JPH0762087A - フッ素化ブタジエンの酸化重合体ならびにその製法および用途 - Google Patents

フッ素化ブタジエンの酸化重合体ならびにその製法および用途

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JPH0762087A
JPH0762087A JP21640593A JP21640593A JPH0762087A JP H0762087 A JPH0762087 A JP H0762087A JP 21640593 A JP21640593 A JP 21640593A JP 21640593 A JP21640593 A JP 21640593A JP H0762087 A JPH0762087 A JP H0762087A
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polymer
butadiene
oxygen
fluorinated
present
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Masanaga Tatemoto
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の式(I)、(II)および(III): 【化1】 (式中、XはF、H、ClまたはCF3を表し、少くとも
一つはFであり、x,yおよびzは1<x+y≦10,00
0、1≦z≦10,000、x+y≧zの条件を充たす正の
整数である。)で表される構造単位からなる新規なフッ
素化ブタジエンの酸化重合体よりなる。該重合体はフッ
素化ブタジエンと酸素との共重合により得られる。 【効果】 該重合体はラジカル重合開始剤、フッ素ゴム
の架橋剤等として使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なフッ素化ブタジエ
ンの酸化重合体およびその製法、ならびにその用途とし
てのラジカル重合開始剤およびゴムの架橋剤に関する。
【0002】
【従来の技術】1938年のプランケット(Plunket
t)博士によるポリテトラフルオロエチレンの発明以
来、SBR,NBRゴムの発展に鑑み、種々のフッ素化
ブタジエン重合体についてフッ素ゴムとしての利用が試
みられた。しかしブタジエンへのフッ素原子の導入は、
場合により重合反応性に難を伴うに至るだけでなく、生
成する重合体のガラス転移温度は高く、ゴムとして必ず
しも成功していない。樹脂状体としては最近パーフルオ
ロブタジエンがソフトなアニオン系重合触媒例えばCs
F、Al(O−tBu)3、Zn(C25)2等によりアニオン重
合し、高重合体を与えることが知られている。フッ素化
ブタジエン類の合成及び重合についてはポール(Pau
l)、タラント(Tarrant)等による例[ジャーナル・
オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.A.C.
S.)、77巻、3640ページ(1955)]や英国特許
第856,469号などにより明らかにされており、後
者にはチーグラーナッタ型触媒による例が示されてい
る。しかしこれらの文献はフッ素化ブタジエンの酸化重
合体の生成について何等の示唆を与えていない。一方ブ
タジエン(CH2=CH−CH=CH2)がラジカル源の存
在下、比較的高温で酸化重合体を与えることは例えばデ
ール(Dale)等により明らかにされている[インダスト
リー・アンド・エンジニアリング・ケミストリー、プロ
ダクト・リサーチ・アンド・ディベロップメント(I &
EC,Product Research andDevelopment) 第7巻、
No2、136〜151ページ(1968)を参照]。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はフッ素化ブタ
ジエンの酸化重合体およびその製法、ならびにその用途
としてのラジカル重合開始剤およびゴムの架橋剤を提供
しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は五フッ化ブタ
ジエン(CF2=CF−CH=CF2)を−70℃のコール
ドトラップ中で保存していた際、自然重合してしまいゴ
