JPH0771500B2 - グラム陰性細菌の染色体に外来dna物質を挿入する方法 - Google Patents
グラム陰性細菌の染色体に外来dna物質を挿入する方法Info
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- JPH0771500B2 JPH0771500B2 JP58025446A JP2544683A JPH0771500B2 JP H0771500 B2 JPH0771500 B2 JP H0771500B2 JP 58025446 A JP58025446 A JP 58025446A JP 2544683 A JP2544683 A JP 2544683A JP H0771500 B2 JPH0771500 B2 JP H0771500B2
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- JP
- Japan
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- plasmid
- dna
- transposon
- bacterium
- carrier
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は広い宿主域を有する転位可能なクローニングベ
クター、該ベクターを用いてのDNA挿入方法、該方法で
作られた新規微生物、ならびにそれらにおいて用いる新
規プラスミドに関する。
クター、該ベクターを用いてのDNA挿入方法、該方法で
作られた新規微生物、ならびにそれらにおいて用いる新
規プラスミドに関する。
現在、改善された有用な性質を有する新しい微生物を作
り出すための微生物の遺伝子操作法を開発することに多
大な関心が寄せられている。そのような遺伝子操作法は
ここ10年のうちに工業的に次第に重要になつて来ると信
じられる。遺伝子操作法においては、普通、ある微生物
(場合によつては何か別の源)からDNA物質を採り、そ
してそれを別の微生物中へ伝達することが必要である。
DNA物質を伝達するのに用いられる担体は、「ベクタ
ー」と称される。現在、広い宿主域の転位可能ベクター
の開発に対する要求がある。
り出すための微生物の遺伝子操作法を開発することに多
大な関心が寄せられている。そのような遺伝子操作法は
ここ10年のうちに工業的に次第に重要になつて来ると信
じられる。遺伝子操作法においては、普通、ある微生物
(場合によつては何か別の源)からDNA物質を採り、そ
してそれを別の微生物中へ伝達することが必要である。
DNA物質を伝達するのに用いられる担体は、「ベクタ
ー」と称される。現在、広い宿主域の転位可能ベクター
の開発に対する要求がある。
最近、細菌のプラスミドおよびフアージから誘導した多
くの特殊ベクターが開発されてきておりこれによりクロ
ーン化DNA断片の表現の研究およびコントロールが可能
となつてきている。しかしこれらの公知ベクターは、限
定された宿主域を有し、また充分な安定性を欠くので、
潜在的に有用な微生物の生化学において永久的な変性を
行うのには適当でないことが判明している。これらの変
性は、受容体微生物の染色体中へ必要な遺伝子(DNA物
質)を導入することにより最も良く達成される。
くの特殊ベクターが開発されてきておりこれによりクロ
ーン化DNA断片の表現の研究およびコントロールが可能
となつてきている。しかしこれらの公知ベクターは、限
定された宿主域を有し、また充分な安定性を欠くので、
潜在的に有用な微生物の生化学において永久的な変性を
行うのには適当でないことが判明している。これらの変
性は、受容体微生物の染色体中へ必要な遺伝子(DNA物
質)を導入することにより最も良く達成される。
トランスポソンは、プラスミド、その他の(微生物性)
粒子および微生物間での遺伝子(DNA)物質の伝達に非
常に有用なDNA配列である。トランスポソンは、相異な
る微生物、プラスミド等の間で容易に移動しうる能力を
有している。その能力は、トランスポソンの全体の配列
の中に含まれるあるDNA配列によつて暗号化(コード
化)されているものであり、そのようなDNA配列はトラ
ンスポソン中の転位機能規定配列と称される。従つて、
DNA中にトランスポソンを含んでいるプラスミドは、あ
る微生物から他の微生物へ遺伝子を運ぶための有用なベ
クターを形成する(その際に当該遺伝子はトランスポソ
ンのDNA中へ導入される)。しかし、そのようなベクタ
ーの有用性は、安定性の欠如のために制限されてきた。
すなわち、トランスポソンの移動性は、トランスポソン
が、受容体微生物における有害な遺伝子的変化をもたら
しうることあるいはそのような変化によつて喪失されう
ることを意味するのである。さらには、従前のトランス
ポソンの使用によつては、受容体微生物中への遺伝子の
導入についての選択が可能でなかつた。
粒子および微生物間での遺伝子(DNA)物質の伝達に非
常に有用なDNA配列である。トランスポソンは、相異な
る微生物、プラスミド等の間で容易に移動しうる能力を
有している。その能力は、トランスポソンの全体の配列
の中に含まれるあるDNA配列によつて暗号化(コード
化)されているものであり、そのようなDNA配列はトラ
ンスポソン中の転位機能規定配列と称される。従つて、
DNA中にトランスポソンを含んでいるプラスミドは、あ
る微生物から他の微生物へ遺伝子を運ぶための有用なベ
クターを形成する(その際に当該遺伝子はトランスポソ
ンのDNA中へ導入される)。しかし、そのようなベクタ
ーの有用性は、安定性の欠如のために制限されてきた。
すなわち、トランスポソンの移動性は、トランスポソン
が、受容体微生物における有害な遺伝子的変化をもたら
