JPH0770199A - ヒトγ−インターフェロン特異的受容体蛋白質に対する抗体 - Google Patents

ヒトγ−インターフェロン特異的受容体蛋白質に対する抗体

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JPH0770199A JP6057873A JP5787394A JPH0770199A JP H0770199 A JPH0770199 A JP H0770199A JP 6057873 A JP6057873 A JP 6057873A JP 5787394 A JP5787394 A JP 5787394A JP H0770199 A JPH0770199 A JP H0770199A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒトγ−インターフェロン特異的受容体蛋白
質に対する抗体の提供。 【構成】 各種ヒト細胞中の受容体に交差結合したイン
ターフェロンγを電気泳動により解析した結果、各種の
ヒトγ−インターフェロン特異的受容体蛋白質が得られ
た。これらの蛋白質を動物に免疫感作することによりこ
れらの蛋白質に対する抗体が得られた。これらの抗体
は、医薬としてのインターフェロンγの作用に選択性を
付与することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】各種ヒト細胞上の受容体に交差結
合した〔 125I〕インターフェロンγをSDS−PAG
Eで解析した結果、ヒトインターフェロンγ受容体には
少なくとも3種の異なるタイプがあることが明らかにな
った。WISH、HeLa、FS11および他の組織細
胞にMr90,000〜105,000の受容体が見出
された。単球およびミエロイド細胞系KG−1には、M
r140,000の受容体が見出され、一方、Daud
iリンホブラストイド細胞にはMr95,000〜11
5,000の受容体が見出された。
【0002】これらの細胞から、抽出ついで固定化イン
ターフェロンγ上でのアフィニティークロマトグラフィ
ーにより、様々の受容体が単離された。得られた精製プ
レパレーションは、インターフェロンγに対する元来の
親和性を保持していて、マウスの免疫感作に使用すると
高度に特異的な抗体を産生した。
【0003】
【従来の技術】本発明は、ヒト細胞上のインターフェロ
ンγの各種受容体に対する抗体に関する。このような抗
体は、ある細胞へのインターフェロンγの作用を遮断す
ることができ、また他の細胞には影響しない。したがっ
て、医薬としてのインターフェロンγの作用に選択性を
付与することができるし、また内因性インターフェロン
γのある細胞への作用を他の細胞に対する作用には影響
を与えないで防止することが可能になる。
【0004】インターフェロンγは、活性化T−リンパ
球によって産生されるリンホカインの1種で、多くの免
疫調節活性を有する。in vitroにおいて細胞殺
滅の方向に単球およびマクロファージを活性化する能力
から、一般的には免疫刺激物質として知られている(L
eほか:J.Immunol.,131:2821〜2
823,1983)。さらに、インターフェロンγは、
免疫細胞および非免疫細胞の両者において、主要組織適
合遺伝子複合体(MHC)抗原クラスIおよびIIの直接
インデューサーである(Steegほか:J.Exp.
Med.,156:1780,1982;Wallac
hほか:Nature,299:833〜836,19
82)。これまでのところ、インターフェロンγは確認
されている唯一のクラスIIMHC抗原の直接インデュー
サーであり、きわめて低濃度(1〜10pM)でもその
効果を発揮する。
【0005】クラスII主要組織適合抗原(ヒトではHL
A−DR)は免疫系において主要な役割を果たしてい
る。これらのトランスメンブラン蛋白質は主に、単球、
マクロファージ、Bリンパ球、ランゲルハンス細胞およ
び胸腺上皮細胞上に発現する。これらは大部分の組織特
異的細胞や休止T細胞には存在しない。これらの蛋白質
の遺伝子は著しい多形現象を示し、多数の異なる血清型
を生じる。一般にT−リンパ球は、抗原が“抗原提供細
胞”たとえば単球の表面に提供され、クラスII主要組織
適合抗原たとえばヒトではHLA−DR、マウスではI
aに結合したときにのみ、その抗原に応答する。そうす
