JPH0750163B2 - 不作動化可能な磁気マーカー及びその製造方法及びそれを使用した物品監視システム - Google Patents

不作動化可能な磁気マーカー及びその製造方法及びそれを使用した物品監視システム

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JPH0750163B2
JPH0750163B2 JP63276348A JP27634888A JPH0750163B2 JP H0750163 B2 JPH0750163 B2 JP H0750163B2 JP 63276348 A JP63276348 A JP 63276348A JP 27634888 A JP27634888 A JP 27634888A JP H0750163 B2 JPH0750163 B2 JP H0750163B2
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ハンフリイ フロイド
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は磁気現象を利用する電子式分品監視システムに
係わり、特にこの種の物品監視システムに使用するマー
カー、方法及び装置に関する。
磁気マーカーを使用して監視中の物品の存在を検出する
電子式物品監視システムはよく知られており、ピカード
(Picard)の発明による仏国特許第763、681号には、こ
の種の初期のシステムが開示されている。このピカード
(Picard)特許の開示によると、パーマロイの如き低保
磁力かつ高透磁率の金属は、交番磁界を受けると、自身
を他の磁性金属から区別するような高周波を誘導する。
このような特有の高周波を生ずる金属を磁気マーカーと
して使用すれば、このマーカーを取付けた物体を同定す
ることができる。
ピカード(Picard)特許以来、既存のマーカーを改良す
る試みが色々行われて来た。このような試みは、従来の
ものよりも保磁力がもっと低くかつ透磁率が高い材料を
発見することに向けられていた。マーカーによって発生
する電圧パルスはマーカーの磁性材料のヒステリシス特
性に依存しているので、保磁力が低くかつ透磁率が高い
材料を使用することによって、印加磁場の値が小さい場
合にも振幅が大きい高次の高周波が得ることができる。
ほとんどの研究者は透磁率がより高く保磁力がより小さ
い材料を探すのに腐心していたが、ところがそれまでと
は基本的に異なったアプローチが米国特許第4、660、0
25号で行われた。この'025号米国特許は、「大きなバル
クハウゼン不連続性(Barkhausen Discontinuities)
のヒステリシスループを有する物品監視磁気マーカー」
を発明の名称とし本願と同一出願人に譲渡されたもの
で、高透磁率・低保磁力材料に依存しない磁気マーカー
を開示している。更に、この特許によるとマーカーの存
在に応じて発生する出力パルスは、磁場の強さが小さい
値の最小閾値を越えていれば、検査磁場の時間的変化率
(the time rate of change of the interrogat
ing field)及び、磁場の強さに実質的に無関係とな
る。上記'025特許は、更に磁性材料が応力を保持するよ
うに作られたマーカーは、大きなバルクハウゼン不連続
性を持つヒステリシス特性を呈することを開示してい
る。従って、マーカーが小さな閾値を越えた検査磁場中
に置かれると、マーカーの磁気分極は再生反転(regene
rative reversal)を受ける。このような磁気分極のい
わゆる「スナップアクション」反転の結果、高次の高周
波に富んだ鋭い電圧パルスが発生する。このパルスはこ
れまでのものよりも特異であり検知し易い信号である。
上記'025号特許のマーカーは、高周波及びパルス出力の
点で非常に有利であることに加えて、更に種々の方法に
よって不作動化できるという利点もある。これらの不作
動化法は、本願と同一出願人に譲渡された、発明の名称
「物品監視方法とそのシステム及び装置」の米国特許第
4、686、516号に開示されている。詳述すると、この'5
16号特許には、上記'025号特許のマーカーを不作動化す
る方法としてマーカーのアモルファス材料を結晶化する
方法が開示されている。この結晶化は、レーザー光の如
き放射エネルギか又は電流を印加することによって、マ
ーカーの少なくとも一部を結晶化温度以上に加熱するこ
とによって行われる。この種のマーカーに使用できる別
の方法として上記'516号特許に開示された方法は、マー
カーの内部応力を解放する為に機械的又は放射エネルギ
を印加することである。これらの不作動化法のいくつか
は、マーカーに非接触で不作動化できるが、しかし不作
動化エネルギを隣接の物品を照射しないように細心の注
意を払わねばならない。
発明が解決しようとする課題 従来の磁気マーカーは、印加磁場の値が小さい場合に
は、振幅の大きな高次の高周波を得ることができないと
いう問題があった。
そこで、本発明の主たる目的は、印加磁場の小さい閾値
でもって磁束がステップ状に変化するすなわちスナップ
動作する磁気マーカーを提供することにあり、また一
方、簡単な手段によって無接触で不作動化可能な、電子
式物品監視システム用磁気マーカーを提供することでも
ある。
本発明の別の目的は上述の改良型磁気マーカーを作製す
る方法を提供することである。
本発明の別の目的は上述の改良型磁気マーカーを組込ん
だ電子式物品監視システムを提供することである。
本発明の更に別の目的は、不作動化手段と上述の改良型
磁気マーカーとの両方を組込んだ電子式物品監視システ
ムを提供することである。
課題を解決するための手段 本発明のマーカーは、磁束がステップ状に変化するヒス
テリシス特性を有する磁気手段からなり、このヒステリ
シス特性は、磁気手段が交番磁場内に位置すると、磁場
が実質的零から或る閾値まで増大した時に、この閾値で
磁気手段の磁束が再生的ステップ状に変化し、磁場がこ
