JPH0766986B2 - 永久電流スイッチ装置 - Google Patents
永久電流スイッチ装置Info
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- JPH0766986B2 JPH0766986B2 JP4015911A JP1591192A JPH0766986B2 JP H0766986 B2 JPH0766986 B2 JP H0766986B2 JP 4015911 A JP4015911 A JP 4015911A JP 1591192 A JP1591192 A JP 1591192A JP H0766986 B2 JPH0766986 B2 JP H0766986B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導マグネットおよ
び回転機、磁気共鳴診断装置、磁気浮上列車、加速器等
の超電導マグネットを使用した装置において、超電導マ
グネットを永久電流モードで通電させるのに必要とされ
る永久電流スイッチ装置に関する。
び回転機、磁気共鳴診断装置、磁気浮上列車、加速器等
の超電導マグネットを使用した装置において、超電導マ
グネットを永久電流モードで通電させるのに必要とされ
る永久電流スイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超電導マグネットを永久電流モー
ドで用いるための、いわゆる永久電流スイッチあるいは
超電導スイッチは超電導線を熱的にあるいは機械的にス
イッチさせる手法が用いられていた。すなわち超電導マ
グネットを構成する超電導コイルに並列に超電導スイッ
チを配する。超電導スイッチの動作方式は(1)超電導
線間の機械的な接触による回路接続、あるいは切断法、
(2)ヒータを超電導線に巻きつけて、ヒータの発熱の
有無によって超電導線を超電導状態と常伝導状態の間で
転移させる方法、または(3)超電導線にコイルを巻き
つけて、コイルの発生する磁場によって超電導線を超電
導状態と常伝導状態の間で転移させる方法等が用いられ
てきた。方式(1)は機械的な方法であり、(2)およ
び(3)は超電導線の超電導‐常伝導転移を利用するス
イッチである。
ドで用いるための、いわゆる永久電流スイッチあるいは
超電導スイッチは超電導線を熱的にあるいは機械的にス
イッチさせる手法が用いられていた。すなわち超電導マ
グネットを構成する超電導コイルに並列に超電導スイッ
チを配する。超電導スイッチの動作方式は(1)超電導
線間の機械的な接触による回路接続、あるいは切断法、
(2)ヒータを超電導線に巻きつけて、ヒータの発熱の
有無によって超電導線を超電導状態と常伝導状態の間で
転移させる方法、または(3)超電導線にコイルを巻き
つけて、コイルの発生する磁場によって超電導線を超電
導状態と常伝導状態の間で転移させる方法等が用いられ
てきた。方式(1)は機械的な方法であり、(2)およ
び(3)は超電導線の超電導‐常伝導転移を利用するス
イッチである。
【0003】なお、この種の技術が記載されている文献
として、例えば、岡田東一編集、“低温工学ハンドブッ
ク"、内田老鶴圃新社、1978年出版、474〜47
5頁が挙げられる。
として、例えば、岡田東一編集、“低温工学ハンドブッ
ク"、内田老鶴圃新社、1978年出版、474〜47
5頁が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の超電導スイッチ
を超電導マグネットの永久電流スイッチとして用いよう
とする場合、以下に述べる問題点を有していた。すなわ
ち方式(1)の機械的なスイッチング法は信頼性の点で
問題があった。機械的な接触の場合、接触圧力によって
スイッチに流れる超電導電流を調節する。しかしながら
液体ヘリウム温度あるいは液体窒素温度等の低温で超電
導線を接触させる場合、線材表面に吸着物質が付着し、
接触圧力と超電導臨界電流との間で再現性のある対応関
係を得ることができない。さらに機械的な方法ではスイ
ッチングの速度に限界があり、ミリ秒のレベルが限界で
ある。
を超電導マグネットの永久電流スイッチとして用いよう
とする場合、以下に述べる問題点を有していた。すなわ
ち方式(1)の機械的なスイッチング法は信頼性の点で
問題があった。機械的な接触の場合、接触圧力によって
スイッチに流れる超電導電流を調節する。しかしながら
液体ヘリウム温度あるいは液体窒素温度等の低温で超電
導線を接触させる場合、線材表面に吸着物質が付着し、
接触圧力と超電導臨界電流との間で再現性のある対応関
係を得ることができない。さらに機械的な方法ではスイ
ッチングの速度に限界があり、ミリ秒のレベルが限界で
ある。
【0005】方式(2)および(3)の超電導‐常伝導
転移を利用する超電導スイッチの場合、機械的なスイッ
チング方法と比較して信頼性は高いが、スイッチング速
度が低く、マイクロ秒以上のレベルである。
転移を利用する超電導スイッチの場合、機械的なスイッ
チング方法と比較して信頼性は高いが、スイッチング速
度が低く、マイクロ秒以上のレベルである。
【0006】以上述べた超電導スイッチの問題点は金属
系超電導マグネットおよび酸化物系超電導マグネットに
