JPH0753884B2 - 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法Info
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- JPH0753884B2 JPH0753884B2 JP1095929A JP9592989A JPH0753884B2 JP H0753884 B2 JPH0753884 B2 JP H0753884B2 JP 1095929 A JP1095929 A JP 1095929A JP 9592989 A JP9592989 A JP 9592989A JP H0753884 B2 JPH0753884 B2 JP H0753884B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、トランス等の鉄心として使用される磁気特性
の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
一方向性電磁鋼板は、主にトランスその他の電気機器の
鉄心材料として使用されており、励磁特性、鉄損特性等
の磁気特性に優れていることが要求される。励磁特性を
表す数値としては、磁場の強さ800A/mにおける磁束密度
B8が通常使用される。また、鉄損特性を表す数値として
は、周波数50Hzで1.7テスラー(T)まで磁化したとき
の1kg当りの鉄損W17/50を使用している。磁束密度は、
鉄損特性の最大支配因子であり、一般的にいって磁束密
度が高いほど鉄損特性が良好になる。なお、一般的に磁
束密度を高くすると二次再結晶粒が大きくなり、鉄損特
性が不良となる場合がある。これに対しては、磁区制御
により、二次再結晶粒の粒径に拘らず、鉄損特性を改善
することができる。
鉄心材料として使用されており、励磁特性、鉄損特性等
の磁気特性に優れていることが要求される。励磁特性を
表す数値としては、磁場の強さ800A/mにおける磁束密度
B8が通常使用される。また、鉄損特性を表す数値として
は、周波数50Hzで1.7テスラー(T)まで磁化したとき
の1kg当りの鉄損W17/50を使用している。磁束密度は、
鉄損特性の最大支配因子であり、一般的にいって磁束密
度が高いほど鉄損特性が良好になる。なお、一般的に磁
束密度を高くすると二次再結晶粒が大きくなり、鉄損特
性が不良となる場合がある。これに対しては、磁区制御
により、二次再結晶粒の粒径に拘らず、鉄損特性を改善
することができる。
この一方向性電磁鋼板は、最終仕上焼鈍工程で二次再結
晶を起こさせ、鋼板面に{110}、圧延方向に<001>軸
をもったいわゆるゴス組織を発達させることにより、製
造されている。良好な磁気特性を得るためには、磁化容
易軸である<001>を圧延方向に高度に揃えることが必
要である。
晶を起こさせ、鋼板面に{110}、圧延方向に<001>軸
をもったいわゆるゴス組織を発達させることにより、製
造されている。良好な磁気特性を得るためには、磁化容
易軸である<001>を圧延方向に高度に揃えることが必
要である。
このような高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法とし
ては、80%以上の最終強圧下冷延を特徴とする方法(特
公昭40−15644号公報等)及び40〜85%の最終弱圧下冷
延を特徴とする方法(特公昭51−13469号公報等)が代
表的である。前者においてはMnSおよびAlNを後者ではMn
S、MnSe、Sb等を主なインヒビターとして用いており、
これらインヒビターの種類に応じて適正な磁気特性を得
られる最終冷延率が変るものと考えられてきた。
ては、80%以上の最終強圧下冷延を特徴とする方法(特
公昭40−15644号公報等)及び40〜85%の最終弱圧下冷
延を特徴とする方法(特公昭51−13469号公報等)が代
表的である。前者においてはMnSおよびAlNを後者ではMn
S、MnSe、Sb等を主なインヒビターとして用いており、
これらインヒビターの種類に応じて適正な磁気特性を得
られる最終冷延率が変るものと考えられてきた。
ところで、一方向性電磁鋼板の製造においては通常、熱
延後、組織の均一化、析出処理等を目的として熱延板焼
鈍が行われている。例えばAlNを主インヒビターとする
製造方法においては、特公昭46−23820号公報に示すよ
うに熱延板焼鈍においてAlNの析出処理を行ってインヒ
ビターを制御する方法がとられている。
延後、組織の均一化、析出処理等を目的として熱延板焼
鈍が行われている。例えばAlNを主インヒビターとする
製造方法においては、特公昭46−23820号公報に示すよ
うに熱延板焼鈍においてAlNの析出処理を行ってインヒ
ビターを制御する方法がとられている。
通常一方向性電磁鋼板は鋳造−熱延−焼鈍−冷延−脱炭
焼鈍−仕上焼鈍のような主工程を経て製造され、多量の
エネルギーを必要としており、加えて普通鋼製造プロセ
ス等と比較して製造コストも高くなっている。
焼鈍−仕上焼鈍のような主工程を経て製造され、多量の
エネルギーを必要としており、加えて普通鋼製造プロセ
ス等と比較して製造コストも高くなっている。
近年多量のエネルギー消費をするこのような製造工程に
対する見直しが進められ、工程の簡省略化の要請が強ま
ってきた。このような要請を答えるべく、例えば、AlN
を主インヒビターとする製造方法において、熱延板焼鈍
でのAlNの析出処理を、熱延後の高温巻取で代替する方
法(特公昭59−45730号公報)が提案された。確かにこ
の方法によって、熱延板焼鈍を省略しても、磁気特性を
ある程度確保することはできるが、5〜20トンのコイル
状で巻取られる通常の方法においては、冷却過程でコイ
ル内での場所的な熱履歴の差が生じ、必然的にAlNの析
出が不均一となり最終的な磁気特性はコイル内の場所に
よって変動し、歩留が低下する結果となる。
対する見直しが進められ、工程の簡省略化の要請が強ま
ってきた。このような要請を答えるべく、例えば、AlN
を主インヒビターとする製造方法において、熱延板焼鈍
