JPH0758022A - 薄膜形成方法 - Google Patents
薄膜形成方法Info
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- JPH0758022A JPH0758022A JP19862993A JP19862993A JPH0758022A JP H0758022 A JPH0758022 A JP H0758022A JP 19862993 A JP19862993 A JP 19862993A JP 19862993 A JP19862993 A JP 19862993A JP H0758022 A JPH0758022 A JP H0758022A
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- Japan
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- film
- thin film
- substrate
- density
- atoms
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 成膜方法によらず、基板温度を低温に保ちつ
つ膜密度の大きな薄膜を得る。 【構成】 成膜中の成膜材料原子に電磁波を入射し、成
膜材料表面にエバネッセント波を生ぜしめつつ成膜する
ことにより、新たに飛来する原子がより強固に付着し、
成膜方法によらず基板温度を低温に保ちつつ膜密度の大
きな薄膜が得られる。
つ膜密度の大きな薄膜を得る。 【構成】 成膜中の成膜材料原子に電磁波を入射し、成
膜材料表面にエバネッセント波を生ぜしめつつ成膜する
ことにより、新たに飛来する原子がより強固に付着し、
成膜方法によらず基板温度を低温に保ちつつ膜密度の大
きな薄膜が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁波を照射することに
より基板温度を低温に保って成膜する薄膜形成方法に関
する。
より基板温度を低温に保って成膜する薄膜形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜形成方法においては、基板温
度をできるだけ低温にして成膜することが望まれてい
る。これは、良好な結晶状態の薄膜を作製するには基板
を加熱するのが一般的であるが、このように基板を加熱
すると、後に示すようにいくつかの問題点が生じ、した
がってこの問題点を解消するためである。一般に薄膜形
成においては熱エネルギーは良好な薄膜を得るための重
要な因子である。
度をできるだけ低温にして成膜することが望まれてい
る。これは、良好な結晶状態の薄膜を作製するには基板
を加熱するのが一般的であるが、このように基板を加熱
すると、後に示すようにいくつかの問題点が生じ、した
がってこの問題点を解消するためである。一般に薄膜形
成においては熱エネルギーは良好な薄膜を得るための重
要な因子である。
【0003】すなわち、基板上に飛来した原子や分子は
できるだけ膜中にめり込むことなく、膜表面を拡散やマ
イグレーション(転移)により安定な位置に組み込まれ
結晶化しなければならない。その場合、マイグレーショ
ンは大きい程良好な薄膜を形成することができる。薄膜
が冷却されていると、飛来した原子や分子はその運動が
急激に停止され、したがって安定な位置を探すことがで
きず、欠陥が生じたり、ときには原子配列がランダムな
非晶質になる。
できるだけ膜中にめり込むことなく、膜表面を拡散やマ
イグレーション(転移)により安定な位置に組み込まれ
結晶化しなければならない。その場合、マイグレーショ
ンは大きい程良好な薄膜を形成することができる。薄膜
が冷却されていると、飛来した原子や分子はその運動が
急激に停止され、したがって安定な位置を探すことがで
きず、欠陥が生じたり、ときには原子配列がランダムな
非晶質になる。
【0004】そこで、ヒータなどで基板を直接加熱す
る、プラズマやイオンビームにより原子や分子を予め
励起しておいて成膜する、成膜中に膜表面に紫外線や
電子線、イオンビームを照射し原子(電子)を励起状態
にして反応を促進する、などの対策がとられている。
る、プラズマやイオンビームにより原子や分子を予め
励起しておいて成膜する、成膜中に膜表面に紫外線や
電子線、イオンビームを照射し原子(電子)を励起状態