ると、Tヘルパー細胞の抗原特異的クローンの増殖を生
じる。これらのT細胞は一方では、細胞障害性/サプレ
ッサーT細胞を誘発し、B細胞が成熟し抗体産生形質細
胞になるのを助けることになる。HLA−DRのもうひ
とつの重要な機能は、B細胞の増殖および成熟に必須な
T細胞とB細胞の相互作用におけるものである。HLA
−DRの役割のさらに詳細については免疫学の参考書に
みられるとおりである(たとえば、The Immun
e System,I.McConnel,A.Mun
ro& M.Waldman著、Blackwell
Scientific Publications,O
xford,1981)。すなわち、インターフェロン
γは、抗原提供細胞上の表面HLA−DRのレベルを修
飾することによって免疫応答の開始に中心的な役割を果
たし、細胞性細胞毒性の増大に重要な役割を果たしてい
る。
【0006】その後の研究により、インターフェロンγ
によるHLA−DRの誘発は造血系細胞に限定されない
ことが明らかにされている。実際、繊維芽細胞、内皮細
胞、表皮ケラチン細胞、星状膠細胞および甲状腺濾胞細
胞を含めた多くのタイプの細胞が、in vitro
おいて、低用量のインターフェロンγに曝されたのちに
HLA−DRを発現する。非造血系細胞におけるHLA
−DRの役割に関しては多くの研究者で論争がある。た
とえば、MasonとBarclay(Immunol
ogy,168:167〜171,1984)は、Ia
陽性細胞(IaはヒトHLA−DRに相当するマウスの
抗原である)がインターロイキン−1も産生し、したが
って抗原提供細胞として適性をもちうることを指摘して
いる。この種の細胞としてはとくに、血管内皮細胞(H
irshbergほか:J.Exp.Med.,15
:2495,1980)、表皮ケラチン細胞(Lug
erほか:J.Immunol.,128:2147,
1982)、および星状膠細胞(Fontanaほか:
J.Immunol.,129:2143,1982)
が挙げられている。これらの場合すべてで、免疫刺激の
尺度とされたT細胞の増殖がこれらのIa陽性、非造血
細胞によって誘発された。
【0007】さらに最近になって、Bottazzoら
(Lancet,II,1115,1983;Immun
ol.Today,:23,1984)は、甲状腺濾
胞細胞上でのHLR−DRの発現が甲状腺の自己免疫疾
患の発症および維持に関与している可能性を提示した。
その後(Londeiほか:Science,228
85,1985)、彼らは自己免疫甲状腺に由来し、同
原のHLA−DR陽性甲状腺細胞を認識するT細孔クロ
ーンを同定した。これらの著者らは、自己免疫甲状腺細
胞がそれら自身の表面自己抗原を提供する抗原提供細胞
として作用することを示唆している。
【0008】他の研究では、Fierzほか(J.Im
munol.,134:3785〜3793,198
5)が、インターフェロンγ処置星状膠細胞はIa陽性
で、このような処置は上記星状膠細胞との接触によりT
細胞増殖の誘発を4倍にまで増強することを明らかにし
た。これらの著者は、ある刺激による星状膠細胞上での
Ia抗原の異常な誘発が中枢神経系における自己免疫疾
患の発症の基盤と考えられると述べている。上述の研究
in vitroで行われたものであるが、最近、
n vivoでの研究がGroenewegenらによ
って実施された(Nature,316:361〜36
3,1985)。公知のインターフェロンγ産生阻害剤
であるシクロスポリンAを用い、彼らは、イヌ内皮細胞
によるクラスII抗原の発現は構成的なものではなくむし
ろインターフェロン依存性であることを示している。こ
れらの著者は、非造血細胞のクラスIIMHC生成物(た
とえば、ヒトにおけるHLA−DRおよびマウス細胞に
おけるIa)が免疫応答に関与しているこも示唆してい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の研究は結論は主
として情況的であり、細胞対細胞相互作用およびT細胞
増殖にのみ基づいていた。しかしながら、これまでの報
告には、HLA−DR保持組織細胞に対する直接的細胞
毒性または特異的自己抗体の誘発について触れたものは
なかった。このような考え方は最近、Mowat(La
ncet,1985年8月3日号、283頁)によって
示されたもので、彼は、自己免疫疾患におけるクラスII