の閾値から実質的零に減少する時には磁気手段の磁束が
徐々に変化し、更に磁場の値がこの閾値未満の間で増加
しても磁気手段の磁束が実質的に変化しないことを特徴
としている。
このヒステリシス特性により、印加磁場の小さい閾値で
もって磁束がステップ状に変化するので、印加磁場の値
が小さい場合にも、高次の高周波に富んだ鋭いパルスが
発生する。このパルスは、これまでのものよりも特異で
あり検知しやすい信号である。
発明の要約 本発明の原理によると、上述した目的及びその他の目的
は、予め選定したヒステリシス特性を有するようにコン
ディショニングされた磁気手段即ち磁性材料からマーカ
ーを構成することによって達成される。具体的に述べる
と、磁気手段の磁束は、この磁気手段に印加された磁場
が実質零から閾値まで増大した時に、再生的ステップ状
変化(regenerative step change)を呈し、かつ上記磁
場が上記閾値から実質零にまで減少した時に漸進的変化
を呈する。磁場の値が上記閾値未満の時には、上記磁性
材料の磁束には実質的に変化が生じない。
ここで、再生的ステップ状変化とは、磁束の変化が極め
て瞬間的な変化すなわちステップ状の変化であり、かつ
印加磁場が取り去られても変化する性質が維持されてい
る、すなわち変化を再現することを意味している。
本発明の図示例では、上述の特性は予め選定した特性の
磁区構造を持つようにマーカーの磁性材料をコンディシ
ョニングすることによって達成される。特に、磁性材料
の磁区構造は、印加磁場の大きさが上述の閾値に達する
までは、不変であり、即ち磁壁が拘束状態にある。尚、
この拘束状態は磁性材料の消磁状態若しくは無視可能な
程小さい磁束状態に対応している。上記閾値に達する
と、上記拘束されていた磁壁は拘束状態から解放され、
これにより上記磁性材料の磁束の値が再生的ステップ状
変化を呈する。その後に、印加磁場の大きさが上記閾値
未満に低減すると、磁束も、徐々に減少し消磁状態、即
ち無視可能磁束状態になり、磁壁が拘束状態に復帰す
る。
磁性材料の磁束がステップ状に変化するので、本発明の
マーカーは検知用印加磁場に乱れを誘導し、この乱れは
高次の高周波が多く含まれかつ比較的印加磁場に無関係
であり上記'025号特許のマーカーに類似している。更
に、マーカーは、磁束のステップ状変化に依存して磁場
に対して乱れを発生するので、ステップ状変化を漸進的
変化に置き代える手段によって不作動化することができ
る。
本発明の上述の拘束磁壁構成では、上記不作動化は、磁
壁がその拘束状態に復帰したりその拘束状態を持続する
能力を著しく小さくするように第2のコンディショニン
グを行うことによって容易に達成できる。本明細書に開
示した方法によると、このような第2のコンディショニ
ングは、検知用磁場の周波数及び/又は振幅それぞれよ
りも実質的に大きい周波数及び/又は振幅を持つ不作動
化磁場の印加によって達成される。
また、本明細書には、更に上述のマーカーを所望の拘束
磁壁構成にするように作る、即ちコンディショニングす
る方法が開示され、更にマーカーとマーカー用の不作動
化手段とを組込んだ電子式物品監視システム及びその方
法も開示されている。
本発明の上述した特長及びその他の特長は添附図面を参
照した以下の詳細な説明から一層明らかになるであろ
う。
詳細な説明 第1図は、本発明の原理によるタッグ(付札)1を示し
たもので、このタッグ1は基板11と上層12とこれらの間
に配設された磁性材料製のマーカー13とから構成されて
いる。基板11の下面に適当な感圧接着剤を塗布すれば、
マーカー13を監視下の物品に固着することができる。マ
ーカー13を物品に固着する方法としては、上述の感圧接
着剤の代わりに、他の公知の方法を使用できることは言
うまでもない。
本発明によると、タッグ1の磁気マーカー13は、予め選
定したヒステリシス特性を呈するようにコンディショニ
ング(条件付け)されている。更に具体的に述べると、
本発明の図示例では、マーカーが消磁された磁束状態又
は無視できる程小さい(即ち無視可能な)磁束状態にあ
る時に拘束状態の(pinned)磁壁を持つ所定の又は予め
選定した磁区構造を呈するようにマーカーをコンディシ
ョニングすることによって、上述の特性を実現してい
る。この磁区構造は或る閾値までの印加磁場の大きさに
対して拘束状態の磁壁によって持続され、この閾値にな
った時に拘束状態の磁壁がその拘束を解かれ磁区構造が
突然変化し、これに応じて磁束に再生ステップ状変化
(regenera−tivestep change)又は遷移が生ずる。印
加磁場の大きさがその後に拘束用(pinning)閾値より
小さい値(この値になると再び無視可能な磁束、即ち消
磁状態になる)に減少すると、磁区構造は磁区が再び拘
束される平衡状態に復帰する。
第2図A〜Eは、磁区構造が印加磁場に伴い変化する様
子を説明する為にマーカー13の磁区構造を単純化して模
式的に示したものである。第3図は、この磁区構造の変
化によって生ずる所望のヒステリシス特性を示してい
る。第2図の単純化した磁区構造では、単一の磁壁13C
が当初マーカー13の幅方向の中央において、マーカー13
の長手方向に沿って延在して、大きさの等しい磁区13a
と13bを形成している。磁区構造は、このように長い比
較的単純な磁壁を有するものが好ましいけれども、これ
に限らず任意の所望の形状を取り得る。第3図のヒステ
リシス特性も本質的に模式図なものであり、正確に一定
の割合い又は一定の縮尺で描いたものではない。
第2図及び第3図から分るように、マーカー13の初期の
消磁状態(第2図のAに示した状態)では、マーカー13
の等しい大きさの磁区13a、13bの磁気分極は互いに逆向
きの第1及び第2方向(以下に夫々「正」方向及び
「負」方向と称する。)であり、これにより磁束は実質
的に無視できる大きさとなっている。印加磁場が正方向
に増加しても、磁区13a,13bを分離している磁壁13cは不
変のまま又は拘束されたままであり、無視可能な磁束状
態が第3図のヒステリシス特性の部分aに示したように
