JPH0762153B2 - 酵素含有洗浄剤組成物 - Google Patents
酵素含有洗浄剤組成物Info
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- JPH0762153B2 JPH0762153B2 JP24678586A JP24678586A JPH0762153B2 JP H0762153 B2 JPH0762153 B2 JP H0762153B2 JP 24678586 A JP24678586 A JP 24678586A JP 24678586 A JP24678586 A JP 24678586A JP H0762153 B2 JPH0762153 B2 JP H0762153B2
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Description
技術分野 本発明は、優れた洗浄力を有する酵素を含有する洗浄剤
組成物に関する。 従来技術 従来、衣類の汚れに対する洗浄力をより向上させた洗浄
剤組成物を得るために、アミラーゼ、プロテアーゼ、セ
ルラーゼなどの酵素を配合することがよく知られている
(特公昭47-45802号公報、同48-30646号、特開昭47-373
3号公報、同52-128904号公報、同53-56204号公報、同56
-129298号公報)。その中でも特にバチルス属(Bacillu
s)から生産されるアルカリプロテアーゼが一般に使用
されており、ノボ・インダストリー社の「アルカラー
ゼ」(Alcalase)、「エスペラーゼ」(Esperase)、
「サビナーゼ」(Savinase)、ギスト・ブロカーズ社の
「マキサターゼ」(Maxatase)、ナガセ生化学工業
(株)の「ビオプラーゼ」等の商品名で市販されてい
る。 しかながら、これらの酵素を配合した洗浄剤組成物は、
酵素による洗浄力向上効果はある程度あるものの、いま
だ不十分であり、よりいっそうの洗浄力向上効果を発揮
する酵素含有洗浄剤組成物の開発がまたれていた。 発明の目的 本発明は、洗浄力向上効果に優れた酵素含有洗浄剤組成
物を提供するものである。 発明の構成 本発明の酵素含有洗浄剤組成物は、バチルス・エスピー
(Bacillus sp.)Y株(微工研条寄第1029号)から生産
されるアルカリプロテアーゼと、該アルカリプロテアー
ゼ以外の他種の酵素とを含有することを特徴とする。 以下、本発明についてさらに詳細に説明する。 本発明で用いられるアルカリプロテアーゼは新規な酵素
であり、広く自然界よりアルカリプロテアーゼ産生菌を
検索した結果見い出された、バチルス属(Bacillus)に
属する1菌種、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)Y
株から産生されたものである。 バチルス・エスピーY株は、微工研条寄第1029号(FERM
BP-1029)として工業技術院微生物工業技術研究所に寄
託されている。また、バチルス・エスピーY株について
は、特願昭60-123021号として既に出願された出願明細
書に記載されている。 以下にその箘学的詳細を説明する。 なお、箘学的性質および分類方法は、Bergey′s Manual
of Determinative Bacteriology第8版(1974)、R.E.
Gordenの検索表(1972)に準じて行なった。pH10の培地
は、炭酸ナトリウム1%を加えて調製した。温度および
pHに関する成育最適範囲の測定は、温度勾配バイオフォ
トレコーダーで行なった。 A.形態的性質 肉汁寒天培地上で35℃にて2日間培養したとき、以下の
形態的特徴が観察される。 1)細胞の形および大きさ: 桿菌、0.4-0.5μm×1.7-1.9μm。 2)多形性:なし。 3)運動性:周鞭毛を有し運動性あり。 4)胞子:胞子を形成し、形成途上で細胞は先端近くか
ら膨張する。成熱した胞子はレモン型であり、大きさ
は、0.7-0.9μm×1.0〜1.2μm。 5)グラム染色性:陽性。 6)抗酸性:陰性。 B.培養的性質 1)肉汁寒天平板培養: pH7.0にて生育して、円形、偏平状、全縁のコロニーを
形成する。該コロニーの表面は滑らかで光沢有り、該周
辺部は淡褐色、該中心部は半透明の淡褐色。 pH10.0にて生育して、円形、偏平状、全縁のコロニーを
形成する。該コロニーの表面は滑らかで光沢有り、クリ
ーム色。 2)肉汁寒天斜面培養: pH7.0およびpH10.0にて拡帯状に生育し、光沢のあるク
リーム色ないし淡褐色のコロニーを形成する。赤褐色の
色素を僅かに生成する。 3)肉汁液体培養: pH7.0にて生育するが、菌膜は形成しない。 pH10.0にて生育が良好で、菌膜は形成しない。 4)肉汁ゼラチン穿刺培養: pH7.0にて僅かに液化する。 pH10.0にて液化する。 5)リトマス・ミルク pH7.0にて生育が非常に悪い。 pH10.0にて生育する。 ミルクの凝固は見られない。培地がアルカリ性のため、
リトマスの変色は不明。 C.生理的性質 1)硝酸塩の還元:陽性。 2)脱窒反応:陰性。 3)MRテスト:陰性。 4)VRテスト:陰性。 5)インドールの生成:陰性。 6)硫化水素の生成:陰性。 7)デンプンの加水分解:陽性。 8)クエン酸の利用:Koserの培地では利用しない。Chri
stensenの培地では僅かに利用する。 9)無機窒素源の利用:硝酸塩は利用しない。アンモニ
ウム塩は利用しない。 10)色素の生成:水溶性の赤褐色の色素を菌体組成物と
に生産する。 11)ウレアーゼ:陽性。 12)オキシダーゼ:陽性。 13)カタラーゼ:陽性。 14)生育の温度範囲:33ないし35℃付近(20ないし47
℃)が良好。 15)生育のpH範囲:10.0付近(60ないし12.0)が良好。 16)酸素に対する態度:好気性下でも嫌気性下でも生育
する。 17)O−Fテスト:陰性。 18)糖類から酸およびガスの生成:D−グリコース、D−
マンノース、D−フラクトース、麦芽糖、ショ糖、トレ
ハロース、D−マンニット、デンプンから酸を生成する
が、ガスは生成しない。L−アラビノース、D−キシロ
ース、D−ガラクトース、乳糖、イノシット、グリセリ
ンからは酸もガスも生成しない。 D.その他の性質 1)塩化ナトリウムに対する耐性:10%NaCl下で生育す
る。 以上の性質を総括すると、まず、本菌株は、カラターゼ
陽性、通性好気性で耐熱胞子を有するグラム陽性の桿菌
であることにより、バチルス属の細菌である。 本菌株が、バチルス・アルカロフィルスに属すると思わ
れるため、理研、堀越らのバチルス・アルカロフィルス
No.221(ATCC 21522)、No.58(特公昭48-2792号、50-1
6435号参照)、およびNo.D−6(特公昭56-4236参照)
と菌学的性質を比較した。本菌株とバチルス・アルカロ
フィルスNo.21、No.58、No.D−6とは、アルカリ性の培
地(pH10)で良く生育する点で一致するが、無機窒素源
の利用に関して、本菌株が、硝酸塩およびアンモニウム
塩を利用できないのに対して、上記公知の菌株らは、利
用できる。また、生育pHの範囲において、本菌株がpH6
からpH12であるのに対して、No.221は、pH7からpH11で
あり、No.58、No.D−6は、pH7.5からpH11であり、上記
公知の菌株は、pH7.0以下では生育できない点で異な
る。生育温度の範囲においても、本菌株が20℃から47℃
であり、最適温度範囲が33℃から35℃であるのに対し
て、No.221は55℃、No.58は45℃まで生育でき、最適温
度が37℃から40℃であり、No.D−6も最適温度が35℃か
ら40℃と高く、本菌株と異なる。また、本菌株と、糖類
