JPH0754257A - ポリビニルアルコール系水溶性長繊維不織布 - Google Patents
ポリビニルアルコール系水溶性長繊維不織布Info
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- JPH0754257A JPH0754257A JP19958293A JP19958293A JPH0754257A JP H0754257 A JPH0754257 A JP H0754257A JP 19958293 A JP19958293 A JP 19958293A JP 19958293 A JP19958293 A JP 19958293A JP H0754257 A JPH0754257 A JP H0754257A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 不織布でありながら、低目付で良好な地合と
優れた機械物性もつ、ケミカルレース用基布等に好適
なるポリビニルアルコール系水溶性長繊維不織布を提供
する。 【構成】 ポリビニルアルコール系長繊維からなる不織
布において、該長繊維は単糸繊度が1デニール以上5デ
ニール以下、長繊維の交絡部が付着量5重量%以上25
重量%以下の水溶性樹脂により接着され、目付が10g
/m2以上25g/m2以下、水中溶解温度が60℃以上
100℃以下、幅方向の引張強力が1.8kg/2.5
cm以上、幅方向の引裂強力が2kg以上、幅方向の引
張伸度が13%以下の不織布。
優れた機械物性もつ、ケミカルレース用基布等に好適
なるポリビニルアルコール系水溶性長繊維不織布を提供
する。 【構成】 ポリビニルアルコール系長繊維からなる不織
布において、該長繊維は単糸繊度が1デニール以上5デ
ニール以下、長繊維の交絡部が付着量5重量%以上25
重量%以下の水溶性樹脂により接着され、目付が10g
/m2以上25g/m2以下、水中溶解温度が60℃以上
100℃以下、幅方向の引張強力が1.8kg/2.5
cm以上、幅方向の引裂強力が2kg以上、幅方向の引
張伸度が13%以下の不織布。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリビニルアルコール系
水溶性長繊維不織布に関するもので、低目付でありなが
ら高引張強力、低伸度、高引裂強力を有するもので、ケ
ミカルレース基布やランドリーバッグ等を主用途とする
ものである。
水溶性長繊維不織布に関するもので、低目付でありなが
ら高引張強力、低伸度、高引裂強力を有するもので、ケ
ミカルレース基布やランドリーバッグ等を主用途とする
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりケミカルレース用基布としてポ
リビニルアルコール系水溶性繊維(以下PVA系水溶性
繊維と略記する)やカルボキシメチルセルロース繊維な
どのセルロース系水溶性繊維、ポリアルキレンオキサイ
ド系水溶性繊維などからなる織物、中でもPVA系水溶
性繊維からなる織物がよく用いられている。しかしなが
ら一般に、織物は製織工程を経るため通常コスト高なも
のとなり易いものである。とりわけ繊維が水溶性である
水溶性繊維織物では通常の製織工程条件を採用できない
ため、生産性が低下し、高度な技術も必要となるためさ
らにコスト高なものとなっている。
リビニルアルコール系水溶性繊維(以下PVA系水溶性
繊維と略記する)やカルボキシメチルセルロース繊維な
どのセルロース系水溶性繊維、ポリアルキレンオキサイ
ド系水溶性繊維などからなる織物、中でもPVA系水溶
性繊維からなる織物がよく用いられている。しかしなが
ら一般に、織物は製織工程を経るため通常コスト高なも
のとなり易いものである。とりわけ繊維が水溶性である
水溶性繊維織物では通常の製織工程条件を採用できない
ため、生産性が低下し、高度な技術も必要となるためさ
らにコスト高なものとなっている。
【0003】それに対してコストダウンを目的に、織物
の代わりに水溶性繊維を不織布化してケミカルレース用
基布に用いる提案が種々なされている。例えば特公昭5
4−29638号公報では、水溶性PVA系合成繊維を
主体構成繊維とし、アリルアルコール変性PVA系繊維
をバインダー繊維とする水溶性不織布が提案されてい
る。この場合には織物に比べたら遥かに低コストで水溶
性不織布を製造する事ができ、かつ50℃近辺の低溶解
温度繊維も主体繊維として使用できるので低温水溶性不
織布を得る事ができるという特徴もある。この場合、主
体繊維とバインダー繊維を混合して使用し不織布となす
事が必須となるが、両方の繊維が短繊維状である場合に
は工業的にも可能である。しかし、主体繊維が長繊維、
フィラメント状である場合には、バインダー繊維が短繊
維であっても長繊維であっても両者を均一に混合して不
織布化する事は極めて難しい。就中、不織布目付が小さ
くなる場合には混合が均一になされないと直ちに不織布
地合の低下を生じそのためケミカルレース用基布として
は刺しゅう時に目飛びを生じて欠点となる。又バインダ
ー繊維によるバインダー効果が充分に発揮されないため
不織布強力の低いものとなり、刺しゅう時に基布が変形
したり破れたりするという問題を生じる。
の代わりに水溶性繊維を不織布化してケミカルレース用
基布に用いる提案が種々なされている。例えば特公昭5
4−29638号公報では、水溶性PVA系合成繊維を
主体構成繊維とし、アリルアルコール変性PVA系繊維
をバインダー繊維とする水溶性不織布が提案されてい
る。この場合には織物に比べたら遥かに低コストで水溶
性不織布を製造する事ができ、かつ50℃近辺の低溶解
温度繊維も主体繊維として使用できるので低温水溶性不
織布を得る事ができるという特徴もある。この場合、主
体繊維とバインダー繊維を混合して使用し不織布となす
事が必須となるが、両方の繊維が短繊維状である場合に
は工業的にも可能である。しかし、主体繊維が長繊維、
フィラメント状である場合には、バインダー繊維が短繊
維であっても長繊維であっても両者を均一に混合して不
