JPH0759837A - 消臭剤 - Google Patents

消臭剤

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JPH0759837A
JPH0759837A JP5210754A JP21075493A JPH0759837A JP H0759837 A JPH0759837 A JP H0759837A JP 5210754 A JP5210754 A JP 5210754A JP 21075493 A JP21075493 A JP 21075493A JP H0759837 A JPH0759837 A JP H0759837A
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JP
Japan
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deodorant
weight
water
parts
metal oxide
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JP5210754A
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English (en)
Inventor
Tadao Kawamura
忠勇 河村
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い範囲の悪臭物質に十分な消臭効果がある
上、常温付近(0〜50℃)での持続性に優れ、二次汚
染もなく、取り扱いが容易で、一般家庭で用いることの
できる消臭剤を提供する。 【構成】 この発明の消臭剤は、Mg、SiおよびAl
を含み、これらの元素の重量比が酸化物換算でコージェ
ライトの理論組成に対応するMgO:SiO2:Al2
3 =2:5:2である結合材と金属酸化物触媒との混
合物の焼成物と、吸水性材料とを、分散・被覆などで複
合化した構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、消臭剤に関し、詳し
くは、特にガス吸着性を有し、常温付近(0〜50℃)
においても消臭効果および消臭能力の持続性が優れ、日
常の生活環境におけるアンモニア、硫化水素、アミン類
(トリメチルアミン等)、メルカプタン類(メチルメル
カプタン等)、アルデヒド類、酢酸、オゾン等の悪臭物
質の消臭に有効な消臭剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、悪臭を消す方法としては、活性炭
吸着法、触媒燃焼法、オゾンまたは薬剤による酸化法、
中和法、バクテリアによる分解法、酵素による分解法等
が知られているが、いずれも消臭能力の持続性が少なか
ったり、消臭効率が低かったり、二次汚染があったりす
るという欠点がある。
【0003】日常の生活環境における悪臭物質、たとえ
ば、アンモニア、硫化水素等に対して、効果が確実で薬
剤として安価であるため、無機塩基や無機酸が現在でも
しばしば使用されているが、この消臭法は、薬剤が劇物
薬品である場合が多いという問題がある。たとえば、消
臭に用いられる無機酸の代表としては、硫酸、リン酸、
塩酸等が挙げられるが、これらの物質は強酸物質であ
り、その中でも塩酸は、ガス体としての拡散性が大き
く、二次公害性がある。また、一般的に使用される薬剤
としての硫酸またはリン酸も、活性炭やゼオライト等へ
の添着物質として使用されるが、連続使用中にこれらの
薬剤が溶出して装置の腐蝕を引き起こすという問題があ
り、管理の不行届な一般家庭用消臭剤への適用は難し
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】日常生活環境で用いら
れる消臭剤は、固体で乾式であることが望ましい。固体
で乾式の消臭剤としては、たとえば、コージェライトを
ハニカム状に焼成(「焼結」とも言う)した自動車排気
ガス浄化用触媒がある。しかし、このものは、作動温度
が200℃前後と高温であり、常温付近ではほとんど浄
化能力がなく、このままでは消臭剤としては役に立たな
