JPH0761239B2 - 可食体およびその製造法 - Google Patents

可食体およびその製造法

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JPH0761239B2
JPH0761239B2 JP61-505687A JP50568786A JPH0761239B2 JP H0761239 B2 JPH0761239 B2 JP H0761239B2 JP 50568786 A JP50568786 A JP 50568786A JP H0761239 B2 JPH0761239 B2 JP H0761239B2
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忍平 久野
昭裕 後藤
邦彦 岡島
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旭化成工業株式会社
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    • A23L1/3082—
    • C—CHEMISTRY; METALLURGY
    • C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L1/00—Compositions of cellulose, modified cellulose or cellulose derivatives
    • C08L1/02—Cellulose; Modified cellulose
    • C08L1/06—Cellulose hydrate

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、セルロースIIの結晶型をもつセルロースと、
ポリペプチドおよび食用多糖類の中から選ばれた少なく
とも一種のゲスト成分とを含む可食体、ならびにその製
造方法に関する。この可食体は種々の機能を有し、特に
食品分野および農業関連分野に利用価値が高い。
背景技術 従来、ポリペプチド、食用多糖類、および、それらを主
成分とする生体構成物のフィルム化や繊維化に関係する
研究に多くの努力が払われたにもかかわらず、殆どのも
のが工業的には不成功に終わっている。その最大の理由
は原料が高価であることに加え成形品にする迄の歩留ま
りが悪いこと、および、機械的強度のあるものが得られ
にくい点にある。僅かに、成功した例を上げると、ポリ
ペプチドでは、コラーゲンがケーシングフィルムとして
ソーセージ包装分野で、また、大豆蛋白が湯葉として食
されているに過ぎない。また、大豆分離蛋白は繊維状蛋
白として、各種魚肉、畜肉加工品の中に添加されてい
る。しかし、これらも未だ機械強度の点で満足ゆくもの
ではなく、十分な弾性や強伸度が発現しているとは言い
難いのが現状である。
一方、食用多糖類では、プルランがフィルムとして種々
の用途開発がなされつつあり、また、デンプンは周知の
如く薬包装用オブラートの名称で市販されているが、こ
れらのみから機械的強度の高い成形品をつくるのは困難
とされていた。例えば、オブラートフィルムは不均一で
強度も弱く、わずかな湿気の存在だけでも形態を維持で
きず、可食性包装材としての機能を十分に発揮している
とは言い難い。
そこで、これらの欠点の一部を改良する目的と、そのも
ののダイエタリー性に着目してセルロース繊維や粉末を
上記ポリペプチドや食用多糖類に混合する試みがなされ
ている。例えば、特開昭51-70837には、セルロース粒体
と蛋白質を特殊な方法で混合する例が上げられている。
また、特開昭48-39670には、チュウインガムベースとし
て、グルテンとセルロース粒体を混合する例が記載され
ている。周知の如く、セルロースは再生繊維やセロハン
等として、極めて寸法安定性がよく、充分な機械的強度
を備えた成形品の原材料となっている。しかし、セルロ
ース微粉末や微細繊維を単に上記ポリペプチドや食用多
糖類の食品に添加しただけでは、ポリペプチドや食用多
糖類中にセルロースが島成分として存在するのみである
から、到底、機械的強度の飛躍的改善は望むべきもな
い。更に、セルロース微粉末や微細繊維を余り高含量で
用いると、本質的にセルロースの持つ固体構造を維持し
ているため、食感的に違和感を与え、場合によっては、
苦味を与えたり、口中に残存してしまう欠点がある。
他方、セルロースを用いて、上記ポリペプチドや食用多
糖類等の食品体の機械的強度の向上を望む場合、セルロ
ースを一度、溶解して所望の物質を混合した後、再生さ
せる方法をとることが考えられる。上記の目的のために
行われたものではないが、特開昭51-55355号公報には、
安価な再生セルロースフィルムを得る目的で、セルロー
スの銅アンモニア溶液やビスコース溶液に変性デンプン
を加える方法が開示されている。しかしながら、この公
報に記載された最終成形体中には銅イオンや二硫化炭素
に由来する副生成物など毒性物が混入しており、食品分
野では利用出来ない。
上述のことからわかるように、本発明者らは、上記ポリ
ペプチドや食用多糖類の持つ欠点、即ち、1)脆弱で機
械的強度が低い、2)原料費が高いという欠点をセルロ
ースの利用によって解消し、また、セルロースの欠点、
即ち、食した時の違和感や口中への残存性等をポリペプ
チドや食用多糖類等との混合・分散状態を変えることに
よって解決すべく検討を行った。
発明の開示 本発明者らは、上記の方向で鋭意検討を重ねた結果、特
開昭60-42401、60-42438及び特願昭60-27544に開示した
ように、苛性ソーダのようなアルカリ水溶液に可溶なセ
ルロースと、ゲスト成分として、ポリペプチド、食用多
糖類や生体構成物とを混合溶解、または、混合分散して
ドープを調製し、このドープを凝固させることにより、
特殊な分散形態を有する構造体からなる可食体が得られ
ることを見出した。
この可食体は毒性もなく、且つ、従来のようにポリペプ
チドや食用多糖類の中にセルロースが分散している組成
物とは異なり、セルロース分率が高くても食して、違和
感もなく、口中にも残存しない。また、上記可食体は、
機械的強度に優れ、吸水性が大きく、湿潤時の加工性に
優れている。
本発明の可食体は、アルカリ金属水酸化物水溶液から再
生されたセルロースIIの結晶型をもつセルロースと、ポ
リペプチド及び食用多糖類の中から選ばれた少くとも一
種のゲスト成分とを含む構造体からなる可食体であっ
て、その構造体中でセルロースII又はセルロースIIと食
用多糖類の均質体が海成分又は連続体として少なくとも
10%以上存在することを特徴とする。
ここで、「海成分」とは、構造物の断面を透過型電子顕
微鏡又は光学顕微鏡にて検鏡したときに、ある相を包み
こんだ形で分布している相を海成分といい、また、「連
続体」とは空孔はあっても連続して分布している相をさ
す。「海成分または連続体として10%以上存在する」と
いう定義は、海および島成分が確認できる可食体におい
ては島が5ヶ以上視野に確認できる倍率で顕微鏡で検鏡
したときに視野全面積のうち海成分の占める面積が10%
以上である状態いう。また、海、島が確認できない可食
体においては、視野全面積のうち連続体が占める面積が
10%以上である状態をいう。