からの酸の生成をNo.D−6と比較すると、本菌株がL−
アラビノース、D−キシロース、D−ガラクトース、グ
リセリンから酸を生成しないのに対して、No.D−6は生
成する。更に、本菌株は、10%食塩下でも成育し、上記
公知の菌株とは区別される。 このように本菌株は公知のバチルス・アルカロフィルス
の菌株とは異なるが、上述の菌学的性質からバチルス・
アリカロフィルス類緑菌と判断することが妥当である。 バチルス・エスピー(Bacillus sp.)Y株を培養して得
られるアルカリプロテアーゼは、Ya酵素とYb酵素との2
種類であり、それぞれ特願昭60-123022号および特願昭6
0-286944号に記載されている。 バチルス・エスピーY株の培養は、例えば次のようにし
て行なうことができる。まず、可溶性デンプン2%、硫
酸マグネシウム0.02%を含む液体培地と、乾燥酵母1
%、リン酸水素カリウム0.1%を含む液体培地とを、そ
れぞれ121℃にて20分間別々に滅菌した後、各20mlを500
mlの坂口フラスコに分注し、更に滅菌済みの炭酸ナトリ
ウムを終濃度1%となるように該フラスコに加え、50ml
の培養液を調製する。該培養液にバチルス・エスピー
(Bacillus sp.)Y株を接種し、該培養液を30℃で15時
間培養し、種培養液を調製する。該種培養液100mlを同
じ組成の培地3.5lの入った酵素タンクに加え、該タンク
に30℃で毎分3.5lの空気を送りながら70時間通気撹拌培
養して微生物液を得る。 Ya酵素とYb酵素との分離・製造法は第1図に示した通り
である。まず、微生物培養液を、10000rpmで5分間遠心
分離し上清を得た。次に上清液を70%飽和の硫安塩析に
かけた。更に得られた沈殿物を20mMトリス−塩酸緩衝液
(Caイオン2mM添加、pH7.2)に溶解し、同緩衝液に対し
て透析し、Y粗酵素(以下、単にY酵素と称す)を得
た。続いてY酵素溶液を、ジエチルアミノエチル(DEA
E)‐53セルロースのアニオン交換クロマトグラフィー
にかけ10mMホウ酸緩衝液(pH9.3)で溶出させ、非吸着
画分を得た。さらに続いて該非吸着画分を、再び70%飽
和の硫安塩析にかけた。得られた沈殿物を再び20mMトリ
ス−塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、pH7.2)に溶解し、
同緩衝液に対して透析した。更にまた該溶液を、トロパ
ールHW-55のゲル過クロマトグラフィーにかけ、20mM
トリスー塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、pH7.2)で溶出
させ、活性のある画分を集めた。さらに該画分を70%飽
和の硫安塩析にかけ、得られた沈殿物を20mMトリス−塩
酸緩衝液(Caイオン2mM添加、pH7.2)に対して透析し
た。最後に変性蛋白質を除去するために、透析後の活性
画分をミリポアフィスターで過し、精製Ya酵素(以
下、単にYa酵素と称す)を得た。 一方、得られたY酵素溶液をジエチルアミノエチル(DE
AE)‐53セルロースのアニオン交換クロマトグラフィー
にかけ20mMトリス−塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、pH
7.2)で非吸着画分としてYa酵素を溶出あせた後、0〜
0.5M塩化ナトリウムを含む同緩衝液を用い、直線濃度勾
配で溶出し、Yb酵素の粗画分を得た。該クロマトグラフ
ィーの溶出曲線を第2図に示す。さらに続いて該Yb粗画
分を、再び70%飽和の硫安塩析にかけた。得られた沈殿
物を50mMリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、同緩衝液に
対して透析した。さらに該溶液をヘモグロビン−アガロ
ース、アフィニティーカラムクロマトグラフィーにか
け、50mMリン酸緩衝液(pH7.0)で溶出させ、活性のあ
る画分を集めた。さらに該画分を70%飽和の硫安塩析に
かけ、得られた沈殿物を20mMトリス−塩案緩衝液(Caイ
オン2mM添加、pH7.2)に溶解し、同緩衝液に対して透析
した。さらに該溶液をトロパールHW-55のゲル過クロ
マトグラフィーにかけ、20mMトリス−塩酸緩衝液(Caイ
オン2mM添加、pH7.2)で溶出させ、活性のある画分を集
めた。さらに該画分を70%飽和の硫安塩析にかけ、得ら
れた沈殿物を20mMトリス−塩酸緩衝液(Caイオン2mM添
加、pH7.2)に溶解し、同緩衝液に対して透析し、精製Y
b酵素(以下、単にYb酵素と称す)を得た。 精製済みのYa酵素およびYb酵素を試料としたゲル過ク
ロマトグラフィーの溶出曲線を、それぞれ第12図および
第13図に示す。樹脂としてトヨパールHW-55を用い、溶
出液として20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.2,Caイオン2mM
を含む)を用い、展開を上昇法により実施した。また、
精製済みのYa酵素を試料とした高速液体クロマトグラフ
ィーの溶出曲線を第14図に示す。機種はウオーターズWI
SP-710Bを用い、I-125カラムを2本直列させ、50mMリン
酸緩衝液で溶出させた。以上から明らかなように、Ya酵
素およびYb酵素は完全に精製された。 すなわち、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)Y株を
培養することによって得られるアルカリプロテアーゼで
あるY酵素は、はYa酵素とYb酵素との混合物であり、そ
の比率はYa酵素/Yb酵素=90/10〜50/50である。 次に前述した方法に従って得られたYa酵素、Yb酵素およ
びY酵素について説明する。 〔1〕基質特異性 Ya酵素およびYb酵素の作用は、蛋白質の加水分解であ
る。その酵素の基質特異性を第1表に示す。また、バチ
ルス・エスピー(Bacillus sp.)Y株より同時に生産さ
れるYa酵素およびYb酵素との混合物の基質特異性も同様
に評価し、比較した。 A酵素[バチルス・リケニフォルミス(Bacillus Liche
niformis)より単離されたアルカリプロテアーゼ(商品
名アルカラーゼ、ノボ社)の活性を100としたときの相
対分解率を次の条件で測定した。 条件:温度 35℃ pH 10.5(50mMホウ酸緩衝液) 反応時間 60分 基質温度 1%ただしヘモグロビンは0.4% 酵素使用量 100APU/mlただし卵白は500APU/ml 蛋白質分解率すなわち活性の測定は、アンソン−萩原の
変法に従った。反応後過した反応溶液の吸光度を275n
mにて測定した。1分間にチロシン1μgを遊離させる
酵素活性を1アルカリプロテアーゼ単位(APU)とし
た。 この表から、Ya酵素はケラチンに対して特異性が強く、
Yb酵素は卵白に対する特異性が強く、不溶性蛋白質であ
るケラチンに対しては弱いことが分かる。また、Ya酵素
とYb酵素の混合物であるY酵素は、公知のA酵素より広
範な基質に対して強く作用する特徴を有する。 〔2〕至適pHおよび安定pH領域 Ya酵素およびYb酵素の至適pHおよび安定pH領域のグラフ
図を第3図および4図に示す。用いた緩衝液は以下のと
おりである。 pH領域 緩衝液 3.5- 5.5 酢酸 4.5- 7.0 クエン酸 6.0- 8.0 リン酸 7.5- 9.0 トリス‐HCl 8.0- 9.0 ホウ酸‐HCl 9.0-10.5 グリシン−NaOH 9.5-11.0 ホウ酸−NaOH 11.0-12.0 リン酸−NaOH 12.0-13.0 KCl-NaOH 至適pHを調べるに当っては、カゼイン0.6%を含む20mM
の各緩衝液に各酵素を約400APU/mlとなるように加え、3
5℃で10分間反応させ活性を測定した。至適pHでの活性
