JPH0743768B2 - X線画像処理方法および装置 - Google Patents

X線画像処理方法および装置

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JPH0743768B2
JPH0743768B2 JP62265018A JP26501887A JPH0743768B2 JP H0743768 B2 JPH0743768 B2 JP H0743768B2 JP 62265018 A JP62265018 A JP 62265018A JP 26501887 A JP26501887 A JP 26501887A JP H0743768 B2 JPH0743768 B2 JP H0743768B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はX線を被写体に照射して得られた画像(以下
「X線画像」という)をコピーする際に、X線画像が記
録されている原板(以下「オリジナル写真」という)か
ら一旦オリジナル写真に記録されたX線画像の濃度(以
下「オリジナル画像濃度」という)を読み取った後、こ
のオリジナル画像濃度を表わす信号に施す画像処理に関
し、特に、コピー写真等に可視像として再生されたX線
画像の粒状性を向上させるX線画像処理方法およびこの
方法を実施する装置に関するものである。
(従来の技術) X線画像を記録する写真フィルムは撮影に充分な感度と
広い露光域とを持ち、かつ観察読影に必要な高いコント
ラストやシャープネス、細かい粒状性をかねそなえてい
る必要がある。しかし、これらの条件は互いに矛盾する
ところが多く、X線を直接写真フィルムに撮影したので
は、これらの条件すべてに満足のいくX線画像を得るこ
とは困難であり、撮影適性と観察読影適性とを少しずつ
犠牲にしてフィルムを設計しているのが現実である。
そこで、後の画像処理にあうように設計されたガンマ値
の低い写真フィルムを用いてX線画像を記録し、このX
線画像が記録されたオリジナル写真からX線画像を読み
取って電気信号に変換し、これに画像処理を施した後、
コピー写真等に可視像として再生することにより、コン
トラスト、シャープネス、粒状性を改善する方法が種々
検討されている。
(発明が解決しようとする問題点) X線は被曝線量が多くなると、人体等に有害である場合
が多く、できるだけ低線量のX線で撮影を行なうことが
望ましい。
しかしながら、撮影時に被写体に照射するX線量を低減
させるほどX線の量子雑音等のX線画像に与える影響が
大きくなり画像の粒状性が劣化し、粗くざらついた印象
の再生画像となってしまう。
この粒状性を改良するひとつの方法として、写真フィル
ムを厚くするまたはこの写真フィルムに使用する乳剤の
粒子を大粒化する等により撮影時にぼけた画像を記録す
る方法もあるが、シャープネス等の他の画質性能の劣化
を最小限に押え、かつ粒状性を改良するには限度があ
り、前述したように、X線画像が記録されたオリジナル
写真からX線画像を読み取って電気信号に変換しこれに
画像処理を施した後、コピー写真等に可視像として再生
する方法が望ましい。
この粒状性を改良する方法のうち装置上の工夫として
は、走査する励起光の径を大きくして読取時に画像をぼ
かして読み取る、読み取ったアナログの画像信号をアナ
ログフィルターに入力してぼかす等が考えられる。粒状
性を向上させるとともにシャープネス等の他の画質性能
の劣化を極力押えるには微妙な制御が必要であるにもか
かわらず上記方法では、それぞれ、機構が複雑となる割
には制御できる自由度が極めて低い、時系列な画像信号
の流れの方向(主走査の方向)しか制御できない等の問
題点を有する。また、この粒状性を画像処理により改良
させる方法としては、FFT(Fast Fourier Transform)
を用いて周波数処理をする方法、ディジタル的に、各走
査点についてこの走査点の周囲の画像濃度の平均値を求
めることによりぼかす方法等が考えられる。FFTを用い
る方法は制御できる自由度は極めて大きいが、大容量の
画像信号に適用するには処理速度が遅すぎる、またこれ
を高速化するには大きなコストアップを伴う等の問題点
を有する。上記ディジタル的にぼかす方法は処理時間は
早いが微妙な制御はできず、通常ぼかし過ぎとなってし
まうという問題点を有する。
本発明は、上記問題点に鑑み、X線画像の粒状性を改良
