JPH076111B2 - 厚層化袋体 - Google Patents

厚層化袋体

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JPH076111B2
JPH076111B2 JP60258484A JP25848485A JPH076111B2 JP H076111 B2 JPH076111 B2 JP H076111B2 JP 60258484 A JP60258484 A JP 60258484A JP 25848485 A JP25848485 A JP 25848485A JP H076111 B2 JPH076111 B2 JP H076111B2
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warp
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郁彦 福森
宏 菊田
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明が産業資料用の厚層化袋体に関する。更に詳しく
は粉粒体、液体、気体あるいはそれらの混合物を充填し
て厚層化物を得るための厚層化袋体に関する。
〔従来の技術〕
従来、粉粒体、液体、気体あるいはそれらの混合物を充
填するための袋体として、タテ、ヨコ所定間隔に上下連
結した種々の織編物からなる袋体が提案されているが、
これらの袋体は、既存織編機では、層間の最大厚みが数
十mmのものしか得られず、高厚みの袋体の製造は不可能
であった。従って、製品(充填物の充填後)の高厚み化
を得るためには、上下層を連結する連結部間隔をタテ、
ヨコ共長大化して、充填物充填後に袋体の平面方向が縮
小される(すなわち面積収縮を起こす)ことにより垂直
方向に厚み出しを行なった方法を採用しているが、これ
は、袋体の収縮化、表面の凹凸化、厚みの不均一化等の
問題があり、取扱い性面、製品品質性面等で十分なもの
とは言えない。
これらを解決するために、特公昭49-48206号公報が知ら
れている。これは、上下層を結合する交互緯糸が各層で
織込まれる各結合部間内の地組織に地経糸よりも長くな
るように過長してループ状に滞留せしめ織成したもの
で、織成後、上下層を引き離すことにより、地組織間の
過長分が厚み方向に移動して高厚み化される袋体である
が、これは層間を結合する交互経糸が地組織を滑動する
ため、均一な厚みを出すことが出来ず、又、高厚み化に
も、結合間隔内での過長織込みに限界があり要望のもの
を得がたい。従って、更に高厚み化することに当って、
従来と同様にタテ、ヨコ特にタテの結合部間隔を拡大し
て交互経糸の過長織込量を増すことも考えられるが、や
はり袋体の収縮化、表面の凹凸化、厚みの不均一化等が
起こり、取扱い性面、製品品質性面等で十分なものとは
言えない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、前記問題点に鑑み鋭意研究を重ね完成に至っ
たものである。すなわち、本発明の目的は、粉粒体、液
体、気体あるいはそれらの混合物を充填して厚層の物を
得る袋体において、上下層間を外力によって、容易にか
つ均等にして所望の間隔に引き離し厚層化物を得ること
のできる厚層化袋体を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的は、層間を接合する接合用経糸を有する多
層布から成り、該多層布の周囲を閉口し、且つ多層布の
表面の任意の箇所に材料充填用の注入口を設けることに
よって形成されている厚層化袋体であって、前記多層布
の接合用経糸が存在する一部又は全ての組織部の少なく
とも一方向のカバーファクターが13以上で、かつ、前記
接合用経糸と緯糸との間の複数の接合部中の所定の接合
部の緯糸に、物理的外力、熱的あるいは化学的処理によ
って接合用経糸を実質的に損傷することなく、接合用経
糸との接合部を解除することのできる糸を用いたことを
特徴とする厚層化袋体によって達成される。
本発明の対象とする袋体は、複数層の布地を部分的に上
下接合した多層構造の布地間内に粉粒体、気体、液体等
の材料を封入充填するための袋体であって、特に限定す
るものではないが、典型的には、少なくとも複数層の布
地が周縁部で閉口され、かつ、層間が部分的に結合され
ており、材料充填用の注入口が設けられているものであ
る。
従って、袋体構造としては、全面的にあるいは部分的に
二層、三層、四層……構造のものであってもよく、又、
接合方法も層間を保持して接合した、あるいは、部分的
に密着した接合部を併用して、成形物表面がほぼフラッ
トなあるいは凹凸形状を有するものであってもよい。
又、使用する布は、多段開口織機又は多段織機を用いて
織成した二層。三層、……の多層構造布である。
尚、前記多層構造の布地に、他の織物、編物あるいは不
織布を複合して使用してもよい。
本発明の特徴とするところは、袋体を構成する上下層間
の接合部を特殊な構造にすることによって、封入された
成形物は高厚み化することができると同時に所望の形
態、形状のものを容易に製造することができるものであ
る。
以下本発明の厚層化袋体の構成を、タテ、ヨコ所定の間
隔をもって層間を部分的に接合する接合用経糸を有する
多層構造の織物から成る袋体を例として説明する。
接合用経糸は、上下層布に所定の計画に基づき交互に織
込まれ、各層において、緯糸と交錯して複数の接合部を
形成する。該接合部における接合用経糸と緯糸との交錯
は、緯糸1本以上をもって組織されるが、組織形態等は
種々あり特に限定するものではない。
本発明の織物において、接合部とは接合用経糸と緯糸と
が交錯すなわち組織している部分を云い、解除とは、接
合部を形成する接合用経糸と緯糸との交錯すなわち組織
をときほぐすことであり、すなわち接合用経糸と緯糸と
が交錯(組織)せず遊離してしまうことである。
