JPH0754207B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置

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JPH0754207B2
JPH0754207B2 JP61280343A JP28034386A JPH0754207B2 JP H0754207 B2 JPH0754207 B2 JP H0754207B2 JP 61280343 A JP61280343 A JP 61280343A JP 28034386 A JP28034386 A JP 28034386A JP H0754207 B2 JPH0754207 B2 JP H0754207B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、冷凍サイクルの中で、特に電気式膨張弁を有
する冷凍サイクル装置において、電気式膨張弁の制御に
関するものであり、例えば自動車空調用冷凍サイクルに
用いて好適なものである。
〔従来の技術〕
冷凍サイクルにおける膨張弁は、一般に蒸発器出口にお
ける冷媒の過熱度(スーパーヒートSH)が一定となるよ
うに、蒸発器の熱負荷に対応して弁開度を変え、冷媒流
量を制御するものである。
冷凍サイクルの起動直後は冷凍サイクルが不安定な過熱
状態になるので、膨張弁の弁開度制御により正確な過熱
度SH制御を行なうことは非常に難しい問題である。
もし、正確な過熱度SH制御を行なうことができない場合
には、冷媒流量の不足による過大な過熱度SHが生じた
り、逆に流量過大によるコンプレッサへのリキッドバッ
ク(液冷媒戻り)が生じるので、冷房能力の低下、コン
プレッサ消費動力の増大、コンプレッサの異常過熱等、
性能、信頼性の両面に多大な悪影響を及ぼす。
そこで、従来実開昭60−146267号公報においては、冷凍
サイクルの膨張弁として弁開度を電気的に制御する電気
式膨張弁を用い、冷凍サイクルの蒸発器出口における冷
媒の実際の過熱度と目標過熱度との偏差を求め、この偏
差を比例積分微分制御(以下PID制御という)して、電
気式膨張弁の弁開度を制御するとともに、上記PID制御
の制御常数(制御ゲイン)を冷凍サイクル起動後の経過
時間が設定時間になると変更するようにした冷凍サイク
ル装置が提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、実際の冷凍サイクル装置の運転条件はコ
ンプレッサ回転数の変動(特に自動車用空調装置ではコ
ンプレッサがエンジン駆動であるため、コンプレッサ回
転数の変動大)とか熱負荷条件の変動等により大きく変
化するので、サイクル起動後から目標過熱度に制御でき
るまでの時間は、運転条件により大きく異なる。従っ
て、所定開度例えば弁開度全開の状態から起動するよう
にしたものにおいては、高負荷時にはその適正弁開度が
ほぼ全開に近いため、起動後短時間で膨張弁開度を適正
開度に到達できるが、これに反し低負荷の場合には、そ
の適正弁開度が小さいため、全開の状態から全閉に近い
状態にまで弁開度を小さくしなけれならず、高負荷時に
比べ膨張弁が適正開度に到達するまでの時間が長くなっ
てしまう。
そのため、起動直後のPID制御定数を短時間で定常時のP
ID制御定数に変えてしまうと、この定数変更が高負荷時
には適正であっても、低負荷時にはまだ十分に弁開度が
絞りきれていないにもかかわらず、PID制御定数が変わ
ってしまうため、適正な過熱度制御状態に到達するまで
の時間が長くなってしまうという問題点がある。
これに対し、起動直後のPID制御定数を長時間続ける
と、低負荷時には制御定数が適正であるが、高負荷時に
は、短時間で適正な弁開度に到達するにもかかわらずま
だ起動直後のPID制御定数が続くため必要以上に弁開度
の変化が大きくなり、制御系のハンチングを発生してし
まうという問題点がある。
結局、前記公報記載の従来装置では、サイクル起動後の
経過時間が所定時間になるとPID制御定数を変更するも
のであるため、蒸発器の熱負荷の高負荷時およ低負荷時
の一方で膨張弁を適正に制御するように設計すると、他
方では適正に制御できないことになる。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、高負荷条件か
ら低負荷条件に至るすべての負荷条件においても、起動
直後から適正に電気的膨張弁を制御できる冷凍サイクル
