JPH0763152A - 可変ピッチプロペラの駆動装置 - Google Patents

可変ピッチプロペラの駆動装置

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JPH0763152A
JPH0763152A JP5209633A JP20963393A JPH0763152A JP H0763152 A JPH0763152 A JP H0763152A JP 5209633 A JP5209633 A JP 5209633A JP 20963393 A JP20963393 A JP 20963393A JP H0763152 A JPH0763152 A JP H0763152A
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gear
shaft
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Taizo Inagaki
泰造 稲垣
Takashi Ogawara
孝 大河原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 同期装置内で発生する鉄粉を速やかに排出し
て同期装置内における滞留を少なくし、歯車部で発生す
る摩擦熱の冷却効果を高めることができ、且つ同期装置
の出力軸のトルクを倍増させて操作ロッドに伝達させる
ことにより駆動電動機の容量を少なくすること。 【構成】 可変ピッチ羽根の取付角度を変化する作動機
構を同期装置部6aと減速装置部6bとから構成し、こ
れら同期装置部6aと減速装置部6bとを、潤滑油30
が充填されたケ−ス15内に収納し、このケ−ス15の
内周面に、上記同期装置部6aと減速装置部6bとを隔
てる隔壁25を突設し、この隔壁25に複数の孔25b
を設けて上記同期装置部6aと減速装置部6bとを連通
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水力機械等における可
変ピッチプロペラの回転主軸に対する羽根の取付角度を
変化させるための駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水車やポンプ或いはブロワ等に
おいては、回転主軸に対する羽根の取付角度を任意に変
更できる可変ピッチプロペラを使用し、その羽根の取付
角度を変化させることによって、その負荷或いは運転効
率の調整を行うことができるようにしたものがある。
【0003】すなわち、回転主軸の一端に、複数の羽根
を放射状に装着したランナボスが一体的に連結してあ
り、上記各羽根の支持軸が上記ランナボス内において軸
線周りに回動自在に軸支してある。一方、中空状に形成
された回転主軸の中間には油圧シリンダが形成され、そ
の油圧シリンダ内に配設されたピストンに、中空の回転
主軸内に同心的に挿通された操作ロッドの一端が連結さ
れ、その他端がリンク機構を介して前記各羽根の支持軸
に連結されている。
【0004】そして、回転主軸の端部から配圧弁を介し
て圧油を上記油圧シリンダ内に供給し、ピストンを任意
の方向に移動させることによって、前記操作ロッドを軸
線方向に移動させ、その移動によって羽根の各支持軸を
軸線周りに回動させ、各羽根の取付角度を変化させるよ
うにしてある。
【0005】ところが、このような装置にあっては、回
転主軸の駆動回転中においても羽根の取付角度の調整を
行う必要があり、そのため、油圧シリンダに対する圧油
の給排を回転シ−ル機構等を介して行わなければなら
ず、圧油のシ−ル機構が複雑となる等の問題がある。特
に、水車等のような空気よりも粘性抵抗が大きい流体を
扱うものでは、羽根に対する抵抗が大きな反力となって
油圧シリンダ側に負荷となるため、相当に高圧な圧油を
作動させなければならず、シ−ル部での油漏れ、焼付き
等の事故が発生する可能性もある。また、漏油が河川に
流出し、環境汚染の問題も発生する。
【0006】一方、油圧シリンダの代わりに駆動電動機
を使用し、この駆動電動機の出力軸を前記操作ロッドに
螺合させて、この操作ロッドを往復動させるようにした
ものも提案されている。しかし、このような場合、駆動
電動機の回転軸と回転主軸との間に相対回転差を発生さ
せることにより操作ロッドを駆動するとともに、通常の
運転中においては、この駆動電動機の回転軸と回転主軸
とを一体回転させ、羽根の取付角度が変わらないように
する必要があるが、従来のものでは必ずしもその動作が
確実に行われない等の問題がある。
【0007】更に、上記と同様に、油圧シリンダの代わ
りに駆動電動機を使用し、この駆動電動機の出力軸と回
転主軸との間に同期装置を設け、この同期装置により回
転主軸との相対的回転速度の違いを利用して、各羽根の
取付角度を変化させる操作ロッドを駆動する方式(先に
本出願人が出願した特願平3−251339号)も提案
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、駆動電
動機の利用による駆動電動機の出力軸と回転主軸との相
対回転速度の違いを利用する同期装置は、回転主軸と駆
動電動機出力軸との同期または回転偏差を司るのが主要
な機能であり、それ自体では大きな倍力機能を有しない
ため、同期装置の出力軸の回転を、何等かのトルク増幅
装置を介してトルクを倍増させて操作ロッドに伝達させ
る必要がある。
【0009】また、カプラン水車等では、一般に羽根の
取付角度を調整する回数は、1時間に数回程度である
が、同期装置は水車の運転中は常に、静止側との相対回
転速度を維持する必要があるために歯車部の回転が継続
され、歯車部や軸受部から摩擦熱が発生するので、同期
装置内部での潤滑は、極めて大きな問題である。
【0010】さらに、同期装置では、歯車部や軸受部の
相対回転のために、歯車の接触による磨耗によって微細
な鉄粉が発生するので、この鉄粉の処理も歯車の寿命を
保つ上で重要な課題となる。
【0011】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、同期装置内で発生する鉄粉を速や
かに排出し、同期装置内における滞留を少なくし、歯車
部で発生する摩擦熱の冷却効果を高めることができ、且
つ同期装置の出力軸のトルクを倍増させて操作ロッドに
伝達させることにより駆動電動機の容量を少なくした作
動機構を備えた可変ピッチプロペラの駆動装置を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、回転主軸と同心状に配設された出力軸と
を相対的に回転させることにより、前記回転主軸に取付
けられた可変ピッチ羽根の取付角度を変化させるように
した可変ピッチプロペラの駆動装置において、前記回転
主軸と同心状に配設された出力軸とを相対的に回転可能
とする同期装置と、この同期装置の同期出力軸により回
転駆動される減速装置と、から構成される作動機構を、
前記回転主軸の頂部に装着され、その内部に潤滑油が充
填されるケ−ス内に収納すると共に、このケ−スの内周
面に、前記同期装置と減速装置とを隔て且つその周囲に
前記同期装置部と減速装置部とを連通する複数の孔を有
する隔壁を突設させたことを特徴とする。
【0013】
【作用】 同期装置内で発生する鉄粉は、同期装置部と
減速装置部とを隔てる隔壁に設けられた複数の孔より速
やかに減速装置部内に落下し、同期装置内における滞留
は少なくなり、同期装置の歯車部で発生する摩擦熱は、
同期装置部と減速装置部とが一体のケ−ス内に収納さ
れ、これら両装置が共通の大量の潤滑油により冷却され
るので冷却効果は高められる。また、同期装置の出力軸
と操作ロッドとの間にトルクを倍増させる減速装置を介
装したので、操作電動機の容量を少なくすることができ
る。
【0014】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の一実施例
を説明する。
【0015】図2は、本発明の作動機構を適用した可変
ピッチプロペラ水車の概略構成を示す図であって、水車
の回転部分のみを示し、静止部は省略してある。下端に
ランナボス1aを一体的に装着した回転主軸1が、軸受
2によって回転自在に支持されている。上記ランナボス
1aには、放射方向に複数の羽根3が取付けられてお
り、それらの各羽根の支持軸3aはランナボス1a内で
軸支され、支持軸3aを回転させることによって、羽根
3の取付け角度を変化させることができるようにしてあ
る。
【0016】一方、回転主軸1は中空状に形成され、こ
の回転主軸1内に操作ロッド4が軸線方向にのみ移動可
能に同心状に配設され、その操作ロッド4の下端に固着
されたア−ム4aが、リンク及びレバ−機構5を介して
前記羽根3の各支持軸3aに連結されている。したがっ
て、上記操作ロッド4を軸線方向に往復移動させること
によって、リンク及びレバ−機構5を介して各羽根3の
取付角度を変化させることができる。
【0017】上記回転主軸1の頂端部には、本発明に係
る可変ピッチプロペラ駆動装置の要部である作動機構6
(ケ−ス15内に収納)が固着されており、その作動機
構6への入力軸7がカップリング8及び中間軸9を介し
て駆動電動機10に連結されている。また、上記作動機
構6の他端にある出力軸38は、推力軸受14により大
きな推力を支えるようになっており、その下端に形成さ
れたねじ部38aが前記操作ロッド4の頂部4bに螺合
されている。
【0018】したがって、駆動電動機10を動作させ作
動機構6を駆動し、回転主軸1と出力軸38との間に相
対的な回転を発生させると、操作ロッド4は軸線方向に
移動し、リンク及びレバ−機構5を介して各羽根3の取
付角度が変化される。また、駆動電動機10を静止状態
におくと、回転主軸1と出力軸38とが一体回転するの
で、操作ロッド4の軸線方向の移動はなく、各羽根3の
取付角度は変化せず所定値に維持される。
【0019】次に、本発明の可変ピッチプロペラ駆動装
置の要部である上記作動機構6について図1を参照して
詳細に説明する。
【0020】図1は上記作動機構6の一実施例を示す縦
断面図である。図1において、作動機構6は、ケ−ス1
5内において、図示上方に配置される同期装置6aと、
その下方に配置され、後述する上記同期装置6aの同期
出力軸11により駆動される減速装置6bと、から構成
されている。これら両装置6aと6bとは、両装置6a
と6bとをその内部に一体的に収納するケ−ス15の内
周面の略々中間に突設され、上記同期出力軸11と一体
に形成されたア−ム12の下端が貫通し、この貫通部を
軸支する軸受25aを支持する隔壁25によつて隔てら
れている。そして、この隔壁25には、後述の同期装置
6aを構成する各種の歯車等の作動により発生した磨耗
粉等を、遠心力によりケ−ス15の内周面近傍に集塵し
て、下方(減速装置部6b内)へ速やかに沈殿させるた
めの複数の孔25bが開口されている。
【0021】上記のケ−ス15は、前述のように(図2
参照)、前記回転主軸1の頂部に一体的に装着され、ケ
−ス15の頂壁には固定軸16が貫装され、軸受16a
によりケ−ス15が固定軸16の周りに回転可能として
いる。なお、上記固定軸16は、図2に示すように、ア
−ム17及びストッパ18によって回転運動が拘束され
ている。
【0022】以下、先ず上記の同期装置部6aについて
説明する。
【0023】上記固定軸16には前記入力軸7が同心的
に貫装され、入力軸7は、固定軸16と入力軸7との間
に設けられている軸受19及び入力軸7の頂端に設けら
れた軸支持20により回動自在に支持されている。入力
軸7の下部には、第1の太陽歯車21が一体的に形成さ
れており、この太陽歯車21には太陽歯車21を中心と
して自転しながら公転する複数個の遊星歯車22が噛合
されている。この遊星歯車22は出力軸11と一体に形
成されたア−ム12に設けられた支持軸23に対して回
転自在に装着されており、第1の太陽歯車21の周囲を
自転しながら公転し、その公転によって出力軸11の回
転を行う。
【0024】上記遊星歯車22の外周には内歯歯車24
が配設されており、その内歯歯車24の第1の歯車24
aが上記遊星歯車22に噛合されている。また、上記同
期出力軸11は入力軸7と同一軸線上に配設され、ケ−
ス15の内周面の略々中間に突設した前述の隔壁25に
支持された軸受25aによって、そのケ−ス15に対し
て相対的な回転を行なうことができるように軸支されて
いる。
【0025】一方、ケ−ス15内に挿入された軸受16
aによってケ−ス15を軸支している固定軸16の下端
には、前記第1の太陽歯車21と同径の第2の太陽歯車
26が一体的に形成されており、この太陽歯車26の外
周には、この太陽歯車26を中心として自転しながら公
転する複数個の前記遊星歯車22と同径の複数個の遊星
歯車27が噛合されており、この遊星歯車27には、そ
の外周に配設された内歯歯車24の第2の歯車24bが
噛合されている。また、上記遊星歯車27は、ケ−ス1
5の内壁に固定されたア−ム28から突設された軸29
に回転自在に装着されている。
【0026】さらに、ケ−ス15と固定軸16との間、
及び固定軸16と入力軸7との間には、それぞれパッキ
ング30a、30bが設けられ、上記ケ−ス15内には
潤滑油30が充填されている。
【0027】また、上記固定軸16には、潤滑油30内
に浸漬する位置に、軸受19及び16aに潤滑油30を
供給するための分解可能な給油ディスク41が装着され
ている。この給油ティスク41は、図示しないが、その
中心で2分割されており、固定軸16の左右からボルト
によって分解、取付可能の構造になっている。
【0028】上記給油ディスク41には、放射方向に延
びる潤滑油供給孔42が穿設されており、その先端部に
は、後述する潤滑油の旋回流に対向する方向に開口する
潤滑油吸入口43が形成され、また、上記潤滑油供給孔
43の基端部は、固定軸16に穿設された連通孔44、
および固定軸16と入力軸7との環状間隙45とを経て
軸受19部に連通され、さらに、連通路46を介して軸
受16a部に連通されている。
【0029】そして、回転主軸1が回転するとケ−ス1
5も回転し、ケ−ス15内に充填されている潤滑油30
はその粘性によってケ−ス15と同一方向に旋回する。
この潤滑油30の旋回により、固定軸16に装着されて
いる給油ディスク41の潤滑油吸入口43から、潤滑油
31が潤滑油供給孔42内に流入し、連通孔44および
環状間隙45を通って軸受19部に流入し、さらに流入
した潤滑油の一部は連通路46を通って軸受16a部に
供給され、軸受19および16aの潤滑および冷却が行
なわれる。このようにして、軸受19および16aを潤
滑および冷却した潤滑油は下方へ滴下し、回転主軸1の
回転動作中、同様のサイクルが繰り返される。
【0030】以上が同期装置6aの構成であり、次に隔
壁25の下部に配設される減速装置6bの構成を説明す
る。
【0031】上記同期出力軸11は、前述のように軸受
25aにより軸支されるとともに、隔壁25を貫通して
図示下方に延長され、その下端には第1の減速用太陽歯
車31が一体的に形成され、頂端に設けられた軸支持部
11aにより回動自在に支持されている。
【0032】上記第1の減速用太陽歯車31には、この
減速用太陽歯車31を中心として自転しながら公転する
複数個の減速用遊星歯車32が噛合されている。これら
の減速用遊星歯車32は、その頂端に設けられた軸支持
部33aにより回動自在に支持された第2の減速用太陽
歯車33と一体に形成されたア−ム34に設けられた支
持軸35に対して回転自在に装着されており、第1の減
速用太陽歯車31の周囲を自転しながら公転し、その公
転によって第2の減速用太陽歯車33の回転を行う。な
お、減速用遊星歯車32は、ケ−ス15の内周面に突出
して設けられた第1の内歯歯車36に噛合されている。
【0033】上記第2の減速用太陽歯車33には、この
減速用太陽歯車33を中心として自転しながら公転する
複数個の減速用遊星歯車37が噛合されている。これら
の減速用遊星歯車37は、出力軸38と一体に形成され
たア−ム39に設けられた支持軸39aに対して回転自
在に装着されており、第2の減速用太陽歯車33の周囲
を自転しながら公転し、その公転によって出力軸38の
回転を行う。なお、減速用遊星歯車37は、ケ−ス15
の内周面に突出して設けられた第2の内歯歯車40に噛
合されている。
【0034】なお、この第2の内歯歯車40および上記
の第1の内歯歯車36の周囲には、ケ−ス15の上部に
配設された同期装置6aの作動により発生し、既述の隔
壁25に設けられた孔25aを通過して落下してきた磨
耗粉等を下方へ速やかに沈殿させるための孔15c、1
5bが複数個開口されており、磨耗粉等がケ−ス15の
底部15aに溜まるように構成されている。
【0035】ケ−ス15の底壁中央部には、出力軸38
の支持枠38aが設けられ、出力軸38は、この支持枠
38aおよびケ−ス15の底壁を貫通するとともに、軸
受38b、38cによって上記ケ−ス15に回転自在に
軸支されている。なお、38dはパッキングであり、上
記第2の減速用太陽歯車33および出力軸38が、同期
出力軸11と同一軸線上に配設されていることは勿論で
ある。
【0036】なお、図2により既述のように、上記出力
軸38には、その下端部にねじ部38aが形成され、操
作ロッド4の頂部4bに螺合されている。
【0037】以上の説明から明らかなように、本実施例
における減速装置6bは、第1の減速用太陽歯車31に
噛合し、この第1の減速用太陽歯車31を中心として自
転しながら公転する複数個の減速用遊星歯車32から成
る第1の減速歯車機構と、この第1の減速歯車機構と同
一の構成を有し、且つこの第1の減速歯車機構に縦続接
続される、第2の減速用太陽歯車33に噛合し、この第
2の減速用太陽歯車33を中心として自転しながら公転
する複数個の減速用遊星歯車37から成る第2の減速歯
車機構との2段の減速歯車機構から構成されているが、
縦続接続する減速歯車機構の段数は、2段に限定されな
いことは言うまでもない。
【0038】次に、以上説明の構成を有する作動機構6
の作動を説明する。
【0039】ケ−ス15内の上下に配設された同期装置
6aと減速装置6bとにおいて、回転主軸1(ケ−ス1
5)の回転中に、駆動電動機10が非駆動状態に在り、
入力軸7の回転が停止している場合には(固定軸16は
勿論回転しないから)、遊星歯車22および27は、そ
れぞれ、第1および第2の太陽歯車21、26の周りを
自転しながら公転し、遊星歯車22の公転によって同期
出力軸11が回転させられる。したがって、上記同期出
力軸11はケ−ス15(回転主軸1)と同一回転を行
う。
【0040】上記ケ−ス15および同期出力軸11(第
1の減速用太陽歯車31)の回転により、減速用遊星歯
車32は第1の減速用太陽歯車31の周りを自転しなが
ら公転し、減速用遊星歯車32の回転は第1の内歯歯車
36に伝達される。しかるに上記したように本実施例の
場合、第1の減速用太陽歯車31とケ−ス15(第1の
内歯歯車36)との間の相対速度はゼロであり、従っ
て、減速用遊星歯車32と第1の内歯歯車36(ケ−ス
15)との間の相対回転速度もゼロとなるから、ケ−ス
15と第2の減速用太陽歯車33との間の相対回転速度
もゼロとなる。
【0041】前述のように、減速装置6bは同一構成の
2段の減速歯車機構を縦続接続したものであるから、全
く同様にして、ケ−ス15と出力軸38との間の相対回
転速度もゼロとなる。したがって、出力軸38はケ−ス
15(回転主軸1)と同一回転を行い、操作ロッド4は
軸線方向に移動することがなく、羽根3の取付角度が変
更されることはない。
【0042】そこで、駆動電動機10を駆動して同期装
置6aの入力軸7を回転させると、第1の太陽歯車21
が回転し、この回転により遊星歯車22が公転を開始
し、回転主軸1と同期出力軸11(減速装置6bの第1
の減速用太陽歯車31)との間に相対的な回転が発生す
る。
【0043】上記の相対的な回転速度は、減速装置6b
内に縦続接続した2段の減速歯車機構により2段に減速
されて出力軸38に伝達され、操作ロッド4を軸線方向
に移動し、羽根3の取付角度が変更される。
【0044】なお、出力軸38から得られるトルクは、
同期出力軸11から得られるトルクに対し、略々減速装
置6bによる減速比に比例した大きな値となる。従っ
て、駆動電動機10の容量を大きくすることなく大容量
の可変ピッチプロペラ水車等の駆動装置として適用する
ことができる。
【0045】一方、同期装置6aを構成する複数の遊星
歯車は、羽根の取付角度を変更しない通常の運転時にお
いても、固定状態にある太陽歯車の周囲を自転しながら
公転するが、この際に発生する摩擦摺動による熱は、同
期装置6aを収納するケ−ス15内に充填された潤滑油
30により潤滑および冷却が行われる。
【0046】なお、減速装置6bにおいては、羽根3の
取付角度を変化させる時以外には、歯車間における相対
速度の変化は無いから、歯車部での発熱は生じない。し
たがって、ケ−ス15内に充填した潤滑油は、同期装置
6aのみを収納した場合に比べて温度上昇は低く抑えら
れる。
【0047】また、同期装置6aを構成する複数の遊星
歯車部にて発生する摺動摩擦粉は、同期装置6aと減速
装置6bとの隔壁25に設けた複数の孔25bおよび第
1、第2の内歯歯車36、40にそれぞれ設けられた複
数の孔15b、15cを通過して減速装置6bの底部1
5aに溜まる。減速装置6b内では、上記のように、羽
根3の取付角度を変化させる時以外には歯車間における
相対速度の変化は無いから、潤滑油が歯車の回転によっ
て攪拌されることは無い。さらに、減速装置6bの最終
段の太陽歯車および遊星歯車は減速されているので、羽
根3の取付角度を変化させる時においても、ケ−ス15
との相対回転速度は極めて小さく、その底部15aに溜
まった摺動摩擦粉等が、歯車の回転によって上方へ巻き
上げられることはない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、可
変ピッチ羽根の取付角度を変化させる作動機構を同期装
置部と減速装置部とから構成し、これら両装置部を潤滑
油が充填されたケ−ス内に収納し、このケ−スの内周面
に、同期装置部と減速装置部とを隔てる隔壁を突設し、
この隔壁に複数の孔を設けて上記両装置部を連通するよ
うにしたから、同期装置部において、運転中には微量で
はあるが常時発生する磨耗粉を同期装置部から速やかに
排出し、減速装置部のケ−ス下部に沈殿させることがで
き、発生した磨耗粉が同期装置の周囲に滞留することは
少なく、磨耗粉により同期装置自身の歯車や軸受に損傷
を与えることを防ぐことができる。なお、ケ−ス下部に
沈殿した磨耗粉は、減速装置が動作した場合でも、歯車
間の相対速度が小さいので、潤滑油中に巻き上げられる
惧れは少ない。
【0049】また、同期装置部と減速装置部とは、同一
のケ−ス内において、大量の潤滑油により潤滑と冷却と
が行われるため、潤滑油の温度上昇は、同期装置単体の
場合に比較して低く抑えられ、摩擦部の冷却効果が大き
い。
【0050】さらに、同期装置部と減速装置部とを別個
に設ける場合に比較し、軸シ−ル部が少なくなり、保守
は容易となり、装置のコンパクト化が計れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る作動機構の一実施例を示す縦断面
図である。
【図2】本発明の作動機構を適用した可変ピッチプロペ
ラ水車の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 回転主軸 3 羽根 4 操作ロッド 6 作動機構 6a 同期装置 6b 減速装置 7 入力軸 10 操作電動機 11 同期出力軸 15 ケ−ス 15a ケ−スの底部 15b 第1の内歯歯車の孔 15c 第2の内歯歯車の孔 16 固定軸 21 第1の太陽歯車 22 遊星歯車 25 隔壁 25b 隔壁の孔 26 第2の太陽歯車 27 遊星歯車 30 潤滑油 31 第1の減速用太陽歯車 32 減速用遊星歯車 33 第2の減速用太陽歯車 36 第1の内歯歯車 37 減速用遊星歯車 38 出力軸 40 第2の内歯歯車

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転主軸と同心状に配設された出力軸と
    を相対的に回転させることにより、前記回転主軸に取付
    けられた可変ピッチ羽根の取付角度を変化させるように
    した可変ピッチプロペラの駆動装置において、前記回転
    主軸と同心状に配設された出力軸とを相対的に回転可能
    とする同期装置と、この同期装置の同期出力軸により回
    転駆動される減速装置と、から構成される作動機構を、
    前記回転主軸の頂部に装着され、その内部に潤滑油が充
    填されるケ−ス内に収納すると共に、このケ−スの内周
    面に、前記同期装置と減速装置とを隔て、且つその周囲
    に前記同期装置部と減速装置部とを連通する複数の孔を
    有する隔壁を突設させたことを特徴とする可変ピッチプ
    ロペラの駆動装置。
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