ム状重合体を得た。その重合体は赤外線吸収スペクトル
によれば主として1,2−付加形式であり、−40℃で
もゴム状であった。本発明者は、この重合機構を検討す
るうち、フッ素化ブタジエン類が酸素と極めて容易に共
重合することを見出し、本発明を完成するに至った。す
なわち本発明の第一の要旨は、下記の式(I)、(II)お
よび(III):
【化3】 (式中、XはF、H、ClまたはCF3を表し、少くとも
一つはFであり、x,yおよびzは1<x+y≦10,00
0、1≦z≦10,000、x+y≧zの条件を充たす正の
整数である。)で表される構造単位からなるフッ素化ブ
タジエンの酸化重合体を要旨とする。
【0005】本発明の第二の要旨は、上記酸化重合体の
製法、すなわち下記の式:
【化4】 (式中、Xは上に定義した通りである)で表されるフッ素
化ブタジエンを、ラジカル源(酸素を除く。)の存在下
または不存在下に酸素と共重合させることを特徴とす
る、フッ素化ブタジエンの酸化重合体の製法である。本
発明の第三の要旨は上記酸化重合体からなることを特徴
とするラジカル重合開始剤である。本発明の第四の要旨
は上記酸化重合体からなることを特徴とする架橋剤であ
る。以下本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明において用いるフッ素化ブタジエン
を例示すれば五フッ化ブタジエン、三フッ化ブタジエ
ン、フルオロプレン、四フッ化ブタジエン、六フッ化ブ
タジエン、2−トリフルオロメチルブタジエン等を挙げ
ることができる。このうち最も好ましいものは五フッ化
ブタジエン(CF2=CF−CH=CF2)である。五フッ
化ブタジエンは例えば以下の工程で得ることができる。
【化5】 三フッ化ブタジエンは例えば以下の工程で得ることがで
きる。
【化6】 また六フッ化ブタジエンは例えば以下の工程で得ること
ができる。
【化7】
【0007】本発明の酸化重合(ラジカル源(酸素を除
く。)の存在下または不存在下に酸素と共重合させるこ
と。)は例えば液状のフッ素化ブタジエンを酸素と共存
させることにより達成でき、必要に応じて液状のフッ素
化ブタジエンに攪拌下に酸素や酸素を含む気体(例えば
空気)を吹込む方法も採用できる。フッ素化ブタジエン
と酸素のモル比は1/100〜10,000/1とする。
【0008】反応系にフッ素系のソルベントとしてトリ
クロルトリフルオルエタン、パーフルオロベンゼン,パ
ーフルオロヘキサンなどを希釈剤として使用することが
できる。また分子量調節剤としてI(CF2)4I、CCl
4I、(CH3)2CHCH3、C25SH、RfI(Rfはパー
フルオロアルキル基)等のヨウ素化合物の存在下に酸化
重合を行い、分子末端にヨウ素を結合した本発明の酸化
重合体を得ることもできる。含フッ素モノマーをヨウ素
化合物の存在下に重合させるヨウ素移動重合法について
は高分子論文集第49巻、10号、765〜783ペー
ジに詳述されている。
【0009】本発明の酸化重合ではラジカル開始剤を特
に使用する必要はないが場合によりパーオキサイド類を
使用することは差し支えない。また紫外光の照射も有効
であるが、必須ではない。重合温度は−190〜150
℃、好ましくは−80〜70℃、より好ましくは−70
〜30℃である。このような比較的低温でも酸化重合体
を生成するのがフッ素化ブタジエンの特徴である。
【0010】生成物はゴム状の重合体であり、分子量は
500〜500,000のものが得られる。場合により
架橋体も得られ、このような架橋物は上述のソルベント
類にも不溶である。本発明の方法により得られる重合体
は上述のように式(I)、(II)および(III):
【化8】 (式中、XはF、H、ClまたはCF3を表し、少くとも
一つはFであり、x,yおよびzは1<x+y≦10,00
0、1≦z≦10,000、 x+y≧zの条件を充たす正
の整数である。)で表される構造単位からなる。本明細
書において式(I)、(II)および(III)におけるx、yおよびz
は、本発明の酸化重合体中のフッ素化ブタジエン1,2
付加体単位、同1,4付加体単位および過酸化物単位の
数をそれぞれ示すための表示である。フッ素化ブタジエ
ン単位((x)+(y))に対する過酸化物単位(z)の割合
は、重合系における酸素の供給濃度により調節できる
が、酸素濃度が高いときにはx+y=z、即ちブタジエン