い。
【0005】また、上記以外の固体で乾式の消臭剤とし
ては、コージェライト、ゼオライト、シリカ、アルミ
ナ、活性炭、不織布、硝子繊維および紙類等から選ばれ
た通気性を持つハニカム状またはシート状の材料の表面
に、中和反応等により塩基性金属酸化物を担持させ、さ
らにキレート剤で処理して、消臭に有効な金属錯塩を形
成させた消臭剤がある。しかし、この消臭剤は、担持表
面の消臭有効物質が比較的容易に脱落、剥落するため、
消臭性能を充分に発揮することができないという問題が
あった。それと、表面に担持されている消臭有効成分が
薄く、消臭有効寿命が短い欠点があった。
【0006】そこで、出願人は、上記従来の消臭剤の欠
点を解消し、日常の生活環境におけるアンモニア、硫化
水素、アミン類、メルカプタン類、アルデヒド類、酢
酸、オゾン等の悪臭物質の消臭に利用でき、常温付近
(0〜50℃)においても消臭効果および消臭能力の持
続性が優れ、二次汚染がなく、取り扱いが容易で、一般
家庭で用いることのできる消臭剤を先に提案し出願もし
ている。
【0007】すなわち、Mg、SiおよびAlを含み、
これらの元素の重量比が酸化物換算でコージェライトの
理論組成に対応するMgO:SiO2 :Al2 3
2:5:2である結合材と金属酸化物触媒との混合物の
焼成物からなる消臭剤がそれである。ただ、提案にかか
る消臭剤は、非水溶性(非極性)を有する悪臭物質(例
えば、硫化水素など)については十分な効果・性能を発
揮するのであるが、水溶性(極性)を有する悪臭物質
(例えば、アンモニアなど)については効果的であると
は言いえない面があった。
【0008】そこで、この発明は、非水溶性を有する悪
臭物質のみならず水溶性を有する悪臭物質にも十分に効
く上、常温付近(0〜50℃)においても消臭効果およ
び消臭能力の持続性が優れ、二次汚染がなく、取り扱い
が容易で、一般家庭で用いることのできる消臭剤を提供
することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる消臭剤は、Mg、SiおよびAl
を含み、これらの元素の重量比が酸化物換算でコージェ
ライトの理論組成に対応するMgO:SiO2 :Al2
3 =2:5:2である結合材と金属酸化物触媒との混
合物の焼成物を、吸水性材料に分散されてなる構成を採
るか、Mg、SiおよびAlを含み、これらの元素の重
量比が酸化物換算でコージェライトの理論組成に対応す
るMgO:SiO2 :Al2 3 =2:5:2である結
合材と金属酸化物触媒との混合物の焼成物が、吸水性材
料で覆われてなる構成をとっている。
【0010】以下、この発明の消臭剤を具体的に説明す
る。この発明で用いられる結合材は、Mg、Siおよび
Alを含み、これらの元素の重量比が酸化物換算でコー
ジェライトの理論組成に対応するMgO:SiO2:A
2 3 =2:5:2であるものであれば、その構成原
料の種類、重量比率等は、特に限定されない。構成原料
としては、たとえば、Mg、SiおよびAlの各元素の
単独酸化物を用いてもよいし、これら3種の元素のうち
の2種以上の元素の複合酸化物を用いてもよい。また、
酸化物以外の化合物や天然鉱物等を用いてもよい。具体
的には、たとえば、シリカ粉末、アルミナ粉末、水酸化
アルミニウム、タルク、焼成タルク粉末、粘土、炭酸マ
グネシウム、カオリン等から適宜選択される。これら
は、比較的低温で焼成することができ、その焼成物は、
強度大で、薬品に侵されにくく、多孔質であり、また、
いずれも原料コストが安いからである。結合材は、焼成
後、コージェライトになっていてもよいし、コージェラ
イトになっていなくてもよい。また、結合材が含有する
Mg、SiおよびAlは、焼成後、必ずしもすべてが酸
化物になっている必要はない。
【0011】この発明で用いられる金属酸化物触媒は、
上述の結合材の焼成物に対し、吸着した悪臭成分を無臭
成分(または低臭成分)に変化させる触媒作用を持たせ
たり、後述の薬剤を併用する場合は薬剤作用を維持(再
生)させたりするために、結合材に混合して焼成され
る。金属酸化物の具体例としては、特に限定はされない
が、遷移金属の酸化物が好ましく、たとえば、酸化マン