にして反応を促進する、などの対策がとられている。
【0005】このような方法は、直接加熱の場合を除く
と、基板がフィルムなどの耐熱性の小さな材料で形成さ
れていると、加熱が困難であり、それにもかかわらず良
好な結晶性の薄膜を作製するときに用いられる。の直
接加熱を除く上記、3の方法の基本的で共通する考え
方は、原子(電子)を励起状態にして反応しやすくする
ことにある。すなわち、直接加熱法に比べて低基板温度
で成膜しようとするものである。いずれにしても、上記
の加熱法はそれなりに効果が明確であり、一般的に知ら
れているものである。
と、基板がフィルムなどの耐熱性の小さな材料で形成さ
れていると、加熱が困難であり、それにもかかわらず良
好な結晶性の薄膜を作製するときに用いられる。の直
接加熱を除く上記、3の方法の基本的で共通する考え
方は、原子(電子)を励起状態にして反応しやすくする
ことにある。すなわち、直接加熱法に比べて低基板温度
で成膜しようとするものである。いずれにしても、上記
の加熱法はそれなりに効果が明確であり、一般的に知ら
れているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の成膜
方法において、のヒータなどにより基板を直接加熱す
る方法は、実施が容易であると共に一定の効果もある
が、装置が大がかりになるという問題点がある。例え
ば、500℃以上に基板を加熱する場合、ベルジャー内
全てが加熱され、基板以外を長時間冷却するのは困難で
あり、また装置そのものが冷却のため高価になるという
問題点がある。さらに、基板に高分子フィルムを使用す
る必要があるときは、基板を加熱することも困難である
(約200℃以上で延伸する)。
方法において、のヒータなどにより基板を直接加熱す
る方法は、実施が容易であると共に一定の効果もある
が、装置が大がかりになるという問題点がある。例え
ば、500℃以上に基板を加熱する場合、ベルジャー内
全てが加熱され、基板以外を長時間冷却するのは困難で
あり、また装置そのものが冷却のため高価になるという
問題点がある。さらに、基板に高分子フィルムを使用す
る必要があるときは、基板を加熱することも困難である
(約200℃以上で延伸する)。
【0007】また、、の方法では、イオンや電子は
質量を有しており長時間照射すると基板や膜がダメージ
を受け、ヒータ加熱よりは効率がよいが温度上昇をもた
らすという問題点がある。さらに、紫外線は可視光の領
域にスペクトルがあり、同じ電磁波ではあるがX線に比
べるとエネルギーは大幅に小さく、したがって高真空で
ない条件(10-3Torrより高い圧力)では基板や膜
に到達する前に吸収されてしまうという問題点がある。
さらに、その場合も、イオンや電子程ではないが、膜の
温度上昇を回避できない。
質量を有しており長時間照射すると基板や膜がダメージ
を受け、ヒータ加熱よりは効率がよいが温度上昇をもた
らすという問題点がある。さらに、紫外線は可視光の領
域にスペクトルがあり、同じ電磁波ではあるがX線に比
べるとエネルギーは大幅に小さく、したがって高真空で
ない条件(10-3Torrより高い圧力)では基板や膜
に到達する前に吸収されてしまうという問題点がある。
さらに、その場合も、イオンや電子程ではないが、膜の
温度上昇を回避できない。
【0008】本発明者は以前、上記問題点を解決するた
めに、成膜中の膜にX線または電子線を照射して成膜中
の原子に吸収させ励起することにより基板温度を低温に
維持して成膜する薄膜形成方法を提案した(特願平4−
87896号)。上記の方法によれば、X線または電子
線を使用するので、高真空を必要としない成膜法、例え
ば、真空蒸着法や、CVD法、スパッタ法、イオンプレ
ーティング法に対して有効である。しかしながら、上記
の方法においてもさらに以下に述べるような問題点があ
る。
めに、成膜中の膜にX線または電子線を照射して成膜中
の原子に吸収させ励起することにより基板温度を低温に
維持して成膜する薄膜形成方法を提案した(特願平4−
87896号)。上記の方法によれば、X線または電子
線を使用するので、高真空を必要としない成膜法、例え
ば、真空蒸着法や、CVD法、スパッタ法、イオンプレ
ーティング法に対して有効である。しかしながら、上記
の方法においてもさらに以下に述べるような問題点があ
る。
【0009】従来、密度の高い緻密な膜を作製するため