装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の第1発明では、第1
図および第2図に示すように、 (a)コンプレッサ10と、 (b)このコンプレッサ10の吐出側に接続され、ガス冷
媒を凝縮する凝縮器13と、 (c)この凝縮器13の下流側に接続され前記凝縮器13か
らの液冷媒を減圧膨張するとともに弁開度を電気的に制
御する電気式膨張弁16と、 (d)この膨張弁16の下流側と前記コンプレッサ10の吸
入側との間に接続され、前記膨張弁16を通過した冷媒を
蒸発させる蒸発器17と、 (e)この蒸発器17の出口における冷媒の過熱度の目標
値SHOを設定する目標過熱度設定手段22dと、 (f)前記蒸発器17の出口における冷媒の実際の過熱度
SHを判定する実際過熱度判定手段22eと、 (g)前記設定手段22dによる目標過熱度SHOと前記判定
手段22eによる実際の過熱度SHとの偏差を求め、この偏
差を比例積分微分制御して前記電気式膨張弁16の弁開度
DTnを制御する弁開度制御手段22fと、 (h)前記目標過熱度SHOと前記実際の過熱度SHとが交
差する回数を求め、この交差回数が予め設定した設定値
に達すると、前記弁開度制御手段22fにおける比例積分
微分制御の制御常数を変更する制御常数変更手段22gと
を具備するという技術的手段を採用する。
なお、実際過熱度判定手段22eは具体的には例えば蒸発
器17の入口側冷媒温度Tと出口側冷媒温度Tとの偏
差(T−T)から実際の過熱度SHを求めることがで
きるが、他に蒸発器17の出口における冷媒温度Tと冷
媒圧力とから実際の過熱度SHを求めるようにしてもよ
い。
〔第1発明の作用及び効果〕 電気式膨張弁16は蒸発器17出口の冷媒の実際の過熱度SH
が目標値SHO(例えば5℃)となるようにその弁開度が
制御されるものであって、実際の冷媒過熱度SHは、例え
ば蒸発器17入口の冷媒温度Tと出口冷媒温度Tとの
温度差(T−T)で表わすことができるので、第1,
第2の冷媒温センサ20,21により上記両温度T,T
測定し、その温度差(T−T)から実際の過熱度SH
を求め、この実際の過熱度SHと目標過熱度SHOとの偏差E
nを制御回路22によりPID制御して膨張弁16の弁開度を制
御する。ここで、弁開度をDT(デューティ比)とする
と、PID制御の手法により下式からDTを求める。
但し、上式において、Kp:比例定数、Ti:積分時間、Td:
微分時間である。なお、添字n,n−1,n−2は計算順序を
示す。
上記のごとく電気式膨張弁16の弁開度をPID制御により
制御するに際して、冷凍サイクルを定常運転されている
場合に最適なPID制御定数(比例常数Kp、積分時間Ti、
微分時間Td)は制御系がハンチングを発生せず安定な制
御が得られるようにするため、Kp,Tdを小さくするか、T
iを大きくする必要がある。
ところが、定常的に最適な制御常数は、安定性を重視し
比例常数Kpを小さくしているため起動時のような過渡時
には熱負荷条件等の急激な変動に対して弁開度制御を追
従させることができず、その結果過熱度SHを適正値に制
御できない。そのため、起動時には、冷凍サイクルの急
激な過渡状態にも追従できるように比例ゲインKpを大き
くするか、もしくは積分時間Tiを小さくする(換言すれ
ば1/Tiを大きくする)ことによって適正な過熱度SH制御
を行なうようにし、これにより室内を急速冷房するため
のクールダウン性能を向上させることができる。
本発明者の実験検討によれば、サイクル起動時に比例常
数Kpを大きくする場合、例えば第3図に示すようにKpを
大きくするにつれてクールダウン必要時間(室内温度を
所定温度まで低下させるに必要な時間)が減少して、ク
ールダウン性能を改善できる。
ところで、サイクル起動直後における実際の過熱度SHは
目標過熱度SHOに対して第4図に示すように大きく変動
する。ここで偏差E=SH−SHOとすると、E=0が
理想的な制御状態である。しかし、起動直後のSHについ
て考えてみると、起動直前では蒸発器出入口の冷媒温度
とTは等しい温度であるため、SH=0となってい
る。起動直後には、まだサイクルの高圧圧力が上昇して
いないため、電気式膨張弁16前後の圧力差が小さく、冷
媒流量が少ないために実際の過熱度SHが大きくなる(第
4図のa−b間)。次に、サイクルの高圧圧力が上昇す
ると、冷媒流量が急激に増大するため、一時的にコンプ