又物理的外力による接合部の解除とは粉粒体、液体、気
体あるいはそれらの混合物等を充填する際の充填圧力又
は充填荷重による緯糸の破断あるいは治具を用いて緯糸
を破断又は引抜くことを意味し、化学的処理による接合
部の解除とは液体又は蒸気によって緯糸を分解又は溶解
して破壊することを意味する。
本発明の織物においては、前記交錯(組織)の解除を緯
糸に対して前述の物理的外力、熱的あるいは化学的処理
によって行うものであり、これらの解除手段を緯糸側か
らみれば緯糸に破断、溶融、溶解、あるいは引抜き等を
施すことになる。
すなわち、破断方式としては、緯糸に低強力の弱糸を使
用することにより、外力によって破断化せしめるもので
ある。たとえば、低デニールの繊維あるいはセルロー
ス、アクリル系等のスパン繊維による低強力糸を用い
て、層間を治具挿入あるいは材料の充填圧力によって引
き離す拡層力により破断する。
又、溶融方式としては、緯糸に低融点の溶解分解糸を使
用することにより、熱によって溶融化破壊せしめるもの
である。たとえば、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン等の低融点繊維を用いて、加熱
によって溶融化破壊する。
又、溶解方式としては、緯糸に高溶解性の溶解糸を使用
することにより、液体あるいは蒸気によって溶解化破壊
せしめるものである。たとえば、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル、セルロース系等の繊維を用いて、水
溶解化破壊する。
又、引き抜き方式としては、緯糸を浮き組織あるいは輪
条組織等の織構成とすることにより、外力によって引き
抜き皆無化せしめるものである。たとえば、モノフィラ
メント、撚糸等の集束した滑りの良好な繊維糸を用い
て、幅方向の接合部間を浮き組織の織構成とすることに
より、手作業であるいは機械的なフック方式で引掛けて
抜きとり皆無化する。
本発明の織物においては、結合部を解除することによ
り、その接合部から遊離した接合用経糸は、自からある
いは解除された層と反対層の接合部を滑動して隣接する
接合用経糸に供されて、あるいは前記両者を併用した形
をもって、上下層間を所望の間隔に引き離すことが可能
となる。引き離された上下層間厚みは、初期(織成時)
の上下層間厚みの最低2倍以上を有するものとなり、こ
れは接合法形態、接合部形態、解除形態によって大きく
左右され、それらを織物設計段階で用途に応じて適宜選
定することにより、初期(織成時)の数倍〜数十倍ある
いは数百倍の所望厚みを得ることも可能となるのであ
る。
尚、本発明の厚層化袋体は、織成時の上下層間厚みが小
さくても、解除によって引き離される上下層間厚みを極
大化せしめることが可能となるものであるが、更には織
成時の上下層間厚みが大きい程、解除作用は容易とな
り、かつ厚層化も容易となり、品質的にも良好なものを
得ることが出来る。
従って、初期の上下層間厚みは少なくとも3mm、好まし
くは10mm以上とする。3mm以下では、織物を厚層化する
ための緯糸の解除が多くなり、解除が大変であったり、
解除後の織物が貧弱になったり、あるいは接合用経糸を
密集化させたりすることが出来なくなり、製品・品質面
で十分なものを得ることが出来ない。
又、本発明においては、厚層化に当って接合部を解除す
る際、あるいは、解除後製品として使用する際、接合用
経糸が布製型枠の長さ方向すなわち(織物の長さ方向)
全体に渡って各層の地組織内を滑動し、層間隔に厚み斑
を生じるため、接合用糸と布地との摩擦係数を向上せし
め、接合用糸の滑動防止を図る。この滑動防止は、接合
用糸が存在する一部又は全ての組織部の少なくとも一方
向のカバーファクター(K)をK≧13とすることによっ
て達成される。
但し、カバーファクター(K)は をもって表わし、fはインチ間の糸本数(本/in)、N
は恒重式番手(綿番手)を示す。尚綿繊維以外の繊維を
使用する場合は、比重を考慮した換算係数(q)をもっ
て次式により算出する。すなわち、 で、ρc綿繊維の比重、ρfは綿以外の使用繊維の比重で
ある。
本発明の織物では、滑動防止として、前記接合用経糸の
両際の地経糸を高密度化あるいは無解除部の接合部にお
ける地緯糸を高密度化あるいは両者を併用するものであ
り、高密度部のカバーファクターが13以上によって達成
される。
K<13では、接合用糸の滑動を十分におさえることが出
来ず、各接合ヶ所の厚みが変化し、しいては、全体の厚
み、形状が不良となり、所望の厚層化袋体をつくること
が出来ない。
尚、接合用糸、高密度部の地糸は、異型糸、異デニール
糸、撚糸等の凹凸を有する糸、あるいは表面が毛羽でお
おわれた糸あるいは、樹脂加工、ゴム加工等を施した加
工糸を用いて、更に滑動防止を図ることも好ましく、使
用する糸等は特に限定するものではない。
以上の如き構成よりなる本発明の厚層化袋体は布地の段
階、あるいは一定の大きさに仕上げられた中間製品の段
階で、あるいは充填物充填時の製品製造段階で、接合部
における交錯(組織)を解除して層間を所望の間隔に引
き離すことが出来る。どの段階で解除するかは厚層化袋
体の、使用目的、使用内容、用途等に応じて適宜選定す
ればよく、特に限定するものではない。
尚、本発明の厚層化袋体に用いる繊維としては、綿、
麻、羊毛等の天然繊維、金属、ガラス、炭素系等の無機
繊維、セルロース、タンパク質系等の再成繊維、セルロ
ース、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポ
リウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリアクリル、ポリビニルアルコール系等
の合成繊維等があり、又、繊維形態も、長繊維糸、紡績
糸があり、又、繊維形状も通常の円形断面糸、異形断面
糸、発泡糸、コンジュゲート糸等があり、又、繊維径も
種々あり、使用上特に限定するものではなく、それらの
