JPH0755746A - 湿度センサ素子 - Google Patents

湿度センサ素子

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JPH0755746A
JPH0755746A JP22516193A JP22516193A JPH0755746A JP H0755746 A JPH0755746 A JP H0755746A JP 22516193 A JP22516193 A JP 22516193A JP 22516193 A JP22516193 A JP 22516193A JP H0755746 A JPH0755746 A JP H0755746A
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JP
Japan
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thin film
lead
thin
sensor element
humidity sensor
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Application number
JP22516193A
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English (en)
Inventor
Takashi Ono
敬 小野
Akira Kunimoto
晃 国元
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Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消費電力が小さく、生産性に優れるととも
に、短絡の生じにくい湿度センサ素子を提供する。 【構成】 電気的絶縁性の高い基板上1に、第一の薄膜
状電極2と、薄膜状感湿体3a、3bと、第二の薄膜状電極
4とが順次積層された構造を有し、第一の薄膜状電極2
及び第二の薄膜状電極4のリードアウト部21、41が基板
1に接するように設けられ、第一の薄膜状電極2のリー
ドアウト部21近傍では、薄膜状感湿体3a、3b及び第二の
薄膜状電極4の辺縁部が順次段差を形成し、第二の薄膜
状電極4のリードアウト部41近傍では、薄膜状感湿体3
a、3bが第一の薄膜状電極2及び第二の薄膜状電極4に
挟まれた状態で基板1に接触していることを特徴とする
湿度センサ素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿度センサ素子及びその
製造方法に関し、更に詳しくは、短絡の発生がなく、生
産性に優れた小型薄膜型の湿度センサ素子に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、大気中の湿度や各種ガス中の水分を検知するのに多
種多様の方法が行われているが、最近では、各種家電機
器等に湿度検知手段を付与し、機器の制御をすることが
行われるようになってきており、個体素子型の湿度セン
サが広く使用されるようになってきた。この個体素子型
の湿度センサは、その検知原理から、抵抗変化(イン
ピーダンス変化)を利用するもの、容量変化を利用す
るもの、周波数変化を利用するもの、熱伝導変化を
利用するものや、超音波や赤外線等を利用するものに
分類されるが、それらの中では、抵抗変化型や容量変化
型のものが主として用いられている。
【0003】これら抵抗変化型や容量変化型の湿度セン
サをその構成材料から分類すると、高分子系センサ(高
分子膜を用いたセンサ)と金属酸化物系センサとに大別
される。高分子系センサは、抵抗変化型及び容量変化型
のいずれの場合においても雰囲気中の相対湿度を検知す
るものであり、その材料特性(用いる高分子膜の性質)
から0℃以下の低温雰囲気、及び50℃程度以上の高温雰
囲気の測定には適しない。0℃以下の低温雰囲気では結
氷する可能性があり、また50℃程度以上の高温雰囲気で
は高分子膜が変質する可能性があるからである。通常、
この種のセンサは非加熱方式であるが、高分子系センサ
においては、使用雰囲気中の粉塵、油煙等による素子表
面(高分子膜表面)の汚れにより出力の変動がみられや
すく、長期安定性が悪い。したがって、高分子系センサ
の使用環境条件は自ずと制限される。