でのAlNの析出処理を、熱延後の高温巻取で代替する方
法(特公昭59−45730号公報)が提案された。確かにこ
の方法によって、熱延板焼鈍を省略しても、磁気特性を
ある程度確保することはできるが、5〜20トンのコイル
状で巻取られる通常の方法においては、冷却過程でコイ
ル内での場所的な熱履歴の差が生じ、必然的にAlNの析
出が不均一となり最終的な磁気特性はコイル内の場所に
よって変動し、歩留が低下する結果となる。
そこで本発明者らは、従来のこの様なインヒビターに主
眼をおいた硬直した工程設計を改め、金属物理の素現象
に立ち戻り、まったく異った観点から製品の磁気特性を
高める工程設計を行って、熱延板焼鈍の簡省略化を試み
ることとした。従来の一方向性電磁鋼板の適正冷延率と
インヒビターの関係に対する考え方の代表的なものは次
の2つである。
眼をおいた硬直した工程設計を改め、金属物理の素現象
に立ち戻り、まったく異った観点から製品の磁気特性を
高める工程設計を行って、熱延板焼鈍の簡省略化を試み
ることとした。従来の一方向性電磁鋼板の適正冷延率と
インヒビターの関係に対する考え方の代表的なものは次
の2つである。
(1)最終冷延率が高いほど、一次再結晶粒の正常粒成
長の駆動力が高まるので、正常粒成長を抑制して、二次
再結晶を安定化させ集積度の高い{110}<001>二次再
結晶粒を発生させるには、微細析出分散相によるインヒ
ビター効果をより強くする必要があるという考え方。
長の駆動力が高まるので、正常粒成長を抑制して、二次
再結晶を安定化させ集積度の高い{110}<001>二次再
結晶粒を発生させるには、微細析出分散相によるインヒ
ビター効果をより強くする必要があるという考え方。
(2)最終冷延率が支配的である一次再結晶集合組織中
の{110}<001>方位又はその対応方位の集積度が高い
ほど、集積度の高い{110}<001>二次再結晶粒が発生
するが、発生する二次再結晶方位の分散の程度を決める
のがインヒビター強度(Zener因子)であるという考え
方。
の{110}<001>方位又はその対応方位の集積度が高い
ほど、集積度の高い{110}<001>二次再結晶粒が発生
するが、発生する二次再結晶方位の分散の程度を決める
のがインヒビター強度(Zener因子)であるという考え
方。
この様な考え方は、二次再結晶現象のみに着目した工程
設計の考え方であり、その二次再結晶に先立つ、冷延で
の歪蓄積、結晶回転及び引き続く焼鈍での回復、再結晶
及び粒成長といった素現象に注意がほとんど払われてい
ない。本発明者らはこの様な素現象には冷延前鋼板の性
状が影響するだろうという予測の元に研究を進め、従来
とまったく異った観点から製品の磁気特性を高める工程
設計を行った。
設計の考え方であり、その二次再結晶に先立つ、冷延で
の歪蓄積、結晶回転及び引き続く焼鈍での回復、再結晶
及び粒成長といった素現象に注意がほとんど払われてい
ない。本発明者らはこの様な素現象には冷延前鋼板の性
状が影響するだろうという予測の元に研究を進め、従来
とまったく異った観点から製品の磁気特性を高める工程
設計を行った。
本発明においては、その目的を達成するために通常の成
分からなる珪素鋼スラブを熱延し、引き続き通常の1回
冷延工程で得られた珪素鋼冷延板に通常の工程を施して
一方向性電磁鋼板を製造する方法において、再結晶率10
0%未満の冷延前鋼板に対して、冷延率77〜93%の冷延
を施すことを特徴とする。さらにこの特徴に加えて、冷
延前の鋼板の再結晶率(FR(%))、冷延率(CR
(%))とするとき、冷延は下記の式を満足する如く施
すことによって一層磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板
が得られる。
分からなる珪素鋼スラブを熱延し、引き続き通常の1回
冷延工程で得られた珪素鋼冷延板に通常の工程を施して
一方向性電磁鋼板を製造する方法において、再結晶率10
0%未満の冷延前鋼板に対して、冷延率77〜93%の冷延
を施すことを特徴とする。さらにこの特徴に加えて、冷
延前の鋼板の再結晶率(FR(%))、冷延率(CR
(%))とするとき、冷延は下記の式を満足する如く施
すことによって一層磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板
が得られる。
0.05×FR+77≦CR≦0.05×FR+88 〔作 用〕 本発明が対象としている一方向性電磁鋼板は、従来用い
られている製鋼法で得られた溶鋼を連続鋳造法或いは造
塊法で鋳造し、必要に応じて分塊工程を挟んでスラブと
し、引き続き熱間圧延して熱延板とし、次いでこの熱延
板に必要に応じて焼鈍を施し、次いで、冷延、脱炭焼
鈍、最終仕上焼鈍を順次行うことによって製造される。
られている製鋼法で得られた溶鋼を連続鋳造法或いは造
塊法で鋳造し、必要に応じて分塊工程を挟んでスラブと
し、引き続き熱間圧延して熱延板とし、次いでこの熱延
板に必要に応じて焼鈍を施し、次いで、冷延、脱炭焼
鈍、最終仕上焼鈍を順次行うことによって製造される。
本発明者らは、従来のインヒビターに主眼を置いた硬直
した工程設計を改め、まったく異った観点から工程設計
を行うことを考えた。具体的には、インヒビターの種
類、量等に応じて、冷延率を選ぶ従来のやり方を見直す
こととした。本発明者らは冷延前の鋼板の性状と製品の
磁気特性を良好とする冷延率(適正冷延率)との関係を
種々の観点から広範囲にわたって研究したところ、冷延
前鋼板の性状と適正冷延率との間に極めて密接な関係が
あることを確かめた。以下、実験結果を基に説明する。
した工程設計を改め、まったく異った観点から工程設計
を行うことを考えた。具体的には、インヒビターの種
類、量等に応じて、冷延率を選ぶ従来のやり方を見直す
こととした。本発明者らは冷延前の鋼板の性状と製品の
磁気特性を良好とする冷延率(適正冷延率)との関係を
種々の観点から広範囲にわたって研究したところ、冷延
前鋼板の性状と適正冷延率との間に極めて密接な関係が
あることを確かめた。以下、実験結果を基に説明する。
第1図は冷延前鋼板の再結晶率(板厚方向の各点の平均
値)が100%又は100%未満の場合の冷延率と製品の磁束