上記可食体は、溶解しているセルロース100重量部に対
し50重量部以下の未溶解セルロースが膨潤分散している
アルカリ溶液中に、ゲスト成分としてポリペプチド、食
用多糖類ならびにそれらを主成分とする生体構成物の中
から選ばれた少くとも一種を直接、又は、アルカリ水溶
液に溶解または分散させてから加えて、ドープ中に全ゲ
スト成分の50重量%以上が溶解しているドープを調整
し、該ドープを押出機を用いて押出し、凝固、中和およ
び水洗し、必要に応じ乾燥することを特徴とする方法に
よって製造される。
図面の簡単な説明 第1A図は、天然セルロースのC1〜C6カーボンピーク領域
の固体CP/MAS13C−NMRスペクトルを示す。
第1B図は、再生セルロースのC4カーボンピーク領域の固
体CP/MAS13C−NMRスペクトルを示す。
第2図は、重水素化IR法の装置の模式図を示す。
第3図には、平衡重水素化時の3430cm-1のピークの光学
密度と3360cm-1の光学密度の比(Hb)を算出するための
重水素化后(平衡)の赤外吸収スペクトルを示す。第4
図は本発明の可食体の電子顕微鏡写真である。
第5図、第6,7および8図、ならびに第9図は、それぞ
れ実施例2、実施例1および比較例1で得られた可食体
の電子顕微鏡写真である。
発明を実施するための最良の形態 本明細書において、「可食体」とはセルロースの紙的食
感が抑制され、人が食し得る構造体を指す。
本発明において原料として用いるセルロースとしては、
そのCP/MAS13C−NMR測定から規定されるC3位とC6位に
おける分子内水素結合の程度Hb(3+6)が60%以下で
ある天然セルロースまたはC3位における分子内水素結合
性の程度Hb(3)が30%以下である再生セルロースであっ
て、後で、定義する溶解度が67%以上のものが好まし
い。分子内水素結合の程度Hb(3+6)が0〜48%であ
る天然セルロースまたはC3位における分子内水素結合性
の程度Hb(3)が0〜15%である再生セルロースで溶解
度が100%に近いものはより好ましい。これは、セルロ
ースとポリペプチドおよび/または食用多糖類との本発
明に規定される混合を保証し、得られる可食体のより高
い機械強度の実現を可能にする。勿論、本発明の可食体
の中には、始めから未溶解のセルロースの存在も許され
るため上記以外のセルロースの併用は差し支えない。し
かし、未溶解セルロース分が、本発明の可食体の製造過
程で調製するドープ中に溶解しているセルロース分の50
%重量を越すと該ドープから機械的強度を保持した可食
体は得られない。
本明細書に言う13C−NMRの測定法、上記分率Hb(3+
6)およびHb(3)の評価法を以下に述べる。パルス−フ
ーリエ変換型NMRスペクトロメーターをもちい、いわゆ
る、CP/MAS(クロス−ポーラリゼーションマジック角回
転)法による固体高分解能13C−NMRスペクトルを測定す
る。試料はテフロン製サンプルチューブに詰込み、コン
タクトタイムは2ミリセコンド前後、サンプル回転数は
3000ヘルツ以上とする。サンプルは風乾状態、または湿
潤状態で測定する。各ピークの化学シフトは、上記と同
一条件で測定したアダマンテンのメチルピークを29.5pp
mとして定めた。測定温度は室温から60℃の間で行っ
た。パルス積算は500回以上とした。
第1A図は、天然セルロースのC1〜C6カーボンピーク領域
の固体CP/MAS13C−NMRスペクトルを示し、また、第1B
図は再生セルロースのC4カーボンピーク領域の固体CP/M
AS13C−NMRスペクトルを示す。先に規定したHb(3+
6)及びHb(3)は、C4カーボンピークとC6カーボンピー
ク及びC4カーボンピークの図の斜線を施していない部分
(低磁場側)の分率で通常そのスペクトルの積分曲線か
ら求めることができる。図を参考に説明すると、天然セ
ルロースに適用されるHb(3+6)は第1A図中の面積分
(a+c)/(a+b+c+d)×100(%)で表わさ
れる。第1A図に示すセルロースのHb(3+6)は45%で
あった。再生セルロースに適用されるHb(3)は第1B図中
の面積分a/(a+b)×100(%)である。第1B図にお
いて、(i)〜(iv)は、それぞれHb(3)違いのセルロ
ースでその値は(i)から順に、44%、38%、21%、13
%、であった。a,cは各々C4,C6カーボンピークの図中
斜線を施していない部分(低磁場側)の分率で通常その
スペクトルの積分曲線から求めることができる。一方、
b,dはおのおの、C4,C6カーボンピークの斜線を施した
部分(高磁場側)の分率である。
C3位とC6位における分子内水素結合の程度Hb(3+6)
が60%以下である天然セルロースは、木材パルプ、綿、
麻等の天然セルロースを酸加水分解によって重合度を調
整するか、天然セルロースを機械的に粉砕したり、爆砕
処理したり、もしくは高温下に押出機処理するか酵素溶
液で処理することにより得られる。C3位における分子内
水素結合の程度Hb(3)が30%以下である再生セルロース
は溶媒に溶解後、中和再生もしくは非溶媒中で凝固する
か、または、易揮発性溶媒成分を蒸散凝固し、再生する
ことにより得られる。
特に、アルカリに対する溶解度が高い、より好ましいセ
ルロース、すなわち、Hb(3+6)が0〜48%である天
然セルロースまたはHb(3)が0〜15%である再生セルロ
ースは、先に示した製造法のうちとくに、あとに規定す
る重合度を700以下に調整した木材パルプ、綿、麻等の
天然セルロースを水素結合解裂剤の存在下に、高温、高
圧状態から爆砕処理、もしくは押出機処理するか、酵素
溶液で処理するか、または、溶媒に溶解後、中和再生も
しくは非溶媒中で凝固するか、または、易揮発性溶媒成
分を蒸散凝固し、再生することにより得られる。この種
の再生セルロースのうち、極めて高いアルカリ可溶性を
示すという観点からすると、セルロースを銅アンモニア
溶液に溶解後、アンモニア成分を蒸発し、固化したもの
を酸溶液で中和、再生したものが最も好ましい。但し、
可食体中に多量の銅が残存すると毒性を示すのでセルロ
ース中の銅の量が10ppm以下になるように洗浄を繰返
す。上述の水素結合解裂剤とは、水、アルカリ水溶液、
酸水溶液、塩水溶液、セルロースの溶媒群等を言う。
本明細書に言う、溶解度とは、セルロースを9.1重量%
の水酸化ナトリウム水溶液に5℃にて5重量%の濃度で
溶解したときの未溶解分を7,000回転/分で遠心分離
後、中和、再生し秤量した値と、始めの仕込量から計算
して決定したものである。
重合度については、特に、限定的ではないが、Hb(3+
6)が0〜48%である天然セルロースまたはHb(3)が0
〜15%である再生セルロースは、その製造法からみて、
1200以上のものを得るのは難しい。最終成形物に高い機
械的強度を望む場合はアルカリに溶解するセルロースの
重合度が100以上であればよい。100未満ではセルロース
の利用による補強効果は全く期待できない。ここで、本
明細書に言う重合度は以下の方法で決定する。
重合度はカドキセン溶液中の粘度から決定した粘度平均
重合度を用いる。その方法を詳述すると、試薬特級のエ
チレンジアミン900gを、蒸留水2414gに、混合液を0℃
に保ちながら徐々に加え、さらに試薬特級の酸化カドミ
ウム318gを混合液を0℃に保ち攪はんしながら、2〜3