と酸素は交互に重合し易い傾向にある。本発明の酸化重
合体は酸化重合体中における酸素含量が大きい程ゴム状
となる傾向がある。
【0011】本発明の酸化重合体は過酸化結合−O−O
−を有するので、室温では比較的安定であるが室温以
上、特に100℃以上の高温では分解してラジカルを発
生する。したがってエチレン性不飽和結合を有する化合
物のラジカル重合開始剤として使用できる。これらの化
合物のうち好ましいものとしてはアクリル系モノマー、
メタアクリル系モノマー、含フッ素アクリル系モノマ
ー、含フッ素オレフィンモノマー、エチレン、塩化ビニ
ル、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等を挙げ
ることができる。本発明の酸化重合体はまたゴムのパー
オキサイド加硫反応に用いる架橋剤として使用すること
ができる。ゴムのうち含フッ素ゴムは本発明の酸化重合
体と相溶性が大きいので特に好ましい。
【0012】
【実施例】次に本発明を実施例によって詳細に説明す
る。本発明が実施例によって限定されるものでないこと
は勿論である。
【0013】実施例1 200ml内容のガラス容器に80gの五フッ化ブタジエ
ン(CF2=CF−CH=CF2)を入れ、上部空間を空気
と接触下に3日間−78℃で放置したところ、液状の五
フッ化ブタジエンがゴム状ゲルに変化した。このゲルは
トリクロロトリフルオロエタン及びアセトンに可溶で、
この溶液からキャストしたフィルムのIRスペクトル
を、酸素不存在下に行ったCsFによるアニオン重合体
(b)および同じく酸素不存在下におけるパーオキサイド
によるラジカル重合体(c)と比較し示すと図1のようで
ある。またアセトン/メタノール系ソルベントで再沈精
製した重合体のアセトン溶液の19F NMRスペクトル
は図2のようである。元素分析値はC:29.85%、
H:0.93%、F:54.0%、O:15.2%であり、C
4HF52の組成に対応する。またヨードメトリーによ
り活性酸素の存在を確認した。本重合体は−40℃でも
ゴム状であった。IRスペクトルから、1,2付加体す
なわち、
【化9】 の構造が推定された。重合体に残存するC=C二重結合
のIRスペクトルをモノマー並びにテトラフルオロエチ
レン(TFE)、フッ化ビニリデン(VDF)およびエチレ
ンとのラジカル共重合体のそれと比較して図4に示す。
【0014】実施例2 200mlのフラスコにドライアイス式の還流冷却器,ガ
ス導入管と温度計を付し、磁気攪拌下に五フッ化ブタジ
エン20gを導入し、凝縮させた。次にフラスコ温度を
室温とし、五フッ化ブタジエンを還流させた。空気を遮
断した状態では何等変化はないが、還流冷却器の上部空
間を空気と接触させると還流冷却器に重合体が析出し
た。この重合体は酸素含量が少ない樹脂状体であった。
【0015】実施例3 実施例2と同じく五フッ化ブタジエンの導入を行なった
のち、−70℃で積極的に酸素を50ml/分の割合で吹
込みながら反応を行なったところ、五フッ化ブタジエン
の粘度が上昇し、続いて白色重合体が析出した。この重
合体はトリクロルトリフルオロエタンに一部溶解する。
メタノール再沈により精製したゴム状体について加熱試
験を行なった。第1表に処理温度/時間と重量減少率の
関係を示したが、重合体の分解の起っていることが明ら
かである。1%テトラヒドロフラン溶液でGPC測定を
行ない、分子量を測定したところポリスチレン換算で
3.1×104であった。この溶液の室温放置による分子
量変化を測定した結果を、同条件下ヨウ素移動重合法
(連鎖移動剤:I(CF2)4I、0.5gを初めに添加)に
より得られた試料のそれと共に図3に示す。図3より初
期に僅かの分子量増大が認められたが、その後時間の経
過に伴い、解裂による分子量低下が観察された。メチル
メタクリレートに本溶液を少量添加すると室温で重合が
起った。
【0016】
【表1】
【0017】実施例4 五フッ化ブタジエンの代りに三フッ化ブタジエン(CF2
=CF−CH=CH2)を使用し、実施例3と同様に重合
を行ない、反応生成物を単離した。重合は五フッ化ブタ
ジエンよりはるかに遅かった。IRスペクトルを図4に
示す。三フッ化ブタジエンの場合は1,4−付加形式が
主体と考えられる。
【0018】実施例5 パーオキサイド加硫性のフッ素ゴムとして知られるダイ
