JPH0751416A - ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法 - Google Patents
ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH0751416A JPH0751416A JP5205110A JP20511093A JPH0751416A JP H0751416 A JPH0751416 A JP H0751416A JP 5205110 A JP5205110 A JP 5205110A JP 20511093 A JP20511093 A JP 20511093A JP H0751416 A JPH0751416 A JP H0751416A
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- JP
- Japan
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- pipe
- shaft
- golf club
- shaped body
- steel
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 飛距離及び方向性に優れたゴルフクラブ用の
シャフトを得る。 【構成】 このゴルフクラブ用シャフトは、析出硬化型
ステンレス鋼製のパイプ状本体の表面にスパッタリング
で形成されたチタン炭化物,チタン窒化物等の硬質セラ
ミックス層をコーティングしている。硬質セラミックス
層は、ステンレス鋼素材を造管した後、焼鈍及び成形加
工し、析出硬化熱処理したパイプ状本体をスパッタコー
ティングすることにより形成される。 【効果】 硬質セラミックスコーティングにより、腰の
強さ及びしなりに優れ、飛距離が出る軽量シャフトとな
る。また、シャフトの色調を種々変えることができるた
め、意匠性及び識別性の高いゴルフクラブが得られる。
シャフトを得る。 【構成】 このゴルフクラブ用シャフトは、析出硬化型
ステンレス鋼製のパイプ状本体の表面にスパッタリング
で形成されたチタン炭化物,チタン窒化物等の硬質セラ
ミックス層をコーティングしている。硬質セラミックス
層は、ステンレス鋼素材を造管した後、焼鈍及び成形加
工し、析出硬化熱処理したパイプ状本体をスパッタコー
ティングすることにより形成される。 【効果】 硬質セラミックスコーティングにより、腰の
強さ及びしなりに優れ、飛距離が出る軽量シャフトとな
る。また、シャフトの色調を種々変えることができるた
め、意匠性及び識別性の高いゴルフクラブが得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、独特な色調をもち、飛
距離アップが図られるゴルフシャフト及びその製造方法
に関する。
距離アップが図られるゴルフシャフト及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフクラブは、ボールの飛距離,方向
性の安定化等を図るため、形状,構造,材質面等で種々
の改良が加えられている。たとえば、クラブヘッドの材
質についてみると、従来のパーシモンの他に金属,炭素
繊維複合材等が使用されている。また、シャフトに関し
ても、スチール,カーボン,ボロン,チタン等の種々の
材料が開発されている。シャフトは、特に飛距離を延ば
す上から曲げ剛性,捩り剛性,重さ等が重要視される。
また、材料強度及び靭性に優れていることも、シャフト
用素材に要求される特性である。スチール,カーボン,
ボロン,チタン等の材質は、それぞれ一長一短があり、
シャフト用素材の特性に要求される弾性,強度,靭性,
比重等の何れかに劣り、或いは極めて高価なものとな
る。
性の安定化等を図るため、形状,構造,材質面等で種々
の改良が加えられている。たとえば、クラブヘッドの材
質についてみると、従来のパーシモンの他に金属,炭素
繊維複合材等が使用されている。また、シャフトに関し
ても、スチール,カーボン,ボロン,チタン等の種々の
材料が開発されている。シャフトは、特に飛距離を延ば
す上から曲げ剛性,捩り剛性,重さ等が重要視される。
また、材料強度及び靭性に優れていることも、シャフト
用素材に要求される特性である。スチール,カーボン,
ボロン,チタン等の材質は、それぞれ一長一短があり、
シャフト用素材の特性に要求される弾性,強度,靭性,
