JPH0751703B2 - 水分散型感圧性接着剤組成物 - Google Patents

水分散型感圧性接着剤組成物

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JPH0751703B2
JPH0751703B2 JP61226620A JP22662086A JPH0751703B2 JP H0751703 B2 JPH0751703 B2 JP H0751703B2 JP 61226620 A JP61226620 A JP 61226620A JP 22662086 A JP22662086 A JP 22662086A JP H0751703 B2 JPH0751703 B2 JP H0751703B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はアクリル系の水分散型感圧性接着剤組成物に
関する。
〔従来の技術〕
近年、アクリル系感圧性接着剤は、そのすぐれた接着特
性ないし耐久性から、従来の天然ゴム系,合成ゴム系の
感圧性接着剤に代わつて広く普及してきた。また、この
種の接着剤の中でも、最近では有機溶剤を使用しない水
分散型のものが省資源,環境衛生などの観点から研究開
発されている。
このような水分散型の感圧性接着剤は一般に乳化重合法
により調製されている。すなわち、(メタ)アクリル酸
アルキルエステルを必要に応じてアクリル酸、スチレ
ン、酢酸ビニルなどの改質用単量体とともに水媒体中で
乳化重合させることにより調製されており、この方法で
得られる室温で粘着性を有するアクリル系重合体は、溶
液重合で得られる重合体に較べて比較的大きな分子量を
有するものとなるため、感圧性接着剤として比較的高い
凝集力が得られることが知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記の如き従来の水分散型感圧性接着剤
は、水分散系であるが故に温度変化などによつて経日的
に性状が変わり、重合体粒子の一部が沈降したり、また
これに伴つて接着特性、特に接着力や耐反発性が悪くな
るという保存安定性の面での問題があつた。
なお、上記の耐反発性とは、感圧性接着剤の用途がたと
えば金属板やプラスチツク板などを曲面を持つた被着体
に対して屈曲状態に接着させる用途などである場合に特
に要求される特性である。すなわち、屈曲された金属板
やプラスチツク板には復元力が働くため、この復元力に
充分に抗しうるような耐反発性にすぐれていることが要
求される。この耐反発性は主に接着力と凝集力とのバラ
ンス特性にて表わされるものである。
また、上記従来の水分散型の感圧性接着剤は、既述のと
おり、比較的高い凝集力が得られるという利点を有して
いるが、この凝集力をさらに大きくし、特に高温での凝
集力の改善を図るために、乳化重合後の重合体エマルジ
ヨンに有機溶剤タイプにおけるのと同様の外部架橋剤、
たとえばメラミン化合物、エポキシ化合物、金属塩など
を配合する試みがある。ところが、このような外部架橋
剤の配合によつて凝集力をある程度改善できたとして
も、耐反発性が極端に低下してしまうという大きな問題
があつた。
したがつて、この発明は、保存安定性が良好であつて、
保存前はもちろん経日保存後においても接着力、凝集力
および耐反発性の調和が容易で、しかも外部架橋剤の配
合によつて接着力はもちろん耐反発性の低下をきたすこ
となく凝集力を大幅に改善することができるようなアク
リル系の水分散型感圧性接着剤組成物を提供することを
目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討
した結果、従来公知の方法を含む種々の方法で得た分子
内にカルボキシル基を含有するアクリル系重合体の水分
散液に特定の溶剤を含ませるようにしたときには、保存
安定性にすぐれて、初期および経日保存後の接着特性が
良好で、しかも外部架橋剤の配合によつて接着力や耐反
発性の低下をきたすことなく凝集力を大きく改善できる
接着剤組成物が得られるものであることを知り、この発
明を完成するに至つた。
すなわち、この発明は、アルキル基の炭素数が1〜14個
の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする
主単量体90〜99.5重量%とエチレン性不飽和カルボン酸
10〜0.5重量%とからなるコポリマーのガラス転移点が2
50゜K以下となりうる単量体混合物を水媒体中で重合さ
せて得られるアクリル系重合体の水分散液に、25℃での
誘電率が80以上で水の同温度での誘電率より高い溶剤を
含ませてなることを特徴とする水分散型感圧性接着剤組
成物に係るものである。
