JPH0744296B2 - 非線形抵抗素子およびその製造方法 - Google Patents

非線形抵抗素子およびその製造方法

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JPH0744296B2
JPH0744296B2 JP15948289A JP15948289A JPH0744296B2 JP H0744296 B2 JPH0744296 B2 JP H0744296B2 JP 15948289 A JP15948289 A JP 15948289A JP 15948289 A JP15948289 A JP 15948289A JP H0744296 B2 JPH0744296 B2 JP H0744296B2
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silicon nitride
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耕作 大平
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は非線形抵抗素子およびその製造方法に関し、さ
らに詳しくは壁掛けテレビジョン、コンピュータ端末用
ディスプレイ等に応用される大面積大容量のアクティブ
型液晶表示装置のスイッチングに用いるのに適した非線
形抵抗素子およびその製造方法に関するものである。
[従来の技術およびその課題] 壁掛けカラーテレビジョンに代表される薄型パネルディ
スプレイとして、アクティブ素子を一方のガラス基板上
に各画素のスイッチとしてアレイ化したアクティブマト
リックス型液晶表示装置がある。このアクティブマトリ
ックス方式により液晶表示装置の表示品質の向上と大容
量化が可能となる。
現在、アクティブ素子には、薄膜トランジスタと非線形
抵抗素子が用いられている。しかしながら、非線形抵抗
素子のほうが薄膜トランジスタより構造が簡単であり、
製造コストの低下が期待されるため、有望視されてい
る。
また、配線容量の都合上、比誘電率は小さいほど表示装
置に適している。従来、比線形抵抗素子の比線形抵抗膜
に用いられる酸化タンタルは、比誘電率が約25と非常に
大きい。また、数十ボルトの印加電圧で必要量の電流を
流すためには膜厚を60nm以下にする必要があり、結果的
に比線形抵抗素子の単位面積当たりの容量が大きくなる
ことを余儀なくされる。比線形抵抗素子の駆動条件とし
て、比線形抵抗素子の容量は液晶の容量より十分小さく
なければならず、酸化タンタルを用いた場合、比線形抵
抗の素子面積は約20μm2以下にする必要がある。A4サイ
ズ以上の大面積にわたって以上のような微細加工を行う
ことは現在の技術水準では非常に困難である。
素子面積の問題を解決する方法として、比誘電率が5〜
7のシリコン酸化膜あるいはシリコン窒化膜を比線形抵
抗素子に用いた例が、特開昭61−260219号公報に示され
ている。この特許公開公報明細書中では、シリコン酸化
膜あるいはシリコン窒化膜の膜厚を100nm以上としても
比線形係数8以上が得られ、また素子面積100μm2以上
の大きな非線形抵抗素子も使用可能であるとしている。
しかしながら、非線形係数の高い窒化シリコン膜は、低
電圧でショート(ダイオードが破壊)し易い傾向があっ
て、実用化には問題が残されており、この特許公開公報
明細書中でも非線形抵抗膜の耐電圧性については何等記
載されていなかった。
本発明の目的は、液晶表示装置のアクティブ素子として
実用に耐え得る耐電圧性を有する非線形抵抗素子および
その製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、絶縁性基板上に第1の導電膜、非線形抵抗
膜、第2の導電膜が順次積層されてなる非線形抵抗素子
において、非線形抵抗膜はN−H結合密度が5.0×1021c
m-3以下である水素化非晶質シリコン窒化膜で形成され
ていることを特徴とする非線形抵抗素子であり、またそ
の製造方法は、絶縁性基板上に第1の導電膜、非線形抵
抗膜、第2の導電膜を順次積層することよりなる非線形
抵抗素子の製造方法において、非線形抵抗膜は300〜500
℃で成膜することを特徴とするか、非線形抵抗膜は成膜
後に150〜500℃でアニールすることを特徴とするか、あ
るいは非線形抵抗膜は放電出力0.08〜0.16W/cm2のパワ
ーで成膜することを特徴とする。
[作用] 一般に、アモルファスシリコン、水素化非晶質シリコン
窒化膜等の非晶質膜において、水素およびその量は重要