ガン、酸化銅、酸化チタン、酸化鉄、酸化ジルコニウム
等の1種または2種以上が挙げられる。これらの中で
も、特に、二酸化マンガンMnO2 および/または酸化
第二銅CuOの使用が好ましい。これら2種の酸化物の
うちの一方もしくは両方を使用した場合は、消臭効果が
より高くなるからである。
【0012】金属酸化物触媒の使用量は、特に限定はさ
れないが、結合材に対して10〜50重量%であること
が好ましい。この使用量が10重量%未満である場合
は、触媒としての効果が低くなり、50重量%を超える
場合は、焼成強度が低下するとともに、触媒としての効
果が使用量に比較して上がらなくなるからである。焼成
物を作製する方法としては、特に限定はされないが、た
とえば、以下に述べる方法等が挙げられる。
【0013】まず、結合材と金属酸化物触媒とを混合す
る。結合材と金属酸化物触媒との混合方法としては、特
に限定はされないが、たとえば、結合材と金属酸化物触
媒とを粉体混合し、ロール等を用いて混練する方法等が
挙げられる。結合材と金属酸化物触媒との混合の際に
は、必要に応じて、その他の材料を添加してもよい。使
用できるその他の材料としては、特に限定はされない
が、たとえば、気孔増加剤、成形バインダー、グリセリ
ン、水等が挙げられる。
【0014】気孔増加剤としては、混合物の焼成の際に
燃焼して揮散し、その後に気孔を残して焼成物の多孔質
性を高め、これにより消臭性能をより向上させることが
できるものであれば、特に限定はされないが、結合材と
金属酸化物触媒に混合されても、ある程度の大きさ(数
ミクロン〜数10ミクロン)を保つことができるような
材料が望ましい。その具体例としては、特に限定はされ
ないが、小麦粉、コーンスターチ、澱粉、セルロースパ
ウダー等の1種または2種以上が挙げられる。気孔増加
剤の使用量は、特に限定はされないが、結合材に対して
10〜40重量%が好ましい。
【0015】成形バインダーとしては、特に限定はされ
ないが、たとえば、カルボキシメチルセルロース(CM
Cともいう)等の有機バインダー等が挙げられる。結合
材と金属酸化物触媒との混合物(必要に応じてはその他
の材料も含む)は、適当な形に成形する。例えば、押出
機等を用いて、通気性のよいハニカム状、粒状等の所望
の形状に成形することもある。なお、成形方法は、押出
成形法に限らず、他の成形法を用いてもよい。
【0016】次に、得られた成形物を乾燥した後、焼成
する。焼成温度としては、特に限定はされないが、50
0〜1000℃が好ましい。焼成物には、悪臭ガスを無
臭ガス(低臭ガス)に変える触媒作用を強化したり、悪
臭ガスを化学的に吸着する能力を高めたりする目的で焼
成物に後述の薬剤を含浸させておいてから、吸水性材料
と複合化するようにしてもよい。
【0017】焼成物を吸水性材料に分散させる場合は分
散前に焼成物の粉砕を行うのであるが、このときは、焼
成物への薬剤の含浸は、粉砕の前、あるいは、粉砕の後
のいずれでもよい。焼成物に含浸させる薬剤としては、
特に限定はされないが、たとえば、クエン酸、ピロカテ
コール、ジチオカルバミン酸、チオ尿素、アミノ基をも
つ化合物および金属塩化物、植物抽出剤、ヒドラジン類
等の1種または2種以上が挙げられる。金属塩化物とし
ては、特に限定はされないが、たとえば、塩化鉄、塩化
亜鉛、塩化カドミウム、塩化銀、塩化錫、塩化銅、塩化
鉛、塩化ニッケル等が挙げられる。これらの金属塩化物
の中でも、FeCl2 、CuCl2 が好ましい。
【0018】焼成物に薬剤を含浸させる方法としては、
特に限定はされず、たとえば、薬剤溶液に焼結物を浸漬
する等の方法により行えばよい。薬剤溶液の濃度、溶媒
の種類、浸漬時間等は、薬剤の種類により異なり、特に
限定はされない。薬剤含浸後、適宜、乾燥することによ
り、消臭剤が得られる。焼成物の粉砕を行う場合は、通
常の粉砕方法により、粒径が30〜200μm程度、普
通は50〜150μm程度となるように行う。
【0019】このようにして得た薬剤含浸済の焼成物ま
たは薬剤無含浸の焼成物を吸水性材料と複合化する。粉
砕した焼成物であれば吸水性材料に分散させ、未粉砕の
焼成物であれば、表面を吸水性材料で覆うのである。吸
