JPH0742504B2 - 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH0742504B2
JPH0742504B2 JP1085540A JP8554089A JPH0742504B2 JP H0742504 B2 JPH0742504 B2 JP H0742504B2 JP 1085540 A JP1085540 A JP 1085540A JP 8554089 A JP8554089 A JP 8554089A JP H0742504 B2 JPH0742504 B2 JP H0742504B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、トランス等の鉄心として使用される磁気特性
の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
一方向性電磁鋼板は、主にトランスその他の電気機器の
鉄心材料として使用されており、励磁特性,鉄損特性等
の磁気特性に優れていることが要求される。励磁特性を
表す数値としては、磁場の強さ800A/mにおける磁束密度
B8が通常使用される。また、鉄損特性を表す数値として
は、周波数50Hzで1.7テスラー(T)まで磁化したとき
の1kg当りの鉄損W17/50を使用している。磁束密度は、
鉄損特性の最大支配因子であり、一般的にいって磁束密
度が高いほど鉄損特性が良好になる。なお、一般的に磁
束密度を高くすると二次再結晶粒が大きくなり、鉄損特
性が不良となる場合がある。これに対しては、磁区制御
により、二次再結晶粒の粒径に拘らず、鉄損特性を改善
することができる。
この一方向性電磁鋼板は、最終仕上焼鈍工程で二次再結
晶を起こさせ、鋼板面に{110},圧延方向に<001>軸
をもったいわゆるゴス組織を発達させることにより、製
造されている。良好な磁気特性を得るためには、磁化容
易軸である<001>を圧延方向に高度に揃えることが必
要である。二次再結晶粒の方向性は、MnS,AlN等をイン
ヒビターとして利用し、最終強圧下圧延を施す方法によ
って大幅に改善され、それに伴って鉄損特性も著しく向
上する。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、一方向性電磁鋼板の製造においては通常熱延
後に組織の均一化,析出処理等を目的として熱延板焼鈍
が行われている。例えばAlNを主インヒビターとする製
造方法においては、特公昭46−23820号公報に示すよう
に熱延板焼鈍においてAlNの析出処理を行ってインヒビ
ターを制御する方法がとられている。
通常一方向性電磁鋼板は製造−熱延−焼鈍−冷延−脱炭
焼鈍−仕上焼鈍のような主工程を経て製造され、多量の
エネルギーを必要としており、加えて普通鋼製造プロセ
ス等と比較して製造コストも高くなっている。
近年多量のエネルギー消費をするような製造工程に対す
る見直しが進められ、工程の簡省略化の要請が強まって
きた。このような要請に答えるべく、AlNを主インヒビ
ターとする製造方法において、熱延板焼鈍でのAlNの析
出処理を、熱延後の高温巻取で代替する方法(特公昭59
−45730号公報)が提案された。確かに、この方法によ
って熱延板焼鈍を省略しても、磁気特性をある程度確保
することはできるが、5〜20トンのコイル状で巻取られ
る通増の方法においては、冷却過程でコイル内での場所
的な熱履歴の差が生じ、必然的にAlNの析出が不均一と
なり最終的な磁気特性はコイル内の場所によって変動
し、歩留が低下する結果となる。
そこで本発明者らは、従来ほとんど注目されていなかっ
た仕上熱延最終パス後の再結晶現象に着目し、この現象
を利用して80%以上の強圧下1回冷延による製造法にお
いて熱延板焼鈍を省略することを検討した。
一方向性電磁鋼板の熱延に関しては、高温スラブ加熱
(例えば1300℃以上)時のスラブ結晶粒の粗大成長に起
因する二次再結晶不良(圧延方向に連なった線状細粒発
生)を防止するために、熱延時の960〜1190℃での温度
で1パス当り30%以上の圧下率で再結晶化高圧下圧延を
施し粗大結晶粒を分断する方法が提案されている(特公
昭60−37172号公報)。確かにこの方法によって線状細