【0004】一方、金属酸化物系センサにおいては、抵
抗変化型及び容量変化型とも常温作動のものが広く用い
られているが、この種のセンサも、上述した高分子系セ
ンサと同様に使用環境温度に制約があり、また、使用雰
囲気中の粉塵、油煙等による素子表面のよごれにより出
力の変動がみられやすい欠点がある。そこで、その構成
材料(金属酸化物)の耐熱性を利用して、一時的に素子
を400 〜500 ℃に加熱して素子(金属酸化物)表面の汚
れを焼き飛ばしてしまういわゆるリフレッシュ機構を備
えたセンサも開発されている。
【0005】しかしながら、このリフレッシュ機構を作
動させて一時的に素子を加熱する(リフレッシングを行
う)と、リフレッシング及びリフレッシング後のしばら
くの間(再び初期安定レベルに復帰するまでの間)は湿
度センサとして機能できず、その間の湿度の検知は行え
ない。なお、金属酸化物系センサにおいては、金属酸化
物の低温における大きな吸湿能を利用し、水分の吸脱着
に伴う抵抗変化を測定して湿度を検知するように構成さ
れたものが広く利用されている。
【0006】以上述べた常温作動型のセンサ(リフレッ
シュ機構を備えたセンサも含む)における欠点(使用環
境温度の狭さや長期安定性の問題)を解決しようとした
ものとして、高温作動型の金属酸化物系センサが開発さ
れている。高温作動型の金属酸化物系センサの感湿抵抗
体としては、一般に比抵抗が高いものが用いられる。
【0007】感湿体抵抗低に比抵抗の高い金属酸化物系
を用いる場合、電極としては感湿抵抗低を上下に挟み込
む積層型のものが用いられる。その積層型電極におい
て、特に感湿抵抗体として焼結体を使用した場合、感湿
抵抗体の厚みは100 〜500 μmと比較的厚くなるため短
絡が生じにくく、製造歩留り上優位である。しかしなが
ら、感湿抵抗体が厚いと素子の消費電力が大きくなると
いう欠点がある。
【0008】一方、感湿抵抗体として3μm以下の薄膜
を使用した場合、焼結体タイプに比べて素子消費電力を
半分以下にすることができ、かつ生産性に優れるという
特徴を有する。しかしながら、厚さが3μm以下の感湿
抵抗体には、短絡が生じやすいという欠点がある。その
ため、積層構造及び成膜パターンの工夫や、製造工程の
クリーン化が必要となる。
【0009】したがって本発明の目的は、消費電力が小
さく、生産性に優れるとともに、短絡の生じにくい湿度
センサ素子を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、下部電極のみならず上部電極のリ
ードアウト部を基板に接するように設け、下部電極のリ
ードアウト部近傍においては、薄膜状感湿体及び上部電
極の辺縁部が段差を形成するように、また上部電極のリ
ードアウト部近傍においては、薄膜状感湿体が上部電極
と下部電極との間で基板に接するように、基板の一方の
面上に下部電極、薄膜状感湿体及び上部電極を順次積層
するとともに、基板の他方の面上に薄膜状のヒータを形
成すれば、消費電力が小さく、短絡の生じにくい湿度セ
ンサ素子が得られることを発見し、本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明の湿度センサ素子は、電
気的絶縁性の高い基板上に、第一の薄膜状電極と、薄膜
状感湿体と、第二の薄膜状電極とが順次積層された構造
を有する湿度センサ素子であって、前記第一の薄膜状電
極及び前記第二の薄膜状電極のリードアウト部が前記基
板に接するように設けられ、前記第一の薄膜状電極のリ
ードアウト部近傍では、前記薄膜状感湿体及び前記第二
の薄膜状電極の辺縁部が順次段差を形成し、前記第二の
薄膜状電極のリードアウト部近傍では、前記薄膜状感湿
体が前記第一の薄膜状電極及び前記第二の薄膜状電極に
挟まれた状態で前記基板に接触していることを特徴とす
る。
【0012】
【実施例及び作用】以下、添付図面を参照して本発明を
詳細に説明する。 〔1〕層構成 図1は本発明の一実施例による湿度センサ素子を示す概
略上面図であり、図2は図1の湿度センサ素子のX−X
断面を示す概略断面図である。この湿度センサ素子にお
いて、電気絶縁性を有する基板1の一方の面上には、第
一の薄膜状電極2と、アルカリ土類金属の酸化物からな
る第一の感湿薄膜層3aと、アルカリ土類金属以外の金
属の酸化物からなり、湿度の変化に伴って電気抵抗値が
変化する第二の感湿薄膜層3bと、第二の薄膜状電極4