繊維を単独あるいは複合して使用出来、又、物理加工、
化学加工等を施した加工糸として用いてもよい。これら
の条件は厚層化袋体の使用目的、使用内容、用途等に応
じて適宜選定するものである。
又、本発明の厚層化袋体に用いる多層織物の織構成、織
形態等は特に限定するものではなく、たとえば、組織は
平織、綾織、朱子織あるいはそれらの変化組織であって
もよく、又、層数は前面的にあるいは部分的に二層、三
層、四層……構造のものであってもよく、又接合法は、
本発明のものを単独であるいは他の接合法(層間が部分
的に密着したあるいは間隔を保持したあるいは両者を複
合したもの等)と併用した構造のものであってもよく、
それらの条件は使用目的、使用内容、用途等に応じて適
宜構成内容を選定する。
又、本発明の厚層化袋体に用いる多層織物を構成する接
合部中の所定の解除される接合部(以下解除接合部とい
う)は、タテ、ヨコ方向共に密にあるいは一方向のみ密
にあるいは両方向共に疎になる如く配置してもよく、
又、解除接合部を解除するに当っては、タテ、よこ方向
共に部分的にあるいは、一方向のみ全面的にあるいは部
分的に解除可能な構成としてよく、又、解除形態は全面
均一にあるいは不均一に解除可能な構成としてもよく、
従って解除後の形態は、全面ほぼ均一な厚みのフラット
を有するもの、あるいは全面が不均一な凹凸形状を有す
るものを得ることが出来るが、形態上特に限定するもの
ではない。それらの条件は使用目的、使用内容、用途等
に応じて適宜選定し構成するものである。
又、本発明の厚層化袋体用布地は、他の織物、編物不織
布、ネット等を重合一体化せしめたり、あるいは他部材
を取付けたり、あるいは物理加工、化学加工等を施し
て、取扱い性の向上化、製品機能の向上化等を図ること
が出来、使用上特に限定するものではない。それらの条
件は使用目的、使用内容、用途等に応じて適宜選定し採
用すればよいものである。
又、本発明の厚層化袋体は、部分的に水抜孔として、あ
るいは、アンカー打設孔として一重部のフィルターポイ
ントが設置されていてもよく、又、材料充填用のホース
ガイドを設置してもよく、又、本袋体の耐圧強度を緩和
するために、一重部の壁が設置されていてもよく、その
内容等は特に限定するものではない。
以下、本発明の厚層化袋体の例を示す添付図面を参照し
て本発明を詳述する。各図は、本発明の厚層化袋体に用
いる織物の一例であり、袋体を構成する織構造を示す。
例えば第1図に示すように、本発明による布地は、上層
布1と下層布1′とを初期(織成時)厚みtをもって、
タテ、ヨコ所定間隔に層間を接合する接合用経糸6,7を
有して、上層布1及び下層布1′を通じて部分的に織込
まれ、上下層布1,1′において、緯糸と交錯して複数の
接合部1a,1b……,2a,2b……が形成されている。接合部1
a,1b……,2a,2b……における接合用経糸6,7と緯糸との
交錯は、緯糸1本以上をもって組織するが、この上下層
布1,1′における各交錯(組織)形態、交錯数(すなわ
ち接合部の長さに当る)等は、種々あり特に限定するも
のではなく、その都度、適宜選定するものとするが、無
解除の接合部を形成する接合用経糸6,7と地緯糸3,3′と
の交錯は、地緯糸3,3′を1本以上をもって行なう。こ
の交錯数は、解除後の厚みの出し方及び接合本数の設定
の仕方で決める。
一方、解除接合部を形成する接合用経糸6,7と解除緯糸
4,4′との交錯は、解除緯糸4,4′を1〜20本をもって行
なうのが好ましい。1本以下では、交錯されず、20本以
上では解除緯糸4,4′が多くなるため解除が大変であ
り、又、解除後の上下層接合が斜行する恐れがあるので
形態上好ましくない。
本発明においては、少なくとも一方の層1あるいは1′
において、複数個の接合部1a,1b……あるいは2a,2b……
の内、所定の接合部だけを接合用経糸6,7と交錯する糸
には、解除容易な解除緯糸4,4′を用い、他部の緯糸に
は地緯糸3,3′を用いる。
本発明では、この接合用経糸6,7と解除緯糸4,4′とが交
錯(組織)する解除接合部においては、解除緯糸4,4′
を全て除去し、交錯(組織)を解除することにより、接
合用経糸6,7を該接合部の層から遊離化せしめる。一
方、接合用経糸6,7と地緯糸3,3′とが交錯(組織)する
接合部においては、交錯(組織)を無解除とし、初期の
状態で維持せしめる。従って、前者の解除緯糸4,4′の
除去により遊離化した接合用経糸6,7は図1〜図6に示
す如く自から、あるいは図7〜図13に示す如く解除され
た層と反対層の接合部を滑動して隣接する接合用経糸6,
7に供されて、あるいは前者、後者を併用した形をもっ
て上下層布1,1′を所望の間隔(厚み)Tに引き離すこ
とが可能となる。しかも、厚層化処理後の製品における
表面形態は、接合経糸が予定通りの形態となるため、縮
みのない形態となって、織物設計段階で設定したとおり
の層間隔Tを備えた縮みのない面形態となり、製品とし
て用いる場合にも所定どおりの充填物注入形状となっ
て、その取扱いも容易となる。また、その表面形態のた
め、袋体の後加工(樹脂加工、ゴム引き加工、及び他部
材の取付等)も極めて容易である。このTは、解除緯糸
4,4′の配置、接合法によって種々異なり、又、初期
(織成時)厚みtによっても大きく変わり、又、使用用
途によっても変わるため、特に限定するものではない
が、本発明の構成によれば、T≒(N+1)・tあるい
はT≒(2N+1)・t(但し、Nは解除緯糸4,4′使用
の接合部の数で上下層を引き離そうとする部分における
上下層に発生する接合部の総計をもって表わす)とな
る。たとえば、t=20mm、N=6とすると前者のTは14
0mm、後者のTは260mmと初期(織成時)厚みtに比べて
厚層化する。更に、t又はNを増すことにより、Tは極
厚層化し、従来出来なかった十数cm、数十cmあるいは数
百cmの厚み(T)のものが可能となるのである。
この解除緯糸4,4′を除去して、解除接合部の交錯(組