粒発生が減少するが、熱延板焼鈍を施す製造プロセスを
前提としている。
また、MnS,MnSe,Sbをインヒビターとする製造方法にお
いて、熱延時の950〜1200℃の温度で圧下率10%以上で
連続して熱延し、引き続き3℃/sec以上の冷却速度で冷
却することによってMnS,MnSeを均一微細に析出させ、磁
気特性を向上させる方法が提案されている(特開昭51−
20716号公報)。また熱延を低温で行い再結晶の進行を
抑制し、剪断変形で形成される{110}<001>方位粒が
引き続く再結晶で減少するのを防止することによって磁
気特性を向上させる方法が提案されている(特公昭59−
32526号公報,特公昭59−35415号公報)。これらの方法
においても、熱延板焼鈍無しの1回冷延法での製造は検
討さえされていない。また、超低炭素を含有する珪素鋼
スラブの熱延において、熱延板で歪を蓄積させる低温大
圧下熱延を行い、引き続く熱延板焼鈍での再結晶により
超低炭素材特有の粗大結晶粒を分断する方法が提案され
ている(特公昭59−34212号公報)。しかしこの方法に
おいても、熱延板焼鈍無しの1回冷延法での製造は検討
さえされていない。
そこで本発明者らは、従来ほとんど注目されていなかっ
た仕上熱延の最終パス後の再結晶現象に着目し、この現
象を利用して80%以上の強圧下1回冷延による製造法に
おいて熱延板焼鈍を省略して優れた磁気特性をもつ一方
向性電磁鋼板を得ることを目的として研究を行った。
〔課題を解決するための手段〕
本発明においては、その目的を達成するために、通常の
成分からなる珪素鋼スラブに対し、熱延終了温度を750
〜1150℃とし、最終3パスの累積圧下率を40%以上とす
る熱延を行い引き続き熱延板焼鈍をすることなく圧下率
80%以上の冷延,脱炭焼鈍,最終仕上焼鈍を施すことを
特徴とする。
更に、この特徴に加えて、仕上熱延の最終パスの圧下率
を20%以上とすることによって、一層磁気特性の優れた
一方向性電磁鋼板が得られる。
〔作 用〕
本発明が対象としている一方向性電磁鋼板は、従来用い
られている製鋼法で得られた溶鋼を連続鋳造法或いは造
塊法で鋳造し、必要に応じて分塊工程を挟んでスラブと
し、引き続き熱間圧延して熱延板とし、次いで熱延板焼
鈍を施すことなく圧下率80%以上の冷延,脱炭焼鈍,最
終仕上焼鈍を順次行うことによって製造される。
本発明者らは、仕上熱延の最終パス後の再結晶現象に注
目して、種々の観点から広範囲にわたって研究したとこ
ろ、この現象と磁気特性が密接に関係していることを確
かめた。以下、実験結果を基に詳細に説明する。
第1図は熱延終了温度及び熱延の最終3パスの累積圧下
率が製品の磁束密度に与える影響を表したグラフであ
る。ここでは、C:0.054重量%,Si:3.25重量%,酸可溶
性Al:0.027重量%,N:0.0080重量%,S:0.007重量%,Mn:
0.14重量%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からな
る20〜60mm厚のスラブを1150〜1400℃に加熱し、6パス
で2.3mm厚の熱延板に熱延し、約1秒後に水冷し、550℃
まで冷却した後550℃に1時間保持して炉冷する巻取り
シミュレートを施し熱延板焼鈍を施すことなく約85%の
強圧下圧延を行って最終板厚0.335mmの冷延板とし、830
〜1000℃の温度で脱炭焼鈍を行い、引き続きMgOを主成
分とする焼鈍分離剤を塗布して最終仕上焼鈍を行った。
第1図から明らかなように熱延終了温度750〜1150℃で
かつ最終3パスの累積圧下率40%以上の場合にB8≧1.88
Tの高い磁束密度が得られている。また本発明者らはこ
の新知見をさらに詳細に検討した。
第2図は、第1図で磁束密度が良好であった熱延終了温
度750〜1150℃でかつ熱延の最終3バス累積圧下率40%
以上の場合における熱延の最終パスの圧下率と磁束密度
との関係を表したグラフである。
第2図から明らかなように最終パスの圧下率が20%以上
の場合にB8≧1.90Tの高い磁束密度が得られている。
熱延終了温度,最終3パスの累積圧下率,最終パスの圧
下率と製品の磁束密度との間に第1図及び第2図に示し
た関係が成立する理由については、必ずしも明らかでは
ないが、本発明者らは次のように推察している。