には、例えばスパッタ法を用いることが考えられ、スパ
ッタ法により作製された膜は真空蒸着法により作製され
た膜よりも高密度な膜が得られるとされてきた。これは
基板に飛来する粒子(原子、分子、クラスター等)のエ
ネルギーが高く、積み上がった膜の上からたたいて加圧
することが要因として考えられていた。
には、例えばスパッタ法を用いることが考えられ、スパ
ッタ法により作製された膜は真空蒸着法により作製され
た膜よりも高密度な膜が得られるとされてきた。これは
基板に飛来する粒子(原子、分子、クラスター等)のエ
ネルギーが高く、積み上がった膜の上からたたいて加圧
することが要因として考えられていた。
【0010】このように従来は膜密度を高くしようとす
れば、成膜方法を選択しなければならなかった。しか
し、多くの場合、密度の高い良質の膜を得るためだけに
成膜方法を選ぶことはことは少なく、例えばその方法を
用いなければ要求される化合物の膜が生成できない等の
理由により選ばれるのが実状であった。ところが、実際
にはどのような成膜方法、例えば既存の、真空蒸着法、
スパッタ法、イオンプレーティング法、イオンビームス
パッタリング法、レーザーアブレーション法、イオンク
ラスタービーム法(ICB法)、ケミカルベイパーデポ
ジション法(CVD法)モレキュラービームエピタキシ
ー法(MBE法)等のどのような方法を用いても高密度
で良質な膜を得たいという要求は同じであり、これを実
現することにより薄膜形成の汎用性が飛躍的に向上する
ことが見込まれる。
れば、成膜方法を選択しなければならなかった。しか
し、多くの場合、密度の高い良質の膜を得るためだけに
成膜方法を選ぶことはことは少なく、例えばその方法を
用いなければ要求される化合物の膜が生成できない等の
理由により選ばれるのが実状であった。ところが、実際
にはどのような成膜方法、例えば既存の、真空蒸着法、
スパッタ法、イオンプレーティング法、イオンビームス
パッタリング法、レーザーアブレーション法、イオンク
ラスタービーム法(ICB法)、ケミカルベイパーデポ
ジション法(CVD法)モレキュラービームエピタキシ
ー法(MBE法)等のどのような方法を用いても高密度
で良質な膜を得たいという要求は同じであり、これを実
現することにより薄膜形成の汎用性が飛躍的に向上する
ことが見込まれる。
【0011】すなわち、これらの方法により形成された
薄膜の密度はバルク結晶を生成する場合に比較して一般
に小さく、その密度は0.8〜0.9グラム/cm3ほ
どになる。これは多結晶体が形成され、結晶と結晶の間
の粒界に密度の低い部分が形成されるためである。しか
し、例えばアルミニウムなどのLSIの配線材料のよう
に、電流を流したいというような場合には、粒界の低密
度部分は好ましくなく、短寿命になり、また、電流密度
が上がらないといったトラブルの原因となる。
薄膜の密度はバルク結晶を生成する場合に比較して一般
に小さく、その密度は0.8〜0.9グラム/cm3ほ
どになる。これは多結晶体が形成され、結晶と結晶の間
の粒界に密度の低い部分が形成されるためである。しか
し、例えばアルミニウムなどのLSIの配線材料のよう
に、電流を流したいというような場合には、粒界の低密
度部分は好ましくなく、短寿命になり、また、電流密度
が上がらないといったトラブルの原因となる。
【0012】したがって、本発明は、成膜材料原子をよ
り強固に付着させることにより、成膜方法によらず基板
温度を低温に保ちつつ膜密度の大きな薄膜を得ることを
目的とする。
り強固に付着させることにより、成膜方法によらず基板
温度を低温に保ちつつ膜密度の大きな薄膜を得ることを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に成膜
材料原子を連続的に付着させることにより所望の薄膜を
得る薄膜形成方法において、成膜中の成膜材料原子に電
磁波を入射し、成膜材料原子表面にエバネッセント波を
生ぜしめつつ成膜することを特徴とする。
材料原子を連続的に付着させることにより所望の薄膜を
得る薄膜形成方法において、成膜中の成膜材料原子に電
磁波を入射し、成膜材料原子表面にエバネッセント波を
生ぜしめつつ成膜することを特徴とする。
【0014】さらに本発明は、電磁波がレーザー光であ
ることを特徴とする。
ることを特徴とする。
【0015】さらに本発明は、電磁波の入射角は成膜材
料原子の略臨界角以上であることを特徴とする。