レッサ10への液冷媒戻り(リキッドバック)が発生し、
SH=0となる(b−c間)。その後、電気式膨張弁16の
弁開度制御によりSHがSHOに一致するように制御される
(C点以降)。
ここで、a,b,c,d,eで示される交点は、それぞれ偏差E
(E=SH−SHO)の正負の符号の変わる点であり、
そして第4図に示される実際の過熱度SHの変化状況から
理解されるように、第3番目の交点Cまでは冷凍サイク
ルの過渡状態にあるため、電気式膨張弁16の制御にも速
い応答性が要求される。一方、第3番目の交点C以降に
ついては、冷凍サイクルが安定に向かい、定常状態にな
るため、電気式膨張弁16の制御にも定常時の安定性が要
求される。したがって、PID制御の制御常数、例えば積
分時間Tiを第5図に示すように、起動時から交点Cまで
はTiを小さくし、急激な負荷変動に対応できるように
し、交点C以降は一定の割合でTiを大きくし定常時に最
適なTiにまで大きくし、定常時の安定性を得る。
ここでは交点CまでTiを小さくしているが、点dとか点
eまでTiを小さくし、その後にTiを大きくしていてもよ
い。
また同様にしてTiは一定のままとして、比例ゲインKpを
第6図に示すように点Cまでの間大きくし、それ以降小
さくして定常時の最適な比例ゲインにまで小さくするよ
うにしてもよい。
第7図はサイクル起動から上記第3番の交点Cが現われ
るまでの時間を縦軸にとり、横軸に蒸発器17の熱負荷
(本図では熱負荷の代表値として蒸発器17への送風量を
用いた)をとったものであり、この第7図から理解され
るようにサイクル起動から交点Cまでの時間は熱負荷の
増加とともに増加する傾向にある。
従って、上記した交点a,b,c…の数、すなわち実際の過
熱度SHと目標過熱度との大小関係が逆転する回数をカウ
ントし、そのカウント数が設定値(第4図〜第6図の例
では3回)に達すると、PID制御の制御常数(KpかかT
i)を変更することにより、特別の熱負荷検出センサを
用いることになく、自動的に蒸発器17の熱負荷に応じた
適切な時期にPID制御常数の変更を行なうことができ、
従ってサイクル起動後の過渡時に高負荷及び低負荷時の
いずれにおいても電気的膨張弁の弁開度を良好に制御し
て、実際の冷媒過熱度SHを速やかに目標過熱度SHOと一
致させることができる。
〔第2発明の手段〕 第2発明では、前記目的を達成するため、第1発明の要
件(h)の制御常数変更手段22gの代わりに、実際の過
熱度SHが増加方向から減少方向に転換する回数および減
少方向から増加方向に転換する回数の少なくとも一方の
回数を求め、この回数が予め設定した設定値に達する
と、弁開度制御手段にるPID制御常数を変化する制御常
数変更手段を設けるようにしたものである。
〔第2発明の作用及び効果〕 前記第1発明では、第4図〜第6図に示すように、SHと
SHOの大小関係が逆転する点a,b,cの数を計算し、その数
が所定数に達すると、PID制御常数Kp,Tiを変更したが、
第2発明では、第8図に示すように、実際の過熱度SHが
増加方向から減少方向に転換する点a′,c′,e′及び減
少方向から増加方向に転換する点b′,d′を計算し、そ
の数が設定値(第8図の例では3)に達すると、PID制
御常数を変更する。
具体的には、例えば積分時間Tiを第9図に示すごとく点
c′の時点からTisよりTioに向かって徐々に大きくして
いく。また、Tiは一定のままとして比例ゲインKpを第10
図に示すごとく点c′の時点からKpoよりKpsに向かって
徐々に小さくしてもよい。
サイクル起動から点c′までの時間は、第7図のように
蒸発器熱負荷と比例関係にあるので、上記の点c′の時
点でPID制御常数を変更することにより、第1発明と同
様に、サイクル起動直後の応答性を高めるための制御特
性と、定常時の安定性を得るための制御特性とを、熱負
荷に応じた適切な時点で切替えることができ、上記両制
御特性をともに良好に両立させることができる。
なお、第8図の例では、実際の過熱度SHの上側の転換点
a′,c′,e′及び下側の転換点b′,d′の両方を計数し
たが、この両者のいずれか一方だけを計数するようにし
ても第2発明は実施できる。
また、第1発明及び第2発明の双方において、Ti及びKp
を徐々に変化させずに、TisからTioに、またKpoからKps
にそれぞれ一挙に変更するようにしてもよい。
〔実施例〕
以下本発明を図に示す実施例について説明する。第2図
は本発明を自動車空調用冷凍サイクルに適用した場合の
