JPH0748166A - 射出成形用組成物 - Google Patents

射出成形用組成物

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JPH0748166A
JPH0748166A JP5196201A JP19620193A JPH0748166A JP H0748166 A JPH0748166 A JP H0748166A JP 5196201 A JP5196201 A JP 5196201A JP 19620193 A JP19620193 A JP 19620193A JP H0748166 A JPH0748166 A JP H0748166A
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Masakazu Yuge
雅和 弓削
Kenji Tanaka
謙次 田中
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】短時間で特殊な設備を使わずに安価に脱脂がで
きる熱可塑性樹脂を用いた射出成形用組成物を提供す
る。 【構成】セラミックまたは金属部品を射出成形により製
造する場合、その原料にバインダとして加水分解される
熱可塑性樹脂を用い、この熱可塑性樹脂はアルカリイオ
ンまたは酵素を含む水溶液中で加水分解されるものであ
ることを特徴とする射出成形用組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形用組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年 金属やセラミックから成る複雑形
状品の需要が増加しつつあり、ニアネットシェイプの製
品が得られる射出成形が注目されている。この射出成形
法は寸法精度が良く、成形の生産性が高いので実用化が
進んできている。しかしこの射出成形法は成形時に原料
粉末に可塑性を付与するために熱可塑性樹脂を多量に加
える必要がある。従って前記射出成形品はこの熱可塑性
樹脂を除くために非常に緩やかな昇温速度で脱脂、焼成
するのが一般的である。なおこの熱可塑性樹脂は原料粉
末を相互に結合させ成形強度を付与するために用いるも
ので、結合させる作用から一般的にバインダと呼ばれ、
本発明においても以下バインダと呼ぶ。前記射出成形品
の脱脂工程における昇温速度は特開昭58−9917
1、特開昭59−121150、特開昭59−1955
77などに開示されているように3〜10゜C/時間と
いう緩やかなものであるため2〜7日もの脱脂期間を要
する。また特開昭58−99171や特開昭63−13
9043に見られるようにバインダの加熱時の分解特性
を考慮して数種類のバインダを用いて脱脂時間を短縮す
るという方法や、バインダ量を減らすために特開平4−
338155に開示されているようにバインダに低分子
量の有機化合物を加える方法が採られたりしている。
【0003】または特開昭57−17468、特開昭6
4−68402、特開平2−11703などに開示され
ているように加圧した不活性ガスの雰囲気中や真空中で
脱脂する方法や特開昭55−114524に開示されて
いるように有機溶剤でバインダの一部を溶出除去する方
法も開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】射出成形品から熱可塑
性樹脂を除去する過程において前記従来技術により脱脂
時間を短縮する努力が遂行されてきているがまだ十分と
はいえない。しかもその除去工程において特殊な脱脂炉
を用いたり、高価な不活性ガスあるいは有機溶剤を使用
しなくてはならない場合がある。本発明の目的は射出成
形体の脱脂工程において短時間で特殊な設備を使わずに
安価に脱脂することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックま
たは金属の原料粉末と加水分解する熱可塑性樹脂とから
成る射出成形用組成物に関するものである。
【0006】また前記セラミックまたは金属の原料粉末
は粒子径が0.1〜30μmであることが好ましい。
【0007】また前記熱可塑性樹脂はアクリル樹脂、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル、ポ
リエチレンワックスおよびそれらの誘導体もしくは重合
体のうち少なくとも一種類であることが好ましい。
【0008】また前記熱可塑性樹脂はアルカリイオンに
より水溶液中で分解除去されることを特徴とする。
【0009】また前記アルカリイオンはリチウム、ナト
リウム、カリウム、ルビジウム、セシウムのうち少なく
とも一種類であることが好ましい。
【0010】また前記熱可塑性樹脂は酵素により水溶液
中で分解除去されることを特徴とする。
【0011】また前記酵素はエステラ−ゼ、カルボヒド
ラ−ゼ、プロテア−ゼ、ヌクレア−ゼ、ホスファタ−
ゼ、スルファタ−ゼ、ホソホアミダ−ゼ、デアミナ−ゼ
のうち少なくとも一種類であることが好ましい。
【0012】
【作用】セラミックまたは金属の原料粉末と熱可塑性樹
脂とから成る射出成形用組成物において、水溶液中でア
ルカリイオンもしくは酵素により加水分解して成形体か
ら容易に除去することを特徴とする熱可塑性樹脂をバイ
ンダとして用いることにより、特殊な脱脂炉、高価な不
活性ガス、もしくは有機溶剤などを使用する従来の脱脂