MHC抗原の発現の増大は単に組織病変へのエフェクタ
ーTリンパ球の関与するものであることを示唆した。そ
して、自己崩壊過程の憎悪におけるHLA−DRの役割
を排除はしていないが、注意深い実験的考察を示唆して
いる。
【0010】無関係な3系列の研究により、実際に、事
情はそれまで期待されていたのと全く逆であるかもしれ
ないこと、すなわち、インターフェロンγが現実に非造
血細胞上にHLA−DRを誘発することによって免疫を
阻害する可能性のあることが、間接的な方法で示されて
いる。Taramelliら(Int.J.Cance
r,34:797〜806,1984)は、転位ヒト黒
色腫細胞に対し、同原リンパ球仲介細胞毒性およびリン
パ球増殖の抑制という形でのHLA−DRの役割を研究
した。ヒト腫瘍細胞は、その60〜70%の場合、同原
リンパ球の増殖およびその腫瘍特異的細胞障害T細胞へ
の分化を刺激できる。これはIL−2の産生を介して行
われる。Taramelliらは、転移黒色腫細胞(リ
ンパ小節からの)が同原リンパ球のIL−2依存性刺激
を阻害できることを発見した。この阻害はHLA−DR
陽性黒色腫細胞にのみ認められた。
【0011】しかも、HLA−DR陰性細胞をインター
フェロンγで処理するとHLA−DR陽性に変化し、抑
制活性を獲得した。すなわち、インターフェロンγによ
る黒色腫細胞上へのHLA−DRの誘導は、情況的に、
同原リンパ球仲介細胞毒性の阻害に連結していたのであ
る。もしこの現象が腫瘍細胞に限定されず、すべての細
胞に起こるものであれば、自己免疫疾患に伴う組織細胞
上のHLA−DRの出現は、単球、キラー細胞および細
胞毒性Tリンパ球による組織障害を阻害する恒常性反応
の一部と考えることもできる。実際、Biogen I
nc.により、慢性関節リウマチに罹患している癌患者
に抗新生物効果を期待してインターフェロンγが投与さ
れたところ、関節炎の改善の徴候を示したことが最近報
告されている。予備的な研究では、患者の70%が疼痛
および腫張の緩解を経験している。これらの観察はin
vitroにおいて認められたような滑液細胞へのH
LA−DRの発現増大に関係しているのかもしれない。
【0012】細胞仲介細胞毒性のサプレッサーとして最
もよく検討されているインターフェロンγの役割は、天
然キラー(NK)活性の分野においてである。インター
フェロンは、標的細胞の障害の方向にNK細胞を活性化
する一方、これらの標的細胞をNKに対してより抵抗性
にすることを示すいくつかの研究がある(たとえば、T
rincieri & Santoli;J.Exp,
Med.,147:1314,1978;Hannso
nほか:J.Immunol.,125:2225,1
980;Welsh:Antiviral Res.,
:5,1981;Wallach:J.Interf
eron Res.,:329,1982;Wall
ach:Cellular Immunli.,75
390,1983)。
【0013】すなわち、インターフェロンγは、細胞に
よって逆の作用をもつように思われる。単球およびNK
細胞はインターフェロンγによって活性化され、細胞毒
性細胞としての機能が効率化されるが、一方、分解の標
的となる様々の非造血細胞はNK抵抗性を付与される可
能性がある。しかも、ある種の腫瘍細胞は(転移黒色
腫、Taramelliほか:Int.J.Cance
r,34:797,1984;マウス白血病、Rami
la&et al.,:Nature,304:44
2,1983;神経膠腫、Gatelyほか:Acta
Neurochirurg.,64:175,198
2;リンパ肉腫、Rothほか:J.Immuno
l.,130:303,1983)は、その表面上にお
けるHLA−DRの発現と関連すると思われる免疫抑制
活性を有する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、様々なタイプ
のインターフェロンγ受容体に対する抗体に関するもの
である。本発明の抗体は、選択的に、インターフェロン
γのある細胞への結合は遮断するが、他の細胞への結合
は遮断しない。本発明は、ヒト細胞がその組織によって
インターフェロンγに対する異なる受容体を有するとの
観察に基づくものである。インターフェロンγは細胞に
よって逆の作用を発揮するので、その受容体を選択的に
遮断することにより、たとえば免疫細胞の受容体の遮断