全体構成を示すものであって、10はコンプレッサで、電
磁クラッチ11を介して自動車エンジン12により駆動され
る。
コンプレッサ10の吐出側には凝縮器13が接続されてお
り、この凝縮器13はコンプレッサ10から吐出されたガス
冷媒を冷却用ファン14によって送風される冷却空気によ
り冷却して凝縮する。冷却ファン14はモータ14aにより
駆動される。
凝縮器13の下流側には、液冷媒を溜めるレシーバ15を介
して電気式膨張弁16が接続されている。この膨張弁16は
その弁開度が電気的に制御されるものであって、レシー
バ15からの液冷媒を減圧膨張させる。
電気式膨張弁16の下流側には蒸発器17が接続されてお
り、この蒸発器17は膨張弁16を通過した気液2相冷媒と
送風ファン18によって送風される車室内又は車室外空気
とを熱交換して液冷媒を蒸発させる。冷媒の蒸発潜熱に
より冷却された冷風は、ヒータユニット24を介して車室
内へ吹出す。ヒータユニット24には、周知のごとくエン
ジン冷却水を熱源とするヒータコア241、このヒータコ
ア241を通過して過熱される温風とヒータコア241のバイ
パス路242を通過する冷風の風量割合を調節して車室内
への吹出空気温度を調節する温度制御ダンパ243等が内
蔵されている。蒸発器17の下流側はコンプレッサ10の吸
入側に接続されている。
20は蒸発器17の入口配管部に配置され、入口側の冷媒温
度Tを検知する第1の冷媒温センサで、サーミスタよ
りなる。
21は蒸発器17の出口配管部に設置され、蒸発器出口側の
冷媒温度Tを検出する第2の冷媒温センサで、サーミ
スタよりなる。この第1,第2の冷媒温センサ20,21は冷
媒配管内に設置して冷媒温度を直接検出する方式と、冷
媒配管の表面に密着固定するとともに、断熱材でセンサ
取付部を被覆して配管表面温度を検出する方式のいずれ
でもよいが、実用上は測定精度の面から前者の方式が有
利である。
22は制御回路で、上記各センサ20,21の検出信号が入力
される入力回路22aと、この入力回路22aからの入力信号
に基いて所定の演算処理を行なうマイクロコンピュータ
22bと、このマイクロコンピュータ22bの出力信号に基い
て電磁クラッチ11および電気式膨張弁16への通電を制御
する出力回路22cとを有している。
入力回路22aはアナログ信号をディジタル信号に変換す
るA−D変換器等を内蔵しており、また出力回路22c
は、負荷を駆動するリレー回路を内蔵している。
一方、マイクロコンピュータ22bは、単一チップのLSIか
らなるディジタルコンピュータにより形成されており、
このマイクロコンピュータ22bは定電圧回路(図示しな
い)から定電圧を受けて作動準備完了状態におかれる。
この場合、前記定電圧回路は自動車エンジン12のイグニ
ッションスイッチ(図示しない)の閉成に応答して車載
の直流電源(バッテリ)から直流電圧を受けて前記定電
圧を生じる。マイクロコンピュータ22bは、中央処理装
置(以下CPUと称する)、メモリ(ROM,RAM)、クロック
回路等を備えており、これらCPU、メモリ(ROM,RAM)、
クロック回路はバスラインを介して互いに接続されてい
る。マイクロコンピュータ22bのメモリ(RAM)は入力回
路22aからの各ディジタル信号を受けて一時的に記憶
し、これら各信号をCPUに選択的に付与する。マイクロ
コンピュータ22bのクロック回路は、水晶発振器と協働
して所定周波数を有するクロック信号を発生し、これに
基づいてマイクロコンピュータ22bにおける所定の制御
プログラムの実行を許容する。
マイクロコンピュータ22bのメモリ(ROM)内には、後述
するような演算処理をマイクロコンピュータ22b内にて
実行するために前記所定の制御プログラムが予め記憶さ
れている。
第11図は電気式膨張弁16の具体的構造を例示するもので
あって、160はベース部材で、その一端側に冷媒入口通
路161を有し、他端側に冷媒出口通路162を有している。
163は非磁性体からなる円筒状部材で、冷媒を減圧膨張
させる2つの弁孔163a,163bを対称位置に開口してい
る。164は円筒部材163の内周に摺動自在に挿入された磁
性体製のプランジャであり、励磁コイル166に通電しな
い状態ではコイルスプリング165により押圧されて最下
端の位置にあって、2つの弁孔163a,163bを外周円筒面
にて全閉している。
167はプランジャ164に対向設置され固定磁極部材で、円