させるとともに他の画質性能の劣化を最小限に押さえる
ことができ、しかも装置を複雑化することなく、演算時
間も十分許容できる範囲内にあるX線画像処理方法、お
よびこの方法を実施することのできる装置を提供するこ
とを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明のX線画像処理方法は、X線画像情報が記録され
ているオリジナル写真を走査し、各走査点のオリジナル
画像濃度を読み取った後、コピー写真等にX線画像を可
視像として再生するにあたり、 各走査点に対応して周囲の所定範囲内のオリジナル画像
濃度またはこのオリジナル画像濃度を表わす信号に中間
処理を施した画像濃度を平均化することにより求めた1
個または上記所定範囲を変えて求めた複数個のボケマス
クの濃度をDus.k(k=1,2,…,n;nはボケマスクの個数
を示す整数)、オリジナル画像濃度またはオリジナル画
像濃度を表わす信号に中間処理を施した後の画像濃度を
Db1,b2、上記1個または複数個のボケマスクにそれぞれ
対応する1個または複数個の減衰係数をβ(k=1,2,
…,n)、演算処理後の画像濃度をD′としたときに、 減衰係数β(k=1,2,…,n)のうち少なくとも1個の
減衰係数β(lは1〜n内の整数)が常に 0≦Bl<1 の範囲内にあるとともに各々のX線画像内で変化する変
数であり、かつオリジナル画像濃度またはこのオリジナ
ル画像濃度に中間処理を施した画像濃度の関数であり、
この減衰係数βを用いて の式にしたがって演算を行ない、 減衰係数βに対応するボケマスクの濃度Dus.lが有す
る空間周波数成分より高い空間周波数成分を減衰させる
ことを特徴とするものである。
また、上記X線画像処理方法を実施するための本発明の
X線画像処理装置は、X線画像情報が記録されているオ
リジナル写真を走査し、各走査点のオリジナル画像濃度
を読み取った後、このオリジナル画像濃度を表わす信号
を演算部で処理し、処理後の画像濃度信号に基づいて、
コピー写真等にX線画像を可視像として再生するX線画
像処理装置において、 前記演算部が、各走査点に対応して周囲の所定範囲内の
オリジナル画像濃度またはこのオリジナル画像濃度を表
わす信号に中間処理を施した画像濃度を平均化すること
により求めた1個または前記所定範囲を変えて求めた複
数個のボケマスクの濃度をDus.k(k=1,2,…,n;nはボ
ケマスクの個数を示す整数)、前記オリジナル画像濃度
またはこのオリジナル画像濃度を表わす信号に中間処理
を施した後の画像濃度をDb1,b2、前記1個または複数個
のボケマスクにそれぞれ対応する1個または複数個の減
衰係数をβ(k=1,2,…,n)、演算処理後の画像濃度
をD′としたときに、 前記減衰係数β(k=1,2,…,n)のうち少なくとも1
個の減衰係数β(lは1〜n内の整数)が常に 0≦β<1 の範囲にあるとともに各々のX線画像内で変化する変数
であり、かつオリジナル画像濃度またはこのオリジナル
画像濃度に中間処理を施した画像濃度の関数であり、こ
の減衰係数βを用いて の式にしたがって演算を行なうことを特徴とするもので
ある。
(作用) 本発明のX線画像処理方法は、前述したように減衰係数
β(k=1,2,…,n)のうちの少なくともひとつの減衰
係数βが常に 0≦β<1 の範囲内の値を有する変数であり、かつオリジナル画像
濃度またはこのオリジナル画像濃度に中間処理を施した
画像濃度の関数であり、 の式にしたがって演算を行なうようにしたものである。
上記(1)を変形すると、 となる。
この(2)式の第2項β(Db2−Dus.l)に着目する
と、この項のかっこ内Db2−Dus.lにより、たとえばオ
リジナル画像濃度であるDb2からボケマスクの濃度D
us.lを引き算することにより、Db2からボケマスクの濃
度Dus.lが有している低い空間周波数成分が引き算され
る。このDb2−Dus.lに0≦β<1の減衰係数β
かけ算したβ(Db2−Dus.l)をさらにたとえばオリ
ジナル画像濃度であるDb1から引き算することにより、
X線画像内のβ≠0(βはX線画像内で変化する変
数)の領域では、Db1からDb2−Dus.lの有する高い空間
周波数成分を減衰させることができる。この高い空間周
波数成分を画像の粒状雑音と一致させ、かつ減衰係数β
を0≦β<1の範囲内で変化する変数であり、かつ