によりインターフェロンγの免疫刺激作用を低下させ、
一方、その非免疫細胞との相互作用は保持させて、自己
免疫疾患において生じる障害に対して非免疫細胞を抵抗
性にすることができる。
【0015】本発明はまた、精製された活性型の上記受
容体およびそれに対する抗体の製造方法に関する。本発
明はまた、上述の抗体を含有する医薬組成物、ならびに
各種自己免疫疾患に対して免疫調節剤として投与するた
めの上記組成物の使用に関する。ヒトの各種細胞におけ
るインターフェロンγの受容体を、放射標識インターフ
ェロンγを用いた架橋結合実験によって同定した。要約
すれば、純粋なインターフェロンγを公知の方法に従っ
て〔 125I〕で標識した。得られたプレパレーションは
正常な生物学的活性を示した。このような標識インター
フェロンをヒトの各種細胞と4℃で反応させ、生成した
インターフェロン受容体複合体を共有結合により架橋結
合させた。ついで、架橋結合複合体を、ドデシル硫酸ナ
トリウム(SDS)の存在下にポリアクリルアミドゲル
電気泳動(PAGE)によって分析したのち、オートラ
ジオグラフィーに付した。実施例に示すように、組織源
の異なるヒト細胞は、分子量の異なるインターフェロン
γ受容体を示し、これはそれらが構造的に異なることを
示唆した。
【0016】次に、各種細胞系からの受容体を、固定化
インターフェロンγカラム上アフィニティークロマトグ
ラフィーに付し、そのインターフェロンγへの結合能を
失なわせないで精製した。これらの精製プレパレーショ
ンを、ある細胞へのインターフェロンγの結合を選択的
に遮断し、他の細胞への結合は遮断しない抗体の開発に
使用した。
【0017】本発明をさらに、以下の実施例により例示
する。例1〔 125I〕−IFN−γのその無傷細胞受容体への
架橋結合 細胞(その細胞種により1〜2×108 個)を過剰の非
標識IFN−γの存在下または非存在下に、Ca++およ
びMg++含有PBS中、〔 125I〕−IFN−γと4℃
で1.5時間インキュベートした。非分解性架橋結合試
薬〔ジスクシニミジルスベレート(DSS)〕を最終濃
度0.5〜1mMになるように、4℃、20分間で添加
した。ついで細胞を、1.5%Triton ×−10
0含有50mM Tris−HCl、0.1M NaC
l、pH7.5中、穏やかに撹拌しながら4℃で1時
間、洗浄、再懸濁した。このプレパレーションを、2
7,000×gで20分間遠心分離した。上澄液をウサ
ギ−IFN−γ血清(ウサギを同種IFN−γで免疫感
作して調製)で免疫沈殿させ、1:50に希釈した。室
温に2時間放置したのち、プロテイン−A Sepha
roseの懸濁液を加え、1時間室温に放置した。Se
pharoseビーズを次に洗浄し、結合した物質をS
DS−PAGEサンプル緩衝液の添加により解離させ
た。サンプルの解析はSDS−PAGE(7.5%)に
よって行った。
【0018】第1図には、WISHおよびKG−1細胞
上の受容体に架橋結合した〔 125I〕−IFN−γの見
かけの分子量を示す。WISH細胞の場合(第1図のレ
ーン2)、分子量105,000〜130,000の広
いバンドがみられた。受容体が1分子のIFN−γ(2
5kD)と結合したと仮定すると、受容体の分子量の計
算値は90,000〜105,000となる。KG−1
ミエロイド細胞の場合(第1図レーン5)は分子量16
5,000の鋭いバンドを示し、分子量140,000
〜150,000の受容体を与えた。100倍過剰の非
標識IFN−γの添加によりこれらの架橋結合複合体の
生成は妨害され(第1図;レーン3、WISH;レーン
6、KG−1)、結合の特異性を示している。92,0
00以下の分子量のバンドは、第1図レーン1に示すよ
うにそれ自体と架橋結合したIFN−γに相当する。第
2図は類似のパターンを示す。WISH細胞の受容体に
架橋結合した〔 125I〕−IFN−γは分子量105,
000〜130,000をもつようにみえた。
【0019】〔 125I〕−IFN−γが正常末梢血液単
球の受容体に架橋結合した場合、分子量165,000
のバンドが得られた。このバンドはKG−1細胞(ミエ
ロイド細胞系)にみられたもののひとつと同一であっ
た。正常末梢血液Tリンパ球では、IFN−γ受容体複
合体と関連づけられるバンドは全く検知されず、分子量
92,000以下の出現したバンドはそれ自体と架橋結
合したIFN−γに相当する。第3図には、先に示した