しうることあるいはそのような変化によつて喪失されう
ることを意味するのである。さらには、従前のトランス
ポソンの使用によつては、受容体微生物中への遺伝子の
導入についての選択が可能でなかつた。
本発明によれば、微生物同志間でのDNA物質の伝達のた
めの、第1のプラスミドおよび第2のプラスミドを含む
ベクターであつて:転位機能を規定する配列を含むDNA
部分が取り除かれているトランスポソン(A)を、該第
1のプラスミドが有し;トランスポソン(A)の転移機
能を規定する配列を含むトランスポソン(A)からのDN
A断片を、該第2のプラスミドが有し;そして該トラン
スポソン(A)が適宜なトランスポソンである;ことを
特徴とするベクターが提供される。
めの、第1のプラスミドおよび第2のプラスミドを含む
ベクターであつて:転位機能を規定する配列を含むDNA
部分が取り除かれているトランスポソン(A)を、該第
1のプラスミドが有し;トランスポソン(A)の転移機
能を規定する配列を含むトランスポソン(A)からのDN
A断片を、該第2のプラスミドが有し;そして該トラン
スポソン(A)が適宜なトランスポソンである;ことを
特徴とするベクターが提供される。
さらに本発明によれば、ある受容体グラム陰性細菌の染
色体中へ該細菌が本来有しない外来DNA物質(B)を挿
入する方法であつて; (i) キヤリヤープラスミドとヘルパープラスミドと
を含むベクターを含有する微生物を構成する工程、 〔ただし、受容体細菌中へ挿入されるべき外来DNA物質
(B)がそのDNA中に既に含まれ、そして転位機能を規
定する配列を含むDNA部分が取り除かれている適宜なト
ランスポソン(A)を、該キヤリヤープラスミドが担持
し;そしてトランスポソン(A)の転位機能を規定する
配列を含む、トランスポソン(A)からのDNA断片を、
該ヘルパープラスミドが担持している。〕 (ii) 該キヤリヤーおよびヘルパー両プラスミドを、
ベクター含有微生物から、直接または間接的に、受容体
細菌中へ伝達する工程、そして (iii) 挿入外来DNA物質(B)が受容体細菌の染色体
中へ入り込むのに充分な世代にわたつて適切な条件下で
該受容体細菌を増殖させる工程、 を含むことを特徴とする上記外来DNA物質(B)の挿入
方法、も提供される。
色体中へ該細菌が本来有しない外来DNA物質(B)を挿
入する方法であつて; (i) キヤリヤープラスミドとヘルパープラスミドと
を含むベクターを含有する微生物を構成する工程、 〔ただし、受容体細菌中へ挿入されるべき外来DNA物質
(B)がそのDNA中に既に含まれ、そして転位機能を規
定する配列を含むDNA部分が取り除かれている適宜なト
ランスポソン(A)を、該キヤリヤープラスミドが担持
し;そしてトランスポソン(A)の転位機能を規定する
配列を含む、トランスポソン(A)からのDNA断片を、
該ヘルパープラスミドが担持している。〕 (ii) 該キヤリヤーおよびヘルパー両プラスミドを、
ベクター含有微生物から、直接または間接的に、受容体
細菌中へ伝達する工程、そして (iii) 挿入外来DNA物質(B)が受容体細菌の染色体
中へ入り込むのに充分な世代にわたつて適切な条件下で
該受容体細菌を増殖させる工程、 を含むことを特徴とする上記外来DNA物質(B)の挿入
方法、も提供される。
ベクター含有微生物から受容体細菌へのキアリヤープラ
スミドおよびヘルパープラスミドの「間接的な伝達」と
は、複数の工程を含むいずれかの伝達方式を意味するも
のであり、例えばベクター含有微生物から出したプラス
ミドを、一またはそれ以上の中間(媒介)微生物中へ一
旦入れた後に受容体細菌中へ導入する伝達方式がある。
スミドおよびヘルパープラスミドの「間接的な伝達」と
は、複数の工程を含むいずれかの伝達方式を意味するも
のであり、例えばベクター含有微生物から出したプラス
ミドを、一またはそれ以上の中間(媒介)微生物中へ一
旦入れた後に受容体細菌中へ導入する伝達方式がある。
適当には、本発明の方法の工程(iii)中またはその後
に、受容体細菌からキヤリヤープラスミドを喪失させ
る。適当には、挿入外来DNA物質(B)が受容体細菌の
染色体中へ入り込んだ後に、該受容体細菌中にヘルパー
プラスミドと非相容性のプラスミド(非相容性プラスミ
ド)を導入することによりヘルパープラスミドを受容体
細菌から排除する。
に、受容体細菌からキヤリヤープラスミドを喪失させ
る。適当には、挿入外来DNA物質(B)が受容体細菌の
染色体中へ入り込んだ後に、該受容体細菌中にヘルパー
プラスミドと非相容性のプラスミド(非相容性プラスミ
ド)を導入することによりヘルパープラスミドを受容体
細菌から排除する。
さらに本発明によれば、本発明の前記ベクターおよび前
記挿入方法により染色体中へ外来DNA物質を導入された
新規なグラム陰性細菌;そのような変性細菌を用いて実
施する方法(例えば単細胞蛋白の生産方法);ならびに
前記のベクターや挿入方法において用いるための新規な
プラスミドおよびトランスポソン(これらはこの明細書
中に言及されている);が提供される。本発明の新規な
プラスミドとしては、本発明のベクター中の第1のプラ
スミドとして有用なもの;本発明のベクター中の第2の
プラスミド(本発明の挿入方法におけるヘルパープラス
ミドに対応)として有用なもの;本発明の挿入方法のキ
ヤリヤープラスミド〔すなわち、DNA物質(B)を含む
トランスポソンを運ぶ第1のプラスミド〕として有用な
もの;および非相容性プラスミド(すなわち、ヘルパー
プラスミドと非相容性)として使用するのに指示された
新規なプラスミド;が包含される。本発明が関連する特
定なプラスミドの例としては、キヤリヤープラスミドpN
J5073、該プラスミドの修飾体、および該プラスミドま
たは該修飾体から由来する第1のプラスミド;第2すな