オリジナル画像濃度またはこのオリジナル画像濃度に中
間処理を施した画像濃度の関数として適切な値を定める
ことにより、一画像内の各領域の状態に応じて、画像の
粒状雑音を減衰させるとともに、シャープネス等他の画
質性能の劣化を最小限にとどめることができる。またこ
の演算方法を実施するためのX線画像処理装置は、従来
のX線画像処理装置と比べ、装置を特に複雑化すること
なく上記X線画像処理方法を実施するための装置を実現
することができ、また演算時間も十分許容できる範囲内
とすることができる。上記画像濃度Db1,Db2は、双方と
もオリジナル画像濃度であってもよく、一方または双方
がオリジナル画像濃度を表わす信号に中間的な画像処理
を施し、この画像処理を施した後の画像濃度であっても
よい。
次に上記(2)式の第3項、第4項について説明する。
粒状雑音はかなり広範囲な空間周波数成分を有してい
る。したがって上記(2)式第1項および第2項の組み
合わせで十分に粒状雑音を押えることができない場合
や、一画面内の各領域内毎に空間周波数帯を変えてより
きめの細かい画像処理を行ないたい場合等には、第2項
とは空間周波数帯を変えて、第2項と同様の演算を第3
項または第4項で行なうことができるようにしたもので
ある。また、第3項、第4項で減衰係数β(m≠l)
をβ<0とし、たとえば特開昭55−87953号において
本出願人が提案した、特定の空間周波数成分を強調する
演算を組み合わせてもよい。
ここで、上記画像処理方法を、本出願人が上記特開昭55
−87953号等において提案した、 非鋭鮮マスクの濃度をDus、オリジナル写真の濃度をD
org,強調係数をβ、コピー写真等に再生される濃度を
D′としたときに、 D′=Dorg+β(Dorg−Dus) …(3) の式にしたがって特定の空間周波数成分を強調する演算
を行なう場合との基本的な差異について説明する。
本発明についての最も単純な式は、上記(2)式の第1
項と第2項のみ、すなわち D′=Db1−β(Db2−Dus.l) …(4) である。
この式(4)は前述したように、粒状雑音が有する空間
周波数成分を積極的に減衰させることを示している。
ところが粒子雑音が有する空間周波数は同時にシャープ
ネス等他の画質性能に影響する空間周波数と重なってい
ることが上記特開昭55−87953号の発明者らによって明
らかとなっており、このため粒子雑音が有する空間周波
数を積極的に減衰させると他の画質性能も回復不可能な
程度に劣化することが十分想像でき、したがって従来は
粒子雑音が有する空間周波数成分を積極的に減衰させず
に、粒状性能への寄与率よりシャープネス等他の画質性
能への寄与率が比較的大きな空間周波数成分を強調する
ことにより画質の改善を図っていたものである。
本発明者らは、粒状雑音の性質をさらに詳細に検討した
結果、減衰させるべき空間周波数と、この空間周波数を
減衰させる程度を微妙に選択して粒状雑音が有する空間
周波数成分を積極的に押えることにより、粒状雑音を目
立たなくし、かつシャープネス等他の画質性能を劣化を
最小限に押え得ることを見出したのである。
上記減衰を行なうための減衰係数βは、0≦β<1
の範囲内で変化させることにより、ほぼ全ての画像に対
して、画像内の各領域をそれぞれ最適化させることがで
きる。この減衰係数βは、たとえばX線画像の中で、
粒状雑音の比較的目立つ画像濃度の薄い部分については
減衰の程度を大きくしてよりぼかし、粒状雑音が比較的
目立たない画像濃度の濃い部分については細部の構造が
より鮮明となるように減衰の程度を小さくする等、画像
信号の関数とする、またはたとえば人体の胸部のX線画
像における骨の部分、肺野の部分、心臓の部分等、一画
像内の各被写体に応じて、各被写体毎に最適な画像処理
が行なわれるように変化させる等、画像処理の目的等に
応じて種々の関数形が選ばれる。
(実 施 例) 以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明
する。
第2図は、本発明のX線画像処理方法を使用したX線画
像処理装置の一例を示す斜視図である。
被写体のX線画像情報が記録されたオリジナル写真1は
モータ2により駆動される写真搬送手段3により、矢印
Y方向に搬送(副走査)される。
一方、レーザ光源4から発せられた続出光5はモータ13
により駆動され矢印方向に高速回転する回転多面鏡6に
