JPH076704B2 - 吸収冷凍機の吸収液 - Google Patents

吸収冷凍機の吸収液

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JPH076704B2
JPH076704B2 JP63010119A JP1011988A JPH076704B2 JP H076704 B2 JPH076704 B2 JP H076704B2 JP 63010119 A JP63010119 A JP 63010119A JP 1011988 A JP1011988 A JP 1011988A JP H076704 B2 JPH076704 B2 JP H076704B2
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ハロゲン化アルカリを主成分とする無機塩
類水溶液を吸収液とし、水を冷媒とする吸収冷凍機に係
り、特に吸収液に添加する添加剤に関する。
〔従来技術〕
吸収冷凍機の吸収器の能力を向上させる為に、オクチル
アルコールを吸収液に添加することは、U.S.Patent 3,2
76,217にあるように古くから知られ、実際に用いられて
いる。オクチルアルコールの添加が吸収器の能力を増加
させるメカニズムは、柏木らの研究(文献;日本機械学
会論文集(B偏)、51巻463号(昭60−3)、「マラン
ゴニ効果を利用した溶液中への蒸気吸収の促進」)によ
れば、吸収器の吸収液上に液滴状に存在するオクチルア
ルコールが、吸収液の水蒸気吸収に伴う溶液の表面張力
低下によって、釣り合いが破れ、オクチルアルコールの
液滴が拡張し、その時にマランゴニ対流が発生するとし
ている。実際の吸収冷凍機の吸収管上に薄く広がる液膜
に対流が発生するという事実は、前記液膜に拡散により
形成された濃度勾配、温度勾配を乱流化させることで大
幅な伝熱係数、物質移動係数の増加が期待できる。
界面活性剤のもう一つの吸収促進作用は、吸収液の表面
張力を低下させ、吸収管上への吸収液の漏れ性を向上さ
せ、無効吸収面積を少なくさせることにある。
界面活性剤のその他の吸収冷凍機への作用には、凝縮器
の滴状凝縮化による凝縮伝熱の向上、発生器での沸騰伝
熱の向上等が期待されているが、具体的なデータはな
い。
又、オクチルアルコール以外の界面活性剤に関しては、
特公昭52−48710号公報にフルオロアルコール、特公昭4
8−16948号公報に第三アルコールに関する従来技術があ
り、これらは、オクチルアルコールと同様な効果がある
と報告されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記従来技術にあっては、オクチルアル
コールは、溶液と一緒に吸収器下部より流出し、溶液熱
交換器を介して再生器に向い、大部分冷媒蒸気と共に凝
縮器で凝縮され、蒸発器に運ばれる。そして、そこで再
度冷媒と共に蒸発し、吸収器に至り、吸収液表面で凝縮
し、吸収促進効果を発揮する。
ところが、吸収液と接している界面活性剤は、吸収液中
の高濃度の無機水溶液を抽出しており、それ自体の粘度
が非常に大きくなっている。すなわち。オクチルアルコ
ールは、溶液と接すると高粘度になり、吸収冷凍機内で
滞留が起こりやすいという問題があった。
また、界面活性剤が凝縮器に滞留しやすいので、該凝縮
器と吸収器を結ぶバイパス回路を設けてある場合もある
が、効率よく、界面活性剤を分離する為には、多量の界
面活性剤が必要となる。これはサイクル効率を低下させ
ると共に、付帯コストも上昇するという欠点がある。
また、オクチルアルコールより更に、吸収促進効果のあ
る界面活性剤の実証的探索が為されていない。更に、フ
ルオロアルコール、第3アルコール類は高価であり、実
際の使用には敵さないという問題があった。
本考案の目的は、吸収液への冷媒蒸気の吸収が促進さ
れ、かつ、吸収冷凍機内での吸収液の滞留が起こりにく
く、以って、長期間に渡り安定した性能を発揮し、更
に、コストダウンを図ることのできる吸収冷凍機の吸収
液を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、ハロゲン化アルカリを主成分とする水溶液よ
り成る吸収液に、沸点が155〜180℃のアルコール系飽和
炭化水素を添加したことを特徴とする吸収冷凍機の吸収
液である。
アルコール系飽和炭化水素の具体例としては、2−オク
タノール,1−ヘプタノール,2−メチル−1−ヘキサノー
ル又は1−ヘキサノール等である。
アルコール系飽和炭化水素の添加量は、種類によって差
はあるが、吸収液に対して0.001〜0.5重量%とするのが
よい。