わちヘルパープラスミドpN9279および該プラスミドの修
飾体;ならびに非相容性プラスミドpGSS15および該プラ
スミドの修飾体;がある。
記挿入方法により染色体中へ外来DNA物質を導入された
新規なグラム陰性細菌;そのような変性細菌を用いて実
施する方法(例えば単細胞蛋白の生産方法);ならびに
前記のベクターや挿入方法において用いるための新規な
プラスミドおよびトランスポソン(これらはこの明細書
中に言及されている);が提供される。本発明の新規な
プラスミドとしては、本発明のベクター中の第1のプラ
スミドとして有用なもの;本発明のベクター中の第2の
プラスミド(本発明の挿入方法におけるヘルパープラス
ミドに対応)として有用なもの;本発明の挿入方法のキ
ヤリヤープラスミド〔すなわち、DNA物質(B)を含む
トランスポソンを運ぶ第1のプラスミド〕として有用な
もの;および非相容性プラスミド(すなわち、ヘルパー
プラスミドと非相容性)として使用するのに指示された
新規なプラスミド;が包含される。本発明が関連する特
定なプラスミドの例としては、キヤリヤープラスミドpN
J5073、該プラスミドの修飾体、および該プラスミドま
たは該修飾体から由来する第1のプラスミド;第2すな
わちヘルパープラスミドpN9279および該プラスミドの修
飾体;ならびに非相容性プラスミドpGSS15および該プラ
スミドの修飾体;がある。
以下では、本発明を外来DNA物質挿入方法に関して説明
することにする。本発明の挿入方法において、実際上
は、使用トランスポソンは、部分部分に分割されている
ように見做すことができる。トランスポソンの転位機能
を規定するDNA配列を含む一方の部分は、ヘルパープラ
スミド上に位置しているが;本発明方法を用いて伝達さ
れるべきDNA物質によつてその転位機能規定配列が置換
されている他方の部分は、キヤリヤープラスミド上に位
置している。ヘルパープラスミドおよびキヤリヤープラ
スミドの両者が受容体細菌中へ伝達される。キヤリヤー
プラスミドは不安定なプラスミドでそれが受容体細菌か
ら容易に失なわれるものであるのが適当である。受容体
細菌が多数の世代(好ましくは少なくとも50世代)にわ
たつて適当な条件下で増殖された場合、伝達された外来
DNA物質は、受容体細菌の染色体中へ入り込み、そして
もしキヤリヤープラスミドが不安定であるならばそれは
該細菌から失われる。この段階で、ヘルパープラスミド
と非相容性のあるプラスミド(非相容性プラスミド)を
受容体細菌中へ導入して、ヘルパープラスミドも該細菌
から失なわれるようにすることができる。もちろん、以
上の記述においては、トランスポソンの該二つの部分
は、必ずしも同一個のトランスポソン配列からのもので
なく、あるいは同一個のトランスポソン配列からのもの
であることもある、ことは理解されるべきである。転位
機能を含むDNAは、公知の方法でトランスポソンの全DNA
配列から切り出すことができる。理想的には、転位機能
を規定するその配列のみを切り出し、そしてヘルパープ
ラスミド上に位置させる。しかし、これは達成され難い
ので、一般的には、ヘルパープラスミドで運ばれるトラ
ンスポソンDNAは、転位機能規定配列以外のDNAをも含む
ことになる。このような余分のDNAは出来る限り少なく
するのが好ましい。
することにする。本発明の挿入方法において、実際上
は、使用トランスポソンは、部分部分に分割されている
ように見做すことができる。トランスポソンの転位機能
を規定するDNA配列を含む一方の部分は、ヘルパープラ
スミド上に位置しているが;本発明方法を用いて伝達さ
れるべきDNA物質によつてその転位機能規定配列が置換
されている他方の部分は、キヤリヤープラスミド上に位
置している。ヘルパープラスミドおよびキヤリヤープラ
スミドの両者が受容体細菌中へ伝達される。キヤリヤー
プラスミドは不安定なプラスミドでそれが受容体細菌か
ら容易に失なわれるものであるのが適当である。受容体
細菌が多数の世代(好ましくは少なくとも50世代)にわ
たつて適当な条件下で増殖された場合、伝達された外来
DNA物質は、受容体細菌の染色体中へ入り込み、そして
もしキヤリヤープラスミドが不安定であるならばそれは
該細菌から失われる。この段階で、ヘルパープラスミド
と非相容性のあるプラスミド(非相容性プラスミド)を
受容体細菌中へ導入して、ヘルパープラスミドも該細菌
から失なわれるようにすることができる。もちろん、以
上の記述においては、トランスポソンの該二つの部分
は、必ずしも同一個のトランスポソン配列からのもので
なく、あるいは同一個のトランスポソン配列からのもの
であることもある、ことは理解されるべきである。転位
機能を含むDNAは、公知の方法でトランスポソンの全DNA
配列から切り出すことができる。理想的には、転位機能
を規定するその配列のみを切り出し、そしてヘルパープ
ラスミド上に位置させる。しかし、これは達成され難い
ので、一般的には、ヘルパープラスミドで運ばれるトラ
ンスポソンDNAは、転位機能規定配列以外のDNAをも含む
ことになる。このような余分のDNAは出来る限り少なく
するのが好ましい。
本発明のDNA挿入方法は、ある殺菌中へ、その細菌の一
般的生化学特性を変性またはそれに別の特性を付加する
遺伝子物質を伝達したい場合に非常に有用である。
般的生化学特性を変性またはそれに別の特性を付加する
遺伝子物質を伝達したい場合に非常に有用である。
キヤリヤープラスミドおよびヘルパープラスミドは、ベ
クター含有微生物(普通は、細菌)から受容体細菌中へ
一段階で接合により伝達されるのが好ましい。キヤリヤ
ーおよびヘルパー両プラスミドは、広い宿主域を有する
プラスミドであるのが適当であり、そして少なくともキ
ヤリヤープラスミドは、受容体細菌から容易に失なわれ