よって反射偏向され、fθレンズ等の集束レンズ7を通
過した後、ミラー8により光路を変えて前記オリジナル
写真1に入射し前記副走査の方向(矢印Y方向)と略垂
直な矢印X方向に主走査する。この続出光5は、オリジ
ナル写真1に記録されたX線画像の濃度(オリジナル画
像濃度)により強度変調されて透過し、この透過した続
出光が集光体10によって集光され、光検出器としてのフ
ォトマルチプライヤー(光電子増倍管)11によって光電
的に検出される。上記集光体10はアクリル板等の導光性
材料を成形して作られたものであり、直線状をなす入射
端面10aがオリジナル写真1上の主走査線に沿って延び
るように配され、円環状に形成された出射端面10bに上
記フォトマルチプライヤー11の受光面が結合されてい
る。上記入射端面10aから集光体10内に入射した続出光
5は、該集光体10の内部を全反射を繰り返して進み、出
射端面10bから出射してフォトマルチプライヤー11に受
光され、前記X線画像情報を担持する続出光5の光量が
フォトマルチプライヤー11によって検出される。
フォトマルチプライヤー11から出力されたアナログ出力
信号Dは増幅器16によって増幅され、A/D変換器17にお
いて所定の収録スケールファクターでディジタル化され
る。
このようにして得られたディジタル化されたオリジナル
画像濃度Dorgを表わす信号が演算部18に入力され、演算
部18では、各走査点に対応して周囲の所定範囲内の画像
濃度を平均化することによりボケマスクの濃度D
us.k(k=1,2,…,n;nは上記所定範囲を変えて求めたボ
ケマスクの個数)が求められ、演算部18に入力されたオ
リジナル画像濃度Dorgまたはこのオリジナル画像濃度D
orgを表わす信号に中間処理を施した画像濃度をDb1,Db2
および上記ボケマスクにそれぞれ対応してあらかじめた
とえばオリジナル画像濃度Dorgの関数として用意されて
いた減衰係数β(k=1,2,…,n)を用いて、 の式に従って演算処理後の画像濃度D′が求められる。
尚、本明細書では、簡単のため、「画像濃度」を表わす
場合と、この「画像濃度を表わす信号」を表わす場合と
で同一の記号たとえばDorg等を用いている。
上記(5)式に示す演算処理のうち最も単純な演算処理
は、濃度Dus.lを有する1個のボケマスクと減衰係数β
(0≦β<1:βは変数かつオリジナル画像濃度ま
たはオリジナル画像濃度に中間処理を施した画像濃度の
関数)を用いて、 D′=Db1−β(Db2−Dus.l) …(6) の式に従った演算処理である。この演算処理は、ボケマ
スクの濃度Dus.lが有する空間周波数成分より高い空間
周波数成分を減衰させることを意味しており、減衰させ
る空間周波数成分と減衰の程度を適切に選択することに
より、見かけ上画像の粒状性能を向上させるとともに、
シャープネス等他の画質性能の劣化を最小限に押えるこ
とができる。
演算部18で上記演算の施された後の画像濃度D′はメモ
リ19に記憶され、必要に応じて画像表示装置20にこの画
像濃度を表わす信号に基づくX線画像が再生表示され
る。
第3A図〜第3C図は、各々第2図に示した演算部18のそれ
ぞれ異なる構成例を示したブロック図である。
第3A図の構成例では、オリジナル画像濃度Dorgを表わす
信号が図の左側から記憶手段21に入力され、一時記憶さ
れる。記憶手段21に一時記憶されたオリジナル画像濃度
Dorgを表わす信号が後述する減算手段24に直接入力され
るとともに第1のボケマスクの濃度を計算するボケマス
ク濃度計算手段22a等のn個のボケマスク濃度計算手段2
2a,22b,…,22nに並列に入力される。これらのボケマス
ク濃度計算手段22a,22b,…,22nでは、それぞれ各走査点
に対応して周囲のN1×N1個,N2×N2個,…,Nn×Nn個の走
査点の画像濃度を平均化してボケマスクの濃度Dus.1,D
us.2,…,Dus.nが求められる。これらのボケマスクの濃
度Dus.1,Dus.2,…,Dus.nはそれぞれ第1の減衰項計算
手段23a等のn個の減衰項計算手段23a,23b,…,23nに入
力され、それぞれ減衰項β(Dorg−Dus.1),β
(Dorg−Dus.2),…,β(Dorg−Dus.n)が計算
される。これらの減衰項およびオリジナル画像濃度Dorg
が減算手段24に入力されて、 が計算され、演算処理後の画像濃度D′が求められる。
