JPH0746539B2 - 面状電気絶縁体 - Google Patents

面状電気絶縁体

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JPH0746539B2
JPH0746539B2 JP60180327A JP18032785A JPH0746539B2 JP H0746539 B2 JPH0746539 B2 JP H0746539B2 JP 60180327 A JP60180327 A JP 60180327A JP 18032785 A JP18032785 A JP 18032785A JP H0746539 B2 JPH0746539 B2 JP H0746539B2
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四郎 中山
重美 高橋
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Fujikura Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、面状電気絶縁体に係り、特に優れた絶縁破壊
特性を有する面状電気絶縁体に関するものである。
(背景) 絶縁特性が要求される電気機器などのハウジングや各種
配線基板には、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの高
分子材料を、その融点以上の温度で押出成形した面状電
気絶縁体が広く使用されている。
ところが、従来の面状電気絶縁体では、その絶縁耐力特
性から、絶縁厚さを薄すくする上で、制限があり、最近
の薄葉化傾向に応え切れない問題があつた。
(目的) そこで、本発明は、優れた絶縁破壊特性を有する面状電
気絶縁体を提供することを目的とするものである。
(構成) 本発明の面状電気絶縁体は、結晶性ポリマーよりなる前
駆体を該ポリマーの融点以下の固相状態で押出成形して
なるものであつて、押出比〔R=(前駆体の押出成形方
向に対して直角方向の断面積)/(成形品の前記同方向
の断面積)〕が2以上であるようにしたものである。
(実施例) 第1図は、この発明の面状電気絶縁体の一例を示すもの
で、図中符号1は、面状電気絶縁体である。面状電気絶
縁体1は、板状であつて、例えば、プリント配線基板や
配電ボックスの隔壁などに使用されるものである。
この面状電気絶縁体1は、結晶性ポリマーよりなる前駆
体を該ポリマーの融点以下の固相状態で押出成形してな
るものであつて、押出比〔R=(前駆体の押出成形方向
に対して直角方向の断面積)/(成形品の前記同方向の
断面積)〕が2以上であるようにしたものである。
ここで、押出比とは、前駆体の押出成形方向に対して直
角方向の断面積に対する成形品の上記同方向の断面積の
比を意味する。また、面状とは、成形品の厚さに対して
この厚さ方向に直交する外周長がはるかに大きい形状の
もので、管状、球状のように閉じた断面をもたない形状
を意味する。具体的には、平板状、シート状、フイルム
状、角溝形、U字溝形、V字溝形、半円形などが挙げら
れる。
上記結晶性ポリマーには、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン−1,4−メチルペンテン−1などのポリ
オレフイン樹脂、ポリフツ化ビニリデン、ポリ四フツ化
エチレンなどの結晶性フツ素樹脂、6−ナイロン、6,6
−ナイロン、10−ナイロン、12−ナイロンなどのポリア
ミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどの結晶性ポリエステル樹脂、ポリオ
キシメチレン樹脂、ポリエーテル・エーテルケトン樹脂
などやこれらのコポリマーが選ばれる。さらに、結晶性
ポリマーの結晶化度は、20%以上とされる。この結晶化
度が20%未満の結晶性ポリマーでは、得られる成形品が
本発明の効果である高絶縁耐力を示さないからである。
さらに、押出比Rが2以上であれば、得られる成形品
は、優れた絶縁特性を有するものとなる。
また、上記押出比Rが2未満であるようにしたもので
は、得られる成形品はその絶縁耐力において通常の溶融
押出成形品の絶縁耐力と大差なく、期待される上記の作
用効果は得られない。
さらに、前駆体と成形品とは、押出成形方向に対して直
角方向の断面形状が互に類似していることが望ましい。
これらの断面形状が互に類似していると、加工性が良く
なる。
また、前駆体を鉛、鉛合金などの塑性変形しやすい金属
などからなる可塑性材料で包み込んだ被成形物を押出成
形することにより、押出成形による成形品のつぶれを防