比重等の何れかに劣り、或いは極めて高価なものとな
る。
【0003】最近ではカーボン,ボロン,チタン等の材
質でできたシャフトが広く使用されるようになってきて
いるが、弾性,強度,靭性,比重等が改善された材料が
提供されると、スチールシャフトの欠点が改良され、ス
チールシャフトが再評価される。本出願人の一人は、こ
のような観点から、みがき帯鋼を溶接造管してゴルフク
ラブ用シャフトに成形加工した後、焼入れ・焼戻しを施
すことにより弾性,強度,靭性等が向上することを見い
出し、特公平3−44126号公報に紹介した。このゴ
ルフクラブ用シャフトは、0.03%耐力で130kg
f/mm2 以上の弾性値を示し、また引張り強さが18
0kgf/mm2 以上の優れた機械的強度をもってい
る。
質でできたシャフトが広く使用されるようになってきて
いるが、弾性,強度,靭性,比重等が改善された材料が
提供されると、スチールシャフトの欠点が改良され、ス
チールシャフトが再評価される。本出願人の一人は、こ
のような観点から、みがき帯鋼を溶接造管してゴルフク
ラブ用シャフトに成形加工した後、焼入れ・焼戻しを施
すことにより弾性,強度,靭性等が向上することを見い
出し、特公平3−44126号公報に紹介した。このゴ
ルフクラブ用シャフトは、0.03%耐力で130kg
f/mm2 以上の弾性値を示し、また引張り強さが18
0kgf/mm2 以上の優れた機械的強度をもってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高い強度,靭性等をも
つ材料をゴルフクラブ用シャフトに使用すると、その分
だけシャフトの薄肉化が図られ、ゴルフクラブが軽量に
なるので、ダウンスイングからインパクトにかけてスイ
ングスピードが大きくなる。その結果、インパクト時に
おけるヘッドスピードが速くなり、飛距離を一層大きく
することが可能になる。この点、従来のスチールシャフ
トにあっては、素材の選択や熱処理等によって要求特性
の改善を図っている。しかし、素材の選択,熱処理等で
期待できる特性改善には限界があり、軽量で且つ飛距離
が出るゴルフクラブを求めるゴルファーの要求を完全に
は満足し切れていないのが現状である。本発明は、この
ような問題を解消すべく案出されたものであり、析出硬
化型ステンレス鋼の基体に硬質セラミックス層をスパッ
タコーティングすることによって、しなり,腰の強さ等
の性質改善を図ると共にシャフトを軽量化し、鞭打ち効
果の大きなゴルフクラブ用シャフトを提供することを目
的とする。
つ材料をゴルフクラブ用シャフトに使用すると、その分
だけシャフトの薄肉化が図られ、ゴルフクラブが軽量に
なるので、ダウンスイングからインパクトにかけてスイ
ングスピードが大きくなる。その結果、インパクト時に
おけるヘッドスピードが速くなり、飛距離を一層大きく
することが可能になる。この点、従来のスチールシャフ
トにあっては、素材の選択や熱処理等によって要求特性
の改善を図っている。しかし、素材の選択,熱処理等で
期待できる特性改善には限界があり、軽量で且つ飛距離
が出るゴルフクラブを求めるゴルファーの要求を完全に
は満足し切れていないのが現状である。本発明は、この
ような問題を解消すべく案出されたものであり、析出硬
化型ステンレス鋼の基体に硬質セラミックス層をスパッ
タコーティングすることによって、しなり,腰の強さ等
の性質改善を図ると共にシャフトを軽量化し、鞭打ち効
果の大きなゴルフクラブ用シャフトを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のゴルフクラブ用
シャフトは、その目的を達成するため、析出硬化型ステ
ンレス鋼製のパイプ状本体と、該パイプ状本体の表面に
スパッタコーティングで形成されたチタン炭化物,チタ
ン窒化物等の硬質セラミックス層とを備えている。この
ゴルフクラブ用シャフトは、ステンレス鋼素材をパイプ
状本体に造管する工程,パイプ状本体を溶体化処理する
工程,引抜き加工,ステッピング加工等によって成形加
工する工程,加工された段付きパイプ状本体に析出硬化
熱処理を施す工程,次いでチタン炭化物やチタン窒化物
等の硬質セラミックスをパイプ状本体の表面にスパッタ
コーティングする工程を経て製造される。
シャフトは、その目的を達成するため、析出硬化型ステ
ンレス鋼製のパイプ状本体と、該パイプ状本体の表面に
スパッタコーティングで形成されたチタン炭化物,チタ
ン窒化物等の硬質セラミックス層とを備えている。この