織)を解除する方法としては、織成後の織物段階である
いは縫製等によって一定の大きさに仕上げられた中間製
品の段階で、あるいは、製品(成形物)製造の段階で、
物理的外力、熱的あるいは化学的処理によって、すなわ
ち破断、溶融、溶解、引き抜き処理等によって両層布を
引き離すものである。
具体的には、破断は、解除緯糸4,4′に弱糸緯糸を使用
して上下層間内に持具を挿入あるいは、材料の充填圧力
等の外力によって、解除緯糸4,4′を破断して、上下層
間を拡層するものである。
溶解は、解除緯糸4,4′に高溶解性の溶解糸を使用し
て、液体あるいは蒸気によって解除緯糸4,4′を溶解化
破壊して、上下層間を拡層する。
溶融は、解除緯糸4,4′に低融点の溶融糸を使用して、
加熱によって解除緯糸4,4′を溶融破壊して、上下層間
を拡層する。
引き抜きは、解除緯糸4,4′に引き抜き容易な糸を使用
して、かつ、解除緯糸4,4′を浮き組織、輪奈組織とし
て、外力によって、解除緯糸4,4′を引き抜き皆無化し
て、上下層間を拡層するものである。
尚、前記解除緯糸4,4′の種類、解除処理は、本袋体の
使用目的、用途等によって適宜設定し、更に解除緯糸4,
4′に合った袋体構成とする。すなわち、解除緯糸4,4′
に弱糸緯糸を使用する場合は、接合用経糸6,7の強力よ
りも低いもの、好ましくは接合用経糸6,7の強力の1/10
〜1/1000の強力を有するものを用いることが好ましい。
弱糸緯糸が、接合用経糸6,7の強力よりも高いと、接合
部の交錯解除時に、接合用経糸6,7が切断され、上下層
間を接合しなくなる。又、弱糸緯糸強力が接合用経糸6,
7の1/1000倍以下では、織成時に接合用経糸6,7をもち上
げることが出来ず、初期厚みtを維持しなくなったり、
厚み斑を生じたり、あるいは弱糸緯糸切断に至り要望の
織物を得ることが出来なくなる恐れがある。
本発明に用いる弱糸緯糸は前記構成要件を満足していれ
ば、使用上特に限定するものではなく、種々の繊維を使
用することが出来、織構成、使用目的、使用内容、用途
等に応じて適宜選定すればよいが、好ましくは、レーヨ
ン,アセテート,アクリル等の低強力繊維糸、あるいは
セルロース系、アクリル系等のスパン繊維糸、あるいは
ポリエステル、ポリアミド系等の一般高強力繊維の低デ
ニール糸を用いて構成する。
又、本発明による袋体を構成するに当っては、地緯糸3,
3′と接合用経糸6,7とが交錯した接合部内において、該
接合用経糸6,7が反対層に転換する部分の緯糸は、弱糸
緯糸強力よりも高い、好ましくは、弱糸緯糸強力の2倍
以上の強力を有する補強緯糸8,8′をもって構成する。
この補強緯糸が弱糸緯糸よりも弱いと、弱糸緯糸を破断
して解除接合部の交錯(組織)を解除する際、補強緯糸
が先に破断されて、しいては地緯糸3,3′に破断化にも
至り所望の上下層間隔を得ることが出来なくなることが
あり好ましくない。この補強用緯糸8,8′は弱糸緯糸強
力よりも高ければ使用上特に限定されるものではなく、
糸種により、あるいはデニールにより、あるいは組織に
より補強化することが出来る。
又、解除緯糸4,4′に溶解緯糸を使用する場合は、溶解
緯糸は、水、酸、アルカリ、溶剤等の液体、蒸気によっ
て容易に溶解分解する繊維素材をもって、反面、袋体を
構成する上下層布1,1′及び接合用経糸6,7等の繊維素材
は、溶解、あるいはゼイ化あるいは、収縮あるいは変形
しないものを使用する。
溶解緯糸を前記液体、蒸気によって溶解分解する際上下
層布1,1′及び接合用経糸6,7等が溶解あるいはゼイ化あ
るいは収縮あるいは、変形したりすると袋体が破壊され
たり、形状保持しえなかったり、強度不足、寸法の不均
一等が起る。
本発明に用いる溶解緯糸は前記構成要件を満足していれ
ば使用上特に限定するものではなく、種々の繊維を使用
することが出来、織構成、使用目的、使用内容、用途等
に応じて適宜選定すればよい。例えば、溶解緯糸が水溶
性糸、(たとえば、ポリビニルアルコール)を用いるな
らば、上下層布1,1′及び接合用経糸6,7等は、非水溶性
の繊維(例えばナイロン)を、又溶解緯糸が酸に溶解す
る糸(たとえばナイロン)を使用するならば、上下層布
1,1′及び接合用経糸6,7等は、酸に不溶で影響をあたえ
ない繊維(たとえばエステル)を又、溶解緯糸がアルカ
リに溶解する糸(たとえばエステル)を使用するならば
上下層布1,1′及び接合用経糸6,7は、アルカリ不溶で影
響をあたえない繊維、(たとえばナイロン)等を使用す
るが、好ましくは溶解緯糸は製法、取り扱い上、水、あ
るいは温水あるいは水蒸気等による水溶解糸とする。た
とえば水溶性のポリビニルアルコール系、ポリアクリル
系、セルロース系等の繊維を用いる。
又、解除緯糸4,4′に溶融緯糸を使用する場合は、溶融
緯糸は袋体を構成する上下層布1,1′及び接合用経糸6,7
等の繊維素材の融点よりも低いものであって、好ましく
は150℃以下の低融点のものを用いる。又、両者の融点
差は、10℃以上としさらには、上下層布1,1′及び接合
用経糸6,7は、溶融緯糸を熱処理によって、溶融破壊せ
しめる際、熱収縮及び熱変形の少ない繊維素材を用いる
のが好ましい。上下層布1,1′及び接合用経糸6,6′等が
溶融緯糸の融点よりも低かったり、あるいは両者の融点
差が10℃未満であったり、あるいは熱収縮、熱変形の大
きい繊維素材であったりすると、溶融緯糸を熱処理によ
って溶融破壊せしめる際、袋体が破壊されたり形状保持
しえなかったり、寸法の不均一化が起こる。
本発明に用いる溶融緯糸は、前記構成要件を満足してい
れば使用上特に限定するものではなく、種々の繊維を使
用することができ織構成、使用目的、使用内容、用途等
に応じて適宜選定すれば良いが、好ましくは、ポリオレ
フィン糸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、低融
点ポリエステル、低融点ポリアミド等の低融点糸を用