時間かけて徐々に混合し、−15℃で一昼夜静置し、この
上澄み液950mlにエチレンジアミン60ml、蒸留水155ml、
カセイソーダ14gを加え、カドキセン原液とする。秤量
したセルロースを6℃以下に保ちながら、カドキセン原
液に溶解し、カドキセン原液と同体積の蒸留水で希釈
し、その濃度をc(g/dl)とする。水の落下秒数約80〜
120秒(20℃)のウベローデ型粘度計で測定した、25℃
におけるセルロース/カドキセン溶液の落下秒数をt、
2倍希釈したカドキセン溶液の落下秒数をt0とし、 で定義れる固有粘度を、ブラウン・ウイキストレェーム
(Brown,Wikstrm)の粘度式(Euro.Polym.j.,1,1(19
66)記載)〔η〕=3.85×102Mv0.76に代入して得た粘度
平均分子量Mvを、162で割って粘度平均重合度とする。
固有粘度の決定に当たって、粘度の濃度依存性に関する
経験則を用いて、濃度一点での落下秒数の値から、以下
の二次方程式の解として求めても良い。
ck〔η〕2+〔η〕−v=0 ただし、 v=(t/t0−1)/c k=0.03361v+0.2061 本発明で使用するゲスト成分の内、ポリペプチドとして
は、種々の方法で精製した大豆蛋白、カゼイン、アルブ
ミン、グロブリン、ゼラチンなど、又は、それらのNa,C
a,K塩が使用される。これらのポリペプチド類は部分的
に加水分解されたものでもよい。これらはいずれも稀ア
ルカリ水溶液に完全溶解、または、大部分が溶解する。
特に、これらの内で稀アルカリ水溶液に完全溶解するも
のが、前記、セルロース溶液との混合においても、ま
た、得られる可食体の機械的性質の向上のためには望ま
しい。
本発明で使用する食用多糖類としては、アラビヤガム、
アラビアガラクタン、アルギン酸、ガティガム、カラギ
ーナン、カラヤガム、ザンタンガム、グアーガム、コン
ニャク粉、タマリンド、タラガム、トラカントガム、フ
ァーセレラン、プルラン、ペクチン、キチン、ローカス
トビーンガム、キシラン、マンナン、各種デンプン(コ
ーンスターチ、馬鈴薯デンプン、甘藷デンプン、小麦デ
ンプン、米デンプン、商アミロース含有デンプン等の生
デンプン及びこれらのデンプンをα化処理することによ
り得られたα化デンプン、酢酸等により架橋された架橋
デンプン、デンプングルコール酸ナトリウムやデンプン
のリン酸エステル及びその塩等のエステル化またはエー
テル化デンプン、グラフト化されたグラフトデンプン等
のいわゆる化工デンプン類)又は塩を形成する多糖類に
あってはそれらの塩、例えばNa,K,Ca塩が挙げられる。
これらの内、キチンを除く殆どすべての食用多糖類は
水、または、稀アルカリ水溶液に完全に溶解する為、こ
れらを用いたセルロースとの混合体成形物の機械的特性
は特にすぐれている。
本発明で用いるポリペプチドおよび多糖類は生体構成物
の形態であってもよい。生体構成物とは、植物、動物又
は微生物由来のポリペプチド、多糖類の両者または一方
を含有する生体構成物であって、水を除く、全固形分中
に占める両者の合計の割合が50%以上のものが好適に利
用される。植物由来の生体構成物の代表的な例は、油か
す類、穀類、豆類、植物茎葉類、藻類、果実、塊根類で
あり、その具体例としては、脱脂大豆、大豆油粕、きな
粉、あまに油粕、綿実油粕、落花生油粕、サフラワー
粕、ゴマ油粕、ひまわり油粕、小麦、大麦、米、大豆
(全脂大豆)等が挙げられる。動物由来の生体構成物と
しては、魚粉、フィッシュソリュブル、肉粉、肉骨粉、
分解毛、分解皮、フェザーミール、脱脂粉乳、魚肉、畜
肉(牛肉、豚肉、羊肉等)、臓器、卵構成物(卵黄、卵
白)、オキアミ、乳構成物等が挙げられる。微生物由来
の生体構成物は酵母、バクテリア、カビ類である。これ
らの生体構成物は蛋白質および/又は多糖類を主成分と
するが、脂質、核酸類、リグニン類、無機塩類などの所
謂、夾雑物を含む。夾雑物を含んでいてもセルロース溶
液との混合には全く支障がないばかりか、かえって、可
紡性や曳糸性を向上するとか、紡糸された糸間の適度な
融着を与えるなどの利点を示す場合もある。
セルロースと混合するポリペプチド、食用多糖類及び生
体構成物の中から選ばれるゲスト成分は単一のものであ
る必要はなく、2種以上の組合せ使用も可能である。
本発明の可食体において、セルロースIIまたは(食用多
糖類を用いた場合は)セルロースIIと食用多糖類の均質
体が海成分または連続体として少くとも10%以上存在す
る。
可食体構造体の断面を透過型電子顕微鏡または光学顕微
鏡で検鏡したときに、ある相を別の相が、例えば第4図
の写真に示すように島(D)を海(A)が取囲むよう
に、包みこんだ形で分布するとき後者を海成分と言う。
また、同様に検鏡したときに、例えば第5図の写真に示
すように、たとえ空洞(B)が観察されても、ある相
(C)がとぎれず連続した相である場合この相を連続体
という。
断面の観察には主として透過型電子顕微鏡写真が用いら
れるが、海成分が大きな領域にわたって観察される場
合、光学顕微鏡写真も用いることができる。
また、「均質体」とは、顕微鏡写真上、たとえ小さな斑
点が見えても、一つの相とみられる構成体を総称して、
均質体と称する。
海成分又は連続体が10%以上存在することが必要な理由
は、糸やフィルムが、形をとどめ、適切な機械的強度を
有するためである。糸やフィルムの強度が特に要求され
る、たとえば、ケーシング用途の場合には、海成分また
は連続体の比率は80〜90%またはそれ以上が好ましい。
一般に、セルロースと食用多糖類からなる可食体の場合
には、両者が、均質な一つの連続体となって存在する。
また、セルロースとポリペプチドからなる可食体の場合
には、セルロースがポリペプチドの島のまわりを、海成
分となって囲んだ形として存在する。
一例として、セルロースと大豆分離タンパク質から成る
本発明の可食体を透過型の電子顕微鏡で観察した場合、
タンパク質島成分の大きさは、その製造法によっても異
なるが、断面で最小0.05μmから最大100μmまで様々
に観察される。島成分の大きさとしてこの程度のものが
食感上好ましい。島成分の形は様々であるがおおむね円
形または楕円形である。
なお、検鏡方法は次のとおりである。透過型電子顕微鏡
では次の様にして観察した。すなわち、湿潤状態の糸を
メタノールで脱水し、メタクリレート樹脂で置換した後
に、メタクリレート樹脂で包埋し、LKB社製、ウルトラ
トームで0.1μmの超薄切片を作成した。その切片の樹
脂をクロロホルムで溶解除去した後、日本電子(株)社
製、JEM1200EX透過型電子顕微鏡にて加圧電圧80kVで、2
000倍から6000倍にて視察した。また、光学顕微鏡で
は、同様な方法で切片を作成(ただし、切片の厚さは、
0.3μm程度)し、クロロホルムで樹脂を溶解した後
に、タンパク系の糸は染料アリザリンブルーにてタンパ
ク質部分を染色し、デンプン系の糸はヨウ素溶液にてデ
ンプン部分を染色て100倍から400倍にて検鏡した。ここ
で「断面」とは、糸またはフィルム等押出成形品の場合
は、押し出し方向に対して垂直な断面を意味し、粉体、
球体等の場合は任意の断面を意味する。
本発明の可食体成形品は、食用多糖類及びポリペプチド
の種類によるが、その乾燥重量に基づきセルロースが5
重量%以上あればその強度を維持できるが、この比率