共通の問題である。酸化物系の超電導マグネットの場
合、さらに酸化物に特有の問題点が生じる。方式(1)
の接触式の場合、酸化物超電導材料は塑性変形をほとん
ど生じないために、機械的に接触させても接触断面積が
小さい。酸化物超電導材料は超電導相特有の結晶構造を
示さないかぎり、高臨界電流密度を示さないが、接触部
分が原子層レベルで超電導結晶と同様の原子配列を形成
するのが確率的にきわめて低い。これらの理由により、
酸化物超電導材料どうしを接触させてもジョセフソン接
合的な特性となり、高臨界電流密度は得られない。した
がって高い電流容量の永久電流スイッチに用いることは
できない。方式(2)および(3)の場合、酸化物超電
導材料は数十テスラの高い臨界磁場を有するために磁場
によってスイッチングさせることは困難である。一方、
酸化物超電導材料はイットリウム系材料等90K以上の
臨界温度を示すために、ヒータによる加熱によって常伝
導転移を生じさせるためには、金属系の超電導材料に比
べて数桁長い時間を必要とする。
系超電導マグネットおよび酸化物系超電導マグネットに
共通の問題である。酸化物系の超電導マグネットの場
合、さらに酸化物に特有の問題点が生じる。方式(1)
の接触式の場合、酸化物超電導材料は塑性変形をほとん
ど生じないために、機械的に接触させても接触断面積が
小さい。酸化物超電導材料は超電導相特有の結晶構造を
示さないかぎり、高臨界電流密度を示さないが、接触部
分が原子層レベルで超電導結晶と同様の原子配列を形成
するのが確率的にきわめて低い。これらの理由により、
酸化物超電導材料どうしを接触させてもジョセフソン接
合的な特性となり、高臨界電流密度は得られない。した
がって高い電流容量の永久電流スイッチに用いることは
できない。方式(2)および(3)の場合、酸化物超電
導材料は数十テスラの高い臨界磁場を有するために磁場
によってスイッチングさせることは困難である。一方、
酸化物超電導材料はイットリウム系材料等90K以上の
臨界温度を示すために、ヒータによる加熱によって常伝
導転移を生じさせるためには、金属系の超電導材料に比
べて数桁長い時間を必要とする。
【0007】本発明の目的は、超電導スイッチを超電導
マグネットの永久電流スイッチとして用いるにさいし
て、安定性と再現性を有し、高い電流レベルあるいは臨
界電流密度が確保でき、かつマイクロ秒以下の速度でス
イッチングを行える永久電流スイッチ装置を提供するこ
とにある。
マグネットの永久電流スイッチとして用いるにさいし
て、安定性と再現性を有し、高い電流レベルあるいは臨
界電流密度が確保でき、かつマイクロ秒以下の速度でス
イッチングを行える永久電流スイッチ装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1においては、絶縁性基板上に酸化
物系の常伝導膜が形成され、この常伝導膜上に酸化物系
の超電導膜が積層化して形成され、この超電導膜が微小
距離を隔てて2つの領域に分けられて一方がソース電
極、他方がドレイン電極となり、このソース電極とドレ
イン電極間は下層の常伝導膜を介して電気的に接続され
ており、さらに常伝導膜上の超電導膜の存在しない領域
に絶縁膜を介して導電性の第3電極が配された構成の超
電導スイッチ素子を備え、このスイッチ素子のソース電
極とドレイン電極の両端子間に並列状に、超電導線材か
らなる超電導マグネット巻線を接続して電気的閉回路を
形成し、この電気的閉回路の超電導モードと常伝導モー
ド間の遷移を、上記第3電極への電圧印加によりスイッ
チング制御する構成の永久電流スイッチ装置とする。
に、本発明の請求項1においては、絶縁性基板上に酸化
物系の常伝導膜が形成され、この常伝導膜上に酸化物系
の超電導膜が積層化して形成され、この超電導膜が微小
距離を隔てて2つの領域に分けられて一方がソース電
極、他方がドレイン電極となり、このソース電極とドレ
イン電極間は下層の常伝導膜を介して電気的に接続され
ており、さらに常伝導膜上の超電導膜の存在しない領域
に絶縁膜を介して導電性の第3電極が配された構成の超
電導スイッチ素子を備え、このスイッチ素子のソース電
極とドレイン電極の両端子間に並列状に、超電導線材か
らなる超電導マグネット巻線を接続して電気的閉回路を
形成し、この電気的閉回路の超電導モードと常伝導モー
ド間の遷移を、上記第3電極への電圧印加によりスイッ
チング制御する構成の永久電流スイッチ装置とする。
【0009】また本発明の請求項2においては、前記の
超電導スイッチ素子を複数個備え、各スイッチ素子のソ
ース電極はそれぞれ超電導線を介して1つのソース電極
共通端子に、ドレイン電極はそれぞれ超電導線を介して
1つのドレイン電極共通端子に、第3電極もそれぞれ超
電導線を介して1つの第3電極共通端子に接続し、この
ソース電極共通端子とドレイン電極共通端子間に並列状
に前記超電導マグネット巻線を接続して電気的閉回路を
形成し、この電気的閉回路の超電導モードと常伝導モー
ド間の遷移を、上記第3電極共通端子への電圧印加によ
りスイッチング制御する構成の永久電流スイッチ装置と
する。
超電導スイッチ素子を複数個備え、各スイッチ素子のソ
ース電極はそれぞれ超電導線を介して1つのソース電極
