JPH074414B2 - ゲル状芳香組成物及びその製法 - Google Patents

ゲル状芳香組成物及びその製法

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JPH074414B2 JP62014142A JP1414287A JPH074414B2 JP H074414 B2 JPH074414 B2 JP H074414B2 JP 62014142 A JP62014142 A JP 62014142A JP 1414287 A JP1414287 A JP 1414287A JP H074414 B2 JPH074414 B2 JP H074414B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ゲル状芳香組成物の製法に関し、より詳細に
は、ゲル中への香料の分散が容易であり、香りの強さ及
び持続性に優れており、しかも耐熱性等の安定性にも優
れているゲル状芳香組成物及びその製法に関する。
(従来の技術) ゲル芳香剤は、一般家庭は勿論のこと、事務所、商店等
の各種の場所で広くしかも手軽に使用されている。
従来のゲル芳香剤は水性系ゲルを基剤とするものが多い
が、これらのゲルはゲル自体の容積が大きく、また香料
を添加し得る量が少なく、従って香りの強さが概して低
く、比較的短時間の内に香りの持続性が失われることか
ら、油性系のゲル芳香剤が注目されるに至っている。
油性系のゲル芳香剤としては、ステアリン酸ナトリウム
のような金属石鹸と液体炭化水素とを用いたもの(例え
ば特公昭56−6783号公報)や、担体物質として12−ヒド
ロキシステアリン酸及びキヤリヤとして油性香料等の液
状炭化水素を用いたもの(例えば特公昭60−25187号公
報)が知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前者のステアリン酸ナトリウムを担体物
質として使用した場合、溶解開始温度が80℃以上と高い
と共に、ゲル化開始温度も70℃付近と高くて、両温度が
非常に近接しているため実際のゲルの製造が困難である
と共に、香料を高温の溶液中に添加しなければならない
ため、高温で香料が揮散したり或いは香料の変質を生じ
たりする欠点が認められる。
一方、後者の12−ヒドロキシステアリン酸を担体とした
油性ゲルは、ゲル化開始温度がステアリン酸ナトリウム
を用いたものに比して低いため、上述した欠点は避けら
れるとしても、生成ゲルの耐熱安定性に乏しく、例えば
香料20重量%を添加したゲルは50℃の恒温槽中に入れた
とき1時間以内に再溶解するように、夏期における輸送
中及び保管中に不都合を生じる。
従って、本発明の目的は、従来の油性系ゲル芳香剤にお
ける前述した欠点を解消し、ゲル中への香料の分散が容
易であると共に、ゲルの製造操作も容易であり、香りの
強さ及び持続性に優れており、しかも耐熱性等の安定性
にも優れているゲル状芳香組成物及びその製法を提供す
るにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、油性系ゲル芳香剤の製造に際して、複数種
の炭素数の互いに異なる高級脂肪酸金属塩を、担体物質
とすることにより上記目的が達成されることを見出し
た。
即ち、本発明によれば、複数種の炭素数の互いに異なる
高級脂肪酸金属塩、少量の水、グリコール類及び液状炭
化水素を加熱下に混合溶解し、生成する基剤溶液をゲル
化しない温度域に冷却後、油性香料を基剤溶液中に添加
して均質な溶液を調製し、次いで得られる最終溶液を容
器内に充填し、放冷ゲル化させることを特徴とするゲル
状芳香組成物の製法が提供される。
本発明によればまた、複数種の炭素数の互いに異なる高
級脂肪酸金属塩を2〜15重量%、油性香料及び液状炭化
水素を67〜92.5重量%、水を0.5乃至3重量%及びグリ
コール類を2乃至15重量%含有することを特徴とするゲ
ル状芳香組成物が提供される。
(作用) 本発明は、油性系ゲルの担体物質として、複数種の炭素
数の互いに異なる高級脂肪酸の組成物を使用すると、前
記担体物質の油性溶液のゲル化開始温度を比較的低くす
ることが可能となるから、香料を揮散させることなしに
分散が容易となり、また生成する油性ゲルの再溶解温度
を比較的高くし得ることから、油性ゲル状芳香剤の耐熱
性を向上させ得るという発見に基づくものである。
本発明に用いる高級脂肪酸は、炭素数14乃至18の飽和高
級脂肪酸、例えばミリスチン酸、パルミチン酸及びステ