密度の関係を表したグラフである。ここではC:0.021〜
0.100重量%、Si:3.2〜3.5重量%、酸可溶性Al:0.010〜
0.045重量%、N:0.0030〜0.0100重量%、S:0.0030〜0.0
300重量%、Mn:0.070〜0.500重量%を含有し、残部Fe及
び不可避的不純物からなるスラブを1150〜1400℃に加熱
し、1.6〜4.0mm厚の熱延板とした。この時、熱延開始温
度を700〜1350℃、熱延各パスの圧下率を10〜80%と
し、その配分も種々の条件で行い、熱延後水冷開始まで
の時間を0.1秒〜100秒までとり、また、巻取温度を100
〜800℃とした。次いでこの熱延板を700〜1200℃の温度
で熱延板焼鈍又は熱延板焼鈍なしの条件で処理し、次い
で70〜98%の冷延率で最終強圧下冷延を行って最終板厚
0.100〜0.480mm厚の冷延板とし、830〜1000℃の温度で
脱炭焼鈍を行い、引き続いてMgOを主成分とする焼鈍分
離剤を塗布して最終焼鈍を行った。
値)が100%又は100%未満の場合の冷延率と製品の磁束
密度の関係を表したグラフである。ここではC:0.021〜
0.100重量%、Si:3.2〜3.5重量%、酸可溶性Al:0.010〜
0.045重量%、N:0.0030〜0.0100重量%、S:0.0030〜0.0
300重量%、Mn:0.070〜0.500重量%を含有し、残部Fe及
び不可避的不純物からなるスラブを1150〜1400℃に加熱
し、1.6〜4.0mm厚の熱延板とした。この時、熱延開始温
度を700〜1350℃、熱延各パスの圧下率を10〜80%と
し、その配分も種々の条件で行い、熱延後水冷開始まで
の時間を0.1秒〜100秒までとり、また、巻取温度を100
〜800℃とした。次いでこの熱延板を700〜1200℃の温度
で熱延板焼鈍又は熱延板焼鈍なしの条件で処理し、次い
で70〜98%の冷延率で最終強圧下冷延を行って最終板厚
0.100〜0.480mm厚の冷延板とし、830〜1000℃の温度で
脱炭焼鈍を行い、引き続いてMgOを主成分とする焼鈍分
離剤を塗布して最終焼鈍を行った。
第1図から明らかなように、100%未満の再結晶率の冷
延前鋼板を77〜93%の冷延率で冷延を施した場合に、B8
≦1.88Tの高い磁束密度が得られている。また本発明者
らはこの新知見をさらに詳細に検討した。
延前鋼板を77〜93%の冷延率で冷延を施した場合に、B8
≦1.88Tの高い磁束密度が得られている。また本発明者
らはこの新知見をさらに詳細に検討した。
第2図は、第1図で磁束密度が良好であった冷延前鋼板
の再結晶率が100%未満で、かつ、77〜93%の冷延率の
条件における冷延前鋼板の再結晶率と冷延率が製品の磁
束密度に与える影響を表したグラフである。
の再結晶率が100%未満で、かつ、77〜93%の冷延率の
条件における冷延前鋼板の再結晶率と冷延率が製品の磁
束密度に与える影響を表したグラフである。
第2図から明らかなように、冷延前の鋼板の再結晶率
(FR(%))、冷延率(CR(%))とするとき、FRとCR
が 0.05×FR+77≦CR≦0.05×FR+88 なる条件を満す時に、B8≧1.90Tの高い磁束密度が得ら
れている。
(FR(%))、冷延率(CR(%))とするとき、FRとCR
が 0.05×FR+77≦CR≦0.05×FR+88 なる条件を満す時に、B8≧1.90Tの高い磁束密度が得ら
れている。
この時、冷延前鋼板の再結晶率は、本発明者らが開発し
たECP(Electron channelling pattern)を画像解析し
て結晶歪を測定する方法(日本金属学会秋期講演大会概
要集(1988.11)P289)を用いて測定し、ほぼランダム
方位を有する標準試料の焼鈍板に1.5%冷延した場合のE
CPの鮮明度より高い値を示す粒の面積率(低歪粒の面積
率)を再結晶率と呼んでいる。従来、珪素鋼の熱延板又
は熱延板焼鈍後の鋼板の再結晶率は、目視判定で行われ
ていたが、この方法では当然のことながら測定者によっ
て値が異り、客観性に欠けていた。そしてこの主な原因
は、熱延及び熱延板焼鈍で起る再結晶の中に、(1)核
生成−成長型再結晶、(2)その場再結晶の2つの再結
晶が混じっているためであった。他方、例えば70〜90%
の冷延後の再結晶の場合、(1)の再結晶が主であり、
目視判定でも正確な再結晶率を測定することが可能であ
る。本発明者らは(1)型の再結晶が主である88%冷延
率の場合の珪素鋼の冷延再結晶過程を上記の方法で詳細
に調査し、ECP鮮明度が再結晶が生じると急激に高まる
こと及び焼鈍中再結晶完了後さらにECP鮮明度が高まる
(歪が低下する)ことを解明した。そして、上記標準試
料の焼鈍板に1.5%冷延した場合のECPの鮮明度より高い
場合には、上記88%冷延し、焼鈍した場合のECPの鮮明
度の測定箇所が再結晶状態にあると判定できることがわ
かった。そこで、この判定基準を用いて従来不可能であ
った熱延板、熱延板焼鈍後の板の再結晶率の正確な測定
を行っている。
たECP(Electron channelling pattern)を画像解析し
て結晶歪を測定する方法(日本金属学会秋期講演大会概
要集(1988.11)P289)を用いて測定し、ほぼランダム
方位を有する標準試料の焼鈍板に1.5%冷延した場合のE
CPの鮮明度より高い値を示す粒の面積率(低歪粒の面積
率)を再結晶率と呼んでいる。従来、珪素鋼の熱延板又
は熱延板焼鈍後の鋼板の再結晶率は、目視判定で行われ
ていたが、この方法では当然のことながら測定者によっ
て値が異り、客観性に欠けていた。そしてこの主な原因
は、熱延及び熱延板焼鈍で起る再結晶の中に、(1)核
生成−成長型再結晶、(2)その場再結晶の2つの再結
晶が混じっているためであった。他方、例えば70〜90%
の冷延後の再結晶の場合、(1)の再結晶が主であり、
目視判定でも正確な再結晶率を測定することが可能であ
る。本発明者らは(1)型の再結晶が主である88%冷延
率の場合の珪素鋼の冷延再結晶過程を上記の方法で詳細
に調査し、ECP鮮明度が再結晶が生じると急激に高まる
こと及び焼鈍中再結晶完了後さらにECP鮮明度が高まる