る不安定プラスミドであるのが好ましい。好ましいキヤ
リヤープラスミドは、無差別プラスミドRP4の誘導体で
あり、そして好ましいヘルパープラスミドはプラスミド
R300Bの誘導体である。その他の好ましいキヤリヤープ
ラスミドとしては、R751およびR7Kがあり、またその他
の適当なヘルパープラスミドとしてはR678およびPB165
がある。適当な非相容性プラスミドの例としてはpGSS15
およびAp201がある。使用されるプラスミドは、それぞ
れに適当なマーカー(標識)を有すべきであり、そのよ
うな標準は、普通、特定な抗生物質に対する耐性、例え
ばカナマイシン耐性(KmR)、テラマイシン耐性(Tc
R)、トリメトプリン耐性(TpR)、およびストレプトマ
イシン耐性(SmR)を規定するDNA配列であり、このよう
にして細体中における特定のプラスミドの存在、不存在
が確認できるようにすべきである。
クター含有微生物(普通は、細菌)から受容体細菌中へ
一段階で接合により伝達されるのが好ましい。キヤリヤ
ーおよびヘルパー両プラスミドは、広い宿主域を有する
プラスミドであるのが適当であり、そして少なくともキ
ヤリヤープラスミドは、受容体細菌から容易に失なわれ
る不安定プラスミドであるのが好ましい。好ましいキヤ
リヤープラスミドは、無差別プラスミドRP4の誘導体で
あり、そして好ましいヘルパープラスミドはプラスミド
R300Bの誘導体である。その他の好ましいキヤリヤープ
ラスミドとしては、R751およびR7Kがあり、またその他
の適当なヘルパープラスミドとしてはR678およびPB165
がある。適当な非相容性プラスミドの例としてはpGSS15
およびAp201がある。使用されるプラスミドは、それぞ
れに適当なマーカー(標識)を有すべきであり、そのよ
うな標準は、普通、特定な抗生物質に対する耐性、例え
ばカナマイシン耐性(KmR)、テラマイシン耐性(Tc
R)、トリメトプリン耐性(TpR)、およびストレプトマ
イシン耐性(SmR)を規定するDNA配列であり、このよう
にして細体中における特定のプラスミドの存在、不存在
が確認できるようにすべきである。
本発明のDNA挿入方法は、広範囲の有用な遺伝子操作を
実施するのに使用できる。実施しうる遺伝子操作の例と
しては、ある細菌を新規なエネルギー源を使用しうるよ
うにする遺伝情報またはエネルギー転換効率を改善する
遺伝情報を、その細菌の染色体中へ導入することがあ
る。ベクター含有微生物として、あるいは受容体細菌と
して使用しうる細菌の例としては、E.coliの菌株および
メチロフイルス・メチロトロフス(Methylophilus meth
ylotrophus;従前はシユードモナス・メチロトロフアPse
udomonas methylotrophaと命名されていた)の菌株があ
る。シユードモナス・メチロトロフア種の細菌について
は、我々の英国特許第1370892号明細書にその諸性質が
記載されており、また多くの特定な菌株、すなわちNCIB
寄託第10508〜10515号、および同第10592〜10596号菌株
も記載されている。
実施するのに使用できる。実施しうる遺伝子操作の例と
しては、ある細菌を新規なエネルギー源を使用しうるよ
うにする遺伝情報またはエネルギー転換効率を改善する
遺伝情報を、その細菌の染色体中へ導入することがあ
る。ベクター含有微生物として、あるいは受容体細菌と
して使用しうる細菌の例としては、E.coliの菌株および
メチロフイルス・メチロトロフス(Methylophilus meth
ylotrophus;従前はシユードモナス・メチロトロフアPse
udomonas methylotrophaと命名されていた)の菌株があ
る。シユードモナス・メチロトロフア種の細菌について
は、我々の英国特許第1370892号明細書にその諸性質が
記載されており、また多くの特定な菌株、すなわちNCIB
寄託第10508〜10515号、および同第10592〜10596号菌株
も記載されている。
本発明の実施例では、E.coliおよびメチロフイルス・メ
チロトロフス種に本発明の挿入方法を使用したものが例
示されている。変性された菌株の培養物は、NCIBすなわ
ちザ・ナショナル・コレクション・オブ・インダストリ
アル・バクテリア(英国スコットランド、アバーデイー
ン、トーリイ・リサーチ・ステーション)に寄託されて
おり、NCIB寄託第11714号および同第11715号(変性E.co
li菌株)の寄託番号が付与されている。
チロトロフス種に本発明の挿入方法を使用したものが例
示されている。変性された菌株の培養物は、NCIBすなわ
ちザ・ナショナル・コレクション・オブ・インダストリ
アル・バクテリア(英国スコットランド、アバーデイー
ン、トーリイ・リサーチ・ステーション)に寄託されて
おり、NCIB寄託第11714号および同第11715号(変性E.co
li菌株)の寄託番号が付与されている。
トランスポソンのほとんどのものは(例えばTn1からTn7
までのいずれかのものも)、本発明の挿入方法において
使用できる(我々はトランスポソンTn8またはTn10につ
いては関知していない)。しかし、トランスポソンTn7
が好ましい。制限酵素Hind IIIまたはBam HIによつて発
生されたいずれのDNA断片も、Th7のDNA中へ(例えば実
施例2および第1図に示すようなプラスミドpNJ5070
で)直接に挿入できる。
までのいずれかのものも)、本発明の挿入方法において
使用できる(我々はトランスポソンTn8またはTn10につ
いては関知していない)。しかし、トランスポソンTn7
が好ましい。制限酵素Hind IIIまたはBam HIによつて発
生されたいずれのDNA断片も、Th7のDNA中へ(例えば実
施例2および第1図に示すようなプラスミドpNJ5070