は、最終成形品の目的と製造上の特性を併せて考慮する
必要がある。前述した食品分野での利用、例えば、可食
性フィルムや加工食品(Fabricated Food)としての利
用を考えるなら、ポリペプチドおよび食用多糖類(以
下、可食体中セルロース以外の食用多糖類およびポリペ
プチドをゲスト成分と呼ぶことがある。)は本発明の可
食体中に10重量%以上、特に40重量%以上含有されるこ
とが好ましい。特に、それ自体違和感なく可食できか
つ、口中に残存することのないセルロースとゲスト成分
の混合比(重量比)は好ましくは5:95〜90:10、より好
ましくは10:90〜60:40である。一般に、ポリペプチド、
食用多糖類及び/又は生体構成物とセルロース粉末や微
細繊維を固体同志混合したものでは、セルロース分が10
%以上になると、とても食せるものではなく、口中に残
存し或る種の苦味を与えてしまうことを考えると、本発
明の混合体の卓抜性が理解できよう。更にセルロースに
よる補強効果を考えると、混合体中のゲスト成分の混合
比率は95重量%以下であることが好ましい。セルロース
分が極度に少量であると、高い重合度のセルロースを用
いても可食体成形品の機械的強度は殆ど改善されない。
好適には、セルロース分は5重量%以上である。
本発明の可食体の成形品は以下のようにして製造でき
る。まず、セルロースと他の成分との混合ドープを作成
する。本発明に用いるドープを製造するにあたっては、
1)あらかじめ本発明に規定したセルロースを特定濃度
のアルカリ水溶液に完全溶解、又は部分溶解し、これに
ゲスト成分を粉末状、固体状で供給し、混合溶解また
は、混合分散したり、2)両者を別途適当なアルカリ性
水溶液に溶解後、混合する手法をとることができる。
前者の場合(第1の方法)、セルロースの溶解に当たっ
ては、使用するアルカリは、2.0〜2.5規定(以下、Nと
略す)程度の水溶液としてセルロースの溶解に使用す
る。この場合、溶解温度は10℃〜−10℃の範囲とする。
然らざる場合は、アルカリに溶解したセルロースの溶解
が完全ではないか、または溶解が完全でもすぐにゲル化
してしまい、後の混合工程や紡糸工程に適さない。一
度、溶解したセルロース溶液はセルロースの濃度に応じ
て、水で希釈することが可能で、この溶液をゲスト成分
の混合溶解または、混合分散に用いることもできる。後
者の場合(第2の方法)、アルカリに溶解したセルロー
スは上記の方法で溶解する。
ポリペプチド、食用多糖類及び/又は生体構成物等のゲ
スト成分もアルカリ金属の水酸化物の水溶液に溶解させ
ることが好ましい。この際、50℃位まで加熱して溶解し
てもよい。アルカリの濃度は0.5〜3.0Nを用いる。アル
カリ水溶液のアルカリ濃度の上限は限定的でないが、ポ
リペプチドの場合は余り高濃度のアルカリ水溶液を用い
ると主鎖の分解が生じやすくなるので、セルロースの溶
解に用いるアルカリ水溶液濃度を上限とするのが好まし
い。但し、本発明者らはポリペプチド溶液中にセルロー
スが溶解して存在するとポリペプチドのアルカリによる
分解が著しく遅延されることを見出しており、本発明の
重要な作用効果の一つとなっている。0.5N未満のアルカ
リ水溶液ではゲスト成分の充分な溶解性を得ることはで
きない。両液混合法においては、セルロースとゲスト成
分としてのポリペプチド、食用多糖類及び/又は生体構
成物の両者のアルカリ溶液のアルカリ濃度は同一である
必要はなく、混合の状態、ゲル化の進行等を考慮して適
宜選定される。
ドープを得るために使うアルカリ系溶媒の具体例として
は、ナトリウムのようなアルカリ金属の水酸化物の水溶
液が挙げられる。特に、これらのアルカリ金属の水酸化
物は、最終的に得られる成形品の用途が医薬や食品分野
である場合、安全性の観点からも好ましく、この点が本
発明の大きな利点の一つになっている。
これらドープから、あとで示す方法で可食体の成形品を
製造すると、溶解しているセルロース分は一般にセルロ
ースII型の結晶系を持つものに再生されて、可食体成形
品の機械強度の発現が行われる。この点においては、前
述のドープの製造にあたってはセルロースは、完全に溶
解していることが、得られる成形品の機械的強度の点で
は好ましい。この場合は、分子内水素結合の程度Hb(3
+6)が0〜48%の天然セルロース及びHb(3)が0〜15
%の再生セルロースで、かつそのアルカリに対する溶解
度が殆ど100%のものを用いる。しかし、場合によって
は、もともと溶解していない微細繊維状のセルロースが
混合体中に存在することが好ましいこともある。このよ
うな場合には、本明細書に規定するアルカリに溶解した
セルロース以外のセルロースをセルロースとゲスト成分
からなるアルカリドープ中に占めるアルカリに溶解した
セルロース100重量部に対して50重量部を上限として膨
潤分散せしめることを特徴とするドープも用いることが
できる。この元から溶解していないセルロース分が上記
の50重量部を越えると、最終成形品の機械強度は保証さ
れない。このために用いるセルロースとしては、具体的
には、Hb(3+6)が49〜60%が天然セルロース及びHb
(3)が15〜30%の再生セルロースで、かつそのアルカリ
に対する溶解度が67〜90%のものを用いる。このセルロ
ースの場合では未溶解のセルロース分が先に規定した上
限内に収まるように混合量を調整する必要がある。ま
た、かかるドープのもう一つの製造法の例は先に記した
Hb(3+6)が0〜48%の天然セルロース及びHb(3)が
0〜15%の再生セルロースを用いて調製したアルカリ溶
液、又は、それとゲスト成分を混合溶解したアルカリド
ープに2規定未満のアルカリ水溶液に膨潤分散せしめた
セルロース分散液を混合することによって製造できる。
2規定未満、好ましくは1.5規定未満のアルカリ水溶液
は殆どすべてのセルロースを単に膨潤分散するだけであ
る。
今まで記したセルロースとゲスト成分からなるアルカリ
ドープには、必要に応じて第三物質、例えば、ジオー
ル、ポリオール、油脂、調味料、色素、香料、等を添加
することも可能である。
本発明の可食体の成形品は、上述のドープを通常の押出
機を用いて、直接、酸性浴または、塩を含む酸性浴に吐
出し、凝固、中和を同時に行いながら成形し、その後、
水洗し、必要なら乾燥することによって得られる(以
後、「aの方法」と略す)。
また、もう一つの方法は上述のドープを通常の押出機を
用いて、先ず、水中または、中性塩水溶液に吐出し、凝
固した後、酸性水溶液中を通過せしめて中和し、水洗
し、必要なら乾燥することによって得られる(以後、
「bの方法」と略す)。
上記aおよびbの方法において、凝固、中和、乾燥工程
のいずれかで1.1〜1.6倍の延伸をすると機械強度の改良
された繊維状物、フィルム等の成形品を与える。
他方、粉末や粒体を製造する場合には、凝固または、中
和工程で吐出されたドープを単に、攪拌するだけでも目
的のものを得る。
また、水洗工程後に、脂肪族アルコール又は油脂をその
ままあるいは、水溶液や水分散液の形で繊維状又はフィ
ルム状又は粒状の成形物を含浸させ、その後乾燥させる
ことにより、脂肪族アルコールを含浸させた場合は柔軟
性と弾性を油脂に含浸させた場合は、撥水性、耐水性及
び透明性をこれら成形物に付与することができる。フィ
