JPH0762190B2 - 厚膜銅導体組成物 - Google Patents

厚膜銅導体組成物

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JPH0762190B2
JPH0762190B2 JP63277014A JP27701488A JPH0762190B2 JP H0762190 B2 JPH0762190 B2 JP H0762190B2 JP 63277014 A JP63277014 A JP 63277014A JP 27701488 A JP27701488 A JP 27701488A JP H0762190 B2 JPH0762190 B2 JP H0762190B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は厚膜銅導体組成物に関する。さらに詳しくは、
ホウ化物またはケイ化物の添加によりはんだ濡れ性が改
良された厚膜銅導体組成物に関する。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] 従来より、厚膜導体はハイブリッド回路をはじめとする
種々の電子部品構成材料として使用されている。一般に
導体としては、電気伝導性、はんだ濡れ性、耐はんだ溶
解性、基板に対する接着性などが要求されている。厚膜
導体組成物には導電性金属および無機バインダーが微粉
末状で有機媒体中に分散されて、さらに要すれば他の添
加剤と共に配合されており、これらの成分は求められる
前記諸特性に応じて選択使用されている。
銅を導電性金属として用いる厚膜導体は、当初、金、
銀、白金、パラジウムなどの高価な貴金属を導電性金属
とする厚膜導体のコストを低減させるという観点から導
入されてきたが、最近になって銅自身のもつ特性、とく
に高周波特性が着目され、種々の方法で各方面に適用さ
れている。たとえば、トレプトー(Treptow)の米国特
許第2,993,815号明細書には、5〜50重量%の銅または
酸化銅および1重量%の還元抵抗性ガラスフリットから
なり、500〜1050℃で2段階焼成して銅導体層を形成す
るプリント回路用導体組成物が開示されている。フリー
ドマン(Friedman)の米国特許第3,647,532号明細書に
は、酸化カドミウムを含むホウケイ酸鉛ガラスをバイン
ダーとする銅、ガラス組成物が開示されている。ボロン
(Bolon)らは、米国特許第3,988,647号明細書で無溶媒
の重合体バインダー中に表面の酸化物を除去した銅粒子
を分散させた導体組成物を開示している。また、ホフマ
ン(Hoffman)の米国特許第4,070,518号明細書には、と
くに誘電体上で使用する85〜97重量%の銅粉末と、3〜
15重量%のCd、Biを含まないアルミノホウ酸ガラスフリ
ットからなる導体組成物が記載されている。グリエル
(Grier)らは、米国特許第4,072,771号明細書におい
て、表面を予備酸化した銅粉とアルミノホウケイ酸鉛ガ
ラスからなり、酸化銅は固形分の1〜5重量%であり、
ガラスフリットは固形分の1〜10重量%である導体組成
物を開示している。
ミッチェル(Mitchell)の米国特許第4,172,919号明細
書には、銅86〜97重量%、酸化銅1〜7重量%、および
少なくとも75重量%の酸化ビスマスを含むガラスフリッ
ト1〜7重量%からなる導体組成物が開示されている。
プロバンス(Provance)の米国特許第4,322,316号明細
書には、ホウ素7〜27%、ガラスフリット0〜35%、残
部は酸化銅からなる導体組成物が開示されている。ま
た、米国特許第4,323,483号明細書においてレリック(R
ellick)は、銅、酸化銅、酸化鉛およびビスマス酸化物
からなり、ガラスフリットを必要としない導体組成物を
開示している。シウタ(Siuta)らの米国特許第4,521,3
29号明細書には、酸化物被覆を有する銅粉末と300〜700
℃の軟化点をもつ無機バインダーからなる導体組成物が
開示されている。さらに、ヨーロッパ特許第0068167号
明細書においてマコーミック(McCormick)らは、銅65
〜80%、酸化銅0〜6%、Biを含まない低軟化点ガラス
3〜8%からなる導体組成物を開示している。
前記のような銅導体を利用するばあい、酸化防止のため
に通常は1〜10ppmの酸素を含有するN2雰囲気で焼成さ
れる。しかしながら、焼成雰囲気であるN2に残留する微
量酸素により銅表面が漸次酸化され、はんだ濡れ性が劣
化すると言及されている。とくに、複数回の焼成を繰り
返すと、この特性劣化は顕著となってくる。従って、こ
の問題を回避するためには焼成時間を短縮し、かつきわ
めて純粋なN2雰囲気中で焼成するか、または焼成回数を
少なくする必要があるなど前述した銅導電体の適用範囲
には限界があった。
他方、複数回の焼成後も良好なはんだ濡れ性を確保する
という観点から米国特許第4,514,321号明細書および同
第4,540,604号明細書においてシウタは、0.2〜5重量%
の金属W、Mo、Re、それらの合金または混合物を含有す
る導体組成物を開示している。この方法は、銅の表面酸
化物および炉雰囲気中の微量の酸素と、W、MoまたはRe
とが反応することによって実質的に酸化物のない銅表面
をうることが目的である。しかしながら、使用する銅粉
末は酸化銅の被覆を有しており、この酸化銅被覆は当然
はんだ濡れ性を劣化させるはずであるから、焼成中にW
などの添加元素により還元される必要がある。従って、
還元剤として作用する部分が多くなると、これら添加元
素の他方の効果である雰囲気中の酸素捕集剤としての作
用は減少することになって満足する結果はえ難い。
金属ホウ化物の電気分野における利用が知られている。
たとえばドノフュー(Donohue)は米国特許第4,225,468
号明細書において非酸化性雰囲気下で焼成するLaB6とガ
ラスからなる抵抗組成物を開示している。またフランス
特許第781,400号明細書には、硼アルミン酸アルカリ土
類金属系ガラスフリットと金属六硼化物との混合物から
なる抵抗組成物が開示されている。しかしながら、これ
らの組成物は抵抗体として使用されるものであって、厚
膜導体中に銅と共に金属ホウ化物を使用してはんだ濡れ
性を改良することについてはまったく開示されていな
い。
また、金属ケイ化物は耐熱性および耐酸化性があるこ
と、さらに酸化物よりも電気伝導度が大きいため導電性
のある材料としての使用が可能であることなどの理由か
ら半導体関係のターゲットとして注目されている。しか
し銅導体組成物の従来技術において、金属ケイ化物の使
用に関する報告はない。
金属ケイ化物が電気分野で利用されている例としては、
次のようなものがある。すなわちオーウェン(Owen)の
米国特許第3,341,363号明細書には、Si、WO3、MoSi2、C
o、W、Mgおよびカオリンとガラス状物質からなる無機
バインダーの粉末を含む厚膜抵抗体組成物が開示されて
いる。また米国特許第1,559,523号明細書はホウケイ酸
ガラスフリットと金属ケイ化物からなる抵抗体組成物を
開示している。
しかしながら、以上のように電子回路において金属ケイ
化物は導体としてよりも抵抗体として使用されている。
従って、厚膜導体中に銅と共に金属ケイ化物を使用して
はんだ濡れ性を改良することについてはまったく開示さ
れていない。
本発明は、前記従来技術の欠点を解消し、はんだ濡れ性
の良好な導体膜を与える導体組成物を提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 銅導体膜のはんだ濡れ性劣化は、前述したような銅表面
の酸化に起因すると言及されているが、一方、焼成後の
銅の結晶粒粗大化すなわち銅導体膜の表面状態の相違に
よるはんだ濡れ性劣化も認められている。
はんだ濡れ性以外の特性、とくに接着強度を無視して無
機バインダーをまったく含まない銅粉末のみを通常使用
されているN2雰囲気下で複数回焼成しても、実用上問題
となるようなはんだ濡れ性の劣化は認められない。この
ばあい、特別な酸化防止処理は行なっていないので、銅
導体膜表面はある程度酸化されているであろうし、また
結晶粒が粗大化しているにもかかわらずである。従っ
て、はんだ濡れ性は添加されている無機バインダーと銅
粉の焼結状態にも大きく依存している。
優れた特性をもつ導体膜をうるには適切な温度域で無機
バインダー、典型的にはガラスが軟化し、金属粉を濡ら
し、かつ焼結を進めることが必須事項である。金属と酸
化物は相互溶解性がないので、溶融した無機バインダー
は金属粒子の形成する空隙および結晶粒界に存在してい
る。焼成が繰り返されたばあい、一般に使用される無機
バインダーでは、結晶粒粗大化を抑制することは困難で
ある。従って、この粒成長が生じるということは、焼結
体中の空隙量が減少することであり導体中に保有できな
い量の無機バインダーが導体表面に押し出され、はんだ
濡れ性が劣化してくると考えられる。
一方、厚膜導体としての諸特性をうるには緻密な焼結体
とすることが重要である。厚膜導体組成物のような金属
と無機バインダーの複合系においては、最初に無機バイ
ンダーが液体流動を生じ、この液相が固相粒子間のすき
まに流入すると同時に金属粒子が移動再配列することに
よって焼結体の密度が急上昇する。無機バインダー量が
少ないばあい、液相を介しての焼結が充分進行しないた
め1回の焼成では空隙は完全に満たされず緻密化は不充
分であり、この膜構造では、接着強度、耐はんだ性に劣
ることになる。したがって、一般に導体組成物は1回の
焼成で緻密な膜構造を形成するように適性なメタル/無
機バインダー比を選択している。複数回の焼成を行うと
焼結が過度に進み結晶粒の粗大化、すなわち粒界密度の
減少につながり、前述のとおりはんだ濡れ性が劣化す
る。従って、緻密な焼結体をうるために焼結を進行させ
るのは重要であるが、金属の焼結を抑制しその粒成長を
コントロールすることが必要である。
本発明者らは、かかる観点から種々検討を行なった結
果、金属ホウ化物および金属ケイ化物が結晶粒成長の抑
制に効果があり、これらを有機媒体中に分散された銅粉
末および無機バインダーを含有する導体組成物に配合す
ることによりはんだ濡れ性が著しく改善されることを見
出し、本発明を完成するに至った。
[作用および実施例] ホウ化物またはケイ化物の添加によるはんだ濡れ性の向
上は以下の理由によるものと考えられる。結晶粒界は、
結晶粒内に比して種々の格子欠陥を内蔵しているためエ
ネルギー準位が高い状態にある。従って、粒界が安定に
存在するには全粒界のエネルギーの減少、すなわち粒界
密度が減少すればよいのであるが、これは結晶粒の粗大
化に結びつく。一方、本発明によれば、ホウ化物または
ケイ化物を添加することにより、不純物元素が粒界に存
在し、その結果単位面積当りの粒界エネルギーが減少し
て結晶粒の粗大化が防止されるため、はんだ濡れ性が向
上されると考えられる。
焼結体の結晶粒の微細化法としては高温で安定な酸化物
を添加する方法が考えられる。しかし、通常の導電組成
物においては、無機バインダーとして酸化物が使用され
ているため、さらに高融点酸化物を添加しても、無機バ
インダーと反応したり溶解したりするため、少量の添加
では効果は期待できない。また多量に添加すると無機バ
インダーの軟化点または溶融温度が上昇するため緻密化
が不充分となり、その結果導電性、接着強度が低下す
る。
過剰焼結防止の観点から、銅よりも高融点の金属を添加
することも考えられる。しかしTi、Zr、Siは銅と合金を
作り融点を下げるため逆効果である。また、Vは融点を
あげる方向に作用するが効果をうるには多量の添加が必
要である。しかし、高融点金属ははんだ漏れ性が低いの
で多量の添加は逆に銅導体のはんだ漏れ性を劣化させ
る。さらに、W、Moのように銅とほとんど反応しない金
属のばあい、前述のように酸素と反応して易揮発性の酸
化物となるので効果はない。
以上のように、酸化物や金属を添加しても、銅と無機バ
インダーを含有する系においては、これら添加物は安定
に存在しえず、結晶粒の粗大化防止には役立たない。
本発明の厚膜銅導体組成物は、銅粉末、ガラスフリット
および有機ビヒクルを含み非酸化性雰囲気下で加熱焼成
される厚膜銅導体組成物であって、ホウ化物またはケイ
化物を含有することを特徴としている。ただし、多原子
価金属の低酸化物は含まない。
ホウ化物としては、ホウ化タングステン、ホウ化モリブ
デン、ホウ化チタン、ホウ化タンタル、ホウ化ニオブ、
ホウ化クロムおよびこれらの固溶体ならびにこれらの混
合物からなる群より選ばれたものを用いることができ
る。これらの金属ホウ化物は、外観も性質も金属と類似
しており高導電率を示し、また融点が高くかつ蒸気圧が
低いといった性質を有している。また、非酸化性雰囲気
中では2000℃以上でも使用可能である。
またケイ化物としては、ケイ化タングステン、ケイ化モ
リブデン、ケイ化チタン、ケイ化タンタル、ケイ化ニオ
ブ、ケイ化クロムおよびこれらの固溶体ならびにこれら
の混合物からなる群より選ばれたものを用いることがで
きる。金属ホウ化物およびケイ化物には種々の組成比の
ものが存在するが、いずれの組成比のものを使用しても
良好な結果がえられる。ケイ化物のばあい、ケイ素成分
の最も多い二ケイ化物がとくに好ましい。
ホウ化物の組成物中の含有量としては0.01〜1重量%が
好ましく、とくに0.05〜0.5重量%であるのが好まし
い。ホウ化物の添加が1%をこえると、銅−銅の界面よ
り銅−無機バインダーの界面が安定となって、接着強度
の劣化を生じるので好ましくない。
ケイ化物の組成物中の含有量としては、0.01〜3重量%
が好ましく、とくに0.05〜1重量%であるのが好まし
い。ケイ化物の添加が3%をこえると、上記と同様の理
由で接着強度の劣化を生じるので好ましくない。
ホウ化物は導体中において安定して存在しうる。ケイ化
物は融点が高く、耐酸化性がある。酸化抵抗が高いの
は、Cr、Ti、Nbのケイ化物のばあい表面に緻密な酸化膜
を形成しているからである。W、Moのケイ化物のばあ
い、これらの酸化物は蒸気圧が非常に高く、直ちに昇華
するが、あとに残ったSiO2が保護膜となって、それ以上
の昇華を防止する。従って、ケイ化物もまた導体中にお
いて安定して存在しえる。
金属ホウ化物や金属ケイ化物は、当然金属としての性質
を有すると同時に無機バインダーとの漏れ性も金属より
優り、銅と無機バインダーの緩衝剤的役割をはたすもの
と考えられる。すなわち、緩衝剤としてのホウ化物また
はケイ化物が、銅と無機バインダー間の界面に吸着され
ることによって、銅と無機バインダー間の粒界エネルギ
ーが減少するものと思われる。
本発明においては、従来より通常用いられている銅粉末
および無機バインダーとしてはガラスフリットを使用す
ることができる。
銅粉末の使用量は、組成物に対し通常70〜90重量%であ
る。
ガラスフリットの具体例としては、たとえばPbO・B
2O3、PbO・B2O3・SiO2、ZnO・B2O3・SiO2などのガラス
フリットがあげられる。ガラスフリットはZnO、CuO、Cu
2O、Bi2O3、TiO2、Al2O3などの、なかんづくZnO、TiO2
などの無機金属酸化物を成分として含んでいてもよい。
ガラスフリットは通常組成物に対して0.1〜10重量%の
量で用いられる。
導体組成物には、印刷またはコーティングに適したコン
システンシーやレオロジーを該組成物に付与するために
有機媒体(ビヒクル)が配合される。従来より用いられ
ているビヒクルが適用でき、ポリマーの3〜10重量%有
機溶媒溶液が通常用いられる。導体組成物中のビヒクル
の量は8〜20重量%程度が適当である。
本発明の組成物は、さらに必要に応じて他の添加物、た
とえば界面活性剤や酸化防止剤などを含有していてもよ
い。
銅導体は本発明の厚膜銅導体組成物から通常の方法で形
成される。すなわち、セラミック基板などの適当な基板
に通常プリント印刷によって組成物を塗布し、えられた
印刷パターンを乾燥する。
ついで乾燥したパターンを窒素ガスなどの非酸化性雰囲
気中で焼成し、有機媒体の蒸発、銅微粉末とガラスフリ
ットの焼結を行なわしめる。焼成は通常ピーク温度850
〜950℃で30分〜1時間程度行なう。
本発明の組成物からえられる銅導体はすぐれたはんだ濡
れ性、接着強度およびその他の性質を有しており、種々
の電気電子部品またはエレメントに適用することができ
る。たとえば、印刷焼成回路製造においては、セラミッ
クなどの基材上に本発明の導体組成物を所望のパターン
に塗布し、非酸化性雰囲気中で焼成して導体パターンを
形成し、ついで抵抗体組成物を所望のパターンに塗布し
非酸化性雰囲気中で焼成することにより厚膜抵抗体パタ
ーンを有する導体エレメントが形成される。
つぎに本発明を実施例および比較例に基づき説明する
が、本発明はもとよりかかる実施例にのみ限定されるも
のではない。
実施例1〜6 銅粉末(平均粒径1.2μm)、ガラス粉末(PbO・B2O3
合ガラス、軟化点390℃)、ホウ化物および有機バイン
ダー(1000cpsエチルセルロースの5%テルピネオール
溶液)を秤量し、第1表に示す割合で混練した。3本ロ
ールミルにて均一に分散してペースト状にした。えられ
たペーストを96%アルミナ基板上にスクリーン印刷し、
120℃で10分間乾燥させた。そののち前記基板をO2濃度5
ppmのN2雰囲気中で10分間焼成した。焼成温度は900℃で
あった。えられた導体について以下の方法ではんだ濡れ
性および接着性をテストした。テストの結果を第1表に
示す。
はんだ濡れ性 フラックス(タムラ化研(株)製XA−100)を付けたサ
ンプルを230±5℃のはんだ槽(はんだ:60%Sn−40%P
b)に5±0.5秒間浸漬して引きあげたときの導体パッド
(各パッドの寸法:2mm×2mm)のはんだ濡れ面積で評価
した。
接 着 性 フラックスを付けたサンプル230±5℃のはんだ槽に5
±0.5秒間浸漬し、ついで0.65φのスズメッキ銅線をは
んだゴテにて2mm×2mmの導体パッド上に付けた。はんだ
付された銅線を引張り試験機を用いて10mm/分の速度で
基板に対して垂直方向に引張り、基板から導体パッドが
剥離するときの強度を測定した。
実施例7〜8 第1表に示されるようにホウ化物(TiB2)の添加量を変
化させた以外は実施例1と同様にして導体を製造した。
えられた導体についてはんだ濡れ性および接着性をテス
トした。結果を第1表に示す。
実施例9〜14 銅粉末(平均粒径1.2μm)、ガラス粉末(PbO・B2O3
合ガラス、軟化点390℃)、ケイ化物および有機バイン
ダー(100cpsエチルセルロースの5%テルピネオール溶
液)を秤量し、第1表に示す割合で混練した。3本ロー
ルミルにて均一に分散してペースト状にした。えられた
ペーストを96%アルミナ基板上にスクリーン印刷し、12
0℃で10分間乾燥させた。そののち前記基板をO2濃度5pp
mのN2雰囲気中で10分間焼成した。焼成温度は900℃であ
った。えられた導体について実施例1と同様にしてはん
だ濡れ性および接着性をテストした。テストの結果を第
1表に示す。
実施例15〜16 第1表に示されるようにケイ化物(WSi2)の添加量を変
化させた以外は実施例9と同様にして導体を製造した。
えられた導体についてはんだ濡れ性および接着性をテス
トした。結果を第1表に示す。
比較例1〜11 第2表に示される組成からなる導体組成物から実施例1
と同様にして導体を製造した。比較例1の導体組成物は
銅のみでガラスは含んでおらず、比較例2の導体組成物
は銅とガラスだけからなっている。また比較例3〜7
は、金属元素を単独で添加したばあいであり、比較例8
および9はWとBおよびTiとBをモル比で1:1(比較例
8)または1:2(比較例9)となるように配合したもの
であり、また比較例10および11はそれぞれWとSiおよび
TiとSiをモル比で1:2となるように配合したものであ
る。
えられた導体について実施例と同様にしてはんだ濡れ性
および接着性をテストした。結果を第2表に示す。
第1表より、ホウ化物(実施例1〜8)またはケイ化物
(実施例9〜16)を添加した導体は、安定した接着性と
ともに良好なはんだ濡れ性を示すことがわかる。
一方、銅のみでガラスを含まない導体は、はんだ濡れ性
の劣化はほとんどなく、N2雰囲気中のO2の影響は受けて
いないものの、接着性は0に近かった(比較例1)。銅
とガラスのみからなる比較例2の導体は、焼成を繰り返
すとほとんどはんだ濡れ性がなくなった。
比較例3〜7の導体は金属元素を単独で添加したばあい
であり、融点を下げる方向のTiおよびSiは1回の焼成で
もはんだ濡れ性が劣化することがわかる。WおよびMoは
3回の焼成までははんだ濡れ性はあまり劣化しないが、
それ以上焼成を繰り返すとかなり劣化することがわか
る。このばあい接着性も著しく劣化した。なお、B単独
の添加(比較例6)は、はんだ濡れ性には効果はある
が、接着性は0に近くなった。
また、比較例8〜11の結果から、Wなどの金属をBまた
はSiと併用しても、満足するはんだ濡れ性、接着性を有
する導体はえられないことがわかる。
[発明の効果] 以上説明したとおり、本発明の導体組成物においては、
組成物中にホウ化物またはケイ化物が添加されており、
はんだ濡れ性の優れた導体をうることができるという効
果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜庭 正美 京都府長岡京市竹ノ台2 (72)発明者 光根 裕 大阪府大東市朋来2丁目24―902 (72)発明者 中谷 誠一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西村 勉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−131405(JP,A) 特開 昭62−243726(JP,A) 特開 昭63−79925(JP,A) 特開 昭63−76838(JP,A) 特開 昭62−158842(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非酸化性雰囲気下で加熱焼成される厚膜銅
    導体組成物であって、 銅粉末70〜90重量%、 ホウ化物0.01〜1重量%またはケイ化物0.01〜3重量
    %、 ガラスフリット0.1〜10重量%、および有機ビヒクル8
    〜20重量% を含有する(ただし、多原子価金属の低次酸化物を含有
    しない)ことを特徴とする厚膜銅導体組成物。
  2. 【請求項2】前記ホウ化物が、ホウ化タングステン、ホ
    ウ化モリブテン、ホウ化チタン、ホウ化タンタル、ホウ
    化ニオブ、ホウ化クロムおよびこれらの固溶体ならびに
    これらの混合物からなる群より選ばれている請求項1記
    載の厚膜銅導体組成物。
  3. 【請求項3】前記ケイ化物が、ケイ化タングステン、ケ
    イ化モリブテン、ケイ化チタン、ケイ化タンタル、ケイ
    化ニオブ、ケイ化クロムおよびこれらの固溶体ならびに
    これらの混合物からなる群より選ばれてなる請求項1記
    載の厚膜銅導体組成物。
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