(歪が低下する)ことを解明した。そして、上記標準試
料の焼鈍板に1.5%冷延した場合のECPの鮮明度より高い
場合には、上記88%冷延し、焼鈍した場合のECPの鮮明
度の測定箇所が再結晶状態にあると判定できることがわ
かった。そこで、この判定基準を用いて従来不可能であ
った熱延板、熱延板焼鈍後の板の再結晶率の正確な測定
を行っている。
冷延前の鋼板の再結晶率、冷延率と製品の磁束密度の間
に、第1図、第2図に示した関係が成立する理由につい
ては必ずしも明らかではないが、本発明者等は次のよう
に推察している。
に、第1図、第2図に示した関係が成立する理由につい
ては必ずしも明らかではないが、本発明者等は次のよう
に推察している。
第3図は熱延板焼鈍なし、熱延板焼鈍ありの場合の冷延
率と製品の磁束密度の関係を表したグラフである。ま
た、第4図は、冷延前鋼板の集合組織(板厚中心)(ベ
クトル法による三次元解析結果)の例である。この場
合、C:0.053重量%,Si:3.28%重量%,Mn:0.16重量%,S:
0.007%重量%,酸可溶性Al:0.027重量%,N:0.0076重量
%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる40mm厚
のスラブを1150℃に加熱した後、圧延開始温度を1051
℃、778℃の2水準とし、40→23→12→6→3.7→2.3
→1.8(mm)なるパススケジュールで熱延し、1秒後に
水冷を行い550℃まで水冷した後、550℃に1時間保持し
て炉冷する巻取りシミュレーションを施した。この時圧
延終了温度は各々925℃、754℃であった。この熱延
板を引き続き、(a)熱延板焼鈍なし、(b)1120℃に
30秒保持後900℃に30秒保持して急冷なる熱延板焼鈍あ
り、の2水準の条件で処理した。この時の冷延前鋼板の
再結晶率は各々−(a):55%、−(b):100%、
−(a):8%、−(b):100%であった。次いでこ
の冷延前鋼板を冷延率70〜94%で冷延し、0.100〜0.54m
m厚の最終冷延板とし、次いで脱炭焼鈍、最終仕上焼鈍
を施した。
率と製品の磁束密度の関係を表したグラフである。ま
た、第4図は、冷延前鋼板の集合組織(板厚中心)(ベ
クトル法による三次元解析結果)の例である。この場
合、C:0.053重量%,Si:3.28%重量%,Mn:0.16重量%,S:
0.007%重量%,酸可溶性Al:0.027重量%,N:0.0076重量
%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる40mm厚
のスラブを1150℃に加熱した後、圧延開始温度を1051
℃、778℃の2水準とし、40→23→12→6→3.7→2.3
→1.8(mm)なるパススケジュールで熱延し、1秒後に
水冷を行い550℃まで水冷した後、550℃に1時間保持し
て炉冷する巻取りシミュレーションを施した。この時圧
延終了温度は各々925℃、754℃であった。この熱延
板を引き続き、(a)熱延板焼鈍なし、(b)1120℃に
30秒保持後900℃に30秒保持して急冷なる熱延板焼鈍あ
り、の2水準の条件で処理した。この時の冷延前鋼板の
再結晶率は各々−(a):55%、−(b):100%、
−(a):8%、−(b):100%であった。次いでこ
の冷延前鋼板を冷延率70〜94%で冷延し、0.100〜0.54m
m厚の最終冷延板とし、次いで脱炭焼鈍、最終仕上焼鈍
を施した。
第3図より明らかなように冷延前鋼板の再結晶率が低い
ほど製品の磁束密度を最高とする冷延率(最適冷延率)
が低くなることがわかる。また、第4図から明らかなよ
うに、冷延前鋼板の再結晶率が低いほど冷延前鋼板の
{100}<011>方位粒が多いことがわかる。
ほど製品の磁束密度を最高とする冷延率(最適冷延率)
が低くなることがわかる。また、第4図から明らかなよ
うに、冷延前鋼板の再結晶率が低いほど冷延前鋼板の
{100}<011>方位粒が多いことがわかる。
鉄鋼の冷延における結晶回転に関する研究においては、
例えば冷延前の{110}<001>方位は冷延後に{11
1}<112>方位へと回転する、冷延前の{111}<112
>方位は冷延後に{211}<011>方位へと回転する、
冷延の最終安定方位は{100}<011>又は{211}<011
>である等の報告がある。冷延における結晶回転は、特
定のすべり面とすべり方向(すべり系)に転位が運動し
て生じるものであり、当然、冷延前の結晶方位が異れ
ば、冷延後の結晶方位に差異が生じる。一方第4図から
明らかなように、冷延前鋼板の再結晶率が低いほど冷延
最終安定方位である{100}<011>が多いことがわか
る。これは、再結晶率100%未満である冷延前鋼板は再
結晶率100%である冷延前鋼板にあたかも冷延を加えた
かのような集合組織をもっていることを示している。従
って例えば、80%程度の冷延率での冷延後に同様の集合
組織を得るためには、冷延前鋼板の再結晶率が低いほど
冷延率を低める必要がある。
例えば冷延前の{110}<001>方位は冷延後に{11
1}<112>方位へと回転する、冷延前の{111}<112
>方位は冷延後に{211}<011>方位へと回転する、
冷延の最終安定方位は{100}<011>又は{211}<011
>である等の報告がある。冷延における結晶回転は、特
定のすべり面とすべり方向(すべり系)に転位が運動し
て生じるものであり、当然、冷延前の結晶方位が異れ
ば、冷延後の結晶方位に差異が生じる。一方第4図から
明らかなように、冷延前鋼板の再結晶率が低いほど冷延
最終安定方位である{100}<011>が多いことがわか
る。これは、再結晶率100%未満である冷延前鋼板は再
結晶率100%である冷延前鋼板にあたかも冷延を加えた
かのような集合組織をもっていることを示している。従
って例えば、80%程度の冷延率での冷延後に同様の集合
組織を得るためには、冷延前鋼板の再結晶率が低いほど
冷延率を低める必要がある。
冷延前鋼板の再結晶率が低いほど、{100}<011>が多
い理由について本発明者らは次のように推察している。