第3B図は、第3A図とは異なる演算部18の構成例を示した
ブロック図である。第3A図と同一の部分については第3A
図と同一の番号を付し、説明は省略する。
この構成例におけるボケマスク濃度計算手段22′では、
まず各走査点を中心として3×3個の走査点の平均値を
求め、さらにこの平均値の平均値を求めることにより9
×9個、15×15個等の走査点の平均値を求めるようにし
て、各減衰項計算手段23a,23b,…,23nに対応したボケマ
スクの濃度を計算し、各減衰項計算手段23a,23b,…,23n
に送るようにしたものである。こうすることによりボケ
マスクの濃度を効率よく計算することができる。
第3C図は、第2図に示す演算部18の、さらに異なる構成
例を示したブロック図である。
オリジナル画像濃度Dorgを表わす信号が一旦記憶手段2
1″に記憶された後、ボケマスク濃度計算手段22″に送
られる。ボケマスク濃度計算手段22″ではオリジナル画
像濃度Dorgに基づいて減衰係数βに対応するボケマス
クの濃度Dus.1が計算される。このボケマスクの濃度D
us.1を表わす信号が減衰項計算手段23″に送られ、減衰
項計算手段23″ではβ(Dorg−Dus.1)が計算され、
減算手段24″に送られる。減算手段24″では、オリジナ
ル画像濃度Dorgに中間処理を施した後の画像濃度D1=D
org−β(Dorg−Dus.1)が計算される。
この計算結果の画像濃度D1を表わす信号が、記憶手段2
1″に戻され、記憶手段21″に記憶されていたオリジナ
ル画像濃度Dorgのかわりに記憶される。この画像濃度D1
を表わす信号がボケマスク濃度計算手段22″に送られ、
今度は画像濃度D1に基づいて減衰係数βに対応するボ
ケマスクの濃度Dus.2が計算され、このボケマスクの濃
度Dus.2を表わす信号が減衰計算手段23″に送られ、β
(D1−Dus.2)の計算がなされる。この計算結果が減
算手段24″に送られ、画像濃度D1を表わす信号にさらに
第2の中間処理を施した画像濃度D2=D1−β(D1−D
us.2)が計算される。
以上のループをn回繰り返すことにより、最終的な演算
処理が施された画像濃度D′が、 D′=Dn-1−β(Dn-1−Dus.n) …(7) として求まる。
このように、中間処理を施した画像濃度D1,D2,…,Dn-1
を用いてボケマスクの濃度Dus.1,Dus.2,……,Dus.n
計算および(7)式に代表される計算を行なうことによ
ってもシャープネス等の画質性能の劣化を最小限に押え
ながら粒状雑音を有効的に減衰させることができる。
上式(7)は、前述した第(5)式と比較すると、画像
濃度Db1,Db2として同一の画像濃度Dn-1を用いている
が、たとえば第3C図に示す減衰項計算手段23″にもオリ
ジナル画像濃度Dorgを表わす信号を直接入力して記憶し
ておき、この減衰項計算手段23″における計算では中間
処理後の画像濃度D1,D2,…,Dn-1を使用せず、常にオリ
ジナル画像濃度Dorgを使用して、 β(Dorg−Dus.1) β(Dorg−Dus.2) ………………………… 等の計算を行ない、最終的に D′=Dn-1−β(Dorg−Dus.n) …(8) の計算を行なう等、画像信号Db1,Db2が異なっていても
よい。
第1A図は、本発明のX線画像処理方法を用いてn=2
(ボケマスクおよび減衰係数が2個)の場合について計
算した例を空間周波数領域で示したグラフである。横軸
は空間周波数を示しており、縦軸は直流成分を1とした
相対値を示している。簡単のため、演算処理後の画像濃
度D′を表わす信号をフーリエ変換して空間周波数領域
で示した信号も同様にD′で表現した。
グラフAはあるX線画像について粒状雑音を押え、かつ
シャープネス等他の画質性能の劣化を最小限に押えるた
めに最適な空間周波数特性を示した理想的なグラフであ
る。このグラフAに対しグラフA′は、ボケマスクの濃
度Dus.1,Dus.2としてそれぞれ各走査点の周囲15×15
個,5×5個の走査点の平均値を用い、減衰係数β1
として各々β=0.1,β=0.4を用いて D′=Dorg−β(Dorg−Dus.1) −β(Dorg−Dus.2) ……(9) の演算結果を空間周波数領域で示したグラフであり、グ
ラフAと十分に近似している。
グラフBは、他の放射線画像について最適な空間周波数
特性を示した理想グラフである。このグラフBに対しグ