共通端子に、ドレイン電極はそれぞれ超電導線を介して
1つのドレイン電極共通端子に、第3電極もそれぞれ超
電導線を介して1つの第3電極共通端子に接続し、この
ソース電極共通端子とドレイン電極共通端子間に並列状
に前記超電導マグネット巻線を接続して電気的閉回路を
形成し、この電気的閉回路の超電導モードと常伝導モー
ド間の遷移を、上記第3電極共通端子への電圧印加によ
りスイッチング制御する構成の永久電流スイッチ装置と
する。
【0010】さらに本発明の請求項3においては、前記
の超電導膜がCuと酸素原子からなる原子層面を有する
酸化物であるY‐Ba‐Cu系酸化物、Bi‐Sr‐Ca‐
Cu系酸化物、Tl‐Ba‐Ca‐Cu系酸化物のうちの1
つであり、常伝導膜がおなじくCuと酸素原子からなる
原子層面を有する酸化物であるLa‐Ba‐Cu系酸化
物、Pr‐Ba‐Cu系酸化物、Bi‐Sr‐Cu系酸化物の
うちの1つである永久電流スイッチ装置とする。
の超電導膜がCuと酸素原子からなる原子層面を有する
酸化物であるY‐Ba‐Cu系酸化物、Bi‐Sr‐Ca‐
Cu系酸化物、Tl‐Ba‐Ca‐Cu系酸化物のうちの1
つであり、常伝導膜がおなじくCuと酸素原子からなる
原子層面を有する酸化物であるLa‐Ba‐Cu系酸化
物、Pr‐Ba‐Cu系酸化物、Bi‐Sr‐Cu系酸化物の
うちの1つである永久電流スイッチ装置とする。
【0011】また、本発明の請求項4においては、常伝
導膜内のCuと酸素原子からなる原子層面が、超電導膜
からなるソース電極とドレイン電極間を結ぶ方向に対し
て垂直でない構成の永久電流スイッチ装置とする。
導膜内のCuと酸素原子からなる原子層面が、超電導膜
からなるソース電極とドレイン電極間を結ぶ方向に対し
て垂直でない構成の永久電流スイッチ装置とする。
【0012】
【作用】上記永久電流スイッチ装置の構造および動作方
式は以下に述べる理由により、発明が解決しようとする
課題の項において述べた超電導マグネツト用の永久電流
スイッチとしての要件である高い電流レベルあるいは臨
界電流密度を確保でき、かつマイクロ秒以下の速度でス
イッチングを行うことが可能である。
式は以下に述べる理由により、発明が解決しようとする
課題の項において述べた超電導マグネツト用の永久電流
スイッチとしての要件である高い電流レベルあるいは臨
界電流密度を確保でき、かつマイクロ秒以下の速度でス
イッチングを行うことが可能である。
【0013】本発明にかかる永久電流スイッチ装置は以
下の原理によりスイッチング動作を行う。すなわちY‐
Ba‐Cu酸化物等、酸化物系の超電導薄膜に同一結晶構
造の常伝導薄膜が接すると、常伝導薄膜の超電導薄膜に
接する部分は界面からサブミクロンの範囲で超電導性を
帯びる。このような現象は同一結晶構造で超電導層と常
伝導層を形成した酸化物接合に特有の現象である。従っ
て距離を数ミクロンあるいはサブミクロンの寸法に保っ
た超電導薄膜の電極配置においては、電極間で超電導電
流が流れるか、あるいはさらにサブミクロンの寸法で電
極間距離を縮小すれば超電導電流が流れ得る。超電導電
流が流れない電極配置の場合、第3電極に電圧を印加
し、常伝導層のキャリア濃度を高めることにより、超電
導電流を得ることができる。印加電圧は常伝導層が蓄積
層あるいは反転層を形成するのに必要な値とする。電圧
の印加によるキャリア濃度の変化は電子構造にギャップ
の存在する系において電界によるバンドの曲がりを利用
した、いわゆる電界効果によるものである。超電導電流
が流れる電極配置の場合、第3電極に電圧を印加し、常
伝導層のキャリア濃度を低下させることにより、常伝導
状態にすることができる。印加電圧は常伝導層が空乏層
を形成するのに必要な値とする。
下の原理によりスイッチング動作を行う。すなわちY‐
Ba‐Cu酸化物等、酸化物系の超電導薄膜に同一結晶構
造の常伝導薄膜が接すると、常伝導薄膜の超電導薄膜に
接する部分は界面からサブミクロンの範囲で超電導性を
帯びる。このような現象は同一結晶構造で超電導層と常
伝導層を形成した酸化物接合に特有の現象である。従っ
て距離を数ミクロンあるいはサブミクロンの寸法に保っ
た超電導薄膜の電極配置においては、電極間で超電導電
流が流れるか、あるいはさらにサブミクロンの寸法で電
極間距離を縮小すれば超電導電流が流れ得る。超電導電
流が流れない電極配置の場合、第3電極に電圧を印加
し、常伝導層のキャリア濃度を高めることにより、超電
導電流を得ることができる。印加電圧は常伝導層が蓄積
層あるいは反転層を形成するのに必要な値とする。電圧
の印加によるキャリア濃度の変化は電子構造にギャップ
の存在する系において電界によるバンドの曲がりを利用
した、いわゆる電界効果によるものである。超電導電流
が流れる電極配置の場合、第3電極に電圧を印加し、常
伝導層のキャリア濃度を低下させることにより、常伝導
状態にすることができる。印加電圧は常伝導層が空乏層
を形成するのに必要な値とする。
【0014】このようなスイッチング方式はマクロで平
衡的な熱の移動を伴う従来方式、あるいはコイルに発生
する磁場を利用する方式におけるインダクタンスに伴う
時定数と比較して、極めて速いスイッチング速度を有す
る。この理由は本発明における永久電流スイッチ装置の