ルムにおいて、この処理はふつう常時実施される。
セルロースとゲスト成分からなる可食体中には、乾燥可
食体100部に対し10〜1200部の水分を含有することが多
い。特に、数百重量部の水分の含有はこの混合体を二次
的に、例えば食品添加用途、人工肉製造用途等に用いる
際、他成分との混合の容易性を保証するものであると同
時に、この可食体が湿式法によって得られるために水分
の乾燥といったエネルギー消費工程を省略する意味もあ
る。
本製造法の凝固、中和工程において用いられる酸として
は、硝酸、硫酸、塩酸、酢酸、リン酸等があり、これら
は水や有機溶媒に溶解して用いる。酸類の濃度は限定的
ではなく経済的な見地から適宜選択すればよい。
本工程で用いられる塩としては、硝酸、硫酸、塩酸、酢
酸、リン酸等のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が
好適に用いられる。これらの塩類は、前述の酸類と混
合、併用して用いてもよい。塩類の凝固浴中の濃度は0
〜飽和濃度迄である。有機溶媒としては、アルコール
類、ケトン類、アミド類、スルフォキシド類、等が好適
に用いられるが、経済的な観点からは、アルコール類が
好ましい。アルコール類を用いた場合は、ゲスト成分の
凝固浴中への流失を防止できるし、また、得られる混合
体中のセルロース部分の分子内水素結合性を著しく弱め
ることが可能で可食体の可食性と湿潤時の加工性の向上
にとってより好ましい。凝固浴の温度は用いる浴組成液
の氷点以上80℃以下である。80℃以上では可食体の熱分
解が起こる。凝固浴の浴温は限定的ではないが、低温ほ
ど強度の高い可食体成形品を得られる場合が多い。得ら
れる可食体成形品は、細断して、最終用途品を製造する
工程に投入することが可能である。可食体成形品は、そ
の乾燥重量100部に対し水分は10〜1200部含有するもの
が一般的である。
上記/aの方法で得た可食体の特徴は、セルロースとデン
プン混合系を例にとると、可食体を繊維状、フィルム状
にしたとき、湿潤状態で16%以上、最大で40%程度の伸
度を示すことであり、これは可食体を構成する分子の分
子内水素結合性が極度に弱いことによる。このことは、
aの方法で得られる可食体の13C−NMRスペクトルからも
明らかである。即ち、可食体の水分率のいかんによら
ず、セルロース、デンプン分子を構成するD−グルコー
ス単位のC4カーボンピーク領域(90.0〜78.8ppm)に出
現する大略二つのエンベロップのうち低磁場側(シャー
プなピーク成分で、概略85.5ppmより低磁場側)の分率
が8〜50%と低く本質的に分子内水素結合性が少ないこ
とを示している。このことが、該可食体が、湿潤時に水
分をよく保持する能力をもち、その可食体が繊維また
は、フィルムの場合は湿潤時の加工性の優れたものであ
ることを示唆している。
さらに上記aの方法でも述べたように、可食体のフィル
ムも製造できるが、その場合、セルロースとデンプンの
1:1混合系を例にとると、得られたフィルムを自然乾燥
し、後に示す重水素化IR法で規定される非アクセシブル
含量(重水素化されない水酸基部分の分率)が32〜34%
で、しかも、本明細書によって規定される実験法で到達
する平衡重水素化時の水酸基に基ずくIR吸収領域のうち
分子内水素結合に基ずく3430cm-1のピークの光学密度と
3360cm-1のピークの光学密度の比(Hb)が1.2倍以下で
あり分子内水素結合の発達が低いものである。
本発明のセルロースとゲスト成分からなる可食体の構造
を示すパラメーターとして用いた重水素化IR法の実験法
および非アクセシブル分率の評価法を以下に示す。装置
の概要を第2図に示す。厚さ10〜30μmに調整した可食
体フィルムを重水素化セル(6)にセットする。セル
(6)は水分の除去、並び重水の吸収を防止するために
70℃にセットする。10分間放置して余分な水分を除去し
た後、ブランク(重水素化する前の可食体フィルム)の
IRスペクトルを測定する。次にボンベ(1)から乾燥用
シリカゲル(2)を通して得た25℃の乾燥Nガスを流量
1000ml/minの割で送り((3)は流量計である)、25℃
にセットされた重水(20cc)を重水バブリング容器
(4)に入れ、窒素ガスでバブリングした上、重水を重
水素化セル(6)内に導入して試料台(5)上のサンプ
ルを重水素化する。この条件で120分間重水素化して、I
RスペクトルをIRスペクトル装置(7)で測定する。
先ず、第3図に示すように、3600cm-1と3000cm-1のスペ
クトルに接するベースラインを引き、3430cm-1と3360cm
-1に対応する垂線とベースラインとの交点の透過率を各
々波数の入射光の強度I0として採用した。また、3430cm
-1と3360cm-1の透過光の強度Iとして、各波数の垂線と
スペクトルとの交点の透過率を用いた。得られたI0およ
びIより下記式からHbを求めた。
また、非アクセシブル分率はJ.MANN,H.J.MARRINAN等に
よってTrans.Faraday Soc.,52,492(1956)に提案され
た方法によって算出した。
上記bの方法で得た可食体の特徴は、セルロースとデン
プンの混合体を例にとると、可食体の水分率のいかんに
よらず、その可食体の13C−NMRスペクトルにおいて、セ
ルロースおよびゲスト成分を構成するD−グルコース単
位のC4カーボンピーク領域(90.0〜78.8ppm)に出現す
る大略二つのエンベロップのうち低磁場側(シャープな
ピーク成分で、概略85.5ppmより低磁場側)の分率が45
〜65%のもので本質的に、分子内水素結合性が高いこと
である。従って、可食体が繊維または、フィルムの場合
は乾燥、湿潤時ともより高度な機械特性をもつ。更に、
本発明の可食体フィルムは、セルロースIIとデンプンの
1:1混合系を例にとると、得られたフィルムを自然乾燥
し、重水素化IR法で規定される非アクセシブル含量(重
水素化されない水酸基部分の分率)が44〜47%でしか
も、平衡重水素化時の水酸基に基ずくIR吸収領域のうち
分子内水素結合に基ずく3430cm-1のピークの光学密度が
3360cm-1のピークの光学密度の比(Hb)が1.2倍以上で
あり分子内水素結合が発達したものである。非アクセシ
ブルな部分が分子内水素結合を示すことは、高い構造規
則性の一つの尺度であり、高度な機械特性の保持を保証
する。
a及びbの方法で得た可食体繊維やフィルムの機械的性
質をより向上させる目的で、より配向度の高まった可食
体にする事も可能である。このため、凝固浴中で延伸し
たり、水洗前後に熱ローラー等で延伸することも可能で
ある。この時の温度は40〜200℃である。40℃以下では
延伸効果があまりなく、また、200℃以上では最終製品
の変質を招く恐れがある。延伸度は1.2倍程度で充分な
強度向上がみられる。構成高分子を配向させると天然コ
ラーゲン膜程度の強度が得られるため、たとえば、ソー
セージケーシングに用いることができる。
本発明の可食体成形品は、その形状が、繊維状、フィル
ム状、球状、粉末状、粒状、など多岐にわたり、また、
成形品の構成物も多岐にわたるため広範な用途に利用で
きる。たとえば、食品関係では、繊維状物は、カマボ
コ、魚肉ソーセージ、カニ缶詰等の魚肉加工品への添加
剤、補強材として、また、ソーセージ、コンビーフ、ハ