持続される。しかし、磁場が正の閾値+Hpに達すると、
磁壁13cは突然拘束が解かれ左方へシフトし、これによ
り正方向分極磁区13aが負方向分極磁区13bよりも大きく
なる。この変化によって、マーカー13は突然に全体とし
て正の磁気分極となり、この結果、磁束はステップ状に
正に変化する。この変化は第3図の曲線部分bに示され
ており、磁束は、印加磁場+Hpにおいてステップ状に遷
移し即ちジャンプし、正の飽和状態+Bsの付近の正磁束
+Bpに達する。
印加磁場を正の拘束閾値+Hpより小さく減少させると、
磁束も第3図の曲線部に示すように徐々に(即ち、滑
らかな「変圧器状」の特性で)減少して、マーカー13の
消磁状態に対応する無視可能磁束状態に達する。非拘束
状態の磁壁13cはこの間に、第2図Cに示したように徐
々に初期の拘束位置に復帰し、再び拘束され、これによ
って磁区13a、13bも夫々の初期形状を取る。印加磁場の
方向が逆になっても、マーカー13の磁壁13cは拘束状態
のままであり、消磁又は無視可能な磁束状態が再び第3
図の曲線部に示したように持続する。負の拘束閾値−
Hpに達すると、磁壁13cは突然に解放され、この時の右
方向のシフトによって負方向分極磁区13bが正方向分極
磁区13aに比べて大きくなる(第2図のD)。こうして
マーカーは突然に全体として負方向分極を呈し、これに
より磁束は第3図の曲線部に示したように負方向にス
テップ状に遷移、即ち変化する。こうして、磁束は負の
飽和値−Bsに近い負の値−Bpを取る。それから、負の磁
場が減少すると、磁束が第3図の曲線部に沿って徐々
に減少して消磁即ち無視可能磁束状態に達し、マーカー
13の磁壁13cは再度第2図のEに示したように拘束され
た状態に復帰する。
マーカー13の拘束閾値Hpは、マーカーのコンディショニ
ングの間に確立されるもので、約1.0エルステッド未満
が好ましい。マーカー13の消磁用磁場も約1.0エルステ
ッド未満が好ましく、更に好ましくは0.5〜0.8エルステ
ッドの範囲内がよい。この消磁用磁場の下限値は、地球
の磁場がマーカーに影響を及ぼすのをできるだけ小さく
する為に定められ、その上限値は、印加磁場の駆動が許
容限界内となるように定められている。動作を最適化す
るには、消磁用磁場を拘束閾値Hpと等しいか又はそれよ
りわずかに小さく定めることが好ましい。
マーカー13の消磁用磁場は、印加磁場に対抗してマーカ
ーに生ずる磁場であり、マーカーの長さによって決まる
ものである。マーカー13用の磁気材料は、マーカーに適
した長さに切断される前には、第5図に示したようなヒ
ステリシス特性51を呈しており、この特性には、この材
料の消磁用磁場が表れていない。ところが、一度、この
材料が有限長に切断されると、ヒステリシス特性は第6
図の曲線61に示すように傾き、消磁用磁場HDMが線61の
延長線と破線62との交点によって決定される。上述した
マーカー13の磁区の相対的配置を得る為に、この後にマ
ーカー材料のコンディショニングを行えば、実質的に消
磁用磁場HDMは変わらず同一であるが、ヒステリシス特
性が変化した第3図のマーカー特性が得られる。
マーカー13の形状を変えることによって、マーカー13の
消磁用磁場を制御できこれにより上述の磁場値を得るこ
とができる。マーカーの寸法を長さ5cm、幅2mm、厚さ28
μ(ミクロン)に選定することによって、消磁用磁場が
0.5エルステッドになる。またこれらのマーカーのコン
ディショニングによって拘束閾値は実質的に同一値にな
る。長さ5.08cm(2インチ)、幅6.35mm(0.25イン
チ)、厚さ28μのリボンを用いれば、消磁用磁場及び拘
束閾値は上記値の約2倍、即ち約1.0エルステッドにな
るものと思われる。こうして、本発明のマーカーは細長
いけれども、従来のタッグのマーカーほど長さを極端な
値にする必要がなくなる。
以上の説明からわかるように、本発明のマーカー13は、
その特異な磁壁特性とヒステリシス特性とによって、印
加磁場が比較的小さな値、即ち約1.0エルステッド未満
の値でステップ状の磁束遷移を呈する。このステップ状
遷移によって、印加磁場に乱れが生じ、これにより高周
波に富んだ鋭い電圧パルスが発生し、上記'025号特許の
マーカーで生ずる信号に類似するがそれよりももっと特
異な検知可能な信号を生ずる。
マーカー13の磁気材料は第3図のヒステリシス特性を有
するものであれば任意の材料又はそれらの材料の組合わ
せたものを使用できる。こうして、この方法を適用する
ならパーマロイの如き結晶質の磁性材料を使用すること
ができる。同様に、アモルファス磁性材料も使用可能で
ある。更に、非磁気歪性のアモルファス材料が好ましい
けれどもある種の正の磁気歪性材料も使用可能である。
以下の組成のアモルファス材料が所望の拘束壁の特性を
呈することが分った。
Co72.15Fe5.85Si5B15Mo2 (W) Co75.2Fe4.8Si2B18 (X) Co74.26Fe4.74Si3B18 (Y) Co74.24Fe4.76Si2B19 (Z) 上記組成(Y)のマーカーは、消磁用磁場が0.3エルス
テッドで、拘束閾値が0.5エルステッドで、飽和磁場が
1.0エルステッドであった。
上で簡単に述べたように、タッグ1のマーカー13はその
コンディショニング法又は作製法によっても上述の所望
の磁壁及びヒステリシス特性を呈する。第4図はこのコ
ンディショニング法の各工程を示したもので、供給源か
らの磁気マーカー材料は最初に、通常の成形法によって
連結体に成形される。この成形法はマーカーの形状、即
ちマーカーがリボン、ワイヤ、シート、フィルム又はそ
の他の形状等のいずれを取るかによって決定される。
この供給された磁気マーカー材料は通常、局部的歪や欠
陥による偽の磁区構造が存在しないが、もしこの時点で
偽の磁区構造が存在することが分った場合には、この材
料を加熱、即ちプリアニールすれば歪を除くことができ
る。
成形後の上記連続体はマーカー用に所定の長さに切断さ
れる。その後、マーカー全体を更に処理して所望の磁区
