JPH0744101B2 - 水ベース磁性流体組成物とその製造方法 - Google Patents

水ベース磁性流体組成物とその製造方法

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JPH0744101B2
JPH0744101B2 JP63173493A JP17349388A JPH0744101B2 JP H0744101 B2 JPH0744101 B2 JP H0744101B2 JP 63173493 A JP63173493 A JP 63173493A JP 17349388 A JP17349388 A JP 17349388A JP H0744101 B2 JPH0744101 B2 JP H0744101B2
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    • H01—ELECTRIC ELEMENTS
    • H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/44—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of magnetic liquids, e.g. ferrofluids

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、強磁性体微粒子を分散媒である水中に分散剤
を介して安定に分散させてなる水ベース磁性流体組成物
とその製造方法に関し、特に加水分解反応を利用して、
分散剤を強磁性体微粒子の表面に化学結合させること
で、非常に安定した水ベースの磁性流体組成物とその効
率的な製造方法を提供するものである。
〔従来の技術〕
従来の水を分散媒とした磁性流体としては、特公昭54−
40069号公報に記載されたものがある。これは、湿式法
により得た強磁性酸化微粉末の表面に、水相でまず不飽
和脂肪酸あるいはその塩類を主成分とする界面活性剤
(第1の界面活性剤)の単分子吸着層を形成させた後、
さらに二層目に、陰イオン型あるいは非イオン型界面活
性剤(第2の界面活性剤)を配向吸着させて、強磁性体
微粒子を水中に安定に分散させることにより、水ベース
の磁性流体を得るものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の水を分散媒とした磁性流体に
は、以下のような種々の問題点があった。
第2の界面活性剤の吸着は、吸着力が非常に弱い物
理吸着であり、(第1の界面活性剤との親油基同士の相
互作用によるファンデルワールス力に基づく)簡単に脱
着してしまい易く、長期間にわたって強磁性体微粒子の
安定した分散を保つことが困難である。
温度変化により第2の界面活性剤の水への溶解度が
変化するため、第2の界面活性剤のうちバルク中に存在
する過剰の分と二層目に吸着する分との平衡が温度に大
きく依存する。すなわち、温度の変化により第2の界面
活性剤が脱着してしまい、強磁性体微粒子の分散安定性
が悪くなる可能性がある。
過剰に水中に依存する第2の界面活性剤によって磁
性流体自体が簡単に泡立つので、取扱いが困難である。
少量の油や極性溶媒が磁性流体に混入することで、
二層目に吸着している界面活性剤、さらには一層目に吸
着している界面活性剤の脱着が起こる。その結果、分散
している強磁性体微粒子が沈澱してしまったり、磁性流
体自体が乳化してしまったりする可能性がある。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされた
ものであり、界面活性剤として親水基と共に少なくとも
1個の加水分解性基を有するカップリング剤を用い、そ
の加水分解性基と水との反応生成物を介してカップリン
グ剤を強磁性体微粒子の表面に化学結合せしめることに
より、本来親水性である強磁性体微粒子表面を容易には
着脱しないカップリング剤で被覆して、より一層安定に
水中に分散させることにより、上記従来の問題点を解決
することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成する本発明の水ベース磁性流体組成物
は、水を分散媒とし、強磁性体微粒子を分散質とする水
ベース磁性流体組成物において、親水基と少なくとも1
