JPH0769633B2 - 静電像現像用トナ−の製造方法 - Google Patents

静電像現像用トナ−の製造方法

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JPH0769633B2
JPH0769633B2 JP62190252A JP19025287A JPH0769633B2 JP H0769633 B2 JPH0769633 B2 JP H0769633B2 JP 62190252 A JP62190252 A JP 62190252A JP 19025287 A JP19025287 A JP 19025287A JP H0769633 B2 JPH0769633 B2 JP H0769633B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真法、静電印刷法、静電記録法等にお
いて形成される静電潜像の現像に用いられる静電像現像
用トナーの製造方法に関するものである。
〔発明の背景〕
例えば電子写真法においては、一般に、光導電性感光体
よりなる潜像担持体に、帯電、露光により静電潜像を形
成し、次いでこの静電潜像を、バインダー樹脂中に着色
剤等を含有させてなる微粒子状のトナーによって現像
し、得られたトナー像を転写紙等の支持体に転写し定着
して可視画像が形成される。
トナー像を定着する方法としては、従来種々の手段が採
用されているが、中でも熱ローラ定着方式が好ましい。
この熱ローラ定着方式は、トナー像が担持された紙等の
支持体を、加熱されたローラと接触するよう搬送するこ
とによりトナー像を支持体に定着させる方法である。こ
の方式によれば、安全性の点で有利であり、また熱損失
が少なく省エネルギーの点でも有利である。
しかして、最近においては、高速複写機あるいは複写機
の小型化の要請から、従来より一層低温で定着が可能な
トナーの開発が強く望まれている。すなわち、高速複写
機においては、多数枚の連続複写を行うと熱ローラの熱
が転写紙に奪われて熱補給が間に合わず、その結果熱ロ
ーラの温度が低下して定着不良が生じやすい。また小型
複写機においては、熱ローラの加熱用ヒーターの容量を
小さくすることにより省エネルギーでコンパクトな複写
機とすることが必要であるが、加熱用ヒーターの容量を
小さくすると熱ローラの加熱に時間を要するため待ち時
間が長くなったり、あるいは連続複写を行うと熱補給が
間に合わなくなり、その結果熱ローラの温度が低下し定
着不良が生じやすい。
一方、熱ローラ定着方式を採用する場合には、定着時に
おいて熱ローラの表面にトナーが熔融状態で接触するこ
ととなるが、熔融トナーの粘弾性が過小もしくは過大の
ときには熔融トナーの一部が熱ローラの表面に転移付着
し、これが次に送られてくる転写紙に再転移して画像を
汚すといういわゆるオフセット現象が発生する。このオ
フセット現象には、トナーの加熱が不足のときに生ずる
アンダーオフセットと、トナーの加熱が過剰のときに生
ずるホットオフセットとがある。従って、トナーとして
は、定着が可能な最低定着温度が低く、かつ最低定着温
度以上でオフセット現象が発生しない非オフセット温度
範囲(アンダーオフセット発生温度以上でホットオフセ
ット発生温度以下)内である定着可能温度域が広いこと
が好ましい。
また、トナーにおいては、使用もしくは貯蔵環境条件下
において凝集せずに粉体として安定に存在しうること、
すなわち耐ブロッキング性が優れていることが必要とさ
れる。
このような要請に対して、従来においては、下記のよう
な技術が提案されている。
(1) バインダー樹脂として、相互に不混和性の結晶
性重合体と非晶性重合体とを含有し、かつ当該結晶性重
合体の割合が70〜95重量%の樹脂を用いる技術(特開昭
59-3446号)。
(2) バインダー樹脂として、互いに非相溶の3種の
樹脂を用いる技術(特開昭57-32447号)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記技術においては、次のような問題点
がある。
すなわち、上記(1)の技術においては、結晶性重合体
の割合が大きいため、トナーの製造工程の1つである粉
砕工程において、粉砕性が悪く、トナーの収率が低い問
題点がある。
また上記(2)の技術においては、非晶性重合体の数平
均分子量Mnが例えば10,000以上のときには粉砕性が悪く
てトナーの収率が低下する。これに対して、数平均分子
量Mnの小さい結晶性重合体を用いると非晶性重合体との
相溶性が増加して樹脂の結晶化度が低下し、耐ブロッキ
ング性が悪くなる。
〔発明の目的〕
本発明は以上の如き事情に基いてなされたものてあっ
て、その目的は、低温定着性、耐オフセット性、耐ブロ
ッキング性の優れたトナーを製造することができる静電
