JPH0748461B2 - 電解コンデンサ用アルミニウム電極箔及びその製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ用アルミニウム電極箔及びその製造方法

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JPH0748461B2
JPH0748461B2 JP1246391A JP24639189A JPH0748461B2 JP H0748461 B2 JPH0748461 B2 JP H0748461B2 JP 1246391 A JP1246391 A JP 1246391A JP 24639189 A JP24639189 A JP 24639189A JP H0748461 B2 JPH0748461 B2 JP H0748461B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、特にコンデンサの素子巻きにおける芯部の巻
き回し強度の向上をはかった電解コンデンサ用アルミニ
ウム電極箔及びその製造方法に関するものである。
従来の技術 一般に電解コンデンサ用アルミニウム電極箔は、その有
効表面積を拡大する目的で通常、電解エッチングと化学
エッチングが夫々単独あるいは組合わせで行われ、その
際、アルミニウム電極箔の両面は同じエッチング条件の
もとで処理されるのが普通である。
ところがアルミニウム電極箔の有効表面積を拡大しよう
とするには、エッチングによる腐食量を増大しなければ
ならないが、腐食量を増大するときは箔の物理的強度の
低下をまねき、したがって有効表面積を拡大しながら箔
の強度を維持するために、従来は箔の表面にエッチング
されない線条または帯状の非腐食部分を形成するなどの
方法が提案されている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、線条または帯状の非腐食部分を設けるこ
とは、それ丈有効面積の拡大を妨げるという欠陥を有
し、また有効表面積を拡大するときは箔の物理的強度が
低下するので、化成して使用する場合もろくなって折れ
やすく、そのため、コンデンサ素子の巻き芯部に巻く段
階で、その巻き芯部の直径を太くして巻き回す曲率半径
を大きくする必要があるが、巻き芯部の直径を太くする
ときは、コンデンサ素子の中心部に無駄な空間が生じ
て、静電容量に対するコンデンサの体積効率が低くなる
という不都合を有し、従って従来のエッチング方法によ
り、有効面積の拡大と物理的強度の保持という相反する
作用を同時に解決することは極めて困難であった。
そこで本発明は、上記した従来の困難な問題を解決する
ことを目的としたものである。
問題を解決するための手段 従来アルミニウム電極箔は、箔の両面とも同じ条件のも
とでエッチング処理を行っており、従って誤差があると
しても、両面の腐食量及び腐食の形状は同等で、どちら
の面を内側にしてコンデンサ素子の巻き芯部に巻き回し
ても物理的強度に差は生じない。
ところが、電極箔は、そのいづれか一方の面が必ず内側
となって、コンデンサ素子の巻き芯部に巻き回されるも
のであるから、一方の面を内側にしたときの巻き回し強
度さえ強ければ、それと反対側の面を内側にしたときの
巻き回し強度が弱くても問題にならないこと、そしても
しどちらか一方の面を内側にしたときだけ巻き回し強度
が向上するならば、電極箔の腐食の形状は両面で異なる
はずであることに注目し、発明者は、電極箔の腐食の形
状が両面で異なる数次の実験を重ねた。即ちアルミニウ
ム箔の表面から内側への腐食の程度は、エッチングの温
度、電流密度及び電気量などに大きく依存するので、そ
れらを単独で変えたり、あるいは適宜組合わせを行い、
またアルミニウム箔面から内部へ向かう腐食の形状が両
面で異なるように別々に設計して、片面づつ異なった条
件で夫々エッチング処理するなどの実験を重ねた結果、
両面の腐食深さを同等にし、かつ、両面の腐食減量を異
ならしめた電極箔では、腐食減量の少ない一方の面を内
側にして巻き回しを行ったときその強度が両面を同じよ
うにエッチング処理し、かつ得られる静電容量を等しく
した場合の電極箔よりも強くなることを見出した。
また表裏で腐食深さ、腐食減量を同等にし、表裏の腐食
形状を変えた箔では、その形状の組合わせにより、ある
特定の面を内側にして巻き回しを行なったときその強度
が両面を同じようにエッチング処理し、かつ得られる静
電容量を等しくした場合の電極箔よりも強くなることを
見出した。
第1図は、腐食減量の重量比に対する静電容量と、巻き
回し強度との関係をエッチピットがトンネル状の中高圧
用の電極箔について示したもので、一方の縦軸に静電容
量(μF/cm2)を、他方の縦軸に、電極箔の強度を表す
ために、電極箔を折損することなく巻き回しできる金属
棒の最小の直径(mm)を夫々示し、かつ横軸に、表裏の
腐食減量の比を示しており、第1図から明らかなよう
に、両面の腐食減量の重量比が1:1.01未満においては腐
食減量の少ないほうの面を内側にして巻き回すときの強
度に、はっきりとした改善が認められず、またこの重量
比が1:1.40を越えると、両面を同等にエッチングした電
極箔と比べ静電容量の低下が顕著であり、従って静電容
量対比で巻き回し強度が改善されるのはエッチング箔の