織布化する事は極めて難しい。就中、不織布目付が小さ
くなる場合には混合が均一になされないと直ちに不織布
地合の低下を生じそのためケミカルレース用基布として
は刺しゅう時に目飛びを生じて欠点となる。又バインダ
ー繊維によるバインダー効果が充分に発揮されないため
不織布強力の低いものとなり、刺しゅう時に基布が変形
したり破れたりするという問題を生じる。
【0004】そのため、ケミカルレース用基布の様に刺
しゅうを行なった後、基布は溶解除去する当該用途にお
いては、溶解除去量を少なくする意味から低目付化が求
められるが、それを実現するため、不織布を構成する繊
維を長繊維化する事によって低目付でありながら高強力
であるものを得ようとしても、その実現はできない。
しゅうを行なった後、基布は溶解除去する当該用途にお
いては、溶解除去量を少なくする意味から低目付化が求
められるが、それを実現するため、不織布を構成する繊
維を長繊維化する事によって低目付でありながら高強力
であるものを得ようとしても、その実現はできない。
【0005】特公平1−18182号公報では熱水可溶
性PVA系繊維からなるウェブに流体を作用させて繊維
を絡合させて繊維シートを作製し、これに水溶性樹脂の
水溶液を付与し、次いで幅方向に緊張処理を施しながら
水分除去と樹脂による繊維接着を行なう事によって低伸
度で高い抗張力を有するケミカルレース用基布の製造方
法が提案されている。この提案では、確かに幅方向の抗
張力の高いケミカルレース用基布の製造が可能である
が、流体処理が充分に効果を発揮して良好な絡合を形成
させるためには、対象となるウェブは短繊維で構成され
ている必要があり、又目付も最低40〜50g/m2以
上でなければならないという制約がある。この提案にお
いても、やはり長繊維から構成された低目付であって高
い強力を有する水溶性不織布を得る事はではない。また
一般的に、水溶性繊維を溶解除去する際に水溶性繊維は
収縮を生じたのちに溶解するという性質を有している。
ケミカルレースから水溶性繊維を溶解除去する際に水溶
性繊維が収縮を生じるとレースの形状が変形するため、
繊細なデザインのレースが得られないという問題が生じ
る。
性PVA系繊維からなるウェブに流体を作用させて繊維
を絡合させて繊維シートを作製し、これに水溶性樹脂の
水溶液を付与し、次いで幅方向に緊張処理を施しながら
水分除去と樹脂による繊維接着を行なう事によって低伸
度で高い抗張力を有するケミカルレース用基布の製造方
法が提案されている。この提案では、確かに幅方向の抗
張力の高いケミカルレース用基布の製造が可能である
が、流体処理が充分に効果を発揮して良好な絡合を形成
させるためには、対象となるウェブは短繊維で構成され
ている必要があり、又目付も最低40〜50g/m2以
上でなければならないという制約がある。この提案にお
いても、やはり長繊維から構成された低目付であって高
い強力を有する水溶性不織布を得る事はではない。また
一般的に、水溶性繊維を溶解除去する際に水溶性繊維は
収縮を生じたのちに溶解するという性質を有している。
ケミカルレースから水溶性繊維を溶解除去する際に水溶
性繊維が収縮を生じるとレースの形状が変形するため、
繊細なデザインのレースが得られないという問題が生じ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如
く、従来技術においては実現できなかった、PVA長繊
維からなる水溶性長繊維不織布において低目付でありな
がら良好な地合と優れた引張強力、引裂強力と適度の引
張伸度を有し、ケミカルレース用基布等に好適なるもの
を提供しようとするものである。また本発明は、ケミカ
ルレースから水溶性繊維を溶解除去する際に、ケミカル
レースが殆ど収縮することのないケミカルレース用基布
を提供しようとするものである。
く、従来技術においては実現できなかった、PVA長繊
維からなる水溶性長繊維不織布において低目付でありな
がら良好な地合と優れた引張強力、引裂強力と適度の引
張伸度を有し、ケミカルレース用基布等に好適なるもの
を提供しようとするものである。また本発明は、ケミカ
ルレースから水溶性繊維を溶解除去する際に、ケミカル
レースが殆ど収縮することのないケミカルレース用基布
を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の問題点を解決するため鋭意研究を行なった結果、
本発明に到達した。すなわち本発明は、(1)PVA系
繊維からなる不織布において、該不織布を形成するPV
A系長繊維は、単糸繊維が1デニール以上5デニール以
下であり、該長繊維の交絡部が付着量5重量%以上25
重量%以下の水溶性樹脂により接着され、該不織布目付
が10g/m2以上25g/m2以下であり、該不織布の
水中溶解温度が60℃以上100℃以下で、幅方向の引
張強力が1.8kg/2.5cm巾、幅方向の引裂強力
が2kg以上、幅方向の引張伸度が13%以下である事
を特徴とするPVA系水溶性長繊維不織布である。又
(1)において、長繊維の交絡部がPVA系樹脂によっ
て、接着されているPVA系水溶性長繊維不織布であ
る。さらに本発明は、(1)において、PVA系長繊維
が水中での最大収縮率が30%以下であるPVA系水溶
性長繊維不織布である。一般に、長繊維不織布は、短繊
維不織布と比べて、構成している繊維が長繊維であるた
め繊維の収縮が不織布に及ぼす影響は極めて大きい。し
たがって、短繊維不織布の場合にはさほど問題とはなら
ない水溶性繊維の溶解時の収縮率が大きな問題点とな
る。
技術の問題点を解決するため鋭意研究を行なった結果、
本発明に到達した。すなわち本発明は、(1)PVA系
繊維からなる不織布において、該不織布を形成するPV
A系長繊維は、単糸繊維が1デニール以上5デニール以
下であり、該長繊維の交絡部が付着量5重量%以上25
重量%以下の水溶性樹脂により接着され、該不織布目付
が10g/m2以上25g/m2以下であり、該不織布の
水中溶解温度が60℃以上100℃以下で、幅方向の引