第3図,第4図に各々熱延条件の異る熱延板金属組織,
脱炭焼鈍後(脱炭板)の集合組織(板厚1/4地点)の例
を示す。この場合第1図で説明したものと同一成分の3
3.2mm,26mm厚のスラブを1150℃で加熱後1050℃で熱延を
開始し、33.2→18.6→11.9→8.6→5.1→3.2→2.3(m
m),26→11.8→6.7→3.5→3.0→2.6→2.3(mm)のパ
ススケジュールで2.3mm厚の熱延板とし、第1図で説明
したものと同じ条件で冷却を行った。この時熱延終了温
度は各々:935℃,:912℃であった。しかる後この熱
延板に熱延板焼鈍を施すことなく約85%の強圧下圧延を
行って最終板厚0.335mmの冷延板とし、引き続きN225%,
H275%,露点60℃の雰囲気中で830℃に150秒保持する脱
炭焼鈍を行った。
第3図から明らかなように、本発明の条件を満すの場
合、と比較して熱延板の再結晶率が極めて高く、結晶
粒径が小さい。また、第4図から明らかなように本発明
の条件を満すの場合、と比較して、脱炭板の{11
1}方位粒が多く、{100}方位粒が少く、{110}方位
粒には差がない。なお、熱延板の再結晶率(板厚1/4地
点)は、本発明者らが開発したECP(Electron channell
ing pattern)を画像解析して結晶歪を測定する方法
(日本金属学会秋期講演大会概要集(1988.11)P289)
を用いて測定し、標準試料の焼鈍板に1.5%冷延した場
合のECPの鮮明度より高い値を示す粒の面積率(低歪粒
の面積率)を再結晶率と呼んでいる。この方法は従来の
金属組織を目視判定して再結晶率を測定する方法と比較
して格段に精度がよい。
第3図,第4図から明らかなように、本発明であるの
場合、熱延板の再結晶率が極めて高く(歪が少なく)か
つ結晶粒径が小さくなっており、これを冷延再結晶させ
ると、{110}方位粒に影響を与えることなく{111}方
位粒が多く、{100}方位粒が少い集合組織を得ること
ができる。
従来から{110}<001>二次再結晶粒の母体は熱延時表
面層での剪断変形で形成されると考えられており、熱延
板での{110}<001>方位粒を冷延再結晶後に富化する
ためには、熱延板での{110}<001>方位粒を粗粒でか
つ歪の少ない状態にすることが有効と考えられている。
本発明においては熱延板の結晶粒径は小さいが歪が少な
い状態となっており、結果的には、脱炭焼鈍後の状態で
{110}<001>方位粒に影響を与えない。
他方、脱炭板の主方位である{111}<112>,{100}
<025>は{110}<001>二次再結晶粒の粒成長に影響
を与える方位として知られており、{111}<112>が多
いほど、{100}<025>が少ないほど{110}<001>二
次再結晶粒の粒成長が容易となると考えられる。本発明
においては、熱延最終3パスで高圧下を加えることによ
って最終パス後に引き続く再結晶での核生成サイトが増
加し、再結晶が進み、結晶粒も微細化される。本発明の
熱延板を引き続き冷延再結晶させると冷延前の粒径が小
さいがために粒界近傍から{111}<112>が多く核生
し、粒内から核生する{100}<025>が相対的に減少す
る。
従って、本発明においては、熱延最終パス後に引き続く
再結晶によって熱延板が低歪でかつ結晶粒径が小さい状
態となったがために、脱炭焼鈍板の状態で{110}<001
>方位粒に影響を与えることなく、{110}<001>方位
粒の粒成長に有利な{111}<112>方位粒を増加させ、
{110}<001>方位粒の粒成長を妨げる{100}<025>
方位粒を減少させることに成功した。これにより熱延板
焼鈍を省略しても良好な磁気特性を得ることが可能とな
る。
次いで、本発明の各要件について説明する。
本発明で使用されるスラブは重量でC:0.021〜0.100重量
%,Si:2.5〜4.5%ならびに通常のインヒビター成分を含
み、残余はFeおよび不可避的不純物よりなる。
次に上記成分の限定理由について述べる。Cは0.021%
未満になると二次再結晶が不安定となり、二次再結晶し
た場合でもB8>1.80(T)が得がたいので、0.021%以
上とした。また、0.100%を超えると脱炭不良が発生し
て好ましくない。又Siについては4.5%を超えると冷延