WISH細胞上の受容体と同じ分子量がみられる。He
La H−229細胞(繊維芽細胞系)は複合体の10
5,000〜130,000の広いバンドを示す。Da
udi細胞(B−リンホブラストイド)も120,00
0〜140,000の広いバンドを示す。MOLT−4
(T細胞系)では複合体は検知されなかった。
【0020】例2 ヒトWISH細胞からのIFN−γ
受容の体の単離 ヒトWISH細胞を、10%ウシ胎仔血清とグルタミン
2mMを補充した最小必須培地中で生育させた。細胞を
リン酸緩衝食塩溶液(PBS)で洗浄した。1〜10×
1010個の細胞を可溶化緩衝液(最終濃度:10mM
Hepes,pH7.4、1〜2%Triton×−1
00、1mM PMSFおよび20単位/mlアプロチ
ニン)中で可溶化した。懸濁液を最初10,000×g
で15分間、ついで100,000×gで60分間遠心
分離した。上澄液を固定化IFN−γカラム(Affi
gel−10 1mlあたり7mg)に適用した。負荷
は流速0.2〜0.5ml/分とした。ついでカラムを
PBS(50ml)で洗浄し、結合した物質を50mM
Na2 CO3 および0.5M NaClの溶液、pH
11で溶出した。1mlの分画を集め、3M酢酸で直ち
に中和した。各分画について〔 125I〕−IFN−γへ
の結合能および蛋白質量を試験した。第4図には、WI
SH細胞についてのアフィニティーカラムの溶出像を示
す。蛋白質はフロレスカミンで定量した。比活性による
精製係数少なくとも2600が1工程で得られた。
【0021】例3 ヒト(KG−1)細胞のIFN−γ
受容体の単離 ヒトKG−1細胞を10%ウシ胎仔血清とグルタミン2
mMを補充した(α−改変)最小必須培地中で生育させ
た。細胞リン酸緩衝食塩溶液(PBS)で洗浄した。1
〜10×1010個の細胞を可溶化緩衝液(最終濃度:1
0mM Hepes、pH7.4、1〜2%Trito
n×−100、1mM PMSFおよび20単位/ml
アプロチニン)中で可溶化した。懸濁液を最初10,0
00×gで15分間ついで100,000×gで60分
間遠心分離した。上澄液を固定化IFN−γカラム(A
ffigel−10 1mlあたり7mg)に適用し
た。負荷は流速0.2〜0.5ml/分とした。ついで
カラムをPBS(50ml)で洗浄し、結合した物質を
適当な緩衝液で溶出した。1mlの分画を集め、直ちに
中和した。各分画について〔 125I〕−IFN−γ結合
能および蛋白含量を試験した。比活性に基づく精製係数
少なくとも1500が1工程で得られた。
【0022】例4 ヒトDaudi細胞からのIFN−
γ受容体の単離 ヒトDaudi細胞を、10%ウシ胎仔血清とグルタミ
ン2mMを補充したRPMI−1640培地中で生育さ
せた。細胞をリン酸緩衝食塩溶液(PBS)で洗浄し
た。1〜10×1010個の細胞を可溶化緩衝液(最終濃
度:10mM Hepes、pH7.4、1〜2%Tr
iton×−100、1mM PMSFおよび20単位
/mlのアプロチニン)中で可溶化した。懸濁液を最初
10,000×gで15分間ついで100,000×g
で60分間遠心分離した。上澄液を固定化IFN−γカ
ラム(Affigel−10 1mlあたり7mg)に
適用した。負荷は流速0.2〜0.5ml/分で行っ
た。ついでカラムをPBS(50ml)で洗浄し、結合
した物質を適当な緩衝液で溶出した。1mlの分画を集
め直ちに中和した。各分画について〔 125I〕−IFN
−γ結合能および蛋白含量を試験した。蛋白はフロレス
カミンで定量した。比活性に基づく精製係数少なくとも
1000が1工程で得られた。
【0023】例5 〔 125I〕−IFN−γの結合およ
び非標識リガンドとの競合 WISH細胞のアフィニティーカラムからの各種フラク
ションの一部(蛋白含量200ng)をとり、非標識I
FN−γ(130,000単位)を加えまたは加えない
で、〔 125I〕−IFN−γ(130単位)と混合し
た。4℃で2時間インキュベートしたのち、担体として
γ−グロブリンを加え、プロピレングリコール(PE
G)(分子量8000)で蛋白質を沈殿させた。混合物
をミリポア(HAWP、0.45μ)上で濾過し、膜に
結合した放射能を測定した。可溶性受容体を含まないほ
かは同じ反応混合物でバックグランドのカウントを測定
した。第1表は、溶出分画中の蛋白質への〔 125I〕−
IFN−γの結合は非標識リガンドによって完全に置換