相対的配置を作り上げる。この磁区相対配置はその後ア
ニールによってマーカー内に固定され、このアニール
後、マーカーは冷却され工程を終了する。
上述の所望の磁区相対配置を作り上げる工程は、種々の
方法によって行うことができる。このうちの一つの方法
は、マーカーを変化する磁場中に置き、それから磁場を
ゆっくりと減少させるかそれともマーカーをこの磁場か
らゆっくりと取り出して、マーカーを消磁するものであ
る。これにより、マーカー内に消磁された、無視可能な
磁束状態に対応した磁区構造が形成され、この構造はマ
ーカーの形状及び/又は磁場の印加の調整によって、所
望の要件に適合させることができる。磁区構造がこの方
法によって作られた場合には、その後のアニール及び冷
却工程は、実質的に磁場の無い環境の下で行う必要があ
る。この為には、この環境を地球の磁場から遮蔽する必
要があり、この遮蔽が不可能である場合には地球の磁場
を埋め合せる必要がある。
所望の磁区構造を作り上げる別の方法は、マーカーに磁
場をかけ、この磁場とマーカーとを一定の関係に保持
し、この関係をその後のアニール工程と冷却工程の間も
保持することである。従って、この場合には、マーカー
と一郡の磁石とを例えば治具に保持して所望の相対配置
を作ることができる。その後この治具は、磁区相対配置
がリボンに固定されている間に、この磁区相対配置を保
つように、アニール装置と冷却装置内に載置させること
ができる。
上述したように、第6図は、マーカー13の材料が所定の
長さに切断されたがまだ所望の磁区構造への成長前の状
態のマーカー13のヒステリシス特性を示したもので、こ
れから分るようにマーカーは磁束にステップ状の遷移が
存在しない正常のヒステリシスを有している。磁区パタ
ーンを作り上げてアニールを行いこのパターンを固定す
ると、ヒステリシスは上述のように第3図に示したもの
に変化する。
マーカー13のコンディショニングにおけるアニール工程
の温度及びその時間は、その特別の条件を決めるファク
タに依存する。例えば、マーカーを作った時の温度は30
0℃で時間は20分、30分及び1時間であり、また温度が4
00℃の時は時間は30分であった。適当な温度は250〜500
℃の範囲であり、時間は30秒〜5分である。もちろん、
アニール温度はキューリ温度未満でなければならず、磁
性材料がアモルファスの場合には結晶化温度未満でなけ
ればならない。
上述のように、本発明のマーカー13は、磁場の値が小さ
い場合でもその印加磁場に比較的無関係に高次の高周波
を発生するという利点に加えて、更にマーカーに物理的
に接触することなく、容易に不作動化できる利点を有す
る。本発明によると、この不作動化は、マーカーヒステ
リシス特性のステップ状磁束遷移を漸次変化に変える手
段にマーカー13をさらすことによって達成できる。本発
明の図示例では、これは、印加磁場が減少して消磁され
た無視可能磁束状態になった時にマーカーの磁壁が拘束
平衡状態に復帰するのを妨げる手段によって達成され
る。また本発明によると、不作動化は、単に以下の方法
によって達成することが好ましい。即ち、消磁磁場の大
きさ及び/又は周波数を磁区相対配置を粉砕できる値に
選定し、この消磁用磁場をマーカーに印加して磁壁を拘
束状態にならないようにすることによって達成すること
ができる。
マーカー13を不作動化するのに必要な磁場の特定の周波
数及び/又は振幅は、アニールの条件の場合のように、
各状況に伴うファクタに依存する。しかしながら、最少
の不作動化周波数及び/又は振幅は、マーカーを不作動
化することなく監視を可能とする磁場の周波数及び/又
は振幅よりも少なくとも充分に大きく定めるべきであ
る。上述した例のマーカーの場合(即ち、消磁用磁場が
0.3エルステッドである組成(Y)のマーカーの場
合)、10エルステッドの不作動化磁場はリボンを不作動
するのに充分な大きさであることが判明した。また、組
成が上述の組成(Z)であり、周波数10Hzの監視磁場で
作動するマーカーの場合には、3.0エルステッドで周波
数1KHzの印加磁場でもって不作動化することができた。
不作動化磁場の振幅及び/又は周波数を、監視磁場の振
幅及び周波数よりも少なくとも大きく定めることによっ
て適正な動作が保証される。
上述の高周波又は高振幅の磁場をマーカー13に印加する
と、マーカーは短時間で磁気極性を反転する。この為
に、マーカーの磁壁は、強制的に粉砕され、もっと多く
の磁壁が発生し反転が一層急速に行われる。こうして初
期の磁壁相対配置が壊される。この結果、第3図におい
及びが消磁された又は無視可能な磁束状態に達し
た時の特性位置に対応した磁束状態の磁壁相対的配置
は、もはや初期にマーカーにアニールされた相対的配置
にマッチしなくなる。従って、磁壁は、拘束状態でなく
なり、この結果ヒステリシス特性は、拘束された磁壁相
対的配置の成長前の特性、即ち第6図に示した特性に似
たものとなる。従って、マーカーは、もはや高次の高周
波に富んだ応答性を呈すことなく通常の磁性材料片のよ
うに作用するようになる。
第7図は、不作動化ユニットを具備した物品監視システ
ムのタッグ1の使用法を示したもので、システム51は破
線で囲んだ監視領域52、例えば店の出口領域を有する。
タッグ1Aは本発明のタッグ1と類似した属性を有するも
ので、領域52内の物品に取付けられている。このシステ
ムの送信機部は、周波数発生器53を有し、この発生器53
の出力は電力増幅器54に送られ、この増幅器54の出力は
磁場発生用コイル55に送られる。このコイルは監視領域
52内に所望の周波数と振幅の交番磁場を作る。もちろ
ん、この磁場の振幅は、コイルの寸法や監視領域の大き
さなどのシステム・パラメータに依存して変化するが、
領域52内のタッグがいかなる条件でも上述の拘束閾値を
越えた磁場内に存在するように、最低磁場を上回ってい
ることが必要である。この典型的な最低磁場は約1.2エ
ルステッドである。
本システムの受信部は磁場受信コイル56を有し、このコ
イル56の出力は受信器57に印加される。この受信器57