とが形成されている。また、基板1の他方の面上には、
薄膜状のヒータ5が形成されている。なお、基板1の面
上に形成されたヒータ5は蛇行しているので、図1に示
す断面図ではヒータ5の断面部分が離隔して示されてい
る。
【0013】〔2〕リードアウト部 図1に示すように、本実施例における基板1は角部A、
B、C、Dを有する矩形状となっており、対角線上の角
部B、Dにそれぞれ第一の薄膜状電極2のリードアウト
部(第一のリードアウト部)21と第二の薄膜状電極4の
リードアウト部(第二のリードアウト部)41とが形成さ
れている。
【0014】図1及び図2からわかるように、第一のリ
ードアウト部21の近傍においては、第一の感湿薄膜層3
a、第二の感湿薄膜層3b及び第二の薄膜状電極4は順
次段差を有する。このとき、第一の薄膜状電極2と第二
の薄膜状電極4とは50μm以上離隔しているのが好まし
く、特に100 〜200 μm離隔しているのが好ましい。50
μm未満では短絡が発生するおそれがある。
【0015】一方、第二のリードアウト部41の近傍にお
いては、第一の薄膜状電極2、第一の感湿薄膜層3a及
び第二の感湿薄膜層3bは順次基板1に接しており、第
二の薄膜状電極4は第二の感湿薄膜層3bを超えて基板
1に接している。このとき、第一の薄膜状電極2と第二
の薄膜状電極4とは50μm以上離隔しているのが好まし
く、特に100 〜200 μm離隔しているのが好ましい。50
μm未満では短絡が発生するおそれがある。なお、本実
施例では第二のリードアウト部41は第二の薄膜状電極4
の表面よりも低くなるように形成されている。
【0016】本実施例による湿度センサ素子の第一のリ
ードアウト部21及び第二のリードアウト部41は、第一の
薄膜状電極2に被覆されたPtパット7a及び第二の薄膜
状電極4に被覆されたPtパット7bを有する。このPtパ
ット7a、7bにはリード線6が溶接されている。
【0017】以上のようなリードアウト部を有する湿度
センサ素子は、パターンずれ等による短絡の発生が少な
い。また、Ptパット7a、7bを設けることにより、リ
ード線6の取付けを最終工程においてマイクロボンディ
ングによって行うことができるため、リード線6の溶接
強度が高く、リードアウト部21、41における短絡が少な
いという利点を有する。さらに、本発明の湿度センサ素
子では、第二のリードアウト部41は基板上に直接形成さ
れているため、感湿薄膜層3a、3bに損傷を与えるこ
となく、マイクロボンディングによるリード線の溶接を
行うことができる。
【0018】〔3〕各層の構成 (1)基板 基板1は、電気絶縁性が良好なセラミックにより形成す
る。また、薄膜状ヒータ5により400〜500℃に加
熱されるので、大きな熱衝撃抵抗を有する必要があり、
さらにハンドリング等を考慮して、十分な強度を有する
必要もある。このような要求を満たすセラミックス材料
として、アルミナ(Al2 3 )、アルミナ・シリカ(3
Al2 3 ・2SiO2 )等が好ましい。
【0019】基板1は、100〜800μmの厚みを有
するのが好ましい。基板1が100μm未満であると、
強度が不十分なため製造工程中のハンドリング等が難し
い。また800μmを超えると薄膜状ヒータ5による加
熱効率が低くなりすぎ、消費電力が大きくなってしま
う。より好ましい厚みは200〜500μmである。
【0020】基板1は、ドクターブレード法等により成
形した後、公知の焼結法により形成することができる。
例えば、上記アルミナ等のセラミックス材料に30〜7
0%の成形バインダーを添加することにより、スラリー
を生成し、これをドクターブレード法等により所定の厚
さに成形し、乾燥後焼結する。
【0021】なお、基板1を形成するセラミックは緻密
であってもよいし、多孔質であってもよい。しかしなが
ら、感湿体に水分の吸着量を増加させるためには、電気
絶縁性が良好なセラミック多孔質体により形成するほう
が好ましい。
【0022】基板1がセラミック多孔質体により形成さ
れる場合、その細孔径は0.1〜0.8μmとするのが
好ましい。細孔径が0.1μm未満であると、積層する
感湿体の細孔径がさらに小さくなり、水分の吸着量が少
なくなって、良好な湿度の検知感度が得られにくい。一
方、細孔径が0.8μmを超えると、感湿体の細孔径も
大きくなりすぎ、センサ素子の構造上両薄膜状電極間の
短絡が起こるおそれがある。より好ましい細孔径は0.