像現像用トナーの製造方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、バインダー樹脂を含むトナー原料を混練する
混練工程と、この混練工程により得られた混練物を粉砕
する粉砕工程とを有してなる静電像現像用トナーの製造
方法において、 前記バインダー樹脂が、結晶性ポリエステルと、この結
晶性ポリエステルと結合を形成する官能基を有する非晶
性ビニル重合体とが化学的に結合してなるブロック共重
合体もしくはグラフト共重合体を含有してなり、 前記混練工程と粉砕工程との間に、当該混練工程により
得られた混練物を熱処理する熱処理工程を付加したこと
を特徴とする。
〔発明の作用効果〕
本発明によれば、特定のバインダー樹脂を用いかつ特定
の熱処理工程を付加するので、低温定着性、耐オフセッ
ト性、耐ブロッキング性の優れたトナーを製造すること
ができる。
すなわち、バインダー樹脂が、結晶性ポリエステルと非
晶性ビニル重合体とのブロック共重合体もしくはグラフ
ト共重合体を含有するものであるため、最低定着温度が
低いうえオフセット現象を伴わずに定着しうる定着可能
温度域が広いトナーを得ることができ、しかも混練工程
と粉砕工程との間に熱処理工程を付加したので、当該熱
処理工程によりバインダー樹脂中の結晶性ポリエステル
の結晶化度が高くなり、その結果バインダー樹脂の融解
ピークがシャープになってトナーの耐ブロッキング性が
向上する。
これに対して、熱処理工程を付加しないときには、バイ
ンダー樹脂の結晶化度が低いため、バインダー樹脂の融
解ピークが鈍化してトナーの耐ブロッキング性が悪くな
る。
また、粉砕工程の前ではなくて、粉砕工程の後に熱処理
してトナーの球形化を図る技術(特開昭56-52758号)が
知られているが、当該技術においては、熱処理によりト
ナーが凝集しやすく、その結果トナーの収率が低下する
問題点がある。本発明においては、上記のように粉砕工
程の前段に熱処理工程を付加するのでそのような問題点
は生じない。
〔発明の具体的構成〕
以下、本発明の構成を具体的に説明する。
混練工程においては、詳細は後述する特定のブロック共
重合体もしくはグラフト共重合体を含有してなるバイン
ダー樹脂に、その他のトナー原料を加えて、これらを加
熱しながら十分に混練する。
混練温度はトナー原料が熔融する温度であればよいが、
バインダー樹脂の軟化点より10〜20℃低い温度が好まし
い。
混練工程に使用する装置としては、通常の混練装置を用
いることができ、例えば2本ロール式混練機、2軸式押
出機等を用いることができる。
以上のような混練工程が終了した後、混練物を粉砕する
ためには当該混練物を冷却することが必要であるが、本
発明においては、粉砕工程の前段において、熱処理工程
を付加する。熱処理の方法としては、種々の態様があ
り、特に限定されないが、例えば下記のような熱処理方
法を採用することができる。
(1) 混練工程の終了後、混練物を混練温度から粉砕
工程に付するときの粉砕温度にまで冷却する過程におい
て、適宜の加熱手段により、混練物を混練温度よりは低
く粉砕温度よりは高い温度に一定時間保温し、次いで粉
砕温度にまで冷却する。
(2) 混練工程の終了後、混練物を混練温度から粉砕
温度にまで一旦冷却した後、適宜の加熱手段により、混
練物を混練温度よりは低く粉砕温度よりは高い温度に加
熱し、当該温度に一定時間保温し、次いで再び粉砕温度
にまで冷却する。
熱処理温度は、混練温度よりは低く粉砕温度よりは高い
温度であればよいが、バインダー樹脂中の結晶性ポリエ
ステルの融点以下が好ましい。
熱処理時間は、10分〜10時間程度であるが、1時間〜3
時間程度が好ましい。
熱処理工程に使用する装置としては、例えばオーブン等
を用いることができる。例えばオーブンを用いる場合に
は、混練工程終了直後の混練物を混練装置から取り出し
てこれをオーブンに移し、当該オーブン内を一定の温度
に保温することにより熱処理を行なうことができる。
以上のような熱処理工程が終了した後、混練物を粉砕温
度にまで冷却し、次いでこれを粉砕工程に付する。
粉砕工程に付するときの温度すなわち粉砕温度は、特に
限定されないが、本発明においては、特定のブロック共
重合体もしくはグラフト共重合体を含有するバインダー
樹脂を用いるので、例えば10〜30℃程度の通常の雰囲気
温度下において十分に粉砕することが可能であり、経済
的にトナーを製造することができる。
粉砕装置としては、特に限定されず、通常の粉砕装置を
用いることができる。具体的には、例えばジェットミル
等を用いることができる。
粉砕工程は、多段階に分けて行なってもよい。例えば第
1の粉砕工程において混練物を粗粉砕し、次いで第2の
粉砕工程によりさらに微粉砕し、その後分級することに
より、微粒子状のトナー粉末を得ることができる。
かくして得られるトナー粉末は、平均粒径が例えば9〜
15μm程度であることが好ましい。また、トナーの特性