張強力が1.8kg/2.5cm巾、幅方向の引裂強力
が2kg以上、幅方向の引張伸度が13%以下である事
を特徴とするPVA系水溶性長繊維不織布である。又
(1)において、長繊維の交絡部がPVA系樹脂によっ
て、接着されているPVA系水溶性長繊維不織布であ
る。さらに本発明は、(1)において、PVA系長繊維
が水中での最大収縮率が30%以下であるPVA系水溶
性長繊維不織布である。一般に、長繊維不織布は、短繊
維不織布と比べて、構成している繊維が長繊維であるた
め繊維の収縮が不織布に及ぼす影響は極めて大きい。し
たがって、短繊維不織布の場合にはさほど問題とはなら
ない水溶性繊維の溶解時の収縮率が大きな問題点とな
る。
【0008】次に本発明について詳細に説明する。本発
明の不織布を形成する繊維はPVA系ポリマーよりなる
ものである。それはPVA系ポリマーが水溶性ポリマー
の中では、変性基種類、変性量、変性基分布などによっ
て水中溶解温度が自由に制御でき、かつ好適製造条件を
採用する事により高強度、好適伸度の水溶性繊維が得ら
れるものであるからであって、本発明の不織布を形成す
る繊維はPVA系ポリマーからなるPVA系繊維でなけ
ればならない。本発明の不織布を形成するPVA系繊維
は長繊維である事が必須である。すなわち同じ繊度、繊
維物性のPVA系繊維から不織布を形成した場合におい
ても短繊維と長繊維では不織布強力、就中引裂強力は繊
維が長繊維の場合の方が短繊維の場合よりも著しく高い
ものとなるからである。さらに長繊維の場合、不織布表
面に毛羽端を生じる事がないため、不織布を実用に供し
た場合、不織布の耐摩耗性が短繊維からなる不織布より
良好なものとなる。したがって本発明の不織布はPVA
系繊維よりなる“長繊維不織布”でなければならない。
明の不織布を形成する繊維はPVA系ポリマーよりなる
ものである。それはPVA系ポリマーが水溶性ポリマー
の中では、変性基種類、変性量、変性基分布などによっ
て水中溶解温度が自由に制御でき、かつ好適製造条件を
採用する事により高強度、好適伸度の水溶性繊維が得ら
れるものであるからであって、本発明の不織布を形成す
る繊維はPVA系ポリマーからなるPVA系繊維でなけ
ればならない。本発明の不織布を形成するPVA系繊維
は長繊維である事が必須である。すなわち同じ繊度、繊
維物性のPVA系繊維から不織布を形成した場合におい
ても短繊維と長繊維では不織布強力、就中引裂強力は繊
維が長繊維の場合の方が短繊維の場合よりも著しく高い
ものとなるからである。さらに長繊維の場合、不織布表
面に毛羽端を生じる事がないため、不織布を実用に供し
た場合、不織布の耐摩耗性が短繊維からなる不織布より
良好なものとなる。したがって本発明の不織布はPVA
系繊維よりなる“長繊維不織布”でなければならない。
【0009】次に本発明の重要な点は、PVA系長繊維
不織布を形成するPVA系長繊維の単糸繊度を1デニー
ル以上5デニール以下とする事である。繊維の開繊度合
が等しい場合単糸繊度が小さくなればなるほど、不織布
の地合が良好なものとなる。逆に単糸繊度が大きくなる
ほど不織布地合が低下する傾向がある。そのため単糸繊
度が5デニールを越えて大となった場合、不織布地合が
低下して刺しゅうを行なった場合、刺しゅう糸がケミカ
ルレース基布によって固定されずに“位置のずれ”や
“刺しゅう柄の変形”を生じやすく良好な刺しゅうが困
難となってしまう。逆に単糸繊度1デニールに満たない
場合には、開繊性が低下してしまうため不織布地合が低
下してしまうと同時に単糸強力が小さくなり、不織布強
力を急激に低下させ、不織布の低目付化が不可能にな
る。従って本発明においてはPVA系長繊維の単糸繊度
は1デニール以上5デニール以下でなければならない。
不織布を形成するPVA系長繊維の単糸繊度を1デニー
ル以上5デニール以下とする事である。繊維の開繊度合
が等しい場合単糸繊度が小さくなればなるほど、不織布
の地合が良好なものとなる。逆に単糸繊度が大きくなる
ほど不織布地合が低下する傾向がある。そのため単糸繊
度が5デニールを越えて大となった場合、不織布地合が
低下して刺しゅうを行なった場合、刺しゅう糸がケミカ
ルレース基布によって固定されずに“位置のずれ”や
“刺しゅう柄の変形”を生じやすく良好な刺しゅうが困
難となってしまう。逆に単糸繊度1デニールに満たない
場合には、開繊性が低下してしまうため不織布地合が低
下してしまうと同時に単糸強力が小さくなり、不織布強
力を急激に低下させ、不織布の低目付化が不可能にな
る。従って本発明においてはPVA系長繊維の単糸繊度
は1デニール以上5デニール以下でなければならない。
【0010】また本発明において、PVA系水溶性長繊
維は、前述したように、水中での最大収縮率が30%以
下であるのが好ましい。このようなPVA系水溶性繊維
の製造方法の一例を挙げれば、ケン化度が約95〜9
9.5モル%のPVAをジメチルスルホキシドや水など
に溶解し、得られたPVA溶液をメタノールやアセトン
等の有機溶媒浴あるいは芒硝で代表される無機塩の水溶
液浴中に吐出し、2〜8倍湿延伸したのち、繊維から溶
媒をほぼ完全に除去し、次いで150〜250℃で6〜
40%の乾熱収縮を施すことにより得られる。
維は、前述したように、水中での最大収縮率が30%以
下であるのが好ましい。このようなPVA系水溶性繊維
の製造方法の一例を挙げれば、ケン化度が約95〜9
9.5モル%のPVAをジメチルスルホキシドや水など
に溶解し、得られたPVA溶液をメタノールやアセトン
等の有機溶媒浴あるいは芒硝で代表される無機塩の水溶
液浴中に吐出し、2〜8倍湿延伸したのち、繊維から溶
媒をほぼ完全に除去し、次いで150〜250℃で6〜
40%の乾熱収縮を施すことにより得られる。
【0011】次に本発明のPVA系長繊維不織布におい
ては、該長繊維の交絡部が付着量5重量%以上25重量
%以下の水溶性樹脂によって接着されている事が必要で
ある。一般に不織布の強力を充分発揮させるためには、
不織布を形成する繊維の交絡部を接着状態にする事が必
須であり、樹脂接着が最も簡便かつ有効であるが、本発