されたことを示し、これは結合の特異性を示唆してい
る。バックグランドは溶出分画中の総結合の20%未満
であり、これはすべての読みから差し引いた。
【0024】例6 飽和結合部位 例2からの溶出分画No.6の一部(蛋白含量200n
g)をとり、〔 125I〕−IFN−γを濃度を増加させ
ていって(5〜6000単位/ml)混合した。蛋白を
沈殿させ、前述したと同様にして濾過した。第5図は、
125I〕−IFN−γが4℃でも37℃でも飽和様式
で受容体に結合することを示している。飽和曲線のSc
atchard解析ではいずれの温度でも直線性のプロ
ットを示す。Kdは4℃で4.8×10-10 M、37℃
で2.95×1010Mであった。これらの値は、正常細
胞について報告されている値と同じオーダーである。
【0025】例7 WISHからの精製受容体の架橋結
合および免疫沈殿による解析 例2のアフィニティーカラムの各種分画の一部を〔 125
I〕−IFN−γと混合し、最終容量を60μlとし
た。ジ−N−ヒドロキシスクシニミジルスベレート(D
SS)を加え、インキュベートしたのち、ウサギ抗−I
FN−γ血清を加えた。複合体をプロテイン−A Se
pharoseで沈殿させた。サンプルの分析はSDS
−PAGE(7.5%)、ついでオートラジオグラフィ
ーによって行った。第6図は、溶出分画中に得られた高
分子量バントと同時に、分子量115,000の複合体
を示す。免疫沈殿の特異性をさらに確認するために、I
FN−γ(0、10または1000倍モル過剰)または
IFN−α(1000倍モル過剰)との競合実験を実施
した。免疫沈殿の特異的阻害はIFN−γによってのみ
認められた(第6図)。
【0026】例8 マウスの免疫感作 各種細胞系からのインターフェロンγ受容体の部分精製
プレパレーションを抗原として使用し、雌性BALB/
cマウスを免疫感作した。受容体プレパレーション5μ
gを完全フロインドアジュバンド中に乳化し、マウスに
最初に皮下注射した。この注射を1週間隔でさらに3回
くり返した。抗体の発生レベルは、マウス血清のヒトW
ISH細胞中でのIFN−γの抗ウイルス活性阻害能に
より、また〔 125I〕−IFN−γのKG−1およびD
audi細胞への結合の阻害能により追跡した。他の実
験では、95,000バンド蛋白質(2μg)を含有す
るポリアクリルアミドゲルを細切し、完全フロインドア
ジュバント中に乳化して、マウスに皮下注射した。30
日後に、95,000バンド蛋白質(2μg)含有ポリ
アクリルアミドゲルを細切してマウスに皮下注射した。
感作をさらに3回1週間隔でくり返し、抗体の発生レベ
ルはマウス血清のヒトWISH細胞中でのIFN−γの
抗ウイルス活性阻害能により追跡した。
【0027】例9 医薬組成物 本発明の化合物は、医薬用組成物の製造の場合の公知方
法に従って処方することができる。すなわち、本発明の
精製受容体もしくは抗体生成物またはその抗体もしくは
インターフェロンγのF(ab)フラグメントのいずれ
かを、医薬用に許容される担体ビークルと混合して配合
する。適当なビークルおよび処方はE.W.Marti
n編、Remington’s Pharmaceut
icalSciencesに記載されている。このよう
な組成物は、本発明の活性物質の有効量を適当量のビー
クルとともに含有し、宿主への効果的な投与に適した医
薬用として許容される組成物を提供するものである。
【0028】例10 非経口投与 免疫抑制または免疫調節処置を必要とする対象に、本発
明の抗体もしくは精製受容体、その両者またはインター
フェロンγとの混合物を非経口的に投与することができ
る。投与量および投与回数は、他の抗体の臨床的検討に
現在使用されている方法と同様に選択される。たとえば
約0.1〜100mg、またさらに大きな効果を期待す
るときはさらに大量を使用することができる。本発明に
おいて非経口的に適用できるほぼ均一な抗体の適当な投
与剤型の例を示せば、抗体6gを米局ヒト血清アルブミ
ン250mlに溶解し、この溶液を滅菌フィルターに通
し、濾液を無菌的に100個のバイアルに分割充填す
る。非経口投与に適した純粋な抗体60mgをそれぞれ
含有するバイアルが得られる。このバイアルは凍結乾燥
することが好ましく、使用前に滅菌水を用いて再生す
る。
【0029】