を改良するために、当該トナー粉末に適宜の添加剤を外
部から添加混合してもよい。
本発明においてトナー原料として用いるバインダー樹脂
は、結晶性ポリエステルと、この結晶性ポリエステルと
結合を形成する官能基を有する非晶性ビニル重合体とが
化学的に結合してなるブロック共重合体もしくはグラフ
ト共重合体を含有してなるものである。
非晶性ビニル重合体の上記官能基としては、例えばカル
ボキシル基、水酸基、アミノ基、エポキシ基等が好まし
い。斯かる官能基を有する単量体としては、例えばアク
リル酸、β,β−ジメチルアクリル酸、α−エチルアク
リル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸、クロトン酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、
アクリロイルオキシエチルモノサクシネート、N−ヒド
ロキシエチルアクリルアミド、N−メチロ−ルアクリル
アミド、p−アミノスチレン、グリシジルメタクリレー
ト等を挙げることができる。このような官能基を有する
単量体は、非晶性ビニル重合体を得るための単量体組成
物中に、0.1〜20モル%、好ましくは0.5〜10モル%の割
合で使用されることが好ましい。
非晶性ビニル重合体において、その主体部分を構成する
ビニル重合体としては特に限定されず、例えばポリスチ
レン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニ
トリル、これらの共重合体等を挙げることができる。特
に、スチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン・
アクリル系共重合体が好ましく、斯かる重合体の形成に
用いられるスチレン系単量体もしくはアクリル系単量体
としては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチ
レン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−ドデシルスチレン、p−
メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロス
スチレン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n
−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレー
ト、tert−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシル
メタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリル
メタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジメ
チルアミノエチルメタクリレート等を挙げることができ
る。これらの単量体は単独であるいは2種以上を組合せ
て用いることができる。
非晶性ビニル重合体は、その数平均分子量Mnに対する重
量平均分子量Mwの比Mw/Mnの値が3.5以上、特に5.0以上
であることが好ましい。そして、重量平均分子量Mwが1
0,000以上、数平均分子量Mnが2,000以上であることが好
ましい。また、その分子量分布において2つ以上のピー
クを有することが好ましい。この分子量分布の測定は、
ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィ(GPC)
によって行なうことができる。そして、少なくとも1つ
のピーク分子量が100,000〜1,000,000で、少なくとも他
の1つのピーク分子量が2,000〜20,000であることが好
ましい。このような非晶性ビニル重合体を用いる場合に
は、アンダーオフセット発生温度を低くし、ホットオフ
セット発生温度を高くすることができるので、定着可能
温度域がきわめて広くなる。また、非晶性ビニル重合体
は、高架式フローテスターによる軟化点Tspが100〜150
℃のものが好ましい。
なお、重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mnは、ゲル
・パーミュエーション・クロマトグラフィ(GPC)によ
って次のようにして測定された値である。
すなわち、温度40℃において、溶媒(テトラヒドロフラ
ン等)を毎分1.2mlの流速で流し、濃度0.2g/20mlのテト
ラヒドロフラン試料溶液を試料重量として3mg注入し測
定を行なう。試料の分子量測定に際しては、試料の有す
る分子量が数種の単分散ポリスチレン標準試料により作
成された検量線の分子量の対数とカウント数が直線とな
る範囲内に包含される測定条件を選択する。測定結果の
信頼性は、上記の測定条件で行なったNBS706ポリスチレ