を100とするときの各pHでの相対活性を求めた。安定pH
領域を調べるに当っては、20mMの各緩衝液に各酵素を約
400APU/mlとなるように加え、25℃で24時間インキュー
ベートした後、活性を測定した。インキューベータ前の
活性を100として各pHでの相対活性を求めた。第3図か
ら分かるように、Ya酵素の至適pHは10.0ないし12.5であ
り、安定pH領域は6.5ないし13.0である。第4図から分
かるように、Yb酵素の至適pHは9.0ないし10.0であり、
安定pH領域は6.5ないし12.0である。 〔3〕至適温度及び耐熱性 Ya酵素およびYb酵素の至適温度と耐熱性を第5図および
6図に示す。至適温度を調べるに当っては、基質として
0.6%のカゼインを含むpH10.5の緩衝液に各酵素を加
え、10分間各温度で反応させた。35℃での活性を100と
して各温度での相対活性を求めた。耐熱性は次のように
して調べた。50mMホウ酸−NaOH緩衝液(35℃でpH10.5)
に約400APU/mlの酵素を加え、各温度で10分間熱処理
し、氷冷した後、活性を測定した。第5図から分かるよ
うに、Ya酵素の至適温度は70℃であり、55℃の温度まで
活性が維持される。 第6図から分かるように、Yb酵素の至適温度は65ないし
70℃の範囲であり、50℃の温度まで100%活性が維持さ
れる。 〔4〕紫外線吸収スペクトル Ya酵素およびYb酵素の紫外吸収スペクトルを第7図およ
び第8図に示す。試料を50mMのトリスー塩酸緩衝液(pH
8.0)に溶かし、紫外線吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、Ya酵素は276nmの波長で極大吸収を示し、その波長
での吸光係数E1% 1cmは7.4と計算された。一方、Yb酵素
は278nmの波長で極大吸収を示し、その波長での吸光係
数▲1% 1cm▼は9.5と計算された。 〔5〕金属イオンの影響 金属イオンのYa酵素およびYb酵素の活性に与える影響を
調べた。その結果を第2表および第3表に示す。20mMホ
ウ酸−NaOH緩衝液(pH10.5)にYa酵素またはYb酵素を約
400APU/mlを加え、更に各種金属塩を1mMの濃度で添加
し、各所定の条件で処理後残存活性を測定した。数値は
0分の活性を100としてその相対活性で表す。 この第2表から、Ya酵素は硫酸銅、硝酸銀、塩化第2水
銀、塩化カドミウムの添加により活性は阻害されるが、
塩化カルシウムの添加では活性の熱に対する安定性が増
すことが分かる。 また、第3表から、Yb酵素は硫酸銅、硝酸銀、塩化第2
水銀の添加により、活性が阻止されることが分かる。 バチルス属に属する菌の生産するアルカリプロテアーゼ
は、一般にCa2+によって熱安定性を増すことから、Ca2+
の効果をみるため、5mMのCa2+を含む50mMホウ酸−NaOH
緩衝液(35℃でpH10.5)に約400APU/mlの酵素を加え、
各温度で10分間熱処理し、氷冷した後活性を測定して残
存活性を求めた。比較のため、Ca2+を加えない条件でも
同時に評価した。その結果を第4表に示す。数値は0分
の活性を100としてその相対活性で表す。 Caイオンの添加により、熱に対する安定性がYa酵素では
約5℃、Yb酵素では約10℃向上することが分かった。 〔6〕阻害剤の影響 Ya酵素およびYb酵素に対する各種の阻害剤の影響を調べ
た。条件および方法は以下の通りである。50mMトリス−
塩酸緩衝液(pH7.2)でYa酵素またはYb酵素を800APU/ml
になるよう調製した。各阻害剤を添加して、35℃で30分
間インキュベート後、残存活性を測定した。値は、阻害
剤無添加のものを100とした相対活性で示した。その結
果を第5表に示す。 この表から分かるように、Ya酵素およびYb酵素は、カゼ
インを基質とした場合、EDTA(エチレンジアミン四酢
酸)およびPCMB(p-クロロマーキュリー安息考酸)、ア
ンチパイン(Antipain)、キモスタチン(Chymostati
n)では活性が阻害されないが、DFP(ジイソプロピルフ
ルオロリン酸)およびPMSF(フェニルメタンスルフィニ
ルフルオリド)では活性が阻害されることより、活性中
心にセリンを有するプロテアーゼである。 〔7〕分子量 Ya酵素およびYb酵素の分子量をゲル過クロマトグラフ
ィーにより調べた。充填剤には、トヨパールHW-55を用
い、20mMトリス−塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、pH7.
2)を溶出液とした。標準蛋白に以下の蛋白(カッコ内
は分子量)を用いて検量線を作成した。蛋白アルブミン
(43,000)、サーモライシン(37,500)、ズブチリシン
(27,600)、キモトリプシノーゲン(25,700)、ミオグ
ロビン(17,200)、チトクロームC(11,700)を用い
た。検量線を第9図に示す。この方法により、Ya酵素の
分子量は21,000、Yb酵素の分子量は40,000と決定した。 〔8〕等電点 Ya酵素およびYb酵素の等電点を等電点電気泳動法により
調べた。カラム用担体には、ファルマライト3−10を用
いた。Ya酵素およびYb酵素の等電点電気泳動模様を第10
図および11図に示す。この方法によりYa酵素の等電点は
10.1、Yb酵素の等電点は5.1と決定した。
組成物に関する。 従来技術 従来、衣類の汚れに対する洗浄力をより向上させた洗浄
剤組成物を得るために、アミラーゼ、プロテアーゼ、セ
ルラーゼなどの酵素を配合することがよく知られている
(特公昭47-45802号公報、同48-30646号、特開昭47-373
3号公報、同52-128904号公報、同53-56204号公報、同56
-129298号公報)。その中でも特にバチルス属(Bacillu
s)から生産されるアルカリプロテアーゼが一般に使用
されており、ノボ・インダストリー社の「アルカラー
ゼ」(Alcalase)、「エスペラーゼ」(Esperase)、
「サビナーゼ」(Savinase)、ギスト・ブロカーズ社の
「マキサターゼ」(Maxatase)、ナガセ生化学工業
(株)の「ビオプラーゼ」等の商品名で市販されてい
る。 しかながら、これらの酵素を配合した洗浄剤組成物は、
酵素による洗浄力向上効果はある程度あるものの、いま
だ不十分であり、よりいっそうの洗浄力向上効果を発揮
する酵素含有洗浄剤組成物の開発がまたれていた。 発明の目的 本発明は、洗浄力向上効果に優れた酵素含有洗浄剤組成
物を提供するものである。 発明の構成 本発明の酵素含有洗浄剤組成物は、バチルス・エスピー
(Bacillus sp.)Y株(微工研条寄第1029号)から生産
されるアルカリプロテアーゼと、該アルカリプロテアー
ゼ以外の他種の酵素とを含有することを特徴とする。 以下、本発明についてさらに詳細に説明する。 本発明で用いられるアルカリプロテアーゼは新規な酵素
であり、広く自然界よりアルカリプロテアーゼ産生菌を
検索した結果見い出された、バチルス属(Bacillus)に
属する1菌種、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)Y
株から産生されたものである。 バチルス・エスピーY株は、微工研条寄第1029号(FERM
BP-1029)として工業技術院微生物工業技術研究所に寄
託されている。また、バチルス・エスピーY株について
は、特願昭60-123021号として既に出願された出願明細
書に記載されている。 以下にその箘学的詳細を説明する。 なお、箘学的性質および分類方法は、Bergey′s Manual
of Determinative Bacteriology第8版(1974)、R.E.