例えば、熱延における中心層の結晶回転は冷延での結晶
回転と類似しており、圧延によって{100}<011>方位
粒は増加する傾向にある。一方、パス間及び熱延終了後
の空冷中に再結晶に伴う結晶方位変化が生じるが、その
再結晶で{100}<011>方位粒が発生することはほとん
どなく、むしろ他の方位の再結晶粒に、{100}<011>
方位粒は侵食されて、減少していく。従って熱延での累
積圧下率が同じでも、熱延での再結晶が生じやすい条件
での熱延の場合{100}<011>方位粒が少ない傾向があ
る。また、熱延板焼鈍での再結晶に伴っても{100}<0
11>方位粒は他の方位の再結晶粒に侵食されて減少して
いく傾向がある。従って、温度が高い等再結晶しやすい
条件での熱延板焼鈍の場合{100}<011>方位粒が減少
する傾向がある。
い理由について本発明者らは次のように推察している。
例えば、熱延における中心層の結晶回転は冷延での結晶
回転と類似しており、圧延によって{100}<011>方位
粒は増加する傾向にある。一方、パス間及び熱延終了後
の空冷中に再結晶に伴う結晶方位変化が生じるが、その
再結晶で{100}<011>方位粒が発生することはほとん
どなく、むしろ他の方位の再結晶粒に、{100}<011>
方位粒は侵食されて、減少していく。従って熱延での累
積圧下率が同じでも、熱延での再結晶が生じやすい条件
での熱延の場合{100}<011>方位粒が少ない傾向があ
る。また、熱延板焼鈍での再結晶に伴っても{100}<0
11>方位粒は他の方位の再結晶粒に侵食されて減少して
いく傾向がある。従って、温度が高い等再結晶しやすい
条件での熱延板焼鈍の場合{100}<011>方位粒が減少
する傾向がある。
一方、冷延再結晶での核発生頻度等再結晶現象に冷延後
の歪量(転位密度)が支配的影響を与えることは従来か
ら知られている。冷延前鋼板の再結晶率が低いほど歪量
は多く、冷延後でもその影響は継承され、歪量は多い傾
向がある。従って、例えば80%程度の冷延率での冷延で
同様の歪量を得るためには、冷延前鋼板の再結晶率が低
いほど、冷延率を低める必要がある。
の歪量(転位密度)が支配的影響を与えることは従来か
ら知られている。冷延前鋼板の再結晶率が低いほど歪量
は多く、冷延後でもその影響は継承され、歪量は多い傾
向がある。従って、例えば80%程度の冷延率での冷延で
同様の歪量を得るためには、冷延前鋼板の再結晶率が低
いほど、冷延率を低める必要がある。
上記の如く、冷延での結晶回転、冷延再結晶現象を製品
の磁束密度が良好になるような状態にするためには、冷
延前鋼板の再結晶率が低いほど、冷延率を低める必要が
ある。
の磁束密度が良好になるような状態にするためには、冷
延前鋼板の再結晶率が低いほど、冷延率を低める必要が
ある。
次いで、本発明の各要件について説明する。
本発明で使用されるスラブは重量でC:0.021〜0.100%、
Si:2.5〜4.5%ならびに通常のインヒビター成分を含み
残余はFeおよび不可避的不純物よりなる。
Si:2.5〜4.5%ならびに通常のインヒビター成分を含み
残余はFeおよび不可避的不純物よりなる。
次に上記成分の限定理由について述べる。
Cは0.021%未満にすると二次再結晶が不安定となり、
かつ、二次再結晶した場合でもB8>1.80(T)が得がた
く好ましくなく、また、0.100%を超えると脱炭不良が
発生して好ましくない。
かつ、二次再結晶した場合でもB8>1.80(T)が得がた
く好ましくなく、また、0.100%を超えると脱炭不良が
発生して好ましくない。
又、Siについては4.5%を超えると冷延が困難となり好
ましくなく、2.5%未満では良好な磁気特性を得ること
が困難となり好ましくない。また、インヒビター構成元
素として、必要に応じてAl,N,Mn,S,Se,Sb,B,Cu,Bi,Nb,C
r,Sn,Ti等を添加することもできる。
ましくなく、2.5%未満では良好な磁気特性を得ること
が困難となり好ましくない。また、インヒビター構成元
素として、必要に応じてAl,N,Mn,S,Se,Sb,B,Cu,Bi,Nb,C
r,Sn,Ti等を添加することもできる。
このスラブの加熱温度は、特に限定されるものではない
が、コストの面から1300℃以下とすることが好ましい。
が、コストの面から1300℃以下とすることが好ましい。
加熱されたスラブは、引き続き熱延されて熱延板とな
る。
る。
熱延工程は、通常、100〜400mm厚のスラブを加熱した
後、いづれも複数回のパスで行う粗圧延と仕上圧延より
成る。粗圧延の方法については特に限定するものではな
く、通常の方法で行われる。仕上圧延は通常4〜10パス
の高速連続圧延で行われる。通常、仕上圧延の圧下配分
は前段が圧下率が高く後段に行くほど圧下率を下げて形
状を良好なものとしている。圧延速度は通常、100〜300
0m/minとなっており、パス間の時間は0.01〜100秒とな
っている。仕上圧延の圧下率、圧下配分及び最終パス後
の冷却条件は熱延板の再結晶率に影響を与え、仕上後
段、特に最終パスの圧下率が高いほど、熱延終了後、鋼
板を高温に保つ時間が長いほど熱延板の再結晶率が高
い。また熱延後の巻取温度に関しては特に限定するもの
ではないが、700℃以上になると冷却時のコイル内の熱
履歴の差に起因して、コイル内にAlN等析出物の析出状
態のバラツキ、表面脱炭状態のバラツキ、金属組織のバ
ラツキ等が生じ、製品の磁気特性にバラツキが生じて好
ましくない。
後、いづれも複数回のパスで行う粗圧延と仕上圧延より
成る。粗圧延の方法については特に限定するものではな
く、通常の方法で行われる。仕上圧延は通常4〜10パス
の高速連続圧延で行われる。通常、仕上圧延の圧下配分
は前段が圧下率が高く後段に行くほど圧下率を下げて形
状を良好なものとしている。圧延速度は通常、100〜300
0m/minとなっており、パス間の時間は0.01〜100秒とな
っている。仕上圧延の圧下率、圧下配分及び最終パス後
の冷却条件は熱延板の再結晶率に影響を与え、仕上後
段、特に最終パスの圧下率が高いほど、熱延終了後、鋼
板を高温に保つ時間が長いほど熱延板の再結晶率が高