〔作用〕
沸点が155℃より低いアルコール系飽和炭化水素では、
該炭化水素の気相濃度が上昇し過ぎて、吸収液表面での
冷媒蒸気吸収を疎外する。
沸点が180℃以上のアルコール系飽和炭化水素では、炭
素数の多いものとなり、吸収液と接した状態で粘度が高
くなり、装置内のパイプや熱交換器等の中に滞留しやす
い。
〔実施例〕
先ず、吸収液に添加するアルコール系飽和炭化水素の沸
点が155〜180℃であることとした根拠を説明する。
まず、LiBr水溶液からなる吸収液と界面活性剤とのマッ
チングと、マランゴニ効果の起こり易さを調べる為に、
溶液上に界面活性剤を添加し、水を加えて撹乱の様子を
観察した。ケトン類、エーテル類、アミン類、アルコー
ル類を用いたが、アルコール類が最も激しい撹乱を示し
た。アルコール類では、炭素数が少なくなるほど激しい
撹乱を示したが、炭素数5以下では、吸収液への溶解度
が高くなりすぎる。このことより、マランゴニ効果は界
面活性剤が表面を拡張し、表面に吸着され、それが溶液
に溶解することで連続的に起こり得ると考えることがで
きる。
また、溶液と平衡状態にある界面活性剤の粘度も測定し
た。界面活性剤の粘度は、接している溶液の濃度の影響
を強く受け、濃度が低いほど粘度も低い。また、界面活
性剤の分子量が小さいほど粘度が低くなる。特に炭素数
が8以上のn−アルコールは、凝固してしまい、実用に
は耐えない。以上より界面活性剤は、アルコール類で炭
素数の小さなものが有利と言えるが、実際の吸収冷凍機
において炭素数だけを考慮してそまのの適用できるかは
疑問である。界面活性剤は、蒸発器で冷媒フラッシュと
同時あるいは、蒸発管表面での冷媒の蒸発と同時に蒸発
し、吸収器表面で凝縮するが、炭素数が少なく、沸点が
低い界面活性剤は、吸収器表面で凝縮しにくく、蒸気の
気相拡散抵抗になることも考えられる。一方、炭素数の
大きい界面活性剤は、蒸発器で蒸発しにくい為、気相濃
度が低く、マランゴニ効果が充分に発揮されない。以上
から、吸収器と蒸発器の温度に応じて、最適な沸点の界
面活性剤が存在すると予想される。
以上のことに鑑み、界面活性剤の吸収促進効果を実測す
べく、第1図にあるような吸収実験装置を作成し非定常
吸収実験を行なった。
吸収液は溶液ストック9に入れられており、溶液ポンプ
20によって加圧され、溶液制御バルブ16で所定流量にさ
れた後、吸収器1の最内管に入り、冷却水槽7から冷却
水ライン3を通って送られる冷却水と熱交換し、該吸収
器1頂部よりその外側を膜状態で落下する。その時、蒸
発器2で発生した蒸気を吸収し、その吸収熱を冷却水に
放出し、再度溶液ストック9に戻り、このストック9の
吸収液を薄め、再度循環される。蒸発器2は吸収器1と
同じ構造であり、吸収器1同様冷媒ポンプ22で駆動さ
れ、冷媒制御バルブ17で所定流量され、蒸発器2に供給
され、その最内管で冷水槽8から冷水ライン5を通って
送られる冷水と熱交換して所定温度になった後、蒸発器
2頂部より外管を液膜状に落下し、蒸発器2内管を流れ
る冷水より熱を奪い、蒸発する。残りは冷媒ストック10
に戻り、再度冷媒ポンプ22により循環される。
冷却水と冷水は、冷却水槽7と冷水槽8内で各々温度調
節器24,25で所定温度にされた後、ポンプ19,21によって
吸収器1と蒸発器2に供給され循環している。
溶液ストック9内の吸収液は、蒸発器2で発生した蒸気
の吸収開始と共に徐々に濃度が薄くなっていくが、一定
時間毎に溶液取り出しバルブ23より採取されて濃度測定
される。
界面活性剤は、冷媒ストック10に投入されて水と一緒に
循環している。界面活性剤としては表1に示したよう
に、炭素数が8以下のアルコール系の飽和炭化水素の
内、安価なものを選択し、試験に供された。装置は試験
終了毎に、メタノールで洗浄され真空乾燥された。図に
おいて、4は溶液ライン、6は冷媒ライン、11は冷却水
流量計、12は溶液流量計、13は冷媒流量計、14は冷水流
量計、15は冷却水制御バルブ、18は冷水制御バルブ、26
は真空ポンプライン、27は圧力計ラインを示す 第2図は、代表的な試験結果を示す。吸収時間の経過に
伴い無次元濃度(実験終了後の吸収液出口温度と、冷媒
蒸発温度に平衡な吸収液濃度と初期濃度の差に対する、
計測した吸収液濃度と初期濃度の差の比)は減少する
が、その減少の割合が大きい程吸収速度は大きく、物質
移動係数は大きいということになる。表1は試験した界
面活性剤の吸収促進率も示す。ここで吸収促進率とは、
無添加の場合の物質移動係数に対する、界面活性剤添加
の物質移動係数の比である。この値が1.0以上で、吸収
促進が表われたと見ることができる。逆に1.0未満で