は、タッグ1Aから発生し、規定された範囲でコイル56か
ら受けた信号中の高周波を検出し、この検出によりトリ
ガー信号を警告ユニット58に送り、これを警告作動させ
る。
監視領域52内には磁場のレベルがタッグを不作動化する
のに充分な位置(例えば、発生コイル55に極く接近した
位置)が存在するので、システム51の受信器部の応答時
間は、マーカー1Aがこのような位置に達する前にこのタ
ッグ1Aを素早く検出できるように定めるべきである。こ
の為には、本システム51の送信部は、この監視領域52で
不作動化を行わないように磁場を低減することができ
る。またこの代わりに、タッグ1Aの不作動化がタッグの
検出後に起こるように本システムを初期の磁場レベルに
保持するようにしてもよい。
本発明のタッグ1に類似した属性を有する第2のタッグ
1Bは、監視領域52の外に位置する物品に付着されている
ので、この領域の監視磁場の作用を受けない。店の代金
支払所にはタッグ不作動化ユニット59が設置されてお
り、タッグ1Bは、この不作動化ユニット59の通路を通過
することによって不作動化される。即ちタッグ1Bはこの
通路を通過すると、不作動化済のタッグ1Cになり、この
不作動化済タッグ1Cは、警告ユニット58を起動すること
なく監視領域52を自由に通過することができる。
以上の説明から明らかなように、不作動化ユニット59
は、タッグ1Bの磁区相対的配置の拘束状態を無力化して
不作動化済タッグ1Cに変えるのに充分な周波数及び/又
は振幅の磁場を発生する磁場発生器によって構成するこ
とができる。
磁気マーカー13は種々の形状及び形態を取ることができ
るので、リボン状、ワイヤ状、フィルム状その他の形状
にすることが可能である。
上に簡単に述べたように、本発明のマーカー13は従来の
マーカーよりも長さを短くすることができると共に出力
信号を大きくできる。更に、監視システムのパラメータ
や環境が種々変化してもマーカーの寸法及び形状を変え
ることによってそれに適合することができる。上述の利
点及び、マーカーを無接触で容易に不作動化できる利点
があるので、製品の値札への使用を含め、種々の分野に
使用することができる。
上述した装置は、本発明の適用例を示す種々の実施例を
単に例示したものであり、本発明の原理によれば、発明
の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの変形例を
容易に推考することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の原理に従った磁気マーカーを組込ん
だタッグを示している。 第2図は、印加磁場をいろいろな値に変えた時の第1図
のマーカーの磁区相対配置を単純化して示したものであ
る。 第3図は、第1図のマーカーのヒステリシス特性を示し
たものである。 第4図は、第1図のマーカーを製造する工程を示したも
のである。 第5図は、第1図のマーカーを作るのに使用される磁性
材料連続体のヒステリシス特性を示したものである。 第6図は、上記磁性材料連続体を第1図のマーカーに適
した長さに切断した後であって、本発明による方法でコ
ンディショニングを行う前の状態の第5図の磁性材料の
ヒステリシス特性を示したものである。 第7図は、不作動化ユニットを具備しかつ第1図のマー
カーを組込んだ電子式物品監視システムを示したもので
ある。 [主要部分の符号の説明] 1……タッグ, 11……基板, 12……上層, 13……マーカー, 13a、13b……磁区, 13c……磁壁。

Claims (69)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】監視領域に検出用交番磁場を発生させ、こ
    の磁場に対する所定の乱れを検出した時に警告を発する
    物品監視システムに使用されるマーカーであって、この
    マーカーは磁気手段を具備し、この磁気手段は磁束がス
    テップ状に変化するヒステリシス特性を有し、上記磁気
    手段が交番磁場内に位置すると、上記磁気手段の磁束
    は、上記磁場が実質的零から成る閾値まで増大した時に
    この閾値でステップ状に変化し、上記磁場が上記閾値か
    ら実質的零に減少する時には徐々に変化し、更に上記磁
    束は磁場の値が上記閾値未満の間で増加しても実質的に
    変化しないことを特徴とするマーカー。
  2. 【請求項2】上記磁束のステップ状変化は、上記マーカ
    ーが所定値よりも大きい振幅の印加磁場を受けた後では
    漸進的変化になることを特徴とする請求項1記載のマー
    カー。
  3. 【請求項3】上記磁束のステップ状変化は、上記マーカ
    ーが所定値よりも大きい周波数の印加磁場を受けた後で
    は漸進的変化になることを特徴とする請求項1記載のマ
    ーカー。
  4. 【請求項4】上記磁気手段の上記ヒステリシス特性は、 A)印加磁場の第1方向の値が上記閾値に達するまでの
    間は磁束が無視可能な程小さな値となり、 B)上記印加磁場の第1方向値が上記閾値に等しくなる
    と、磁束がステップ状遷移の為に第1方向に変化し C)上記印加磁場の第1方向値が上記閾値に等しい磁場
    値未満で減少すると、磁束が徐々に減少し上記無視可能
    な値になり、 D)上記第1方向と逆方向の印加磁場の第2方向値が上
    記閾値に達するまでの間は、磁束が上記無視可能な値と
    なり、 E)上記印加磁場の第2方向値が上記閾値に等しくなる
    と、磁束がステップ遷移の為に第2方向に変化し、 F)上記印加磁場の第2方向値が上記閾値に等しい値未
    満で減少すると、磁束が徐々に減少し上記無視可能な値
    になることを特徴とする請求項1記載のマーカー。
  5. 【請求項5】上記磁気手段が無視可能な磁束状態に対応
    する実質的消磁状態にあるとき、上記磁気手段の磁区
    は、その磁壁の相対的配置が拘束状態であり、かつ印加