い。また熱延後の巻取温度に関しては特に限定するもの
ではないが、700℃以上になると冷却時のコイル内の熱
履歴の差に起因して、コイル内にAlN等析出物の析出状
態のバラツキ、表面脱炭状態のバラツキ、金属組織のバ
ラツキ等が生じ、製品の磁気特性にバラツキが生じて好
ましくない。
この熱延板は引き続き700〜1200℃の温度で焼鈍あり又
は焼鈍なしなる処理を行った後冷延される。
は焼鈍なしなる処理を行った後冷延される。
本発明の特徴は、再結晶率100%未満の冷延前鋼板(熱
延板又は熱延板焼鈍後の鋼板)の冷延方法にある。具体
的に言うならば、再結晶率100%未満の冷延前鋼板に対
して、冷延率を77〜93%としなければならない。また、
さらに好ましくは、冷延前鋼板の再結晶率(FR
(%))、冷延率(CR(%))とするとき、冷延は下記
の式を満足する如く施されなければならない。
延板又は熱延板焼鈍後の鋼板)の冷延方法にある。具体
的に言うならば、再結晶率100%未満の冷延前鋼板に対
して、冷延率を77〜93%としなければならない。また、
さらに好ましくは、冷延前鋼板の再結晶率(FR
(%))、冷延率(CR(%))とするとき、冷延は下記
の式を満足する如く施されなければならない。
0.05×FR+77≦CR≦0.05×FR+88 (A) 次いで上記条件の限定理由について述べる。
再結晶率100%未満の冷延前鋼板に対して、冷延率77〜9
3%としたのは、第1図から明らかなように、この範囲
で、B8≧1.88(T)の良好な磁束密度を得られるためで
ある。また、さらに好ましくは、式(A)を満足する必
要があるとしたのは、第2図から明らかなように、この
範囲で、B8≧1.90(T)の一層良好な磁束密度をもつ製
品が得られるためである。
3%としたのは、第1図から明らかなように、この範囲
で、B8≧1.88(T)の良好な磁束密度を得られるためで
ある。また、さらに好ましくは、式(A)を満足する必
要があるとしたのは、第2図から明らかなように、この
範囲で、B8≧1.90(T)の一層良好な磁束密度をもつ製
品が得られるためである。
冷延後、鋼板は通常の方法で脱炭焼鈍、焼鈍分離剤塗
布、仕上焼鈍を施されて最終製品となる。なお、脱炭焼
鈍後の状態で、二次再結晶に必要なインヒビター強度が
不足している場合には、仕上焼鈍等においてインヒビタ
ーを強化する処理が必要となる。インヒビター強化法の
一例としては、Alを含有する鋼において仕上焼鈍雰囲気
ガスの窒素分圧を高めに設定する方法が知られている。
布、仕上焼鈍を施されて最終製品となる。なお、脱炭焼
鈍後の状態で、二次再結晶に必要なインヒビター強度が
不足している場合には、仕上焼鈍等においてインヒビタ
ーを強化する処理が必要となる。インヒビター強化法の
一例としては、Alを含有する鋼において仕上焼鈍雰囲気
ガスの窒素分圧を高めに設定する方法が知られている。
以下、実施例を説明する。
−実施例1− C:0.054重量%,Si:3.25重量%,Mn:0.16重量%,S:0.005
重量%,酸可溶性Al:0.026重量%,N:0.0078重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる40mm厚のスラ
ブを1150℃の温度で加熱した後、1050℃で熱延を開始
し、6パスで熱延して2.3mm厚の熱延板とした。この
時、圧下配分を40→30→20→10→5→2.8→2.3(mm)と
した。この時熱延終了温度は915℃であった。熱延終了
後は1秒間空冷後550℃まで水冷し、550℃に1時間保持
した後炉冷する巻取シミュレーションを行った。この熱
延板を焼鈍なし、900℃に3分間均熱なる条件で処
理し、次いで圧下率(a)75%、(b)85%、(c)95
%の3水準で冷延し、0.115〜0.575mm厚の冷延板とし、
830℃で150秒保持する脱炭焼鈍を施した。得られた脱炭
焼鈍板に、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、N22
5%、H275%の雰囲気ガス中で10℃/時の速度で880℃ま
で昇温し、次いで、N275%、H225%の雰囲気ガス中で10
℃/時の速度で1200℃まで昇温し、引き続きH2100%雰
囲気ガス中で1200℃で20時間保持する最終仕上焼鈍を行
った。
重量%,酸可溶性Al:0.026重量%,N:0.0078重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる40mm厚のスラ
ブを1150℃の温度で加熱した後、1050℃で熱延を開始
し、6パスで熱延して2.3mm厚の熱延板とした。この
時、圧下配分を40→30→20→10→5→2.8→2.3(mm)と
した。この時熱延終了温度は915℃であった。熱延終了
後は1秒間空冷後550℃まで水冷し、550℃に1時間保持
した後炉冷する巻取シミュレーションを行った。この熱
延板を焼鈍なし、900℃に3分間均熱なる条件で処
理し、次いで圧下率(a)75%、(b)85%、(c)95
%の3水準で冷延し、0.115〜0.575mm厚の冷延板とし、
830℃で150秒保持する脱炭焼鈍を施した。得られた脱炭
焼鈍板に、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、N22
5%、H275%の雰囲気ガス中で10℃/時の速度で880℃ま
で昇温し、次いで、N275%、H225%の雰囲気ガス中で10
℃/時の速度で1200℃まで昇温し、引き続きH2100%雰
囲気ガス中で1200℃で20時間保持する最終仕上焼鈍を行
った。
工程条件、冷延前鋼板の再結晶率と製品の磁気特性を第
1表に示す。
1表に示す。
−実施例2− C:0.034重量%,Si:3.28重量%,Mn:0.14重量%,S:0.006
重量%,酸可溶性Al:0.027重量%,N:0.0079重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる26mm厚のスラ
ブを1150℃の温度で加熱した後1050℃で熱延を開始し、
6パスで熱延して2.3mmの熱延板とした。この時、圧下
