JPH0768281B2 - カチオン化澱粉の連続的製法 - Google Patents

カチオン化澱粉の連続的製法

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JPH0768281B2
JPH0768281B2 JP1157052A JP15705289A JPH0768281B2 JP H0768281 B2 JPH0768281 B2 JP H0768281B2 JP 1157052 A JP1157052 A JP 1157052A JP 15705289 A JP15705289 A JP 15705289A JP H0768281 B2 JPH0768281 B2 JP H0768281B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カチオン化澱粉の連続的製造法に関するもの
であり、更に詳しくは澱粉を第4級アンモニウム塩と反
応させ、次に蒸煮して湖化せしめる製造法に関するもの
である。
〔従来の技術〕
カチオン化澱粉は製紙業界において乾燥紙力増強剤,歩
留り向上剤,水性向上剤等に広く利用されている。
カチオン化澱粉は例えば以下に示す反応式によって合成
することができる。
現在、市販のカチオン化澱粉は、主として非連続で長時
間を要するバッチ法で製造されている。この方法では40
〜50℃で10〜30時間反応させ、洗浄乾燥等の工程を経て
得た粉末カチオン化澱粉を水でスラリー化しクッカー
(蒸煮器)に送り糊液を得るものである。また連続法と
しては例えば特開昭57-164103号には、100℃以上,高い
pH,15%より高い澱粉濃度でカチオン化剤を加えたアル
カリ性澱粉を煮沸後、滞留時間30秒〜5分程度の反応帯
域に送る方法が記されている。また特開昭64-6001号に
は澱粉,カチオン化剤,水を含むスラリーをクッカーに
送り,2.5〜3kg/cm2の蒸気と接触させ加熱糊化澱粉と
し、次いで反応器に送り100〜110℃で2〜10分間の滞留
時間内でカチオン化剤と反応させる方法に使用される実
施装置についての記載がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の方法は夫々、次のような問題点がある。すなわち
カチオン化剤を加えたアルカリ性澱粉を蒸煮後、反応機
に送る連続法は、カチオン化反応温度が高く、カチオン
化剤の加水分解が併発するうえに、滞留時間が長すぎる
ため一旦生成した結合が熱分解し、澱粉に対するカチオ
ン化剤の仕込量より期待される理論置換度に対して製品
置換度が低く、大略20〜40%のモル収率が得られるにす
ぎない。従って薬品コスト面で不利となり置換度の制御
範囲が狭くまた紙の増強性能面でも問題があった。また
澱粉が焦げ茶褐色に着色しやすい欠点もある。一方バッ
チ式による方法は比較的高い収率が得られるが、長時間
反応のため生産性に制限がある。
本発明は上記の問題点を解決するためのものであって、
高反応収率で置換度の制御範囲の広い経済性に富むカチ
オン化澱粉の製法を提供することを目的とする。
〔課題点を解決するための手段〕
本発明はすなわち、第4級アンモニウム塩をアルカリ性
条件下で澱粉と反応させてカチオン化澱粉の糊液を得る
にあたり、 (A)水性媒体中30〜50重量%の澱粉,下記一般式
(1)(2)で示される第4級アンモニウム塩の少なく
とも1種及びアルカリを30〜60℃において0.5時間以上
反応させる工程, (B)上記(A)で生成したカチオン化澱粉のスラリー
を水で希釈し蒸煮して糊化せしめる工程 よりなることを特徴とするカチオン化澱粉の連続的製法
である。
(但しR1〜R3は炭素数1〜4の低級アルキル基,Xはハロ
ゲン原子を示す) 通常エポキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩又は
その前駆体となる3−ハロゲン−2ヒドロキシプロピル
トリアルキルアンモニウム塩が好ましく、例えばグリシ
ジルトリメチルアンモニウムクロライド(以下GTAとい