筒状ヨーク168の上端に固定されている。169は上記部材
164,167,168とともに励磁コイル166の磁気回路を構成す
る磁性端板である。励磁コイル166に通電すると、プラ
ンジャ164と固定磁極部材167との間に磁気吸引力が生
じ、プランジャ164はコイルスプリング165のばね力に抗
して固定磁極部材167に吸着され、弁孔163a,163bをプラ
ンジャ164の外周のリング状溝164aにより開口する。従
って、励磁コイル166にパルス波形の電圧を印加するこ
とによりプランジャ164が連続的に往復動して、弁孔163
a,163bの開閉を連続的に繰返す。そして、励磁コイル16
6へのパルス波形入力電圧のデューティ比(所定周期に
おけるオン−オフの比率)を変えることにより、弁孔16
3a,163bの開閉比率が変化して、冷媒流量を調節でき
る。つまり、励磁コイル166への入力電圧のデューティ
比を変えることにより、膨張弁16の弁開度を実質的に調
節できる。
なお、本例では、電気式膨張弁16として上記のごとくプ
ランジャ164が連続的に往復動して、弁孔163a,163bの開
閉を連続的に繰返すデューティ制御のものについて説明
したが、プランジャ164の変位量をサーボモータ等によ
り連続的に変え、それにより弁開度を調節するリニア制
御のものでも使用できる。
第12図は制御回路22によって実行されるフローチャート
であって、第1発明の一実施例の作動を示すものであ
り、図示しない空調装置作動スイッチを投入することに
よりステップ300がスタートし、次のステップ301におい
て予め設定されたPID制御の制御定数Kp,Td、そして定常
時の積分時間TiO、起動時の積分時間TiS、サンプリング
タイムθのそれぞれを読み込み、かつカウンタI,Nおよ
び目標過熱度SHOを設定する。次のステップ302で電磁ク
ラッチ11をONし、コンプレッサ10を起動する。次のステ
ップ303で蒸発器入口冷媒温Tおよび蒸発器出口冷媒
温Tを測定する。次のステップ304で蒸発器17の出入
り口冷媒温度差(T−T)により実際の過熱度SHを
算出する。次のステップ305で実際の過熱度SHと目標過
熱度SHOとの偏差Eを算出する。次のステップ306でZ
=E×En−1を算出し、前回の偏差En−1と今回
の偏差Eとの符号の正負の変化を求める。すなわち、
前回と今回とで偏差Eの符号が正から負に、又は負か
ら正に変化した時だけ、換言すれば実際の過熱度SHと目
標過熱度SHOとの大小関係が逆転した時だけ、Zに負の
符号がつくことになる。次のステップ307ではカウンタ
Nの計算(N=N+1)を行なう。次のステップ308で
は前記ステップ306におけるZが0より小さいか否かを
判定し、Zが0より小さい時(Zに負の符号がついてい
る時)には、ステップ317に進んでカウンタIの計算
(I=I+1)を行なう。一方、ステップ306での算出
結果としてZの符号が正である時はステップ308の判定
がNOとなり、ステップ309に進み、カウントIが3(E
の符号変化が3回)以下の時は、ステップ318に進ん
で前記カウンタNをN=0と設定する。
次のステップ310では、時間Timeを計算(Time=N×
θ)し、ステップ311に進んでTime=0か否かを判定す
る。サイクル起動直後では、前記カウンタNが0になっ
ているので、ステップ311の判定がYESとなり、ステップ
319に進み、PID制御の積分時間Tiとして起動時用の小さ
い時間Tis(第5図参照)を設定する。次に、ステップ3
14に進み、Ti=Tisの条件により膨張弁16の弁開度DTnを
図示のPID制御の算式により求める。次のステップ315で
はサンプリングタイム(θ=2秒間)だけ待機し、次の
ステップ316では変数を更新し、ステップ303に戻る。
そして、第13図に示す割り込みフローチャートに従っ
て、常時電気式膨張弁16が、ステップ314で算出された
弁開度DTnにより駆動される。
一方、カウンタIの計算が3より大きくなると、ステッ
プ309から直接ステップ310に進み、時間Timeを計算し、
ステップ311からステップ312に進む。最初の間はTimeが
20秒より小さいので、ステップ313に進み、図示の算式
により積分時間Tiを計算する。このTiは、はTime増加に
伴って、第5図のTisからTioに向かって徐々に増加す
る。
そして、Timeが20秒を越えると、ステップ312からステ
ップ320に進み、Ti=Tioと設定する。
第14図は第2発明の一実施例の作動を示すフローチャー