い、袋体を構成する上下層布1,1′及び接合用経糸6,7は
綿、麻、羊毛等の天然繊維、金属、ガラス、炭素系等の
無機繊維、セルロース、タンパク質系等の再生繊維、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリアクリル、ポリビニー
ル、アルコール系等の合成繊維を用いる。
又、解除緯糸4,4′に引き抜き緯糸を使用する場合は、
引き抜き緯糸は浮き組織あるいは、輪奈組織等の組織と
して又、引き抜き容易な繊維として、モノフィラメン
ト、撚糸等の集束したすべりの良好な、長繊維糸を使用
して構成するが、袋体を構成する上下層布1,1′及び接
合用経糸6,7は引き抜き緯糸の引き抜きによって組織く
ずれ、変形、等をおこさない織構成、糸構成としてお
く。引き抜き緯糸の引き抜きによって上下層布1,1′及
び接合用経糸6,7の組織がくずれたりすると、袋体が貧
弱になったり、変形を起こしたりして、安定した袋体を
得ることが出来ない。
本発明に用いる引き抜き緯糸、組織等は、前記構成要件
を満足していれば使用上特に限定するものではなく、種
々の繊維、組織形態を使用することができ、使用目的、
使用内容、用途等に応じて適宜選定すれば良い。たとえ
ば、引き抜き緯糸は、無機繊維、合成繊維、等の長繊維
糸のモノフィラメント、あるいは撚糸等を使用し、さら
には袋体を構成する地糸とほぼ同等あるいは、以上の太
さとして使用し織組織は、幅方向の接合部間を浮き組織
として構成する。
本発明においては、解除緯糸4,4′を除去して、解除接
合部の交錯(組織)を解除する際、あるいは、解除後製
品として使用する際、接合用経糸6,7が袋体(織物)の
長さ方向全体にわたって、滑動し、層間隔に厚み斑を生
じるおそれがあるため、接合用経糸6,7と地組織との摩
擦係数を向上せしめ、接合用経糸6,7の滑動防止を図
る。
この滑動防止は、接合等経糸6,7が存在する一部また
は、すべての組織部の少なくとも一方向のカバーファク
ター(K)が、(K)≧13とする。ただしカバーファク
ター(K)は、 をもって表わし、fはインチ間の糸本数(本/in)N=
恒重式番手(ここでは綿番手)を示す。なお綿繊維以外
の繊維を使用する場合は、比重を考慮した換算係数
(q)をもって、次式により算出する。すなわち でρcは綿繊維の比重ρfは綿以外の使用繊維の比重であ
る。
本発明では、滑動防止として接合用経糸6,7の両側の地
経糸を高密度化あるいは無解除の接合部における地緯糸
を高密度化あるいは、両者を併用した高密度部9を有す
るものであり、高密度部9のカバーファクターが、K≧
13をもって達成される。K<13では、接合用経糸6,7の
滑動を十分におさえることが出来ず、上下層の各接合ヶ
所の厚みが変化し、しいては全体の厚み形状が不良とな
り、所望の均一な厚層化袋体を得ることが出来ない。な
お、接合用経糸6,7及び高密度部9の地糸は、異型糸、
異デニール糸、撚糸等の凹凸性を有する糸、あるいは表
面が毛羽でおおわれた糸、あるいは樹脂加工、ゴム加工
等を施した加工糸を用いてさらに、滑動防止を図ること
も好ましく、使用する糸等は特に限定するものではな
い。
以上の如く構成した本発明の厚層化袋体は、糸使い織構
成、接合部設定の方法、解除部設定の方法、接合形態等
特に限定するものではなく、厚層化袋体の使用目的、使
用内容、用途等によりそのつど適宜選定、設計して使用
することができるものである。次に本発明による厚層化
袋体の各態様についてその一例を以下に具体的に説明す
る。第1図は接合用経糸6が、上下層布1,1′を通じ
て、初期(織成時)厚みtをもって交互に織り込む。す
なわち接合用経糸6は、各層1,1′の緯糸と部分的に交
錯して、上層布1側では、1a,側1b,1c,……の複数の接
合部を、下層布1′では2a,2b,2c……の複数の接合部を
もって構成する。
これらの接合部において、上層布1側の1a,1b,1c,1e,1
f,1g及び下層布1′側の2a,2b,2c,2d,2e,2f,では解除緯
糸4,4′をそれぞれ1本用い、解除接合部を、又、他の
接合部1d,2gでは地緯糸3,3′をそれぞれ複数本用い、更
には、接合用経糸6が反対層に転換する部分の地緯糸に
は補強緯糸8,8′をもって構成する。第2図は、その平
面図を示したものであり、接合用経糸6は、実線、破線
で示す如く上下層布1,1′の長さ方向に幅方向に所定間
隔をもって配列し、かつ太実線で示す部分において解除
緯糸4,4′と又、補強緯糸8,8′と交錯して構成されてい
る。更には、接合用経糸6の両際は、地緯糸によって高
密度部9で構成されている。
この袋体を高厚み化するに当っては、解除緯糸4,4′を
用いた解除接合部、すなわち、上層布1側の1a,1b,1c及
び1e,1f,1g、下層布1′側の2a,2b、2c及び2d,2e,2fの
解除緯糸4,4′を除去することにより、接合用経糸6
は、その解除接合部の層から遊離し、第3図に示す如
く、遊離化した接合用経糸6は、自ら上下層布1,1′間
を所望の間隔Tに引き離すことが可能となるのである。
第3図に示す高厚化した袋体の層間隔Tは初期の厚みt
に対し約7倍のものとなる。一方、接合部の内、地緯糸
3,3′を使用して構成した接合部の1d,2gは何ら変化せ
ず、初期の接合状態を保持している。
第4図〜第6図は、第1図と同様の厚層化袋体で、上下
層布1,1′を接合する接合用経糸6,7が隣接して、上下層
布1,1′を相反し対称的に織込んだ構成のもので、上層
布1側の接合部は、接合用経糸6によって1b,1d,1fを
又、接合用経糸7によって1a,1c,1eを形成し、下層布
1′側では、前記と相反して接合用経糸7によって2a,2
c,2eを又、接合用経糸7によって2b,2d,2fを形成し、該
接合部の内、解除緯糸4,4′を有する解除接合部は、上
層布1側では1a,1b,1d,1e、下層布1′側では、2a,2b,2
d,2eでそれぞれ解除緯糸4,4′を1本用い交錯し、他接