ゴルフクラブ用シャフトは、ステンレス鋼素材をパイプ
状本体に造管する工程,パイプ状本体を溶体化処理する
工程,引抜き加工,ステッピング加工等によって成形加
工する工程,加工された段付きパイプ状本体に析出硬化
熱処理を施す工程,次いでチタン炭化物やチタン窒化物
等の硬質セラミックスをパイプ状本体の表面にスパッタ
コーティングする工程を経て製造される。
【0006】パイプ状本体となる析出硬化型ステンレス
鋼には、17−4PHで代表されるマルテンサイト系,
17−7PHで代表されるオーステナイト系等がある。
他方、鋼製パイプ状本体の表面に形成される硬質セラミ
ックス層としては、TiN,TiAlNx ,TiAlC
x Ny ,TiC等が使用される。硬質セラミックス層に
よって鋼製パイプ状本体の弾性,靭性等が改善される効
果は、硬質セラミックス層の厚みが3μm以上になると
き顕著に現れる。また、20μmを超える厚みで硬質セ
ラミックス層を形成しても、厚み増加に見合った性質改
善がみられず、却ってスパッタリングに長時間を要する
ことになる。
鋼には、17−4PHで代表されるマルテンサイト系,
17−7PHで代表されるオーステナイト系等がある。
他方、鋼製パイプ状本体の表面に形成される硬質セラミ
ックス層としては、TiN,TiAlNx ,TiAlC
x Ny ,TiC等が使用される。硬質セラミックス層に
よって鋼製パイプ状本体の弾性,靭性等が改善される効
果は、硬質セラミックス層の厚みが3μm以上になると
き顕著に現れる。また、20μmを超える厚みで硬質セ
ラミックス層を形成しても、厚み増加に見合った性質改
善がみられず、却ってスパッタリングに長時間を要する
ことになる。
【0007】
【作用】硬質セラミックス層の形成により、スチールシ
ャフトの弾性,靭性,しなり,復元速度等の性質改善が
行われるメカニズムは不明である。しかし、これらの性
質が改善されることは、後述する実施例においても確認
されており、鞭打ち効果に優れたシャフトが得られる。
たとえば、みがき帯鋼を直径19mmに造管した肉厚
0.5mmのシャフトと比較すると、厚み2.4μmの
TiN,TiAl等をコーティングしたシャフトにあっ
ては、肉厚を10%薄くしたものと同レベルの弾性を示
し、その分だけしなり量が増加する。その結果、飛距離
の向上が図られる。
ャフトの弾性,靭性,しなり,復元速度等の性質改善が
行われるメカニズムは不明である。しかし、これらの性
質が改善されることは、後述する実施例においても確認
されており、鞭打ち効果に優れたシャフトが得られる。
たとえば、みがき帯鋼を直径19mmに造管した肉厚
0.5mmのシャフトと比較すると、厚み2.4μmの
TiN,TiAl等をコーティングしたシャフトにあっ
ては、肉厚を10%薄くしたものと同レベルの弾性を示
し、その分だけしなり量が増加する。その結果、飛距離
の向上が図られる。
【0008】セラミックスコーティングが施されたシャ
フトは、軸方向に比較して円周方向のヤング率が高くな
っている。そのため、捩れに対する抵抗が大きく、打球
の方向性が安定する。また、セラミックスコーティング
層は、種類や組成に応じて種々の色調を呈する。たとえ
ば、TiAlNx 系セラミックスにおいて、x値が小さ
くなるに従って、ブロンズの青味が強くなる。或いは、
少量のAuをTiN系に含ませると、深みのある黄金色
をもった表面となる。そのため、意匠性に富んだゴルフ
クラブが得られる。また、セラミックスコーティング層
は、表面硬度を上昇させて耐疵付き性を改善すると共
に、耐衝撃性,耐摩耗性,耐汚染性等も良好であるた
め、初期特性が長期間保たれる耐久性に優れたクラブシ
ャフトとなる。
フトは、軸方向に比較して円周方向のヤング率が高くな
っている。そのため、捩れに対する抵抗が大きく、打球
の方向性が安定する。また、セラミックスコーティング
層は、種類や組成に応じて種々の色調を呈する。たとえ
ば、TiAlNx 系セラミックスにおいて、x値が小さ
くなるに従って、ブロンズの青味が強くなる。或いは、
少量のAuをTiN系に含ませると、深みのある黄金色
をもった表面となる。そのため、意匠性に富んだゴルフ
クラブが得られる。また、セラミックスコーティング層
は、表面硬度を上昇させて耐疵付き性を改善すると共
に、耐衝撃性,耐摩耗性,耐汚染性等も良好であるた
め、初期特性が長期間保たれる耐久性に優れたクラブシ
ャフトとなる。
【0009】
【実施例】鋼製パイプ状本体の製造 C:0.04重量%,Si:1.50重量%,Mn:
0.29重量%,P:0.027重量%,S:0.00
1重量%,Ni:6.93重量%,Cr:13.93重
量%,Ti:0.32重量%,Mo:0.81重量%,
Cu:0.69重量%,残部Fe及び不純物の組成をも
つ鋼を熱延し、酸洗後、冷延と焼鈍とを繰り返して板厚
0.5mmの帯鋼を製造した。帯鋼を直径16.7mm
のパイプに造管し、1050℃で溶体化処理した。そし
て、引き抜き加工及びステッピング加工し、525℃で
析出硬化熱処理を施し、表面研磨した。表面研磨後のパ
イプを長さ1000mmに切り出し、パイプ状本体を用
意した。
0.29重量%,P:0.027重量%,S:0.00
1重量%,Ni:6.93重量%,Cr:13.93重
量%,Ti:0.32重量%,Mo:0.81重量%,
Cu:0.69重量%,残部Fe及び不純物の組成をも
つ鋼を熱延し、酸洗後、冷延と焼鈍とを繰り返して板厚
0.5mmの帯鋼を製造した。帯鋼を直径16.7mm
のパイプに造管し、1050℃で溶体化処理した。そし
て、引き抜き加工及びステッピング加工し、525℃で
析出硬化熱処理を施し、表面研磨した。表面研磨後のパ
イプを長さ1000mmに切り出し、パイプ状本体を用
意した。
【0010】スパッタリングによるTiNコーティング
層の形成 脱脂,洗浄したパイプ状本体を陽極として真空容器に装
入し、Ti質のターゲット(陰極)に対向させた。1×
10-5トールの高真空に維持した真空容器に流量400
〜600cc/分でArガスを供給しながら、陽極と陰
極との間に−450Vの高電圧を印加することによりグ
ロー放電させ、プラズマを発生させた。プラズマ中でイ
オン化したArによりターゲットから叩き出された原子
Tiは、パイプ状本体に衝突し、表面に均一な皮膜を形
成した。このとき、表面近傍に流量100cc/分で窒
素ガスを流し、TiとNとの反応によってゴールド色調
のTiN皮膜を得た。この条件下で、スパッタリングを
10分間継続した後、放冷し、真空容器からパイプ状本
体を取り出したところ、パイプ状本体の全表面にTiN
質のセラミックスコーティングが均一に形成されたスチ
ールシャフトが得られた。セラミックスコーティング層
の厚みを測定したところ、0.8μmであった。同じ条
件下でスパッタリングを30分間継続したところ、Ti
Nコーティング層は2.4μmと厚くなっていた。Ti
Nコーティング層は、何れも鮮やかな黄金色の金属光沢
を呈していた。
層の形成 脱脂,洗浄したパイプ状本体を陽極として真空容器に装
入し、Ti質のターゲット(陰極)に対向させた。1×
10-5トールの高真空に維持した真空容器に流量400
〜600cc/分でArガスを供給しながら、陽極と陰
極との間に−450Vの高電圧を印加することによりグ
ロー放電させ、プラズマを発生させた。プラズマ中でイ
オン化したArによりターゲットから叩き出された原子
Tiは、パイプ状本体に衝突し、表面に均一な皮膜を形
成した。このとき、表面近傍に流量100cc/分で窒
素ガスを流し、TiとNとの反応によってゴールド色調
のTiN皮膜を得た。この条件下で、スパッタリングを
10分間継続した後、放冷し、真空容器からパイプ状本
体を取り出したところ、パイプ状本体の全表面にTiN
質のセラミックスコーティングが均一に形成されたスチ
ールシャフトが得られた。セラミックスコーティング層
の厚みを測定したところ、0.8μmであった。同じ条
件下でスパッタリングを30分間継続したところ、Ti
Nコーティング層は2.4μmと厚くなっていた。Ti
Nコーティング層は、何れも鮮やかな黄金色の金属光沢
を呈していた。
【0011】スパッタリングによるTiAlNx コーテ
ィング層の形成 密閉された真空容器を1×10-5トールの高真空に減圧
した後、Arガスを400〜500cc/分の流量で導
入し、パイプ状本体に−50〜75Vのバイアス電圧を
印加しながら、Ti及びAlを含むターゲット(陰極)
に電流50〜70Aを供給した。これにより、真空容器
の内部にグロー放電が発生し、プラズマ状態が得られ
た。この場合、ターゲットから叩き出されたTi及びA
l原子が雰囲気中のNと反応し、パイプ状本体の表面に
均一なTiAlNx 皮膜が形成された。この条件下で、
スパッタリングを10分間継続した後、放冷し、真空容
器からパイプ状本体を取り出したところ、厚み0.8μ
mのTiAlNx コーティング層がパイプ状本体の表面
に形成されていた。また、同じ条件下でスパッタリング