【表1】 第1表 〔 125I〕−IFN−γの結合と非標識リガンドとの競合 ──────────────────────────────────── 総結合 特異的結合b) サンプル cpm/200ng (%) ──────────────────────────────────── 負荷 0 0 廃液 0 0 洗液2 0 0 溶出液1 47,200 100 〃 2 48,000 100 〃 3 47,000 100 〃 4 49,000 100 ──────────────────────────────────── a)バックグランド(10,200cpm)を差し引い
た。 適用:268,000cpm(130単位) b)1000倍過剰の非標識IFN−γの存在下におけ
125I−IFN−γの結合
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、電気泳動の結果を示す写真であり、〔
125I〕−IFN−γの、WISH細胞およびKG−1
細胞への結合および架橋結合、ならびに非標識IFN−
γとの競合を示す。 レーン1:それ自体と架橋結合した〔 125I〕−IFN
−γ レーン2:WISH細胞に架橋結合した〔 125I〕−I
FN−γ レーン3:100倍過剰の非標識IFN−γの存在下に
WISH細胞に架橋結合した〔 125I〕−IFN−γ レーン4:分子量マーカー(上から下へ:ミオシン、2
00,000;ホスホリラーゼB、92,000;ウシ
血清アルブミン、69,000;オバルブミン、46,
000) レーン5:KG−1細胞に架橋結合した〔 125I〕−I
FN−γ レーン6:100倍過剰の非標識IFN−γの存在下に
KG−1細胞に架橋結合した〔 125I〕−IFN−γ
【図2】図2は、電気泳動の結果を示す写真であり、受
容体に対する〔 125I〕−IFN−γの結合および架橋
結合、ならびに非標識IFN−γとの競合を示す。 レーン1:分子量マーカー(上から下へ:ミオシン、2
00,000;ホスホリラーゼB、92,000;ウシ
血清アルブミン、69,000;オバルブミン、46,
000) レーン2:WISH細胞に架橋結合した〔 125I〕−I
FN−γ レーン3:100倍過剰の非標識IFN−γの存在下に
WISH細胞に架橋結合した〔 125I〕−IFN−γ レーン4:正常末梢血単球に架橋結合した〔 125I〕−
IFN−γ レーン5:100倍過剰の非標識IFN−γの存在下に
正常末梢血単球に架橋結合した〔 125I〕−IFN−γ レーン6:正常末梢血Tリンパ球に架橋結合した〔 125
I〕−IFN−γ レーン7:100倍過剰の非標識IFN−γの存在下に
正常末梢血Tリンパ球に架橋結合した〔 125I〕−IF
N−γ
【図3】図3は、電気泳動の結果を示す写真であり、受
容体に対する〔 125I〕−IFN−γの結合および架橋
結合ならびに非標識IFN−γとの競合を示す。 レーン1および6:分子量マーカー(上から下へ:ミオ
シン、200,000;ホスホリラーゼB、92,00
0;ウシ血清アルブミン、69,000) レーン2:WISH細胞に架橋結合した〔 125I〕−I
FN−γ レーン3:100倍過剰の非標識IFN−γの存在下に
WISH細胞に架橋結合した〔 125I〕−IFN−γ レーン4:H−229細胞に架橋結合した〔 125I〕−
IFN−γ レーン5:100倍過剰の非標識IFN−γの存在下H
−229細胞に架橋結合した〔 125I〕−IFN−γ レーン7:MOLT−4細胞に架橋結合した〔 125I〕
−IFN−γ レーン8:100倍過剰の非標識IFN−γの存在下に
MOLT−4細胞に架橋結合した〔 125I〕−IFN−
γ レーン9:Daudi細胞に架橋結合した〔 125I〕−
IFN−γ レーン10:100倍過剰の非標識IFN−γの存在下
にDaudi細胞に架橋結合した〔 125I〕−IFN−
γ
【図4】図4は、アフィニティーカラムからのIFN−
γ受容体の溶出パターンを示す。各分画について〔 125
I〕−IFN−γに対する結合能(−▲−)および蛋白
含量(−●−)を試験した。L:負荷、W:洗液、E、
溶出分画。蛋白はフロレスカミンで定量した。
【図5】図5は、溶出分画No.6(第4図)に対する
125I〕−IFN−γの結合を示す。蛋白(200n
g)を〔 125I〕−IFN−γの濃度を増大させていっ
て、4℃(−●−)および37℃(−▲−)でインキュ
ベートした。遊離放射能は前述のようにして蛋白結合放