で)直接に挿入できる。
本発明の添付図によつて説明する。
第1〜2図は、以下の実施例1の(a)に記載されてい
るキヤリヤープラスミドpNJ5073の誘導操作を示す。第
3図は実施例1の(b)に記載されているヘルパープラ
スミドの誘導操作を示す。
るキヤリヤープラスミドpNJ5073の誘導操作を示す。第
3図は実施例1の(b)に記載されているヘルパープラ
スミドの誘導操作を示す。
本発明を以下の実施例で説明する。実施例1はベクター
の成分プラスミドであるキヤリヤープラスミドpNJ5073
およびヘルパープラスミドpNJ9279の誘導を示すもので
あり、実施例2および3はE.coliおよびメチロトフイラ
ス・メチロトロフスにおける上記ベクターの使用を示
す。
の成分プラスミドであるキヤリヤープラスミドpNJ5073
およびヘルパープラスミドpNJ9279の誘導を示すもので
あり、実施例2および3はE.coliおよびメチロトフイラ
ス・メチロトロフスにおける上記ベクターの使用を示
す。
実施例1 転位可能ベクター系で使用されるプラスミドの調製 (a)プラスミドpNJ5073 出発点はプラスミドRP4であり、このものは非相容性グ
ループP(IncP)に属し、そして抗生物質アンピシリン
(Ap)、テトラサイクリン(Tc)およびカナマイシン
(Km)に対する耐性を暗号化する天然プラスミドであ
る。このプラスミドは、広範囲のグラム陰性細菌中へ接
合により自身を伝達する能力を決定する遺伝子をも有し
ている。その分子寸法はほぼ56キロベース(kb)であ
り、DNA分子上における遺伝子の配置は第1図に示され
る通りである。第1図は接合伝達に関与する領域(Tra
1、Tra2およびTra3)の位置と、その細菌宿主内での該
プラスミドの復製および維持に必須な機能の位置(trf
A、trfBおよびoriV)とを示している。
ループP(IncP)に属し、そして抗生物質アンピシリン
(Ap)、テトラサイクリン(Tc)およびカナマイシン
(Km)に対する耐性を暗号化する天然プラスミドであ
る。このプラスミドは、広範囲のグラム陰性細菌中へ接
合により自身を伝達する能力を決定する遺伝子をも有し
ている。その分子寸法はほぼ56キロベース(kb)であ
り、DNA分子上における遺伝子の配置は第1図に示され
る通りである。第1図は接合伝達に関与する領域(Tra
1、Tra2およびTra3)の位置と、その細菌宿主内での該
プラスミドの復製および維持に必須な機能の位置(trf
A、trfBおよびoriV)とを示している。
次の段階は、図示した部位において前記の13kb(キロベ
ース)DNA配列のトランスポソン7(Tn7)を挿入して、
誘導体pRP1を与えることである。このような挿入を行な
うための標準的な方法は、トランスポソン7(Tn7)を
含むプラスミドからの転位であり、かかる方法操作の詳
細は、例えば「Molecular and General Genetics」(18
3,2,1981年、第380〜387頁)に記載されている。Tn7
は、抗生物質トリメトプリン(Tp)およびストレプトマ
イシン(Sm)に対する抗生を暗号化する遺伝子、ならび
に、この13kb DNA配列が自身を一方のDNA分子から他方
のDNA分子へ転位する能力を授与する遺伝子を有してい
る。第1図には、pRP1のマツプも示されている。pRP1 D
NA分子の周囲に文字Pで印を付けられている8個の部位
は、制限酵素Pst Iがそのプラスミド分子を開裂する位
置を示している。試験管内Pst1切断の後に、pRP1の各断
片は酵素DNAリガーゼを用いて種々の組合せでアニール
され(接合され)、次いでトランスフオーメーションに
より、細菌エシエリキア・コリ(Escherichia coli)K1
2中へ再導入される。この方法により得られた新規なタ
イプのプラスミドの一つを次の工程のために使用した。
ース)DNA配列のトランスポソン7(Tn7)を挿入して、
誘導体pRP1を与えることである。このような挿入を行な
うための標準的な方法は、トランスポソン7(Tn7)を
含むプラスミドからの転位であり、かかる方法操作の詳
細は、例えば「Molecular and General Genetics」(18
3,2,1981年、第380〜387頁)に記載されている。Tn7
は、抗生物質トリメトプリン(Tp)およびストレプトマ
イシン(Sm)に対する抗生を暗号化する遺伝子、ならび
に、この13kb DNA配列が自身を一方のDNA分子から他方
のDNA分子へ転位する能力を授与する遺伝子を有してい
る。第1図には、pRP1のマツプも示されている。pRP1 D
NA分子の周囲に文字Pで印を付けられている8個の部位
は、制限酵素Pst Iがそのプラスミド分子を開裂する位
置を示している。試験管内Pst1切断の後に、pRP1の各断
片は酵素DNAリガーゼを用いて種々の組合せでアニール
され(接合され)、次いでトランスフオーメーションに
より、細菌エシエリキア・コリ(Escherichia coli)K1
2中へ再導入される。この方法により得られた新規なタ
イプのプラスミドの一つを次の工程のために使用した。
pRP1上に存在してApR、KmR、TpRおよびSmRを決定する遺
伝子を、pNJ5000は失なつているが、そのpNJ5000はTcR
ならびに複製、維持および、接合による伝達に関するす
べての遺伝子を保持している。pNJ5000増殖媒地中にテ
ラマイシンの存在により選択されないと、一世代につき
約5%の細胞ポピユレーションを喪失されて、高度に不
安定になつてもいる。トランスポソン7(Tn7)はこの
段階で、図示のように再挿入されてプラスミドpNJ5070
を発生させる。
伝子を、pNJ5000は失なつているが、そのpNJ5000はTcR