な意味を持つ。水素化非晶質シリコン窒化膜において、
膜を構成する結合はSi−N,Si−H,N−Hからなり、その
うち後二者は、シリコンおよび窒素の終端子としての働
きを持つ結合である。即ち水素はシリコンおよび窒素の
未結合手と結合することで不対電子密度を減少させ、物
性的に安定した膜を作製することができる。
しかしながら、一方では、水素が膜中に入ることで、そ
の膜は構造的に柔軟性を持ち、外力により構造および結
合状態を変化させることが容易となる。即ち電圧の印加
等のストレスに対して電気的な特性を変化させることに
なり、デバイスとしての信頼性が低下することになる。
したがって、目的に応じて膜中の水素量を適当な量に制
御することが必要とされる。また、非線形抵抗素子とし
て使用可能な組成比は[N/Si]=0.20〜1.0のものであ
り、比化学量論的な組成を持ったものである。
(1)Si−H結合は基板温度の変化には殆ど依存しない
が、N−H結合は基板温度の上昇につれて減少してい
る。一般に、基板表面上における活性種等の分子の反応
には、吸着反応と離脱反応がある(式[I]参照)。
成膜またはエッチング=吸着反応+離脱反応 …[I] 吸着反応が離脱反応に比べて大きい場合は成膜現象が、
逆に吸着反応に比べて離脱反応が大きい場合にはエッチ
ング現象がそれぞれ起こる。
シラン分子の分解による活性種等の分子は、一般に基板
表面温度の変化に対して反応は鈍感であることが知られ
ている。即ち、アモルファスシリコンの作製において、
基板加熱温度の変化に対して堆積速度に変化が殆ど見ら
れないのはこのためである。
一方、窒素または窒素水素化物分子の分解による活性種
等の分子は、温度に対して敏感である。シリコン窒化膜
の作製において堆積速度が基板温度の高温化に伴い小さ
くなるのは、主にこのためである。
したがって基板表面温度を300℃以上にすることは、主
にN−H系分子の表面反応に大きく作用する。特にN−
H系分子は表面吸着反応が起こっても、温度に依存する
部分が大きいので、特にそれが捻れたり曲がっているよ
うな形では、結合のエネルギーは不安定であるため膜の
構成には寄与せず、選択的に離脱反応を起こしてしま
う。そのため、薄膜は比較的安定した結合の成分が残さ
れることになる。
N−H系の結合は、基板温度250℃で成膜した水素化非
晶質シリコン窒化膜のうち[N/Si]=0.20〜1.0におけ
る薄膜中では殆ど不安定な状態で薄膜中に含まれる。そ
のため、N−H結合の多くは、非線形電動には寄与せず
に薄膜中の不安定点、即ちウィークスポットとなってい
る。このウィークスポットは高電界および熱的なストレ
ースに対して非常に不安定であることから、このような
点が熱的に破壊した場合、回りの結合をも同時に破壊し
てしまい。結果的には耐圧を下げる原因となっている。
ここで耐電圧とは、前記ダイオード素子を液晶と直列に
組み合わせて電圧を1/400duty単純マルチプレックス波
形で印加したとき、ダイオード素子が非線形抵抗素子と
して働く電圧の最大値を意味する。
薄膜に比較的安定した結合成分が残されるためには、N
−Hの結合密度が5.0×1021cm-3以下であることが必要
であり、この場合、薄膜は電圧印加に伴う熱等のストレ
スに対し安定なものとなり、耐電圧性の高い薄膜が作製
される。
(2)基板加熱温度を高温化することにより、基板方面
の温度が高温化する。基板表面に到達したSi−H系、N
−H系分子およびそれらの活性種のうちN−H系分子お
よびその活性種は基板表面の熱により、特に緩い結合を
持ったものは選択的に離脱反応が促進される。成膜温度
を300〜500℃とすると、N−H結合のうち不安定なもの
が取り除かれ、耐電圧性を持った薄膜が形成される。
(3)アニール温度を上昇させることにより、耐電圧は
上昇する。これは、薄膜が形成された後、ダイオード素
子を高温で加熱することにより、結合の弱い部分を修復
もしくは離脱させるためである。即ち、適当な温度によ
るアニールは構成分子にエネルギーを与え、より自由エ
ネルギーの低い方向へ、つまり結合の安定化する方向へ
向かわせる働きがある。このアニール温度を150〜500℃
とすると、実用上必要とされる高耐電圧性を有する薄膜
が得られる。
(4)放電出力を上昇させることにより、耐電圧は比例
的に上昇する。これは、放電出力の上昇により、原料ガ
スの分解効率が上昇するからである。そのため、基板表
面に到達する分子の数も増大し、基板表面での衝突が激
しくなり、基板表面を高温に加熱したときと同じ効果が
得られるようになる。したがって不安定な結合は離脱反
応が促進し、安定な結合はそのまま膜の構成分子とな