明の場合、不織布が水溶性である必要性から繊維交絡部
を接着する樹脂は水溶性でなければならない。樹脂の付
着量が25重量%を越えて多くなると不織布中で樹脂が
繊維の交絡部以外にも多量に付着しだすため不織布が硬
くなってしまうと同時に同一目付で比較すると不織布強
力は逆に低下気味にもなる。不織布が硬くなると刺しゅ
う前工程での不織布の継ぎ合わせ作業の能率を低下させ
たり、刺しゅう時に針折れを生じさせたりする。一方樹
脂の付着量が5重量%未満となった場合は充分な不織布
強力を得る事ができなくなると同時に、軽く不織布が擦
すられただけでもその表面の繊維がももけを生じるた
め、ケミカルレース用基布としての実用が不可となる。
そのため、本発明のPVA系水溶性長繊維不織布におい
ては、該長繊維の交絡部が付着量5重量%以上25重量
%以下の水溶性樹脂によって接着されていなければなら
ない。水溶性樹脂としては、PVA系樹脂、カルボキシ
メチルセルロース、ポリアルキレンオキサイド系樹脂等
が用いられるが、本発明では被接着対象となる長繊維が
PVA系であるから、より良好な接着効果を得るために
はPVA系樹脂が好ましい。
ては、該長繊維の交絡部が付着量5重量%以上25重量
%以下の水溶性樹脂によって接着されている事が必要で
ある。一般に不織布の強力を充分発揮させるためには、
不織布を形成する繊維の交絡部を接着状態にする事が必
須であり、樹脂接着が最も簡便かつ有効であるが、本発
明の場合、不織布が水溶性である必要性から繊維交絡部
を接着する樹脂は水溶性でなければならない。樹脂の付
着量が25重量%を越えて多くなると不織布中で樹脂が
繊維の交絡部以外にも多量に付着しだすため不織布が硬
くなってしまうと同時に同一目付で比較すると不織布強
力は逆に低下気味にもなる。不織布が硬くなると刺しゅ
う前工程での不織布の継ぎ合わせ作業の能率を低下させ
たり、刺しゅう時に針折れを生じさせたりする。一方樹
脂の付着量が5重量%未満となった場合は充分な不織布
強力を得る事ができなくなると同時に、軽く不織布が擦
すられただけでもその表面の繊維がももけを生じるた
め、ケミカルレース用基布としての実用が不可となる。
そのため、本発明のPVA系水溶性長繊維不織布におい
ては、該長繊維の交絡部が付着量5重量%以上25重量
%以下の水溶性樹脂によって接着されていなければなら
ない。水溶性樹脂としては、PVA系樹脂、カルボキシ
メチルセルロース、ポリアルキレンオキサイド系樹脂等
が用いられるが、本発明では被接着対象となる長繊維が
PVA系であるから、より良好な接着効果を得るために
はPVA系樹脂が好ましい。
【0012】次に本発明のPVA系水溶性長繊維不織布
において肝要な点として、不織布目付が10g/m2以
上25g/m2以下である事がある。すなわち、不織布
目付が10g/m2未満の場合においては、不織布を構
成する繊維本数が減少してカバー性が低下するため刺し
ゅうを施した場合、“刺しゅう柄の変形”を生じやすく
緻密な柄の刺しゅうが不可となってしまうし、ケミカル
レース用基布として求められる不織布強力を得る事がで
きない。逆に不織布目付が25g/m2を越えて大きく
なると、不織布のドレープ性が低下するためケミカルレ
ース用基布としてそれを刺しゅう機へセットするため
に、ミシンによる継ぎ加工をする際にシートがゴワゴワ
として該作業性が低下してしまう。又、刺しゅう後温水
処理によって溶解除去をしなければならない不織布量が
増加するので該溶解作業コストが高くなってしまう。そ
のため、本発明のPVA系水溶性長繊維、不織布の目付
は10g/m2以上25g/m2以下でなければならな
い。
において肝要な点として、不織布目付が10g/m2以
上25g/m2以下である事がある。すなわち、不織布
目付が10g/m2未満の場合においては、不織布を構
成する繊維本数が減少してカバー性が低下するため刺し
ゅうを施した場合、“刺しゅう柄の変形”を生じやすく
緻密な柄の刺しゅうが不可となってしまうし、ケミカル
レース用基布として求められる不織布強力を得る事がで
きない。逆に不織布目付が25g/m2を越えて大きく
なると、不織布のドレープ性が低下するためケミカルレ
ース用基布としてそれを刺しゅう機へセットするため
に、ミシンによる継ぎ加工をする際にシートがゴワゴワ
として該作業性が低下してしまう。又、刺しゅう後温水
処理によって溶解除去をしなければならない不織布量が
増加するので該溶解作業コストが高くなってしまう。そ
のため、本発明のPVA系水溶性長繊維、不織布の目付
は10g/m2以上25g/m2以下でなければならな
い。
【0013】更に本発明PVA系水溶性長繊維不織布に
おいて重要な事として、該不織布の水中溶解温度が60
℃以上100℃以下である事が挙げられる。60℃未満
の水中溶解温度では常温水浸時の繊維性能低下が大きく
そのため不織布性能の低下をひきおこすため、例えば接
着用水溶性樹脂付与工程の様に湿潤状態での取扱いを行
なう時に問題を生じる。それに対して100℃を越える
と溶解処理をするのに加圧容器を使用せねばならず、作
業の危険性が高くなるとともに、エネルギー消費も多く
なり溶解費用が割高となってしまう。そのため当該不織
布の水中溶解温度は、60℃以上100℃以下でなけれ
ばならず、好ましくは60℃以上98℃以下、さらに好
ましくは65℃以上93℃以下である。なお本発明にい
う不織布の水中溶解温度とは、タテヨコ各10cm長の
不織布試料を20℃の水中に投入、水温を2℃/分で昇
温した際に不織布が完全に水に溶解する温度をいう。
おいて重要な事として、該不織布の水中溶解温度が60
℃以上100℃以下である事が挙げられる。60℃未満
の水中溶解温度では常温水浸時の繊維性能低下が大きく
そのため不織布性能の低下をひきおこすため、例えば接
着用水溶性樹脂付与工程の様に湿潤状態での取扱いを行
なう時に問題を生じる。それに対して100℃を越える
と溶解処理をするのに加圧容器を使用せねばならず、作
業の危険性が高くなるとともに、エネルギー消費も多く
なり溶解費用が割高となってしまう。そのため当該不織