射能から分離した。挿入図は結合データのScatch
ardプロットである。
【図6】図6は、電気泳動の結果を示す写真であり、〔
125I〕−IFN−γとその受容体の免疫沈殿架橋複合
体のSDS−PAGE(7.5%)およびオートラジオ
グラフィーによる解析結果である。レーンa:負荷分
画、レーンb:廃出液、レーンcおよびd:洗液分画、
レーンe:分子量マーカー(上から下へ、ミオシン、2
00,000;ホスホリラーゼB、92,000;ウシ
血清アルブミン、69,000;オバルブミン、46,
000)、レーンf、gおよびh:溶出分画、レーン
i:対照血清で免疫沈殿させた溶出分画No.6
フロントページの続き (72)発明者 ディナ フィッシャー イスラエル国 レホボット,ハナシ ハリ ション ストリート,37 (72)発明者 メナケム ルビンステイン イスラエル国 ギバット シュムエル,ハ トマー ストリート 16

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性溶媒に溶解し、比活性による精製係
    数が少なくとも1,000であるヒトγ−インターフェ
    ロン特異的受容体蛋白質に対する抗体。
  2. 【請求項2】 該受容体蛋白質が、分子量約90,00
    0〜105,000ダルトンの、WISH、HeLaあ
    るいはFS−11細胞の受容体蛋白質である請求項第1
    項に記載の抗体。
  3. 【請求項3】 該受容体蛋白質が分子量約140,00
    0ダルトンの、単球あるいはKG−1細胞の受容体蛋白
    質である請求項第1項に記載の抗体。
  4. 【請求項4】 該受容体蛋白質が分子量約95,000
    〜115,000ダルトンの、Daudiリンホブラス
    トイド細胞の受容体蛋白質である請求項第1項に記載の
    抗体。
  5. 【請求項5】 水性溶媒に溶解し、比活性による精製係
    数が少なくとも1,000であるヒトγ−インターフェ
    ロン特異的受容体蛋白質に対する抗体の取得方法であっ
    て、 水性溶媒に溶解し、比活性による精製係数が少なくとも
    1,000であるヒトγ−インターフェロン特異的受容
    体蛋白質で動物を免疫感作することを特徴とする、上記
    抗体の取得方法。
  6. 【請求項6】 水性溶媒に溶解し、比活性による精製係
    数が少なくとも1,000であるヒトγ−インターフェ
    ロン特異的受容体蛋白質に対する抗体、及びインターフ
    ェロンγを含む組成物。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種のヒトインターフェロン
    γ受容体に対する抗体からなるが、少なくとも1種の他
    のヒトインターフェロンγに対する抗体を欠く請求項第
    6項に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 水性溶媒に溶解し、比活性による精製係
    数が少なくとも1,000であり、分子量約90,00
    0〜105,000ダルトンのWISH、HeLaある
    いはFS−11細胞のヒトγ−インターフェロン特異的
    受容体蛋白質に対する抗体を欠く、請求項第7項に記載
    の組成物。
  9. 【請求項9】 水性溶媒に溶解し、比活性による精製係
    数が少なくとも1,000であり、分子量約140,0
    00ダルトンの単球あるいはKG−1細胞のヒトγ−イ
    ンターフェロン特異的受容体蛋白質に対する抗体を欠
    く、請求項第7項に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 水性溶媒に溶解し、比活性による精製
    係数が少なくとも1,000であり、分子量約95,0
    00〜115,000ダルトンのDaudiリンホブラ
    ストイド細胞のヒトγ−インターフェロン特異的受容体
    蛋白質に対する抗体を欠く、請求項第7項に記載の組成
    物。
  11. 【請求項11】 ヒトインターフェロンγ受容体の少な
    くとも1つに対する抗体からなるが、他のヒトインター
    フェロンγ受容体の少なくとも1つに対する抗体を欠く
    組成物。
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