このように、この発明は、分子内にカルボキシル基を含
有するアクリル系重合体の水分散液に上記特定の溶剤を
含ませることにより、経日保存後に重合体粒子の一部が
沈降したり、接着特性が変化するといつた問題が回避さ
れ、初期および経日保存後においても接着力、凝集力お
よび耐反発性の調和が容易な水分散型感圧性接着剤組成
物を得ることができ、しかもこれに外部架橋剤を配合す
ることによつて接着力や耐反発性の低下をきたすことな
く凝集力を大幅に改善しうるという特徴を有するもので
ある。
このような効果が上記溶剤の使用によつていかなる理由
で発現されるのかは現在のところ必ずしも解明されてい
るとはいえない。推測では、上記溶剤は25℃での誘電率
が80以上であつて、分散媒である水の25℃での誘電率:7
8.5よりも高いために、これが重合体分子内に含まれる
カルボキシル基部分に選択的に作用することによつて、
重合体粒子同志が経日的に凝集融着するのを防ぎ、また
外部架橋剤が上記カルボキシル基部分と架橋反応する際
にその反応を均一に進める役割を果たすものと思われ
る。そして、その結果として前記保存安定性や外部架橋
剤の配合における接着力と耐反発性の維持さらには凝集
力の改善に好結果が得られるものと推定される。
なお、この明細書において、(メタ)アクリル酸とある
はアクリル酸および/またはメタクリル酸を、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルとあるはアクリル酸アルキ
ルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステ
ルを、(メタ)アクリレートとあるはアクリレートおよ
び/またはメタクリレートを、それぞれ意味する。
〔発明の構成・作用〕
この発明においては、まずアクリル系の単量体混合物を
用いてこれを水媒体中で重合させることにより、常温で
接着性を示しうるようなガラス転移点が250゜K以下のア
クリル系重合体の水分散液を調製する。ここで用いる上
記の単量体混合物とは、アルキル基の炭素数が1〜14個
の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする
主単量体と、エチレン性不飽和カルボン酸とからなるも
のである。
主単量体としての(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、接着特性の観点から、アルキル基の炭素数が
1〜14個のものが用いられ、特に好適な例としては、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸イソ
デシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸ラウリルなどが挙げられる。また、主単量体
としては、上記のエステルのほかこれと共重合可能な不
飽和単量体として、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル酢酸ビニル、スチレンまたはその誘導体などを、主
単量体中25重量%以下の割合で使用することができる。
エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、マレイン酸などが用いられ
る。このカルボン酸は接着力の向上に寄与するものであ
る。
主単量体とエチレン性不飽和カルボン酸との使用割合と
しては、主単量体が90〜99.5重量%、エチレン性不飽和
カルボン酸が10〜0.5重量%となるような割合とすべき
である。後者のカルボン酸が0.5重量%に満たないとき
は接着力が低下し、また10重量%を超えてしまうと重合
安定性が損なわれて重合中に凝集物が多く生成するた
め、不適当である。
このような主単量体とエチレン性不飽和カルボン酸とか
らなる単量体混合物は、いうまでもなく、そのコポリマ
ーが感圧接着性を示すようにガラス転移点が250゜K以下
となるような組成とされる。このような組成とされるこ
とにより、高凝集力であるとともに高接着力であり、ま
た耐反発性の良好な感圧性接着剤組成物の調製が可能と
なる。
この単量体混合物の水媒体中での重合は、従来公知の方
法に準じて適宜の乳化剤を用いた乳化重合法を採用して
行うか、あるいは水に重合開始剤としての過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウムの如き過硫酸塩などからなる水
溶性開始剤を添加溶解させておき、これに単量体混合物
を所定の滴下速度で滴下して、通常60〜80℃で反応させ
るという方法で行えばよい。後者の方法では、用いる水
溶性開始剤の分解により生成するイオン性末端基が水媒
体中での重合安定性および重合後のエマルジヨンの安定