布の水中溶解温度は、60℃以上100℃以下でなけれ
ばならず、好ましくは60℃以上98℃以下、さらに好
ましくは65℃以上93℃以下である。なお本発明にい
う不織布の水中溶解温度とは、タテヨコ各10cm長の
不織布試料を20℃の水中に投入、水温を2℃/分で昇
温した際に不織布が完全に水に溶解する温度をいう。
【0014】次に本発明のPVA系水溶性長繊維不織布
において重要な事は幅方向の引張強力が1.8kg/
2.5cm巾以上である事である。当該不織布をケミカ
ルレース用基布として使用する場合不織布は刺しゅう機
へその幅方向に高い張力で引張られて平らな平面状とす
る事が刺しゅうが可能となる第1要件であり、その際に
かかる張力によって不織布が破損したりする事を防止す
るには不織布の幅方向の引張強力は1.8kg/2.5
cm巾以上である事が必要である。したがって本発明の
PVA系水溶性長繊維不織布の幅方向引張強力は1.8
kg/2.5cm巾以上でなければならない。
において重要な事は幅方向の引張強力が1.8kg/
2.5cm巾以上である事である。当該不織布をケミカ
ルレース用基布として使用する場合不織布は刺しゅう機
へその幅方向に高い張力で引張られて平らな平面状とす
る事が刺しゅうが可能となる第1要件であり、その際に
かかる張力によって不織布が破損したりする事を防止す
るには不織布の幅方向の引張強力は1.8kg/2.5
cm巾以上である事が必要である。したがって本発明の
PVA系水溶性長繊維不織布の幅方向引張強力は1.8
kg/2.5cm巾以上でなければならない。
【0015】更に、本発明のPVA系水溶性長繊維不織
布において重要な点として幅方向の引裂強力が2kg以
上である点がある。上記の如く当該不織布をケミカルレ
ース用基布として使用する場合、不織布は幅方向に縫い
合わされて刺しゅう機にセットされ、かつ幅方向に高張
力で引張られるため、幅方向の引裂強力がもし2kgに
満たない場合には、時として縫い目から不織布が引裂け
るといった工程トラブルを起こしてしまう。この様な問
題を解消するためには、不織布の幅方向の引裂強力を2
kg以上にする必要があり、そのため本発明のPVA系
水溶性長繊維不織布においては幅方向の引裂強力は2k
g以上にしなければならない。
布において重要な点として幅方向の引裂強力が2kg以
上である点がある。上記の如く当該不織布をケミカルレ
ース用基布として使用する場合、不織布は幅方向に縫い
合わされて刺しゅう機にセットされ、かつ幅方向に高張
力で引張られるため、幅方向の引裂強力がもし2kgに
満たない場合には、時として縫い目から不織布が引裂け
るといった工程トラブルを起こしてしまう。この様な問
題を解消するためには、不織布の幅方向の引裂強力を2
kg以上にする必要があり、そのため本発明のPVA系
水溶性長繊維不織布においては幅方向の引裂強力は2k
g以上にしなければならない。
【0016】また更に、本発明のPVA系水溶性長繊維
不織布において肝心な点として、幅方向の引張伸度が1
3%以下である点がある。既に記したように当該不織布
をケミカルレース用基布として使用する場合、不織布は
その幅方向へ高張力で引張られて刺しゅう機にセットさ
れるが、不織布の幅方向の伸度が13%を越えて大きく
なるとこの張力によって基布が伸びて変形してしまい、
刺しゅうの図柄がずれてしまって良好なケミカルレース
をつくる事ができなくなってしまう。従って本発明のP
VA系水溶性長繊維不織布の幅方向の引張伸度は13%
以下でなければならない。
不織布において肝心な点として、幅方向の引張伸度が1
3%以下である点がある。既に記したように当該不織布
をケミカルレース用基布として使用する場合、不織布は
その幅方向へ高張力で引張られて刺しゅう機にセットさ
れるが、不織布の幅方向の伸度が13%を越えて大きく
なるとこの張力によって基布が伸びて変形してしまい、
刺しゅうの図柄がずれてしまって良好なケミカルレース
をつくる事ができなくなってしまう。従って本発明のP
VA系水溶性長繊維不織布の幅方向の引張伸度は13%
以下でなければならない。
【0017】次に本発明のPVA系水溶性長繊維不織布
の製造方法について説明する。本発明のPVA系水溶性
長繊維不織布は、例えば本発明者等が特開平5−125
648号公報で提案している不織ウェブの製造方法によ
り作成した長繊維不織ウェブを水溶性樹脂により接着処
理を行なう事で製造できる。すなわち、特開平5−12
5648号公報の図1に示した装置概略を示した装置を
用いて無撚の水溶性PVA系マルチフィラメント束を圧
縮空気流と共に多錘のエアガンより噴射させ、その両端
に圧縮空気流のみを噴射させるサイドガンを配置し、そ
の下流にある四方が平板で囲われ入口部が出口部に向い
てそのスリット幅が狭められたフード中へ上記エアガン
より圧縮空気流と共に開繊された水溶性PVA系マルチ
フィラメントを噴射、通過させ、吸引部の上を移動する
ネットコンベア上に隣接するエアガンからのフィラメン
ト流が互に交絡し、且つウェブ巾方向の目付分布が均一
になるようなウェブとして捕集する。捕集されたウェブ
に対して公知な任意の方法によって水溶性樹脂を接着付
与する事によって、本発明のPVA系水溶性長繊維不織
布は製造する事ができる。
の製造方法について説明する。本発明のPVA系水溶性
長繊維不織布は、例えば本発明者等が特開平5−125
648号公報で提案している不織ウェブの製造方法によ
り作成した長繊維不織ウェブを水溶性樹脂により接着処
理を行なう事で製造できる。すなわち、特開平5−12
5648号公報の図1に示した装置概略を示した装置を
用いて無撚の水溶性PVA系マルチフィラメント束を圧
縮空気流と共に多錘のエアガンより噴射させ、その両端
に圧縮空気流のみを噴射させるサイドガンを配置し、そ
の下流にある四方が平板で囲われ入口部が出口部に向い
てそのスリット幅が狭められたフード中へ上記エアガン
より圧縮空気流と共に開繊された水溶性PVA系マルチ
フィラメントを噴射、通過させ、吸引部の上を移動する
ネットコンベア上に隣接するエアガンからのフィラメン