水性材料としては、吸水性ポリマー(例えば、ポリアク
リル酸ナトリウム等)、シリカゲルや寒天などが挙げら
れる。シリカゲルに関しては焼成物の分散という形態を
とることは難しい。分散の場合、吸水性材料またはその
原材料を含む溶液に焼成物の粉末を加え混練して分散さ
せてから、成形機械でビーズ状やハニカム状の形にした
あと乾燥させる。成形形状は、ビーズ状やハニカム状に
限らないことは言うまでもない。焼成物の表面を吸水性
材料で覆う場合、吸水性材料またはその原材料を含む溶
液を焼成物の表面に塗布などしたりしたあと乾燥させ
る。
【0020】最終的な乾燥は完全乾燥ではなく、吸水性
材料に相当量の水分が含まれていて、吸水性材料がゲル
状態となるように行うのがよい。分散形態の場合、得ら
れた消臭剤での焼成物と吸水性材料の割合は、消臭剤1
00重量%とすると焼成物0.1〜10重量%、吸水性
材料99.9〜90重量%)である。塗布形態の場合、
焼成物表面の吸水性材料の膜厚みは、0.1〜3mm程
度である。
【0021】前挙の薬剤を、同じような目的で吸水性材
料に予め加えたり、焼成物と吸水性材料の混合の際に前
挙の薬剤を加えたりして付与するか、吸水性材料と焼成
物の複合化のあとに塗布・浸漬で薬剤を付与してもよ
い。この時の薬剤としては、上に挙げたように、たとえ
ば、クエン酸、ピロカテコール、ジチオカルバミン酸、
チオ尿素、アミノ基をもつ化合物および金属塩化物、植
物抽出剤、ヒドラジン類等の1種または2種以上が挙げ
られる。金属塩化物としては、特に限定はされないが、
たとえば、塩化鉄、塩化亜鉛、塩化カドミウム、塩化
銀、塩化錫、塩化銅、塩化鉛、塩化ニッケル等が挙げら
れる。これらの金属塩化物の中でも、FeCl2 、Cu
Cl2 が好ましい。薬剤の添加量は、使用する吸水性材
料100重量部に対し、5〜30重量部程度とするのが
よい。
【0022】
【作用】消臭剤中に分散されている前述の焼成物は、多
孔質であるため、日常の生活環境におけるアンモニア、
硫化水素、アミン類、メルカプタン類、アルデヒド類、
酢酸、オゾン等の悪臭物質のうちでも、特に、非水溶性
を有する物質のガスに対する吸着性を有するとともに、
担持された金属酸化物触媒がこれらの悪臭物質を無臭物
質(または低臭物質)に変化させる触媒作用を持つの
で、日常の生活環境における前記悪臭物質を効率よく消
臭する。前記金属酸化物触媒は、常温付近(0〜50
℃)においても活性であるため、常温付近においても消
臭することが可能になる。金属酸化物触媒は、担持表面
から脱落したり剥離したりしにくいので、消臭能力の持
続性(消臭剤の寿命)が向上する。
【0023】消臭剤中の焼成物は、その表面において
は、バルクとは異なり、化学結合がいたるところで寸断
された、いわば結合相手を失った非常に活性な原子集団
を形成している。この消臭剤において、金属酸化物触媒
は、酸化物の形または裸の金属原子の形で表面に露出し
て多数の不飽和状態を作り出しており、これにより、吸
着および触媒作用による悪臭ガスの無害ガス(または低
臭ガス)への分解が起きる。
【0024】消臭剤中の焼成物や吸水性材料に薬剤のあ
る場合は、金属酸化物触媒と薬剤との複合作用により、
消臭能力がさらに向上する。具体的には、たとえば、薬
剤としてクエン酸を含浸させた場合、酸化物の形または
裸の金属原子の形で焼成物の表面に露出した金属酸化物
触媒の周辺において、消臭に有効な金属錯体が形成され
るか、あるいは、クエン酸そのものが混在した状態が現
出するため、悪臭物質を吸着した際に、クエン酸による
化学反応、たとえば、アンモニア、アミン類等のアルカ
リ性悪臭物質とクエン酸との中和反応が進行したり、あ
るいは、クエン酸と金属酸化物触媒とが結合し、さらに
それとアンモニア等が反応する錯体形成反応が進行した
りすることにより消臭する。このように、焼成物の表面
に露出した金属酸化物触媒の周辺において消臭有効成分
が形成され、この消臭有効成分は、脱落したり剥落した
りする恐れがないとともに、比較的大きな金属または酸
化金属粒子であるため、消臭能力は、従来品に比べて、
著しく長く維持される。
【0025】薬剤としてピロカテコール、ジチオカルバ
ミン酸またはチオ尿素を含浸させた場合の消臭メカニズ