エル(登録商標)G−901(ダイキン工業(株)製)
100部にトリアリルイソシアヌレート4部と実施例3
で得られたゴム状体1部を加え、冷却下にロール混練
し、150℃で30分間加圧成形して得られるゴムシー
トは室温で155MPa,560%の強伸度を示し、パー
オキサイドとしての有用性を示した。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば新規なフッ素化ブタジエ
ンの酸化重合体およびその製法が提供される。本発明の
酸化重合体はラジカル重合開始剤、ゴムの架橋剤、特に
フッ素ゴムの架橋剤等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 五フッ化ブタジエン重合体のIRスペクトル
の例である。(a)実施例1の酸化重合体、(b)酸素不存在
下CsF触媒による単独重合体、(c)酸素不存在下過酸化
物による単独重合体。
【図2】 本発明の酸化重合体の19F NMRスペクト
ルである。
【図3】 本発明の酸化重合体のTHF溶液のGPC経
時変化(0、2、18、240時間後)を示す。;A、
Bはヨウ素化合物不存在下に得られた酸化重合体、C、
Dはヨウ素移動重合法により得られた酸化重合体であ
る;A,Cは検出器にUVセルを使用し、B、DはRIセ
ルを使用した。
【図4】 五フッ化ブタジエンおよび三フッ化ブタジエ
ンモノマーおよびポリマーの二重結合領域のIRスペク
トルを示す。(a)〜(d)は五フッ化ブタジエンの共重合体
であり、(a)は−78℃で重合した本発明の酸化重合
体、(b)は25℃で重合した本発明の酸化重合体、(c)は
フッ化ビニリデンとの共重合体、(d)はテトラフルオロ
エチレンまたはエチレンとの共重合体である;(e)〜(f)
は三フッ化ブタジエンの共重合体であり、(e)は実施例
4の酸化重合体、(f)はテトラフルオロエチレンまたは
エチレンとの共重合体である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式(I)、(II)および(II
    I): 【化1】 (式中、XはF、H、ClまたはCF3を表し、少くとも
    一つはFであり、x,yおよびzは1<x+y≦10,00
    0、 1≦z≦10,000、 x+y≧zの条件を充たす
    正の整数である。)で表される構造単位からなるフッ素
    化ブタジエンの酸化重合体。
  2. 【請求項2】 下記の式: 【化2】 (式中、Xは上に定義した通りである)で表されるフッ素
    化ブタジエンをラジカル源(酸素を除く。)の存在下ま
    たは不存在下に酸素と共重合させることを特徴とするフ
    ッ素化ブタジエンの酸化重合体の製法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の酸化重合体からなるこ
    とを特徴とするラジカル重合開始剤。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の酸化重合体からなるこ
    とを特徴とするゴムの架橋剤。
JP21640593A 1993-08-31 1993-08-31 フッ素化ブタジエンの酸化重合体ならびにその製法および用途 Pending JPH0762087A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0745905A1 (en) * 1995-03-29 1996-12-04 Eastman Kodak Company Odor reduction in toner polymers
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JPWO2006121007A1 (ja) * 2005-05-09 2008-12-18 独立行政法人科学技術振興機構 分解性高分子およびその製造方法
KR20230013134A (ko) * 2020-05-21 2023-01-26 차이나 페트로리움 앤드 케미컬 코포레이션 액상 부틸 벤젠 폴리머, 이의 제조 방법 및 응용, 조성물, 폴리머 코팅, 접착제 및 가교제

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