等)にガスケット等の粘
弾性特性が追従できず、そのため重合初期に樹脂組成物
が型外へ漏洩し、その結果、成形歩留りを低下させると
いう欠点があった。そして、これ等の問題を解決する方
法として、本考案が意図する紫外線硬化樹脂組成物を利
用する方法が考えられるが、この方法によると重合反応
が短時間(数秒ないし数分)で完了するので、重合の不
均一性に加えて内部応力も完全に開放されず、光学的歪
みが残留しやすいという問題もあった。
本考案は前述した種々の問題点に鑑み、紫外線硬化樹脂
組成物の重合反応が急速に進行しても、光学的な歪みを
生ずることがなく、また、従来の方法に比べて生産性を
大幅に向上し得る光学部品の成形装置を提供することを
課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記の課題を解決するため、本考案ではその手段を構成
した。
中空部を有する透明な型と、所定の光学濃度分布を有す
る半透明のフィルターと、紫外線をほぼ均一に照射する
光源装置とを備え、 前記フィルターは前記型に相対して型の両面、又はその
片面から離隔して配置されており、 前記光源装置は、照射した紫外線が前記フィルターを透
して前記型の外表面をほぼ垂直方向に照射するように配
置されており、 前記フィルターの光学濃度分布は、フィルターの各部分
を通過した紫外線の強度が前記型の中空部の厚みの変化
に対応して増減するように調節されており、 更に、多数の成形型及びフィルターが相互に隣接してカ
セットに装着されており、前記カセットがコンベア装置
に取り付けられている ことを特徴とする紫外線硬化樹脂を用いた光学部品の成
形装置。
〔作用〕
〔i〕光源装置から照射された紫外線が樹脂組成物に入
射すると、その内部に均一に分散された光化学反応開始
剤(ホト・イニシエータ)が開裂してフリーラジカル
(ホト・イニシエータ・ラジカル)を発生し、このフリ
ーラジカルの作用によって樹脂組成物は連鎖的にラジカ
ル重合をひきおこし、短時間(数秒ないし数分間)で硬
化する(樹脂モノマーが樹脂ポリマーに変化する)。
〔ii〕一般にラジカル重合の進行速度はフリーラジカル
の濃度に依存するが、一方、紫外線は樹脂組成物の入射
表面から深部に進むのに従って吸収によってエネルギー
を失うため、フリーラジカルの生成速度が指数函数的に
低減し、その結果、フリーラジカルの濃度が低下する。
従って、樹脂組成物表面の紫外線の入射強度が均一であ
れば、樹脂組成物の厚みの小さい部分で重合反応が先に
完了し、その部分で体積収縮が始まっても樹脂組成物の
厚みの大きい部分では重合反応が完了せず、その結果、
内部応力を発生して光学的な歪みをひきおこす。
しかし、本考案では成形型の中空部の厚みの変化に対応
させて光学濃度分布を調節したフィルターを設け、この
フィルターを透して前記型内に注入した紫外線硬化樹脂
組成物に紫外線を入射させるようにしたので、樹脂組成
物の厚みの大小に関係なくラジカル重合を樹脂組成物全
体に亘ってほぼ同時に完了させることが可能になり、成
形時、樹脂組成物の内部に光学的な歪みを生ずるおそれ
がない。
〔III〕ラジカル重合が短時間で完了するので、成形時
間を大幅に短縮することができる。
〔IV〕紫外線による樹脂組成物の硬化作用を利用するの
で、従来の熱重合法に比べて大幅に重合エネルギーを節
減することができる。
〔V〕樹脂組成物を注入した多数の成形型をカセットに
装着してコンベアに取り付けるので、流れ生産方式の採
用が可能になり、第〔III〕項及び第〔IV〕項の結果と
合わせて生産性を大幅に向上させることができる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。第1
図(A)ないし第7図は本考案の一実施例を示すもの
で、本装置の主要部は偏平な中空部1を有する2つの割
れ構造の透明な成形型2〔第1図(A),第1図(B)
参照〕と、この成形型2(以下、単に型と呼ぶ)の直上
及び直下に離隔配置した上下部のフィルター3,4と、多
数(図では12個)の型2及びフィルター3,4を相互に隣
接させてそれぞれをほぼ同一平面内に装着する枠構造の
カセット5(第6図参照)と、このカセット5をほぼ水
平方向に搬送する無端のチェーンコンベア装置6(第3
図参照)と、このチェーンコンベア装置6の上方及び下
方に配置した上下部の光源装置7,8等からなる。
型2は第1図に示すように製品の用途に応じて中空部の
断面を所望の形状(図では凸レンズ用)に設定した上下
部のガラス型10,11と、このガラス型10,11の周縁に嵌合
するリング状のガスケット9(例えばポリエチレン製)
と、このガスケット9の周縁に沿って等間隔に配置した