う),3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルア
ンモニウムクロライド(以下CHAという)が有効に使用
される。
本発明法を図面のプロセスフローにより説明する。スラ
リー調製槽(1)にはCHA(2)と苛性ソーダ水溶液
(3)とを予めスタティックミキサー(4)で混合した
水溶液が定量フィーダーにより供給され、また別に所定
量の澱粉(5)と水(6)が供給され撹拌機(1′)に
より撹拌される。CHAと苛性ソーダ水溶液とを別々に調
製槽へ供給すると、スラリーのpHが局部的に高くなり糊
化をひき起すので好ましくない。またCHAと苛性ソーダ
水溶液とをそのまま混合すると発熱が激しく分解の可能
性があるので希釈水(6′)を加えて混合するのが好ま
しい。液組成は澱粉濃度として30〜50重量%,CHA(60%
水溶液として)1〜4重量%,苛性ソーダ(48%水溶液
として)1〜4重量%が通常であるが、組成比を決定す
るには、まず澱粉に対してCHAの使用量(理論置換度)
を定め続いて水及び苛性ソーダの使用量を定める。この
場合、澱粉に対して苛性ソーダはできるだけ多く水はで
きるだけ少なくする方が収率の面で有利であるが、苛性
ソーダが多すぎると次の反応槽内で糊化し、また水が少
なすぎると撹拌,送液が困難となるので好ましくない。
澱粉濃度として30〜50重量%の範囲が適当である。例と
してコーンスターチにつき理論置換度が0.03の場合、重
量比で澱粉1.0に対しCHA0.052である。ここで水は1.0〜
2.3さらに好ましくは1.3〜1.8であり、苛性ソーダは0.0
3〜0.07,さらに好ましくは0.04〜0.05である。勿論、澱
粉の種類によっても異なる。
調製されたスラリーは、導管(F1)を通り反応槽(7)
に連続的に供給され槽底部より連続的に抜き出される。
(7′)は撹拌機,(7″)は加熱用ジャケットであ
る。平均滞留時間は長い程、反応収率はよいが、所要反
応槽容積も大となるので通常0.5〜6時間,好ましくは
1.5〜2.5時間で運転される。槽内の反応温度は高すぎる
と糊化し、低すぎると収率が低くなるので通常30〜60
℃,好ましくは40〜50℃で運転される。
反応後のスラリーは、水(8)で希釈された後、導管
(F2)により蒸煮器(9)に送られる。希釈後の澱粉濃
度は高い程、操業能率は良いが、高すぎると蒸煮後の糊
が水に分散不能となるので通常5〜15重量%,好ましく
は8〜10重量%となるように希釈水量は調節される。
蒸煮工程では2〜4kg/cm2の蒸気(10)を直接接触させ
瞬間的に糊化される。蒸煮器(9)としては市販のクッ
カーを採用するのが好ましい。糊化温度は100〜120℃が
好ましく、滞留時間は糊化が不十分とならぬ限り、でき
るだけ短い方がよく通常30秒以内,長くとも1分以内で
運転される。蒸煮後の糊液は、通常2重量%濃度まで水
(11)で希釈され、導管(F3),製品貯槽(12)を経て
製紙工程に送られる。
以下、実施例及び比較例により本発明を説明する。なお
例中組成はいずれも重量単位である。
実施例1 撹拌機を備えたステンレス製の80lスラリー調製槽
(1),撹拌機及び加熱用外部ジャケットを備えたステ
ンレス製の80l反応槽(7),及び内容積200mlの市販の
クッカー(9)を使用し第1図のように接続して、カチ
オン化澱粉の連続製造試験を行った。
スラリー調製槽における仕込液組成はコーンスターチ1
部,水1.4部(澱粉濃度41.7%),60%CHA 0.052部,48%
NaOH 0.045部とした。理論置換度は0.0309である。定常
時においては、スラリー調製槽,反応槽共に内容量60kg
の液面が保たれており、F1部流量,F2部流量は共に30kg
/時であり反応槽の平均滞留時間は2時間,槽内温度は
約45℃であった。クッカーに入れる前の希釈水量は106k
g/時,クッカー出口温度107℃,クッカー内平均滞留時
間は6秒であった。
定常時における反応槽内のスラリー及びクッカー出口糊
液を採取し分析したところ以下の結果となった。
反応槽内スラリー…置換度0.0186,収率60.2% クッカー出口糊液…置換度0.0167,収率54.0% クッカー出口の糊液は僅かに黄色がかった透明液であっ