Gordenの検索表(1972)に準じて行なった。pH10の培地
は、炭酸ナトリウム1%を加えて調製した。温度および
pHに関する成育最適範囲の測定は、温度勾配バイオフォ
トレコーダーで行なった。 A.形態的性質 肉汁寒天培地上で35℃にて2日間培養したとき、以下の
形態的特徴が観察される。 1)細胞の形および大きさ: 桿菌、0.4-0.5μm×1.7-1.9μm。 2)多形性:なし。 3)運動性:周鞭毛を有し運動性あり。 4)胞子:胞子を形成し、形成途上で細胞は先端近くか
ら膨張する。成熱した胞子はレモン型であり、大きさ
は、0.7-0.9μm×1.0〜1.2μm。 5)グラム染色性:陽性。 6)抗酸性:陰性。 B.培養的性質 1)肉汁寒天平板培養: pH7.0にて生育して、円形、偏平状、全縁のコロニーを
形成する。該コロニーの表面は滑らかで光沢有り、該周
辺部は淡褐色、該中心部は半透明の淡褐色。 pH10.0にて生育して、円形、偏平状、全縁のコロニーを
形成する。該コロニーの表面は滑らかで光沢有り、クリ
ーム色。 2)肉汁寒天斜面培養: pH7.0およびpH10.0にて拡帯状に生育し、光沢のあるク
リーム色ないし淡褐色のコロニーを形成する。赤褐色の
色素を僅かに生成する。 3)肉汁液体培養: pH7.0にて生育するが、菌膜は形成しない。 pH10.0にて生育が良好で、菌膜は形成しない。 4)肉汁ゼラチン穿刺培養: pH7.0にて僅かに液化する。 pH10.0にて液化する。 5)リトマス・ミルク pH7.0にて生育が非常に悪い。 pH10.0にて生育する。 ミルクの凝固は見られない。培地がアルカリ性のため、
リトマスの変色は不明。 C.生理的性質 1)硝酸塩の還元:陽性。 2)脱窒反応:陰性。 3)MRテスト:陰性。 4)VRテスト:陰性。 5)インドールの生成:陰性。 6)硫化水素の生成:陰性。 7)デンプンの加水分解:陽性。 8)クエン酸の利用:Koserの培地では利用しない。Chri
stensenの培地では僅かに利用する。 9)無機窒素源の利用:硝酸塩は利用しない。アンモニ
ウム塩は利用しない。 10)色素の生成:水溶性の赤褐色の色素を菌体組成物と
に生産する。 11)ウレアーゼ:陽性。 12)オキシダーゼ:陽性。 13)カタラーゼ:陽性。 14)生育の温度範囲:33ないし35℃付近(20ないし47
℃)が良好。 15)生育のpH範囲:10.0付近(60ないし12.0)が良好。 16)酸素に対する態度:好気性下でも嫌気性下でも生育
する。 17)O−Fテスト:陰性。 18)糖類から酸およびガスの生成:D−グリコース、D−
マンノース、D−フラクトース、麦芽糖、ショ糖、トレ
ハロース、D−マンニット、デンプンから酸を生成する
が、ガスは生成しない。L−アラビノース、D−キシロ
ース、D−ガラクトース、乳糖、イノシット、グリセリ
ンからは酸もガスも生成しない。 D.その他の性質 1)塩化ナトリウムに対する耐性:10%NaCl下で生育す
る。 以上の性質を総括すると、まず、本菌株は、カラターゼ
陽性、通性好気性で耐熱胞子を有するグラム陽性の桿菌
であることにより、バチルス属の細菌である。 本菌株が、バチルス・アルカロフィルスに属すると思わ
れるため、理研、堀越らのバチルス・アルカロフィルス
No.221(ATCC 21522)、No.58(特公昭48-2792号、50-1
6435号参照)、およびNo.D−6(特公昭56-4236参照)
と菌学的性質を比較した。本菌株とバチルス・アルカロ
フィルスNo.21、No.58、No.D−6とは、アルカリ性の培
地(pH10)で良く生育する点で一致するが、無機窒素源
の利用に関して、本菌株が、硝酸塩およびアンモニウム
塩を利用できないのに対して、上記公知の菌株らは、利
用できる。また、生育pHの範囲において、本菌株がpH6
からpH12であるのに対して、No.221は、pH7からpH11で
あり、No.58、No.D−6は、pH7.5からpH11であり、上記
公知の菌株は、pH7.0以下では生育できない点で異な
る。生育温度の範囲においても、本菌株が20℃から47℃
であり、最適温度範囲が33℃から35℃であるのに対し
て、No.221は55℃、No.58は45℃まで生育でき、最適温
度が37℃から40℃であり、No.D−6も最適温度が35℃か
ら40℃と高く、本菌株と異なる。また、本菌株と、糖類
からの酸の生成をNo.D−6と比較すると、本菌株がL−
アラビノース、D−キシロース、D−ガラクトース、グ
リセリンから酸を生成しないのに対して、No.D−6は生
成する。更に、本菌株は、10%食塩下でも成育し、上記
公知の菌株とは区別される。 このように本菌株は公知のバチルス・アルカロフィルス
の菌株とは異なるが、上述の菌学的性質からバチルス・
アリカロフィルス類緑菌と判断することが妥当である。 バチルス・エスピー(Bacillus sp.)Y株を培養して得
られるアルカリプロテアーゼは、Ya酵素とYb酵素との2
種類であり、それぞれ特願昭60-123022号および特願昭6
0-286944号に記載されている。 バチルス・エスピーY株の培養は、例えば次のようにし
て行なうことができる。まず、可溶性デンプン2%、硫
酸マグネシウム0.02%を含む液体培地と、乾燥酵母1
%、リン酸水素カリウム0.1%を含む液体培地とを、そ
れぞれ121℃にて20分間別々に滅菌した後、各20mlを500
mlの坂口フラスコに分注し、更に滅菌済みの炭酸ナトリ
ウムを終濃度1%となるように該フラスコに加え、50ml
の培養液を調製する。該培養液にバチルス・エスピー
(Bacillus sp.)Y株を接種し、該培養液を30℃で15時
間培養し、種培養液を調製する。該種培養液100mlを同
じ組成の培地3.5lの入った酵素タンクに加え、該タンク
に30℃で毎分3.5lの空気を送りながら70時間通気撹拌培
養して微生物液を得る。 Ya酵素とYb酵素との分離・製造法は第1図に示した通り
である。まず、微生物培養液を、10000rpmで5分間遠心
分離し上清を得た。次に上清液を70%飽和の硫安塩析に
かけた。更に得られた沈殿物を20mMトリス−塩酸緩衝液
(Caイオン2mM添加、pH7.2)に溶解し、同緩衝液に対し
て透析し、Y粗酵素(以下、単にY酵素と称す)を得
た。続いてY酵素溶液を、ジエチルアミノエチル(DEA
E)‐53セルロースのアニオン交換クロマトグラフィー
にかけ10mMホウ酸緩衝液(pH9.3)で溶出させ、非吸着
画分を得た。さらに続いて該非吸着画分を、再び70%飽
和の硫安塩析にかけた。得られた沈殿物を再び20mMトリ
ス−塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、pH7.2)に溶解し、
同緩衝液に対して透析した。更にまた該溶液を、トロパ
ールHW-55のゲル過クロマトグラフィーにかけ、20mM
トリスー塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、pH7.2)で溶出
させ、活性のある画分を集めた。さらに該画分を70%飽
和の硫安塩析にかけ、得られた沈殿物を20mMトリス−塩
酸緩衝液(Caイオン2mM添加、pH7.2)に対して透析し
た。最後に変性蛋白質を除去するために、透析後の活性
画分をミリポアフィスターで過し、精製Ya酵素(以
下、単にYa酵素と称す)を得た。 一方、得られたY酵素溶液をジエチルアミノエチル(DE
AE)‐53セルロースのアニオン交換クロマトグラフィー
にかけ20mMトリス−塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、pH
7.2)で非吸着画分としてYa酵素を溶出あせた後、0〜
0.5M塩化ナトリウムを含む同緩衝液を用い、直線濃度勾
配で溶出し、Yb酵素の粗画分を得た。該クロマトグラフ
ィーの溶出曲線を第2図に示す。さらに続いて該Yb粗画
分を、再び70%飽和の硫安塩析にかけた。得られた沈殿
物を50mMリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、同緩衝液に
対して透析した。さらに該溶液をヘモグロビン−アガロ
ース、アフィニティーカラムクロマトグラフィーにか
け、50mMリン酸緩衝液(pH7.0)で溶出させ、活性のあ
る画分を集めた。さらに該画分を70%飽和の硫安塩析に