トであり、ステップ400〜405までは第12図のステップ30
0〜305と同じである。ステップ406では、今回の偏差E
と前回の偏差En−1との差により、偏差Eの変化
割合(傾き)Dを算出し、次のステップ407ではZ′
=D×Dn−1の式により変化割合Dの符号変化
(微係数の符号変化)の有無を検出する。つまり、符号
変化があった時だけ(実際の過熱度SHが第8図の点
a′,b′…を通った時だけ)Z′の符が負となる。以下
のステップ408〜417は、第12図のステップ307〜316と同
じであるので、詳細な説明を省略する。要するに、ステ
ップ408〜417では、PID制御における積分時間Tiをサイ
クル起動から定常的に向かう過程において、カウンタI
の計数が3より小さい時は、第9図に示すようにTiをTi
sより徐々に大きくなるように設定し、Timeが20秒より
大きくなると、Ti=Tioに設定する。電気式膨張弁16を
第13図に示す割り込みフローチャートに従って駆動する
のは第12図の例と全く同じである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の説明に供するものであり、第1図は本発
明の構成の要部のブロック図、第2図は電気制御系を含
む冷凍サイクル図、第3図〜第10図はそれぞれ本発明の
作用の説明に供する作動特性図、第11図は本発明に用い
る電気式膨張弁の具体的構造の一例を示す縦断面図、第
12図は本発明の第1発明の一実施例の作動を示すフロー
チャート、第13図は第12図の割り込みフローチャート、
第14図は本発明の第2発明の一実施例の作動を示すフロ
ーチャートである。 10……コンプレッサ,13……凝縮器,16……電気式膨張
弁,17……蒸発器,22……制御回路、22d……目標過熱度
設定手段,22e……実際過熱度設定手段,22f……弁開度制
御手段,22g……PID制御常数変更手段。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)コンプレッサと、 (b)このコンプレッサの吐出側に接続され、ガス冷媒
    を凝縮する凝縮器と、 (c)この凝縮器の下流側に接続され前記凝縮器からの
    液冷媒を減圧膨張するとともに弁開度を電気的に制御す
    る電気式膨張弁と、 (d)この膨張弁の下流側と前記コンプレッサの吸入側
    との間に接続され、前記膨張弁を通過した冷媒を蒸発さ
    せる蒸発器と、 (e)この蒸発器の出口における冷媒の過熱度の目標値
    を設定する目標過熱度設定手段と、 (f)前記蒸発器の出口における冷媒の実際の過熱度を
    判定する実際過熱度判定手段と、 (g)前記設定手段による目標過熱度と前記判定手段に
    よる実際の過熱度との偏差を求め、この偏差を比例積分
    微分制御して前記電気式膨張弁の弁開度を制御する弁開
    度制御手段と、 (h)前記目標過熱度と前記実際の過熱度との大小関係
    が逆転する回数を求め、この回数が予め設定した設定値
    に達すると、前記弁開度制御手段における比例積分微分
    制御の制御常数を変更する制御常数変更手段とを具備す
    る冷凍サイクル装置。
  2. 【請求項2】(a)コンプレッサと、 (b)このコンプレッサの吐出側に接続され、ガス冷媒
    を凝縮する凝縮器と、 (c)この凝縮器の下流側に接続され前記凝縮器からの
    液冷媒を減圧膨張するとともに弁開度を電気的に制御す
    る電気式膨張弁と、 (e)この蒸発器の出口における冷媒の過熱度の目標値
    を設定する目標過熱度設定手段と、 (f)前記蒸発器の出口における冷媒の実際の過熱度を
    判定する実際過熱度判定手段と、 (g)前記設定手段による目標過熱度と前記判定手段に
    よる実際の過熱度との偏差を求め、この偏差を比例積分
    微分制御して前記電気式膨張弁の弁開度を制御する弁開
    度制御手段と、 (h)前記実際の過熱度が増加方向から減少方向に転換
    する回数および減少方向から増加方向に転換する回数の
    少なくとも一方の回数を求め、この回数が予め設定した
    設定値に達すると、前記弁開度制御手段における比例積
    分微分制御の制御常数を変更する制御常数変更手段とを
    具備する冷凍サイクル装置。
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