方法に比べて安価に脱脂ができる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に説明する。 (実施例1)ベ−タアルミナ(Na2 O・11Al2
3 )100重量部とアクリル酸エチル12重量部を加圧
ニ−ダにより100゜Cで30分混練する。前記混練物
をペレタイザにより造粒して射出成形用原料(コンパウ
ンド)とした。次いでこのコンパウンドを射出成形機に
より射出温度150゜C,金型温度30゜C,射出圧力
1000kg/cm2 、保圧800kg/cm2 、成形
時間30秒なる成形条件により成形して成形体を得た。
この成形体を50゜Cに保ったオルソ珪酸ナトリウムの
10%水溶液に5時間浸漬した。そして加水分解された
バインダおよび成形体に吸着された珪酸イオンやナトリ
ウムイオンを除去するために十分水洗した。この脱脂体
を乾燥後、重量を測定し重量減少量からバインダの除去
率を算出したところ40%のバインダが除去されている
ことが分かった。こうして得られた脱脂体を空気中で1
00゜C/時間の昇温速度で500゜Cまで加熱し残留
バインダを除去した。続いて前記脱脂体を300゜C/
時間の昇温速度で1400゜Cまで昇温して焼結体を得
た。このようにして得られた焼結体にはヒビ、フクレ、
変形などがなく、焼結密度は理論密度の97%であっ
た。
【0014】このように従来例と比較して、特殊な設備
を使わずに短時間で脱脂焼成ができる事を見出だした。
【0015】(実施例2)アルファアルミナ(Al2
3 )100重量部、アクリル酸ブチル14重量部および
エチレン酢酸ビニ−ル2重量部を加圧ニ−ダにより10
0゜Cで30分混練した。前記混練物をペレタイザによ
り造粒してコンパウンドとした。次いでこのコンパウン
ドを射出成形機により射出温度150゜C,金型温度3
0゜C,射出圧力1000kg/cm2 、保圧800k
g/cm2 、成形時間30秒なる成形条件により成形し
て成形体を得た。この成形体を50゜Cに保ったオルソ
珪酸ナトリウムの10%水溶液に5時間浸漬した。そし
て加水分解されたバインダおよび成形体に吸着された珪
酸イオンやナトリウムイオンを除去するために十分水洗
した。この脱脂体を乾燥後、重量を測定し重量減少量か
らバインダの除去率を算出したところ30%のバインダ
が除去されていることが分かった。こうして得られた脱
脂体を空気中で100゜C/時間の昇温速度で500゜
Cまで加熱し残留バインダを除去した。続いて前記脱脂
体を300゜C/時間の昇温速度で1650゜Cまで昇
温して焼結体を得た。このようにして得られた焼結体に
はヒビ、フクレ、変形などがなく、焼結密度は理論密度
の99%であった。なお本実施例においては脱脂後の成
形強度を維持するために加水分解されることのないエチ
レン酢酸ビニルを併用した。
【0016】このように従来例と比較して、特殊な設備
を使わずに短時間で脱脂焼成ができる事を見出だした。
【0017】(実施例3)チタン酸バリウム(BaO・
TiO2 )100重量部とメタクリル酸ブチル15重量
部を加圧ニ−ダにより130゜Cで30分混練した。前
記混練物をペレタイザにより造粒してコンパウンドとし
た。次いでこのコンパウンドを射出成形機により射出温
度170゜C,金型温度30゜C,射出圧力1000k
g/cm2 保圧1000kg/cm2 、成形時間30秒
なる成形条件により成形して成形体を得た。この成形体
を50゜Cに保ったオルソ珪酸カリウムの10%水溶液
に5時間浸漬した。そして加水分解されたバインダおよ
び成形体に吸着された珪酸イオンやカリウムイオンを除
去するために十分水洗した。この脱脂体を乾燥後、重量
を測定し重量減少量からバインダの除去率を算出したと
ころ70%のバインダが除去されていることが分かっ
た。こうして得られた脱脂体を空気中で100゜C/時
間の昇温速度で400゜Cまで加熱し残留バインダを除
去した。続いて前記脱脂体を300゜C/時間の昇温速
度で1350゜Cまで昇温して焼結体を得た。このよう
にして得られた焼結体にはヒビ、フクレ、変形などがな
く、焼結密度は理論密度の97%であった。
【0018】(実施例4)タングステンカ−バイド−コ
バルト系金属(WC−Co)100重量部とメタクリル
酸ブチル30重量部を加圧ニ−ダにより130゜Cで3
0分混練した。前記混練物をペレタイザにより造粒して
コンパウンドとした。次いでこのコンパウンドを射出成
形機により射出温度170゜C,金型温度30゜C,射
出圧力900kg/cm2 、保圧900kg/cm2
成形時間30秒なる成形条件により成形して成形体を得
た。この成形体を50゜Cに保ったオルソ珪酸カリウム
の10%水溶液に5時間浸漬した。そして加水分解され
たバインダおよび成形体に吸着された珪酸イオンやカリ
ウムイオンを除去するために十分水洗した。この脱脂体
を乾燥後、重量を測定し重量減少量からバインダの除去
率を算出したところ50%のバインダが除去されている
ことが分かった。こうして得られた脱脂体を不活性ガス
中で100゜C/時間の昇温速度で400゜Cまで加熱
し残留バインダを除去した。続いて前記脱脂体を300
゜C/時間の昇温速度で1350゜Cまで昇温して焼結
体を得た。このようにして得られた焼結体にはヒビ、フ
クレ、変形などがなく、焼結密度は理論密度の98%で
あった。
【0019】なお本発明に適用できるセラミックもしく
は金属原料は以上の実施例に限定されるものではなくチ
タン酸バリウム、チタン酸ジルコニウム、フェライト、
アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、ムライ