2〜0.5μmである。
【0023】また、基板1の空孔率は10〜30%とす
るのが好ましい。空孔率が10%未満であると、その上
に形成される薄膜状感湿体への水分の吸着量が少ないた
め、良好な湿度の検知感度が得られない。一方、空孔率
が30%を超えると、基板1の強度が不十分になり、1
mm以上の厚みが必要になる。その上、感湿体の空孔率
も大きくなるので、感湿体の両側の薄膜状電極間の短絡
が起こりやすくなる。
【0024】(2)薄膜状電極 第一の薄膜状電極2及び第二の薄膜状電極4は、とも
に、Pt、Pt族金属、またはこれらの合金から形成する。
この2つの薄膜状電極2、4の厚さはそれぞれ500 〜20
00オングストローム程度とするのが好ましい。薄膜状電
極2、4はスパッタリング法等により形成することがで
きる。
【0025】(3)薄膜状感湿体 第一の薄膜状電極2上に形成された薄膜状感湿体は、湿
度の変化に伴って電気抵抗値が変化する第一の感湿薄膜
層3a(感湿抵抗体層と呼ぶこともできる)と、その上
に形成されたアルカリ土類金属の酸化物からなる第二の
感湿薄膜層3bとからなる。図1には、第一の感湿薄膜
層3aと第二の感湿薄膜層3bとが1層ずつ示されてい
るが、本発明はこれに限定されることはなく、それぞれ
複数層としてもよい。
【0026】(イ) 第一の感湿薄膜層3a 第一の感湿薄膜層3aは、アルカリ土類金属以外の金属
の酸化物により形成する。具体的には、ZrO2 、Ti
2 、CeO2 、La2 3 、Nb2 5 、Y2 3 、Ta2
5 、Cr2 3 、Ni2 3 、Fe2 3 、ZnO、V2 5
や、これらの混合物を用いることができる。ただし、感
度の点から見ると、ZrO2 、TiO2 、Ta2 5 、Nb2
5 、ZnOが好ましい。このような金属酸化物からなる薄
膜層とすれば、200 ℃を超す雰囲気温度でも良好に湿度
の検知を行うことができる。
【0027】第一の感湿薄膜層3aの厚さは、0.2 〜5
μm程度とするのが好ましく、さらに好ましくは1〜2
μm程度とする。第一の感湿薄膜層3aが0.2 μm未満
では短絡のおそれがある。一方、5μmを超すと、湿度
センサ素子の薄膜化の目的が達成できない。
【0028】このように第一の感湿薄膜層3aは薄いの
で、気相成長法により形成するのが好ましい。具体的に
は、スパッタリング法、CVD法等の蒸着法等により形
成する。また気相成長法以外の形成方法として、ゾルゲ
ル法、溶液法等を用いることもできる。
【0029】気相成長法としては、特に高周波スパッタ
リング法等のスパッタリング法が好ましい。この方法に
よると、1μm程度の厚さの薄膜層3aを容易に形成す
ることができる。高周波スパッタリング法で金属酸化物
を成膜する場合、通常成膜速度は40〜100 オングストロ
ーム/分程度であるので、2〜4時間のスパッタリング
を行えば1μm程度の厚さとすることができる。なお、
高周波スパッタリング法により薄膜層3aを形成した場
合は、層中に生じた金属酸化物の酸素欠損を補完した
り、層中に生じた歪みを除去する等の目的で、大気中で
の加熱処理を行うのが好ましい。
【0030】なお、上述においては、第一の感湿薄膜層
3aを緻密なセラミックからなる基板の上に形成する場
合について説明したが、薄膜層3aに水分の吸着量を増
加させるためには、電気絶縁性が良好なセラミック多孔
質体からなる基板の上に形成するほうが好ましい。その
とき、薄膜層3aの多孔度は基板1の微細構造(細孔
径、空孔率)により制御できる。具体的には、薄膜層3
aは0.05〜0.7μmの細孔径及び5〜25%の空
孔率を有するのが好ましい。これにより、薄膜層3aは
良好な水分の吸着性を示し、もって湿度センサ素子の湿
度感度が非常に良好となる。
【0031】(ロ) 第二の感湿薄膜層3b アルカリ土類金属の酸化物としては、MgO、BaO、Ca
O、SrO又はこれらの混合物が好ましい。
【0032】アルカリ土類金属の酸化物からなる第二の
感湿薄膜層3bは50〜5000オングストローム程度の厚さ
に形成するのが好ましい。第二の感湿薄膜層3bの厚さ
が50オングストローム未満であると、薄膜層3bを設け
た効果が十分に得られず、湿度センサ素子の感度は良好
にならない。一方、第二の感湿薄膜層3bを5000オング
ストロームを超す厚さとすると、この層に吸着した水は
薄膜層3bまで到達するのに長い距離を移動しなければ
ならず、結果として第一の感湿薄膜層3aに十分な量の