ン標準試料が、 重量平均分子量Mw=28.8×104 数平均分子量Mn=13.7×104 となることにより確認することができる。GPCのカラム
としては、上記条件を満足するものであればどのような
ものでもよいが、例えばTSK-GEL、GMH(東洋曹達社製)
等を用いることができる。なお、溶媒および測定温度
は、上記に限定されず適宜変更してもよい。
非晶性ビニル重合体のガラス転移点Tgは、50〜100℃、
特に50〜85℃が好ましい。ガラス転移点Tgが過小のとき
には耐ブロッキング性が悪化しやすく、ガラス転移点Tg
が過大のときには定着性が悪化しやすい。なお、この非
晶性ビニル重合体のガラス転移点Tgは、結晶性ポリエス
テルと結合されていない状態で測定されたものである。
ここで、ガラス転移点Tgは、示差走査熱量測定法(DS
C)に従い、試料10mgを一定の昇温速度(10℃/min)で
加熱したときの、ベースラインと吸熱ピークの傾線との
交点より求めた値である。
結晶制御ポリエステルは、少なくとも当該ポリエステル
の一部に結晶構造を有しているものであり、ホモポリマ
ーあるいはコポリマーにおいて少なくとも1成分が結晶
性すなわち部分的に結晶しているものをも含み、鋭く明
瞭な融点を示すものであり、融点以下の温度における固
体状態においては結晶化部分による白濁化を示すもので
ある。
斯かる結晶性ポリエステルとしては、低温定着性、流動
性の観点から特にポリアルキレンポリエステルが好まし
い。具体的には、例えばポリエチレンセバケート、ポリ
エチレンアジペート、ポリエチレンスベレート、ポリエ
チレンサクシネート、ポリエチレン−p−(カルボフェ
ノキシ)ウンデカエート、ポリヘキサメチレンオクザレ
ート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリオクタメチ
レンドデカンジオエート、ポリオクタメチレンデドカン
ジオエート、ポリノナメチレンアゼレート、ポリデカメ
チレンアジペート、ポリデカメチレンアゼレート、ポリ
デカメチレンオクザレート、ポリデカメチレンセバケー
ト、ポリデカメチレンサクシネート、ポリデカメチレン
ドデカンジオエート、ポリデカメチレンオクタデカンジ
オエート、ポリテトラメチレンセバケート、ポリトリメ
チレンドデカンジオエート、ポリトリメチレンオクダデ
カンジオエート、ポリトリメチレンオクザレート、ポリ
ヘキサメチレン−デカメチレン−セバケート、ポリオキ
シデカメチレン−2−メチル−1,3−プロパン−ドデカ
ンジオエート等を挙げることができる。
結晶性ポリエステルの融点Tmは、50〜120℃、特に50〜1
00℃が好ましい。融点Tmが過小のときには耐ブロッキン
グ性が悪化しやすく、また融点Tmが過大のときには低温
定着性が悪化しやすい。なお、この結晶性ポリエステル
の融点Tmは、非晶性ビニル重合体と結合されていない状
態で測定されたものである。ここで、融点Tmは、示差走
査熱量測定法(DSC)に従い、試料10mgを一定の昇温速
度(10℃/min)で加熱したときの融解ピーク値をいう。
また、結晶性ポリエステルとしては、その重量平均分子
量Mwが5,000〜50,000、数平均分子量Mnが2,000〜20,000
のものが好ましい。
結晶性ポリエステルの割合は、ブロック共重合体もしく
はグラフト共重合体において、3〜50重量%、特に5〜
40重量%が好ましい。結晶性ポリエステルの割合が過小
のときには低温定着性が悪化しやすく、逆に過大のとき
には耐オフセット性が悪化しやすい。
結晶性ポリエステルと非晶性ビニル重合体とは実質上非
相溶であることが好ましい。なお、実質上非相溶とは、
結晶性ポリエステルと非晶性ビニル重合体とが十分には
分散しないことをいい、具体的には例えばフェドースの
方法によるS.P.値〔R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.,14,
(2)147(1974)〕の差が0.5より大きいことをいう。
結晶性ポリエステルと、非晶性ビニル重合体とを化学的
に結合してなるブロック共重合体もしくはグラフト共重
合体を得るためには、例えば各重合体に存在する末端官
能基間のカップリング反応により頭−尾様式で互いに直
接に結合させることができる。あるいは、各重合体の末
端官能基と二官能性カップリング剤によって結合するこ
とができ、例えば、末端基がヒドロキシル基である重合
体とジイソシアネートとの反応により形成されるウレタ
ン結合、末端基がヒドロキシル基である重合体とジカル
ボン酸との反応または末端基がカルボキシル基である重
合体とグリコールとの反応により形成されるエステル結
合、末端基がヒドロキシル基である重合体とホスゲン、
ジクロルジメチルシランとの反応によって形成される他
の結合等によって結合することができる。