ト流が互に交絡し、且つウェブ巾方向の目付分布が均一
になるようなウェブとして捕集する。捕集されたウェブ
に対して公知な任意の方法によって水溶性樹脂を接着付
与する事によって、本発明のPVA系水溶性長繊維不織
布は製造する事ができる。
【0018】又本発明PVA系水溶性長繊維不織布を形
成するポリビニルアルコール系水溶性長繊維はケン化度
90%以上99%以下のポリビニルアルコールを原料と
して公知の各種紡糸延伸方法により製造でき、例えば特
開平1−229805号公報や特開平2−68396号
公報で提案された繊維及びその製造方法はいづれも使用
できるが、前記したような方法で低収縮化したものが好
適に使用できる。
成するポリビニルアルコール系水溶性長繊維はケン化度
90%以上99%以下のポリビニルアルコールを原料と
して公知の各種紡糸延伸方法により製造でき、例えば特
開平1−229805号公報や特開平2−68396号
公報で提案された繊維及びその製造方法はいづれも使用
できるが、前記したような方法で低収縮化したものが好
適に使用できる。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明するが、本
発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
実施例中の不織布物性のうち、引張強力および伸度は、
試料つかみ間隔10cm、つかみ幅2.5cm、引張速
度30cm/分でインストロン引張試験機で測定し、引
裂強力はシングルタング法で測定したものである。
発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
実施例中の不織布物性のうち、引張強力および伸度は、
試料つかみ間隔10cm、つかみ幅2.5cm、引張速
度30cm/分でインストロン引張試験機で測定し、引
裂強力はシングルタング法で測定したものである。
【0020】〔実施例1〜4、比較例1〜11〕特開平
5−125648号公報の図1に示す様な装置を用い、
入口スリット幅30mm、出口スリット幅8mmに調整
したフード中へ、帯電し開繊した、表1〜表3に示した
水中溶解温度のPVA系繊維を1コのエアガン当たり1
44本(単糸デニールは表1〜表3に示してある。)を
糸速1000m/分で16エアガン分を吹き込みさらに
その両側のサイドガンから0.35Nm3/分のエアを
噴出して、該フード中を通過させ、これを該フードの出
口下30cmの距離にある吸引部の上を移動するネット
状コンベア上で捕集し、PVA系水溶性長繊維ウェブを
作製した。この時、コンベア速度を変更する事で採取す
るウェブの目付を調整した。次にこれらのウェブをネッ
トで挟んでPVA(重合度1700、ケン化度88モル
%)水溶液を含浸、ゴムロール製マングルで搾液し、つ
いでこれを乾燥して長繊維ウェブの交絡部主体に接着処
理した。PVA樹脂の付着量は表1〜表3の様になるよ
うに調整して実施例1〜4、比較例2〜9のPVA系水
溶性長繊維不織布を作製した。
5−125648号公報の図1に示す様な装置を用い、
入口スリット幅30mm、出口スリット幅8mmに調整
したフード中へ、帯電し開繊した、表1〜表3に示した
水中溶解温度のPVA系繊維を1コのエアガン当たり1
44本(単糸デニールは表1〜表3に示してある。)を
糸速1000m/分で16エアガン分を吹き込みさらに
その両側のサイドガンから0.35Nm3/分のエアを
噴出して、該フード中を通過させ、これを該フードの出
口下30cmの距離にある吸引部の上を移動するネット
状コンベア上で捕集し、PVA系水溶性長繊維ウェブを
作製した。この時、コンベア速度を変更する事で採取す
るウェブの目付を調整した。次にこれらのウェブをネッ
トで挟んでPVA(重合度1700、ケン化度88モル
%)水溶液を含浸、ゴムロール製マングルで搾液し、つ
いでこれを乾燥して長繊維ウェブの交絡部主体に接着処
理した。PVA樹脂の付着量は表1〜表3の様になるよ
うに調整して実施例1〜4、比較例2〜9のPVA系水
溶性長繊維不織布を作製した。
【0021】比較例1は単糸デニール2.1、水中溶解
温度81℃、カット繊維長51mmのPVA系水溶性短
繊維を原料にして、これをランダムウェバーで処理して
目付16.8g/m2のウェブを得、これにPVA(重
合度1700、ケン化度88モル%)水溶液を付着量2
0%処理して作製したPVA系水溶性短繊維不織布であ
る。比較例10は上記の様なPVA系水溶性長繊維不織
布の製造において、フード出口からネット状コンベアま
での距離を45cmとして作製したウェブを用いたもの
で、この場合繊維配列が長さ方向へ大となり、すなわち
逆に幅方向の配列が減少するため、幅方向の引張、引裂
の強力が低下している。比較例11は上記のフード出口
からネット状コンベアまでの距離を20cmとして作製
したウェブを用いたものでこの場合繊維配列が幅方向に
さらに大となるため不織布の幅方向の引張伸度は大きく
なっている。
温度81℃、カット繊維長51mmのPVA系水溶性短
繊維を原料にして、これをランダムウェバーで処理して
目付16.8g/m2のウェブを得、これにPVA(重
合度1700、ケン化度88モル%)水溶液を付着量2
0%処理して作製したPVA系水溶性短繊維不織布であ
る。比較例10は上記の様なPVA系水溶性長繊維不織
布の製造において、フード出口からネット状コンベアま
での距離を45cmとして作製したウェブを用いたもの
で、この場合繊維配列が長さ方向へ大となり、すなわち
逆に幅方向の配列が減少するため、幅方向の引張、引裂
の強力が低下している。比較例11は上記のフード出口
からネット状コンベアまでの距離を20cmとして作製
したウェブを用いたものでこの場合繊維配列が幅方向に
さらに大となるため不織布の幅方向の引張伸度は大きく
なっている。
【0022】以上の実施例1〜4、比較例1〜11には
各種不織布物性のケミカルレース用基布としての評価
(実用のケミカルレース刺しゅう機にて実施した)を表
1〜表3に示した。