ならびに複製、維持および、接合による伝達に関するす
べての遺伝子を保持している。pNJ5000増殖媒地中にテ
ラマイシンの存在により選択されないと、一世代につき
約5%の細胞ポピユレーションを喪失されて、高度に不
安定になつてもいる。トランスポソン7(Tn7)はこの
段階で、図示のように再挿入されてプラスミドpNJ5070
を発生させる。
pNJ5000の形成の際にpRP1から削除されるDNA配列は、該
プラスミド上に、制限酵素Hind IIIおよびBam HIによつ
て認識されるすべての部位を含んでいる。従つて、Tn7
をpNJ5000に挿入してpNJ5070を発生させるときに、pNJ5
070上のHind IIIおよびBam HI部位のみがTn7内のもので
ある(第2図参照)。
プラスミド上に、制限酵素Hind IIIおよびBam HIによつ
て認識されるすべての部位を含んでいる。従つて、Tn7
をpNJ5000に挿入してpNJ5070を発生させるときに、pNJ5
070上のHind IIIおよびBam HI部位のみがTn7内のもので
ある(第2図参照)。
pNJ5070はHind IIIで切断し(それによつてTn7の大きな
中央部を除き)、次いで、エシエリキア・コリK12のtrp
E遺伝子を含むHind III発生DNA断片と結合させてpNJ507
3を発生させた(第2図)。
中央部を除き)、次いで、エシエリキア・コリK12のtrp
E遺伝子を含むHind III発生DNA断片と結合させてpNJ507
3を発生させた(第2図)。
(b)プラスミドpNJ9279 pNJ9279は、プラスミドpTB92から誘導した。pTB92自体
は、天然の広宿主域プラスミドのR300Bの誘導体であ
る。pTB92は、非相容性グループQ(IncQ)に属し、抗
生物質スルフオンアミド(Su)およびカナマイシン(K
m)に対する耐性を与える。それは接合による伝達につ
いての機能をエンコードしないが、接合系を決定する別
のプラスミド(例:RP4)が同一細菌細胞中に存在すれ
ば、容易に伝達(可動化)される。
は、天然の広宿主域プラスミドのR300Bの誘導体であ
る。pTB92は、非相容性グループQ(IncQ)に属し、抗
生物質スルフオンアミド(Su)およびカナマイシン(K
m)に対する耐性を与える。それは接合による伝達につ
いての機能をエンコードしないが、接合系を決定する別
のプラスミド(例:RP4)が同一細菌細胞中に存在すれ
ば、容易に伝達(可動化)される。
pTB92は、制限酵素Pst Iにより認識される二つのDNA配
列を含んでいる(第3図)。これらの配列はSu耐性を規
定する遺伝子の両端にある。pTB92DNAをPst Iで切断し
(それによりSu耐性遺伝子を除き)、Tn7のほとんどを
含むPst I断片(pRPIの)と、DNAリガーゼにより、結合
させた。この断片は、pNJ5073から除かれた抗生物質耐
性遺伝子および領域を含んでいる。しかし、これは転位
ができない、なんとなればトランスポソンの一端部から
のDNA配列を欠くからである。かくして得られるプラス
ミドpNJ9270はトランスフオーメーションによりエシエ
リキア・コリK12中へ再導入された。
列を含んでいる(第3図)。これらの配列はSu耐性を規
定する遺伝子の両端にある。pTB92DNAをPst Iで切断し
(それによりSu耐性遺伝子を除き)、Tn7のほとんどを
含むPst I断片(pRPIの)と、DNAリガーゼにより、結合
させた。この断片は、pNJ5073から除かれた抗生物質耐
性遺伝子および領域を含んでいる。しかし、これは転位
ができない、なんとなればトランスポソンの一端部から
のDNA配列を欠くからである。かくして得られるプラス
ミドpNJ9270はトランスフオーメーションによりエシエ
リキア・コリK12中へ再導入された。
最終の段階として、もはやTp耐性を与えない突然変異株
を選択した。これをpNJ9279と指称することにした。
を選択した。これをpNJ9279と指称することにした。
実施例2 E.coliにおける転位可能ベクター系の使用 ここにおける実験はすべて、trpE遺伝子における突然変
異のためにアミノ酸トリプトフアンの不存在下で増殖し
えない細菌細胞について実施した。特に言及するもの以
外のすべての段階はトリプトフアンの存在下に実施し
た。
異のためにアミノ酸トリプトフアンの不存在下で増殖し
えない細菌細胞について実施した。特に言及するもの以
外のすべての段階はトリプトフアンの存在下に実施し
た。
プラスミドpTB92およびpNJ9279を、カナマイシン耐性
(KmR)についての選択によるトランスフオーメーショ
ンで導入した。pNJ5070およびpNJ5073は、テトラサイク
リン耐性(TcR)についての選択を行い、接合により伝
達した。そして下記の組合せが確立された。
(KmR)についての選択によるトランスフオーメーショ
ンで導入した。pNJ5070およびpNJ5073は、テトラサイク
リン耐性(TcR)についての選択を行い、接合により伝
達した。そして下記の組合せが確立された。
1. pNJ5070 2. pNJ5073 3. pNJ5073+pTB92 4. pNJ5073+pNJ9279 各プラスミド組合せの代表を、トリプトフアンなしでの
増殖能力につき試験した。pNJ5073(これはTn7中へ挿入
されたtrpE)遺伝子を有する)を取込んだ細菌のみがト
リプトフアンなしで増殖できた。
増殖能力につき試験した。pNJ5073(これはTn7中へ挿入
されたtrpE)遺伝子を有する)を取込んだ細菌のみがト
リプトフアンなしで増殖できた。
各プラスミド組合せを有する細菌の代表例を、次いで、
トリプトフアンおよびTp(Tn7について選択のため)を
含む培地中で増殖させた。pTB92またはPNJ9279が存在し