が困難となり好ましくなく、2.5%未満では良好な磁気
特性を得ることが困難となり好ましくない。また、イン
ヒビター構成元素として、必要に応じてAl,N,Mn,S,Se,S
b,B,Cu,Bi,Nb,Cr,Sn,Ti等を添加することもできる。
このスラブの加熱温度は、特に限定されるものではない
が、コストの面から1300℃以下とすることが好ましい。
加熱されたスラブは、引き続き熱延されて熱延板とな
る。本発明の特徴はこの熱延工程にある。つまり熱延終
了温度を750〜1150℃とし、最終3パスの累積圧下率を4
0%以上とする。さらに加えて、最終パスの圧下率が20
%以上であることが良好な磁気特性を得る上で一層好ま
しい。
熱延工程は、通常100〜400mm厚のスラブを加熱した後い
づれも複数回のパスで行う粗圧延と仕上圧延より成る。
粗圧延の方法については特に限定するものではなく通常
の方法で行われる。本発明の特徴は粗圧延に引き続く仕
上圧延にある。仕上圧延は通常4〜10パスの高速連続圧
延で行われる。通常仕上圧延の圧下配分は前段が圧下率
が高く後段に行くほど圧下率を下げて形状を良好なもの
としている。圧延速度は通常100〜3000m/minとなってお
り、パス間の時間は0.01〜100秒となっている。本発明
で限定しているのは、熱延終了温度と最終3パスの累積
圧下率とさらに加えて最終パスの圧下率だけであり、そ
の他の条件は特に限定するものではないが、最終3パス
のパス間時間を1000秒以上と異常に長くとるとパス間の
回復,再結晶で歪が解放され、蓄積歪の効果が得られに
くくなるので好ましくない。その他仕上熱延前段の数パ
スでの圧下率については、最終パスまで加えた歪が残っ
ていることが期待しにくいので特に限定せず、最終3パ
スだけを重視すれば十分である。
次いで上記熱延条件の限定理由について述べる。熱延終
了温度を750〜1150℃,最終3パスの累積圧下率を40%
以上としたのは、第1図から明らかなようにこの範囲で
B8≧1.88(T)の良好な磁束密度B8をもつ製品が得られ
るためである。なお最終3パスの累積圧下率の上限につ
いては特に限定するものではないが工業的には99.9%以
上の累積圧下を加えることは困難である。またさらに好
ましくは最終パスの圧下率を20%以上としたのは第2図
から明らかなようにこの範囲において、B8≧1.90(T)
の一層良好な磁束密度B8をもつ製品が得られるためであ
る。なお最終パスの圧下率の上限は特に限定するもので
はないが、工業的には90%以上の圧下を加えることは困
難である。
熱延の最終パス後通常0.1〜100秒程度空冷された後水例
され300〜700℃の温度で巻取られ、徐冷される。この冷
却プロセスについては特に限定されるものではないが、
熱延後1秒以上空冷することは、再結晶を進ませる上で
好ましい。
この熱圧延は熱延板焼鈍を施すことなく80%以上の圧下
率で冷延される。圧下率を80%以上としたのは、圧下率
を上記範囲とするとによって、脱炭板において尖鋭な
{110}<001>方位粒と、これに蚕食され易い対応方位
粒({111}<112>方位粒等)を適正量得ることがで
き、磁束密度を高める上で好ましいためである。
冷延後鋼板は通常の方法で脱炭焼鈍,焼鈍分離剤塗布,
仕上焼鈍を施されて最終製品となる。なお、脱炭焼鈍後
の状態で、二次再結晶に必要なインヒビター強度が不足
している場合には、仕上焼鈍等においてインヒビターを
強化する処理が必要となる。インヒビター強化法の一例
としては、Alを含有する鋼において仕上焼鈍雰囲気ガス
の窒素分圧を高めに設定する方法が知られている。
〔実施例〕
以下、実施例を説明する。
−実施例1− C:0.054重量%,Si:3.25重量%,Mn:0.16重量%,S:0.005
重量%,酸可溶性Al:0.026重量%,N:0.0078重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる40mm厚のスラ
ブを1150℃の温度で加熱した後、1050℃で熱延を開始し
6パスで熱延して2.3mmの熱延板とした。この時圧下配
分を40→15→7→3.5→3→2.6→2.3(mm),40→3
0→20→10→5→2.8→2.3(mm),40→30→20→10→
