JPH0762652B2 - けい光分析方法およびその装置 - Google Patents

けい光分析方法およびその装置

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JPH0762652B2
JPH0762652B2 JP61195420A JP19542086A JPH0762652B2 JP H0762652 B2 JPH0762652 B2 JP H0762652B2 JP 61195420 A JP61195420 A JP 61195420A JP 19542086 A JP19542086 A JP 19542086A JP H0762652 B2 JPH0762652 B2 JP H0762652B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液体試料のけい光分析方法およびその分析装
置に係り、特に、共存物質を含む液体試料中の微量な分
析物質の濃度をインラインで計測するのに好適なけい光
分析方法およびその装置に関する。
〔従来の技術〕
けい光分析法は微量物質の高感度分析法として広く利用
されている。この分析法は光を入出力に利用するため、
光学窓を通してin−situ分析が可能であり、また、光フ
アイバを用いて分析器本体と離れた個所の遠隔分析もで
きる利点を有する。
高感度であり、in−situ分析可能なことから、各種化学
プラント等のプロセスモニタとして利用できる。さら
に、遠隔分析可能なことから、分析個所に人間が近づけ
ない、又は分析器本体を設置できない場合でもプロセス
モニタできる利点を併せ持つている。これは光を入出力
に使つているための利点である。このため、核燃料再処
理工場における溶液中のインライン分析装置としての利
用の可能性が検討されている。(「フユエル サイクル
ズ フオー ジ 80'ズ」(Fuel Cycles for the 80's,
DOE CONF−800943))。
特に再処理においては、現在のバツチ運転から連続溶解
運転に移行して高稼動率化,低コスト化することが不可
欠の状態にあるが、その場合、プロセスモニタとしての
ウランやプルトニウム濃度インライン分析装置は必須の
技術である。中でも、共除染工程後のFP(核分裂生成
物)側の溶液など廃液側においては、保障措置の面から
も、インライン分析技術の確立が必要である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、核燃料再処理溶液のように多量の共存物質を含
む系においては、共存物質による励起光・けい光の吸収
・減衰や共存物質によるけい光消光が生じるためにけい
光の集光効率が低下し、分析感度を充分かせぐことがで
きない問題がある。また、共存物質濃度の変動は上述の
機構により分析精度の低下を招く。さらに、分析物質の
けい光が温度依存性を示す場合は、温度変動も分析精度
低下要因となる。
そのため、従来利用されているけい光分析装置、例え
ば、キヤンペンおよびベツクマンが「ミクロキミカ ア
クタ」(W.Campen and K.Bachman;Mikrochimica Acta,p
159−170,1979 II)に示したものをそのまま核燃料再処
理溶液のように共存物質を多量に含む系に適用しても高
感度かつ高精度なけい光分析を実施することは困難であ
つた。
本発明の目的は、共存物質を含む液体試料中の微量な分
析物質の濃度に対する検出感度を高めることができるけ
い光分析方法およびその装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、光の透過率の経時変化による影響
を減少できるけい光分析方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明の特徴は、冷却された希釈液
で希釈された液体試料に励起光を照射し、この照射によ
って前記液体試料中の分析すべき物質から放出されるけ
い光を分光し、分光されたけい光の強度を検出し、この
けい光の強度に基づいて前記分析すべき物質の濃度を求
めることにある。
上記他の目的を達成する本発明の特徴は、上記特徴によ
って検出されたけい光の強度と、前記液体試料中の溶媒
から放出されるラマン光の測定された強度との比に基づ
いて前記分析すべき物質の濃度を求めることにある。
〔作用〕
共存物質を含む液体試料を希釈液で希釈することによ
り、共存物質による励起光およびけい光の吸収・減衰を
減少させ、かつ共存物質によるけい光消光を抑制できる
ので、けい光収率を増加させることができる。また、希
釈液は冷却されていることにより、液体試料の温度が低
下してけい光の温度消光が抑制されるので、けい光収率
を更に増加させることができる。よって、共存物質を多
量に含む液体試料中の微量な分析物質の濃度に対する検
出感度を高めることができ、これに伴って検出精度を向
上できる。
更に、本発明の他の特徴は、上記の作用を生じると共
に、けい光の強度と液体試料中の溶媒から放出されるラ
マン光の強度との比に基づいて分析すべき物質の濃度を
求めることにより、光の透過率の経時変化による影響を
減少して、分析すべき物質の濃度に対する検出感度を高
めることができ、これに伴って検出精度を向上させるこ
とができる。
〔実施例〕
次に、本発明の一実施例を第1図と第2図により説明す
る。第1図は本実施例の立面図、第2図は側面図であ
る。まず、装置構成について述べる。
励起光源であるレーザ1、試料からのけい光を分光する
分光器2、分光された光を検出する光検出器3、及び光
検出強度から分析物質濃度を定量するデータ処理装置4
などの分析器本体は、分析室内に配置され、壁5により
分析箇所周辺の環境から隔離されている。分析箇所が核
燃料再処理プラントのように高放射線場である場合に
は、壁5は分析作業者及び分析器本体を保護する役目を
持つ。レーザ1及び分光器2は、それぞれ送光フアイバ
6及び受光フアイバ7と接続され、フアイバコネクタ8
を介して暗箱9と連結される。暗箱9の内部には、試料
10の入つた石英セル11がある。送光フアイバ6で伝送さ
れる励起光12は反射鏡13で反射され、石英セル11の石英
を透過して試料10中の分析物質を励起する。発生したけ
い光14は集光鏡15で受光フアイバ7の端面に集光され
る。フアイバ6,7の暗箱9側の端面近傍にはしやへい材1
6が配置され、迷光や、試料10が放射線を出す場合には
放射線をしやへいする。
次に第2図を説明する。暗箱9の中の石英セル11は、サ
ンプリング配管17によりプロセス配管18に接続してあ
る。暗箱9はバルブ19から交換できるようになつてい
る。サンプリングされたプロセス溶液は分取器20により
一定量取り込まれ、希釈水供給器21から希釈水導入配管
22を通つて導入される希釈水と混合して石英セル11部へ
送られる。この希釈水は希釈水供給器21に設けられた冷
却器24によって冷却される。ここで図中、太い白矢印は
プロセス溶液,細い白矢印はサンプリングされたプロセ
ス溶液,細い黒矢印は希釈水を表わしている。プロセス
溶液が放射線を出す場合には、フアイバ保護のため、プ
ロセス配管18にしやへい23を設置する。
次に分析手順を説明する。
まずサンプリング配管17からプロセス溶液を分取器20に
取り込む。分取器20では、流量計を用いてプロセス溶液
を一定量分取した後、同様に希釈水供給器21からの冷却
された希釈水を所定量分取し、これらの液体をそれぞれ
石英セル11内に導く、次に、希釈された試料10へレーザ
1から励起光12を照射し、発生したけい光14を分光・検
出し、データ処理して分析物質濃度を求める。分析終了
後は希釈水を洗浄水として用いて分取器20及びこれ以下
のサンプリング配管17,石英セル11内を洗浄し、次のサ
ンプリングに備える。
プロセス溶液が多量の共存物質を含まない場合は、上記
のように試料を希釈することは分析物質濃度を低下させ
るので、分析物質の自己吸収が問題となるような分析物
質濃度の高い場合を除けば分析上無意味である。しかし
ながら、例えば核燃料再処理溶液中のウランの分析のよ
うに、共存物質を多量に含み、そのため、試料の透明度
低下による励起光・けい光の吸収・減衰や、共存物質の
消光作用によるけい光収率の減少が生じる場合には、希
釈することによつて、かえつて高感度化を達成できる。
以下、その原理について説明する。
まず、第3図のように石英セル11の光路長をlとし、励
起光12がセル幅lの中央を通り、発生するけい光14を石
英セル11の側面から集光する体系を考えると、けい光強
度Ifは次式で与えられる。
ここで、 Ii:入射光強度 φf:分析物質のけい光収率 ε:分析物質の吸光係数 C:分析物質の濃度 μ:試料の吸光度 λ:波長 添字f,eはそれぞれけい光及び励起光を表わす。
したがつて、希釈前後におけるけい光強度をそれぞれI
f1,及びIf2とすると、これらの比Rは次 式のようになる。ここでkは希釈率を表わす。
ここで例えば、核燃料再処理溶液のようにμ2とし、
またk10とするとR0.5となる。すなわち、R<1
(又はR5/k)である。これは、励起光及びけい光の
共存物質による吸収・減衰が減少するためである。しか
しながら、この効果のみではむしろ感度低下である。希
釈の効果は吸収・減衰量の減少のほかに、消光機構の抑
制にも寄与する。すなわち、共存物質が存在すると、こ
れが励起された分析物質との相互作用により励起エネル
ギーをうばい去り、分析物質はけい光を発することな
く、基底状態に戻る。この消光機構は共存物質濃度に依
存するので、希釈によつて消光を抑え、けい光収率を増
すことができる。例えば、核燃料再処理溶液の場合、ウ
ランのけい光を消光する物質としては、腐食生成物であ
る鉄イオン等があり、鉄イオンについては、10倍の希釈
率で消光の抑制効果を3〜10倍近く向上できる。したが
つて、希釈すると、励起光・けい光の吸収・減衰を減少
し、かつけい光消光を抑制することによつて、けい光検
出効率を向上させ、分析の高感度化を達成できる。核燃
料再処理溶液を例にとれば、1.5〜5倍の高感度化にな
る。
さらに、希釈することにより、プロセス溶液の共存物質
濃度及び温度の変動を希釈率分の1(1/k)に抑えるこ
とができるので、測定誤差も減少し、分析の高精度化も
あわせて達成できる。
このような本実施例は、試料を希釈水で希釈してからけ
い光分析することにより、高感度化及び高精度化を達成
できる。さらに、この方法では石英セル部に存在する試
料濃度が希釈しない場合に比べて低いので、再処理溶液
のように、暗箱・石英セル部の交換の際、内部汚染を極
力低減したい場合にも、希釈しない場合に比べて利点を
持つことになる。また、付着クラツド等石英セルの汚れ
を洗浄・除去する効果もある。加えて、プロセス溶液の
放射能濃度も希釈によつて低下するので、試料からの放
射線によるフアイバや石英セル等の劣化の進行も抑制す
るなど、種々の効果を同時に期待できる。
希釈液としては、一般にプロセス溶液への混入が工程上
問題を生じない水が適切なものの一つである。プロセス
溶液には共存物質が多量に存在するので、希釈水の純度
を上げる必要はなく、一般の水道水で充分である。適切
な希釈率はプロセス溶液の透明度や消光物質の濃度依存
性によつて異なるが、核燃料再処理溶液の場合には、希
釈率k=5〜20程度が適切である。
特に、前述したように冷却された希釈水によってプロセ
ス溶液を希釈することは、分析物質のけい光収率が負の
温度依存性を示す場合に有効である。液体試料が冷却さ
れることによって、液体試料中の全ての物質の熱運動を
抑え、分析物質と共存物質との衝突を減少するだけでな
く、分析物質と溶媒との衝突も減少する。従って、衝突
による分析物質のエネルギー損失を減少し、けい光の消
光を抑制することができる。すなわち、温度消光を抑制
して、けい光収率を増加することができる。例えば、核
燃料再処理溶液中のウランのけい光強度Ifの温度依存性
を調べた結果次式で与えられることがわかつた。
If∝C・exp(E/RT) (4) E:活性化エネルギ(35.7kJ/mol) R:気体定数 T:温度(K) したがつて、温度が30℃から40℃に上昇するとけい光強
度は約40%減少することになる。そこで、以下、核燃料
再処理溶液を例にとつて本実施例を説明すると、まず分
取器20によつて温度30〜40℃のプロセス溶液をサンプリ
ングする。次に約0℃に冷却された希釈水を希釈水導入
配管22を通して導入する。ここで希釈率k=10とすると
希釈された試料の温度は約3〜4℃になり、(4)式よ
りけい光強度Ifは約4.8倍増加する。したがつて希釈に
よって得られる共存物質による励起光・けい光の吸収・
減衰の減少並びに共存物質によるけい光消光の抑制効果
と併せて評価すると、吸光度μ2,温度30℃〜40℃の核
燃料再処理溶液を約0℃の冷却衰で希釈した場合は7.2
〜24倍の高感度になる。これによって、分析物質の濃度
に対する検出精度もより高まる。
なおここで分取器20の構造は、前述した流量計で制御す
る形式でなくてもよく、第4図に示すような切り取り型
でもよい。すなわち、まずプロセス溶液分取孔24にサン
プリング配管17からプロセス溶液(白矢印)を分取(第
4図A)後、分取器20を構成する2枚の円板の片側を回
転させ、分取孔24と導入孔25とを接続し、同時に希釈水
導入配管22から希釈水を導入し、希釈しつつ下流の石英
セル部へ試料を移送する(第4図B)。この機構では円
板の回転のみで分取作業を実施できる。
以上説明したように、本実施例によれば、冷却水で試料
を希釈することにより、共存物質による励起光・けい光
の吸収減衰の減少、共存物質によるけい光消光の抑制に
加えて、温度消光も抑え、分析物質の濃度に対する検出
感度を高めることができ、これによって検出精度も高め
ることができる。温度消光のみに関していえば、外部か
ら石英セル部を冷却する手段もあるが、冷却に時間がか
かり、また、プロセス温度の変動の影響も受け易い。こ
れに対し、本実施例のように希釈と冷却を兼用すると速
やかに冷却できるのに加え、希釈するためにプロセス温
度の変動を受け難い特徴がある。また、外部冷却の場
合、石英セルの汚れ除去,石英セル内部の汚染量低減,
及び試料からの放射線低減等の付加的効果が得られない
ことはもちろんである。なお、本実施例の分析精度を高
めるために、石英セル部に温度制御装置を付加すること
も可能である。
次に本発明の他の実施例について説明する。
本実施例の装置構成は第5図に示すように、第2図に示
した装置構成とほぼ同一であるが、分取器20の下流にか
くはん槽27を設置する点が異なる。本実施例では、まず
かくはん槽27下部のバルブ19を閉じた状態で分取器20に
よるプロセス溶液の分取及び冷却・希釈水の導入を行
い、これら混合液を一度かくはん槽27内に入れる。ここ
でかくはん槽27は単なる空洞であつても、水流の落下に
よつてプロセス溶液と希釈水との混合が促進される。そ
の後、直ちに前記バルブ19を開けて均一に希釈混合した
試料を石英セル11内に移送し、けい光分析を実施する。
かくはん槽27に試料が長く滞在すると試料温度が室温に
向つて上昇してしまうが、上記かくはん時間は1秒程度
でよく、また石英セル11へ移送後のけい光の分光・検出
時間は光検出器としてマルチチヤネル検出器を用いれば
1ms以下なので、温度上昇の影響は考慮しなくてもよ
い。しかし、かくはん槽27に温度制御機構を付加しても
よいことは勿論である。
以上説明したように、本実施例によれば、かくはん槽を
付加することにより、プロセス溶液と希釈水との混合・
均一化をより一層迅速に達成できる利点がある。
本発明の他の実施例について以下説明する。
本実施例の装置構成は基本的にはこれまで説明してきた
他の実施例と同であり、かつ組み合せて効果を発揮でき
るものである。本実施例の特徴は、励起光源のレーザと
してパルス発振形レーザを用い、けい光を時間分解で観
測する点にある。すなわち、けい光分析の検出限界を決
定するのはバツクグラウンドの大きさであるが、その要
因の一つである散乱光とけい光の時間的挙動が第6図に
示すように異なるのを利用するものであり、励起光照射
と同時に発生する散乱光と、励起光照射後、ある寿命で
減衰するけい光とを時間的に弁別してS/N比を向上させ
ることをねらいとしている。レーザパルス幅は数nsのも
のがほとんどであり、そのため本実施例の対象となる分
析物質のけい光寿命は数10ns以上のものが望しい。核燃
料再処理溶液中のウランのけい光寿命の測定結果は数10
0μs以上なので好適である。再処理溶液中のウランの
場合、波長340nm近傍に吸収ピークを持つので、例えばN
2レーザ(波長337nm)をパルスレーザとして用いれば前
述の時間分析測定が可能である。この場合、分光及び光
検出には、マルチチヤネル検出器等を用いるなど、時間
分解用の装置を利用する。なお、光フアイバの放射線に
よる伝送損失が短波長側で強く現われることを考慮する
と、再処理溶液中のウランの励起波長としては、第2の
吸収ピークである410nm近傍の波長を用いるものも得策
である。この場合、パルス発振色素レーザを用いる。
以上述べたように、励起光源としてパルス発振レーザを
用い、信号であるけい光と雑音である散乱光とを時間分
解して弁別すると、S/N比を向上させて検出限界を広げ
ることができる。試料を冷却すると一般にけい光寿命は
長くなるので、この点からも希釈・冷却は有利である。
本発明の他の実施例を以下説明する。
本実施例はデータ処理に関するものであつて、これまで
説明した実施例の装置構成に何ら制約を受けずに適用で
きる。
本実施例は、核燃料再処理溶液のように、クラツドの付
着や放射線損傷による石英の着色などで試料液体外の光
透過率の経時変化が分析上無視できなくなる場合に、分
析物質のけい光強度Ifと溶媒のラマン光強度Irとの比を
とり、上記光透過率の変動の影響を相殺するものであ
る。その原理を次に説明する。
(1)式より、けい光強度Ifは次式のように書き替える
ことができる。
ここで μtq:石英セル及び付着汚れによる等価的吸光
量 同様に溶媒のラマン光強度Irは次式で与えられる。
ここで kr:溶媒固有の定数 CS:溶媒濃度 添字rはラマン光を表わす。
したがつて分析物質のけい光強度Ifと溶媒のラマン光強
度Irとの比Rfr したがつて(1)式に示すけい光波長λf,ラマン光波長
λr,及び励起光波長λによる試料の吸光度μ,並びに
石英セル及び付着汚れによる吸光量μtqの変化分(Δμ
fr,Δμer,Δμtq,fr)が小さければ、(6)式を以下
のように書くことができる。
Rfr≒K・C (8) すなわち、Rfrより分析物質濃度Cを知ることができ
る。
以上示したように、試料を希釈した後、分析物質のけい
光強度と溶媒のラマン光強度との比を測定することによ
り、試料による励起光・けい光の吸収・減衰やけい光消
光を減少するだけでなく、石英セルの放射線損傷やクラ
ツド付着による励起光・けい光の透過率の経時変化によ
る影響を相殺可能であり、けい光分析のより高感度化及
び高精度化を達成できる利点がある。けい光とラマン光
の弁別は波長分散方式だけでなく、前記実施例のように
パルスレーザを励起光源として時間分解測光として弁別
する方式も有効である。
本発明の他の実施例を以下説明する。
第7図は本実施例の立面図を示している。レーザ1から
の励起光12は励起光通過孔28内を通つて石英セル11内の
希釈された試料に入射する。試料の希釈手順は他の実施
例と同様である。励起光12は試料透過後、石英セル11の
裏面に配置した反射鏡で反射されて再び試料内に戻り、
励起効率を高める。分析物質の発するけい光14は集光鏡
15で集光後、反射鏡13及び集束鏡29によりほぼ平行光線
に集束され、けい光通過孔30内を通つて分光器2に入
り、分光後、光検出器3で検出され、データ処理装置4
により分析物質濃度を与える。集光鏡15と反対側の石英
セル側面には反射鏡13を設置し、これら側へ放出された
けい光を集光鏡15に集めて、けい光の集光効率を向上さ
せる。しや光板31は迷光を減少させるために設置する。
第7図では励起光通過孔28及びけい光通過孔30は直線状
であるが、途中に反射鏡を配置して光路を曲げることも
できる。また、パルスレーザを励起光源として使い時間
分解測光を行うと散乱光とけい光とを弁別できるので、
この場合には、励起光通過孔28やしや光板31は必ずしも
必要ない。
以上説明したように、本実施例によれば、送光及び受光
フアイバを用いることなく励起光及びけい光を伝送でき
るので、フアイバの放射線損傷による伝送損失を考慮す
る必要がない利点を有する。
〔発明の効果〕
本発明によれば、共存物質を含む液体試料を希釈および
冷却することによって、共存物質による励起光およびけ
い光の吸収・減衰の減少、共存物質によるけい光消光の
抑制、およびけい光の温度消光の抑制が生じるので、液
体試料中の微量な分析物質の濃度に対する検出感度を高
めることができ、これに伴って検出精度を向上できる。
更に、本発明の他の特徴によれば、上記の効果に加え
て、けい光の強度と液体試料中の溶媒から放出されるマ
ラン光の強度との比に基づいて分析すべき物質の濃度を
求めるので、光の透過率の経時変化による影響を減少で
きる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例の立面図、第2図はその側面
図、第3図は石英セルの断面図、第4図は第1図の分取
器の他の実施例の構造図、第5図は本発明の他の実施例
の側面図、第6図はけい光スペクトルおよびその時間変
化を示す図、第7図は本発明の他の実施例の立面図であ
る。 1……レーザ、2……分光器、3……光検出器、4……
データ処理装置、6……送先フアイバ、7……受光フア
イバ、10……試料、11……石英セル、12……励起光、14
……けい光、17……サンプリング配管、18……プロセス
配管、20……分取器、21……希釈水供給器、22……希釈
水導入配管、24……冷却器、27……かくはん槽。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却された希釈液で希釈された液体試料に
    励起光を照射し、この照射によって前記液体試料中の分
    析すべき物質から放出されるけい光を分光し、分光され
    たけい光の強度を検出し、このけい光の強度に基づいて
    前記分析すべき物質の濃度を求めるけい光分析方法。
  2. 【請求項2】前記希釈液は水である特許請求の範囲第1
    項記載のけい光分析方法。
  3. 【請求項3】冷却された希釈液で希釈された液体試料に
    励起光を照射し、この照射によって前記液体試料中の分
    析すべき物質から放出されるけい光を分光し、分光され
    たけい光の強度を検出し、前記液体試料中の溶媒から放
    出されるラマン光の強度を検出し、前記けい光の強度と
    前記ラマン光の強度との比に基づいて前記分析すべき物
    質の濃度を求めるけい光分析方法。
  4. 【請求項4】分析すべき物質を含む液体試料を冷却され
    た希釈液で希釈する手段と、前記希釈液を冷却する冷却
    手段と、希釈された前記液体試料を収容する分析セル
    と、前記分析セル内の前記液体試料に励起光を照射する
    手段と、前記励起光を照射された前記液体試料中の前記
    分析すべき物質から放出されるけい光を分光する分光器
    と、前記分光器によって分光されたけい光の強度を検出
    する検出器と、前記けい光の強度に基づいて前記分析す
    べき物質の濃度を求めるデータ処理装置とを備えること
    を特徴とするけい光分析装置。
  5. 【請求項5】前記励起光を照射する手段はパルス発信レ
    ーザー装置であり、前記分光器は時間分解型であり、前
    記検出器は時間分解型である特許請求の範囲第4項記載
    のけい光分析装置。
  6. 【請求項6】前記希釈する手段が前記分析すべき物質を
    含む液体試料と前記冷却された希釈液とを混合する混合
    手段を含む特許請求の範囲第5項記載のけい光分析装
    置。
JP61195420A 1986-08-22 1986-08-22 けい光分析方法およびその装置 Expired - Fee Related JPH0762652B2 (ja)

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