JPH0754671B2 - シャドウマスク原板の製造方法、シャドウマスク原板、シャドウマスクの製造方法、およびシャドウマスク - Google Patents

シャドウマスク原板の製造方法、シャドウマスク原板、シャドウマスクの製造方法、およびシャドウマスク

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JPH0754671B2
JPH0754671B2 JP60243360A JP24336085A JPH0754671B2 JP H0754671 B2 JPH0754671 B2 JP H0754671B2 JP 60243360 A JP60243360 A JP 60243360A JP 24336085 A JP24336085 A JP 24336085A JP H0754671 B2 JPH0754671 B2 JP H0754671B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、カラーテレビ用受像管に使用されるシャドウ
マスクおよびその原板に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
カラーテレビ受像管に使用されるシャドウマスクは、三
色蛍光面に正確な電子ビームスポットを投影する機能を
有する。このため、電子ビーム通過孔の相対位置、孔径
および孔形状が画質に直接的な影響を及ぼし、電子ビー
ム通過孔の高い加工精度が要求される。また、散乱電子
の発生防止のため、電子ビーム通過孔の蛍光面と対向す
る面を半球状に面取りするという特殊な加工も必要であ
る。これらの加工精度が低いと、ドーミングにより画質
劣化をもたらす。
このようなシャドウマスクの加工精度に対する要求に対
し、従来は、シャドウマスク原板にエッチングによって
電子ビーム通過孔を形成し、極めて高い加工精度を維持
していた。
一方、近年、テレビ画面の「きめの細かさ」に対する一
般的要求が高まり、通信方式でも高品位テレビ方式の開
発が進められている。したがって、受像管においても解
像度の向上は必須の課題となりつつある。受像管の解像
度を向上させるには、シャドウマスクの電子ビーム通過
孔の微細化、高密度化も必要である。
ところが、シャドウマスクに更に微細な電子ビーム通過
孔を形成するとなると、従来は余り問題にならなかっ
た、エッチング加工の問題点がクローズアップされた。
すなわち、電子ビーム通過孔が微細になると、従来のエ
ッチングによっては、孔位置、孔形状ともに均一で精度
の高い電子ビーム通過孔を得るのが困難であった。
〔発明の目的〕
本発明は、このような問題点に基づきなされたものであ
り、その目的とするところは、微小な電子ビーム通過孔
を高精度でかつ高密度に形成することがきるシャドウマ
スク原板およびシャドウマスクを提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明は、前述した電子ビーム通過孔の孔形状、孔位置
の不均一性は、従来のシャドウマスク原板のマスク面に
おける結晶方向が不揃いであることに起因するという事
実に着目し、これに基づいてなされたものである。
すなわち、本発明者等は先に圧延面に{100}結晶面を3
5%以上集合させると、エッチング性が良好になること
を見出し、特願昭57−147740号に開示した。本発明者等
がさらに良好な微細孔を得るため研究を進めた結果、エ
ッチング面のX線回折強度で、{200}回折強度と{11
1}回折強度の和が、{220}回折強度の2倍以上に設定
することにより、目的とする好ましい解像度を得ること
ができた。前述の如く{100}結晶面に集合しているこ
とが重要であるが、それ以上に残りの結晶面がエッチン
グ性に大きな影響を与えることを新たに見出したのであ
る。すなわち、エッチング面に{110}結晶面が集合し
ていると、エッチングにより形成される孔が楕円状にな
り、高精度、高密度の孔形成が困難になることを見出し
た。また{111}結晶面も{100}結晶面と同様にエッチ
ングにより孔形成には好都合の結晶面であることも判明
した。
したがって先に示した如く{200}結晶強度と{111}回
折強度の和が{220}回折強度の2倍以上とすることに
より、エッチングに不利な{110}結晶面の集合比率が
減少し、良好なシャドウマスクを得ることができる。
これを第2図において説明すると、シャドウマスク原板
のマスク面に{100}結晶面および{111}結晶面が集合
している各場合については、図に示すように等方的にエ
ッチングが進行し、微小な孔を穿つのに格別の不都合は
ない。しかし、{110}結晶面が集合している場合につ
いては、縦方向と横方向とでエッチング速度に差が生じ
てしまい、孔が横(縦)長になってしまう。このため、
微小な孔を精度良く形成することが難しくなることがわ
かる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、微細な電子ビーム通過孔を高精度でか
つ高密度に形成可能であるため、シャドウマスク管に組
込んだ場合には、きめの細かい高画質の画像を得ること
ができる。
〔発明の実施例〕
本発明で用いるシャドウマスク材としては、結晶面を揃
える必要から、面心立方格子構造の合金であることが好
ましい。しかも熱膨張係数が殆ど零に近いものであれ
ば、熱膨張に起因した色ずれなどの問題も同時に解決で
きることから、インバ合金(36Ni−Fe)、超不変鋼(32
Ni−5Co−63Fe)、ステンレス不変鋼(54Co−9.3Cr−3
6.5Fe)、43Pb−57Fe合金等のインバ型合金を用いるの
が好ましい。
以下、本発明の一実施例について説明する。
〈実施例〉 インバ合金(36Ni−Fe)を溶解し、その鋳塊を鍛造後、
連続熱間圧延工程により、厚さ1mmの板材とし、この板
をシャドウマスク材として使用した。