合部1c,1f,2c,2fは地緯糸3,3′でそれぞれ複数本をもっ
て交錯したものである。
前例と同様に、この袋体の解除緯糸3,3′を除去するこ
とにより、第6図に示す如く上下層布1,1′から遊離化
した接合用経糸6,7によって、上下層布1,1′間を所望の
間隔にX状接合をもって引き離すことが出来、この織物
の層間隔tは初期厚みtに対し約3倍のものとなる。
前記例、第1図,第4図の織形態では、層間隔T≒(N
+1)・tで示す厚みのものを得ることが出来る。但
し、Nは解除緯糸4,4′使用の解除接合部の数で上下層
を引き離そうとする部分における上下層に発生する解除
接合部の総計をもって表わす。
第7図は、接合用経糸6が上下層布1,1′を通じて、上
層布1では接合部1a,1b,1c……、下層布1′では2a,2b,
2c……をもって構成したもので、該接合部において、解
除緯糸4は上層布1にのみおいて1a,1b,1d,1e,1f,1gに
それぞれ1本使用し、他接合部は地緯糸3,3′をそれぞ
れ複数本用いて及び補強緯糸8,8′をもって構成したも
のである。
更には接合用経糸6を有する組織の一部、すなわち接合
部1c,1h及び2fにおいては地緯糸によって高密度部9で
構成されている。この袋体の解除緯糸4を除去すること
により、接合用経糸6は、解除接合部1a,1b,1d,1e,1f,1
gからループ状になって遊離化し、下層布1′の接合部2
b,2c及び2d,2e及び2g,2hの組織を滑動して、第8図に示
す如く、隣接する接合用経糸6に加長されて上下層布1,
1′間隔を引き離し、かつ、下層布1′の接合部2b,2c及
2d,2e及び2g,2hの組織を滑動した接合用経糸6は、その
接合部と一体になって新組織2A,2B,2Cを形成する。
この袋体の層間隔Tは初期厚みtに対し約5倍のものと
なる。
第9図は、第7図と同様の厚層化袋体で織構成を変えた
ものである。接合用経糸6は上下層布1,1′を通じて、
上層布1では接合部1a,1b,1c……、下層布1′では接合
部2a,2b,2c……をもって構成したもので、その接合部に
おいて、解除緯糸4,4′は1a,1c及び2eの接合部にそれぞ
れ複数本をもって構成し、他接合部1b,1d,1e及び2a,2b,
2c,2dは地緯糸3,3′を1本あるいは複数本をもって及び
補強緯糸8,8′をもって構成したものである。
更には接合用経糸6を有する組織の一部すなわち接合部
1b,2dは、地緯糸によって高密度部9を形成している。
この解除緯糸4を除去することにより、接合用経糸6
は、接合部1a,1c及び2eからループ状になって遊離化
し、その接合部とは反対層の接合部2b,2c及び1dの組織
を滑動して、第10図に示す如く隣接する接合用経糸6に
加長されて上下層布1,1′間を所望の間隔Tに引き離
し、かつ解除接合部と反対層において新組織(この場合
は浮き組織)1A及び2A,2Bを形成する。
この織物の層間隔Tは初期厚みtに対して約3倍のもの
となる。
第11図は、上層布1から接合用経糸6が、下層布1′か
ら接合用経糸7が平行に隣接して、交互に相反して、同
様の接合用経糸が幅方向に多数織込んだ構成のものであ
る。この袋体は上層布1において、接合用経糸6は緯糸
4本置に接合部を形成しており、該接合部1b,1d,1f,1h,
1j,1は補強緯糸8で構成し、一方該接合部間には、接
合用経糸7により接合部1a,1c,1e,1g,1i,1kを形成し、
該接合部の内、1a,1e,1iは解除緯糸4によって、又、他
接合部1c,1g,1kは地緯糸3によって構成する。一方、下
層布1′側は、前記構成と対称的に同様の接合部及び接
合部構成をもつ。すなわち、接合用経糸6は2a,2c,2e,2
g,2i,2kの接合部で、該接合部の内、2a,2e,2iは解除緯
糸4′により、又、他接合部2c,2g,2kは地緯糸3′によ
って構成し、該接合部間には、接合用経糸7によって、
2b,2d,2f,2h,2jの接合部をもち、該接合部は補強緯糸
8′によって構成するものである。更には、接合用経糸
6,7の両際は地経糸によって高密度部9で構成されてい
る。
この袋体の解除緯糸4,4′を除去することにより、第12
図に示す如く、ループ状に遊離化した接合用経糸6,7
は、補強緯糸8,8′使用の各接合部(上層布1では1b,1,
d,1f,1h,1j,1、下層布1′では2b,2d,2f,2h,2j,2l)
組織を滑動して、解除緯糸4,4′除去の各解除接合部間
の上下接合間隔で加長され層間を所望の間隔Tに引き離
す。すなわち、上層布1においては、接合用経糸7は、
1a,1e,1iの解除接合部の解除緯糸4が除去されてループ
状に遊離化し、2b,2d,2f,2h,2j,2lをそれぞれ滑動して2
bと1c間、1cと2d間で、又、2fと1g間、1gと2h間で、
又、2jと1k間、1kと2l間でそれぞれ加長されて層間を引
き離す。一方、下層布1′においては、接合用経糸6
は、2a,2e,2iの解除接合部の解除緯糸4′が除去されて
ループ状に遊離化し、1b,1d,1f,1h,1j,1をそれぞれ滑
動して、1bと2c間、2cと1d間で、又、1fと2g間、2gと1h
間で、又、1jと2k間、2kと1間でそれぞれ加長されて
層間を引き離され、各層において、新組織1A,1B,1C,1D,
2A,2B,2C,2D……を形成する。
この袋体の層間隔Tは初期厚みtの約2倍のものとな
る。即ち、この袋体は、第13図に示す如く、接合用経糸
6,7が上、下層布1,1′の間を連結している立体的な厚層
構造のものを得ることができる。
以上の如く構成の本厚層化袋体は、織物の周囲が縫製、
接着、融着等の処理によって閉口され、かつ、表面又
は、端部に材料充填用の注入口を設けて在るものであ
り、該袋体に、粉粒体、液体、器体あるいはそれらの混
合物の材料を充填封入した土木建築用、産業資材用、イ
ンテリア寝装用としての成形物構造体に供される。
例えば、モルタル、コンクリート、土砂、植生基材等の