配分を26→15→10→7→5→3→2.3(mm)とした。こ
の時、熱延終了温度は892℃であった。熱延終了後の冷
却条件は実施例1と同じ条件で行い、次いで焼鈍な
し、850℃に3分間保持なる条件で処理し、引き続く
最終仕上焼鈍までの工程条件は実施例1と同じ条件で行
った。
重量%,酸可溶性Al:0.027重量%,N:0.0079重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる26mm厚のスラ
ブを1150℃の温度で加熱した後1050℃で熱延を開始し、
6パスで熱延して2.3mmの熱延板とした。この時、圧下
配分を26→15→10→7→5→3→2.3(mm)とした。こ
の時、熱延終了温度は892℃であった。熱延終了後の冷
却条件は実施例1と同じ条件で行い、次いで焼鈍な
し、850℃に3分間保持なる条件で処理し、引き続く
最終仕上焼鈍までの工程条件は実施例1と同じ条件で行
った。
工程条件、冷延前鋼板の再結晶率、製品の磁気特性を第
2表に示す。
2表に示す。
−実施例3− C:0.055重量%,Si:3.28重量%,Mn:0.15重量%,S:0.007
重量%,酸可溶性Al:0.028重量%,N:0.0080重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる26mm厚のスラ
ブを1150℃の温度で加熱した後800℃で熱延を開始し、
6パスで熱延して1.8mm厚の熱延板とした。この時圧下
配分を26→15→10→7→4→2.6→1.8(mm)とした。こ
の時、熱延終了温度は749℃であった。熱延終了後の冷
却条件は実施例1と同じ条件で行い、熱延板焼鈍を施す
ことなく70%、79%の冷延率で冷延し、0.38〜0.54
mm厚の冷延板とした。引き続く最終仕上焼鈍までの工程
条件は実施例1と同じ条件で行った。
重量%,酸可溶性Al:0.028重量%,N:0.0080重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる26mm厚のスラ
ブを1150℃の温度で加熱した後800℃で熱延を開始し、
6パスで熱延して1.8mm厚の熱延板とした。この時圧下
配分を26→15→10→7→4→2.6→1.8(mm)とした。こ
の時、熱延終了温度は749℃であった。熱延終了後の冷
却条件は実施例1と同じ条件で行い、熱延板焼鈍を施す
ことなく70%、79%の冷延率で冷延し、0.38〜0.54
mm厚の冷延板とした。引き続く最終仕上焼鈍までの工程
条件は実施例1と同じ条件で行った。
工程条件、冷延前鋼板の再結晶率と製品の磁気特性を第
3表に示す。
3表に示す。
−実施例4− C:0.079重量%,Si:3.25重量%,Mn:0.080重量%,S:0.026
重量%、酸可溶性Al:0.028重量%,N:0.0082重量%,Sn:
0.11重量%,Cu:0.06重量%を含有し、残部Fe及び不可避
的不純物からなる40mm厚のスラブを1300℃の温度で加熱
した後、1100℃で熱延を開始し、6パスで熱延して2.3m
m厚の熱延板とした。この時圧下配分を40→30→20→10
→6→3.6→2.3(mm)とした。この時、熱延終了温度は
975℃であった。熱延終了後、2秒空冷した後に70℃/
秒の冷速で550℃まで水冷し、550℃に1時間保持した
後、炉冷する巻取りシミュレーションを施した。この熱
延板を、熱延板焼鈍なし、800℃に3分保持なる条
件で冷延率(a)84%、(b)94%で処理し0.14〜0.37
mm厚の冷延板とした。次いでこの冷延板を830℃で120秒
保持し、引き続き950℃に20秒保持する脱炭焼鈍を施し
た。引き続く最終仕上焼鈍までの工程条件は実施例1と
同じ条件で行った。
重量%、酸可溶性Al:0.028重量%,N:0.0082重量%,Sn:
0.11重量%,Cu:0.06重量%を含有し、残部Fe及び不可避
的不純物からなる40mm厚のスラブを1300℃の温度で加熱
した後、1100℃で熱延を開始し、6パスで熱延して2.3m
m厚の熱延板とした。この時圧下配分を40→30→20→10
→6→3.6→2.3(mm)とした。この時、熱延終了温度は
975℃であった。熱延終了後、2秒空冷した後に70℃/
秒の冷速で550℃まで水冷し、550℃に1時間保持した
後、炉冷する巻取りシミュレーションを施した。この熱
延板を、熱延板焼鈍なし、800℃に3分保持なる条
件で冷延率(a)84%、(b)94%で処理し0.14〜0.37
mm厚の冷延板とした。次いでこの冷延板を830℃で120秒
保持し、引き続き950℃に20秒保持する脱炭焼鈍を施し
た。引き続く最終仕上焼鈍までの工程条件は実施例1と
同じ条件で行った。
工程条件、冷延前鋼板の再結晶率と製品の磁気特性を第
4表に示す。
4表に示す。
−実施例5− C:0.043重量%,Si:3.20重量%,Mn:0.066重量%,S:0.024
重量%,Cu:0.08重量%,Sb:0.018重量%を含有し、残部F
e及び不可避的不純物からなる26mm厚のスラブを1300℃
の温度で加熱した後1000℃で熱延を開始し、6パスで熱
延して1.6mm厚の熱延板とした。この時、圧下配分を40
→15→7→5→3.5→2.1→1.6(mm)とした。この時、
熱延終了温度は921℃であった。熱延終了後の冷却を実
施例1と同じ条件で行った。次いで、熱延板焼鈍な
し、850℃に3分保持なる条件で処理し、冷延率
(a)75%、(b)80%で冷延し、0.4〜0.32mm厚の冷
延板とした。次いで、この冷延板を830℃で120秒保持し
引き続き910℃に20秒保持する脱炭焼鈍を施した。引き
続く最終仕上焼鈍までの工程条件は実施例1と同じ条件
で行った。
重量%,Cu:0.08重量%,Sb:0.018重量%を含有し、残部F
e及び不可避的不純物からなる26mm厚のスラブを1300℃
の温度で加熱した後1000℃で熱延を開始し、6パスで熱
延して1.6mm厚の熱延板とした。この時、圧下配分を40
→15→7→5→3.5→2.1→1.6(mm)とした。この時、
熱延終了温度は921℃であった。熱延終了後の冷却を実