4個のクランプ部材13,13,…等からなり、このクランプ
部材13,13,…はガスケット9を介してガラス型10,11を
一体に且つ弾性的に締め付けている。尚、ここには図示
していないが上部ガラス型10の周辺に近い部分に樹脂組
成物の注入口及び空気抜き孔が設けられている。
フィルター3,4はいずれも透明なガラス板14と、このガ
ラス板14の一方の面に蒸着したクローム等の薄層15とか
らなり、この薄層15の各部分を紫外線が透過する際の光
学濃度optica1 densityは、型2が凸レンズを成形する
場合、第2図に示すようにフィルター中心部16で最も小
さく、フィルター周縁部17に向って逐次増大している。
尚、第1図(A)では薄層15の厚みを強調して描いてあ
るが、この薄層15の実際の厚みはミクロンのオーダーで
ある。また、ここには図示していないが、凹レンズを成
形する場合、フィルターの光学濃度分布はフィルター中
心部で最も大きく、フィルター周縁部に向って逐次減小
している。
前記のようにフィルター3,4の光学濃度分布を設定した
理由は、フィルター3,4を透過した紫外線が型2の内部
に充填した紫外線硬化樹脂組成物(以下、単に樹脂と呼
ぶ)18を硬化させる際のフリーラジカルの生成速度を調
節するため、すなわち樹脂18の厚みの小さい部分ではフ
リーラジカルの生成速度を小さく、また厚い部分では生
成速度を大きくすることによって樹脂18内部におけるラ
ジカル重合をほぼ同時に完了させるためであり、光学濃
度分布の設定値は実験によって決められる。
尚、フリーラジカル、すなわちホト・イニシエータ・ラ
ジカルの生成速度Va及び樹脂が硬化する際の重合速度Rp
は公知のように式(1)及び式(2)で示すことがで
き、これ等の式によると、樹脂表面における紫外線の入
射強度を調節することによって樹脂内部のラジカル重合
の進行を制御できることが理解できる。
Va=ΦIo(1−10−ε・c・d) 式(1) ここに Va:単位時間、単位体積当りのホト・イニシエ
ータ・ラジカルの発生数 Φ:量子収率 Io:入射光強度 ε:光化学反応開始剤の分子吸光係数 c :光化学反応開始剤の濃度 d :光の通過距離 ここに Rp:単位時間当りの重合度の変化量 ε:光化学反応開始剤の分子吸光係数 f :開始反応の起る割合 c :光化学反応開始剤の濃度 I :光の強度 kt:停止反応速度係数 kp:成長反応速度係数 M :モノマー濃度 カセット5は多数の型2を隣接させて収容する格子状の
主枠体19と、多数のフィルター3,4を対応する型2の直
上及び直下の位置に支持する格子状の上、下部の枠体2
0,21と、前記上、下部の枠体20,21を主枠体19に接合す
る柱状部材23,24等からなり、主枠体両側部の前後端部
にはカセット5を一対のコンベアチェーン25,25に架設
するための4本のアーム22が突設してあり、各アーム22
の先端に設けたピン状の係合金物26がコンベアチェーン
25,25のリンク(図示せず)に取り付けた受金物27に着
脱自在に嵌入している(第5図参照)。
チェーンコンベア装置6は、すでに述べた一対のコンベ
アチェーン25,25と、スプロケット28,28と図示しない駆
動装置及び受けローラ等からなり、カセット5をコンベ
アチェーン5,5に着脱させるための後側の装置位置29及
び前側の離脱位置30を除いて、その上下部に且つカセッ
ト5上の型2に対して上下対称になるように光源装置7,
8が配置されている。
各光源装置7,8は波長域180〜400nmの紫外線を発生させ
る所要数の放電灯32,32,32…と、各放電灯32,32,32…か
ら放射された紫外線33を鉛直方向の平行光にするための
反射鏡31及びルーバー34と、紫外線33の外部への漏洩を
防止するための遮蔽室35等からなり、前記放電灯32,32,
32…は遮蔽室35内の照度分布が均一になるように、その
出力及び配置が設定されている。
尚、遮蔽室35の前後側にはカセット5の通行を可能にす
るため上下方向にスライドする扉37,37が設けてある。
樹脂18には、光学部品としての適格性、すなわち屈折
率、アッベ数(光の分散を表す定数)、光学的透明性
(クリヤネスと非着色性)重合時の低歪性等を具備した
樹脂モノマーに光化学反応開始剤(ホトイニシエータ)
及び必要に応じて光化学反応増感剤(ホトセンシタイザ
ー)を配合したもの、例えば多官能アクリレート等が使
用される。
尚、従来より、塗料、接着剤、又は充填剤として多種類
の紫外線硬化樹脂が使用されているが、これ等は前述し
た光学的適格性に欠けているので、好ましくない。
次に、本実施例の装置の取扱要領及び作動について説明
する。先ず、液状の樹脂18を型2の中空部1に充填した
のち、カセット5に収容し、このカセット5を装着位置