    磁場の大きさが増大し、上記閾値に達するまでの間は、
    拘束状態に保持され、この閾値に達すると、上記磁壁の
    相対配置が上記拘束状態から解放され、これにより磁束
    が上記ステップ状に変化し、印加磁場の大きさが上記閾
    値未満に減少して上記消磁状態をもたらす値に達する
    と、上記磁壁相対配置が上記拘束状態に復帰し、これに
    より上記磁束が徐々に減少し上記無視可能な値に達する
    ことを特徴とする請求項1記載のマーカー。
  6. 【請求項6】上記磁気手段の上記磁壁相対配置は、上記
    磁気手段が或る周波数よりも大きい周波数の印加磁場内
    に置かれた時に上記拘束状態に復帰することができなく
    なることを特徴とする請求項5記載のマーカー。
  7. 【請求項7】上記磁気手段の上記磁壁相対配置は、上記
    磁気手段が或る振幅よりも大きい振幅の印加磁場内に置
    かれた時に上記拘束状態に復帰することができなくなる
    ことを特徴とする請求項5記載のマーカー。
  8. 【請求項8】上記磁区の上記磁壁相対配置は、磁壁が上
    記磁気手段の幅方向の中央において上記磁気手段の長手
    方向に延在していることを特徴とする請求項5記載のマ
    ーカー。
  9. 【請求項9】上記拘束状態にある上記磁壁相対配置の磁
    区は、アニールによって上記磁気手段内に生ずることを
    特徴とする請求項5記載のマーカー。
  10. 【請求項10】上記アニールは温度250〜500℃で、時間
    30秒〜5分間行われることを特徴とする請求項9記載の
    マーカー。
  11. 【請求項11】検知領域内に検知用交番磁場を発生する
    手段と、上記検知用磁場に上記マーカーによって生じた
    乱れを検出し警告作動する手段とに組合わせられて使用
    されることを特徴とする請求項5記載のマーカー。
  12. 【請求項12】上記磁壁相対配置が拘束状態に復帰不可
    能にすることによって上記マーカーを不作動化する手段
    と組合わせて使用されることを特徴とする請求項11記載
    のマーカー。
  13. 【請求項13】上記不作動化手段は不作動化磁場を上記
    マーカーに印加する手段を含むことを特徴とする請求項
    12記載のマーカー。
  14. 【請求項14】上記不作動化磁場の振幅は上記検知用磁
    場の振幅に等しいかそれよりも大きいことを特徴とする
    請求項13記載のマーカー。
  15. 【請求項15】上記不作動化磁場の周波数は上記検知用
    磁場の周波数に等しいかそれよりも大きいことを特徴と
    する請求項13記載のマーカー。
  16. 【請求項16】上記磁気手段の消磁用磁場は上記閾値に
    等しいか、それよりもわずかに小さいことを特徴とする
    請求項1記載のマーカー。
  17. 【請求項17】上記消磁用磁場は0.5〜0.8エルステッド
    の範囲内であることを特徴とする請求項16記載のマーカ
    ー。
  18. 【請求項18】上記磁気手段はアモルファス磁性材料を
    含むことを特徴とする請求項1記載のマーカー。
  19. 【請求項19】上記磁性材料は非磁歪性であることを特
    徴とする請求項18記載のマーカー。
  20. 【請求項20】上記磁性材料の組成はCo74.26 Fe4.74
    Si3 B18 であることを特徴とする請求項18記載のマ
    ーカー。
  21. 【請求項21】上記磁性材料の組成はCo74.24 Fe4.76
    Si2 B19 であることを特徴とする請求項18記載のマ
    ーカー。
  22. 【請求項22】上記磁性材料の組成はCo75.2 Fe4.8 S
    i2 B18 であることを特徴とする請求項18記載のマー
    カー。
  23. 【請求項23】上記磁性材料の組成はCo72.15 Fe5.85
    Si5 B15 Mo2 であることを特徴とする請求項18記
    載のマーカー。
  24. 【請求項24】上記閾値は約1.0エルステッド未満であ
    ることを特徴とする請求項1記載のマーカー。
  25. 【請求項25】上記閾値は0.5〜1.0エルステッドの範囲
    内であることを特徴とする請求項24記載のマーカー。
  26. 【請求項26】上記マーカーの形状はリボン、ワイヤ、
    フィルム又はシート状のいずれかであることを特徴とす
    る請求項1記載のマーカー。
  27. 【請求項27】検知領域内に検知用交番磁場を発生する
    手段と、上記検知用磁場に上記マーカーによって生じた
    乱れを検出し警告作動する手段とに組合わせられて使用
    されることを特徴とする請求項1記載のマーカー。
  28. 【請求項28】磁束のステップ状変化を磁束の漸進的変
    化にすることによって上記マーカーを不作動化する手段
    と組合わせて使用することを特徴とする請求項27記載の
    マーカー。
  29. 【請求項29】上記不作動化手段は不作動化磁場を上記
    マーカーに印加する手段を含むことを特徴とする請求項
    28記載のマーカー。
  30. 【請求項30】上記不作動化磁場の振幅を上記検知用磁
    場の振幅に等しいかそれよりも大きいことを特徴とする
    請求項29記載のマーカー。
  31. 【請求項31】上記不作動化磁場の周波数は上記検知用
    磁場の周波数に等しいかそれよりも大きいことを特徴と
    する請求項29記載のマーカー。
  32. 【請求項32】上記マーカーを物品に取付ける手段を具
    備することを特徴とする請求項1記載のマーカー。
  33. 【請求項33】物品監視システムに使用され磁気手段か
    ら成るマーカーを製造する方法であって、 磁壁相対配置を持つ磁区を上記磁気手段に作り出すステ
    ップと、 印加磁場の値が閾値未満の場合に上記磁区の磁壁相対配
    置が拘束状態に保持されるように上記磁気手段をアニー