次に、この熱間圧延によって得た板を、圧延率80%以
上、例えば90%の強加工によって、厚さ0.1mmの板とす
べく、1回乃至複数回の冷間圧延を行なった。この強加
工圧延によって結晶軸は回転し、圧延面には{110}結
晶面が集合した。
この板に唯一回、再結晶温度を超える750℃の熱処理を
施しシャドウマスク原板を得た。
得られたシャドウマスク原板の圧延面の表面状態をX線
回折によって調べた。なお、ここでは、{200}結晶面
と{111}結晶面とが、{220}結晶面よりも集合してい
る度合をg値とし、次のように定義する。すなわち、
{200}回折強度をI{200}、{111}回折強度をI{111}
{220}回折強度をI{220}とすると、 g=(I{200}+I{111})/I{220} 主たる肉厚減少工程である熱間圧延により、このg値が
13であった。その後の冷間による強加工圧延で、このg
値が0.5、更に再結晶温度を超える750℃、1時間の熱処
理で、このg値が108であった。
次に、得られたシャドウマスク原板に、エッチングによ
って電子ビーム通過孔を形成した。エッチング液は、塩
化第2鉄43%、塩化第1鉄6%、塩酸0.1%の水溶液を
用いた。そして、65℃の温度で第1図(a)に示すシャ
ドウマスク原板1のマスク面2およびそれに対向する面
3に順次フォトエッチングを施し、同図(b)に示すよ
うな半球状の面取り部を有する電子ビーム通過孔4を形
成した。電子ビーム通過孔1のピッチは0.3mmとし、14
型テレビ用シャドウマスクとして約52万個を形成したと
ころ、得られた電子ビーム通過孔は極めて加工精度に優
れたものであった。
ちなみに、上記の実施例で得られたシャドウマスク原板
に更にスキンパス工程を加え、スキンパス冷間圧延率と
上記g値との関係を調べた。その結果、第3図に示すよ
うに、圧延率が4.8%では87、圧延率が16.7%では26、
圧延率が19%では5、圧延率が27%では2.2という結果
であった。
更に、このように種々のg値を示すシャドウマスク原板
に上記と同様の方法でエッチング加工を施し、電子ビー
ム通過孔を形成し、この孔の評価を行なう為、PD値を測
定した。なお、ここにPD値とはシャドウマスクと蛍光面
との相対的位置関係に生ずる色ずれの程度を表す量をい
い、この値は小さい方が色ずれが少なく画質が良い。そ
の結果、第4図に示すように、g値が2を下回ると、PD
値が100μmを超える著しく画質が低下することが分か
った。したがって、熱処理後は圧延率が30%を超えるい
程度の冷間圧延であれば、g値が2以上を維持できるの
で、特にエッチング性の低下を招くことはなく、本発明
の効果を十分に発揮する。
このように、本発明によれば、高品位テレビに対応可能
な高品質のシャドウマスクおよびその原板を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るシャドウマスクおよび
その原板の断面図、第2図は結晶面とエッチング進行状
況との関係を説明するための図、第3図はスキンパス率
とg値との関係を示す関係図、第4図はg値とPD値との
関係を示す関係図である。 1……シャドウマスク原板、2……マスク面、4……電
子ビーム通過孔。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】面心立方格子構造の合金を鍛造後、熱間圧
    延を施す工程と、熱間圧延を施す工程後に圧延率が80%
    以上の冷間圧延を施し圧延面に{110}結晶面を集合さ
    せる工程と、再結晶温度を越える750℃以上800℃以下の
    温度で熱処理を施す工程とを備え、面心立方格子構造の
    合金からなりかつX線回折強度で{111}回折強度と{2
    00}回折強度の和が{220}回折強度の2倍以上である
    シャドウマスク原板を得ることを特徴とするシャドウマ
    スク原板の製造方法。
  2. 【請求項2】面心立方格子構造の合金からなり、かつX
    線回折強度で{111}回折強度と{200}回折強度の和が
    {220}回折強度の2倍以上であることを特徴とするシ
    ャドウマスク原板。
  3. 【請求項3】インバ型合金からなることを特徴とする特
    許請求の範囲第2項記載のシャドウマスク原板。
  4. 【請求項4】面心立方格子構造の合金を鍛造後、熱間圧
    延を施す工程と、熱間圧延を施す工程後に圧延率が80%
    以上の冷間圧延を施し圧延面に{110}結晶面を集合さ
    せる工程と、再結晶温度を越える750℃以上800℃以下の
    温度で熱処理を施しシャドウ原板を得る工程と、前記シ
    ャドウマスク原板にエッチングを施し電子ビーム通過孔
    を形成する工程とを備え、面心立方格子構造の合金から
    なりかつX線回折強度で{111}回折強度と{200}回折
    強度の和が{220}回折強度の2倍以上であるシャドウ
    マスクを得ることを特徴とするシャドウマスクの製造方
    法。
  5. 【請求項5】面心立方格子構造の合金からなり、かつX
    線回折強度で{111}回折強度と{200}回折強度の和が
    {220}回折強度の2倍以上であることを特徴とするシ
    ャドウマスク原板に電子ビーム通過孔が形成されている
    ことを特徴とするシャドウマスク。
  6. 【請求項6】インバ型合金からなることを特徴とする特
    許請求の範囲第5項記載のシャドウマスク。
JP60243360A 1985-10-30 1985-10-30 シャドウマスク原板の製造方法、シャドウマスク原板、シャドウマスクの製造方法、およびシャドウマスク Expired - Lifetime JPH0754671B2 (ja)

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