ラフB′は、ボケマスクの濃度Dus.1,Dus.2としてそれ
ぞれ各走査点の周囲15×15個,3×3個の走査点の平均値
を用い、減衰係数β1として各々β=0.1,β
0.8を用いて、 D′=Dorg−β(Dorg−Dus.1) −β(Dorg−Dus.2) ……(10) の演算結果を空間周波数領域で示したグラフである。こ
の場合もグラフB′はグラフBに十分に近似している。
この第1A図に示すように、減衰係数β(k=1,2,…,
n)の最適値は、まずX線画像の種類により定まる。
第1B図は画像濃度を変数とした減衰係数βの関数の一
例を示したグラフである。このグラフは、粒状雑音の比
較的目立つ画像濃度の薄い領域Cについては、減衰係数
β=αとしてぼかし、粒状雑音が比較的目立たない画
像濃度の濃い領域Eについては細部の構造が鮮明となる
ようにβ=0としてぼかすことをやめ、中間の領域Dに
ついては画像濃度が濃くなるほどβを小さくすること
を表わしている。この第1B図に示すように、一つのX線
画像の中でも画像濃度に応じてβ(k=1,2,…,n)を
変化させることにより、一つのX線画像全体について同
一の値のβ(k=1,2,…,n)を用いる場合と比べ、よ
りきめの細かな画像処理を行なうことができる。
尚、第1B図のグラフはひとつの例示にすぎず、たとえ
ば、画像濃度に対し減衰係数βが曲線的に変化するも
のであってもよく、X線画像の種類、画像処理の目的等
により適切な関数形が定められる。
また、β(k=1,2,…,n)を画像濃度の関数としなく
ても、前述したように一画像内の各被写体毎に変化させ
るようにしても、画像濃度の関数とした場合と同様に、
よりきめの細かな画像処理を行なうことができる。
このように、画像全体の被写体の種類(たとえば人体の
胸部、頭部等)、被写体に照射したX線の強度等により
X線画像を区分しておき、各X線画像に適合するように
ボケマスクの濃度の計算方法および減衰係数の関数を定
めておいて前述の方法にしたがって演算処理を行なうこ
とにより、そのX線画像の粒状雑音を画像内の各領域に
応じて効果的に減衰させるとともにシャープネス等他の
画質性能の劣化を最小限に押えた再生画像を得ることが
できる。
(発明の効果) 本発明は、X線画像情報が記録されているオリジナル写
真を走査し、各走査点のオリジナル画像濃度を読み取っ
た後、減衰係数β(k=1,2,…,n)のうち少なくとも
ひとつの減衰係数βが常に0≦β<1の範囲内にあ
るとともに各々の画像内で変化する変数であり、かつオ
リジナル画像濃度またはこのオリジナル画像濃度に中間
処理を施した画像濃度の関数であり、この減衰係数β
を用いて の式にしたがって演算を行なうようにしたため、ボケマ
スクの濃度Dus.lが有している空間周波数成分より高い
空間周波数成分を減衰させることができ、X線画像内の
各領域に応じてX線画像の粒状雑音を有効に減衰させる
とともに、他の画質性能の劣化を最小限に押えることが
できる。またこの方法を実施する装置が特に複雑となる
ことはなく、演算時間も十分許容できる範囲内とするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1A図は、本発明のX線画像処理方法を用いて計算した
例を空間周波数領域で示したグラフ、 第1B図は、画像濃度を変数とした減衰係数βの関数の
一例を示したグラフ、 第2図は、本発明のX線画像処理方法を実施したX線画
像処理装置の一例を示す斜視図、 第3A図〜第3C図は、第2図に示した演算部のそれぞれ異
なる構成例を示したブロック図である。 1……オリジナル写真 2,13……モータ、3……写真搬送手段 4……レーザー、6……回転多面鏡 10……集光体 11……フォトマルチプライヤー 16……増幅器、17……A/D変換器 18……演算部、19……メモリ 20……画像表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9163−4C A61B 6/00 350 N

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線画像情報が記録されているオリジナル
    写真を走査し、各走査点のオリジナル画像濃度を読み取
    った後、コピー写真等にX線画像を可視像として再生す
    るにあたり、 各走査点に対応して周囲の所定範囲内のオリジナル画像