スイッチング方式が常伝導層における超電導状態と常伝
導状態間のミクロな遷移に相当しているからである。す
なわち常伝導層における常伝導状態から超電導状態への
遷移はキャリアの発生に伴う超電導対状態の形成過程で
あり、超電導状態から常伝導状態への遷移は超電導対の
散逸によって達成される。これらの過程は電極間距離や
スイッチ装置のゲート容量等の回路定数によって決定さ
れ、ナノ秒以下の速度でスイッチングが実行される。と
くに電極間距離がサブミクロンの微細な寸法の場合、ス
イッチングは数ピコ秒あるいは数十ピコ秒で完了する。
この理由は酸化物超電導材料における準粒子すなわち常
伝導キャリアが結合して超電導電子になる時間が1〜2
ピコ秒であり、従来の金属系超電導材料と比較して極め
て短いからである。
衡的な熱の移動を伴う従来方式、あるいはコイルに発生
する磁場を利用する方式におけるインダクタンスに伴う
時定数と比較して、極めて速いスイッチング速度を有す
る。この理由は本発明における永久電流スイッチ装置の
スイッチング方式が常伝導層における超電導状態と常伝
導状態間のミクロな遷移に相当しているからである。す
なわち常伝導層における常伝導状態から超電導状態への
遷移はキャリアの発生に伴う超電導対状態の形成過程で
あり、超電導状態から常伝導状態への遷移は超電導対の
散逸によって達成される。これらの過程は電極間距離や
スイッチ装置のゲート容量等の回路定数によって決定さ
れ、ナノ秒以下の速度でスイッチングが実行される。と
くに電極間距離がサブミクロンの微細な寸法の場合、ス
イッチングは数ピコ秒あるいは数十ピコ秒で完了する。
この理由は酸化物超電導材料における準粒子すなわち常
伝導キャリアが結合して超電導電子になる時間が1〜2
ピコ秒であり、従来の金属系超電導材料と比較して極め
て短いからである。
【0015】本発明で用いる超電導スイッチ素子は電極
間の超電導キャリア系の位相変化、すなわちジョセフソ
ン効果によってスイッチング動作を行うモードを用いて
いるのではない。ジョセフソン効果によって流れる電流
は数十mA以下であり、素子の断面寸法を大きくして
も、これに比例して大きくならず、飽和してしまう。し
たがってジョセフソン電流モードを数十Aあるいは数百
Aの電流を通じる超電導マグネットに適用することはで
きない。しかるに本発明にかかる永久電流スイッチ装置
はジョセフソン電流モードを用いるものではなく、超電
導電流の振幅を制御するものである。したがって超電導
電極の超電導性、あるいは常伝導層におけるキャリア濃
度、Cu‐O2次元面の原子配列の秩序度等に依存して
超電導電流を無制限に増大させることができる。
間の超電導キャリア系の位相変化、すなわちジョセフソ
ン効果によってスイッチング動作を行うモードを用いて
いるのではない。ジョセフソン効果によって流れる電流
は数十mA以下であり、素子の断面寸法を大きくして
も、これに比例して大きくならず、飽和してしまう。し
たがってジョセフソン電流モードを数十Aあるいは数百
Aの電流を通じる超電導マグネットに適用することはで
きない。しかるに本発明にかかる永久電流スイッチ装置
はジョセフソン電流モードを用いるものではなく、超電
導電流の振幅を制御するものである。したがって超電導
電極の超電導性、あるいは常伝導層におけるキャリア濃
度、Cu‐O2次元面の原子配列の秩序度等に依存して
超電導電流を無制限に増大させることができる。
【0016】超電導状態における電流レベルをさらに高
めるために、常伝導膜内のCuと酸素原子からなる原子
層面、いわゆるCu‐O2次元面が超電導電極間を結ぶ
方向に対して平行であるか、少なくとも垂直ではないよ
うな常伝導膜の原子配置とする。このことは酸化物超電
導材料におけるCu‐O2次元面内の臨界電流密度はc
軸方向の臨界電流密度より高いが、このような現象は超
電導スイッチ素子の常伝導層における超電導電流レベル
にもあてはまる。本永久電流スイッチにおいて、さらに
電流レベルを増大させるためには超電導線を介して複数
個の超電導スイッチ素子を互いに並列に接続させた構造
の永久電流スイッチ装置が適合することはいうまでもな
い。
めるために、常伝導膜内のCuと酸素原子からなる原子
層面、いわゆるCu‐O2次元面が超電導電極間を結ぶ
方向に対して平行であるか、少なくとも垂直ではないよ
うな常伝導膜の原子配置とする。このことは酸化物超電
導材料におけるCu‐O2次元面内の臨界電流密度はc
軸方向の臨界電流密度より高いが、このような現象は超
電導スイッチ素子の常伝導層における超電導電流レベル
にもあてはまる。本永久電流スイッチにおいて、さらに
電流レベルを増大させるためには超電導線を介して複数
個の超電導スイッチ素子を互いに並列に接続させた構造
の永久電流スイッチ装置が適合することはいうまでもな
い。
【0017】
【実施例】実施例1 本発明の永久電流スイッチ装置に用いる超電導スイッチ
素子の構造を図1に示す。図1(a)は上面図、図1
(b)はそのA‐B断面図である。酸化物系の超電導膜
3,4および酸化物系の常伝導膜2を絶縁性基板1上に
形成し、常伝導膜と超電導膜を積層化し、かつ超電導膜
を2個の領域に分かち、ソース3およびドレイン電極4
とする。ソース電極3とドレイン電極4間の距離は0.