29においてコンベアチェーン5,5に搭載する(矢印
a)。
次に、コンベアチェーン5,5が作動し、カセット5が後
側の扉31を通って遮蔽室35内に進入すると、各放電灯3
2,32,32…が紫外線33を照射する。そして上、下部のフ
ィルター3,4及び透明な型2を透過して樹脂18内に進入
した紫外線33は樹脂18内の光開始剤を励起してラジカル
重合を連鎖的に発生させ、樹脂18は短時間(数秒ないし
数分間)で硬化する(樹脂モノマーが樹脂ポリマーに変
化する)。この間カセット5は遮蔽室35の内部を所定の
速度で前進しており、樹脂18が硬化したのち、前側の扉
31を通って離脱位置30に搬送され、ここでカセット5は
コンベアチェーン5,5から下ろされ(矢印b)、成形品
が型から取り出される。
紫外線33が上下部のフィルター3,4の各部分を透過する
際、紫外線33は照射する樹脂18の各部分の厚みの変化に
対応して光強度が増減するように調節されるので、樹脂
18の内部におけるフリーラジカルの生成速度が調節され
る。従って樹脂18は全体に亘つてほぼ同時にラジカル重
合が完了し、光学的歪のない光学部品が成形される。
尚、本考案は前述の実施例にのみ限定されるものではな
く、例えば、光源装置を上下対称に設ける代わりに、
いずれか一方のみ設けてもよいこと,フィルターはク
ロームの薄層で濃度を調節する代わりに網点マスクその
他の構造のものでもよいこと,本装置をイオン重合反
応を利用した成形方法に適用してもよいこと等、その他
本考案の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加え得
ることは勿論である。
〔考案の効果〕
以上に述べたように本考案は次の優れた効果を発揮す
る。
〔i〕成形型の中空部の厚みの変化に対応させて光学濃
度分布を調節したフィルターを設け、このフィルターを
透して前記型内に注入した紫外線硬化樹脂組成物に紫外
線を入射させるようにしたので、樹脂全体に亘つてほぼ
同時にラジカル重合を完了させることが可能になり、光
学的に歪みのない光学部品を成形することができる。
〔ii〕ラジカル重合が短時間で完了するので、成形時間
を大幅に短縮することができる。
〔iii〕紫外線による樹脂組成物の硬化作用を利用する
ので、従来の熱重合法に比べて大幅に熱エネルギーを節
減することができる。
〔iv〕多数の型をカセットに装着してコンベアに取り付
けるので、流れ生産方式を採用することが可能になり、
第〔ii〕項及び第〔iii〕項の結果と合わせて生産性を
大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)ないし第7図は本考案の一実施例を示し、
第1図(A)は成形型及びフィルターの一部切断側面
図、第1図(B)は第1図(A)におけるI−I方向か
らの矢視図、第2図はフィルターの光学濃度分布を示す
線図、第3図は成形装置の一部切断側面図、第4図及び
第5図は第3図におけるIV-IV方向及びV−V方向から
の矢視図、第6図は成形型及びフィルターを装着したカ
セットの切断側面図、第7図は第6図におけるVII-VII
方向からの矢視図である。 1……中空部、2……成形型 3,4……フィルター、5……カセット 6……チェーンコンベア装置、7,8……光源装置 18……紫外線硬化樹脂組成物、33……紫外線

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空部を有する透明な成形型と、所定の光
    学濃度分布を有する半透明のフィルターと、紫外線をほ
    ぼ均一に照射する光源装置とを備え、 前記フィルターは前記成形型に相対して型の両面、又は
    その片面から離隔して配置されており、 前記光源装置は、照射した紫外線が前記フィルターを透
    して前記型の外表面をほぼ垂直方向に照射するように配
    置されており、 前記フィルターの光学濃度分布は、フィルターの各部分
    を通過した紫外線の強度が前記成形型の中空部の厚みの
    変化に対応して増減するように調節されており、 更に、多数の成形型及びフィルターが相互に隣接してカ
    セットに装着されており、前記カセットがコンベア装置
    に取り付けられている ことを特徴とする紫外線硬化樹脂組成物を用いた光学部
    品の成形装置。
JP6834790U 1990-06-27 1990-06-27 紫外線硬化樹脂組成物を用いた光学部品の成形装置 Expired - Lifetime JPH0743681Y2 (ja)

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