施例1と同じ条件で行った。次いで、熱延板焼鈍な
し、850℃に3分保持なる条件で処理し、冷延率
(a)75%、(b)80%で冷延し、0.4〜0.32mm厚の冷
延板とした。次いで、この冷延板を830℃で120秒保持し
引き続き910℃に20秒保持する脱炭焼鈍を施した。引き
続く最終仕上焼鈍までの工程条件は実施例1と同じ条件
で行った。
工程条件、冷延前鋼板の再結晶率と製品の磁気特性を第
5表に示す。
5表に示す。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明においては、再結晶率100
%未満である冷延前鋼板に対して冷延率を77〜93%と
し、さらに好ましくは、冷延前鋼板の再結晶率に応じて
冷延率を選ぶことによって熱延板焼鈍が簡省略でき、か
つ良好な磁気特性を得ることができるので、その工業的
効果は極めて大である。
%未満である冷延前鋼板に対して冷延率を77〜93%と
し、さらに好ましくは、冷延前鋼板の再結晶率に応じて
冷延率を選ぶことによって熱延板焼鈍が簡省略でき、か
つ良好な磁気特性を得ることができるので、その工業的
効果は極めて大である。
第1図は、冷延前鋼板の再結晶率が100%又は100%未満
の場合の冷延率と製品の磁束密度の関係を表したグラフ
であり、第2図は冷延前鋼板の再結晶率と冷延率が製品
の磁束密度に与える影響を表したグラフであり、第3図
は、熱延板焼鈍なし、熱延板焼鈍ありの場合の冷延率と
製品の磁束密度の関係を表したグラフであり、第4図は
冷延前鋼板の集合組織の例である。
の場合の冷延率と製品の磁束密度の関係を表したグラフ
であり、第2図は冷延前鋼板の再結晶率と冷延率が製品
の磁束密度に与える影響を表したグラフであり、第3図
は、熱延板焼鈍なし、熱延板焼鈍ありの場合の冷延率と
製品の磁束密度の関係を表したグラフであり、第4図は
冷延前鋼板の集合組織の例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 聡 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式會社第3技術研究所内 (56)参考文献 特公 昭59−41488(JP,B2) 特公 昭50−37009(JP,B2)
Claims (2)
- 【請求項1】重量でC:0.021〜0.100%、Si:2.5〜4.5%
ならびに通常のインヒビター成分を含み、残余はFeおよ
び不可避的不純物よりなる珪素鋼スラブを熱延し、引き
続き通常の1回冷延工程で得られた珪素鋼冷延板に脱炭
焼鈍、最終仕上焼鈍を施して一方向性電磁鋼板を製造す
る方法において、再結晶率100%未満の冷延前鋼板に対
して、冷延率77〜93%の冷延を施すことを特徴とする磁
気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。 - 【請求項2】冷延前鋼板の再結晶率(FR(%))、冷延
率(CR(%))とするとき、冷延は下記の式を満足する
如く施されることを特徴とする請求項1記載の磁気特性
の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。 0.05×FR+77≦CR≦0.05×FR+88
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1095929A JPH0753884B2 (ja) | 1989-04-15 | 1989-04-15 | 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1095929A JPH0753884B2 (ja) | 1989-04-15 | 1989-04-15 | 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02274814A JPH02274814A (ja) | 1990-11-09 |
| JPH0753884B2 true JPH0753884B2 (ja) | 1995-06-07 |
Family
ID=14150962
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1095929A Expired - Lifetime JPH0753884B2 (ja) | 1989-04-15 | 1989-04-15 | 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0753884B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011219793A (ja) * | 2010-04-06 | 2011-11-04 | Nippon Steel Corp | 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板用熱延板及びその製造方法 |
| CN116940695A (zh) * | 2021-03-04 | 2023-10-24 | 杰富意钢铁株式会社 | 取向性电磁钢板的制造方法和取向性电磁钢板用热轧钢板 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5037009A (ja) * | 1973-08-03 | 1975-04-07 | ||
| JPS5941488A (ja) * | 1982-09-01 | 1984-03-07 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 鉄系電気メツキ浴濃度の自動制御方法 |
-
1989
- 1989-04-15 JP JP1095929A patent/JPH0753884B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02274814A (ja) | 1990-11-09 |
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