水分が到達できないので、湿度センサ素子の感度はかえ
って低下する。
【0033】なお、複数の薄膜層3aと複数の薄膜層3
bとを積層して薄膜状感湿体とする場合には、複数の薄
膜層3bの合計の厚さの上限を5000オングストローム程
度とするのが好ましい。
【0034】この第二の感湿薄膜層3bも、第一の感湿
薄膜層3aの場合と同様にスパッタリング法等の気相成
長法により形成することができる。
【0035】アルカリ土類金属の酸化物の役割を考える
と、図2に示すように、第二の感湿薄膜層3bは雰囲気
側(湿度感知膜の表層部)に配置するのが好ましいが、
必要に応じ第一の感湿薄膜層3aと第二の感湿薄膜層3
bとの積層順を逆としてもよい。また、薄膜状感湿体と
薄膜状電極2、4との密着性を向上する等の目的で、薄
膜層3bの上にさらに薄膜層3aを設けた積層構造とし
てもよいし、さらに薄膜層3aと薄膜層3bとを交互に
複数回積層してもよい。この場合でも、少なくとも薄膜
状感湿体の表層部にはアルカリ土類金属の酸化物からな
る第二の感湿薄膜層3bが位置するようにするのが好ま
しい。
【0036】(4)薄膜状ヒータ 基板1の反対側の面に形成された薄膜状ヒータ5はP
t、Pt族金属からなる。このような薄膜状ヒータ5
は、白金ペーストを用いたスクリーン印刷法やフォトリ
ソグラフィー法等により形成することができる。特にフ
ォトリソグラフィー法によれば、容易にかつ精度よくヒ
ータ5をパターニングでき、生産効率が非常に高い。ま
た、パターニング精度が高いので、ヒータ5の抵抗値の
バラツキも非常に小さい。
【0037】(5)リード線 リードアウト部21、41及び薄膜状ヒータ5に接続される
リード線6としては、Pt又はPt系合金からなる導線を用
いることができる。リードアウト部21、41にPtパット7
を設けた場合、マイクロボンディングによってリード線
6を接続することができる。具体的には、マイクロボン
ディング装置を用いて、50〜300 g程度の荷重、0.3 〜
1.0 V程度の電圧及び10〜70ms程度のパルスの条件で行
うのが好ましい。
【0038】(6)Ptパット リードアウト部21、41に形成されたPtパット7は基本的
にはPt、Pt族金属からなる。このようなPtパット7は、
白金ペーストを用いたスクリーン印刷法やフォトリソグ
ラフィー法等により形成することができる。Ptパット7
の厚さは0.5 〜10μmが好ましい。
【0039】以上、本発明の湿度センサ素子を添付図面
を参照して説明したが、本発明はこれに限定されること
なく、本発明の思想を逸脱しない限り種々の変形を施す
ことができる。例えば、湿度センサ素子の形状は、本実
施例のように四角形に限らず、種々の多角形、円形又は
楕円形としてよい。薄膜状電極及び薄膜状感湿体の切欠
きも同様に所望の形状とすればよい。また、第一のリー
ドアウト部近傍において、第一の感湿薄膜層及び第二の
感湿薄膜層は段差を有しなくてもよい。さらには、リー
ドアウト部にPtパットは設けなくてもよく、通常の方法
によってリード線を取り付けてもよい。
【0040】以下、具体的実施例に基づき、本発明をさ
らに詳細に説明する。実施例1 以下の要領で、図1に示す構造の湿度センサ素子を製造
した。ドクターブレード法によって作製した4mm×4mm
×0.2 mmのアルミナ基板1の対向角部に、スクリーン印
刷法によりPtパット7を印刷し、1000℃で1時間焼成し
た。Ptパット7の形成後、高周波マグネトロンスパッタ
リング法により、第一の薄膜状電極(Pt薄膜状電極)2
を四角形の一部(第二のリードアウト部41)が切り欠か
れた形状となるように、2000オングストロームの厚さで
形成した。また同様にして、基板の他方の面にPt薄膜ヒ
ータ5を厚さ4000オングストロームに形成した後、フォ
トリソグラフィーにより蛇行したパターンとした。
【0041】次に、第一の薄膜状電極2上に、同じく高
周波マグネトロンスパッタリング法により、第一の感湿
薄膜層としてZrO2 層3aを四角形の一部(第一のリー
ドアウト部21及び第二のリードアウト部41)が切り欠か
れた形状となるように、2μmの厚さで成膜し、さらに
このZrO2 層3aの上に、第二の感湿薄膜層としてMgO
層3bを同様の形状となるように、500 オングストロー
ムの厚さで形成した。このとき、ZrO2 層3aは第一の
薄膜状電極2よりも第二のリードアウト部41に150 μm
接近するように、さらにMgO層3bはZrO2 層3aより