両面の腐食減量の重量比が1:1.01ないし1:1.40の範囲で
あることが判明した。
また両面の腐食深さを同等にし、かつ、両面の腐食減量
も同等にし、一方の面と他方の面の腐食形状を異ならし
めたものでは、表裏の形状の組合わせによって、巻き回
しに対して強い面がかわってくることも判明した。
上記において、両面の腐食深さを同等にし、かつ、一方
の面の腐食減量が他方の面の腐食減量と相異なる電極箔
のエッチング方法としては、前段で電極箔を一般的な塩
化物溶液中でエッチングを行い、次いで、後段のエッチ
ングを電解で行う場合には、片面づつ異なった電気量で
電解することによって両面の腐食減量に差を設ける。こ
の場合,電流密度と電解時間を両面で夫々独立に設定し
て両面を別々に電解してもよく、また、両面とも同じ電
解時間をとり、電流密度のみ変えて電解してもよく、上
記の方法によりエッチング処理した場合両面の電気量の
比が1:1.01以下では巻き回し強度にはっきりとした改善
は認められず、またその比が1:5.0より大きくなると、
一方の面の腐食が過度となって静電容量が低下するか、
または一方の面の腐食が足りないため静電容量が増加し
ない結果となり、従って静電容量比で巻き回し強度が改
善されるのは、後段エッチングの両面の電気量の比が1:
1.01乃至1:5.0の範囲である。
また電極箔を一般的な塩化物溶液中で前段のエッチング
を行ってから後段をケミカルエッチングする場合には、
片面づつ別々に処理し、処理時間に差をつけ両面の腐食
減量を相異ならしめる。この場合ケミカルエッチングの
処理時間の比が1:1.01以下では巻き回しにはっきりした
改善は認められず、またその比が1:5.0より大きいと一
方の面の腐食減量が大き過ぎて静電容量が低下したり、
または一方の面の腐食減量が少な過ぎて、静電容量が増
加しない結果となり、従って静電容量対比で巻き回し強
度が改善されるのは、後段のケミカルエッチングの処理
時間の比が1:1.01ないし1:5.0の範囲である。また表裏
の処理時間に差をつける方法の他に、表裏の処理液温度
に差をつける方法、表裏の処理液組成を代える方法によ
っても表裏の腐食減量を相異ならしめることが可能であ
る。
また、アルミニウム箔にピットを発生せしめにる前段
と、この前段で発生せしめたピットを必要充分な太さに
まで拡大する後段の2段エッチングにおいて、前段で一
方の面と他方の面の腐食電気量に差をつけ、かつ、前段
と後段での腐食電気量の総和が等しくなるように後段に
おいてもそれぞれの面の腐食電気量に差をつけることに
より、両面での腐食形状を異ならしめることも可能であ
る。
この場合においても前段での腐食電気量の比を1:1.01な
いし1:5.0とするとき、後段での腐食電気量の比を1.01:
1ないし5.0:1として両面での腐食電気量の総和を同等に
することが好ましく、上記の範囲よりも小さいときは、
巻き回し強度の改善は認められず、また上記の範囲より
大きいときは、過度に大きいピットが低密度に形成され
て静電容量が低下する。
実施例 〔実施例1〕 エッチングピットがトンネル状の中高圧用の電極箔の場
合、 純度99.99%、厚さ104μmのアルミニウム箔の軟質材を
用い、一般的な塩化物溶液中で前段のエッチングをした
後、後記の表1に示すエッチング条件のもとでアルミニ
ウム箔のA面及びB面を夫々個別に直流エッチングを行
い、次いで水洗して乾燥し、375Vの通常行われる化成を
行った。化成後、箔の圧延方向と平行に幅10mm、長さ20
mmの試験片を抜き取り、これを表面の平滑な金属棒にか
け、試験片の両端をそろえて、毎秒1.5Kgの割合で荷重
を漸増させながら引張った。最初は直径6.0mmの金属棒
を用い、そのときの試験片の破断時の荷重が1Kg以上あ
る場合は、金属棒を直径0.5mm小さいものに交換し、こ
のようにして順次金属棒の直径を0.5mmきざみで細くし
て測定を繰り返し、最も細い金属棒の直径をもってアル
ミニウム電極箔の巻き回し強度の指標とし、その結果を
表1に示した。なお、表1では、腐食の多い方の面をA
面、少ない方の面をB面として示している。
また第2図は、上記実施例1によりエッチング処理した
電極箔の断面図を示している。
表1によれば、腐食の多い方のA面を外側にしたとき、
直径3.0mmまでの金属棒に耐え、両面を同一のエッチン
グ条件のもとでエッチング処理した従来例のものに比し
3ランクの箔強度の向上がはかられた。
〔実施例2〕 エッチングピットがトンネル状の中高圧用の電極箔の場
合、 純度99.99%、厚さ104μmのアルミニウム箔の軟質材を
用い、一般的な塩化物溶液中で前段のエッチングを行っ
た後後記の表2に示すエッチング条件のもとでアルミニ
ウム箔のA面及びB面を夫々個別にケミカルエッチング
を行い、次いで水洗して乾燥し、375Vの通常行われる化
成を行い実施例1と同様の測定を行った。
表2によれば、腐食の多い方のA面を外側にしたとき、
直径3.0mmまでの金属棒に耐え、両面を同一のエッチン
グ条件のもとでエッチング処理した従来例のものに比し
3ランクの箔強度の向上が図られた。
〔実施例3〕 エッチングピットがトンネル状の中高圧用の電極箔の場
合、 純度99.99%、厚さ104μmのアルミニウム箔の軟質材を
用い、一般的な塩化物溶液中で後記の表3に示すエッチ
ング条件のもとで、即ち前段におけるA面に対する腐食