性に寄与するため、乳化剤をあえて用いる必要がない。
このようにして得られるアクリル系重合体の水分散液
は、その粘度特性や安定性さらには基材塗布後の乾燥時
間の短縮を考慮して、一般に重合体粒子の濃度、つまり
固型分濃度が50〜65重量%の範囲に調整されているのが
望ましい。
この発明においては、かかる水分散液に25℃での誘電率
が80以上の溶剤を含ませることを大きな特徴としてい
る。ここで、溶剤の25℃での誘電率が80未満、つまり水
のそれと同じかそれ以下となれば、前記したようなこの
発明の効果は得られない。25℃での誘電率が80以上の溶
剤としては、N−メチルアセトアミド、N−メチルホル
ムアミド、ホルムアミド、炭酸エチレンなどが挙げられ
る。
上記特定の溶剤の使用量としては、アクリル系重合体10
0重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重
量部とするのがよい。この溶剤量が少なすぎてはこの発
明の効果が得られず、逆に多くなりすぎると基材へ塗布
後の乾燥で溶剤が完全に飛散せず接着特性を損なうおそ
れがあるため、いずれも好ましくない。
なお、上記の溶剤は、アクリル系重合体の水分散液を調
製したのちにこれに撹拌しながら加えるのが一般的であ
るが、上記重合体の水分散液を調製する際、つまり前記
重合を行う際に、重合時の安定性が阻害されない範囲で
加えるようにしても差し支えない。
この発明においては、上記の方法にて得られる水分散液
をそのまま水分散型感圧性接着剤組成物として使用に供
することができるが、この組成物には必要に応じて着色
剤、充てん剤、老化防止剤、粘着付与剤などの従来公知
の添加剤を適宜配合することができる。その配合量は通
常の量でよい。
また、この発明の水分散型感圧性接着剤組成物には、凝
集力の改善のために各種の外部架橋剤、たとえばエポキ
シ化合物、金属塩、メラミン化合物などを任意に配合す
ることができる。かかる外部架橋剤の配合によつて、接
着力や耐反発性を低下させることなく凝集力を大幅に改
善することができる。外部架橋剤の配合量としては、ア
クリル系重合体100重量部に対して通常5重量部以下と
するのがよい。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、25℃での誘電率が80
以上で水の同温度での誘電率より高い溶剤を含ませるよ
うにしたことにより、保存安定性にすぐれて初期および
長期保存後の接着特性が良好であり、しかも外部架橋剤
の配合によつて接着力や耐反発性を低下させることなく
凝集力を大幅に改善しうるアクリル系の水分散型感圧性
接着剤組成物を提供することができる。
また、この接着剤組成物は、上記溶剤の使用によつて低
チキソトロピー性となり、基材などに塗布した際の塗布
面の平滑性が良好となるため、接着面積の増大に寄与さ
せることができる。
したがつて、この発明のアクリル系の水分散型感圧性接
着剤組成物は、一般の感圧性接着テープ、シート、ラベ
ル類などの用途のほか、耐反発性が特に要求される各種
用途に対しても非常に有用である。
〔実 施 例〕
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明
する。なお、以下において部とあるは重量部を、%とあ
るは重量%を、それぞれ意味する。また、接着力,凝集
力,耐反発性は、下記の方法にて測定したものである。
〈接 着 力〉 25μm厚のポリエステルフイルムの両面に感圧性接着剤
組成物を乾燥後の厚みが片面50μmとなるように塗布
し、100℃で3分間乾燥して両面接着テープをつくり、J
IS Z−1528により180度引き剥がし接着力(g/20mm
幅)を測定した。
〈凝 集 力〉 接着力試験と同様の両面接着テープをつくり、これを2
枚のベークライト板に25mm×25mmの接着面積で貼り合わ
せ、40℃および80℃で1kgの荷重をかけてベークライト
板が落下するまでの時間(分)を測定した。
〈耐反発性〉 0.3mm厚のアルミニウム板の片面に感圧性接着剤組成物
を乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布し、100℃で
3分間乾燥したのち、10mm×80mmの大きさに切断して試
験片をつくり、この試験片を50mm径のアルミニウム製円
柱に屈曲して貼りつけ、その後40℃で24時間保存したと
きに、試験片が円柱から浮き上がつた距離(mm)を測定
した。
実施例1 温度計,撹拌機,窒素導入管および還流冷却管を備えた
反応器内に、過硫酸カリウム0.6部を溶解してなる蒸留
水100部を投入し、窒素気流下で80℃に加温したのち、
アクリル酸2−エチルヘキシル53%とアクリル酸エチル