ムはまだ明らかではないが、これらの薬剤が、硫化水素
ガスやメルカプタン類等の悪臭物質を分解または他の化
合物に変化させる触媒として作用するものと推定され
る。薬剤として金属塩化物を含浸させた場合の消臭メカ
ニズムはまだ明らかではないが、下記のメカニズムが推
定される。硫化水素、メルカプタン類等の硫黄を含む悪
臭物質に対して金属塩化物が化学反応し、金属塩化物は
硫化物となって、悪臭物質を無臭物質にする。この時、
塩酸ガスが生成するが、この塩酸ガスは、焼成物表面の
金属酸化物触媒の吸着サイトに吸着されるため、二次公
害を起こすことはない。アンモニア、アミン類、酢酸等
の悪臭物質は、金属塩化物がこれらと錯体形成反応する
ことにより、化学吸着される。
【0026】特に、金属塩化物を含浸させた場合は、消
臭剤が破過状態(消臭能力を全く示さない状態)になっ
ても、しばらくの間、空気中に放置すると、消臭機能が
回復するという再生機能を消臭剤に持たせることが可能
になる。消臭機能が回復するメカニズムはまだ明らかで
はないが、下記のメカニズムが推定される。たとえば、
悪臭ガスが硫化水素で、金属塩化物が塩化第二銅CuC
2 の場合、それらが反応することにより、硫化銅と塩
化水素が生成し、塩化水素は焼成物の表面に吸着もしく
は化学的に反応してトラップされる。その後、空気中に
しばらくの間、放置すると、硫化銅が分解し、トラップ
されている塩化水素と結合して塩化銅(もしくは塩基性
塩化銅)に戻ることにより、消臭機能が回復する。
【0027】そして、この発明の消臭剤は、吸水性材料
があるため、日常の生活環境におけるアンモニア、硫化
水素、アミン類、メルカプタン類、アルデヒド類、酢
酸、オゾン等の悪臭物質のうちでも、特に、アンモニ
ア、アミン類、アルデヒド類、酢酸、オゾン等の水溶性
を有する物質のガスに対する吸着性を有するとともに、
担持された金属酸化物触媒がこれらの悪臭物質を無臭物
質(親水性を有する物質のガスに対する吸着性を有する
とともに、担持された金属酸化物触媒がこれらの悪臭物
質を無臭物質(または低臭物質)に変化させる触媒作用
や薬剤再生作用を持つので、日常の生活環境における前
記悪臭物質を効率よく消臭する。前記金属酸化物触媒
は、常温付近(0〜50℃)においても活性であるた
め、常温付近においても消臭することが可能になる。金
属酸化物触媒は、担持表面から脱落したり剥離したりし
にくいので、消臭能力の持続性(消臭剤の寿命)が向上
する。
【0028】この発明の消臭剤は、上に加えて、液状で
はなく、せいぜいゲル状どまりであり、拡散性の有毒物
質や、劇物を含まないため、二次汚染がなく、取り扱い
が容易になるので、管理の不行き届きがちな一般家庭で
も使用することが可能になる。
【0029】
【実施例】以下に、この発明の実施例および比較例を示
すが、この発明は、下記実施例に限定されない。 −実施例1− まず、以下のようにして吸水性材料へ分散させる焼成物
の粉末を得た。タルク(MgO・SiO2 )37重量
部、カオリン(Al2 3 ・SiO2 )40重量部およ
びアルミナ(Al2 3 )23重量部からなる結合材1
00重量部に対し、気孔増加剤として小麦粉30重量
部、有機バインダーとしてカルボキシメチルセルロース
(CMC)6重量部、グリセリン8重量部および水35
重量部と、金属酸化物触媒としてCuO30重量部とを
加え、混練した後、ハニカム状に成形してから混練物を
乾燥後、850℃で焼成した。続いて、得た焼成物に濃
度2mol/lの塩化第二銅(薬剤:CuCl2 )水溶
液を含浸させた後、乾燥させた。そして、この薬剤含浸
済の焼成物を、粉末粒径が50μm〜150μmの間に
ほぼ入るように粉砕した。
【0030】そして、吸水性材料用のポリアクリル酸ナ
トリウム架橋体(ゲル化剤)0.1重量部と、塩化第二
銅(薬剤)含有水溶液(水溶液100重量%のうち塩化
第二銅20重量%)89.9重量部とに、先に得た焼成
物の粉末20重量部を加え混練したあと、ビーズ状に成
形し自然乾燥することにより消臭剤を得た。ゲル状態の
ポリアクリル酸吸水性材料中に焼成物が分散した消臭剤
である。なお、ビーズの大きさは約直径3mmである。
【0031】−実施例2− 実施例1において、焼成物の粉末20重量部を、吸水性