料原子の略臨界角以上であることを特徴とする。
【0016】
【作用】この発明によれば、どのような成膜方法を用い
ても、基板温度を低温に保って高密度な薄膜を形成する
ことができる。
ても、基板温度を低温に保って高密度な薄膜を形成する
ことができる。
【0017】さらに、この発明によれば、使用する薄膜
形成材料や薄膜形成装置、基板(例えば、プラスチック
基板などにも適用可能)をも選ぶことなく、良好な薄膜
を得ることができる。
形成材料や薄膜形成装置、基板(例えば、プラスチック
基板などにも適用可能)をも選ぶことなく、良好な薄膜
を得ることができる。
【0018】以下に実施例を用いて本発明をより詳細に
説明する。 実施例1 図1に示したように、真空蒸着法を用いて4インチSi
基板上に約3000ÅのAlの薄膜2を形成した。成膜
条件は以下のとおりである。 成膜材料(蒸発材料) Al(純度99.99%) 基板温度 150℃ 真空槽内の背圧 0.7×10-7Torr 基板/蒸発源間距離 26cm レーザー光入射角 1° レーザー光波長 488nm,785nm なお、レーザー光入射角は、Si基板の表面または成膜
面とレーザー光とが為す角度であり、真空槽内の背圧
は、成膜材料蒸発前に真空引きした段階での真空槽内の
圧力である。
説明する。 実施例1 図1に示したように、真空蒸着法を用いて4インチSi
基板上に約3000ÅのAlの薄膜2を形成した。成膜
条件は以下のとおりである。 成膜材料(蒸発材料) Al(純度99.99%) 基板温度 150℃ 真空槽内の背圧 0.7×10-7Torr 基板/蒸発源間距離 26cm レーザー光入射角 1° レーザー光波長 488nm,785nm なお、レーザー光入射角は、Si基板の表面または成膜
面とレーザー光とが為す角度であり、真空槽内の背圧
は、成膜材料蒸発前に真空引きした段階での真空槽内の
圧力である。
【0019】次に本発明を用いて薄膜を形成する過程を
説明する。図2に示したように、基板3上に成膜材料原
子4を積層し、それと同時に膜面(膜が形成されていな
い成膜当初は基板表面)に、成膜材料原子4の略臨界角
以上の入射角で光を入射させて膜表面にエバネッセント
波5を生じさせながら成膜する。ここで、入射角とは、
光(あるいは電磁波)が媒質1から媒質2の境界面に入
射する場合に、その境界面の媒質1側の法線となす角で
あり、臨界角とは、その境界面により入射波が完全に反
射される(全反射)ときの入射角である。また、エバネ
ッセント波は、「科学大辞典」(丸善株式会社、昭和6
0年3月5日発行)によれば、光や電磁波が境界面に入
射したとき、その強度が境界面からの距離の増加ととも
に指数関数的に急速に減衰する波であり、たとえば全反
射角以上の入射角で境界面に入射したときに境界面に生
ずる波などがそれである、としている。エバネッセント
波それ自体は、他にも例えば「レーザーハンドブック」
(オーム社、昭和57年12月15日発行)の第63
頁、光工学ハンドブック(朝倉書店、昭和61年2月2
0日発行)の第33頁にも記載されているように一般に
知られたものである。しかしながら本発明者は鋭意努力
の結果、光工学の分野で議論されるこのような異なる物
質の境界面に発生する波動を、材料分野、特に薄膜形成
方法に用いることが非常に有効であることを見出した。
1つ1つの原子4の表面に発生したエバネッセント波5
によって、表面原子4上に続いて飛来する原子は、従来
の原子間の吸着よりも強く吸着され、原子間距離が短く
密に詰まることによって、高密度な膜が形成できる。こ
のことは後に述べる本発明を用いて作製した薄膜と従来
の方法で作製した薄膜との膜密度の評価とそれらの比較
によって明らかになるであろう。なお、図2においては
エバネッセント波5が生じる様子が明瞭になるように擬
似的に表したものであり、各原子4間の間隔やエバネッ
セント波5の形状などは必ずしも正確ではない。
説明する。図2に示したように、基板3上に成膜材料原
子4を積層し、それと同時に膜面(膜が形成されていな
い成膜当初は基板表面)に、成膜材料原子4の略臨界角
以上の入射角で光を入射させて膜表面にエバネッセント
波5を生じさせながら成膜する。ここで、入射角とは、
光(あるいは電磁波)が媒質1から媒質2の境界面に入
射する場合に、その境界面の媒質1側の法線となす角で
あり、臨界角とは、その境界面により入射波が完全に反
射される(全反射)ときの入射角である。また、エバネ