44%とアクリル酸3%とからなる単量体混合物(コポリ
マーのガラス転移点221゜K)150部を、3時間かけて連
続的に滴下して重合反応を行うことにより、固型分濃度
が60%のアクリル系重合体の水分散液を調製した。
この水分散液に、アクリル系重合体100部に対して3部
のN−メチルアセトアミド誘電率191.3(ただし、32℃
での誘電率)を加え、均一に撹拌してこの発明に係る水
分散型感圧製接着剤組成物とした。
比較例1 実施例1で得た固型分濃度が60%のアクリル系重合体の
水分散液をそのまま比較用の水分散型感圧性接着剤組成
物とした。
上記の実施例1および比較例1の各組成物につき、初期
および40℃で60日間保存したのちの保存後の接着特性を
調べた結果は、下記の第1表に示されるとおりであつ
た。また、上記保存後に各組成物の性状を肉眼にて調べ
たところ、実施例1ではなんらの変化は認められなかつ
たが、比較例1では重合体粒子が一部沈降しているのが
認められた。
実施例2 実施例1と同様の反応器内に、過硫酸アンモニウム0.3
部を溶解してなる蒸留水40部を投入し、窒素気流下で80
℃に加温した。ついで、ラウリル硫酸ナトリウムとノイ
ゲンEA170(第一工業製薬社製の商品名)との重量比1:1
の混合乳化剤1部を溶解させてなる蒸留水60部に、アク
リル酸n−ブチル85%と酢酸ビニル10%とアクリル酸5
%とからなる単量体混合物(コポリマーのガラス転移点
235゜K)150部を乳化混合した乳化液をつくり、これを
前記加温された反応器内に4時間かけて連続的に滴下し
て重合反応を行うことにより、固型分濃度が60%のアク
リル系重合体の水分散液を得た。
この水分散液に、アクリル系重合体100部に対して4部
のN−メチルホルムアミド(25℃での誘電率182.4)を
加え、さらにエポキシ系架橋剤(日産化学社製の商品名
TEPIC)0.1部を水3部に溶解させてなる水溶液を加え、
均一に撹拌してこの発明に係る水分散型感圧性接着剤組
成物とした。
比較例2 N−メチルホルムアミドを加えなかつた以外は、実施例
2と同様にして比較用の水分散型感圧性接着剤組成物を
得た。
上記実施例2および比較例2の各組成物につき、接着特
性を調べた結果は、下記の第2表に示されるとおりであ
つた。
以上の第1表,第2表の結果から明らかなように、この
発明によれば本文詳記のとおりの接着特性、保存安定性
にすぐれる水分散型感圧性接着剤組成物が得られるもの
であることが判る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−111878(JP,A) 特開 昭56−131611(JP,A) 特公 昭47−51808(JP,B1) 溶剤ハンドブック P.7〜10 (昭和 39年4月15日第2刷 産業図書株式会社発 行)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキル基の炭素数が1〜14個の(メタ)
    アクリル酸アルキルエステルを主成分とする主単量体90
    〜99.5重量%とエチレン性不飽和カルボン酸10〜0.5重
    量%とからなるコポリマーのガラス転移点が250゜K以
    下となりうる単量体混合物を水媒体中で重合させて得ら
    れるアクリル系重合体の水分散液に、25℃での誘電率が
    80以上で水の同温度での誘電率より高い溶剤を含ませて
    なることを特徴とする水分散型感圧性接着剤組成物。
  2. 【請求項2】25℃での誘電率が80以上で水の同温度での
    誘電率より高い溶剤をアクリル系重合体100重量部に対
    して0.1〜20重量部含ませてなる特許請求の範囲第
    (1)項記載の水分散型感圧性接着剤組成物。
  3. 【請求項3】25℃での誘電率が80以上で水の同温度での
    誘電率より高い溶剤がN−メチルアセトアミド、N−メ
    チルホルムアミド、ホルムアミドおよび炭酸エチレンの
    中から選ばれた少なくとも一種である特許請求の範囲第
    (1)項または第(2)項記載の水分散型感圧性接着剤
    組成物。
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JPS58111878A (ja) * 1981-12-25 1983-07-04 Hitachi Chem Co Ltd 粘着フイルム用粘着剤組成物

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溶剤ハンドブックP.7〜10(昭和39年4月15日第2刷産業図書株式会社発行)

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