材料用のポリアクリル酸ナトリウム架橋体(ゲル化剤)
0.1重量部およびクエン酸(薬剤)含有水溶液(水溶
液100重量%のうちクエン酸20重量%)89.9重
量部に加え混練したあと、ビーズ状に成形し自然乾燥す
るようにした他は、実施例1と同様にして消臭剤を得
た。
【0032】−実施例3− 実施例1において、焼成物の粉末20重量部を、吸水性
材料用のポリアクリル酸ナトリウム架橋体(ゲル化剤)
0.1重量部およびジチオカルバミン酸(薬剤)含有水
溶液(水溶液100重量%のうちジチオカルバミン酸2
0重量%)89.9重量部に加え混練したあと、ビーズ
状に成形し自然乾燥するようにした他は、実施例1と同
様にして消臭剤を得た。
【0033】−実施例4− 実施例1において、焼成物の粉末20重量部を、吸水性
材料用のポリアクリル酸ナトリウム架橋体(ゲル化剤)
0.1重量部と塩化第二銅(薬剤)含有水溶液(水溶液
100重量%のうち塩化第二銅20重量%)75.0重
量部およびクエン酸(薬剤)含有水溶液(水溶液100
重量%のうちクエン酸20重量%)14.9重量部に加
え混練したあと、ビーズ状に成形し自然乾燥するように
した他は、実施例1と同様にして消臭剤を得た。
【0034】−実施例5− まず、以下のようにして吸水性材料へ分散させる焼成物
の粉末を得た。タルク(MgO・SiO2 )37重量
部、カオリン(Al2 3 ・SiO2 )40重量部およ
びアルミナ(Al2 3 )23重量部からなる結合材1
00重量部に対し、気孔増加剤として小麦粉30重量
部、有機バインダーとしてカルボキシメチルセルロース
(CMC)6重量部、グリセリン8重量部および水35
重量部と、金属酸化物触媒としてZnO20重量部とを
加え、混練した後、押出成形機で押出し、所定の大きさ
に切断して、ハニカム状の成形物を得た。この成形物を
乾燥後、850℃で焼成した。続いて、得た焼成物に濃
度2mol/lの塩化亜鉛(薬剤:ZnCl2 )水溶液
を含浸させた後、乾燥させた。
【0035】そして、塩化亜鉛含浸済のハニカム状の焼
成物の表面にシリカゲルを厚み約2mmとなるように吹
き付けて塗布し自然乾燥させてから、得た焼成物に濃度
2mol/lの塩化亜鉛(薬剤:ZnCl2 )水溶液に
浸漬してから乾燥させ、消臭剤を得た。 −実施例6−実施例1において、吸水性材料用の寒天
2.0重量部を塩化第二銅(薬剤)含有水溶液(水溶液
100重量%のうち塩化第二銅20重量%)98.0重
量部に加えて加熱溶解し、その後、焼成物の粉末5重量
部を混入し、ミキサーで攪拌して分散させてから、ビー
ズ状に成形し自然乾燥するようにした他は、実施例1と
同様にして消臭剤を得た。
【0036】−実施例7− 実施例1において、吸水性材料用の寒天2.0重量部を
クエン酸(薬剤)含有水溶液(水溶液100重量%のう
ちクエン酸20重量%)98.0重量部に加えて加熱溶
解し、その後、焼成物の粉末5重量部を混入し、ミキサ
ーで攪拌して分散させてから、ビーズ状に成形し自然乾
燥するようにした他は、実施例1と同様にして消臭剤を
得た。
【0037】−実施例8− 実施例1において、吸水性材料用の寒天2.0重量部を
ジチオカルバミン酸(薬剤)含有水溶液(水溶液100
重量%のうちジチオカルバミン酸20重量%)98.0
重量部に加えて加熱溶解し、その後、焼成物の粉末5重
量部を混入し、ミキサーで攪拌して分散させてから、ビ
ーズ状に成形し自然乾燥するようにした他は、実施例1
と同様にして消臭剤を得た。
【0038】−実施例9− 実施例1において、吸水性材料用の寒天2.0重量部を
塩化第二銅(薬剤)含有水溶液(水溶液100重量%の
うち塩化第二銅20重量%)70.0重量部およびクエ
ン酸(薬剤)含有水溶液(水溶液100重量%のうちク
エン酸20重量%)28.0重量部に加えて加熱溶解
し、その後、焼成物の粉末5重量部を混入し、ミキサー
で攪拌して分散させてから、ビーズ状に成形し自然乾燥
するようにした他は、実施例1と同様にして消臭剤を得
た。
【0039】−比較例1− 実施例6で使った寒天2.0重量部を塩化第二銅(薬
剤)未含有水溶液に加えて加熱溶解し、その後、焼成物
の粉末を混入さずに、実施例6と同じ大きさでビーズ状