    濃度またはこのオリジナル画像濃度を表わす信号中に中
    間処理を施した画像濃度を平均化することにより求めた
    1個または前記所定範囲を変えて求めた複数個のボケマ
    スクの濃度をDus.k(k=1,2,…,n;nはボケマスクの個
    数を示す整数)、前記オリジナル画像濃度またはこのオ
    リジナル画像濃度を表わす信号に中間処理を施した後の
    画像濃度をDb1,Db2、前記1個または複数個のボケマス
    クにそれぞれ対応する1個または複数個の減水係数をβ
    (k=1,2,…,n)、演算処理後の画像濃度をD′とし
    たときに、 前記減衰係数β(k=1,2,…,n)のうち少なくとも1
    個の減衰係数β(lは1〜n内の整数)が常に 0≦β<1 の範囲にあるとともに各々の前記X線画像内で変化する
    変数であり、かつ前記オリジナル画像濃度またはこのオ
    リジナル画像濃度を表わす信号に中間処理を施した画像
    濃度の関数であり、この減衰係数βを用いて の式にしたがって演算を行ない、 前記減衰係数βに対応するボケマスクの濃度Dus.l
    有する空間周波数成分より高い空間周波数成分を減衰さ
    せることを特徴とするX線画像処理方法。
  2. 【請求項2】前記オリジナル画像濃度またはこのオリジ
    ナル画像濃度を表わす信号に中間処理を施した後の画像
    濃度Db1,Db2が、いずれも同一の前記オリジナル画像濃
    度であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    X線画像処理方法。
  3. 【請求項3】前記オリジナル画像濃度またはこのオリジ
    ナル画像濃度を表わす信号に中間処理を施した画像濃度
    Db1,Db2が、いずれも前記オリジナル画像濃度を表わす
    信号に同一の中間処理を施すことにより得られた、同一
    の画像濃度であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のX線画像処理方法。
  4. 【請求項4】前記オリジナル画像濃度またはこのオリジ
    ナル画像濃度を表わす信号に中間処理を施した画像濃度
    Db1,Db2のうちの一方が、前記オリジナル画像濃度また
    はこのオリジナル画像濃度を表わす信号に第1の中間処
    理を施した画像濃度であり、他方が、前記オリジナル画
    像濃度を表わす信号に第2の中間処理を施した画像濃度
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のX
    線画像処理方法。
  5. 【請求項5】X線画像情報が記録されているオリジナル
    写真を走査し、各走査点のオリジナル画像濃度を読み取
    った後、このオリジナル画像濃度を表わす信号を演算部
    で処理し、処理後の画像濃度を表わす信号に基づいて、
    コピー写真等にX線画像を可視像として再生するX線画
    像処理装置において、 前記演算部が、各走査点に対応して周囲の所定範囲内の
    オリジナル画像濃度またはこのオリジナル画像濃度を表
    わす信号に中間処理を施した画像濃度を平均化すること
    により求めた1個または前記所定範囲を変えて求めた複
    数個のボケマスクの濃度をDus.k(k=1,2,…,n;nはボ
    ケマスクの個数を示す整数)、前記オリジナル画像濃度
    またはこのオリジナル画像濃度を表わす信号に中間処理
    を施した画像濃度をDb1,Db2、前記1個または複数個の
    ボケマスクにそれぞれ対応する1個または複数個の減衰
    係数をβ(k=1,2,…,n)、演算処理後の画像濃度を
    D′としたときに、 前記減衰係数β(k=1,2,…,n)のうち少なくとも1
    個の減衰係数β(lは1〜n内の整数)が常に 0≦β<1 の範囲にあるとともに各々の前記X線画像内で変化する
    変数であり、かつ前記オリジナル画像濃度またはこのオ
    リジナル画像濃度を表わす信号に中間処理を施した画像
    濃度の関数であり、この減衰係数βを用いて の式にしたがって演算を行なうものであることを特徴と
    するX線画像処理装置。
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