を30分間継続したところ、TiAlNx コーティング
層は2.4μmと厚くなっていた。TiAlNx コーテ
ィング層は、何れも鮮やかな青みがかったブロンズ色の
金属光沢を呈していた。
ィング層の形成 密閉された真空容器を1×10-5トールの高真空に減圧
した後、Arガスを400〜500cc/分の流量で導
入し、パイプ状本体に−50〜75Vのバイアス電圧を
印加しながら、Ti及びAlを含むターゲット(陰極)
に電流50〜70Aを供給した。これにより、真空容器
の内部にグロー放電が発生し、プラズマ状態が得られ
た。この場合、ターゲットから叩き出されたTi及びA
l原子が雰囲気中のNと反応し、パイプ状本体の表面に
均一なTiAlNx 皮膜が形成された。この条件下で、
スパッタリングを10分間継続した後、放冷し、真空容
器からパイプ状本体を取り出したところ、厚み0.8μ
mのTiAlNx コーティング層がパイプ状本体の表面
に形成されていた。また、同じ条件下でスパッタリング
を30分間継続したところ、TiAlNx コーティング
層は2.4μmと厚くなっていた。TiAlNx コーテ
ィング層は、何れも鮮やかな青みがかったブロンズ色の
金属光沢を呈していた。
【0012】特性試験 厚み2.4μmのセラミックスコーティングが施された
パイプ状本体につき、機械的及び物理的特性を調べた結
果を表1に示す。表1においては、無垢のパイプ状本体
を比較例として掲げている。腰の強さは、片持ち支持し
たパイプ状本体の支持点から長さ20インチの箇所に荷
重10.9kgを加え、1分間保持後に荷重を除き、先
端部の変形量を読み取り、この変形量、すなわち永久歪
みで表した。しなり量は、パイプ状本体の先端に2.7
kgの重錘を取り付けた状態での先端部変位量で表し
た。捩り量は、グリップ部を固定し、ティップ部に所定
のトルクを加えたときの捩れ角度で表した。
パイプ状本体につき、機械的及び物理的特性を調べた結
果を表1に示す。表1においては、無垢のパイプ状本体
を比較例として掲げている。腰の強さは、片持ち支持し
たパイプ状本体の支持点から長さ20インチの箇所に荷
重10.9kgを加え、1分間保持後に荷重を除き、先
端部の変形量を読み取り、この変形量、すなわち永久歪
みで表した。しなり量は、パイプ状本体の先端に2.7
kgの重錘を取り付けた状態での先端部変位量で表し
た。捩り量は、グリップ部を固定し、ティップ部に所定
のトルクを加えたときの捩れ角度で表した。
【0013】
【表1】
【0014】表1から明らかなように、TiN及びTi
AlNx をコーティングしたシャフトは、無垢のパイプ
状本体で作ったシャフトに比較すると、引張り強さや靭
性に実質的な差異がみられないものの、ゴルフクラブ用
シャフトとして要求される腰の強さ及びしなり量に優れ
ていることが判る。このことは、強い鞭打ち効果を示す
ゴルフシャフトが得られることを意味する。以上の実施
例においては、TiN及びTiAlNx をコーティング
した場合を説明した。しかし、本発明はこれに拘束され
るものではなく、他の硬質セラミックス層をスパッタコ
ーティングすることにも同様に適用される。たとえば、
TiAlCx Ny ,TiC等をスパッタコーティングし
た場合でも、同様に鞭打ち効果の大きなシャフトが得ら
れた。
AlNx をコーティングしたシャフトは、無垢のパイプ
状本体で作ったシャフトに比較すると、引張り強さや靭
性に実質的な差異がみられないものの、ゴルフクラブ用
シャフトとして要求される腰の強さ及びしなり量に優れ
ていることが判る。このことは、強い鞭打ち効果を示す
ゴルフシャフトが得られることを意味する。以上の実施
例においては、TiN及びTiAlNx をコーティング
した場合を説明した。しかし、本発明はこれに拘束され
るものではなく、他の硬質セラミックス層をスパッタコ
ーティングすることにも同様に適用される。たとえば、
TiAlCx Ny ,TiC等をスパッタコーティングし
た場合でも、同様に鞭打ち効果の大きなシャフトが得ら
れた。
【0015】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、パイプ状本体にTiN,TiAlNx ,TiAlC
x Ny ,TiC等の硬質セラミックスをスパッタコーテ
ィングすることにより、ゴルフクラブ用シャフトに要求
される腰の強さ,しなり等の特性を改善している。その
ため、鞭打ち効果が大きく、飛距離及び方向性に優れた
ゴルフクラブが得られ、ゴルファーに重宝されるものと