斯かるカップリング剤としては、例えばヘキサメチレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネ
ート、ナフチレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート等の二官能性
イソシアネート;例えばエチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、フェニレンジアミン等の二官能性アミ
ン;例えばシュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の二官能性カルボン
酸;例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオ
ール、シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレング
リコール等の二官能性アルコール;例えばテレフタル酸
クロリド、イソフタル酸クロリド、アジピン酸クロリ
ド、セバシン酸クロリド等の二官能性酸塩化物;例えば
ジイソチオシアナート、ビスケテン、ビスカルボジイミ
ド等の他の二官能性カップリング剤等を挙げることがで
きる。
カップリング剤は、結晶性ポリエステルと、非晶性ビニ
ル重合体との合計量に対して、1〜10重量%、特に2〜
7重量%の割合で使用することが好ましい。カップリン
グ剤の割合が過大のときには得られるブロック共重合体
もしくはグラフト共重合体の軟化点が高くなりすぎて低
温定着性が悪化しやすく、逆に過小のときには耐オフセ
ット性が悪化しやすい。
本発明においては、以上の如き特定のブロック共重合体
もしくはグラフト共重合体をバインダー樹脂として用い
るが、その他の樹脂を併用してもよい。しかし、上記ブ
ロック共重合体もしくはグラフト共重合体のバインダー
樹脂における割合が、30重量%以上、特に50〜100重量
%であることが好ましい。
バインダー樹脂と共に用いられるその他のトナー原料と
しては、着色剤、荷電制御剤等種々の添加剤があり、必
要に応じて用いることができる。
着色剤としては、例えばカーボンブラック、ニグロシン
染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、クロムイ
エロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フ
タロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレー
ト、ランプブラック、ローズベンガル、これらの混合
物、その他を用いることができる。
荷電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、含金属
アゾ染料、金属錯体等を挙げることができる。
トナーの熔融時の粘弾性を一層好適なものとするため、
あるいは定着性をさらに向上させるために、融点が50〜
150℃程度のワックスをバインダー樹脂と共に混練して
使用することが好ましい。具体的には、流動もしくは固
型のパラフィン、ポリエチレンもしくはポリプロピレン
等の低分子量ポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エ
ステル、部分ケン化脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級
アルコール、シリコーンワニス、アミド系ワックス、脂
肪族フルオロカーボンおよびその変性体等を用いること
ができる。
また、トナーの流動性を向上させるため、あるいは潜像
担持体の表面を適宜研磨して新しい表面とするために、
トナー粉末に外部から無機微粒子等を添加混合してもよ
い。斯かる無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミ
ナ、チタニア、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウ
ム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸
化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ
土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アン
チモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バ
リウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、
窒化ケイ素等の微粒子を挙げることができる。特にシリ
カ微粒子が好ましい。無機微粒子の1次粒子径は例えば
5mμ〜2μm、特に5mμ〜500mμ程度が好ましい。ま
た、添加割合はトナーの0.01〜5重量%、特に0.01〜2.