5〜1マイクロメートルとする。常伝導膜2を介して2
個の超電導膜間を電気的に接続した構造の超電導素子を
形成する。この超電導素子において超電導膜の存在しな
い領域で、絶縁膜5を介して導電性を有する第3の電極
膜6を配する。本超電導素子において絶縁性基板1をチ
タン酸ストロンチウム、超電導膜3,4をHo‐Ba‐C
u酸化物、常伝導膜2をPr‐Ba‐Cu酸化物、絶縁膜5
をチタン酸ストロンチウム、および第3の電極膜6をA
uとする。図2に示すごとく、本超電導スイッチ素子7
を酸化物線材から成る超電導マグネット8に対して並列
に接続することにより、永久電流スイッチ装置とする。
なお超電導マグネット8も酸化物超電導線材によって構
成される。
素子の構造を図1に示す。図1(a)は上面図、図1
(b)はそのA‐B断面図である。酸化物系の超電導膜
3,4および酸化物系の常伝導膜2を絶縁性基板1上に
形成し、常伝導膜と超電導膜を積層化し、かつ超電導膜
を2個の領域に分かち、ソース3およびドレイン電極4
とする。ソース電極3とドレイン電極4間の距離は0.
5〜1マイクロメートルとする。常伝導膜2を介して2
個の超電導膜間を電気的に接続した構造の超電導素子を
形成する。この超電導素子において超電導膜の存在しな
い領域で、絶縁膜5を介して導電性を有する第3の電極
膜6を配する。本超電導素子において絶縁性基板1をチ
タン酸ストロンチウム、超電導膜3,4をHo‐Ba‐C
u酸化物、常伝導膜2をPr‐Ba‐Cu酸化物、絶縁膜5
をチタン酸ストロンチウム、および第3の電極膜6をA
uとする。図2に示すごとく、本超電導スイッチ素子7
を酸化物線材から成る超電導マグネット8に対して並列
に接続することにより、永久電流スイッチ装置とする。
なお超電導マグネット8も酸化物超電導線材によって構
成される。
【0018】超電導スイッチ素子7は以下の方法により
作製される。Pr‐Ba‐Cu酸化物常伝導膜およびHo‐
Ba‐Cu酸化物超電導膜は酸素プラズマを用いた反応性
蒸着法、あるいは高周波マグネトロンスパッタリング法
によって作製される。Pr‐Ba‐Cu酸化物常伝導膜お
よびHo‐Ba‐Cu酸化物超電導膜ともに方位の揃った
結晶形態を有し、結晶のc軸が通電方向、すなわちソー
スおよびドレイン電極を結ぶ線に対して垂直となる配置
とする。
作製される。Pr‐Ba‐Cu酸化物常伝導膜およびHo‐
Ba‐Cu酸化物超電導膜は酸素プラズマを用いた反応性
蒸着法、あるいは高周波マグネトロンスパッタリング法
によって作製される。Pr‐Ba‐Cu酸化物常伝導膜お
よびHo‐Ba‐Cu酸化物超電導膜ともに方位の揃った
結晶形態を有し、結晶のc軸が通電方向、すなわちソー
スおよびドレイン電極を結ぶ線に対して垂直となる配置
とする。
【0019】Pr‐Ba‐Cu酸化物常伝導膜とHo‐Ba
‐Cu酸化物超電導膜の積層膜を形成後、Ho‐Ba‐Cu
酸化物超電導膜に電子線描画法とイオンビームエッチン
グ法によってサブミクロン幅の溝を掘り、超電導膜を2
個に分割することにより、ソースおよびドレイン電極と
する。チタン酸ストロンチウム薄膜はレーザ蒸着法によ
って形成する。さらにAu第3電極膜は真空蒸着法によ
って成膜する。超電導マグネット8を構成する酸化物の
線材には極細多芯線を用い、超電導線の直径を1ミクロ
ン以下の極細線とする。極細超電導線はAgシースに埋
め込まれる。超電導線はソースあるいはドレイン電極に
対して、Agを介して接合される。Agは超電導接続およ
び接着剤としての役割を有する。Au第3電極膜6は通
常の金属接合法によってリード線に接続される。
‐Cu酸化物超電導膜の積層膜を形成後、Ho‐Ba‐Cu
酸化物超電導膜に電子線描画法とイオンビームエッチン
グ法によってサブミクロン幅の溝を掘り、超電導膜を2
個に分割することにより、ソースおよびドレイン電極と
する。チタン酸ストロンチウム薄膜はレーザ蒸着法によ
って形成する。さらにAu第3電極膜は真空蒸着法によ
って成膜する。超電導マグネット8を構成する酸化物の
線材には極細多芯線を用い、超電導線の直径を1ミクロ
ン以下の極細線とする。極細超電導線はAgシースに埋
め込まれる。超電導線はソースあるいはドレイン電極に
対して、Agを介して接合される。Agは超電導接続およ
び接着剤としての役割を有する。Au第3電極膜6は通
常の金属接合法によってリード線に接続される。
【0020】以上の方法によって作製した超電導スイッ
チ素子7に酸化物系の超電導マグネット8を接続し、通
電テストを行う。まず、超電導スイッチ素子7のAu第
3電極膜6に電圧を印加しない場合、スイッチ素子は1
ミリオームの抵抗を生じ、直流電源から通電された電流
はすべて超電導マグネット8に流れる。超電導マグネッ
ト8に1Aの電流を通電した状態で、超電導スイッチ素
子7のAu第3電極膜6に電圧を印加し、超電導状態に
遷移させる。これと同時に電流源11の通電を停止す
る。このとき超電導マグネット8と超電導スイッチ素子
7を結ぶ閉回路には1Aの永久電流が流れる。本永久電
流スイッチ装置は再現性のあるスイッチング特性、すな
わち電圧状態における素子抵抗、および零電圧状態にお
ける臨界電流値を有する。また超電導マグネット8を接
続しない状態でのスイッチングは1マイクロ秒以下の時
間で完了することがリアルタイムの測定で確認される。
チ素子7に酸化物系の超電導マグネット8を接続し、通
電テストを行う。まず、超電導スイッチ素子7のAu第
3電極膜6に電圧を印加しない場合、スイッチ素子は1