個の加水分解性基とを有するカップリング剤を、その加
水分解性基の反応生成物を介して、前記強磁性体微粒子
の表面に化学結合せしめたものである。
カップリング剤の加水分解性の基はアルコキシ基が好適
である。
又、本発明の水ベース磁性流体の製造方法は、強磁性体
微粒子に、水と、親水基の他に少なくとも1個の加水分
解性基を有するカップリング剤とを加えて加水分解性基
を加水分解せしめ、その反応生成物を介して前記カップ
リング剤を強磁性微粒子の表面に化学結合させることに
より、強磁性体微粒子が水分散媒中に均一に分散された
中間媒体を得る工程と、該中間媒体中の分散性の悪い強
磁性体微粒子を分離し、その後、前記加水分解反応の複
生成物と少なくとも一部の水とを蒸発分離する工程とを
包含するものである。
さらに又、強磁性体微粒子に、水と、親水基の他に少な
くとも1個の加水分解性基を有し、該加水分解性基の反
応生成物を介して前記強磁性体微粒子の表面に化学結合
するカップリング剤とを加え、その後直ちに水の沸点以
上に加熱し、表面を前記カップリング剤で被覆された強
磁性体微粒子を得る工程と、該強磁性体微粒子に水を加
えて混合物とする工程と、該混合物中の分散性の悪い強
磁性体微粒子を分離する工程と、を包含するものであっ
てもよい。
〔作用〕
分散質である強磁性体微粒子はその表面に−OH基を有し
ている。これに対して、カップリング剤は、その分子の
一端側の加水分解性基が水中で加水分解して−OH基を生
じる。この加水分解で生成した−OH基と強磁性体微粒子
面の−OH基との間に脱水縮合反応が行われる。これによ
り、カップリング剤は粒子表面に強固に化学結合すると
共に、反対端の親水基を外側に向けて粒子表面を覆う。
その結果、強磁性体微粒子は、分散媒である水中に極め
て安定に分散する。
以下、本発明の磁性流体組成物とその製造方法を詳細に
説明する。
本発明の強磁性体微粒子の分散剤は、構造中に親水基と
して作用する極性基と、親油基(疎水基)として作用す
る非極性基とを含む従来の界面活性剤とは、微粒子との
結合のしかた、その作用機構が異なっている。
すなわち、本発明の分散剤は、例えば一般式YRSiXnで
表されるシランカップリング剤を用いる。ここに式中n
=1〜3、Xはメトキシ基(CH3O−)やエトキシ基(C2
H5O−)等のアルコキシ基からなる加水分解性の基、R
はエチレンジアミンその他の炭化水素鎖、Yはカルボン
酸塩基性塩、第4級アンモニウム塩、イソチオウロニウ
ム塩等からなる親水基である。ただし親水基は、陰イオ
ン型,陽イオン型,非イオン型のいずれでもよく、その
数も1つ以上であってよい。
このようなシランカップリング剤として、具体的には、
例えば次のようなものが好ましい。
N−[(3−トリメトキシシリル)プロピル] エチレンジアミン三酢酸ソーダ塩 トリメトキシシリルプロピルイソチオウロニウムク
ロリド N−トリメトキシシリルプロピルトリ−N−ブチル
アンモニウムブロライド 上記シランカップリング剤は、アルコキシ基Xが、水溶
液中,空気中の水分,または無機物表面に吸着された水
分により加水分解してシラノール基を生成し、YRSi(O
H)nになる。一方強磁性体微粒子Mは、その表面に−O
H基を有している(M−OH)。そこで両者の間に脱水縮
合反応が生じて、メタシロキサン結合(Si−O−M)に
より化学的に結合するものと考えられる。
本発明の分散剤としてのカップリング剤の添加量は、強
磁性体微粒子表面を単分子膜で完全に被覆する量が最適
であり、したがって、カップリング剤の強磁性体微粒子
に対する最小被覆面積と強磁性体微粒子の表面積とから
次式で算出できる。
カップリング剤添加量 =(強磁性体微粒子の重量×比表面積) /カップリング剤の最小被覆面積 ここで、カップリング剤の最小被覆面積の大きさは、例
えばシランカップリング剤の場合、1分子あたりの被覆
面積が13Å2であり、したがって1gあたりは(13Å2×
6.02×1023)/分子量から求められ。ここに6.02×1023
はアボガドロ数である。
実際の工程では、強磁性体微粒子の比表面積,水分含有
量,シランの加水分解性,膜形成状態の違いを考慮し
て、強磁性体微粒子に対して適宜の量のシランカップリ
ング剤を添加し、処理状態を調べた上で添加量を増減す
る。
本発明の強磁性体微粒子としては、周知の湿式法により
コロイド状水懸濁液(スラリー)として得られるものを