に成形し自然乾燥するようにして、比較のための消臭剤
を得た。 −比較例2− 実施例6で使った吸水性材料用の寒天2.0重量部を塩
化第二銅(薬剤)含有水溶液(水溶液100重量%のう
ち塩化第二銅20重量%)98.0重量部に加えて加熱
溶解し、その後、焼成物の粉末を混入することなく、実
施例6と同じ大きさでビーズ状に成形し自然乾燥するよ
うにして、比較のための消臭剤を得た。
【0040】−比較例3− 実施例1での薬剤含浸後の焼成物を粉砕した粉末からな
る消臭剤である。実施例および比較例の各消臭剤につい
て、以下の方法により、消臭性能試験を行った。実施例
および比較例の各消臭剤について、以下の方法により、
消臭性能試験を行った。
【0041】内部にファンを設置した容量40リットル
の極めて密閉性の高いボックス内に悪臭ガスとして硫化
水素または酢酸を所定量注入した。ファンの吸入口前部
に消臭剤を設置し、ファンを回転させてボックス内の空
気を循環させ、空気と混合した臭気が消臭剤に接触する
ようにして、臭気の初期濃度(50ppm)からの減衰
を調べた。結果を表1,表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】表1と表2を見れば、実施例の消臭剤は、
吸水性材料と焼成物の複合化により、非水溶性の硫化水
素だけでなく非水溶性の酢酸の両方に対して十分な消臭
効果のあることが分かる。
【0045】
【発明の効果】この発明にかかる消臭剤は、消臭効果に
優れた固体である焼成物と吸水性材料が複合化されてい
て、非水溶性の悪臭物質と水溶性の悪臭物質の両方に対
し良好な消臭作用を示すため、日常の生活環境における
アンモニア、硫化水素、アミン類、メルカプタン類、ア
ルデヒド類、酢酸、オゾン等の悪臭物質の消臭に有効で
あり、常温付近(0〜50℃)においても消臭効果およ
び消臭能力の持続性が優れ、二次汚染がなく、取り扱い
が容易で、一般家庭で用いることのできるものとなって
いる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg、SiおよびAlを含み、これらの
    元素の重量比が酸化物換算でコージェライトの理論組成
    に対応するMgO:SiO2 :Al2 3 =2:5:2
    である結合材と金属酸化物触媒との混合物の焼成物が、
    吸水性材料に分散されてなる消臭剤。
  2. 【請求項2】 Mg、SiおよびAlを含み、これらの
    元素の重量比が酸化物換算でコージェライトの理論組成
    に対応するMgO:SiO2 :Al2 3 =2:5:2
    である結合材と金属酸化物触媒との混合物の焼成物が、
    吸水性材料で覆われてなる消臭剤。
  3. 【請求項3】 吸水性材料が、吸水性ポリマー、シリカ
    ゲル、および、寒天のうちの一つである請求項1または
    2記載の消臭剤。
  4. 【請求項4】 吸水性材料に薬剤が付与されている請求
    項1から3までのいずれかに記載の消臭剤。
  5. 【請求項5】 焼成物に薬剤が含浸されている請求項1
    から4までのいずれかに記載の消臭剤。
  6. 【請求項6】 薬剤が、クエン酸、ピロカテコール、ジ
    チオカルバミン酸、チオ尿素、金属塩化物、植物抽出
    剤、ヒドラジン類からなる群の中から選ばれた少なくと
    も1種である請求項5または6記載の消臭剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999045971A1 (en) * 1998-03-10 1999-09-16 Mazda Motor Corporation Deodorant composition, deodorizer and filter each containing the same, and method of deodorization
JP2001190647A (ja) * 2000-01-14 2001-07-17 S T Chem Co Ltd 脱臭剤組成物

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