ミリオームの抵抗を生じ、直流電源から通電された電流
はすべて超電導マグネット8に流れる。超電導マグネッ
ト8に1Aの電流を通電した状態で、超電導スイッチ素
子7のAu第3電極膜6に電圧を印加し、超電導状態に
遷移させる。これと同時に電流源11の通電を停止す
る。このとき超電導マグネット8と超電導スイッチ素子
7を結ぶ閉回路には1Aの永久電流が流れる。本永久電
流スイッチ装置は再現性のあるスイッチング特性、すな
わち電圧状態における素子抵抗、および零電圧状態にお
ける臨界電流値を有する。また超電導マグネット8を接
続しない状態でのスイッチングは1マイクロ秒以下の時
間で完了することがリアルタイムの測定で確認される。
【0021】実施例2 図3に、本発明にかかる大電流容量永久電流スイッチ装
置に用いる、並列構造体のスイッチ素子の回路構成を示
す。各基本素子は図1(b)に示した断面構造を持ち、
酸化物系の超電導膜3,4および酸化物系の常伝導膜2
を絶縁性基板1上に形成し、常伝導膜4と超電導膜3,
4を積層化し、かつ超電導膜を2個の領域に分かち、ソ
ース3およびドレイン電極4とする。ソース電極3とド
レイン電極4間の距離は0.5〜1マイクロメートルと
する。常伝導膜を介して2個の超電導膜間を電気的に接
続した構造の超電導素子を形成する。この超電導素子に
おいて超電導膜の存在しない領域で、絶縁膜5を介して
導電性を有する第3の電極膜6を配する。本超電導素子
において絶縁性基板1をマグネシウム酸化物、超電導膜
3,4をBi‐Sr‐Ca‐Cu酸化物、常伝導膜2をBi
‐Sr‐Cu酸化物、絶縁膜5をチタン酸ストロンチウ
ム、および第3の電極膜6をAuとする。この基本素子
構造を図3のように10個並列に接続する。基本素子の
接続はBi‐Sr‐Ca‐Cu酸化物薄膜を介して行う。図
2に示されるごとく、本超電導スイッチ素子の端子
3′,4′を酸化物線材から成る超電導マグネット8に
対して並列に接続することにより、永久電流スイッチ装
置となす。なお超電導マグネット8も酸化物超電導線材
によって構成される。
置に用いる、並列構造体のスイッチ素子の回路構成を示
す。各基本素子は図1(b)に示した断面構造を持ち、
酸化物系の超電導膜3,4および酸化物系の常伝導膜2
を絶縁性基板1上に形成し、常伝導膜4と超電導膜3,
4を積層化し、かつ超電導膜を2個の領域に分かち、ソ
ース3およびドレイン電極4とする。ソース電極3とド
レイン電極4間の距離は0.5〜1マイクロメートルと
する。常伝導膜を介して2個の超電導膜間を電気的に接
続した構造の超電導素子を形成する。この超電導素子に
おいて超電導膜の存在しない領域で、絶縁膜5を介して
導電性を有する第3の電極膜6を配する。本超電導素子
において絶縁性基板1をマグネシウム酸化物、超電導膜
3,4をBi‐Sr‐Ca‐Cu酸化物、常伝導膜2をBi
‐Sr‐Cu酸化物、絶縁膜5をチタン酸ストロンチウ
ム、および第3の電極膜6をAuとする。この基本素子
構造を図3のように10個並列に接続する。基本素子の
接続はBi‐Sr‐Ca‐Cu酸化物薄膜を介して行う。図
2に示されるごとく、本超電導スイッチ素子の端子
3′,4′を酸化物線材から成る超電導マグネット8に
対して並列に接続することにより、永久電流スイッチ装
置となす。なお超電導マグネット8も酸化物超電導線材
によって構成される。
【0022】各基本素子は以下の方法により作製され
る。Bi‐Sr‐Cu酸化物常伝導膜およびBi‐Sr‐Ca
‐Cu酸化物超電導膜は酸素プラズマを用いた反応性蒸
着法、あるいは高周波マグネトロンスパッタリング法に
よって作製される。Bi‐Sr‐Cu酸化物常伝導膜およ
びBi‐Sr‐Ca‐Cu酸化物超電導膜ともに方位の揃っ
た結晶形態を有し、結晶のc軸が基板面に対して垂直と
なる配置とする。Bi‐Sr‐Cu酸化物常伝導膜および
Bi‐Sr‐Ca‐Cu酸化物超電導膜の積層膜を形成後、
Bi‐Sr‐Ca‐Cu酸化物超電導膜に電子線描画法とイ
オンビームエッチング法によってサブミクロン幅の溝を
掘り、超電導膜を2個に分割することにより、ソースお
よびドレイン電極とする。チタン酸ストロンチウム薄膜
はレーザ蒸着法によって形成する。さらにAu第3電極
膜は真空蒸着法によって成膜する。超電導マグネットを
構成する酸化物の線材には極細多芯線を用い、超電導線
の直径を1ミクロン以下の極細線とする。極細超電導線
はAgシースに埋め込まれる。超電導線はソースあるい
はドレイン電極に対して、Agを介して接合される。Ag
は超電導接続および接着剤としての役割を有する。Au
第3電極膜は通常の金属接合法によってCuのリード線
に接続される。
る。Bi‐Sr‐Cu酸化物常伝導膜およびBi‐Sr‐Ca
‐Cu酸化物超電導膜は酸素プラズマを用いた反応性蒸
着法、あるいは高周波マグネトロンスパッタリング法に
よって作製される。Bi‐Sr‐Cu酸化物常伝導膜およ
びBi‐Sr‐Ca‐Cu酸化物超電導膜ともに方位の揃っ
た結晶形態を有し、結晶のc軸が基板面に対して垂直と
なる配置とする。Bi‐Sr‐Cu酸化物常伝導膜および
Bi‐Sr‐Ca‐Cu酸化物超電導膜の積層膜を形成後、
Bi‐Sr‐Ca‐Cu酸化物超電導膜に電子線描画法とイ
オンビームエッチング法によってサブミクロン幅の溝を
掘り、超電導膜を2個に分割することにより、ソースお
よびドレイン電極とする。チタン酸ストロンチウム薄膜
はレーザ蒸着法によって形成する。さらにAu第3電極
膜は真空蒸着法によって成膜する。超電導マグネットを