ム等の畜肉加工品の添加剤、補強材として使用できる。
更に、繊維状物はそれを何らかの方法で束ね、味付し
て、人工肉や、天然肉との混合肉としても使用できる。
フィルム状、シート状成形品は、ケーシング、可食調理
用フィルム等の食品用、食用フィルムへの展開や、球
状、粒状成形品は人工イクラ等の魚卵代替品にも利用さ
れ得る。粉状、粒状成形品は食品添加剤として食品の乳
化、賦形の役割を果たし、アイスクリーム、カマボコ、
麺類、ギョウザ、シューマイの皮など多岐にわたる用途
展開が可能である。本発明の可食体成形品は前にも記し
たように、セルロース分を多量に含有しても違和感なく
食せるため、セルロースの持つ整腸効果をも有効に発揮
させることができるため、前述の食品以外にも、医薬錠
剤関係への展開が可能である。以下、本発明を実施例に
よって説明するが、これらに限定されるものではない。
実施例1 旭化成工業(株)製再生セルロース不織布ベンリーゼ
を十分に洗浄し乾燥した後、2.5重量%の濃度で2.5Nの
水酸化ナトリウム水溶液に溶解した。この溶液に、大豆
分離タンパク・フジプロR (不二製油製)とセルロー
スを乾燥重量比で、大豆分離タンパク:セルロース=5:
5,7:3,8:2の割合で混合し、高速攪拌機(日本精機
(株)製)にて攪拌混合して3種の均質なドープを得
た。250メッシュのスクリーンで濾過した後に、孔径0.2
5mmφ、孔数150のノズルから、吐出量45cc/minの割合で
HCl5重量%、CaCl24重量%を含む凝固浴中に吐出し、
巻き取り速度7m/minで巻き取り、水洗し、食用タンパク
繊維を得た。
得られた繊維から、明細書に示した方法で、超薄切片を
作成し、日本電子(株)製、透過型電子顕微鏡JEM1200E
Xにて加速電圧80kVで2000倍〜6000倍にて検鏡したとこ
ろ、いずれも海成分がセルロースである海島構造をなし
ていた。島成分の大きさは最大200μm、最小0.2μmで
あった(第6〜8図参照)。島成分がタンパク質部分で
あることを確認するために、大豆タンパク質/セルロー
ス=7/3(重量比)の糸の切片をタンパク質を染色する
染料であるアリザリンブルーにて染色し、光学顕微鏡に
て観察したところ、島成分のみが青く染まった。
比較例1 実施例1に用いた大豆分離タンパク質フジプロRを1.8
重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液に15重量%の濃度
で溶解した。この溶液に旭化成工業(株)製、微結晶セ
ルロース・アビセル を溶液に加え、高速攪拌機にて攪
拌混合し、アビセル :大豆タンパク質=3/7(重量
比)のドープを作成した。
この混合ドープをガラス板上に流延し、実施例1と同じ
凝固浴を用いて凝固させ、水洗し、フィルムを得た。
得られたフィルムをアリザリン・ブルーにて染色し、光
学顕微鏡にて検鏡したところ、タンパク質成分中にアビ
セルが島成分として存在していることが判った(第9図
参照)。
実施例2 アラスカパルプを水分率約100重量%に調整し、30kg/cm
2、20秒の条件で爆砕処理し、重合度400のセルロースを
得た。このセルロースを2.5Nの水酸化ナトリウム溶液に
6.0重量%の濃度で溶解した。
次に、コーンスターチを2.5Nの水酸化ナトリウム水溶液
に5.0重量%の濃度で溶解した。
各々の溶液を5対6の割合で混合し、セルロース:コー
ンスターチ=1:1(重量比)から成るドープを作成し
た。このドープを遠心分離機で5000r.p.m、20分の条件
で脱泡し、ガラス板上に流延し、H2SO414g/dl、Na2SO42
6g/dlを含む凝固浴中で凝固、水洗して、フィルムを得
た。
このフィルムを実施例1と同様の方法で樹脂で包理し、
切片を作成した。この切片を実施例1と同様な方法で、
透過型電子顕微鏡にて検鏡した。全体が連続してつなが
った構造をなしており、コーンスターチとセルロース部
分とを判別することはできなかった(第5図参照)。
更に切片を、ヨウ素溶液にて染色し、光学顕微鏡にて観
察したところ全体が青紫にそまり、海島部分を判断する
ことはできなかった。
実施例3 旭化成工業(株)製再生セルロース不織布ベンリーゼ‖
を十分に洗浄し乾燥した後2.2重量%の濃度で2.0Nの水
酸化ナトリウム水溶液に溶解した。この溶液に、コーン
スターチ(日本食品工業(株)製)を粉末でセルロー
ス:コーンスターチ=2:8の重量比になる様に加え、日
本精機(株)製高速攪拌機にて混合攪拌して均質なドー
プを得た。250メッシュのスクリーンで濾過した後に、
孔径0.25mmφ、孔数150のノズルより、H2SO414g/dl、Na
2SO426g/dlを含む凝固浴中に、吐出量45cc/minで吐出
し、巻き取り速度7m/minで巻きとり、水洗し、食用デン
プン繊維を得た。
得られた繊維を実施例1と同様な方法で透過型電子顕微
鏡にて検鏡したところ、全体は連続したネットワーク構
造をしていた。
別に切片をINのヨウ素溶液で染色し、光学顕微鏡にて観
察したところ、うすく青紫に染まった海成分の中に、径
20(D)程度のほぼ円形または楕円形の青紫に染まった島
成分が存在していた。
実施例4 アラスカパルプを水分率100重量%に調整し、30kg/cm22
0秒の条件で爆砕処理し、重合度400のセルロースを得
た。
2.5Nの水酸化ナトリウムを溶媒として、このセルロース
の4.5重量%溶液を作成した。
次に、表1に示すポリペプチドを1.0Nの水酸化ナトリウ
ム溶液に20重量%の濃度で溶解した。
両液をセルロースとポリペプチドの重量比が1:1となる
ように混合し、脱泡の後に、ガラス板上に流延し、さら
に、CaCl214g/dl、pHを2に調整をした凝固浴中に2分
間浸漬し、凝固させた。
グリセリン1.5%水溶液に浸漬し、ひきあげ、水洗の後
に、常温にて自然乾燥したところ、いずれも均質なフィ
ルムを得ることができた。
これらのフィルムの引張強度は次のようになった。
比較例4 重合度1200のアラスカパルプを2.5Nの水酸化ナトリウム
溶液に4.5重量%の濃度で分散させた。(この場合溶解
せずに白濁している。) 次に、実施例4に示した。ポリペプチドを1.0Nの水酸化
ナトリウム溶液に20重量%の濃度で溶解した。
各々の溶液を、セルロースとポリペプチドの重量比が1:
1となるように混合し、実施例4と同様な方法で製膜を
試みた。
いずれも凝固はしたものの、非常に脆弱で強度を測定す
ることは不可能であった。
実施例5 アラスカパルプを水分率100重量%になる様に調整し30k
g/cm2、30秒の条件で爆砕処理し、重合度350のセルロー
スを得た。
2.0Nの水酸化ナトリウム水溶液にこのセルロースを5重
量%の濃度で溶解し、この溶液に水を加えセルロースの
3重量%溶液を作成した。
このセルロース溶液に、大豆分離タンパク(フジプロR
・フジピュリナプロテイン株式会社製)をセルロース:
大豆分離タンパク=2:8(重量比)となる様に加え均一
に溶解・分散させた。
この混合ドープを脱泡の後に、0.25mmφ、孔数150のノ
ズルから硫酸14g/dl、硫酸ナトリウム26g/dlを有する凝
固浴中に吐出し、捲き取り速度10m/minで捲き取り、十
分に水洗し、繊維状の成形品を得た。
得られた繊維は好ましい弾力性を示すすぐれた可食性の