各種不織布物性のケミカルレース用基布としての評価
(実用のケミカルレース刺しゅう機にて実施した)を表
1〜表3に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】すなわち、本発明である実施例1〜4では
ケミカルレース用基布として良好との評価であり、水溶
性繊維不織布でありながら良好な地合と優れた引張強
力、引裂強力と適度の引張伸度を有すものが得られてい
る。それに対し本発明外の比較例1は短繊維不織布であ
るため幅方向引裂強力が小さ過ぎ、比較例2は単糸デニ
ールが小さすぎるため、幅方向引張強力、引裂強力が小
さ過ぎ、比較例3は単糸デニールが大きすぎるため地合
ムラが大となり、比較例4は水溶性樹脂付着量が大きす
ぎるため不織布が硬くなり、比較例5は水溶性樹脂付着
量が小さすぎるため不織布の幅方向の引張、引裂強力が
小さく、比較例6は不織布目付が小さすぎるため不織布
の幅方向の引張、引裂強力が小さく、比較例7は不織布
目付が大きすぎるため不織布が硬くなりすぎ基布の継ぎ
作業性が低下し、さらに溶解除去量も増大し、比較例8
では水中溶解温度が低すぎるため、水溶性樹脂含浸処理
時に繊維物性が低下するためか不織布の幅方向の引張、
引裂強力が低く、比較例9では水中溶解温度が高すぎる
ため刺しゅう後、基布の溶解除去が常圧条件下で不可と
なり、比較例10では不織布の幅方向の引張、引裂強力
が小さすぎ、比較例11では不織布の幅方向の伸度が大
きすぎるため良好な刺しゅうができない等、それぞれの
理由でケミカルレース用基布としての評価はいづれも不
良となった。
ケミカルレース用基布として良好との評価であり、水溶
性繊維不織布でありながら良好な地合と優れた引張強
力、引裂強力と適度の引張伸度を有すものが得られてい
る。それに対し本発明外の比較例1は短繊維不織布であ
るため幅方向引裂強力が小さ過ぎ、比較例2は単糸デニ
ールが小さすぎるため、幅方向引張強力、引裂強力が小
さ過ぎ、比較例3は単糸デニールが大きすぎるため地合
ムラが大となり、比較例4は水溶性樹脂付着量が大きす
ぎるため不織布が硬くなり、比較例5は水溶性樹脂付着
量が小さすぎるため不織布の幅方向の引張、引裂強力が
小さく、比較例6は不織布目付が小さすぎるため不織布
の幅方向の引張、引裂強力が小さく、比較例7は不織布
目付が大きすぎるため不織布が硬くなりすぎ基布の継ぎ
作業性が低下し、さらに溶解除去量も増大し、比較例8
では水中溶解温度が低すぎるため、水溶性樹脂含浸処理
時に繊維物性が低下するためか不織布の幅方向の引張、
引裂強力が低く、比較例9では水中溶解温度が高すぎる
ため刺しゅう後、基布の溶解除去が常圧条件下で不可と
なり、比較例10では不織布の幅方向の引張、引裂強力
が小さすぎ、比較例11では不織布の幅方向の伸度が大
きすぎるため良好な刺しゅうができない等、それぞれの
理由でケミカルレース用基布としての評価はいづれも不
良となった。
【0027】なお上記実施例及び比較例で使用した、ポ
リビニルアルコール系繊維は、いずれも、重合度170
0、ケン化度98.5モル%の部分ケン化ポリビニルア
ルコールをジメチルスルホキシドに溶解した、ポリビニ
ルアルコール濃度19%、温度90℃の紡糸原液を、メ
タノール/ジメチルスルホキシドの混合比7/3の温度
2℃の凝固浴中に吐出し、得られた糸篠をメタノール/
ジメチルスルホキシドの混合比95/5からなる45℃
の浴中で5.5倍湿延伸し、さらにメタノールと接触さ
せて糸篠中のジメチルスルホキシドを抽出除去し、12
0℃で乾燥し、さらに150℃と220℃の2セクショ
ンよりなる熱風炉で乾熱収縮を12%入れたものであ
る。なお繊維の太さは、種々の径の吐出ノズルを用いる
ことにより変えた。得られた繊維の水中での最大収縮率
は、いずれも約4%であった。なお、最大収縮率は、試
長4cmの繊維に2mg/dの荷重を吊り下げ、20℃
の水に浸漬し、水を2℃/分の速度で昇温した際に繊維
の収縮率を測定し、最も大きく収縮した温度での収縮率
を意味する。実施例及び比較例で得られたケミカルレー
ス基布は、水溶性長繊維を溶解する際に実質的に収縮を
生じることがなく、レースの形状が損なわれることがな
かった。
リビニルアルコール系繊維は、いずれも、重合度170
0、ケン化度98.5モル%の部分ケン化ポリビニルア
ルコールをジメチルスルホキシドに溶解した、ポリビニ
ルアルコール濃度19%、温度90℃の紡糸原液を、メ
タノール/ジメチルスルホキシドの混合比7/3の温度
2℃の凝固浴中に吐出し、得られた糸篠をメタノール/
ジメチルスルホキシドの混合比95/5からなる45℃
の浴中で5.5倍湿延伸し、さらにメタノールと接触さ
せて糸篠中のジメチルスルホキシドを抽出除去し、12
0℃で乾燥し、さらに150℃と220℃の2セクショ
ンよりなる熱風炉で乾熱収縮を12%入れたものであ
る。なお繊維の太さは、種々の径の吐出ノズルを用いる
ことにより変えた。得られた繊維の水中での最大収縮率
は、いずれも約4%であった。なお、最大収縮率は、試
長4cmの繊維に2mg/dの荷重を吊り下げ、20℃
の水に浸漬し、水を2℃/分の速度で昇温した際に繊維
の収縮率を測定し、最も大きく収縮した温度での収縮率
を意味する。実施例及び比較例で得られたケミカルレー
ス基布は、水溶性長繊維を溶解する際に実質的に収縮を
生じることがなく、レースの形状が損なわれることがな
かった。
【0028】
【発明の効果】以上詳細について実施例及び比較例で説
明した事から明らかな様に、本発明によれば不織布であ
りながらも低目付で、良好な地合と優れた引張強力、引
裂強力と適度の引張伸度をもつ、従来非常に高価な水溶
性繊維織物より製造されていたケミカルレース用基布等
に充分使用可能な素材がPVA系水溶性長繊維不織布よ
り極めて安価に提供される。該不織布はケミカルレース
基布用以外にもランドリバッグ等に好適素材として使用
できる。
明した事から明らかな様に、本発明によれば不織布であ
りながらも低目付で、良好な地合と優れた引張強力、引
裂強力と適度の引張伸度をもつ、従来非常に高価な水溶