構成する酸化物の線材には極細多芯線を用い、超電導線
の直径を1ミクロン以下の極細線とする。極細超電導線
はAgシースに埋め込まれる。超電導線はソースあるい
はドレイン電極に対して、Agを介して接合される。Ag
は超電導接続および接着剤としての役割を有する。Au
第3電極膜は通常の金属接合法によってCuのリード線
に接続される。
【0023】以上の方法によって作製した並列構造の超
電導スイッチ素子の端子3′,4′に酸化物系の超電導
マグネット8を接続し、通電テストを行う。まず、永久
電流スイッチ装置7のAu第3電極膜6に電圧を印加し
ない場合、スイッチ装置7は0.1ミリオームの抵抗を
生じ、電流源11から通電された電流はすべて超電導マ
グネット8に流れる。超電導マグネット8に10Aの電
流を通電した状態で、超電導スイッチ素子のAu第3電
極膜6に電圧を印加し、超電導状態に遷移させる。これ
と同時に電流源11の通電を停止する。このとき超電導
マグネット8と超電導スイッチ素子を結ぶ閉回路には1
0Aの永久電流が流れる。本永久電流スイッチ装置は再
現性のあるスイッチング特性、すなわち電圧状態におけ
る素子抵抗、および零電圧状態における臨界電流値を有
する。また超電導マグネット8を接続しない状態でのス
イッチングは1マイクロ秒以下の時間で完了することが
リアルタイムの測定で確認される。
電導スイッチ素子の端子3′,4′に酸化物系の超電導
マグネット8を接続し、通電テストを行う。まず、永久
電流スイッチ装置7のAu第3電極膜6に電圧を印加し
ない場合、スイッチ装置7は0.1ミリオームの抵抗を
生じ、電流源11から通電された電流はすべて超電導マ
グネット8に流れる。超電導マグネット8に10Aの電
流を通電した状態で、超電導スイッチ素子のAu第3電
極膜6に電圧を印加し、超電導状態に遷移させる。これ
と同時に電流源11の通電を停止する。このとき超電導
マグネット8と超電導スイッチ素子を結ぶ閉回路には1
0Aの永久電流が流れる。本永久電流スイッチ装置は再
現性のあるスイッチング特性、すなわち電圧状態におけ
る素子抵抗、および零電圧状態における臨界電流値を有
する。また超電導マグネット8を接続しない状態でのス
イッチングは1マイクロ秒以下の時間で完了することが
リアルタイムの測定で確認される。
【0024】以上示した永久電流スイッチ装置は単一の
超電導マグネット8を永久電流モードで使用するのに用
いられるだけでなく、回転機、磁気共鳴診断装置、磁気
浮上列車、あるいは加速器等の強磁場を発生するための
超電導マグネットを使用した装置を永久電流モードで動
作するのに使用されることはいうまでもない。さらに本
永久電流スイッチ装置は上に述べたごとく、酸化物超電
導マグネットに接続して液体窒素温度近傍の温度で動作
させる。
超電導マグネット8を永久電流モードで使用するのに用
いられるだけでなく、回転機、磁気共鳴診断装置、磁気
浮上列車、あるいは加速器等の強磁場を発生するための
超電導マグネットを使用した装置を永久電流モードで動
作するのに使用されることはいうまでもない。さらに本
永久電流スイッチ装置は上に述べたごとく、酸化物超電
導マグネットに接続して液体窒素温度近傍の温度で動作
させる。
【0025】
【発明の効果】実施例の項において述べたごとく、本発
明においては永久電流スイッチ装置に関して以下に述べ
る効果を有する。(1)半導体トランジスタと同じく3
端子素子であり、第3電極による零電圧状態すなわち超
電導状態と、電圧状態すなわち常電導状態間のスイッチ
ング動作を行うので、機械的なスイッチングあるいは熱
的なスイッチングと比較して、スイッチング動作が安定
であり、再現性を有する。(2)第3電極に電圧を印加
し、キャリア濃度を調節することによりスイッチング動
作を行わせるので、機械的なスイッチングあるいは熱的
なスイッチングと比較してスイッチング速度が大幅に増
大し、1マイクロ秒以下のスイッチング時間が得られ
る。(3)酸化物超電導材料において不利となる機械的
な接続法を用いないので、酸化物超電導マグネットに接
続して液体窒素温度近傍の温度で動作させることができ
る。
明においては永久電流スイッチ装置に関して以下に述べ
る効果を有する。(1)半導体トランジスタと同じく3
端子素子であり、第3電極による零電圧状態すなわち超
電導状態と、電圧状態すなわち常電導状態間のスイッチ
ング動作を行うので、機械的なスイッチングあるいは熱
的なスイッチングと比較して、スイッチング動作が安定
であり、再現性を有する。(2)第3電極に電圧を印加
し、キャリア濃度を調節することによりスイッチング動
作を行わせるので、機械的なスイッチングあるいは熱的
なスイッチングと比較してスイッチング速度が大幅に増
大し、1マイクロ秒以下のスイッチング時間が得られ
る。(3)酸化物超電導材料において不利となる機械的
な接続法を用いないので、酸化物超電導マグネットに接
続して液体窒素温度近傍の温度で動作させることができ
る。
【図1】本発明のスイッチ素子の実施例図で、(a)は
上面図、(b)はそのA‐B断面図である。
上面図、(b)はそのA‐B断面図である。
【図2】本発明にかかる永久電流スイッチ装置の構成図
である。
である。
【図3】本発明にかかる大電流容量永久電流スイッチの
構成図である。
構成図である。