用いてよい。ここに湿式法とは、第1鉄イオンと第2鉄
イオンを1:2の割合で含む酸性溶液にアルカリを加え、p
H9程度以上とし、適宜な温度下で熟成することによりマ
グネタイトコロイドを得るものである。また、水もしく
は有機溶媒中でマグネタイト粉末をボールミル粉砕する
いわゆる湿式粉砕法で得られたものでもよい。さらに、
その他、乾式法で得られたものであってもよい。
また、マグネタイト以外にマンガンフェライト,ニッケ
ルフェライト,コバルトフェライトもしくはこれらと亜
鉛の複合フェライトやバリウムフェライトなどの強磁性
体微粒子や、鉄,コバルト等の強磁性の金属微粒子を用
いることもできる。
強磁性体微粒子の含有量は、従来一般的に用いられてい
る体積比で1〜20%の範囲は勿論のこと、溶媒として水
を用いた中間媒体を経由して製造することにより、更に
高濃度に調整することも可能にある。
本発明の工程は、先ず、強磁性体微粒子に、水と、上記
カップリング剤とを加えて、その加水分解性基を加水分
解させ、反応生成物を介してカップリング剤を強磁性体
微粒子の表面に化学結合させて中間媒体を得る。次い
で、この中間媒体中の分散性の悪い粒子を遠心分離し、
その後中間媒体中の水と加水分解生成物であるアルコー
ルとを減圧除去して一旦乾燥させ、これに分散媒として
の水を加えて所定濃度の水ベース磁性流体を得る。もし
くは、上記遠心分離した中間媒体を減圧下に加熱し、加
水分解生成物のアルコールと一部の水を蒸発せしめるこ
とにより、所定濃度に濃縮した水ベース磁性流体を得て
もよい。
或いはまた、中間媒体を遠心分離機にかける前に、減圧
下に加熱して一旦乾燥させ、その後この乾燥粒子に水を
加えて分散溶液としたものを遠心分離機にかけて、分散
性の悪い粒子を分離除去してもよい。さらに高濃度の水
ベース磁性流体を得るには、上記のようにして分散性の
悪い粒子を分離除去したものを、再び一旦乾燥してから
所定の水を加えて濃度の高いものとしてもよく、もしく
は乾燥させることなく加熱濃縮して濃度の高い水ベース
磁性流体を得てもよい。
かくして、強磁性体微粒子の表面に対し、カップリング
剤が、そのアルコキシ基をもってメタシロキサン結合す
ると共に、親水基を外側に向けて単層に被覆してなる水
ベース磁性流体が得られる。
以下に、本発明の実施例を説明する。
[実施例1] まず、硫酸第1鉄と硫酸第2鉄とを、それぞれ0.3molづ
つ含む水溶液1に、6NのNaOHaqをpH11以上になるまで
加えた後、その溶液を60℃で30分間熟成して、マグネタ
イトコロイドのスラリー液を得た。ついで、室温下で水
洗して、このスラリー中の電界質を除去する。以上は、
湿式法によりマグネタイトコロイドを製造する工程であ
る。このようにして得たマグネタイトコロイド液を遠心
分離してマグネタイトだけを回収したものを80℃で3時
間減圧乾燥した。
この乾燥したマグネタイト微粒子5.0gに、分散剤とし
て、シランカップリング剤のN−[(3−トリメトキシ
シリル)プロピル]エチレンジアミン酢酸ソーダ塩3.0
g、及び水12.0gを加え、ボールミルを用いて4時間粉砕
及び分散操作を行った。このようにして、表面が上記シ
ランカップリング剤で被覆されたマグネタイト微粒子が
水に安定に分散した中間媒体が得られた。
この中間媒体を遠心分離機にかけて、8000Gの遠心力下
で30分間処理し、マグネタイト分散粒子のうち比較的粒
径の大きい、分散性の悪い粒子を沈降せしめて除去す
る。次に、沈降せずに残ったマグネタイト微粒子が懸垂
している上澄み液をロータリーエパポレータに移し、50
℃に保ってシランカップリング剤の加水分解により生成
するメタノールと水を蒸発除去する。
さらに80℃で減圧乾燥して水を蒸発除去し、シランカッ
プリング剤で被覆されたマグネタイト微粒子を得た。次
にこのマグネタイト微粒子の80wt%の水を添加して、水
中に再分散させた。これを更に遠心分離機にかけ、8000
Gの遠心力下で30分間処理した。この遠心分離操作によ
って、非分散の固形物は取り除かれて、その上部のコロ
イド液は極めて安定な磁性流体であった。
[実施例2] 上記実施例1と同様にして湿式法によりマグネタイトコ
ロイドを製造し、さらに減圧乾燥を行った。その乾燥し
たマグネタイト微粒子8.0gにシランカップリング剤のト
リメキシシリルプロピルイソチオウロニウムクロリド7.