5→3→2.3(mm)の3条件とした。熱延終了後は1秒
間空冷後550℃まで水冷し、550℃に1時間保持した後炉
冷する巻取シミュレーションを行った。この熱延板を酸
洗して圧下率約85%で0.335mmの冷延板とし、830℃で15
0秒保持する脱炭焼鈍を施した。得られた脱炭焼鈍板
に、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、N225%,H2
75%の雰囲気ガス中で10℃/時の速度で1200℃まで昇温
し、引き続きH2100%雰囲気ガス中で1200℃で20時間保
持する最終仕上焼鈍を行った。
熱延条件,熱延終了温度と製品の磁気特性を第1表に示
す。
−実施例2− C:0.055重量%,Si:3.28重量%,Mn:0.15重量%,S:0.007
重量%,酸可溶性Al:0.028重量%,N:0.0080重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる26mm厚のスラ
ブを1150℃の温度で加熱した後、6パスで熱延して2.3m
mの熱延板とした。この時圧下配分を26→15→10→7→
5→2.8→2.3(mm)とし、熱延開始温度を1000℃,
900℃,800℃,700℃の4条件とした。熱延終了後
の冷却条件,引き続く最終仕上焼鈍までの工程条件は実
施例1と同じ条件で行った。
熱延条件,熱延終了温度と製品の磁気特性を第2表に示
す。
−実施例3− C:0.058重量%,Si:3.30重量%,Mn:0.15重量%,S:0.006
重量%,酸可溶性Al:0.030重量%,N:0.0081重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる40mm厚のスラ
ブを1250℃の温度で加熱した後、6パスで熱延して2.0m
mの熱延板とした。この時圧下配分を40→30→20→10→
5→3→2(mm)とし熱延開始温度を1250℃,1100
℃,1000℃の3条件とした。熱延終了後は実施例1と
同じ条件で冷却した。この熱延板を酸洗して圧下率約86
%で0.285mmの冷延板とし、830℃で120秒保持し引き続
き910℃に20秒保持する脱炭焼鈍を施した。得られた脱
炭焼鈍板MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、N225
%,H275%の雰囲気ガス中で10℃/時の速度で880℃まで
昇温し、引き続きN275%,H225%雰囲気ガス中で15℃/
時の速度で1200℃まで昇温し、引き続きH2100%の雰囲
気ガス中で1200℃で2時間保持する最終仕上焼鈍を行っ
た。
熱延条件,熱延終了温度と製品の磁気特性を第3表に示
す。
−実施例4− C:0.052重量%,Si:3.21重量%,Mn:0.14重量%,S:0.006
重量%,酸可溶性Al:0.031重量%,N:0.0079重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる40mm厚のスラ
ブを1150℃の温度で加熱した後、1050℃で熱延を開始
し、6パスで熱延して1.8mmの熱延板とした。この時圧
下配分を40→16→7→2.9→2.5→2.1→1.8(mm),
40→30→20→10→5→2.5→1.8(mm),40→30→22→
12→6→3.5→1.8(mm),40→30→22→16→8→4→
1.8(mm)の4条件とした。熱延後の冷却を実施例1と
同じ条件で行った。この熱延板を酸洗して圧下率約86%
で0.260mmの冷延板とし、引き続き最終仕上焼鈍までの
工程条件を実施例1と同じ条件で行った。
熱延条件,熱延終了温度,製品の磁気特性を第4表に示
す。
−実施例5− C:0.033重量%,Si:3.25重量%,Mn:0.14重量%,S:0.006
重量%,酸可溶性Al:0.027重量%,N:0.0078重量%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる26mm厚のスラ
ブを1150℃の温度で加熱した後、1050℃で熱延を開始
し、6パスで熱延して2.3mmの熱延板とした。この時圧
下配分を26→10→5→3.5→3→2.6→2.3(mm),2