1…絶縁性基板 2…酸化物常伝導膜 3…ソース電極 4…ドレイン電極 5…酸化物絶縁膜 6…第3電極 7…超電導スイッチ素子 8…超電導マグネット巻線 9…低温容器 10…電圧源 11…電流源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 一正 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 塚本 晃 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 平谷 正彦 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 須賀 三雄 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 岡本 政邦 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】絶縁性基板上に酸化物系の常伝導膜が形成
され、この常伝導膜上に酸化物系の超電導膜が積層化し
て形成され、この超電導膜が微小距離を隔てて2つの領
域に分けられて一方がソース電極、他方がドレイン電極
となり、このソース電極とドレイン電極間は下層の常伝
導膜を介して電気的に接続されており、さらに常伝導膜
上の超電導膜の存在しない領域に絶縁膜を介して導電性
の第3電極が配された構成の超電導スイッチ素子を備
え、このスイッチ素子のソース電極とドレイン電極の両
端子間に並列状に、超電導線材からなる超電導マグネッ
ト巻線を接続して電気的閉回路を形成し、この電気的閉
回路の超電導モードと常伝導モード間の遷移を、上記第
3電極への電圧印加によりスイッチング制御することを
特徴とする永久電流スイッチ装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の超電導スイッチ素子を複
数個備え、各スイッチ素子のソース電極はそれぞれ超電
導線を介して1つのソース電極共通端子に、ドレイン電
極はそれぞれ超電導線を介して1つのドレイン電極共通
端子に、第3電極もそれぞれ超電導線を介して1つの第
3電極共通端子に接続し、このソース電極共通端子とド
レイン電極共通端子間に並列状に前記超電導マグネット
巻線を接続して電気的閉回路を形成し、この電気的閉回
路の超電導モードと常伝導モード間の遷移を、上記第3
電極共通端子への電圧印加によりスイッチング制御する
ことを特徴とする永久電流スイッチ装置。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の超電導膜がCu
と酸素原子からなる原子層面を有する酸化物であるY‐
Ba‐Cu系酸化物、Bi‐Sr‐Ca‐Cu系酸化物、Tl
‐Ba‐Ca‐Cu系酸化物のうちの1つであり、常伝導
膜がおなじくCuと酸素原子からなる原子層面を有する
酸化物であるLa‐Ba‐Cu系酸化物、Pr‐Ba‐Cu系
酸化物、Bi‐Sr‐Cu系酸化物のうちの1つであるこ
とを特徴とする永久電流スイッチ装置。 - 【請求項4】請求項3に記載の常伝導膜内のCuと酸素
原子からなる原子層面が、超電導膜からなるソース電極
とドレイン電極間を結ぶ方向に対して垂直でないことを
特徴とする永久電流スイッチ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4015911A JPH0766986B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 永久電流スイッチ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4015911A JPH0766986B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 永久電流スイッチ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05218514A JPH05218514A (ja) | 1993-08-27 |
| JPH0766986B2 true JPH0766986B2 (ja) | 1995-07-19 |
Family
ID=11901964
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4015911A Expired - Fee Related JPH0766986B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 永久電流スイッチ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0766986B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5356663B2 (ja) * | 2007-06-27 | 2013-12-04 | 東海旅客鉄道株式会社 | 半導体スイッチ及び永久電流スイッチシステム |
-
1992
- 1992-01-31 JP JP4015911A patent/JPH0766986B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05218514A (ja) | 1993-08-27 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
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