0重量%程度が好ましい。
磁性トナーを得る場合には、さらに磁性体微粒子をバイ
ンダー樹脂に添加して混練工程を遂行すればよい。斯か
る磁性体微粒子としては、例えば鉄、ニッケル、コバル
ト等の強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライ
ト、マグネタイト等の強磁性金属の化合物、強磁性元素
を含まないが適当に熱処理することによって強磁性を示
すようになる合金、例えばマンガン−銅−アルミニウ
ム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と呼ばれる種
類の合金または二酸化クロム等の微粒子を挙げることが
できる。磁性体微粒子の平均粒径は0.1〜1μm程度で
あることが好ましい。また磁性体微粒子の添加量は、通
常はトナー原料の20〜70重量%程度である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明が
これらの実施例に限定されるものではない。
〈結晶性ポリエステル〉 (1) 結晶性ポリエステル1 ポリヘキサメチレンセバケート(重量平均分子量Mw=1
4,000,融点Tm=64℃) (2) 結晶性ポリエステル2 ポリエチレンセバケート(重量平均分子量Mw=12,800,
融点Tm=72℃) 〈非晶性ビニル重合体〉 (1) 非晶性ビニル重合体1 容量1のセパラブルフラストにトルエン30gを入れ、
その中に、高分子量成分用単量体として、スチレン19.5
g(65重量部)と、エチルヘキシルメタクリレート10.5g
(35重量部)と、過酸化ベンゾイル0.06g(0.2重量部)
とを加えて懸濁分散し、フラスコ内の気相を窒素ガスに
よって置換した後、温度80℃に昇温して当該温度に15時
間保って第1段の重合を行なった。なお、当該高分子量
成分単量体の単独重合体における重量平均分子量Mwは30
0,000、ガラス転移点Tgは53℃である。
その後、反応系を温度40℃に冷却して、その中に、低分
子量成分用単量体として、スチレン95g(95重量部)
と、α−エチルアクリル酸5g(5重量部)と、過酸化ベ
ンゾイル4g(4重量部)とを加えて、温度40℃において
2時間撹拌を続けた後、温度を80℃に再昇温してその温
度に8時間保って第2段の重合を行なった。なお、当該
低分子量成分用単量体の単独重合体における重量平均分
子量Mwは6,000、ガラス転移点Tgは63℃である。
その後系を冷却して固形物を分離して脱水および洗浄を
繰り返した後乾燥し、もって高分子量成分と低分子量成
分とよりなるカルボキシル基を有する非晶性ビニル重合
体1を得た。
この非晶性ビニル重合体1は、その分子量分布において
ピークが2つ存在し、高分子量側のピーク分子量は281,
800、低分子量側のピーク分子量は4,470であった。ま
た、ガラス転移点Tgは62℃、軟化点Tspは139℃であっ
た。
(2) 非晶性ビニル重合体2 スチレン85重量部と、n−ブチルメタクリレート10重量
部と、アクリロイルオキシエチルモノサクシネート5重
量部と、過酸化ベンゾイル4重量部とを、トルエン100
重量部を入れた容量1のセパラブルフラスコ内に加
え、このフラスコ内の気相を窒素ガスによって置換した
後、温度80℃に昇温してこの温度に15時間保って重合を
行なった。その後、トルエンをアスピレーターおよび真
空ポンプによって留去することにより、カルボキシル基
を有するスチレン・アクリル系樹脂である非晶性ビニル
重合体2を得た。
この非晶性ビニル重合体2は、分子量分布においてピー
クが1つ存在し、重量平均分子量Mwが71,000、比Mw/Mn