アリン酸であることが好ましく、その金属塩としてはナ
トリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が一般的で
あるが、所望によってはアルミニウム塩、カルシウム
塩、マグネシウム塩等の他の金属塩を用いることもでき
る。組合せる複数種の高級脂肪酸金属塩は、炭素数が少
なくとも2つの異なるもの、好適には炭素数の差が2乃
至4である組合せが好適である。かくして、ミリスチン
酸ナトリウム又はカリウムと、パルミチン酸ナトリウム
又はカリウムとの組合せや、ミリスチン酸ナトリウム又
はカリウムと、ステアリン酸ナトリウム又はカリウムと
の組合せが好適に使用される。炭素数の小さい脂肪酸塩
と炭素数の大きい脂肪酸塩とは、4:1乃至1:4の重量比、
特に2:1乃至1:1の重量比で用いることが、油性溶液のゲ
ル化開始温度を比較的低いレベルにしながら、生成する
油性ゲルの再溶解温度を比較的高いレベルに向上させる
上で好ましい。
本発明によれば、複数種の高級脂肪酸金属塩を液状炭化
水素、グリコール類及び少量の水に加熱下に混合溶解し
て、基剤溶液を先ず調製する。液状炭化水素としては、
直鎖乃至は分岐鎖パラフィン系炭化水素、特に沸点が12
0乃至300℃、好適には150乃至200℃で、凝固点が−30℃
以下のものが使用され、中でもイソパラフィン構造のも
のが、油性ゲルの形成能や香料の揮散性の点で優れてい
る。グリコール類としては、プロピレングリコール、ジ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシ
レングリコール等が使用される。本発明の組成物をゲル
化させるために、水及びグリコール類の使用は必須であ
るが、その使用量は油性液(液状炭化水素と香料との合
計量)の使用量に比してかなり少ないものであることが
理解されるべきである。
本発明が目的とするゲル状芳香組成物においては、高級
脂肪酸金属塩組成物が2乃至15重量%、油性香料及び液
状炭化水素が67〜92.5重量%、水が0.5乃至3.0重量%及
びグリコール類が2乃至15重量%の各量で存在するのが
望ましい。
基剤溶液を調製するには、一般に70乃至80℃の温度で、
油性香料を除く成分を混合するのがよく、均質な溶液が
生成した後、これを60℃以下で且つこの溶液がゲル化し
ない温度に冷却する。冷却後、この溶液に油性香料を添
加し、更に十分撹拌して均質化された最終溶液とする。
ステアリン酸ナトリウムのような単独の高級脂肪酸塩を
使用した場合には溶液のゲル化開始温度が70℃以上の高
温であるため、香料を添加した時香料の揮散が生じ、均
質な混合を行なうことが困難となる傾向がある。これに
対して、本発明によれば混合高級脂肪酸塩を用いること
により、溶液のゲル化開始温度が60℃以下に低下するこ
とが可能となり、より低温での香料の添加、混合が可能
となるため、香料の揮散防止が可能となり、香料の損失
を防ぎながら、ゲル組成への香料の均一溶解が可能とな
る。
香料としては、それ自体公知の油性香料、例えばローズ
油、ラベンダー油、ジャスミン油、バチュリー油、カー
ネーション油、レモン油、オレンジ油、レモングラス
油、ベルガモット油、ベチュバ油、チョウジ油、ゼダー
油、ビヤクダン油、ユーカリ油、カッシヤ油、ショウノ
ウ油、イランイラン油、シトロネラー油、ゼラニウム油
等の精油;ジャコウ、シベット油、ウミダヌキ香、アン
バーグリス油等の動物性香料;バニリン、サリチル酸メ
チル、シンナミルアルデヒド、β−フエニルエチルアル
コール、ゲラニオール、オキシシトロネラール、フェニ
ルアセトアルデヒド、ピペロナール等の合成香料或いは
これらの2種以上を調合した調合香料を用いることがで
きる。
油性香料と液状炭化水素との混合比は、十分な芳香性能
と香料の配合作業性との兼ね合いから定められ、一般に
1:1乃至0.5:9.5の重量比、特に1:9乃至4:6の重量比とな
るように定めるのがよい。
得られる最終溶液は、所定の容器、例えばアルミラミネ
ート容器等に充填し、放冷ゲル化させて最終製品とす
る。
(発明の効果) 本発明によれば、油性系ゲルの担体物質として、複数種
の炭素数の互いに異なる高級脂肪酸塩を用いることによ
り、担体物質の油性溶液のゲル化開始温度を比較的低く
することができ、これにより香料を揮散させることなし
にその分散を容易にし、また生成する油性ゲルの再溶解
温度を比較的高くし得ることから、油性ゲル状芳香剤の
耐熱性を向上させ得るという利点がある。
(実施例) 次に本発明の実施例を示す。