成形品であった。この成形品を試食したところ、非常に
口あたりの好ましいものであった。
比較例5 アラスカパルプ(重合度1200)を摩砕して得たセルロー
スを1.5Nの水酸化ナトリウム溶液に3重量%の濃度で加
え分散させた。
このセルロース溶液に、大豆分離タンパクを実施例5と
同様な方法で加え、同様な方法で紡糸を試みた。
得られた成品は非常にもろいものであった。試食したと
ころ、セルロースが口にのこり、好ましいものではなか
った。
実施例6 アラスカパルプを水分率100重量%に調整し、30kg/c
m2、20秒の条件で爆砕処理し、重合度400のセルロース
を得た。
このセルロースを2.0Nの水酸化ナトリウム水溶液に4.5
重量%に溶解した。
次に、下記多糖類を1.5Nの水酸化ナトリウム水溶液に10
重量%の濃度で溶解した。
両溶解液を、セルロースと多糖類の重量比が1:1となる
ように混合し、脱泡後、ガラス板上に流延した。
この板をCaCl214g/dl、pHを2に調整した水溶液に2分
間浸漬し、グリセリン1.5%水溶液に浸漬し、ひきあ
げ、つづいて、水浸漬し、常温で自然乾燥したところ、
均質なフィルムを得た。
このフィルムの引張強度は次のようになった。
尚、湿潤強度は、引張試験機に資料を装着し、水を含漬
したペーパーを資料にかぶせ5分放置後、引張試験を実
施した。
比較例6 アラスカパルプ(重合度1200)を2.0Nの水酸化ナトリウ
ム溶液に4.5重量%の濃度で加え分散させた。(この場
合溶解せずに白濁している。) 次に、実施例6の表2に示した多糖類を実施例6と同様
な方法で、セルロースと多糖類の重量比が1:1となる様
に混合し、実施例6と同様な方法で製膜を試みたが、い
ずれも、凝固はしたものの非常に脆弱で強度を測定する
ことは不可能であった。
実施例7 アミロースを用いて、実施例6と同様な方法で、ただ
し、アミロースとセルロースの混合比を7:3(重量比)
として混合ドープを得た。
脱泡の後に、孔径0.25mmφ、孔数150のノズルから硫酸1
4g/dl、硫酸ナトリウム26g/dlの凝固浴中に吐出し、捲
き取り速度10m/minで捲きとり、十分に水洗し、繊維状
の成形品を得た。
この成形品を試食したところ、非常に口あたりの好まし
いものであった。
比較例7 アラスカパルプ(重合度1200)を摩砕して得たセルロー
スを4.5重量%の濃度で2.0Nの水酸化ナトリウム溶液に
分散させた。
このセルロース溶液と実施例7に用いたアミロース溶液
を用いて、実施例7と同様な方法で紡糸を試みた。得ら
れた成形品は非常にもろいものであった。
比較例8 アルギン酸ナトリウム、プルランを水に10重量%溶解
し、キャスティング後、乾燥してフィルムを得た。
このフィルムを実施例6の方法で湿潤強度の測定を試み
たが、水に接触するとフィルムが破れ測定することは不
可能であった。
実施例8 アラスカパルプを水分率100重量%に調整し、30kg/c
m2、20秒の条件で爆砕処理し、重合度400のセルロース
を得た。
このセルロースを2.5Nの水酸化ナトリウム水溶液に4.5
重量%の濃度で溶解した。
次に、下記の表3に示す生体構造物を1.5Nの水酸化ナト
リウム溶液に、固型分含量が20重量%となる様に溶解・
分散させた。
両液をセルロースと生体構造物の重量比が1:1となる様
に混合し、脱泡の後に、ガラス板上に流延し、さらにCa
Cl214g/dl、pHを2に調整した凝固液に2分間浸漬し、
凝固させた。水洗の後、グリセリン1.5%水溶液に浸漬
し、ひきあげ、常温にて自然乾燥したところ、いずれも
均質なフィルムを得た。
このフィルムの引張強度は次のようになった。
比較例9 重合度1200のアラスカパルプを2.5Nの水酸化ナトリウム
溶液に、4.5重量%の濃度で分散させた。(この場合、
溶解せずに、白濁している。) 次に、実施例8の表3に示した生体構成物を実施例8と
同様な方法で、セルロースと生体構成物の重量比が1:1
となる様に混合し、実施例8と同様な方法で製膜を試み
たが、いずれも凝固せずに製膜は不可能であった。
実施例9 アラスカパルプを水分率100重量%になる様に調整し30k
g/cm2、30秒の条件で爆砕処理し、重合度350のセルロー
スを得た。
このセルロースを2.0Nの水酸化ナトリウム水溶液に3.0
重量%の濃度に溶解した。次に、この溶液に全脂大豆粉
(エヌアイプロテインNIP−D;月設工業(株)製)をセ
ルロース:全脂大豆粉=3:7(重量比)になるように混
合し、5℃に於て乳化分散させた。
得られたドープを脱泡の後に、孔径0.25mmφ、孔数50の
ノズルから硫酸14g/dl、硫酸ナトリウム26g/dlを有する
凝固浴中に吐出し、捲き取り速度11m/minで巻き取り、
十分に水洗し、繊維状の成形品を得た。
得られた繊維は、天然の肉に近い好ましい弾力性を示
し、すぐれた可食性成形品であった。
比較例10 エヌアイプロテンNIP−Dを10重量%の濃度で2.5Nの水
酸化ナトリウムに乳化分散させた。
脱泡の後、実施例9と同様な方法で紡糸を試みたが、凝
固性が悪く、紡糸することは不可能であった。
実施例10 アラスカパルプ(重合度1200)を6Nの硫酸を用い、60℃
で120分加水分解して、重合度410のセルロースを得た。
このセルロースを水分率80重量%に調整し、さらにスク
リュー径80mmφ、L/D=8の二軸のエクストルーダー
(末広鉄工所製)を用いて回転数120rpm、150℃の条件
で3回処理し、重合度370のセルロースを得た。
2.0Nの水酸化ナトリウム溶液を溶媒として、このセルロ
ースの5重量%溶液を作成した。
別に、牛肉のミンチを2.5Nの水酸化ナトリウムに溶解・
分散させた。
各々の溶液をセルロース:牛肉(固型分)=2/8(重量
比)になるように混合し、脱泡の後に、孔径0.25mmφ、
孔数150のノズルから硫酸14g/dl、硫酸ナトリウム26g/d
lを含有する凝固浴中に吐出し、捲き取り速度10m/分で
巻きとり、十分に水洗し、繊維状の成形品を得た。得ら
れた成形品を試食したところ、非常に口あたりの好まし
いものであった。
比較例11 アラスカパルプ(重合度1200)を摩砕して得たセルロー
スを5重量%の濃度で2.0Nの濃度で分散させた。
このセルロース溶液を用いて、実施例10と同様な方法で
繊維状の成形品を得た。
得られた成形品は非常にもろいものであり、しかも、試
食したところセルロースが口にのこり好ましいものでは
なかった。
実施例11 実施例2で用いたものと同じセルロースを4.5重量%に
なるように溶解した2.5N水酸化ナトリウム溶液に、セル
ロースに基づき2重量%のアラスカパルプを分散させ
た。
次に、バレイショデンプンを2.5N水酸化ナトリウム水溶
液に10重量%の濃度で溶解した。
全セルロース量とデンプン量が等量となるように両液を
混合し、脱泡後、ガラス板上に流延した。
この板を、H2SO414g/dl、Na2SO424g/dlに調整した水溶
液に2分間浸漬し、つづいて水浸漬し、常温で、自然乾
燥したところ、均質なフィルムを得た。
このフィルムの引張強度は240kg/cm2であった。食感
は、少しセルロース感はあるものの、そしゃく可能であ
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/10 Z