材料を充填封入して、法面保護、護岸工事、緑化工事等
としての土木用あるいは、樹脂、水、エアー等の材料を
充填封入して、護岸、河川の堤体、仮設ダム等の土木
用、防音壁、天幕、エアドーム等の建築用、ボート、フ
ロート、緩衝材としての海洋資材、輸送資材用、クッシ
ョン、緩衝材としての体育用、インテリア寝装用、ある
いは穀物等の粉粒体を充填封入して、コンテナ、梱包用
袋としての輸送用等に使用することが出来、用途等に応
じて、適宜袋体設計を行ない、使用する。特に、エア
ー、水等を充填封入する場合は、気密性をもたせるため
に、表裏面にゴムコーティング等を施して使用するが、
これのみに限定するものではない。
〔実施例〕
実施例1 上下層間の初期厚みを20mmに設定した二層織物(各層の
地経糸及び地緯糸は、Ny840d×22本/in:一方向のカバー
ファクターは約10)において、幅方向100mm間隔毎に上
下層間を接合する接合用経糸(Ny3万d撚糸)を上下層
に配置し、長さ方向100mm間隔毎に解除用接合部を設
け、解除緯糸には弱糸緯糸(レーヨン300d:強力500g)
を用い上下層にて6回交錯してループ状に7回繰返し、
更に接合用経糸の両際約5mm幅は地経糸を高密度(Ny840
d×35本/in)にした経方向カバーファクター(K)が約
16である二層織物の周囲を縫製により閉口し、かつ端部
に材料充填用の注入口を取り付けた袋体(2m幅×5m長)
を作成した(組織構造は第1図,第2図と同様構成のも
のである)。
本袋体を法面に敷設し、前記注入口より流動性のコンク
リートを約0.6気圧の圧力で充填封入せしめた結果、弱
糸緯糸は充填圧力により容易に切断されて解除接合部を
解除し、該接合部における層間隔(すなわち接合糸長)
が約150mmの厚層を有するコンクリート成形物を得た。
また、前記解除後の層間隔は、各箇所においてほぼ同等
の厚みを有していた。又、コンクリート成形物の表面
は、ほぼ平坦性を有していた。更には、コンクリート成
形物の大きさは、初期袋体の大きさとほぼ同等であり、
袋体の面収縮は殆んど見られなかった。
実施例2 上下層間の初期厚みを30mmに設定した二層織物(各層の
地経糸及び地緯糸は、PP1000d×20本/in:一方向のカバ
ーファクターは約11)において、幅方向180mm間隔毎に
上下層間を接合する接合用経糸(PET5万d撚糸)を上下
層に配置し、長さ方向180mm間隔毎に解除用接合部を設
け、該解除用接合部は、補強緯糸及び解除用緯糸をもっ
て上下層にて4回交錯してループ状に5回繰返したもの
で、補強緯糸は下層布のみで、解除用緯糸は上層布のみ
でそれぞれ2本をもって構成されており、補強緯糸には
地緯糸を2本引揃えて、又、解除緯糸には引き抜き緯糸
(PP1500dモノフィラメント糸)を用いて、更には、引
き抜き緯糸は、幅方向の接合用経糸井田では地糸と組織
されておらず浮き組織としている。更には、接合用経糸
が存在する織物の長さ方向における解除用接合部間のほ
ぼ中央部は、約20mm幅で地緯糸に太糸を用い高密度(PP
2000d×20本/in)にした緯方向カバーファクター(K)
が約16である二層織物の引き抜き緯糸を引き抜いて解除
接合部を解除し、更に上下層間に引き離して、周囲を縫
製により閉口し、かつ端部に材料充填用の注入口を取り
付けた袋体(2m幅×5m長)を作成した(組織構造は第7
図と同様構成のものである。) 本袋体は、解除接合部解除後の層間隔(すなわち接合糸
長)が約150mmの厚層を有しており、更には、厚みも均
一であった。
本袋体の法面に敷設し、前記注入口より流動性の土砂を
0.4気圧の圧力で充填封入せしめた結果、解除接合部に
おける層間隔(すなわち接合糸長)は、初期の層間隔15
0mmをほぼ維持した厚層の、かつ、各ヶ所における厚み
もほぼ同等である均一厚みの人工土成形物を得た。又、
本成形物の表面は、ほぼ平坦性を有していた。更には、
本成形物の大きさは、初期袋体の大きさとほぼ同等であ
り、袋体の面収縮は極めて少なかった。
実施例3 上下層間の初期厚みを20mmに設定した二層織物(各層の
地経糸及び地緯糸は、Ny420d×45本/in:一方向のカバー
ファクターは約15)において、幅方向60mm間隔毎に上下
層間を接合する接合用経糸(Ny2500d)を上下層に配置
し、長さ方向60mm間隔毎に解除用接合部を設け、解除用
緯糸に溶解緯糸(水溶性ビニロン100d)を用い、上下層
にて4回交錯してループ状に5回繰返し、更に、接合用
経糸の両際約5mm幅は地経糸を高密度(Ny420d×60本/i
n)にした経方向カバーファクター(K)が約20である
二層織物を温水処理にて、溶解緯糸を水溶解して解除接
合部を解除したのち、該織物の表裏面にゴムコーティン
グを行ない、周囲をゴム糊にて接着閉口し、かつ端部に
材料充填用の注入口を取り付けた気密性のある袋体(2m
幅×5m長)を作成した(組織構造は第4図,第5図と同
様構成のものである)。
本袋体は、解除接合部解除後の層間隔(すなわち接合糸
長)が約100mmの厚層を有しており、更には、厚みも均
一であった。
本袋体を平地面にし、該注入口より水を0.25気圧で充填
封入せしめた結果、解除接合部における層間隔(すなわ
ち接合糸長)は、初期の層間隔100mmをほぼ維持した厚
層の、かつ、各ヶ所における厚みもほぼ同等である均一
厚みの水体成形物を得た。又、本成形物の表面は、ほぼ
平坦性を有していた。更には、本成形物の大きさは、初
期袋体の大きさとほぼ同等であり、袋体の面収縮は極め
て少なかった。
比較例1 実施例1の構成において、接合用経糸の滑動防止を行な
わず、接合用経糸の両際は地密度と同等(Ny840d×22本
/in)にしたカバーファクター(K)が約10の構成で、
他は全て同じ構成にした袋体を法面に敷設し、注入口よ
り流動性のコンクリートを約0.6気圧の圧力で充填封入
せしめた結果、弱糸緯糸は充填圧力により容易に切断さ
れて解除接合部を解除し、該接合部における層間隔(す