ッセント波は、「科学大辞典」(丸善株式会社、昭和6
0年3月5日発行)によれば、光や電磁波が境界面に入
射したとき、その強度が境界面からの距離の増加ととも
に指数関数的に急速に減衰する波であり、たとえば全反
射角以上の入射角で境界面に入射したときに境界面に生
ずる波などがそれである、としている。エバネッセント
波それ自体は、他にも例えば「レーザーハンドブック」
(オーム社、昭和57年12月15日発行)の第63
頁、光工学ハンドブック(朝倉書店、昭和61年2月2
0日発行)の第33頁にも記載されているように一般に
知られたものである。しかしながら本発明者は鋭意努力
の結果、光工学の分野で議論されるこのような異なる物
質の境界面に発生する波動を、材料分野、特に薄膜形成
方法に用いることが非常に有効であることを見出した。
1つ1つの原子4の表面に発生したエバネッセント波5
によって、表面原子4上に続いて飛来する原子は、従来
の原子間の吸着よりも強く吸着され、原子間距離が短く
密に詰まることによって、高密度な膜が形成できる。こ
のことは後に述べる本発明を用いて作製した薄膜と従来
の方法で作製した薄膜との膜密度の評価とそれらの比較
によって明らかになるであろう。なお、図2においては
エバネッセント波5が生じる様子が明瞭になるように擬
似的に表したものであり、各原子4間の間隔やエバネッ
セント波5の形状などは必ずしも正確ではない。
【0020】基板や成膜材料が電磁波に対して透過性が
あれば、電磁波の入射は裏面方向からでもよい。要は、
エバネッセント波が生じる条件であれば電磁波の入射す
る方向は問題ではない。さらに、電磁波であれば波長の
長短はいずれであっても構わない。すなわち、入射させ
る電磁波の波長を適宜選択することによって、所望の密
度に変化させることも可能である。これは、入射させる
電磁波の波長によりエバネッセント波の生じ方が異な
り、原子間の吸着の強さが変化するためであり、所望の
密度の薄膜を得たい場合にはこの考えはむしろ効果的で
ある。
あれば、電磁波の入射は裏面方向からでもよい。要は、
エバネッセント波が生じる条件であれば電磁波の入射す
る方向は問題ではない。さらに、電磁波であれば波長の
長短はいずれであっても構わない。すなわち、入射させ
る電磁波の波長を適宜選択することによって、所望の密
度に変化させることも可能である。これは、入射させる
電磁波の波長によりエバネッセント波の生じ方が異な
り、原子間の吸着の強さが変化するためであり、所望の
密度の薄膜を得たい場合にはこの考えはむしろ効果的で
ある。
【0021】また、本発明においては、電磁波を膜中原
子に吸収させるのではなく膜中原子表面に発生したエバ
ネッセント波を利用したものであるので、基板表面は平
滑であることが好ましい。また、膜面(膜生成当初にあ
っては基板表面)への電磁波の入射は、理論的には全反
射する条件となることが必要であり、そのような状態で
あることが好ましいが、現実的には臨界角以下の入射角
で入射してもエバネッセント波は発生し、本発明が達成
されることは考えられる。
子に吸収させるのではなく膜中原子表面に発生したエバ
ネッセント波を利用したものであるので、基板表面は平
滑であることが好ましい。また、膜面(膜生成当初にあ
っては基板表面)への電磁波の入射は、理論的には全反
射する条件となることが必要であり、そのような状態で
あることが好ましいが、現実的には臨界角以下の入射角
で入射してもエバネッセント波は発生し、本発明が達成
されることは考えられる。
【0022】さらに、実施例においては、入射する電磁
波(光)の例としてレーザー光を用いている。これはレ
ーザー光の単色性に優れコヒーレントな波動であるとい
う性質がエバネッセント波を発生するのに適していると
考えられるためであるが、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で他の手段を用いることができることはいうまでもな
い。
波(光)の例としてレーザー光を用いている。これはレ
ーザー光の単色性に優れコヒーレントな波動であるとい
う性質がエバネッセント波を発生するのに適していると
考えられるためであるが、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で他の手段を用いることができることはいうまでもな
い。
【0023】また、上記実施例においては、膜が形成さ