は、吸収疎外作用が働いている。
第3図は界面活性剤の沸点と吸収促進率の関係を示して
いる。吸収促進率と界面活性剤の沸点との間には、重要
な関係が見られる。吸収促進率は、低沸点では1.0以下
だが、沸点が高くなるとほぼ直線的に増加し、155℃付
近で1.0を越え、165℃前後でピークとなり、それ以上で
はやや減少していく。このことにより界面活性剤の最適
沸点の存在が明らかになった。
界面活性剤の沸点が低くなると、該界面活性剤の気相濃
度が上昇し、マランゴニ効果が顕著になる一方、気相濃
度が高すぎて気相拡散抵抗の増大や、溶解度が大きくな
り、吸収液表面での蒸気圧平衡の変化等の吸収疎外要因
が大きくなり、吸収促進率が1.0を下まわると考えられ
る。また界面活性剤の沸点が180℃以上では炭素数が大
となり、界面活性剤の吸収液接触時の粘度が大きくな
り、装置内のパイプ、熱交換器内での滞留が改善されな
い。よって沸点が155℃〜180℃のアルコール系飽和炭化
水素を界面活性剤とすれば、吸収液接触時の粘度を比較
的低くできる為、滞留による吸収促進効果の低減が少な
く、吸収液は長期に渡り安定した能力を発揮する。特に
1−ヘキサノール,1−ヘプタノール,2−メチル−1−ヘ
プタノールは、比較的安価で、高性能な界面活性剤とな
る。
また、アルコール系飽和炭化水素の沸点が比較的低いこ
とは、水に対する溶解度が大きく、比較的温度の高い凝
縮水では混合、溶解され、効率よく蒸発器に運ばれる
為、界面活性剤の分離器の必要性は小さくなる。また、
凝縮水がフラッシュによって冷却されると、臨界溶解度
を超え界面活性剤がミセル状に析出し、蒸発器では互い
に溶け合わない系の蒸気組織同様に、界面活性剤の量に
かかわらず、気相組織は一定となる。よって界面活性剤
の効果を最大限にする必要最低量は、蒸発温度での冷媒
への溶解度以上の量である。具体的には吸収液に添加す
る界面活性剤の量は、吸収液の熱力学的物性(蒸気圧)
に影響を及ぼさない程度ということになり、吸収液に対
して最大0.5重量%で、最少は吸収液の表面張力を低下
させるのに必要な量である0.001重量%となる。望まし
くは0.05〜0.2重量%である。
これらの界面活性剤を吸収液に添加することは吸収液液
膜自体の境膜伝熱係数を15〜25%程度増加させる効果と
同時に、吸収液の濡れ性を改善し、無効伝熱面積を減少
させる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、吸収液に沸点が155〜180℃のアルコー
ル系炭化水素を添加したので、吸収冷凍機内で吸収液の
滞留が起こりにくく長期間に渡り安定した性能を発揮さ
せて、しかも吸収液への冷媒蒸気の吸収促進効果を高め
ることができる。また、界面活性剤のバイパス回路が不
要となるため、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は界面活性剤の吸収促進率を測定する実験装置の
構成図、第2図は試験結果を示すグラフで無次元濃度と
吸収時間との関係図、第3図は吸収促進率と界面活性剤
の沸点との関係図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化アルカリを主成分とする水溶液
    より成る吸収液に、沸点が155〜180℃のアルコール系飽
    和炭化水素を添加したことを特徴とする吸収冷凍機の吸
    収液。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、アルコー
    ル系飽和炭化水素は2−オクタノール,1−ヘプタノー
    ル,2−メチル−1−ヘキサノール又は1−ヘキサノール
    である吸収冷凍機の吸収液。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、アルコー
    ル系飽和炭化水素の添加量は吸収液に対して0.001〜0.5
    重量%である吸収冷凍機の吸収液。
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JP2775601B2 (ja) * 1995-06-30 1998-07-16 川崎重工業株式会社 吸収冷凍機用吸収液及びこの吸収液の移送装置
BR112013007941A2 (pt) * 2010-11-08 2016-06-14 Evonik Degussa Gmbh meio de trabalho para bombas de absorção de calor

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