た場合にはKmも添加した。そのときに、培養物はその培
地中に細菌生育の約50世代の間保持した。このような時
間によつて、不安定プラスミド(pNJ5070またはpNJ507
3)は喪失されうるようになる(ただし、それがまずTn7
のコピイを細菌染色体に与え得ることを条件とする)。
この不安定プラスミドの喪失によつて、細菌はTcに対し
感受性となる。
トリプトフアンおよびTp(Tn7について選択のため)を
含む培地中で増殖させた。pTB92またはPNJ9279が存在し
た場合にはKmも添加した。そのときに、培養物はその培
地中に細菌生育の約50世代の間保持した。このような時
間によつて、不安定プラスミド(pNJ5070またはpNJ507
3)は喪失されうるようになる(ただし、それがまずTn7
のコピイを細菌染色体に与え得ることを条件とする)。
この不安定プラスミドの喪失によつて、細菌はTcに対し
感受性となる。
前記の四つのプラスミド組合せのそれぞれからの30の別
々の単離物をTcに対する感受性、TpR、およびトリプト
フアンなしでの増殖能力について試験し、下記の結果を
得た。
々の単離物をTcに対する感受性、TpR、およびトリプト
フアンなしでの増殖能力について試験し、下記の結果を
得た。
1. 30/30 TcSTpR トリプトフアン依存(Trp−) 2. 30/30 TcRTpR トリプトフアン不依存(Trp+) 3. 30/30 TcRTpRTrp+ 上記の結果は、正常Tn7を含むpNJ5070はトランスポソン
を与えてから細菌宿主から失なわれうること;しかし中
央域からのDNA除去を受けたTn7を含むpNJ5073はトラン
スポソンを与えることができず、従つてそのプラスミド
は細菌によつて保持されたままであること;を示してい
る。さらには、pTB92の存在はこれに何らの影響を与え
ない。しかし、No.4におけるようにTn7の中央域を有す
るpNJ9279が存在する場合には、試験した単離体の約1/2
はそれらが受けた転位と一致する特性を有する。これは
No.4から二つのTcSTpRTrp+単離体を採り、アンピシリン
耐性(ApR)について選択するプラスミドpGSS15のDNAで
それらをトランスフオーメーション(転換)することに
より、確認された。pGSS15はpNJ9279と同じ非相容性グ
ループ(IncQ)のプラスミドであり、従つてそれを導入
することによりpNJ9279が喪失されることになる(これ
はKmに対して細菌が感受性となることによつて示され
る)。しかし両方の場合にpGSS15を含む細菌はTpRを維
持し、またトリプトフアンなしでもなお増殖できた。こ
のことはクローン化trpE遺伝子をもつTn7の転位は細菌
染色体に対し起つたことを示している。
を与えてから細菌宿主から失なわれうること;しかし中
央域からのDNA除去を受けたTn7を含むpNJ5073はトラン
スポソンを与えることができず、従つてそのプラスミド
は細菌によつて保持されたままであること;を示してい
る。さらには、pTB92の存在はこれに何らの影響を与え
ない。しかし、No.4におけるようにTn7の中央域を有す
るpNJ9279が存在する場合には、試験した単離体の約1/2
はそれらが受けた転位と一致する特性を有する。これは
No.4から二つのTcSTpRTrp+単離体を採り、アンピシリン
耐性(ApR)について選択するプラスミドpGSS15のDNAで
それらをトランスフオーメーション(転換)することに
より、確認された。pGSS15はpNJ9279と同じ非相容性グ
ループ(IncQ)のプラスミドであり、従つてそれを導入
することによりpNJ9279が喪失されることになる(これ
はKmに対して細菌が感受性となることによつて示され
る)。しかし両方の場合にpGSS15を含む細菌はTpRを維
持し、またトリプトフアンなしでもなお増殖できた。こ
のことはクローン化trpE遺伝子をもつTn7の転位は細菌
染色体に対し起つたことを示している。
Tn7およびtrpEの染色体への挿入が安定であることを示
すために、それを含む単離物中へRP4を接合により導入
し、また染色体中に正常Tnを含む単離物へもRP4を接合
により導入した。両方のRP4含有細菌を次いで、RP4(Tc
R)またはTn7(TpR)のいずれかの伝達についての選択
をもつ区別しうるE.coliへの接合ドナーとして用いた。
そのドナーが正常Tn7を含んだ場合には、10,000個の細
菌のうちのほぼ5個がRP4を受け取りまた遺伝性Tn7は転
位によりRP4へ伝達され次いで接合中に伝達された。し
かしドナーが、挿入trpE遺伝子をもつ欠陥Tn7を含んだ
場合には、RpRの伝達は検出されなかつた(すなわち少
なくとも1000倍効率が劣る)。このことは、その能力化
されたTn7が染色体の安定な部分であることを示してい
る。
すために、それを含む単離物中へRP4を接合により導入
し、また染色体中に正常Tnを含む単離物へもRP4を接合
により導入した。両方のRP4含有細菌を次いで、RP4(Tc
R)またはTn7(TpR)のいずれかの伝達についての選択
をもつ区別しうるE.coliへの接合ドナーとして用いた。
そのドナーが正常Tn7を含んだ場合には、10,000個の細
菌のうちのほぼ5個がRP4を受け取りまた遺伝性Tn7は転
位によりRP4へ伝達され次いで接合中に伝達された。し
かしドナーが、挿入trpE遺伝子をもつ欠陥Tn7を含んだ
場合には、RpRの伝達は検出されなかつた(すなわち少
なくとも1000倍効率が劣る)。このことは、その能力化
されたTn7が染色体の安定な部分であることを示してい
る。
実施例3 メチロフイルス・メチロトロフスNCIB第10515号菌株に
おける転位可能ベクター系の使用 pNJ5073およびpNJ9279の両者を含むE.coli菌株を用い