かけ、得られた沈殿物を20mMトリス−塩案緩衝液(Caイ
オン2mM添加、pH7.2)に溶解し、同緩衝液に対して透析
した。さらに該溶液をトロパールHW-55のゲル過クロ
マトグラフィーにかけ、20mMトリス−塩酸緩衝液(Caイ
オン2mM添加、pH7.2)で溶出させ、活性のある画分を集
めた。さらに該画分を70%飽和の硫安塩析にかけ、得ら
れた沈殿物を20mMトリス−塩酸緩衝液(Caイオン2mM添
加、pH7.2)に溶解し、同緩衝液に対して透析し、精製Y
b酵素(以下、単にYb酵素と称す)を得た。 精製済みのYa酵素およびYb酵素を試料としたゲル過ク
ロマトグラフィーの溶出曲線を、それぞれ第12図および
第13図に示す。樹脂としてトヨパールHW-55を用い、溶
出液として20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.2,Caイオン2mM
を含む)を用い、展開を上昇法により実施した。また、
精製済みのYa酵素を試料とした高速液体クロマトグラフ
ィーの溶出曲線を第14図に示す。機種はウオーターズWI
SP-710Bを用い、I-125カラムを2本直列させ、50mMリン
酸緩衝液で溶出させた。以上から明らかなように、Ya酵
素およびYb酵素は完全に精製された。 すなわち、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)Y株を
培養することによって得られるアルカリプロテアーゼで
あるY酵素は、はYa酵素とYb酵素との混合物であり、そ
の比率はYa酵素/Yb酵素=90/10〜50/50である。 次に前述した方法に従って得られたYa酵素、Yb酵素およ
びY酵素について説明する。 〔1〕基質特異性 Ya酵素およびYb酵素の作用は、蛋白質の加水分解であ
る。その酵素の基質特異性を第1表に示す。また、バチ
ルス・エスピー(Bacillus sp.)Y株より同時に生産さ
れるYa酵素およびYb酵素との混合物の基質特異性も同様
に評価し、比較した。 A酵素[バチルス・リケニフォルミス(Bacillus Liche
niformis)より単離されたアルカリプロテアーゼ(商品
名アルカラーゼ、ノボ社)の活性を100としたときの相
対分解率を次の条件で測定した。 条件:温度 35℃ pH 10.5(50mMホウ酸緩衝液) 反応時間 60分 基質温度 1%ただしヘモグロビンは0.4% 酵素使用量 100APU/mlただし卵白は500APU/ml 蛋白質分解率すなわち活性の測定は、アンソン−萩原の
変法に従った。反応後過した反応溶液の吸光度を275n
mにて測定した。1分間にチロシン1μgを遊離させる
酵素活性を1アルカリプロテアーゼ単位(APU)とし
た。 この表から、Ya酵素はケラチンに対して特異性が強く、
Yb酵素は卵白に対する特異性が強く、不溶性蛋白質であ
るケラチンに対しては弱いことが分かる。また、Ya酵素
とYb酵素の混合物であるY酵素は、公知のA酵素より広
範な基質に対して強く作用する特徴を有する。 〔2〕至適pHおよび安定pH領域 Ya酵素およびYb酵素の至適pHおよび安定pH領域のグラフ
図を第3図および4図に示す。用いた緩衝液は以下のと
おりである。 pH領域 緩衝液 3.5- 5.5 酢酸 4.5- 7.0 クエン酸 6.0- 8.0 リン酸 7.5- 9.0 トリス‐HCl 8.0- 9.0 ホウ酸‐HCl 9.0-10.5 グリシン−NaOH 9.5-11.0 ホウ酸−NaOH 11.0-12.0 リン酸−NaOH 12.0-13.0 KCl-NaOH 至適pHを調べるに当っては、カゼイン0.6%を含む20mM
の各緩衝液に各酵素を約400APU/mlとなるように加え、3
5℃で10分間反応させ活性を測定した。至適pHでの活性
を100とするときの各pHでの相対活性を求めた。安定pH
領域を調べるに当っては、20mMの各緩衝液に各酵素を約
400APU/mlとなるように加え、25℃で24時間インキュー
ベートした後、活性を測定した。インキューベータ前の
活性を100として各pHでの相対活性を求めた。第3図か
ら分かるように、Ya酵素の至適pHは10.0ないし12.5であ
り、安定pH領域は6.5ないし13.0である。第4図から分
かるように、Yb酵素の至適pHは9.0ないし10.0であり、
安定pH領域は6.5ないし12.0である。 〔3〕至適温度及び耐熱性 Ya酵素およびYb酵素の至適温度と耐熱性を第5図および
6図に示す。至適温度を調べるに当っては、基質として
0.6%のカゼインを含むpH10.5の緩衝液に各酵素を加
え、10分間各温度で反応させた。35℃での活性を100と
して各温度での相対活性を求めた。耐熱性は次のように
して調べた。50mMホウ酸−NaOH緩衝液(35℃でpH10.5)
に約400APU/mlの酵素を加え、各温度で10分間熱処理
し、氷冷した後、活性を測定した。第5図から分かるよ
うに、Ya酵素の至適温度は70℃であり、55℃の温度まで
活性が維持される。 第6図から分かるように、Yb酵素の至適温度は65ないし
70℃の範囲であり、50℃の温度まで100%活性が維持さ
れる。 〔4〕紫外線吸収スペクトル Ya酵素およびYb酵素の紫外吸収スペクトルを第7図およ
び第8図に示す。試料を50mMのトリスー塩酸緩衝液(pH
8.0)に溶かし、紫外線吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、Ya酵素は276nmの波長で極大吸収を示し、その波長
での吸光係数E1% 1cmは7.4と計算された。一方、Yb酵素
は278nmの波長で極大吸収を示し、その波長での吸光係
数▲1% 1cm▼は9.5と計算された。 〔5〕金属イオンの影響 金属イオンのYa酵素およびYb酵素の活性に与える影響を
調べた。その結果を第2表および第3表に示す。20mMホ
ウ酸−NaOH緩衝液(pH10.5)にYa酵素またはYb酵素を約
400APU/mlを加え、更に各種金属塩を1mMの濃度で添加
し、各所定の条件で処理後残存活性を測定した。数値は
0分の活性を100としてその相対活性で表す。 この第2表から、Ya酵素は硫酸銅、硝酸銀、塩化第2水
銀、塩化カドミウムの添加により活性は阻害されるが、
塩化カルシウムの添加では活性の熱に対する安定性が増
すことが分かる。 また、第3表から、Yb酵素は硫酸銅、硝酸銀、塩化第2
水銀の添加により、活性が阻止されることが分かる。 バチルス属に属する菌の生産するアルカリプロテアーゼ
は、一般にCa2+によって熱安定性を増すことから、Ca2+
の効果をみるため、5mMのCa2+を含む50mMホウ酸−NaOH
緩衝液(35℃でpH10.5)に約400APU/mlの酵素を加え、
各温度で10分間熱処理し、氷冷した後活性を測定して残
存活性を求めた。比較のため、Ca2+を加えない条件でも
同時に評価した。その結果を第4表に示す。数値は0分
の活性を100としてその相対活性で表す。 Caイオンの添加により、熱に対する安定性がYa酵素では
約5℃、Yb酵素では約10℃向上することが分かった。 〔6〕阻害剤の影響 Ya酵素およびYb酵素に対する各種の阻害剤の影響を調べ
た。条件および方法は以下の通りである。50mMトリス−
塩酸緩衝液(pH7.2)でYa酵素またはYb酵素を800APU/ml
になるよう調製した。各阻害剤を添加して、35℃で30分
間インキュベート後、残存活性を測定した。値は、阻害
剤無添加のものを100とした相対活性で示した。その結
果を第5表に示す。 この表から分かるように、Ya酵素およびYb酵素は、カゼ
インを基質とした場合、EDTA(エチレンジアミン四酢
酸)およびPCMB(p-クロロマーキュリー安息考酸)、ア
ンチパイン(Antipain)、キモスタチン(Chymostati
n)では活性が阻害されないが、DFP(ジイソプロピルフ
ルオロリン酸)およびPMSF(フェニルメタンスルフィニ
ルフルオリド)では活性が阻害されることより、活性中
心にセリンを有するプロテアーゼである。 〔7〕分子量 Ya酵素およびYb酵素の分子量をゲル過クロマトグラフ
ィーにより調べた。充填剤には、トヨパールHW-55を用
い、20mMトリス−塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、pH7.