6→15→10→7→5→3→2.3(mm)の2条件とした。熱
延終了後の冷却条件,引き続く脱炭焼鈍までの工程条件
は実施例1と同じ条件で行った。得られた脱炭焼鈍板に
MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、N225%,H275%
の雰囲気ガス中で10℃/時の速度で880℃、まで昇温
し、引き続き1200℃までN275%,H225%雰囲気ガス中で1
0℃/時の速度で昇温し、次いでH2100%の雰囲気ガス中
で1200℃で20時間保持する最終仕上焼鈍を行った。
熱延条件,熱延終了温度と製品の磁気特性を第5表に示
す。
−実施例6− C:0.078重量%,Si:3.25重量%,Mn:0.073重量%,S:0.025
重量%,酸可溶性Al:0.027重量%,N:0.0081重量%,Sn:
0.10重量%,Cu:0.06重量%を含有し、残部Fe及び不可避
的不純物からなる40mm厚のスラブを1300℃の温度で加熱
した後1050℃で熱延を開始し6パスで熱延して2.3mmの
熱延板とした。この時圧下配分を40→15→7→3.5→
3→2.6→2.3(mm),40→30→20→10→6→3.6→2.3
(mm)の2条件とした。熱延終了後の冷却から冷延まで
の工程条件は実施例1と同じ条件で行った。次いでこの
冷延板を830℃で120秒保持し、引き続き950℃に20秒保
持する脱炭焼鈍を施した。引き続く最終仕上焼鈍までの
工程条件は実施例1と同じ条件で行った。
熱延条件,熱延終了温度と製品の磁気特性を第6表に示
す。
−実施例7− C:0.045重量%,Si:3.20重量%,Mn:0.65重量%,S:0.023
重量%,Cu:0.08重量%,Sb:0.018重量%を含有し、残部F
e及び不可避的不純物からなる26mm厚のスラブを1300℃
の温度で加熱した後、1050℃で熱延を開始し6パスで熱
延して2.3mmの熱延板とした。この時圧下配分を40→1
5→7→3.5→3→2.6→2.3(mm),40→30→20→12→
8→4→2.3(mm)の2条件とした。熱延終了後の冷却
から冷延までの工程条件は実施例1と同じ条件で行っ
た。次いでこの冷延板を830℃で120秒保持し引き続き91
0℃に20秒保持する脱炭焼鈍を施した。引き続く最終仕
上焼鈍までの工程条件は実施例1と同じ条件で行った。
熱延条件,熱延終了温度と製品の磁気特性を第7表に示
す。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明においては、熱延終了温度
と熱延最終3パスの累積圧下率とさらに好ましくは熱延
の最終パスの圧下率を制御することにより、熱延板焼鈍
を施すことなく1回冷延法で良好な磁気特性を得ること
ができるので、その工業的効果は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱延終了温度及び熱延の最終3パスの累積圧下
率が製品の磁束密度に与える影響を表したグラフであ
り、第2図は熱延の最終パスの圧下率が製品の磁束密度
に与える影響を表したグラフであり、第3図は熱延条件
の異る熱延板金属組織の例を示す顕微鏡写真であり、第
4図は熱延条件の異る場合の脱炭板集合組織の例であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量でC:0.021〜0.100%,Si:2.5〜4.5%な
    らびに通常のインヒビター成分を含み、残余はFeおよび
    不可避的不純物よりなる珪素鋼スラブを熱延し、熱延板
    焼鈍をすることなく引き続き圧下率80%以上の冷延,脱
    炭焼鈍,最終仕上焼鈍を施して一方向性電磁鋼板を製造
    する方法において、熱延終了温度を750〜1150℃とし、
    最終3パスの累積圧下率を40%以上とすることを特徴と
    する磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】仕上熱延の最終パスの圧下率が20%以上で
    あることを特徴とする請求項1記載の磁気特性の優れた
    一方向性電磁鋼板の製造方法。
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