る。この放電出力を0.08〜0.16W/cm2とすることによ
り、実用上必要とされる高耐電圧性を有する薄膜が得ら
れる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 水素化非晶質シリコン窒化膜を、シラン流量15〜45scc
m、窒素流量500sccmを原料ガスとし、圧力100Pa、放電
出力0.08W/cm2のもとで膜厚1600Å、水素面積7.68×104
μm2で形成し、第1および第2導電膜にクロムを用いて
非線形抵抗素子を作製した。
第1図は、Si−H結合およびN−H結合密度の基板加熱
温度依存性を示したものである。成膜温度の上昇によ
り、N−H結合密度が急激に減少しているのがわかる。
第2図は、このときの耐電圧を示したもので、基板温度
の高温化により、耐電圧が上昇しているのがわかる。
実施例2 シラン流量を42sccm、基板加熱温度を250℃とし、実施
例1と同様にして非線形抵抗素子を作製した。素子作製
後に、アルゴン雰囲気中、約1時間のアニールを各設定
温度で行って第3図に示す結果を得た。本来、上記の条
件では、アニールしない場合は耐電圧が約20Vである
が、アニール温度を上昇させるに伴い、耐電圧も上昇し
ているのがわかる。なお、アニール雰囲気は、アルゴン
の他に窒素、ヘリウムで行っても可能である。
実施例3 実施例1での成膜条件で放電出力0.02〜0.16W/cm2の間
で成膜を行った場合の耐電圧に対する放電出力の依存性
を第4図に示す。放電出力が特定の範囲で耐電圧が高く
なっていることがわかる。一般に放電出力を上昇させた
場合、窒素の分解効率が上昇する。このため低い出力で
の水素化非晶質シリコン窒化膜と高い出力での水素化非
晶質シリコン窒化膜では、高い出力での膜の方が、薄膜
中の窒素含有量は多くなる。したがって、放電出力の変
化に応じて殆ど電流の流れ易さが変化しないように、本
実施例ではシラン流量を変化させた。これは、窒素を減
少させることによっても同様な効果が得られる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明による非線形抵抗素子は、
スイッチング素子として用いることにより大面積、大容
量の液晶表示装置を簡単なプロセスで作製でき、かつ50
V以上の耐電圧を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はSi−H結合およびN−H結合密度の基板加熱温
度依存性を示す特性図、第2図は耐電圧の成膜温度依存
性を示す特性図、第3図はダイオード素子形成後にアル
ゴン雰囲気中、約1時間のアニールを行った場合の耐電
圧のアニール温度依存性を示す特性図、第4図は耐電圧
の放電出力依存性を示す特性図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板上に第1の導電膜、非線形抵抗
    膜、第2の導電膜が順次積層されてなる非線形抵抗素子
    において、非線形抵抗膜はN−H結合密度が5.0×1021c
    m-3以下である水素化非晶質シリコン窒化膜で形成され
    ていることを特徴とする非線形抵抗素子。
  2. 【請求項2】絶縁性基板上に1の導電膜、非線形抵抗
    膜、第2の導電膜を順次積層し、非線形抵抗膜を、N−
    H結合密度が5.0×1021cm-3以下である水素化非晶質シ
    リコン窒化膜で形成する非線形抵抗素子の製造方法であ
    って、非線形抵抗膜は300〜500℃で成膜することを特徴
    とする非線形抵抗素子の製造方法。
  3. 【請求項3】絶縁性基板上に第1の導電膜、非線形抵抗
    膜、第2の導電膜を順次積層し、非線形抵抗膜を、N−
    H結合密度が5.0×1021cm-3以下である水素化非晶質シ
    リコン窒化膜で形成する非線形抵抗素子の製造方法であ
    って、非線形抵抗膜は成膜後に150〜500℃でアニールす
    ることを特徴とする非線形抵抗素子の製造方法。
  4. 【請求項4】絶縁性基板上に第1の導電膜、非線形抵抗
    膜、第2の導電膜を順次積層し、非線形抵抗膜を、N−
    H結合密度が5.0×1021cm-3以下である水素化非晶質シ
    リコン窒化膜で形成する非線形抵抗素子の製造方法であ
    って、非線形抵抗膜は放電出力0.08〜0.16W/cm2のパワ
    ーで成膜することを特徴とする非線形抵抗素子の製造方
    法。
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