なわち接合糸長)が厚層を有するコンクリート成形物を
得たが、層間隔は各ヶ所において厚みが不等(特に、成
形物の下部側は以上に厚く、反面、上部側は以上に薄
い)であり、又、成形物の表面も安定した平坦性が得ら
れず、部分的に凹凸形状の激しい成形物となった。更に
はコンクリート成形物の大きさは、初期袋体の大きさに
比べ、やや小さく上り、袋体の面収縮もやや大きかっ
た。
比較例2 上下層間の初期厚みを20mmに設定した二層織物(各層の
地経糸及び地緯糸は、Ny840d×22本/in)において、幅
方向50mm間隔毎に上下層間を接合する接合用経糸(Ny1
万デニール撚糸)を上下層に配置し、長さ方向200mm間
隔毎に接合部を設け、該接合用経糸は、長さ方向の接合
部間の地組織内の中央部に80mm長で地経糸の1.5倍の長
さをもってループ状に滞留せしめた構成の二層織物の周
囲を縫製により閉口し、かつ端部に材料充填用の注入口
を取り付けた袋体を法面に敷設し、前記注入口より流動
性のコンクリートを約0.6気圧の圧力で充填封入せしめ
た結果、地組織にループ状に滞留していた接合用経糸
は、充填圧力によって層間の厚み方向に滑動移動して、
厚層のコンクリート成形物を得たが、層間隔は各ヶ所に
おいて厚みが不等(特に、成形物の下部側は異常に厚
く、反面、上部側は異常に薄い)であり、又、成形物の
表面も安定した平坦性が得られず、凹凸形状の激しいも
のであった。更には、コンクリート成形物の大きさは、
初期袋体の大きさに比べ、小さく上り、袋体の面収縮も
大きかった。
尚、厚層後の袋体において、接合用経糸が存在する長さ
方向の地経糸(接合糸の両側)密度はかなり粗く、カバ
ーファクター(K)が約7であった。
〔発明の効果〕
本発明の厚層化袋体は、前述のように構成されているの
で、以下に示す如く特徴、効果がある。
層間を外力によって容易に、かつ均等にして所望の間
隔に引き離し、厚層化することができる。
層間を接合する接合用経糸は、層に対してほぼ垂直で
あるため、材料充填時、袋体収縮は殆んどない。
従って、貼付施工は可能で、施工作業性も極めて容易
となる。
層間拡大、即ち厚層化処理後の製品における表面形態
は、接合経糸が予定通りの形態をとるため、縮みのない
形態となって織物設計段階で設定した通りの層間隔Tを
備えた縮みのない名形態となる。従って、製品として用
いる場合にも所定どおりの充填物注入形状となって、そ
の取扱いも極めて容易である。
層間の間隔を規定する接合用経糸が、該経糸が存在す
る一部又は全ての組織部の少くとも一方向が、高いカバ
ーファクターの織組織でしっかり固定されている為、充
填もの注入時などで接合用経糸が滑動することなく、設
計通りの厚みTが斑を発生することなく得られる。
厚層織物の接合を経糸で行うため、初期厚みtの設定
及び張力管理が容易であり、織成作業が容易である。
各層間の所望間隔Tも、初期厚みtと接合用経糸の接
結組織とから織物設計段階で容易に設定できる。
織物層間には、接合糸である経糸が存在するだけであ
るから、織物間に注入されるモルタル、セメントなどの
流動の抵抗が少なく、施工も迅速に実施できる。
袋体の後加工(樹脂加工、ゴム引き加工及び他部材の
取付等)が極めて容易で、用途も多方面に使用すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
各図面は本発明による厚層化袋体の一実施例に関するも
のであって、第1図〜第6図は、解除緯糸が除去され
て、接合用経糸が自から層間を引き離すことが出来る厚
層化袋体の一例を示し、第1図,第4図は一部の組織断
面図、第2図,第5図はその平面図、第3図,第6図は
層間が引き離された状態での組織断面図を示す。 第7図〜第10図は解除緯糸が除去されて、接合用経糸が
滑動することにより層間を引き離すことが出来る厚層化
袋体の一例を示し、第7図,第9図は一部の組織断面
図、第8図,第10図は、層間が引き離された状態での組
織断面図を示す。 第11図〜第13図は、解除緯糸が除去されて、接合用経糸
が滑動して層間を引き離すことが出来る袋体で無数の接
合用経糸よりなるものの一例であり、第11図は一部の組
織断面図、第12図は層間が引き離された組織断面図、第
13図は層間が引き離された袋体構造の概略図を示す。 1……上層布、1′……下層布、3……地緯糸(上層
布)、3′……地緯糸(下層布)、4……解除緯糸(上
層布)、4′……解除緯糸(下層布)、5……除去され
た解除緯糸(上層布)、5′……除去された解除緯糸
(下層布)、6,7……接合用経糸、8……補強緯糸(上
層布)、8′……補強緯糸(下層布)、1a〜1m……上層
接合部、2a〜2m……下層接合部、1A〜1D……上層側の新
組織、2A〜2D……下層側の新組織、t……織成後の層間
隔(厚み)、T……解除緯糸除去後の層間隔(厚み)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】経糸として地経糸と層間を接合する接合用
    経糸を有する多層布から成り、該多層布の周囲を閉口
    し、且つ多層布の表面の任意の箇所に材料充填用の注入
    口を設けることによって形成されている厚層化袋体であ
    って、前記多層布の接合用経糸が存在する一部又は全て
    の組織部の少なくとも一方向のカバーファクターが13以
    上で、かつ、前記接合用経糸と緯糸との間の複数の接合
    部中の所定の接合部の緯糸に、物理的外力、熱的あるい
    は化学的処理によって接合用経糸を実質的に損傷するこ
    となく、接合用経糸との接合部を解除することのできる
    糸を用いたことを特徴とする厚層化袋体。
JP60258484A 1985-11-20 1985-11-20 厚層化袋体 Expired - Lifetime JPH076111B2 (ja)

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