も第二のリードアウト部41に150 μm接近するとともに
第一のリードアウト部21から150 μm離隔するように形
成した。
【0042】ここで、ZrO2 層3a及びMgO層3b中の
酸素欠損の補完及び膜歪みの除去の目的で、得られた積
層体を大気中、600 ℃で2時間加熱した。
【0043】次に、上記の積層体のMgO層3b上に、ス
パッタリングにより第二の薄膜状電極(Pt薄膜状電極)
4を四角形の一部(第一のリードアウト部21)が切り欠
かれた形状となるように、2000オングストロームの厚さ
で形成した。このとき、第二の薄膜状電極4はMgO層よ
りも第一のリードアウト部から150 μm離れるように形
成した。また、第二のリードアウト部41の高さは基板1
の表面から3μmであった。
【0044】得られた積層体のPtパット7に、マイクロ
ボンディングによってPtリード線6を接続した。マイク
ロボンディングは100 gの荷重、0.5 Vの電圧及び30ms
のパルスの下で行った。その後、積層体のPt薄膜ヒータ
5にPtペーストを用いてPtリード線6を接続し、目的と
する湿度センサ素子とした。
【0045】上記のようにして得られた湿度センサ素子
100 個について、リードアウト部の短絡、パターンずれ
による短絡、成膜中の不純物による短絡及びその他の短
絡が発生したものの個数を調べ、短絡率を算出した。結
果を表1に示す。
【0046】比較例1 以下の要領で、図3に示す構造の湿度センサ素子を製造
した。ドクターブレード法によって作製した4mm×4mm
×0.2 mmのアルミナ基板1上に、高周波マグネトロンス
パッタリング法により、第一の薄膜状電極(Pt薄膜状電
極)2を2000オングストロームの厚さで形成した。また
同様にして、基板1の他方の面にPt薄膜ヒータ5を厚さ
4000オングストロームに形成した後、フォトリソグラフ
ィーにより蛇行したパターンとした。
【0047】次に、第一の薄膜状電極2上に、同じく高
周波マグネトロンスパッタリング法により、第一の感湿
薄膜層としてZrO2 層3aを2μmの厚さで成膜し、さ
らにこのZrO2 層3aの上に、第二の感湿薄膜層として
MgO層3bを500 オングストロームの厚さで形成した。
【0048】ここで、ZrO2 層3a及びMgO層3b中の
酸素欠損の補完及び膜歪みの除去の目的で、得られた積
層体を大気中、600 ℃で2時間加熱した。
【0049】次に、上記積層体のMgO層3b上に、スパ
ッタリングにより第二の薄膜状電極(Pt薄膜状電極)4
を2000オングストームの厚さで形成した。得られた積層
体の薄膜状電極2、4及びヒータ5に、Ptペースト8を
用いてPtリード線6を接続し、目的とする湿度センサ素
子とした。
【0050】上記のようにして得られた湿度センサ素子
100 個について、実施例1と同様に短絡が発生したもの
の個数を調べ、短絡率を算出した。結果を表1に示す。
【0051】 表 1 実施例1 比較例1 リードアウト部の短絡(個) 0 5 パターンずれによる短絡(個) 2 10 成膜中の不純物による短絡(個) 5 7 その他の短絡(個) 0 0 短絡率(%) 7 22
【0052】表1から明らかなように、本発明の湿度セ
ンサ素子は、従来の方法によって製造した湿度センサ素
子よりも短絡率が低い。
【0053】実施例2 実施例1と同様にして湿度センサ素子を製造したが、そ
のときマイクロボンディングは、100 gの荷重、50msの
パルスで、電圧を0.3 〜0.5 Vと変化させて行った。得
られた湿度センサ素子について、Ptリード線の引張強度
を調べた。結果を図4のグラフに示す。
【0054】また、マイクロボンディング溶接を、100
gの荷重、0.5 Vの電圧、50msのパルスで行った湿度セ
ンサ素子100 個について、床面を落下面としたとき、1
〜3mの落下に対するリード線の断線の発生数を調べ
た。結果を図5のグラフに示す。
【0055】比較例2 比較例1と同様にして製造した湿度センサ素子につい
て、実施例2と同様にPtリード線の引張強度を調べた。
結果を図4のグラフに示す。
【0056】また、湿度センサ素子100 個について、実
施例2と同様にして落下に対するリード線の断線の発生
数を調べた。結果を図5のグラフに示す。
【0057】図4及び図5からわかるように、本発明の
湿度センサ素子は、従来の方法によって製造した湿度セ
ンサ素子よりもリード線の引張強度が高く、また衝撃に