ト、フォルステライなどの酸化物系セラミックスやタン
グステンカ−バイド、シリコンカ−バイド、窒化硼素、
窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの非酸化物系セラミ
ックスや鉄、銅、錫、亜鉛、クロム、マンガン、ニッケ
ル、モリブデン、タングステン、チタン、アルミニウ
ム、シリコン、ベリリウム、ゲルマニウム、ステンレス
スチ−ル合金、チタン合金、ジルコニウム合金などの金
属単体もしく金属合金など、粉体原料であれば何に適用
しても良い。また成形用原料を構成する熱可塑性樹脂と
しては加水分解されるものであれば何でもよくアクリル
樹脂と呼ばれるアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エ
チルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステア
リル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニ−
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリ
ル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸
シクロヘキシルなどから選ばれる少なくとも一種類の材
料を用いることができ、さらに前記アクリル樹脂を分解
除去した後の成形体強度を確保するために汎用性熱可塑
性樹脂であるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、エチレン酢酸ビニルなどを含んでもよい。また必
要に応じて成形品を金型から容易に取り外せるように滑
材としてワックス、ステアリン酸など用いても良い。以
上のセラミックもしくは金属材料と熱可塑性樹脂との混
合割合は混合物中に熱可塑性樹脂を容積百分率で20〜
50%を含むような調合比率とするのが良い。
【0020】さらに以上の熱可塑性樹脂を分解除去する
水溶液としては、アルカリイオンとしてナトリウム、カ
リウム、ルビジウム、セシウムのうち少なくとも一種類
を含む例えばオルソ珪酸ナトリウム、オルソ珪酸カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの水溶液を用い
ることができる。また以上の熱可塑性樹脂を加水分解す
るためにエステラ−ゼ、カルボヒドラ−ゼ、プロテア−
ゼ、ヌクレア−ゼ、ホスファタ−ゼ、スルファタ−ゼ、
ホソホアミダ−ゼ、デアミナ−ゼのうち少なくとも一種
類の酵素を含む水溶液を用いても良い。
【0021】
【発明の効果】セラミックまたは金属の原料粉末と熱可
塑性樹脂とから成る射出成形用組成物において加水分解
される熱可塑性樹脂をバインダとして用いると、該熱可
塑性樹脂を水溶液中でアルカリイオンもしくは酵素によ
り分解して成形体から容易に除去することができる。そ
の結果射出成形法によるセラミックや金属部品の製造に
おいて、特殊な脱脂炉、高価な不活性ガス、もしくは有
機溶剤などを使用する従来の脱脂方法に比べて安価に脱
脂ができ、複雑形状品の製造に射出成形を適用した場
合、生産期間の短縮および製造費用の削減が達成でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/00 108

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックまたは金属の原料粉末と加水分
    解する熱可塑性樹脂とから成る射出成形用組成物。
  2. 【請求項2】前記セラミックまたは金属の原料粉末は、
    粒子径が0.1〜30μmであることを特徴とする請求
    項1に記載の射出成形用組成物。
  3. 【請求項3】前記熱可塑性樹脂は、アクリル樹脂、ポリ
    エチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル、ポリ
    エチレンワックスおよびそれらの誘導体もしくは重合体
    のうち少なくとも一種類であることを特徴とする請求項
    1または2に記載の射出成形用組成物。
  4. 【請求項4】前記熱可塑性樹脂は、アルカリイオンによ
    り水溶液中で分解除去されるものであることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか一つに記載の射出成形用組成
    物。
  5. 【請求項5】前記アルカリイオンは、リチウム、ナトリ
    ウム、カリウム、ルビジウム、セシウムのうち少なくと
    も一種類であることを特徴とする請求項4に記載の射出
    成形用組成物。
  6. 【請求項6】前記熱可塑性樹脂は、酵素により水溶液中
    で分解除去されるものであることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか一つに記載の射出成形用組成物。
  7. 【請求項7】前記酵素は、エステラ−ゼ、カルボヒドラ
    −ゼ、プロテア−ゼ、ヌクレア−ゼ、ホスファタ−ゼ、
    スルファタ−ゼ、ホソホアミダ−ゼ、デアミナ−ゼのう
    ち少なくとも一種類であることを特徴とする請求項6に
    記載の射出成形用組成物。
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