止して高加工度の成形品を得ることができる。この場
合、上記可塑性材料は、押出成形時に自ら塑性変形しな
がら、前駆体にその押出圧力を伝達する圧力媒体である
と共に前駆体がダイスを滑らかに通過する際の潤滑剤の
役割を担なうものである。さらに、上記可塑性材料で前
駆体を包み込んで液圧により押出成形する際には、前駆
体を劣化させる性質の圧力媒体なども制限なく使うこと
ができる。
次に、この発明の面状電気絶縁体を製造する方法の一例
を説明する。
第2図は、本発明の面状電気絶縁体を製造するのに好適
な製造装置の一例を示すものである。この製造装置は、
概略、金型2とTダイ3とプランジヤ4とから構成され
ている。
金型2は、中心部に薄い板状のシリンダ5を有するもの
で、このシリンダ5内には、シリンダ5の長手方向移動
自在に薄い板状のプランジヤ4が配置されている。この
金型2の下部には、Tダイ3が接続され、このTダイ3
には、中心部に上部から下部に向かつて細く、かつ矩形
の断面形状を有する貫通口6が形成され、この貫通口6
の下端部には、さらに細くなつた直線に近い短冊状のス
リツト7が形成されている。貫通口6は、上部において
上記シリンダ5に連通している。Tダイ3の下部には、
このTダイ3から引き取られる成形品を冷却する冷却ロ
ールあるいは冷却浴が配置されている場合もあるが、図
示しない。
上記シリンダ5内には、結晶性ポリマーからなる前駆体
を可塑性材料で包み込んだ被成形物8が装入されるよう
になつている。また、金型2の外側には、図示しないヒ
ータが設けられている。
このような装置を用いて面状電気絶縁体を製造するに
は、まず、金型2のシリンダ5内に被成形物8を装入
し、この被成形物8を金型2の外側に設けたヒータで加
温する。このときの被成形物8内に封入されている前駆
体の温度は少なくともその融点以下とされ、加工性等を
勘案してガラス転移点以上で融点以下の範囲で決められ
る。次に、この加温された被成形物8をプランジヤ4に
より下側の貫通口6内に押し出す。この押出時の被成形
物8に加える圧力は被成形物8の温度によつても左右さ
れ、高温時は低圧力で、低温時は高圧力とされるが、通
常50〜3000kg/cm2の範囲とされる。次に、押し出された
被成形物8をスリツト7で薄い板状に成形し、幅、厚さ
などの寸法を決定して外部に押し出し、冷却ロールに引
き取るかあるいは冷却浴に通すかして、冷却したのち、
可塑性材料を取り除いて薄い板状の成形品(面状電気絶
縁体)1を得る。
なお、上記実施例では、製造方法において被成形物8へ
の加圧にプランジヤ4を用いているが、液圧により行な
うこともできる。また、押出成形機を用いているが、他
の成形機により製造してもよい。例えば、射出成形機、
圧縮成形機、トランスフア成形機などを用いることがで
きる。また、上記実施例では、前駆体の押出成形方向に
対して直角方向の断面形状が短冊状であるが、面状であ
れば、どのような形状であつてもよい。
(実験例1) ポリプロピレン(m.p、168℃)を用いて、260℃の温度
で通常の溶融押出成形により厚さ100μm及び400μmの
シートを作成した。これらシートのうち、厚さ400μm
のシート全体を厚さ1mmの鉛板により封じ、0.6mmのスリ
ツトを有するTダイに通し、グリセリンを圧力媒体とし
て120℃で固相押出成形した。次に、鉛を除去して厚さ1
07μsの成形品を得た。この成形品の押出比Rは3.7で
あつた。
次に、上記の溶融押出成形による厚さ100μmのポリプ
ロピレン成形品と固相押出成形による厚さ107μmのポ
リプロピレン成形品とについて、シリコーン油中で12.5
mm径の球電極を用いて1×40μsの雷インパルス電圧に
よる短時間の絶縁破壊強さを測定した。
その結果、溶融押出成形による成形品では、340kV/mmで
あり、本発明の条件を満たす固相押出成形による成形品
では、523kV/mmであつた。向上率は54%であつた。
この結果から明らかなように、本発明の条件を満たすも
のは、短時間の絶縁破壊強さにおいて、通常の溶融押出
成形品に比べて優れていることがわかる。
(実験例2) ポリ四フツ化エチレン(m.p.330℃)の粉末を金型に入
れ、250kg/cm2の圧力、100℃で圧縮成形して厚さ1.5mm
及び3.5mmの板状体を作成し、さらに、400℃で焼結し
た。これら焼結体を研削を施してそれぞれ厚さ1mmと3mm
の焼結体を得た。これら焼結体のうち、厚さ3mmのもの
を厚さ1.2mmの鉛板を封じて被成形物とし、この被成形
物をシリコーン油を圧力媒体として150℃で固相押出成
形し、厚さ1mmの成形品を作成した。この成形品の押出
比Rは3であつた。
次に、上記の圧縮成形、焼結による厚さ1mmのポリ四フ
ツ化エチレン成形品と固相押出成形による厚さ1mmのポ
リ四フツ化エチレン成形品とについて、蒸着金電極を用
いて商用周波数50Hz、当初電圧20kV、1ステツプ13分
間、ステツプ間隔2.5kVの条件で段階昇圧による絶縁破
壊電圧を調べた。
その結果、圧縮成形、焼結による従来の成形品は35kVで
あり、本発明の条件を満たすものは、52.5kVであつた。
向上率は64%であつた。
また、上記の成形品について破壊後の断面形状を顕微鏡
観察した所、従来の成形品にはボイドが多く認められ
た。
上記のような結果から明らかなように、本発明の条件を
満たすものは、比較例に比べて優れた絶縁破壊特性を有
することがわかる。
(実験例3) ポリエチレン(m.p.138℃)を金型に入れ、85kg/cm2
圧力、210℃で圧縮成形して厚さ2.5mm及び5.0mmの板状
体を作成した。これら板状体のうち、厚さ5.0mmの板状
体を厚さ1mmの鉛板で封じて、板状の被成形物とし、こ
れを100℃でラムを用いた固相押出成形により厚さ2.5mm
の成形品を得た。この成形品の押出比Rは2であった。
次に、上記の圧縮成形による厚さ2.5mmのポリエチレン
成形品と固相押出成形による厚さ2.5mmのポリエチレン
成形品とについて、耐エレクトロケミカルトリー(水ト
リー)性試験を行なつた。
両者の片面に剃刀で深さ0.5mmのキズを数条つけ、この
面を水電極とし、その裏面に導電性銀ペイントを塗布し
て電極とした。次に、両電極間に周波数1kHz、電圧6kV
を印加し、課電して20日後にメチレンブルー染色して水
トリーの発生状況を顕微鏡観察した。
その結果、本発明の条件を満たすものは、水トリーが発
生しなかつたが、比較例では多数の水トリーが認められ
た。
この結果から明らかなように、本発明の条件を満たすも
のは、比較例に比べて、優れた耐エレクトロケミカルト
リー性を有することがわかる。
(実験例4) ポリエーテル・エーテルケトン樹脂を390℃で溶融押出
成形して厚さ100μm及び200μmのシートを作成した。
次に、これらシートに240℃、24時間の熱処理を施し
た。これらシートのうち、厚さ200μmのシートを鉛ロ
ツド内に封じ、280℃でラムを用いて押出成形を行ない
厚さ100μmのシートを得た。
次に、上記の2つの方法による厚さ100μmのシートを
水中で10時間煮沸処理し、表面の付着水を除去した後
に、(シリコーン)油中で12.5mm径の球電極を用いた50
Hzの商用周波数による破壊電圧を測定した。
その結果、本発明の条件を満たすものは、20.3kVであ
り、比較例は14.6kVであつた。向上率は39%であつた。
この結果から明らかなように、本発明の条件を満たすも
のは、破壊の原因になるような苛配な条件(10時間煮沸
処理)にもかかわらず、比較例に比べて優れた絶縁破壊
特性を有することがわかる。
(発明の効果) 本発明の面状電気絶縁体は、結晶化度が20%以上の結晶
性ポリマーよりなる前駆体を可塑性材料で包み込んだ被
成形物を該ポリマーの融点以下の固相状態で押出成形し
てなるものであつて、押出比Rが2以上であるようにし
たので、優れた絶縁破壊特性及び耐エレクトロケミカル
トリー性を得ることができ、また電気絶縁材料の用途ま
たは使用形態を拡げることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の面状電気絶縁体の一例を示す斜視
図、第2図は、本発明の面状電気絶縁体を商相押出成形
により製造するための製造装置の一例を示す概略構成図
である。 1……面状電気絶縁体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶化度が20%以上の結晶性ポリマーより
    なる前駆体を可塑性材料で包み込んだ被成形物を該ポリ
    マーの融点以下の固相状態で押出成形してなる面状電気
    絶縁体であって、押出比〔R=(前駆体の押出成形方向
    に対して直角方向の断面積)/(成形品の前記同方向の
    断面積)〕が2以上である面状電気絶縁体。
JP60180327A 1985-08-16 1985-08-16 面状電気絶縁体 Expired - Lifetime JPH0746539B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6235405A (ja) * 1985-08-07 1987-02-16 工業技術院長 ポリエチレン絶縁体

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