た。さらにクッカー出口に内容積11の反応管を接続し
高温滞留時間を長くする試験を行った。反応管内平均滞
留時間は4.8分,出口温度106〜107℃であった。出口に
おける糊液は茶褐色に着色しており、その分析結果は以
下のとおりである。
反応管出口糊液…置換度0.0150,収率48.5% 比較列1 実施例1における反応槽を省略し、調製槽より直接クッ
カーに送液した。他の条件は全て実施例1と同様にして
運転を行った。定常時においての分析結果は以下のとお
りである。
クッカー出口糊液…置換度0.0085,収率27.5% 反応管 出口糊液…置換度0.0062,収率20.1% 実施例2 実施例1におけるF1部,F2部のスラリー供給速度を共に
15kg/時とし反応槽滞留時間を4時間とした場合の結果
は以下のとおりであった。
反応槽内スラリー…置換度0.0212,収率68.6% クッカー出口糊液…置換度0.0198,収率64.1% 実施例3 実施例2におけるCHAの仕込量を増加し理論置換度を向
上させた。仕込液組成は、コーンスターチ1部,水1.4
部,60%CHA 0.069部,48%NaOH 0.050部(理論置換度0.0
409)とし、他の条件は実施例2と同様にして運転し、
以下の結果を得た。
反応槽内スラリー…置換度0.0294,収率71.9% クッカー出口糊液…置換度0.0284,収率69.4% 比較例2 実施例3において澱粉濃度を小さくした。仕込液組成は
コーンスターチ1部,水4.95部(澱粉濃度17%),60%C
HA 0.069部,48%NaOH 0.050部とし、他の条件は実施例
3と同様として運転し以下の結果を得た。
反応槽内スラリー…置換度0.0182,収率44.5% クッカー出口糊液…置換度0.0179,収率43.8% 比較例3 実施例3において反応槽滞留時間を短くした。F1部,F2
部におけるスラリー供給速度を共に180kg/時とし平均滞
留時間を20分とし他の条件は実施例3と同様として運転
し以下の結果を得た。
反応槽内スラリー…置換度0.010,収率26.9% クッカー出口糊液…置換度0.0155,収率37.9% 〔発明の作用,効果〕 本発明法の特徴は、製品置換度がスラリー反応の段階で
律せられることであり、同段階において理論置換度,ア
ルカリ使用量,槽内平均滞留時間,スラリー濃度の各因
子を適切に選択することにより極めて反応収率の良いカ
チオン化澱粉糊液が得られる。したがって薬品コストの
低減に有効であり、製品の紙力増強作用等の機能も優れ
ている。さらに上記の因子のうち、いずれかのものを操
作することにより製品置換度の調節が容易かつ広範囲に
可能である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明法を例示するプロセスフローシートであ
る。 (1)……スラリー調製槽,(4)……スタティックミ
キサー,(9)……蒸煮器(クッカー),(12)……製
品貯槽

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第4級アンモニウム塩をアルカリ性条件下
    で澱粉と反応させてカチオン化澱粉の糊液を得るにあた
    り、 (A)水性媒体中30〜50重量%の澱粉,下記一般式
    (1)(2)で示される第4級アンモニウム塩の少なく
    とも1種及びアルカリを30〜60℃において0.5時間以上
    反応させる工程, (B)上記(A)で生成したカチオン化澱粉のスラリー
    を水で希釈し蒸煮して糊化せしめる工程 よりなることを特徴とするカチオン化澱粉の連続的製
    法。 (但しR1〜R3は炭素数1〜4の低級アルキル基,Xはハロ
    ゲン原子を示す)
JP1157052A 1989-06-20 1989-06-20 カチオン化澱粉の連続的製法 Expired - Fee Related JPH0768281B2 (ja)

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