性繊維織物より製造されていたケミカルレース用基布等
に充分使用可能な素材がPVA系水溶性長繊維不織布よ
り極めて安価に提供される。該不織布はケミカルレース
基布用以外にもランドリバッグ等に好適素材として使用
できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリビニルアルコール系長繊維からなる
不織布において、該不織布を形成するポリビニルアルコ
ール系長繊維は単糸繊度が1デニール以上5デニール以
下であり、該長繊維の交絡部が付着量5重量%以上25
重量%以下の水溶性樹脂により接着され、該不織布目付
が10g/m2以上25g/m2以下であり、該不織布の
水中溶解温度が60℃以上100℃以下で、幅方向の引
張強力が1.8kg/2.5cm巾以上、幅方向の引裂
強力が2kg以上、幅方向の引張伸度が13%以下であ
る事を特徴とするポリビニルアルコール系水溶性長繊維
不織布。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19958293A JP3193938B2 (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | ポリビニルアルコール系水溶性長繊維不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19958293A JP3193938B2 (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | ポリビニルアルコール系水溶性長繊維不織布 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0754257A true JPH0754257A (ja) | 1995-02-28 |
| JP3193938B2 JP3193938B2 (ja) | 2001-07-30 |
Family
ID=16410250
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19958293A Expired - Fee Related JP3193938B2 (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | ポリビニルアルコール系水溶性長繊維不織布 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3193938B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11140776A (ja) * | 1997-11-07 | 1999-05-25 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 水可溶性の不織布又は布帛成型物 |
| WO2006103974A1 (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Kuraray Co., Ltd. | ケミカルレース用基布及びその製造方法 |
| WO2008044721A1 (fr) | 2006-10-13 | 2008-04-17 | Kuraray Co., Ltd. | Tissu de fond pour broderie et son procédé de fabrication |
| RU184769U1 (ru) * | 2018-08-27 | 2018-11-08 | Общество с ограниченной ответственностью "Гамма" | Водорастворимый стабилизатор для ткани |
| CN117071166A (zh) * | 2023-08-04 | 2023-11-17 | 浙江隆腾新材料有限公司 | 一种具有高崩解性的水溶性无纺布 |
-
1993
- 1993-08-11 JP JP19958293A patent/JP3193938B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11140776A (ja) * | 1997-11-07 | 1999-05-25 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 水可溶性の不織布又は布帛成型物 |
| WO2006103974A1 (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Kuraray Co., Ltd. | ケミカルレース用基布及びその製造方法 |
| JP4796571B2 (ja) * | 2005-03-25 | 2011-10-19 | 株式会社クラレ | ケミカルレース用基布及びその製造方法 |
| WO2008044721A1 (fr) | 2006-10-13 | 2008-04-17 | Kuraray Co., Ltd. | Tissu de fond pour broderie et son procédé de fabrication |
| RU184769U1 (ru) * | 2018-08-27 | 2018-11-08 | Общество с ограниченной ответственностью "Гамма" | Водорастворимый стабилизатор для ткани |
| CN117071166A (zh) * | 2023-08-04 | 2023-11-17 | 浙江隆腾新材料有限公司 | 一种具有高崩解性的水溶性无纺布 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3193938B2 (ja) | 2001-07-30 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |