JPH0766050A - 薄膜インダクタおよび薄膜トランス - Google Patents
薄膜インダクタおよび薄膜トランスInfo
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- JPH0766050A JPH0766050A JP20759893A JP20759893A JPH0766050A JP H0766050 A JPH0766050 A JP H0766050A JP 20759893 A JP20759893 A JP 20759893A JP 20759893 A JP20759893 A JP 20759893A JP H0766050 A JPH0766050 A JP H0766050A
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- magnetic film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 薄膜インダクタおよび薄膜トランスにおい
て、磁性体部の磁気飽和を抑制し、磁性体部の損失なら
びにコイル抵抗による損失を低減する。 【構成】 スパイラル状の平面コイル4を絶縁膜2を介
して挟んでいる磁性膜3,6うち一方の第2の磁性膜6
の形状を概ね長方形形状とし、第1の磁性膜3と第2の
磁性膜6とを、平面コイル4の内周の内側全体にわたっ
て、および外周の外側2箇所で接続し、閉磁路構造とす
る。このような構造により、第1の磁性膜3と第2の磁
性膜6の接続部分の磁性膜の断面積が外周の外側の接続
部と内周の内側の接続部で概ね同一にし、内周部の磁性
膜における磁気飽和を緩和させる。この磁気飽和の緩和
によって、磁性体の損失並びに漏れ磁束によるコイル抵
抗の増加を低減させる。また、外周部の磁性体を有効に
活用することを可能にして励磁条件を高く設定可能と
し、薄膜インダクタ等の高周波特性を向上させる。
て、磁性体部の磁気飽和を抑制し、磁性体部の損失なら
びにコイル抵抗による損失を低減する。 【構成】 スパイラル状の平面コイル4を絶縁膜2を介
して挟んでいる磁性膜3,6うち一方の第2の磁性膜6
の形状を概ね長方形形状とし、第1の磁性膜3と第2の
磁性膜6とを、平面コイル4の内周の内側全体にわたっ
て、および外周の外側2箇所で接続し、閉磁路構造とす
る。このような構造により、第1の磁性膜3と第2の磁
性膜6の接続部分の磁性膜の断面積が外周の外側の接続
部と内周の内側の接続部で概ね同一にし、内周部の磁性
膜における磁気飽和を緩和させる。この磁気飽和の緩和
によって、磁性体の損失並びに漏れ磁束によるコイル抵
抗の増加を低減させる。また、外周部の磁性体を有効に
活用することを可能にして励磁条件を高く設定可能と
し、薄膜インダクタ等の高周波特性を向上させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバータやスイッチ
ング電源等に好適で、導電性パターンにより小形に構成
された高周波特性に優れる高周波用の薄膜インダクタお
よびトランスに関するものである。
ング電源等に好適で、導電性パターンにより小形に構成
された高周波特性に優れる高周波用の薄膜インダクタお
よびトランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ポータブル機器の普及にともな
い、電子機器構成部品の小形化・軽量化が強く要請され
るようになった。高品質な電力が得られるスイッチング
電源等においても小形化は必須の課題であり、スイッチ
ング周波数の高周波化により、トランス、コンデンサ等
の部品を小さくすることで小形化が進められてきた。ス
イッチング周波数をMHz帯域まで高めた小形電源の開
発では、さらに高周波化に対応すべく薄膜形成技術を用
いたトランス・インダクタの検討も進められている。
(例えば、山口,大沼,今川,鳥生,電気学会研究会資
料,MAG−91−62,1991.)図7に薄膜形成
技術で作製された従来の薄膜インダクタの構造模式図を
示す。図7(a)は上面図、図7(b)は図7(a)中
の中心Oからの線分OPにおける断面図を示す。図中、
1は基板、2は絶縁膜、3は第1の磁性膜、4はスパイ
ラル状の平面コイル、5はその平面コイル4の引き出し
導線、6は第2の磁性膜を示している。この薄膜インダ
クタは、第1の磁性膜3が基板1上に形成され、その上
にスパイラル状の平面コイル4が絶縁膜2で絶縁された
状態に形成され、さらにその絶縁膜2の上に第2の磁性
膜6が形成されて成る。上記の第1の磁性膜3と第2の
磁性膜6とは、スパイラル状の平面コイル4の内周の内
側および外周の外側で接続され、閉磁路構造となってい
る。
い、電子機器構成部品の小形化・軽量化が強く要請され
るようになった。高品質な電力が得られるスイッチング
電源等においても小形化は必須の課題であり、スイッチ
ング周波数の高周波化により、トランス、コンデンサ等
の部品を小さくすることで小形化が進められてきた。ス
イッチング周波数をMHz帯域まで高めた小形電源の開
発では、さらに高周波化に対応すべく薄膜形成技術を用
いたトランス・インダクタの検討も進められている。
(例えば、山口,大沼,今川,鳥生,電気学会研究会資
料,MAG−91−62,1991.)図7に薄膜形成
技術で作製された従来の薄膜インダクタの構造模式図を
示す。図7(a)は上面図、図7(b)は図7(a)中
の中心Oからの線分OPにおける断面図を示す。図中、
1は基板、2は絶縁膜、3は第1の磁性膜、4はスパイ
ラル状の平面コイル、5はその平面コイル4の引き出し
導線、6は第2の磁性膜を示している。この薄膜インダ
クタは、第1の磁性膜3が基板1上に形成され、その上
にスパイラル状の平面コイル4が絶縁膜2で絶縁された
状態に形成され、さらにその絶縁膜2の上に第2の磁性
膜6が形成されて成る。上記の第1の磁性膜3と第2の
磁性膜6とは、スパイラル状の平面コイル4の内周の内
側および外周の外側で接続され、閉磁路構造となってい
る。
【0003】ここで、上記第1および第2の磁性膜3,
6および上記スパイラル状の平面コイル4、引き出し導
線5は、スパッタ法、真空蒸着法や湿式めっき等の薄膜
形成技術により成膜されており、絶縁膜2はスパッタ
法、真空蒸着法等によるSiO2,SiO,Al2O3等
あるいはスピンコータ等によるポリイミド等の塗布で形
成されている。なお、スパイラル状の平面コイル4と引
き出し導線5のペアを複数とすることで薄膜トランスも
同様に作製できる。
6および上記スパイラル状の平面コイル4、引き出し導
線5は、スパッタ法、真空蒸着法や湿式めっき等の薄膜
形成技術により成膜されており、絶縁膜2はスパッタ
法、真空蒸着法等によるSiO2,SiO,Al2O3等
あるいはスピンコータ等によるポリイミド等の塗布で形
成されている。なお、スパイラル状の平面コイル4と引
き出し導線5のペアを複数とすることで薄膜トランスも
同様に作製できる。
【0004】従来、第1と第2の磁性膜3,6の接続
は、引き出し導線5の引き出し部を除いて、また図7に
示すように磁性膜の磁化方向を制御するために設けたス
リット部3aを除いて、スパイラル状の平面コイル4の
外周の外側で全体にわたって接続されていた。
は、引き出し導線5の引き出し部を除いて、また図7に
示すように磁性膜の磁化方向を制御するために設けたス
リット部3aを除いて、スパイラル状の平面コイル4の
外周の外側で全体にわたって接続されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術による薄膜インダクタまたは薄膜トランスでは、
外周部の磁性膜の接続部分の磁性膜断面積(概ね外周長
×平面方向の厚さ)に比べて、内周部の磁性膜の接続部
分の磁性膜断面積(概ね内周長×平面方向の厚さ)が小
さいために、内周部の磁性膜においては磁気飽和が容易
に発生し、磁性体部の損失増加並びに漏れ磁束によるコ
イル抵抗の増加が生じるという問題があった。また、内
周部での磁気飽和を避けるために励磁条件を緩和する
と、外周部の磁性体はほとんど有効に活用されず、イン
ダクタあるいはトランスの性能が著しく低下するという
問題を生じた。また、磁性体の高周波特性を向上させる
にはコイルによる励磁方向を磁性体の容易磁化方向(磁
化容易軸)に対し垂直方向(磁化困難軸)にする“困難
軸励磁”を行うことが有効であるが、従来技術による磁
性膜では円形平板状の形状のために、困難軸励磁を行う
ことが難しかった。また、磁性膜内に生じる渦電流を低
減させるために、磁性膜にスリット部を設けた場合、内
周部の磁性膜の接続断面積がさらに小さくなるという問
題もあった。
来技術による薄膜インダクタまたは薄膜トランスでは、
外周部の磁性膜の接続部分の磁性膜断面積(概ね外周長
×平面方向の厚さ)に比べて、内周部の磁性膜の接続部
分の磁性膜断面積(概ね内周長×平面方向の厚さ)が小
さいために、内周部の磁性膜においては磁気飽和が容易
に発生し、磁性体部の損失増加並びに漏れ磁束によるコ
イル抵抗の増加が生じるという問題があった。また、内
周部での磁気飽和を避けるために励磁条件を緩和する
と、外周部の磁性体はほとんど有効に活用されず、イン
ダクタあるいはトランスの性能が著しく低下するという
問題を生じた。また、磁性体の高周波特性を向上させる
にはコイルによる励磁方向を磁性体の容易磁化方向(磁
化容易軸)に対し垂直方向(磁化困難軸)にする“困難
軸励磁”を行うことが有効であるが、従来技術による磁
性膜では円形平板状の形状のために、困難軸励磁を行う
ことが難しかった。また、磁性膜内に生じる渦電流を低
減させるために、磁性膜にスリット部を設けた場合、内
周部の磁性膜の接続断面積がさらに小さくなるという問
題もあった。
【0006】本発明は、上記問題点を克服し、薄膜イン
ダクタ、薄膜トランスの磁性体部の損失ならびにコイル
抵抗による損失を低減するために、磁気飽和を抑制し、
同時にコイル抵抗の増加を抑える新規の構造の薄膜イン
ダクタおよび薄膜トランスを提案することを目的とする
ものである。
ダクタ、薄膜トランスの磁性体部の損失ならびにコイル
抵抗による損失を低減するために、磁気飽和を抑制し、
同時にコイル抵抗の増加を抑える新規の構造の薄膜イン
ダクタおよび薄膜トランスを提案することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の薄膜インダクタおよび薄膜トランスでは、
薄膜インダクタおよび薄膜トランスを構成するスパイラ
ル状の平面コイルの外周部の外側における磁性膜接続部
の磁性膜断面積を、内周部の内側における磁性膜接続部
の磁性膜断面積と概ね同一にすることを特徴としてい
る。
め、本発明の薄膜インダクタおよび薄膜トランスでは、
薄膜インダクタおよび薄膜トランスを構成するスパイラ
ル状の平面コイルの外周部の外側における磁性膜接続部
の磁性膜断面積を、内周部の内側における磁性膜接続部
の磁性膜断面積と概ね同一にすることを特徴としてい
る。
【0008】
【作用】本発明の薄膜トランスおよび薄膜インダクタで
は、外周部の磁性膜接続部の磁性膜断面積と内周部の磁
性膜接続部の磁性膜断面積を概ね同一にすることによ
り、内周部の接続部の磁性膜における磁気飽和を緩和さ
せる。この磁気飽和の緩和によって、磁性体の損失並び
に漏れ磁束によるコイル抵抗の増加を低減させるととも
に、外周部の磁性体を有効に活用することを可能にし
て、励磁条件を高く設定可能とし、トランスあるいはイ
ンダクタの特性を向上させる。
は、外周部の磁性膜接続部の磁性膜断面積と内周部の磁
性膜接続部の磁性膜断面積を概ね同一にすることによ
り、内周部の接続部の磁性膜における磁気飽和を緩和さ
せる。この磁気飽和の緩和によって、磁性体の損失並び
に漏れ磁束によるコイル抵抗の増加を低減させるととも
に、外周部の磁性体を有効に活用することを可能にし
て、励磁条件を高く設定可能とし、トランスあるいはイ
ンダクタの特性を向上させる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳
細に説明する。
細に説明する。
【0010】[実施例1]図1は、本発明の第1の実施
例を示す薄膜インダクタの構造模式図である。図1
(a)は上面図、図1(b)は図1(a)中の中心Oか
らの線分OPにおける断面図を示す。図中、1は基板、
2は絶縁膜、3は第1の磁性膜、4はスパイラル状の平
面コイル、5はその平面コイル4の引き出し導線、6は
第2の磁性膜を示している。第1の磁性膜3上に絶縁膜
2が形成され、この絶縁膜2上にスパイラル状の平面コ
イル4が形成され、さらにスパイラル状の平面コイル4
の上に、絶縁膜2を介して第2の磁性膜6が形成されて
いる。なお、スパイラル状の平面コイルを2つ以上形成
する場合には、絶縁膜2を介して絶縁して形成する。
例を示す薄膜インダクタの構造模式図である。図1
(a)は上面図、図1(b)は図1(a)中の中心Oか
らの線分OPにおける断面図を示す。図中、1は基板、
2は絶縁膜、3は第1の磁性膜、4はスパイラル状の平
面コイル、5はその平面コイル4の引き出し導線、6は
第2の磁性膜を示している。第1の磁性膜3上に絶縁膜
2が形成され、この絶縁膜2上にスパイラル状の平面コ
イル4が形成され、さらにスパイラル状の平面コイル4
の上に、絶縁膜2を介して第2の磁性膜6が形成されて
いる。なお、スパイラル状の平面コイルを2つ以上形成
する場合には、絶縁膜2を介して絶縁して形成する。
【0011】本実施例では、少なくとも一方の磁性膜の
形状として第2の磁性膜6の形状が概ね長方形形状とさ
れ、第1の磁性膜3と第2の磁性膜6とが、スパイラル
状の平面コイル4の内周の内側全体にわたって、および
外周の外側2箇所で接続され、閉磁路構造となってい
る。このような構造によって、第1の磁性膜3と第2の
磁性膜6が接続されている部分の磁性膜の断面積が外周
の外側の接続部と内周の内側の接続部で概ね同一にでき
る。なお、スパイラル状の平面コイル4に若干段差が生
じるが、第1の磁性膜3のパタンを第2の磁性膜6のパ
タンと同一にすることも可能である。
形状として第2の磁性膜6の形状が概ね長方形形状とさ
れ、第1の磁性膜3と第2の磁性膜6とが、スパイラル
状の平面コイル4の内周の内側全体にわたって、および
外周の外側2箇所で接続され、閉磁路構造となってい
る。このような構造によって、第1の磁性膜3と第2の
磁性膜6が接続されている部分の磁性膜の断面積が外周
の外側の接続部と内周の内側の接続部で概ね同一にでき
る。なお、スパイラル状の平面コイル4に若干段差が生
じるが、第1の磁性膜3のパタンを第2の磁性膜6のパ
タンと同一にすることも可能である。
【0012】図1に示した本発明の薄膜インダクタは、
以下に示す方法例で作製される。絶縁層を有した基板1
の上に、スパッタ法やイオンビーム蒸着法で第1の磁性
膜3、例えばCoZrRe,CoFeSiB等の膜を堆
積し、所望のパタンにイオンビームエッチング法や反応
性イオンエッチング法等で加工する。次に、スパッタ法
や真空蒸着法等により絶縁膜2の一部を堆積し、後で磁
性膜を接続する部分の穴開け加工をイオンビームエッチ
ングや反応性エッチング法等で行う。絶縁膜2は、また
スピンコータ等によるポリイミド等の塗布でも形成する
ことができる。続けて、引き出し導線5を真空蒸着法や
スパッタ法等で例えばCuを堆積して、所望のパタンに
加工して形成する。さらに、上記と同様の方法により絶
縁膜2の別の一部、Cu等によるスパイラル状の平面コ
イル4、絶縁膜2のさらに別の一部および第2の磁性膜
6を順次形成し、本発明の薄膜インダクタを得る。絶縁
膜2の形成に際しては、バイアススパッタ法やフォトレ
ジスト等を用いた均一エッチング法等により平坦化処理
を併せて行う。引き出し導線5とスパイラル状のコイル
4は絶縁膜2に設けたスルーホールにより接続される。
また、第1の磁性膜3と第2の磁性膜6も同様に絶縁膜
2に設けたスルーホールにより接続される。
以下に示す方法例で作製される。絶縁層を有した基板1
の上に、スパッタ法やイオンビーム蒸着法で第1の磁性
膜3、例えばCoZrRe,CoFeSiB等の膜を堆
積し、所望のパタンにイオンビームエッチング法や反応
性イオンエッチング法等で加工する。次に、スパッタ法
や真空蒸着法等により絶縁膜2の一部を堆積し、後で磁
性膜を接続する部分の穴開け加工をイオンビームエッチ
ングや反応性エッチング法等で行う。絶縁膜2は、また
スピンコータ等によるポリイミド等の塗布でも形成する
ことができる。続けて、引き出し導線5を真空蒸着法や
スパッタ法等で例えばCuを堆積して、所望のパタンに
加工して形成する。さらに、上記と同様の方法により絶
縁膜2の別の一部、Cu等によるスパイラル状の平面コ
イル4、絶縁膜2のさらに別の一部および第2の磁性膜
6を順次形成し、本発明の薄膜インダクタを得る。絶縁
膜2の形成に際しては、バイアススパッタ法やフォトレ
ジスト等を用いた均一エッチング法等により平坦化処理
を併せて行う。引き出し導線5とスパイラル状のコイル
4は絶縁膜2に設けたスルーホールにより接続される。
また、第1の磁性膜3と第2の磁性膜6も同様に絶縁膜
2に設けたスルーホールにより接続される。
【0013】なお、上記の実施例におけるスパイラル状
の平面コイル4と引き出し導線5のペアを複数とするこ
とで薄膜トランスも同様に作製できることは言うまでも
ない。例えば、図2に断面模式図を示すようにトランス
の1次コイル8と2次コイル9を平行に配置することで
薄膜トランスを得ることができる。
の平面コイル4と引き出し導線5のペアを複数とするこ
とで薄膜トランスも同様に作製できることは言うまでも
ない。例えば、図2に断面模式図を示すようにトランス
の1次コイル8と2次コイル9を平行に配置することで
薄膜トランスを得ることができる。
【0014】以上、構造と製法を説明したように、本発
明の薄膜インダクタでは、スパイラル状の平面コイル4
の外周部および内周部における、第1の磁性膜3と第2
の磁性膜6の接続部の磁性膜の断面積を概ね同一とする
ことができ、磁性体を薄膜全体にわたって有効に利用で
きる。さらに、図1に示すように第1の磁性膜3と第2
の磁性膜6のスパイラル状平面コイル4の外周部におけ
る接続点を2箇所とし、少なくとも一方の磁性膜を概ね
長方形形状とし、励磁方向すなわち図中の線分OPに垂
直方向に磁化容易軸方向を揃えることにより、磁性膜の
困難軸励磁が可能となり、高周波における磁性膜の特性
を向上させることが可能となる。
明の薄膜インダクタでは、スパイラル状の平面コイル4
の外周部および内周部における、第1の磁性膜3と第2
の磁性膜6の接続部の磁性膜の断面積を概ね同一とする
ことができ、磁性体を薄膜全体にわたって有効に利用で
きる。さらに、図1に示すように第1の磁性膜3と第2
の磁性膜6のスパイラル状平面コイル4の外周部におけ
る接続点を2箇所とし、少なくとも一方の磁性膜を概ね
長方形形状とし、励磁方向すなわち図中の線分OPに垂
直方向に磁化容易軸方向を揃えることにより、磁性膜の
困難軸励磁が可能となり、高周波における磁性膜の特性
を向上させることが可能となる。
【0015】なお、磁性膜の容易磁化方向を誘導する手
段として、試料側面に永久磁石を設置し磁石からの漏れ
磁界中で成膜する磁界中成膜法、あるいはインダクタあ
るいはトランス完成後に磁界中で熱処理を行う磁界中熱
処理法を用いることができる。また、図3に断面模式図
を示すように、作製上第2の磁性膜が段差部で薄くなる
場合、第3の磁性膜7をスパイラル状の平面コイル4の
外周部および内周部の接続点に新たに堆積することで、
磁性膜の磁気特性を向上できる。
段として、試料側面に永久磁石を設置し磁石からの漏れ
磁界中で成膜する磁界中成膜法、あるいはインダクタあ
るいはトランス完成後に磁界中で熱処理を行う磁界中熱
処理法を用いることができる。また、図3に断面模式図
を示すように、作製上第2の磁性膜が段差部で薄くなる
場合、第3の磁性膜7をスパイラル状の平面コイル4の
外周部および内周部の接続点に新たに堆積することで、
磁性膜の磁気特性を向上できる。
【0016】[実施例2]次に、本発明の第2の実施例
を、図面を参照して詳細に説明する。
を、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】図4は、本発明の第2の実施例を示す薄膜
インダクタの構造模式図である。図4(a)は上面図、
図4(b)は図4(a)中の中心Oからの線分OPにお
ける断面図を示す。図中、1は基板、2は絶縁膜、3は
第1の磁性膜、4はスパイラル状の平面コイル、6は第
2の磁性膜を示している。
インダクタの構造模式図である。図4(a)は上面図、
図4(b)は図4(a)中の中心Oからの線分OPにお
ける断面図を示す。図中、1は基板、2は絶縁膜、3は
第1の磁性膜、4はスパイラル状の平面コイル、6は第
2の磁性膜を示している。
【0018】前述の第1の実施例ではスパイラル状の平
面コイル4の全体形状が円形状であったのに対し、本実
施例では長円形状とする。また、少なくとも一方の磁性
膜の形状として第2の磁性膜6を長方形形状とし、中心
Oの両側の平面コイル4の各直線部分を絶縁膜2により
絶縁された状態で第1の磁性膜3と第2の磁性膜6とで
挟む構造とする。第1の磁性膜3と第2の磁性膜6と
は、スパイラル状の平面コイル4の内周の内側2箇所お
よび外周の外側2箇所で接続され、閉磁路構造となって
いる。このような構造によって、本実施例においても、
第1の磁性膜3と第2の磁性膜6が接続されている部分
の磁性膜の断面積が外周の外側の接続部と内周の内側の
接続部で概ね同一にできる。なお、スパイラル状の平面
コイル4に若干段差が生じるが、第1の磁性膜3のパタ
ンを第2の磁性膜6のパタンと同一にすることも可能で
ある。また、スパイラル状の平面コイルを2つ以上形成
する場合には、絶縁膜2を介して絶縁して形成する。
面コイル4の全体形状が円形状であったのに対し、本実
施例では長円形状とする。また、少なくとも一方の磁性
膜の形状として第2の磁性膜6を長方形形状とし、中心
Oの両側の平面コイル4の各直線部分を絶縁膜2により
絶縁された状態で第1の磁性膜3と第2の磁性膜6とで
挟む構造とする。第1の磁性膜3と第2の磁性膜6と
は、スパイラル状の平面コイル4の内周の内側2箇所お
よび外周の外側2箇所で接続され、閉磁路構造となって
いる。このような構造によって、本実施例においても、
第1の磁性膜3と第2の磁性膜6が接続されている部分
の磁性膜の断面積が外周の外側の接続部と内周の内側の
接続部で概ね同一にできる。なお、スパイラル状の平面
コイル4に若干段差が生じるが、第1の磁性膜3のパタ
ンを第2の磁性膜6のパタンと同一にすることも可能で
ある。また、スパイラル状の平面コイルを2つ以上形成
する場合には、絶縁膜2を介して絶縁して形成する。
【0019】図4に示した第2の実施例の薄膜インダク
タは、以下に示す方法例で作製される。絶縁層を有した
基板の上に、スパッタ法やイオンビーム蒸着法で第1の
磁性膜3、例えばCoZrRe,CoFeSiB等の膜
を堆積し、所望のパタンにイオンビームエッチング法や
反応性イオンエッチング法等で加工する。次に、スパッ
タ法や真空蒸着法等により絶縁膜2の一部を堆積し、後
で磁性膜を接続する部分の穴開け加工をイオンビームエ
ッチングや反応性エッチング法等で行う。絶縁膜2はま
た、スピンコータ等によるポリイミド等の塗布でも形成
することができる。続けて、Cu等によるスパイラル状
の平面コイル4、絶縁膜2の別の一部および第2の絶縁
膜6を順次形成し、本実施例の薄膜インダクタを得る。
絶縁膜2の形成に際しては、バイアススパッタ法やフォ
トレジスト等を用いた均一エッチング法等により平坦化
処理を併せて行う。第1の磁性膜3と第2の磁性膜6は
絶縁膜2に設けたスルーホールにより接続される。
タは、以下に示す方法例で作製される。絶縁層を有した
基板の上に、スパッタ法やイオンビーム蒸着法で第1の
磁性膜3、例えばCoZrRe,CoFeSiB等の膜
を堆積し、所望のパタンにイオンビームエッチング法や
反応性イオンエッチング法等で加工する。次に、スパッ
タ法や真空蒸着法等により絶縁膜2の一部を堆積し、後
で磁性膜を接続する部分の穴開け加工をイオンビームエ
ッチングや反応性エッチング法等で行う。絶縁膜2はま
た、スピンコータ等によるポリイミド等の塗布でも形成
することができる。続けて、Cu等によるスパイラル状
の平面コイル4、絶縁膜2の別の一部および第2の絶縁
膜6を順次形成し、本実施例の薄膜インダクタを得る。
絶縁膜2の形成に際しては、バイアススパッタ法やフォ
トレジスト等を用いた均一エッチング法等により平坦化
処理を併せて行う。第1の磁性膜3と第2の磁性膜6は
絶縁膜2に設けたスルーホールにより接続される。
【0020】なお、スパイラル状の平面コイル4を複数
とすることで薄膜トランスも同様に作製できることは言
うまでもない。例えば、図5,図6に断面模式図を示す
ようにトランスの1次コイル8と2次コイル9を平行に
あるいは、上下に配置することで薄膜トランスを得るこ
とができる。
とすることで薄膜トランスも同様に作製できることは言
うまでもない。例えば、図5,図6に断面模式図を示す
ようにトランスの1次コイル8と2次コイル9を平行に
あるいは、上下に配置することで薄膜トランスを得るこ
とができる。
【0021】以上、構造と製法を説明したように、第2
の実施例による薄膜インダクタによっても、スパイラル
状の平面コイル4の外周部および内周部における、第1
の磁性膜3と第2の磁性膜6の接続部の磁性膜の断面積
を概ね同一とすることができ、磁性体を薄膜全体にわた
って有効に利用できる。さらに、図4に示すように第1
の磁性膜3と第2の磁性膜6のスパイラル状平面コイル
4の外周部における接続点を2箇所とし、少なくとも一
方の磁性膜を概ね長方形形状とし、励磁方向すなわち図
中の線分OPに垂直な方向に磁化容易軸方向を揃えるこ
とにより、磁性膜の困難軸励磁が可能となり、高周波に
おける磁性膜の特性を向上させることが可能となる。
の実施例による薄膜インダクタによっても、スパイラル
状の平面コイル4の外周部および内周部における、第1
の磁性膜3と第2の磁性膜6の接続部の磁性膜の断面積
を概ね同一とすることができ、磁性体を薄膜全体にわた
って有効に利用できる。さらに、図4に示すように第1
の磁性膜3と第2の磁性膜6のスパイラル状平面コイル
4の外周部における接続点を2箇所とし、少なくとも一
方の磁性膜を概ね長方形形状とし、励磁方向すなわち図
中の線分OPに垂直な方向に磁化容易軸方向を揃えるこ
とにより、磁性膜の困難軸励磁が可能となり、高周波に
おける磁性膜の特性を向上させることが可能となる。
【0022】なお、第1の実施例と同様に、磁性膜の容
易磁化方向を誘導する手段として、試料側面に永久磁石
を設置し磁石からの漏れ磁界中で成膜する磁界中成膜
法、あるいはインダクタあるいはトランス完成後に磁界
中で熱処理を行う磁界中熱処理法を用いることができ
る。
易磁化方向を誘導する手段として、試料側面に永久磁石
を設置し磁石からの漏れ磁界中で成膜する磁界中成膜
法、あるいはインダクタあるいはトランス完成後に磁界
中で熱処理を行う磁界中熱処理法を用いることができ
る。
【0023】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
薄膜インダクタおよび薄膜トランスによれば、外周部の
磁性膜断面積と内周部の磁性膜断面積を概ね同一にして
いるので、従来の薄膜インダクタおよび薄膜トランスに
比較して、内周部の磁性膜における磁気飽和を緩和でき
る。このため、磁性体部の損失並びに漏れ磁束によるコ
イル抵抗の増加を低減することが可能となる。また、外
周部の磁性体を有効に活用することを可能となるため、
励磁条件を高く設定することが可能となり、インダクタ
あるいはトランスの特性を向上できる。さらに、請求項
2,4の発明によれば、特に、磁性膜の容易磁化方向を
励磁方向に対し概ね垂直にしているので、困難軸励磁が
可能となり、磁性膜の高周波特性を向上させることがで
きる。
薄膜インダクタおよび薄膜トランスによれば、外周部の
磁性膜断面積と内周部の磁性膜断面積を概ね同一にして
いるので、従来の薄膜インダクタおよび薄膜トランスに
比較して、内周部の磁性膜における磁気飽和を緩和でき
る。このため、磁性体部の損失並びに漏れ磁束によるコ
イル抵抗の増加を低減することが可能となる。また、外
周部の磁性体を有効に活用することを可能となるため、
励磁条件を高く設定することが可能となり、インダクタ
あるいはトランスの特性を向上できる。さらに、請求項
2,4の発明によれば、特に、磁性膜の容易磁化方向を
励磁方向に対し概ね垂直にしているので、困難軸励磁が
可能となり、磁性膜の高周波特性を向上させることがで
きる。
【図1】(a),(b)は本発明の第1の実施例の薄膜
インダクタの構造模式図
インダクタの構造模式図
【図2】上記第1の実施例の薄膜トランスへの適用例を
示す断面模式図
示す断面模式図
【図3】上記第1の実施例の薄膜インダクタの実施態様
例を示す断面模式図
例を示す断面模式図
【図4】(a),(b)は本発明の第2の実施例の薄膜
インダクタの構造模式図
インダクタの構造模式図
【図5】上記第2の実施例の薄膜トランスへの適用例を
示す断面模式図
示す断面模式図
【図6】上記第2の実施例の薄膜トランスへの別の適用
例を示す断面模式図
例を示す断面模式図
【図7】(a),(b)は従来の薄膜インダクタの構造
模式図
模式図
1…基板 2…絶縁膜 3…第1の磁性膜 4…スパイラル状の平面コイル 5…引き出し導線 6…第2の磁性膜 7…第3の磁性膜 8…一次コイル 9…二次コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳沢 佳一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 第1の磁性膜上に一つ以上のスパイラル
状の平面コイルが絶縁膜を介して形成され、前記スパイ
ラル状の平面コイルの上に絶縁膜を介して第2の磁性膜
が形成され、前記第1の磁性膜と第2の磁性膜とが前記
スパイラル状の平面コイルの内周の内側および外周の外
側で接続されている薄膜インダクタにおいて、前記第1
の磁性膜と第2の磁性膜が接続されている部分の磁性膜
の断面積が外周の外側の接続部と内周の内側の接続部で
概ね同一であることを特徴とする薄膜インダクタ。 - 【請求項2】 請求項1記載の薄膜インダクタにおい
て、磁性膜の容易磁化方向を平面コイルによる励磁方向
に対して概ね垂直方向に揃えたことを特徴とする薄膜イ
ンダクタ。 - 【請求項3】 第1の磁性膜上に2つ以上のスパイラル
状の平面コイルが絶縁膜を介して形成され、前記スパイ
ラル状の平面コイルの上に絶縁膜を介して第2の磁性膜
が形成され、前記第1の磁性膜と第2の磁性膜とが前記
スパイラル状の平面コイルの内周の内側および外周の外
側で接続されている薄膜トランスにおいて、前記第1の
磁性膜と第2の磁性膜が接続されている部分の磁性膜の
断面積が外周の外側の接続部と内周の内側の接続部で概
ね同一であることを特徴とする薄膜トランス。 - 【請求項4】 請求項2記載の薄膜トランスにおいて、
磁性膜の容易磁化方向を平面コイルによる励磁方向に対
して概ね垂直方向に揃えたことを特徴とする薄膜トラン
ス。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20759893A JPH0766050A (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 薄膜インダクタおよび薄膜トランス |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20759893A JPH0766050A (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 薄膜インダクタおよび薄膜トランス |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0766050A true JPH0766050A (ja) | 1995-03-10 |
Family
ID=16542430
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20759893A Pending JPH0766050A (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 薄膜インダクタおよび薄膜トランス |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0766050A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009061789A3 (en) * | 2007-11-07 | 2009-09-03 | Intel Corporation | Methods of forming magnetic vias to maximize inductance in integrated circuits and structures formed thereby |
| KR20130143079A (ko) * | 2010-12-14 | 2013-12-30 | 마이크로소프트 코포레이션 | 통합 갭을 가진 박막 인덕터 |
| CN112002540A (zh) * | 2020-07-07 | 2020-11-27 | 瑞声新能源发展(常州)有限公司科教城分公司 | 线圈和无线充电设备 |
-
1993
- 1993-08-23 JP JP20759893A patent/JPH0766050A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009061789A3 (en) * | 2007-11-07 | 2009-09-03 | Intel Corporation | Methods of forming magnetic vias to maximize inductance in integrated circuits and structures formed thereby |
| US8361594B2 (en) | 2007-11-07 | 2013-01-29 | Intel Corporation | Methods of forming magnetic vias to maximize inductance in integrated circuits and structures formed thereby |
| TWI489613B (zh) * | 2007-11-07 | 2015-06-21 | 英特爾股份有限公司 | 積體電路中用於使電感最大化之形成磁性通孔之方法以及由此所形成之結構 |
| KR20130143079A (ko) * | 2010-12-14 | 2013-12-30 | 마이크로소프트 코포레이션 | 통합 갭을 가진 박막 인덕터 |
| JP2014504009A (ja) * | 2010-12-14 | 2014-02-13 | マイクロソフト コーポレーション | 集積化したギャップを有する薄膜インダクタ |
| CN112002540A (zh) * | 2020-07-07 | 2020-11-27 | 瑞声新能源发展(常州)有限公司科教城分公司 | 线圈和无线充电设备 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040330 |