対する強度も高いためリード線の断線が少ない。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の湿度セン
サ素子は、下部電極のみならず上部電極のリードアウト
部が基板に接し、下部電極のリードアウト部近傍におい
ては、薄膜状感湿体及び上部電極の辺縁部が段差を形成
し、また上部電極のリードアウト部近傍においては、薄
膜状感湿体が上部電極と下部電極との間で基板に接触す
る構造を有するため、短絡が生じにくく、その結果、製
造歩留りが大幅に向上する。
【0059】また、リードアウト部にPtパットを設ける
ことにより、マイクロボンディングによってリード線を
溶接することができるため、リード線の接続強度が高
く、またリードアウト部における短絡が少ない。
【0060】本発明による湿度センサ素子は小型化で
き、また、大きな電力を必要としないので、各種民生用
機器、たとえば室内空調用センサ、電子レンジの調理用
センサ等として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による湿度センサ素子を示す
概略上面図である。
【図2】図1の湿度センサ素子のX−X断面を示す概略
断面図である。
【図3】比較例における湿度センサ素子を示す概略断面
図である。
【図4】マイクロボンディングの電圧とリード線の引張
強度との関係を示すグラフである。
【図5】落下距離とリード線の断線の発生数との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・基板 2・・・第一の薄膜状電極 21・・・第一のリードアウト部 3a・・・第一の感湿薄膜層 3b・・・第二の感湿薄膜層 4・・・第二の薄膜状電極 41・・・第二のリードアウト部 5・・・ヒータ 6・・・リード線 7a、7b・・・Ptパット 8・・・Ptペースト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的絶縁性の高い基板上に、第一の薄
    膜状電極と、薄膜状感湿体と、第二の薄膜状電極とが順
    次積層された構造を有する湿度センサ素子において、前
    記第一の薄膜状電極及び前記第二の薄膜状電極のリード
    アウト部が前記基板に接するように設けられ、前記第一
    の薄膜状電極のリードアウト部近傍では、前記薄膜状感
    湿体及び前記第二の薄膜状電極の辺縁部が順次段差を形
    成し、前記第二の薄膜状電極のリードアウト部近傍で
    は、前記薄膜状感湿体が前記第一の薄膜状電極及び前記
    第二の薄膜状電極に挟まれた状態で前記基板に接触して
    いることを特徴とする湿度センサ素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の湿度センサ素子におい
    て、前記第一の薄膜状電極のリードアウト部近傍におい
    て、前記薄膜状感湿体と前記第二の薄膜状電極は順次段
    差を有し、一方、前記第二の薄膜状電極のリードアウト
    部近傍において、前記第一の薄膜状電極及び前記薄膜状
    感湿体は順次前記基板に接し、前記第二の薄膜状電極は
    前記薄膜状感湿体を超えて前記基板に接することを特徴
    とする湿度センサ素子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の湿度センサ素子
    において、前記第一の薄膜状電極のリードアウト部及び
    前記第二の薄膜状電極のリードアウト部は、それぞれの
    薄膜状電極に被覆されたPtパットを有し、前記Ptパット
    にリード線が溶接されていることを特徴とする湿度セン
    サ素子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008249511A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology 湿度センサ
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WO2013161559A1 (ja) * 2012-04-24 2013-10-31 株式会社村田製作所 湿度センサ素子およびその製造方法

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