    ルするステップと、 を具備することを特徴とする方法。
  34. 【請求項34】上記作り出しステップは上記磁気手段を
    消磁化するステップを含み、 上記アニールステップは正味の磁場が実質的に零に等し
    い環境で行われることを特徴とする請求項33記載の方
    法。
  35. 【請求項35】上記作り出しステップは、磁場を上記磁
    気手段に印加し上記磁気手段と上記印加磁場との関係を
    固定するステップを含み、 上記アニールステップは、上記磁気手段と上記印加磁場
    とが上記固定された関係に保たれている間に行われるこ
    とを特徴とする請求項33記載の方法。
  36. 【請求項36】上記磁壁相対配置は、上記磁気手段が無
    視可能磁束に対応する実質的消磁状態にある時に拘束状
    態であり、かつ印加磁場の大きさが増大して閾値に達す
    るまでの間拘束状態に保持され、この印加磁場が閾値に
    達した時に上記磁壁相対配置が上記拘束状態から解放さ
    れ、これにより磁束にステップ状変化が生じ、印加磁場
    の大きさが上記閾値未満に減少して、上記消磁状態の値
    にまで達した際に、上記磁壁相対配置が上記拘束状態に
    復帰し、これにより上記磁束が徐々に上記無視可能な値
    にまで減少することを特徴とする請求項33記載の方法。
  37. 【請求項37】上記アニールは250〜500℃の温度で30秒
    〜5分間にわたって行われることを特徴とする請求項36
    記載の方法。
  38. 【請求項38】検知領域内の物品の存在を検出する方法
    において、 或る閾値を越える検知用交番磁場を上記検知領域に発生
    するステップと、 磁気手段を含むマーカーを上記物品に固着するステップ
    と、 上記マーカーが上記検知領域に存在する時にこの検知領
    域内に生ずる上記検知用磁場の乱れを検出するステップ
    と、 を具備し、上記磁気手段は磁束がステップ状に変化する
    ヒステリシス特性を有し、上記磁気手段に交番磁場を印
    加すると、上記磁気手段の磁束は、上記磁場が実質的零
    から或る閾値にまで増大した時にこの閾値でステップ状
    に変化し、上記磁場が上記閾値から実質的零に減少した
    時には徐々に変化し、更に上記磁束は磁場の値が上記閾
    値未満の間で増加しても実質的に変化しないことを特徴
    とする方法。
  39. 【請求項39】上記磁束のステップ状変化を漸進的変化
    にしてこれにより上記マーカーを不作動化ステップを更
    に具備することを特徴とする請求項38記載の方法。
  40. 【請求項40】上記不作動化ステップは不作動化磁場を
    上記マーカーに印加するステップを含むことを特徴とす
    る請求項39記載の方法。
  41. 【請求項41】上記不作動化磁場の振幅は、上記検知用
    磁場の振幅に等しいか、それよりも大きいことを特徴と
    する請求項40記載の方法。
  42. 【請求項42】上記不作動化磁場の周波数は、上記検知
    用磁場の周波数に等しいか、それよりも大きいことを特
    徴とする請求項40記載の方法。
  43. 【請求項43】上記磁気手段が無視可能な磁束状態に対
    応する実質的消磁状態にあるとき、上記磁気手段の磁区
    は、その磁壁の相対的配置が拘束状態であり、かつ印加
    磁場の大きさが増大し上記閾値に達するまでの間は拘束
    状態に保持され、この閾値に達すると、上記磁壁の相対
    配置が上記拘束状態から解放され、これにより磁束がス
    テップ状に変化し、印加磁場の大きさが上記閾値未満に
    減少して上記消磁状態をもたらす値に達すると、上記磁
    壁相対配置が上記拘束状態に復帰し、これにより上記磁
    束が徐々に減少し上記無視可能な値に達することを特徴
    とする請求項38記載の方法。
  44. 【請求項44】上記磁気手段の磁区の磁壁相対配置がそ
    の拘束状態に復帰することを不可能にして、上記マーカ
    ーを不作動化する不可能化ステップを更に具備すること
    を特徴とする請求項43記載の方法。
  45. 【請求項45】上記不可能化ステップは不作動化磁場を
    上記マーカーに印加するステップを含むことを特徴とす
    る請求項44記載の方法。
  46. 【請求項46】上記不作動化磁場の周波数は上記検知用
    磁場の周波数に等しいかそれよりも大きく、かつ上記拘
    束状態への復帰を不可能化するように定められているこ
    とを特徴とする請求項45記載の方法。
  47. 【請求項47】上記不作動化磁場の振幅は上記検知用磁
    場の振幅に等しいかそれよりも大きく、かつ上記拘束状
    態への復帰を不可能化するように定められていることを
    特徴とする請求項45記載の方法。
  48. 【請求項48】検知領域内の物品の存在を検出するシス
    テムにおいて、 或る閾値を越える検知用交番磁場を上記検知領域に発生
    する手段と、 磁気手段を含み、物品に固着されたマーカーと、 上記マーカーが上記検知領域に存在する時に、この検知
    領域内の上記検知用磁場に対する乱れを検出する手段
    と、 を具備し、上記磁気手段は磁束がステップ状に変化する
    ヒステリシス特性を有し、上記磁気手段に交番磁場を印
    加すると、上記磁気手段の磁束は、上記磁場が実質的零
    から或る閾値にまで増大した時にこの閾値でステップ状
    に変化し、上記磁場が上記閾値から実質的零に減少した
    時には徐々に変化し、更に上記磁束は磁場の値が上記閾
    値未満の間で増加しても実質的に変化しないことを特徴
    とするシステム。
  49. 【請求項49】上記磁束のステップ状変化を漸進的変化
    にしてこれにより上記マーカーを不作動化する不作動化
    手段を更に具備することを特徴とする請求項48記載のシ
    ステム。