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属水酸化物水溶液から再生され
    たセルロースIIの結晶型をもつセルロースと、ポリペプ
    チド及び食用多糖類の中から選ばれた少なくとも一種の
    ゲスト成分とを含む構造体からなる可食体であって、そ
    の構造体中でセルロースII又はセルロースIIと食用多糖
    類の均質体が海成分又は連続体として少なくとも10%以
    上存在することを特徴とする可食体。
  2. 【請求項2】セルロースの重合度が100〜1200の範囲で
    ある請求の範囲第1項記載の可食体。
  3. 【請求項3】セルロースとゲスト成分の重量比が5:95〜
    90:10の範囲である請求の範囲第1項記載の可食体。
  4. 【請求項4】セルロースとゲスト成分の重量比が10:90
    〜60:40の範囲である請求の範囲第1項記載の可食体。
  5. 【請求項5】ポリペプチドが天然タンパク質およびその
    部分加水分解物の中から選ばれた少なくとも一種である
    請求の範囲第1項記載の可食体。
  6. 【請求項6】ポリペプチドが大豆蛋白、カゼイン、アル
    ブミン、グロブリン、ゼラチン、およびそれらのNa,Kお
    よびCa塩ならびにそれらの加水分解物の中から選ばれた
    少なくとも一種である請求の範囲第1項記載の可食体。
  7. 【請求項7】食用多糖類が、アラビヤガム、アラビアガ
    ラクタン、アルギン酸、ガディガム、カラギーナン、カ
    ラヤガム、ザンタンガム、グアーガム、コンニャク粉、
    タマリンド、クラガム、トラカントガム、ファーセレラ
    ン、プルラン、ペクチン、キチン、ローカストビーンガ
    ム、キシラン、マンナン、各種デンプン類、ならびにこ
    れらのNa,KおよびCa塩の中から選ばれた少なくとも一種
    である請求の範囲第1項記載の可食体。
  8. 【請求項8】溶解しているセルロース100重量部に対し5
    0重量部以下の未溶解セルロースが膨潤分散しているア
    ルカリ溶液中に、ゲスト成分としてポリペプチド、食用
    多糖類ならびにそれらを主成分とする生体構造物の中か
    ら選ばれた少なくとも一種を直接、又は、アルカリ水溶
    液に溶解または分散させてから加えて、ドープ中に全ゲ
    スト成分の50重量%以上が溶解しているドープを調製
    し、該ドープを押出機を用いて押し出し、凝固、中和お
    よび水洗し、必要に応じ乾燥することを特徴とする可食
    体の製造法。
  9. 【請求項9】凝固および中和を酸性浴または塩を含む酸
    性浴で行う請求の範囲第8項記載の製造法。
  10. 【請求項10】凝固を水中または中性塩水溶液中で行
    い、中和を酸性水溶液中で行う請求の範囲第8項記載の
    製造法。
  11. 【請求項11】凝固、中和、水洗および乾燥のいずれか
    少なくとも一つの工程で延伸比1.1〜1.6の延伸を行う請
    求の範囲第8項〜第10項のいずれか1項に記載の製造
    法。
  12. 【請求項12】ドープ中の全セルロースと全ゲスト成分
    との重量比が5:95〜90:10の範囲である請求の範囲第8
    項〜第11項のいずれか1項に記載の製造法。
  13. 【請求項13】ドープ中の全セルロースと全ゲスト成分
    との重量比が10:90〜60:40の範囲である請求の範囲第8
    項〜第11項のいずれか1項に記載の製造法。
  14. 【請求項14】使用されるセルロースが、そのCP/MAS13
    C‐NMR測定から規定されるC3位とC6位における分子内水
    素結合の程度Hb(3+6)が60%以下である天然セルロ
    ースまたはC3位における分子内水素結合の程度Hb(3)が3
    0%以下である再生セルロースで、かつ、そのアルカリ
    に対する溶解度が67〜100重量%である請求の範囲第8
    項〜第13項のいずれか1項に記載の製造法。
  15. 【請求項15】使用されるセルロースが、そのCP/MAS13
    C‐NMR測定から規定されるC3位とC6位における分子内水
    素結合の程度Hb(3+6)が0〜48%である天然セルロ
    ースまたはC3位における分子内水素結合の程度Hb(3)が
    0〜15%である再生セルロースで、実質的に未溶解セル
    ロース分が存在しないものである請求の範囲第8項〜第
    13項のいずれか1項に記載の製造法。
  16. 【請求項16】溶解しているセルロース分が全ドープ重
    量の0.2〜15重量%である請求の範囲第8項〜第15項の
    いずれか1項に記載の製造法。
  17. 【請求項17】セルロースの重合度が100〜1200である
    請求の範囲第8項〜第16項のいずれか1項に記載の製造
    法。
  18. 【請求項18】アルカリがアルカリ金属の水酸化物であ
    る請求の範囲第8項〜第17項のいずれか1項に記載の製
    造法。
  19. 【請求項19】アルカリが水酸化ナトリウムまたは水酸
    化リチウムである請求の範囲第8項〜第17項のいずれか
    1項に記載の製造法。
  20. 【請求項20】ポリペプチドが天然蛋白質、その部分加
    水分解物またはそれらのNa,KもしくはCa塩である請求の
    範囲第8項〜第19項のいずれか1項に記載の製造法。
  21. 【請求項21】ポリペプチドが大豆蛋白、カゼイン、ア
    ルブミン、グロブリン、ゼラチン、およびそれらのNa,K
    およびCa塩ならびにそれらの加水分解物の中から選ばれ
    た少なくとも一種である請求の範囲第8項〜第19項のい
    ずれか1項に記載の製造法。
  22. 【請求項22】食用多糖類が、アラビヤガム、アラビア
    ガラクタン、アルギン酸、ガディガム、カラギーナン、
    カラヤガム、ザンタンガム、グアーガム、コンニャク
    粉、タマリンド、クラガム、トラカントガム、ファーセ
    レラン、プルラン、ペクチン、キチン、ローカストビー
    ンガム、キシラン、マンナン、各種デンプン又は、これ
    ら食用多糖類のうち塩形成性を有するもののNa,Kもしく
    はCa塩である請求の範囲第8項〜第21項のいずれか1項
    に記載の製造法。
  23. 【請求項23】生体構成物が植物、動物および微生物由
    来の蛋白質ならびに多糖類を主成分とする生体構成物の
    中から選ばれる請求の範囲第8項〜第22項のいずれか1
    項に記載の製造法。
  24. 【請求項24】植物由来の生体構成物が油かす類、穀
    類、豆類、植物茎葉類、藻類および塊根類の中から選ば
    れる請求の範囲第23項記載の製造法。
  25. 【請求項25】動物由来の生体構成物が魚肉、畜肉、臓
    器、卵構成物または乳構成物である請求の範囲第23項記
    載の製造法。
  26. 【請求項26】微生物由来の生体構成物が酵母、バクテ
    リアまたはカビ類である請求の範囲第23項記載の製造
    法。
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