れていない成膜当初には基板表面にレーザー光を照射し
ている。成膜中に成膜材料原子に電磁波を入射するだけ
でも充分に効果的であるが、膜が形成されていない段階
にも基板表面に電磁波を照射することによりエバネッセ
ント波が発生し、基板表面原子とその上に飛来する成膜
材料原子との吸着が強固になり、膜密度が高くなり、よ
り効果的である。
れていない成膜当初には基板表面にレーザー光を照射し
ている。成膜中に成膜材料原子に電磁波を入射するだけ
でも充分に効果的であるが、膜が形成されていない段階
にも基板表面に電磁波を照射することによりエバネッセ
ント波が発生し、基板表面原子とその上に飛来する成膜
材料原子との吸着が強固になり、膜密度が高くなり、よ
り効果的である。
【0024】次に上述した実施例1により得られた薄膜
の膜密度について説明する。Al膜を剥離しないで、波
長λ=1.54Åの低入射角X線を用いて反射強度測定
から臨界角を求め、さらに理論式によって計算して求め
た膜密度は、入射レーザー光波長λ=488nmで作製
した膜は2.55グラム/cm3、入射レーザー光波長
λ=785nmで作製した膜は2.51グラム/cm3
であった。
の膜密度について説明する。Al膜を剥離しないで、波
長λ=1.54Åの低入射角X線を用いて反射強度測定
から臨界角を求め、さらに理論式によって計算して求め
た膜密度は、入射レーザー光波長λ=488nmで作製
した膜は2.55グラム/cm3、入射レーザー光波長
λ=785nmで作製した膜は2.51グラム/cm3
であった。
【0025】比較例1 レーザー光を照射せずに他の条件を実施例1と同一にし
てAl膜を作製した。これによって形成されたAl膜の
膜密度を実施例1の場合と同様にして求めたところ、膜
密度は2.29グラム/cm3であった。
てAl膜を作製した。これによって形成されたAl膜の
膜密度を実施例1の場合と同様にして求めたところ、膜
密度は2.29グラム/cm3であった。
【0026】実施例1と比較例1との比較から、レーザ
ー光を照射した実施例1の方が膜密度の大きいAl膜が
形成されることがわかる。すなわち、原子間の結合は実
施例1の方がより強固に結合していることが理解でき
る。
ー光を照射した実施例1の方が膜密度の大きいAl膜が
形成されることがわかる。すなわち、原子間の結合は実
施例1の方がより強固に結合していることが理解でき
る。
【0027】実施例2 イオンビームスパッタ法を用いて石英基板上に約200
0ÅのFe薄膜を形成した。薄膜が形成された状態は実
施例1(図1)の場合と同様である。成膜条件は以下の
とおりである。 ターゲット材料 Fe(純度99.999
%) イオン化ガス Ar(純度99.999
%) イオン化ガス圧 4×10-3Torr 基板サイズ 30mm×30mm 基板温度 常温 真空槽内の背圧 5×10-8Torr ターゲット/基板間距離 15mm イオン銃電流 1.5mA イオン銃電圧 9KV イオン銃入射角 30° レーザー光入射角 1° レーザー光波長 488nm,785nm なお、薄膜を形成する過程は実施例1と同様である。実
施例1と同様にして求めたFe膜の膜密度は、入射レー
ザー光波長λ=488nmで作製した膜は7.64グラ
ム/cm3、入射レーザー光波長λ=785nmで作製
した膜は7.59グラム/cm3であった。
0ÅのFe薄膜を形成した。薄膜が形成された状態は実
施例1(図1)の場合と同様である。成膜条件は以下の
とおりである。 ターゲット材料 Fe(純度99.999
%) イオン化ガス Ar(純度99.999
%) イオン化ガス圧 4×10-3Torr 基板サイズ 30mm×30mm 基板温度 常温 真空槽内の背圧 5×10-8Torr ターゲット/基板間距離 15mm イオン銃電流 1.5mA イオン銃電圧 9KV イオン銃入射角 30° レーザー光入射角 1° レーザー光波長 488nm,785nm なお、薄膜を形成する過程は実施例1と同様である。実
施例1と同様にして求めたFe膜の膜密度は、入射レー
ザー光波長λ=488nmで作製した膜は7.64グラ
ム/cm3、入射レーザー光波長λ=785nmで作製
した膜は7.59グラム/cm3であった。
【0028】比較例2 レーザー光を照射せずに他の条件を実施例2と同一にし
てFe膜を作製した。これによって生成したFe膜の膜
密度を実施例2の場合と同様にして求めたところ、膜密