電気量とB面に対する腐食電気量及び後段におけるA面
に対する腐食電気量とB面に対する腐食電気量とにそれ
ぞれ差を設けると共に、前段と後段におけるA面に対す
る腐食電気量の総和とB面に対する腐食電気量の総和と
が等しくなるようにアルミニウム箔のA面及びB面を夫
々別個に直流エッチングを行った後、水洗して乾燥し、
375Vの通常行われる化成を行い、実施例1と同様の測定
を行った。
表3によれば前段で腐食の多い方のB面を内側にしたと
き、直径3.0mmまでの金属棒に耐え、両面を同一のエッ
チング条件のもとでエッチング処理した従来例のものに
比し3ランクの箔強度の向上がはかられた。なお第3は
実施例3によりエッチング処理した電極箔の断面図で、
腐食深さ、腐食減量が両面で等しく、形状のみが相違し
ている状態を示している。
〔実施例4〕 低圧用の電極箔の場合、 純度99.9%、厚さ90μmのアルミニウム箔の軟質材を用
い、一般的な塩化物溶液中で後記の表4に示すエッチン
グ条件のもとで交流エッチングを行った後、水洗して乾
燥し、20Vの通常行われる化成を行った。化成後、実施
例1と同様に箔強度の試験を行ないその結果を表4に示
した。
表4によれば、腐食の多い方のA面を外側にしたとき、
直径0.5mmまでの金属棒に耐え、両面を同一のエッチン
グ条件のもとでエッチング処理した従来のものに比し、
1ランクの箔強度の向上がはかられた。
発明の効果 本発明による電解コンデンサ用のアルミニウム電極箔に
よれば、電極箔の両面を同様のエッチング条件のもとで
エッチング処理した従来の電極箔と比べ、電極箔を巻き
回してコンデンサ素子を作る際の巻き芯部の巻き回し強
度が著しく改善されて、素子巻きにおける箔の切断事故
を軽減することができ、従って電極箔の歩留まりの向上
及び素子巻きの作業性の向上をはかることができ、コス
トダウンが得られるという利点を有し、また、コンデン
サ素子の巻き芯部の直径を細くすることができるため、
静電容量に対するコンデンサの体積効率が高まり、コン
デンサの小型化に有効であるなどの利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は腐食減量の重量比に対する巻き回し強度の指
標、及び静電容量の関係を示す図、第2図は、表裏の腐
食減量の相違を示すエッチング箔の断面図、第3図は、
表裏での腐食形状の相違を示すエッチング箔の断面図で
ある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムエッチング箔において、両面
    の腐食深さを同等にし、かつ、一方の面の腐食の形状と
    他方の面の腐食の形状とを異ならしめたことを特徴とす
    る電解コンデンサ用アルミニウム電極箔。
  2. 【請求項2】一方の面の腐食減量が他方の面の腐食減量
    と相異なりその重量比が1:1.01ないし1:1.40であること
    を特徴とする請求項1記載の電解コンデンサ用アルミニ
    ウム電極箔。
  3. 【請求項3】両面の腐食減量を同等にしたことを特徴と
    する請求項1記載の電解コンデンサ用アルミニウム電極
    箔。
  4. 【請求項4】アルミニウム箔を、前段と後段で2段エッ
    チングする電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造
    方法において、後段の電解エッチングにおける一方の面
    の腐食電気量と、他方の面の腐食電気量との比を、1:1.
    01ないし1:5.0としたことを特徴とする電解コンデンサ
    用アルミニウム電極箔の製造方法。
  5. 【請求項5】アルミニウム箔を、前段と後段で2段エッ
    チングする電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造
    方法において、後段のケミカルエッチングにおける一方
    の面の腐食時間と他方の面の腐食時間との比を1:1.01な
    いし1:5.0としたことを特徴とする電解コンデンサ用ア
    ルミニウム電極箔の製造方法。
  6. 【請求項6】アルミニウム箔を、前段と後段で2段エッ
    チングする電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造
    方法において、前段の電解エッチングにおける一方の面
    の腐食電気量と他方の面の腐食電気量との比を1:1.01な
    いし1:5.0とし、かつ、後段の電解エッチングにおける
    一方の面の腐食電気量と他方の面の腐食電気量とに差を
    設けて両面の腐食電気量の総和を等しくしたことを特徴
    とする電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造方
    法。
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CN120660161A (zh) * 2023-01-30 2025-09-16 松下知识产权经营株式会社 电解电容器用电极箔、电解电容器以及电解电容器用电极箔的制造方法

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