  50. 【請求項50】上記不作動化手段は不作動化磁場を上記
    マーカーに印加する手段を含むことを特徴とする請求項
    49記載のシステム。
  51. 【請求項51】上記不作動化磁場の振幅は上記検知用磁
    場の振幅に等しいかそれよりも大きいことを特徴とする
    請求項50記載のシステム。
  52. 【請求項52】上記不作動化磁場の周波数は上記検知用
    磁場の周波数に等しいかそれよりも大きいことを特徴と
    する請求項50記載のシステム。
  53. 【請求項53】上記磁気手段が無視可能な磁束状態に対
    応する実質的消磁状態にあるとき、上記磁気手段の磁区
    は、その磁壁の相対的配置が拘束状態であり、かつ印加
    磁場の大きさが増大し上記閾値に達するまでの間は、拘
    束状態に保持され、この閾値に達すると、上記磁壁の相
    対配置が上記拘束状態から解放され、これにより磁束が
    ステップ状に変化し、印加磁場の大きさが上記閾値未満
    に減少して上記消磁状態をもたらす値に達すると、上記
    磁壁相対配置が上記拘束状態に復帰し、これにより上記
    磁束が徐々に減少し上記無視可能な値に達することを特
    徴とする請求項48記載のシステム。
  54. 【請求項54】上記磁気手段の磁区の磁壁相対配置がそ
    の拘束状態に復帰することを不可能にして上記マーカー
    を不作動化する不可能手段を更に具備することを特徴と
    する請求項53記載のシステム。
  55. 【請求項55】上記不可能手段は不作動化磁場を上記マ
    ーカーに印加する手段を含むことを特徴とする請求項54
    記載のシステム。
  56. 【請求項56】上記不作動化磁場の周波数は上記検知用
    磁場の周波数に等しいかそれよりも大きいことを特徴と
    する請求項55記載のシステム。
  57. 【請求項57】上記不作動化磁場の振幅は上記検知用磁
    場の振幅に等しいかそれよりも大きいことを特徴とする
    請求項55記載のシステム。
  58. 【請求項58】不作動化処理を受けない場合には磁壁相
    対配置によって、検知用交番磁場に応答して物品監視シ
    ステムに警告出力を発生させる特性を呈するように磁壁
    が相対配置された磁区を有する磁性材料を含む物品監視
    マーカーを不作動化する方法であって、上記磁区の上記
    磁壁相対配置の特性を無能化する無能化ステップを有す
    ることを特徴とする方法。
  59. 【請求項59】上記無能化ステップは不作動化磁場を上
    記マーカーに印加するステップを含むことを特徴とする
    請求項58記載の方法。
  60. 【請求項60】上記不作動化磁場の周波数は上記検知用
    磁場の周波数に等しいかそれよりも大きいことを特徴と
    する請求項59記載の方法。
  61. 【請求項61】上記不作動化磁場の振幅は上記検知用磁
    場の振幅に等しいかそれよりも大きいことを特徴とする
    請求項59記載の方法。
  62. 【請求項62】上記磁区の上記磁壁相対配置の特性によ
    ると上記磁性材料が無視可能な程小さな磁束に対応する
    実質的消磁状態にある時に上記磁壁の相対的配置が拘束
    状態であり、かつ印加磁場の大きさが増大し閾値に達す
    るまでの間は拘束状態に保持され、この閾値に達する
    と、上記磁壁の相対配置が上記拘束状態から解放され、
    これにより磁束がステップ状に変化し、印加磁場の大き
    さが上記閾値未満に減少して上記消磁状態をもたらす値
    に達すると、上記磁壁相対配置が上記拘束状態に復帰
    し、これにより上記磁束が徐々に減少し上記無視可能な
    値に達することを特徴とする請求項58記載の方法。
  63. 【請求項63】監視領域に検出用交番磁場を発生させ、
    この磁場に対する所定の乱れを検出した時に警告を発す
    る物品監視システムに使用するマーカーであって、この
    マーカーは磁気手段を具備し、上記磁気手段が無視可能
    な磁束状態に対応する実質的消磁状態にあるとき、上記
    磁気手段の磁区は、その磁壁相対配置が拘束状態であ
    り、かつ印加磁場の大きさが増大し閾値に達するまでの
    間は拘束状態に保持され、この閾値に達すると上記磁壁
    相対配置が上記拘束状態から解放され、これにより磁束
    がステップ状に変化し、印加磁場の大きさが上記閾値未
    満に減少して上記消磁状態をもたらす値に達すると上記
    磁壁相対配置が上記拘束状態に復帰し、これにより上記
    磁束が徐々に減少し上記無視可能な値に達することを特
    徴とするマーカー。
  64. 【請求項64】上記磁区の上記磁壁相対配置は、上記磁
    気手段が所定の周波数を越えた周波数の印加磁場を受け
    た後には、拘束状態に復帰することができないことを特
    徴とする請求項63記載のマーカー。
  65. 【請求項65】上記磁区の上記磁壁相対配置は、上記磁
    気手段が或る振幅値を越えた振幅の印加磁場を受けた後
    には、拘束状態に復帰することができないことを特徴と
    する請求項63記載のマーカー。
  66. 【請求項66】上記磁気手段の消磁用磁場は上記閾値に
    等しいか、それよりもわずかに小さいことを特徴とする
    請求項63記載のマーカー。
  67. 【請求項67】上記消磁用磁場は0.5〜0.8エルステッド
    の範囲内であることを特徴とする請求項66記載のマーカ
    ー。
  68. 【請求項68】上記閾値は約1.0エルステッド未満であ
    ることを特徴とする請求項63記載のマーカー。
  69. 【請求項69】上記閾値は0.5〜1.0エルステッドの範囲
    内であることを特徴とする請求項68記載のマーカー。
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