度は7.28グラム/cm3であった。
てFe膜を作製した。これによって生成したFe膜の膜
密度を実施例2の場合と同様にして求めたところ、膜密
度は7.28グラム/cm3であった。
【0029】実施例2と比較例2との比較から、レーザ
ー光を照射した実施例2の方が膜密度の大きいFe膜が
形成されることがわかる。すなわち、原子間の結合は実
施例2の方がより強固に結合していることが理解でき
る。
ー光を照射した実施例2の方が膜密度の大きいFe膜が
形成されることがわかる。すなわち、原子間の結合は実
施例2の方がより強固に結合していることが理解でき
る。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明においては、作製す
る膜に電磁波を入射し、膜表面原子にエバネッセント波
を生じさせながら成膜するので、新たに飛来する原子が
より強固に付着し、成膜方法によらず基板温度を低温に
保ちつつ膜密度の大きな薄膜を得ることができる。
る膜に電磁波を入射し、膜表面原子にエバネッセント波
を生じさせながら成膜するので、新たに飛来する原子が
より強固に付着し、成膜方法によらず基板温度を低温に
保ちつつ膜密度の大きな薄膜を得ることができる。
【図1】本発明による薄膜形成方法の実施例により形成
された薄膜を示す断面図である。
された薄膜を示す断面図である。
【図2】本発明による薄膜形成方法において表面原子に
エバネッセント波を生じさせた様子を示す図である。
エバネッセント波を生じさせた様子を示す図である。
1,3 基板 2 薄膜 4 成膜材料原子 5 エバネッセント波
Claims (3)
- 【請求項1】基板上に成膜材料原子を連続的に付着させ
ることにより所望の薄膜を得る薄膜形成方法において、
成膜中の成膜材料原子に電磁波を入射し、前記成膜材料
原子表面にエバネッセント波を生ぜしめつつ成膜するこ
とを特徴とする薄膜形成方法。 - 【請求項2】前記電磁波がレーザー光であることを特徴
とする請求項1に記載の薄膜形成方法。 - 【請求項3】前記電磁波の入射角は前記成膜材料原子の
略臨界角以上であることを特徴とする請求項1に記載の
薄膜形成方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19862993A JPH0758022A (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | 薄膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19862993A JPH0758022A (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | 薄膜形成方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0758022A true JPH0758022A (ja) | 1995-03-03 |
Family
ID=16394383
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19862993A Pending JPH0758022A (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | 薄膜形成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0758022A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116520509A (zh) * | 2023-05-09 | 2023-08-01 | 中国科学院高能物理研究所 | 改变薄膜生长模式和表面形貌的倏逝波调制器及调制方法 |
-
1993
- 1993-08-10 JP JP19862993A patent/JPH0758022A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116520509A (zh) * | 2023-05-09 | 2023-08-01 | 中国科学院高能物理研究所 | 改变薄膜生长模式和表面形貌的倏逝波调制器及调制方法 |
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