実施例1. 処方I ミリスチン酸ナトリウム 2g ステアリン酸ナトリウム 2g 水 1g ジプロピレングリコール 10g イソパラフィン系炭化水素 65g (IP−1620,沸点150〜200℃凝固点−40℃) 香料(レモン油) 20g 容量200ccのビーカーに、ミリスチン酸ナトリウム2g、
ステアリン酸2g、水1g、ジプロピレングリコール10g及
びIP−1620 65gを添加し、撹拌しながら75℃に加温し、
溶解させる。均一に溶解後、この溶液を液温が60℃にな
るように冷却する(この溶液のゲル化開始温度は52℃で
ある)。この温度において、溶液に香料を添加し、約2
分間撹拌しながら均一に溶解させる。この溶液を樹脂容
器に充填し、室温に放冷し、ゲル化させた。
得られた油性ゲルは固く安定なものであり、その再溶解
開始温度は60℃であった。この油性ゲルを、開口面積30
cm2の芳香剤容器内に入れ、20℃、相対温度65%の条件
下に放置したところ、30日間で約70重量%が揮発し、尚
も減少する傾向が認められた。
比較例1. 前記処方Iにおいて、ミリスチン酸ナトリウムとステア
リン酸ナトリウムとの組合せの代りに、ステアリン酸ナ
トリウム単独を使用し、実施例1と同様に、ステアリン
酸4g、水1g、ジプロピレングリコール10g及びIP−1620
65gをビーカー中に入れ、加熱撹拌下に溶解させた。こ
の組成物は80℃以上の温度で溶解可能であると共に、生
成する溶液のゲル化開始温度は約70℃であり、香料の揮
散によりその添加が困難であった。
実施例2. 処方II ミリスチン酸ナトリウム 4g ステアリン酸ナトリウム 1g 水 1g ジエチレングリコール 10g IP−1620 64g 香料 20g 処方III ミリスチン酸ナトリウム 1g ステアリン酸ナトリウム 4g 水 1g ジエチレングリコール 10g IP−1620 64g 香料 20g 実施例1において、処方Iの代りに夫々処方II及び処方
IIIを用いる以外は実施例1と同様にして油性ゲル芳香
剤を製造した。香料添加前の溶液のゲル化開始温度を処
方IIで58℃及び処方IIIで60℃であった。また得られた
油性ゲル芳香剤を50℃の雰囲気中に24時間放置したが溶
解等の異常は全く認められなかった。
比較例2. 処方IV 12−ヒドロキシステアリン酸 5g IP−1620 75g 香料 20g 処方V 12−ヒドロキシステアリン酸 10g IP−1620 70g 香料 20g 処方IV及び処方Vの組成物を、加熱下に混合溶解させ、
形成される溶液を容器に充填し、放冷ゲル化させて油性
ゲル芳香剤を製造した。処方IV及び処方Vの油性ゲル芳
香剤は何れも、50℃の雰囲気中に24時間放置したとき容
解するのが認められた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数種の炭素数の互いに異なる高級脂肪酸
    金属塩、少量の水、グリコール類及び液状炭化水素を加
    熱下に混合溶解し、生成する基剤溶液をゲル化しない温
    度域に冷却後、油性香料を基剤溶液中に添加して、均質
    な溶液を調製し、次いで得られる最終溶液を容器内に充
    填し、放冷ゲル化させることを特徴とするゲル状芳香組
    成物の製法。
  2. 【請求項2】複数種の高級脂肪酸金属塩が、ミリスチン
    酸ナトリウム又はカリウムとステアリン酸ナトリウム又
    はカリウムとの組合せから成り、これらは4:1乃至1:4の
    重量比で存在する特許請求の範囲第1項記載の製法。
  3. 【請求項3】複数種の高級脂肪酸金属塩が、ミリスチン
    酸ナトリウム又はカリウムと、パルミチン酸ナトリウム
    又はカリウムとの組合せから成り、これらは4:1乃至1:4
    の重量比で存在する特許請求の範囲第1項記載の製法。
  4. 【請求項4】液状炭化水素が沸点120乃至300℃のパラフ
    ィン系炭化水素である特許請求の範囲第1項記載の製
    法。
  5. 【請求項5】グリコール類がジエチレングリコール、ジ
    プロピレングリコール又はヘキシレングリコールである
    特許請求の範囲第1項記載の製法。
  6. 【請求項6】複数種の炭素数の互いに異なる高級脂肪酸
    金属塩を2〜15重量%、油性香料及び液状炭化水素を67
    〜92.5重量%、水を0.5乃至3重量%及びグリコール類
    を2乃至15重量%含有することを特徴とするゲル状芳香
    族組成物。
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