2)を溶出液とした。標準蛋白に以下の蛋白(カッコ内
は分子量)を用いて検量線を作成した。蛋白アルブミン
(43,000)、サーモライシン(37,500)、ズブチリシン
(27,600)、キモトリプシノーゲン(25,700)、ミオグ
ロビン(17,200)、チトクロームC(11,700)を用い
た。検量線を第9図に示す。この方法により、Ya酵素の
分子量は21,000、Yb酵素の分子量は40,000と決定した。 〔8〕等電点 Ya酵素およびYb酵素の等電点を等電点電気泳動法により
調べた。カラム用担体には、ファルマライト3−10を用
いた。Ya酵素およびYb酵素の等電点電気泳動模様を第10
図および11図に示す。この方法によりYa酵素の等電点は
10.1、Yb酵素の等電点は5.1と決定した。
〔9〕アミノ酸組成 Ya酵素およびYb酵素のアミノ酸組成〔アミノ酸分析器JL
C-200A(日本電子)使用〕を調べた。なお、トリプトフ
ァンはアルカリ分解法、システィンは過蟻酸酸化法によ
り測定した。その組成を公知のプロテアーゼのものと比
較して第6表に示す。 その結果、他の酵素と比べてYa酵素はトリプトファン、
セリン、バリンなどYb酵素はトリプトファン、ヒスチジ
ン、アルギニン、アスパラギン酸、グリシン、アラニン
などのアミノ酸組成において顕著な相違が見られる。 〔10〕元素分析値 Ya酵素およびYb酵素の元素分析値を第7表に示す。 最後にまとめとして、Ya酵素およびYb酵素の各種性状を
A酵素、バチルス属の好アルカリ性細菌の生産する公知
のアルカリプロテアーゼのもと比較して後記の第8表に
示す。 他の類似した公知のアルカリプロテアーゼ(E−1,E−
2,API-21,No,221については第8表の注を参照)と比較
すると、至適pHはA酵素、E−1,E−2およびAPI-21が1
0〜11、No.221が11〜12であり、Ya酵素は10〜12.5と領
域が高pH側に広く、Yb酵素の至適pHは9〜10であり、Ya
酵素と他の公知のアルカリプロテアーゼに比べて低い。 次に、至適温度がYa酵素およびYb酵素が70℃付近にある
のに対して、A酵素、No.221は60℃、API-21は45〜50℃
と低く、E−1、E−2においては、75℃とYa酵素およ
びYb酵素より高く、この点においても異なる。 また、Ya酵素およびYb酵素は5mMCa2+イオン存在下で、
A酵素、No.221、API-21の酵素と同様に耐熱性が約5〜
10℃向上するが、バチルスNo.D−6株(第8表の注を参
照)の生産するE−1、E−2はCa2+イオンによる熱安
定性の増大が認められない点で異なる。 更に、Yb酵素の分子量が4万と公知のアルカリプロテア
ーゼに比べて大きく、等電点も5.1と低いことからも、
明らかに別種のものと言える。 以上のことから本酵素は従来知られているアルカリプロ
テアーゼのいずれとも異なる。よって本酵素を新規酵素
と判断することが妥当であり、アリカリプロテアーゼYa
およびYbと命名した。 本発明のアルカリプロアーゼ(Y酵素)の配合量は特に
限定されないが、好ましくは、洗浄剤組成物1kg当り50
〜10000APU、さらに好ましくは1000〜5000APUである。 本発明に用いられる上記アルカリプロテアーゼ以外の他
種の酵素としては、アミラーゼ、リパーゼ、プロテアー
ゼ、セルラーゼなどが挙げられるが、その中でもバチル
ス属(Bacillus)から生産されるアルカリプロテアーゼ
が好適であり、ノボインダストリー社の「アルカラー
ゼ」(Alcalase)、「エスペラーゼ」(Esperase)、
「サビナーゼ」(Savinase)、ギストブロカーズの「マ
クサターゼ」(Maxatase)、「マクサカール」(Maxaca
l)、ナガセ生化学工業の「ピオプラーゼ」等の商品名
で市販されている。 これらの酵素は1種または2種以上で洗浄剤組成物に配
合される。この配合量は特に限定されないが、好ましく
は0.05〜10wt%、さらに好ましくは0.1〜5wt%の範囲で
洗浄剤組成物に配合される。 本発明の洗浄剤組成物の中には、さらに必要に応じて任
意成分を配合することができる。任意成分としては、一
般に洗浄剤組成物に用いられる界面活性剤、ビルダー、
再汚染防止剤、漂白剤、酵素、蛍光増白剤、ハイドロト
ロープ、無機塩、香料などがあげられる。 界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン
性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤
または双性イオン界面活性剤などが用いられる。アニオ
ン性界面活性剤としては、通常のスルホネート系、サル
フェート系、ホスフェート系のアニオン性界面活性剤お
よび石鹸が使用される。スルホネート系アニオン性界面
活性剤としては、C8〜22の直鎖または分枝鎖のアルキル
ベンゼンスルホン酸塩、C8〜22の直鎖アルキルスルホン
酸塩、C8〜22の長鎖オレフィンスルホン酸塩などが挙げ
られる。また、サルフェート系アニオン性界面活性剤と
しては、C8〜22の直鎖または分枝鎖のアルキルないしア
ルケニル硫酸エステル塩、C8〜22のポリオキシエチレン
(EO=1〜7モル)直鎖または分枝鎖のアルキルない
しアルケニルエーテル硫酸エステル塩、C8〜22のポリオ
キシエチレン(EO=1〜7モル)直鎖または分枝鎖の
アルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩などが挙げら
れる。ここでEOは、エチレンオキシドの平均付加モル
数を示す。また、ホスフェート系アニオン性界面活性剤
としては、C8〜22のモノアルキル(またはアルケニ
ル)、ジアルキル(またはアルケニル)あるいはセスキ
リン酸塩、C8〜22のポリオキシエチレン(EO=1〜7
モル)モノアルキル(またはアルケニル)、ジアルキル
(またはアルケニル)あるいはセスキリン酸塩などが挙
げられる。石鹸としては、C8〜24の飽和または不飽和脂
肪酸塩が挙げられる。これらのアニオン性界面活性剤の
対イオンとしての陽イオンは、例えばナトリウム、カリ
ウム、マグネシウムなどのアルカリ金属またはアルカリ
土類金属イオン、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミ
ン、アンモニウムなどである。 ノニオン性界面活性剤としては、C8〜22のポリオキシエ
チレン(EO=1〜25モル)直鎖または分枝鎖のアルキ
ルまたはアルケニルエーテル、C8〜18のポリオキシエチ
レン(EO=1〜25モル)アルキルまたはアルケニルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンブロックコポリマーなどのオキシアルキレン付加化
合物、C8〜24の飽和または不飽和脂肪酸アルカノールア
ミドまたはそのアルキレンオキサイド付加物、C12〜14
の第三級アミンオキシドなどが挙げられる。 両性界面活性剤としては、ジメチルジアルキル
(C8〜18)アルキルカルボキシベタイン、ジアルキル
(C8〜18)アミノアルキレンカルボン酸塩、2−アルキ
ル−1−カルボキシ−1−ヒドロキシエチルイミダゾリ
ウムベタインなどが挙げられる。 カチオン性界面活性剤としては、下記の一般式(I)、
(II)、(III)で表されるものが挙げられる。 (式中のR1、R2、R3、R4の少なくとも1つはC12〜24の
アルキルまたはアルケニル基であり、その他はC1〜4の
アルキル基またはヒドロキシアルキル基あるいはベンジ
ル基を表わし、Xはハロゲンを表わす。) (式中のR5とR6はC12〜24のアルキル基またはアルケニ
ル基、R7はC1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキ
ル基あるいはベンジル基、R6はHまたはCH3、nは1〜
5の整数、Xはハロゲンを表わす。) (式中のR9とR10はC12〜24のアルキル基またはアルケニ
ル基、lおよびmは1〜20の整数、Xはハロゲンを表わ
す。) これらの界面活性剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、
2種以上組合せてもよく、その配合量は10〜50wt%が適
当であり、好ましくは20〜40wt%である。 ビルダーとしては、オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、ト
リポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリンル酸塩
等のリン酸塩;ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢
酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチ
レントリアミン五酢酸等のアミノカルボン酸またはこれ
らの塩;クエン酸、ジグリコール酸、リンゴ酸、シュウ
酸、酒石酸、コハク酸などの多価カルボン酸またはこれ
らの塩;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル
酸共重合体、ポリマレイン酸、ポリフマル酸、無水マレ
イン酸共重合体などの高分子電解質またはこれらの塩;
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、カル
ボキシメチルセルロースなどの非電解離高分子;一般式 (IV)で表わされる結晶性または無定形アルミノケイ酸
塩、炭酸塩などの無機塩;トリエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、モノエタノールアミンなどのアルカノ
ールアミンが挙げられる。 x(M2O又はM′O)・Al2O3・y(SiO2)・w(H2O)
…… (IV) (式中のMはアルカリ金属、M′はカルシウムと交換可
能なアルカリ土類金属、x、y、wは各成分のそれぞれ
のモル数を表わし、一般的には、xは0.7〜1.5yは1〜
3、wは任意の数である。) これらビルダーは1種または2種以上組合せて用いら
れ、洗浄剤組成物中に好ましくは1〜50wt%、さらに好
ましくは5〜30wt%配合させる。再汚染防止剤として
は、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコ
ール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンな
どが、蛍光増白剤としては、4,4′−ビス(2−スルホ
スチリル)−ビフェニル塩、4,4′−ビス(4−クロロ
−3−スルホスチリル)−ビフェニル塩、2−(スチル
フェニル)ナフトチアゾール誘導体、4,4′−ビス(ト
リアゾール−2−イル)スチルベン誘導体、ビス(トリ
アジニルアミノ)スチルベンジスルホン酸などが、ハイ
ドロトロープとしては低級アルコール、多価アルコー
ル、低級アリールスルホン酸またはその塩などが挙げら
れ、これらの各成分はいずれもそれぞれ単独で用いても
よいし、2種以上組合せてもよい。 発明の効果 本発明によれば、バチルス・エスピーY株から生産され
る新規なアルカリプロテアーゼとこれ以外の他種の酵素
とを併用して用いることにより、優れた洗浄力向上効果
が発揮され、従来知られていた酵素含有洗浄剤組成物に
比べて顕著に洗浄力が改良された極めて実用性の高い洗
浄剤組成物が実現できる。 次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
各実施例における評価は、以下の試験方法に従って行な
った。 ・洗浄力 US.Testing社のTerg-O-Tometerを洗浄装置として使用
し、これにタンパク質配合湿式人工汚垢布10枚とセバム
布、洗浄メリヤス布を入れ浴比30倍に合わせ、120r.p.m
で25℃10分間洗浄する。洗浄後は、所定の洗浄濃度のも
の900mlを用い、すすぎは900mlの水で3分間行なう。使
用水は3°DHのものを用いた。洗浄力は次式で算出す
る。 なお、本洗浄力試験法は、油化学30,432(1981)「新し
い人工汚垢に関する研究(第1報)」に準ずる。 実施例1 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナト
リウム塩(炭素数13、直鎖率50%、EO=3)20wt%、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(炭素数12〜13、
直鎖率80%、EO=15)15wt%を基準配合組成とし、こ
れに第9表に示すようにアルカノールアミン、パラトル
エンスルホン酸、酵素を含有させた各種液体洗浄剤組成
物を調製し、それぞれの組成物の洗浄力を評価し、その
結果を第9表に示した。 実施例2 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム10wt%、α
−オレフィンスルホン酸ナトリウム10wt%、ケイ酸ナト
リウム(SiO/Na2Oのモル比2)10wt%、炭酸ナトリウム
10wt%、ポリエチレングリコール(#6000)1wt%、牛
脂石鹸1wt%、ゼオライト(4A型)15wt%、水5wt%を基
準配合組成とし、第10表に示すように酵素を含有させた
粒状洗浄剤組成物を調製し、それぞれの組成物の洗浄力
の評価し、その結果を第10表に示した。
C-200A(日本電子)使用〕を調べた。なお、トリプトフ
ァンはアルカリ分解法、システィンは過蟻酸酸化法によ
り測定した。その組成を公知のプロテアーゼのものと比
較して第6表に示す。 その結果、他の酵素と比べてYa酵素はトリプトファン、
セリン、バリンなどYb酵素はトリプトファン、ヒスチジ
ン、アルギニン、アスパラギン酸、グリシン、アラニン
などのアミノ酸組成において顕著な相違が見られる。 〔10〕元素分析値 Ya酵素およびYb酵素の元素分析値を第7表に示す。 最後にまとめとして、Ya酵素およびYb酵素の各種性状を
A酵素、バチルス属の好アルカリ性細菌の生産する公知
のアルカリプロテアーゼのもと比較して後記の第8表に
示す。 他の類似した公知のアルカリプロテアーゼ(E−1,E−
2,API-21,No,221については第8表の注を参照)と比較
すると、至適pHはA酵素、E−1,E−2およびAPI-21が1
0〜11、No.221が11〜12であり、Ya酵素は10〜12.5と領
域が高pH側に広く、Yb酵素の至適pHは9〜10であり、Ya
酵素と他の公知のアルカリプロテアーゼに比べて低い。 次に、至適温度がYa酵素およびYb酵素が70℃付近にある
のに対して、A酵素、No.221は60℃、API-21は45〜50℃
と低く、E−1、E−2においては、75℃とYa酵素およ
びYb酵素より高く、この点においても異なる。 また、Ya酵素およびYb酵素は5mMCa2+イオン存在下で、
A酵素、No.221、API-21の酵素と同様に耐熱性が約5〜
10℃向上するが、バチルスNo.D−6株(第8表の注を参
照)の生産するE−1、E−2はCa2+イオンによる熱安
定性の増大が認められない点で異なる。 更に、Yb酵素の分子量が4万と公知のアルカリプロテア
ーゼに比べて大きく、等電点も5.1と低いことからも、
明らかに別種のものと言える。 以上のことから本酵素は従来知られているアルカリプロ
テアーゼのいずれとも異なる。よって本酵素を新規酵素
と判断することが妥当であり、アリカリプロテアーゼYa
およびYbと命名した。 本発明のアルカリプロアーゼ(Y酵素)の配合量は特に
限定されないが、好ましくは、洗浄剤組成物1kg当り50
〜10000APU、さらに好ましくは1000〜5000APUである。 本発明に用いられる上記アルカリプロテアーゼ以外の他
種の酵素としては、アミラーゼ、リパーゼ、プロテアー
ゼ、セルラーゼなどが挙げられるが、その中でもバチル
ス属(Bacillus)から生産されるアルカリプロテアーゼ
が好適であり、ノボインダストリー社の「アルカラー
ゼ」(Alcalase)、「エスペラーゼ」(Esperase)、
「サビナーゼ」(Savinase)、ギストブロカーズの「マ
クサターゼ」(Maxatase)、「マクサカール」(Maxaca
l)、ナガセ生化学工業の「ピオプラーゼ」等の商品名
で市販されている。 これらの酵素は1種または2種以上で洗浄剤組成物に配
合される。この配合量は特に限定されないが、好ましく
は0.05〜10wt%、さらに好ましくは0.1〜5wt%の範囲で
洗浄剤組成物に配合される。 本発明の洗浄剤組成物の中には、さらに必要に応じて任
意成分を配合することができる。任意成分としては、一
般に洗浄剤組成物に用いられる界面活性剤、ビルダー、
再汚染防止剤、漂白剤、酵素、蛍光増白剤、ハイドロト
ロープ、無機塩、香料などがあげられる。 界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン
性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤
または双性イオン界面活性剤などが用いられる。アニオ
ン性界面活性剤としては、通常のスルホネート系、サル
フェート系、ホスフェート系のアニオン性界面活性剤お
よび石鹸が使用される。スルホネート系アニオン性界面
活性剤としては、C8〜22の直鎖または分枝鎖のアルキル
ベンゼンスルホン酸塩、C8〜22の直鎖アルキルスルホン
酸塩、C8〜22の長鎖オレフィンスルホン酸塩などが挙げ
られる。また、サルフェート系アニオン性界面活性剤と
しては、C8〜22の直鎖または分枝鎖のアルキルないしア
ルケニル硫酸エステル塩、C8〜22のポリオキシエチレン
(EO=1〜7モル)直鎖または分枝鎖のアルキルない
しアルケニルエーテル硫酸エステル塩、C8〜22のポリオ
キシエチレン(EO=1〜7モル)直鎖または分枝鎖の
アルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩などが挙げら
れる。ここでEOは、エチレンオキシドの平均付加モル
数を示す。また、ホスフェート系アニオン性界面活性剤
としては、C8〜22のモノアルキル(またはアルケニ
ル)、ジアルキル(またはアルケニル)あるいはセスキ
リン酸塩、C8〜22のポリオキシエチレン(EO=1〜7
モル)モノアルキル(またはアルケニル)、ジアルキル
(またはアルケニル)あるいはセスキリン酸塩などが挙
げられる。石鹸としては、C8〜24の飽和または不飽和脂
肪酸塩が挙げられる。これらのアニオン性界面活性剤の
対イオンとしての陽イオンは、例えばナトリウム、カリ
ウム、マグネシウムなどのアルカリ金属またはアルカリ
土類金属イオン、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミ
ン、アンモニウムなどである。 ノニオン性界面活性剤としては、C8〜22のポリオキシエ
チレン(EO=1〜25モル)直鎖または分枝鎖のアルキ
ルまたはアルケニルエーテル、C8〜18のポリオキシエチ
レン(EO=1〜25モル)アルキルまたはアルケニルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンブロックコポリマーなどのオキシアルキレン付加化
合物、C8〜24の飽和または不飽和脂肪酸アルカノールア
ミドまたはそのアルキレンオキサイド付加物、C12〜14
の第三級アミンオキシドなどが挙げられる。 両性界面活性剤としては、ジメチルジアルキル
(C8〜18)アルキルカルボキシベタイン、ジアルキル
(C8〜18)アミノアルキレンカルボン酸塩、2−アルキ
ル−1−カルボキシ−1−ヒドロキシエチルイミダゾリ
ウムベタインなどが挙げられる。 カチオン性界面活性剤としては、下記の一般式(I)、
(II)、(III)で表されるものが挙げられる。 (式中のR1、R2、R3、R4の少なくとも1つはC12〜24の
アルキルまたはアルケニル基であり、その他はC1〜4の
アルキル基またはヒドロキシアルキル基あるいはベンジ
ル基を表わし、Xはハロゲンを表わす。) (式中のR5とR6はC12〜24のアルキル基またはアルケニ
ル基、R7はC1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキ
ル基あるいはベンジル基、R6はHまたはCH3、nは1〜
5の整数、Xはハロゲンを表わす。) (式中のR9とR10はC12〜24のアルキル基またはアルケニ
ル基、lおよびmは1〜20の整数、Xはハロゲンを表わ
す。) これらの界面活性剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、
2種以上組合せてもよく、その配合量は10〜50wt%が適
当であり、好ましくは20〜40wt%である。 ビルダーとしては、オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、ト
リポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリンル酸塩
等のリン酸塩;ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢
酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチ
レントリアミン五酢酸等のアミノカルボン酸またはこれ
らの塩;クエン酸、ジグリコール酸、リンゴ酸、シュウ
酸、酒石酸、コハク酸などの多価カルボン酸またはこれ
らの塩;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル
酸共重合体、ポリマレイン酸、ポリフマル酸、無水マレ
イン酸共重合体などの高分子電解質またはこれらの塩;
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、カル
ボキシメチルセルロースなどの非電解離高分子;一般式 (IV)で表わされる結晶性または無定形アルミノケイ酸
塩、炭酸塩などの無機塩;トリエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、モノエタノールアミンなどのアルカノ
ールアミンが挙げられる。 x(M2O又はM′O)・Al2O3・y(SiO2)・w(H2O)
…… (IV) (式中のMはアルカリ金属、M′はカルシウムと交換可
能なアルカリ土類金属、x、y、wは各成分のそれぞれ
のモル数を表わし、一般的には、xは0.7〜1.5yは1〜
3、wは任意の数である。) これらビルダーは1種または2種以上組合せて用いら
れ、洗浄剤組成物中に好ましくは1〜50wt%、さらに好
ましくは5〜30wt%配合させる。再汚染防止剤として
は、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコ
ール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンな
どが、蛍光増白剤としては、4,4′−ビス(2−スルホ
スチリル)−ビフェニル塩、4,4′−ビス(4−クロロ
−3−スルホスチリル)−ビフェニル塩、2−(スチル
フェニル)ナフトチアゾール誘導体、4,4′−ビス(ト
リアゾール−2−イル)スチルベン誘導体、ビス(トリ
アジニルアミノ)スチルベンジスルホン酸などが、ハイ
ドロトロープとしては低級アルコール、多価アルコー
ル、低級アリールスルホン酸またはその塩などが挙げら
れ、これらの各成分はいずれもそれぞれ単独で用いても
よいし、2種以上組合せてもよい。 発明の効果 本発明によれば、バチルス・エスピーY株から生産され
る新規なアルカリプロテアーゼとこれ以外の他種の酵素
とを併用して用いることにより、優れた洗浄力向上効果
が発揮され、従来知られていた酵素含有洗浄剤組成物に
比べて顕著に洗浄力が改良された極めて実用性の高い洗
浄剤組成物が実現できる。 次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
各実施例における評価は、以下の試験方法に従って行な
った。 ・洗浄力 US.Testing社のTerg-O-Tometerを洗浄装置として使用
し、これにタンパク質配合湿式人工汚垢布10枚とセバム
布、洗浄メリヤス布を入れ浴比30倍に合わせ、120r.p.m
で25℃10分間洗浄する。洗浄後は、所定の洗浄濃度のも
の900mlを用い、すすぎは900mlの水で3分間行なう。使
用水は3°DHのものを用いた。洗浄力は次式で算出す
る。 なお、本洗浄力試験法は、油化学30,432(1981)「新し
い人工汚垢に関する研究(第1報)」に準ずる。 実施例1 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナト
リウム塩(炭素数13、直鎖率50%、EO=3)20wt%、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(炭素数12〜13、
直鎖率80%、EO=15)15wt%を基準配合組成とし、こ
れに第9表に示すようにアルカノールアミン、パラトル
エンスルホン酸、酵素を含有させた各種液体洗浄剤組成
物を調製し、それぞれの組成物の洗浄力を評価し、その
結果を第9表に示した。 実施例2 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム10wt%、α
−オレフィンスルホン酸ナトリウム10wt%、ケイ酸ナト
リウム(SiO/Na2Oのモル比2)10wt%、炭酸ナトリウム
10wt%、ポリエチレングリコール(#6000)1wt%、牛
脂石鹸1wt%、ゼオライト(4A型)15wt%、水5wt%を基
準配合組成とし、第10表に示すように酵素を含有させた
粒状洗浄剤組成物を調製し、それぞれの組成物の洗浄力
の評価し、その結果を第10表に示した。
第1図はYa酵素およびYb酵素の精製段階を示すフローシ
ートである。 第2図はY酵素のDEAE-53セルロースのアニオン交換ク
ロマトグラフィーにかけた際の溶出曲線を示すグラフで
ある。 第3図はYa酵素の至適pHおよび安定pH領域を、第4図は
Yb酵素の至適pHおよび安定pH領域を示すグラフである。 第5図はYa酵素の至適温度および耐熱性を、第6図はYb
酵素の至適温度および耐熱性を示すグラフである。 第7図はYa酵素の紫外線吸収スペクトル曲線を、第8図
はYb酵素の紫外線吸収スペクトル曲線を示すグラフであ
る。 第9図はYa酵素およびYb酵素の分子量決定の際の検量線
を示すグラフである。 第10図はYa酵素の、第11図はYb酵素のそれぞれ等電点電
気泳動模様を示すグラフである。 第12図はYa酵素の、第13図はYb酵素のそれぞれゲル過
クロマトグラフィー溶出曲線を示すグラフである。 第14図はYa酵素の高速液体クロマトグラフィー溶出曲線
を示すグラフである。
ートである。 第2図はY酵素のDEAE-53セルロースのアニオン交換ク
ロマトグラフィーにかけた際の溶出曲線を示すグラフで
ある。 第3図はYa酵素の至適pHおよび安定pH領域を、第4図は
Yb酵素の至適pHおよび安定pH領域を示すグラフである。 第5図はYa酵素の至適温度および耐熱性を、第6図はYb
酵素の至適温度および耐熱性を示すグラフである。 第7図はYa酵素の紫外線吸収スペクトル曲線を、第8図
はYb酵素の紫外線吸収スペクトル曲線を示すグラフであ
る。 第9図はYa酵素およびYb酵素の分子量決定の際の検量線
を示すグラフである。 第10図はYa酵素の、第11図はYb酵素のそれぞれ等電点電
気泳動模様を示すグラフである。 第12図はYa酵素の、第13図はYb酵素のそれぞれゲル過
クロマトグラフィー溶出曲線を示すグラフである。 第14図はYa酵素の高速液体クロマトグラフィー溶出曲線
を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】バチルス・エスピー(Bacillus sp.)Y株
(微工研条寄第1029号)から生産されるアルカリプロテ
アーゼと他種の酵素とを含有することを特徴とする酵素
含有洗浄剤組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24678586A JPH0762153B2 (ja) | 1986-10-17 | 1986-10-17 | 酵素含有洗浄剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24678586A JPH0762153B2 (ja) | 1986-10-17 | 1986-10-17 | 酵素含有洗浄剤組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63101494A JPS63101494A (ja) | 1988-05-06 |
| JPH0762153B2 true JPH0762153B2 (ja) | 1995-07-05 |
Family
ID=17153632
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24678586A Expired - Lifetime JPH0762153B2 (ja) | 1986-10-17 | 1986-10-17 | 酵素含有洗浄剤組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0762153B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FI946186A0 (fi) * | 1992-07-02 | 1994-12-30 | Novo Nordisk As | Alkalofiilinen Bacillus sp. AC13 ja siitä saatava proteaasi, ksylanaasi, sellulaasi |
-
1986
- 1986-10-17 JP JP24678586A patent/JPH0762153B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63101494A (ja) | 1988-05-06 |
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