の値が7.5、ガラス転移点Tgが67℃、軟化点Tspが123℃
であった。
〈グラフト共重合体〉 後記第1表に示す組合せおよび割合の結晶性ポリエステ
ルおよび非晶性ビニル重合体の合計100重量部と、p−
トルエンスルホン酸0.05重量部と、キシレン100重量部
とを、容量3lのセパラブルフラスコ内に入れ、温度150
℃で1時間還流させ、その後キシレンをアスピレーター
および真空ポンプによって留去することにより、各グラ
フト共重合体を得た。
〈実施例1〜4〉 各実施例においては、後記第1表に示す共重合体よりな
るバインダー樹脂100重量部と、カーボンブラック「モ
ーガルL」(キャボット社製)10重量部と、ポリプロピ
レン「ビスコール660P」(三洋化成工業社製)3重量部
と、「ワックスE」(ヘキスト社製)3重量部とを混合
し、2軸式押出機を用いてバインダー樹脂の軟化点より
10℃低い温度で混練した。混練工程終了直後、混練物を
オーブン中にセットし、後記第1表に示す温度で2時間
にわたり熱処理した。熱処理工程終了後、熱処理された
混練物を室温に冷却し、次いでウィレーミルにより粗粉
砕し、さらにジェットミルにより微粉砕し、次いで風力
分級機により分級することにより、平均粒径が11μmの
着色微粒子を得た。
この着色微粒子に対して、疎水性シリカ微粉末「アエロ
ジルR−972」(日本アエロジル社製)を0.8重量%とな
る割合で外部から添加混合してトナー1〜4を製造し
た。
〈実施例5〜8〉 各実施例においては、後記第1表に示すバインダー樹脂
100重量部と、カーボンブラック「モーガルL」(キャ
ボット社製)10重量部と、ポリプロピレン「ビスコール
660P」(三洋化成工業社製)3重量部と、「ワックス
E」(ヘキスト社製)3重量部とを混合し、実施例1と
同様に混練した。混練工程終了後、一旦室温まで冷却
し、その後冷却された混練物をオーブン中にセットし、
後記第1表に示す温度で2時間にわたり熱処理した。熱
処理工程終了後、熱処理された混練物を室温に冷却し、
次いでウィレーミルにより粗粉砕し、さらにジェットミ
ルにより微粉砕し、次いで風力分級機により分級するこ
とにより、平均粒径が11μmの着色微粒子を得た。
この着色微粒子に対して、疎水性シリカ微粉末「アエロ
ジルR−972」(日本アエロジル社製)を0.8重量%とな
る割合で外部から添加混合してトナー5〜8を製造し
た。
〈比較例1〜3〉 各比較例においては、後記第1表に示すバインダー樹脂
100重量部と、カーボンブラック「モーガルL」(キャ
ボット社製)10重量部と、ポリプロピレン「ビスコール
660P」(三洋化成工業社製)3重量部と、「ワックス
E」(ヘキスト社製)3重量部とを混合し、実施例1と
同様に混練した。混練工程終了後、混練物を室温に冷却
し、次いでウィレーミルにより粗粉砕し、さらにジェッ
トミルにより微粉砕し、次いで風力分級機により分級す
ることにより、平均粒径が11μmの着色微粒子を得た。
この着色微粒子に対して、疎水性シリカ微粉末「アエロ
ジルR−972」(日本アエロジル社製)を0.8重量%とな
る割合で外部から添加混合して比較トナー1〜3を製造
した。
〈評価〉 (1) 融解開始温度 上記各トナーについて、融解し始める温度を測定した。
(2) トナー凝集率 上記各トナーをタップデンサーにより500回タッピング
した後、温度55℃の雰囲気下に2時間にわたり放置し、
その後48メッシュの篩により分別し、篩に残留した凝集
物の割合を測定した。
(3) 最低定着温度 上記各トナー5重量部と、電子写真複写機「U−Bix 16
00」(小西六写真工業社製)用のキャリア95重量部とを
混合して各現像剤を調製し、各現像剤を用いて電子写真