なる。また、硬質セラミックス層は、種類や組成に応じ
種々の色調をもつため、意匠性及び識別性の高いゴルフ
クラブとなる。
は、パイプ状本体にTiN,TiAlNx ,TiAlC
x Ny ,TiC等の硬質セラミックスをスパッタコーテ
ィングすることにより、ゴルフクラブ用シャフトに要求
される腰の強さ,しなり等の特性を改善している。その
ため、鞭打ち効果が大きく、飛距離及び方向性に優れた
ゴルフクラブが得られ、ゴルファーに重宝されるものと
なる。また、硬質セラミックス層は、種類や組成に応じ
種々の色調をもつため、意匠性及び識別性の高いゴルフ
クラブとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳井 彰三 兵庫県尼崎市次屋二丁目3番1号 日新製 鋼株式会社大阪製造所内 (72)発明者 松野 康彦 兵庫県尼崎市次屋二丁目3番1号 日新製 鋼株式会社大阪製造所内 (72)発明者 原田 政治 兵庫県尼崎市次屋二丁目3番1号 日新製 鋼株式会社大阪製造所内
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼素材を造管したパイプ状本体を溶体化
処理し、成形加工した後、析出硬化熱処理を施し、次い
でチタン炭化物,チタン窒化物等の硬質セラミックスを
前記パイプ状本体の表面にスパッタコーティングするこ
とを特徴とするゴルフクラブ用シャフトの製造方法。 - 【請求項2】 析出硬化型ステンレス鋼製のパイプ状本
体と、該パイプ状本体の表面にスパッタコーティングで
形成されたチタン炭化物,チタン窒化物等の硬質セラミ
ックス層とを備えていることを特徴とするゴルフクラブ
用シャフト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5205110A JPH0751416A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5205110A JPH0751416A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0751416A true JPH0751416A (ja) | 1995-02-28 |
Family
ID=16501594
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5205110A Withdrawn JPH0751416A (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0751416A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999028004A1 (en) * | 1997-12-01 | 1999-06-10 | Smith, Earl, F. | Golf shaft and method of making same |
| US6196936B1 (en) * | 1996-01-11 | 2001-03-06 | Molecular Metallurgy, Inc. | Coated golf club component |
| US6796125B2 (en) | 2002-04-25 | 2004-09-28 | Advics Co., Ltd. | Master cylinder |
-
1993
- 1993-08-19 JP JP5205110A patent/JPH0751416A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6196936B1 (en) * | 1996-01-11 | 2001-03-06 | Molecular Metallurgy, Inc. | Coated golf club component |
| WO1999028004A1 (en) * | 1997-12-01 | 1999-06-10 | Smith, Earl, F. | Golf shaft and method of making same |
| US6796125B2 (en) | 2002-04-25 | 2004-09-28 | Advics Co., Ltd. | Master cylinder |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001031 |