6g,水12.0gを加え、ボールミルを用いて4時間粉砕及び
分散操作を行った。このようにして、表面が上記のシラ
ンカップリング剤で被覆されたマグネタイト微粒子が水
中安定に分散した中間媒体が得られた。
次に、この中間媒体をロータリーエパポレータに移し、
90℃に保ってシランカップリング剤の加水分解により生
成するメタノールと水を蒸発除去する。
その後、これに20gの水を加えて再分散させたものを遠
心分離機にかけて8000Gの遠心力下に30分間処理し、マ
グネタイト分散粒子のうちの比較的大きな粒径で分散性
の悪い粒子を沈降せしめて除去する。
得られた磁性流体は極めて安定であった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、強磁性体を水ベースの分散媒中に安定
に分散させるのに、分散剤として、その分子構造中の一
端側に親水基を有すると共に、他端側に加水分解性の基
を有するカップリング剤を用い、該カップリング剤の加
水分解性基の反応生成物を介して強磁性体微粒子の表面
に化学結合せしめた。そのため、従来のように分散剤が
強磁性体微粒子面に単に物理吸着するものとは異なり、
温度変化や極性溶媒の混入あるいは少量の油などの異物
の混入があっても、容易には脱着せず、長期間にわたり
良好な分散状態を保つという効果が得られる。
また、分散剤の添加量は、強磁性体微粒子の表面に対
し、単分子層を形成する量であるから、従来のように過
剰に水中に存在する界面活性剤により、磁性流体自体が
簡単に泡立つという現象は防止され、取扱いが容易にな
るという効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C10M 159/12 (C10M 173/00 159:12) (C10M 173/00 139:04) (C10M 159/12 139:04 125:22) C10N 10:16 20:06 A 30:04 40:14 70:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水を分散媒とし、強磁性体微粒子を分散質
    とする水ベース磁性流体組成物において、親水基と少な
    くとも1個の加水分解性基とを有するカップリング剤
    を、その加水分解性基の反応生成物を介して、前記強磁
    性体微粒子の表面に化学結合せしめたことを特徴とする
    水ベース磁性流体組成物。
  2. 【請求項2】カップリング剤の加水分解性の基がアルコ
    キシ基である請求項(1)記載の水ベース磁性流体組成
    物。
  3. 【請求項3】強磁性体微粒子に、水と、親水基の他に少
    なくとも1個の加水分解性基を有するカップリング剤と
    を加えて加水分解性基を加水分解せしめ、その反応生成
    物を介して前記カップリング剤を強磁性微粒子の表面に
    化学結合させることにより、強磁性体微粒子が水分散媒
    中に均一に分散された中間媒体を得る工程と、該中間媒
    体中の分散性の悪い強磁性体微粒子を分離し、その後、
    前記加水分解反応の複生成物と少なくとも一部の水とを
    蒸発分離する工程とを包含する水ベース磁性流体組成物
    の製造方法。
  4. 【請求項4】強磁性体微粒子に、水と、親水基の他に少
    なくとも1個の加水分解性基を有し、該加水分解性基の
    反応生成物を介して前記強磁性体微粒子の表面に化学結
    合するカップリング剤とを加え、その後直ちに水の沸点
    以上に加熱し、表面を前記カップリング剤で被覆された
    強磁性体微粒子を得る工程と、該強磁性体微粒子に水を
    加えて混合物とする工程と、該混合物中の分散性の悪い
    強磁性体微粒子を分離する工程と、を包含する水ベース
    磁性流体組成物の製造方法。
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