複写機「U−Bix 1600」により転写紙上に未定着トナー
像を形成し、この未定着トナー像を熱ローラ定着方式を
採用した熱ローラ定着器により線速度140mm/秒で定着す
る操作を、熱ローラの設定温度を5℃ずつ変化させて各
温度において繰り返し、得られた定着画像に対して、ケ
ン労度試験機により転写紙と同一の紙にて摺擦を施し、
十分な耐摺性を示す定着画像に係る最低の熱ローラの設
定温度をもって最低定着温度とした。なおここに用いた
定着器はシリコーンオイル供給機構を有しないものであ
る。
(4) ホットオフセット発生温度 上記最低定着温度の測定と同様にして、転写紙上に未定
着トナー像を形成し、この未定着トナー像を同様の熱ロ
ーラ定着器により線速度140mm/秒で定着する処理を行な
い、次いで白紙の転写紙を同様の条件下で当該熱ローラ
定着器に送ってこれにトナー汚れが生ずるか否かを目視
観察する操作を、熱ローラの設定温度を変化させて繰り
返し、トナーによる汚れの生じた最低の設定温度をもっ
てホットオフセット発生温度とした。
以上の結果を後記第1表に示す。
以上の結果から理解されるように、本発明の製造方法を
適用して製造されたトナー1〜8においては、融解開始
温度が適度に低いので十分な低温定着性が発揮され、ト
ナー凝集率が小さくて耐ブロッキング性が十分であり、
ホットオフセット発生温度が高くて耐オフセット性が十
分であり、結局、低温定着性、耐オフセット性、耐ブロ
ッキング性のすべての性能において優れたものである。
これに対して、比較トナー1〜2は、熱処理工程を経由
せずに製造されたため、融解開始温度が相当に低くな
り、トナー凝集率が高くて耐ブロッキング性が劣る。
また比較トナー3は、バインダー樹脂が非晶性ビニル重
合体のみよりなるため、最低定着温度が高くて低温定着
性が劣る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バインダー樹脂を含むトナー原料を混練す
    る混練工程と、この混練工程により得られた混練物を粉
    砕する粉砕工程とを有してなる静電像現像用トナーの製
    造方法において、 前記バインダー樹脂が、結晶性ポリエステルと、この結
    晶性ポリエステルと結合を形成する官能基を有する非晶
    性ビニル重合体とが化学的に結合してなるブロック共重
    合体もしくはグラフト共重合体を含有してなり、 前記混練工程と粉砕工程との間に、当該混練工程により
    得られた混練物を熱処理する熱処理工程を付加したこと
    を特徴とする静電像現像用トナーの製造方法。
  2. 【請求項2】熱処理工程における熱処理が、混練工程か
    ら粉砕工程へ至る過程において、混練工程により得られ
    た混練物の温度を一定に保温する処理であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の静電像現像用トナ
    ーの製造方法。
  3. 【請求項3】非晶性ビニル重合体の数平均分子量Mnに対
    する重量平均分子量Mwの比Mw/Mnの値が3.5以上であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項に記
    載の静電像現像用トナーの製造方法。
  4. 【請求項4】非晶性ビニル重合体は、その分子量分布に
    おいて2つ以上のピークを有することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項または第2項に記載の静電像現像用ト
    ナーの製造方法。
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