て、接合により両プラスミドをメチロフイルス・メチロ
トロフス菌株へ伝達した(TcRおよびKmRについて選
択)。この二重耐性メチロフイルス・メチロトロフス菌
株の単離物をTpおよびKm選択で約50世代にわたり増殖さ
せた。この増殖時間の終了時にそれぞれからの10の単離
物を、それらの抗生物質耐性パターンについて試験し
た。すべてはTcS TpR KmRであつた。すなわち、それ
らはそれらが受けた転位と一致する特性を有していた。
染色体への転位が起つたことを確認するために、pGSS15
を三つのTcS TpR KmR単離物中へ、pNJ5055での可動化
により導入した。(pNJ5055はRP4から得られる不安定な
誘導体の一つである)。KmSによつて示されるように、p
NJ9279は排除されたが、TpRは三つの場合のすべてにお
いて保持された。このことは、メチロフイルス・メチロ
トロフス菌株染色体への転位が生じたことを確認するも
のである。さらには、約50世代にわたりTp選択なしで増
殖させ、次いでTpRの喪失について試験することによ
り、挿入は安定であることが示された。試験した100の
単離物のうちの100について喪失が認められなかつた。
おける転位可能ベクター系の使用 pNJ5073およびpNJ9279の両者を含むE.coli菌株を用い
て、接合により両プラスミドをメチロフイルス・メチロ
トロフス菌株へ伝達した(TcRおよびKmRについて選
択)。この二重耐性メチロフイルス・メチロトロフス菌
株の単離物をTpおよびKm選択で約50世代にわたり増殖さ
せた。この増殖時間の終了時にそれぞれからの10の単離
物を、それらの抗生物質耐性パターンについて試験し
た。すべてはTcS TpR KmRであつた。すなわち、それ
らはそれらが受けた転位と一致する特性を有していた。
染色体への転位が起つたことを確認するために、pGSS15
を三つのTcS TpR KmR単離物中へ、pNJ5055での可動化
により導入した。(pNJ5055はRP4から得られる不安定な
誘導体の一つである)。KmSによつて示されるように、p
NJ9279は排除されたが、TpRは三つの場合のすべてにお
いて保持された。このことは、メチロフイルス・メチロ
トロフス菌株染色体への転位が生じたことを確認するも
のである。さらには、約50世代にわたりTp選択なしで増
殖させ、次いでTpRの喪失について試験することによ
り、挿入は安定であることが示された。試験した100の
単離物のうちの100について喪失が認められなかつた。
E.coliの菌株中のプラスミドpNJ5073およびpNJ9279は、
英国スコットランド、アバーデイーン、トーリイ・リサ
ーチ・ステーションのザ・ナショナル・コレクション・
オブ・インダストリアル・バクテリア(NCIB)において
寄託番号第11714および11715号でそれぞれ寄託されてい
る(ブタペスト条約に基く受託日:1982年1月27日)。
英国スコットランド、アバーデイーン、トーリイ・リサ
ーチ・ステーションのザ・ナショナル・コレクション・
オブ・インダストリアル・バクテリア(NCIB)において
寄託番号第11714および11715号でそれぞれ寄託されてい
る(ブタペスト条約に基く受託日:1982年1月27日)。
プラスミドの接頭記号「pNJ」は米国コネチカット州ス
タンフオード大学医学微生物学部のエスサー・M・レー
ダーバーグ(Lederberg)によつて維持されているザ・
プラスミド・リフアレンス・センターに登録されてい
る。
タンフオード大学医学微生物学部のエスサー・M・レー
ダーバーグ(Lederberg)によつて維持されているザ・
プラスミド・リフアレンス・センターに登録されてい
る。
第1図はプラスミドRP4からのプラスミドpNJ5000の誘導
操作の線図である。 第2図はプラスミドpNJ5070からのプラスミドpNJ5073の
誘導操作の線図である。 第3図はプラスミドpTB92からのプラスミドpNJ9279の誘
導操作の線図である。
操作の線図である。 第2図はプラスミドpNJ5070からのプラスミドpNJ5073の
誘導操作の線図である。 第3図はプラスミドpTB92からのプラスミドpNJ9279の誘
導操作の線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/21 C12R 1:01)
Claims (16)
- 【請求項1】ある受容体グラム陰性細菌の染色体中へ該
細菌が本来有しない外来DNA物質(B)を挿入する方法
であって、 (i)キャリヤープラスミドとヘルパープラスミドとを
含むベクターを含有する微生物を構成する工程、 [ただし、受容体細菌中へ挿入されるべき外来DNA物質
(B)がそのDNA中に既に含まれ、そして転移機能を規
定する配列を含むDNA部分が取り除かれている適宜なト
ランスポソン(A)を、該キャリヤープラスミドが担持
し;そしてトランスポソン(A)の転移機能を規定する
配列を含むトランスポソン(A)からのDNA断片を、該
ヘルパープラスミドが担持している。]、 (ii)該キャリヤーおよびヘルパー両プラスミドを、ベ
クター含有微生物から、直接または間接的に、受容体細
菌中へ伝達する工程、そして、 (iii)挿入外来DNA物質(B)が受容体細菌の染色体中
へ入り込むのに充分な世代にわたって適切な条件下で該
受容体細菌を増殖させる工程、 を含むことを特徴とする上記外来DNA物質(B)の挿入
方法。 - 【請求項2】キャリヤープラスミドは工程(iii)中ま
たはその後に受容体細菌から喪失させる特許請求の範囲
第1項に記載の方法。 - 【請求項3】挿入外来DNA物質(B)が受容体細菌の染
色体中へ入り込んだ後に、該受容体細菌中へヘルパープ
ラスミドと非相溶性のプラスミドを導入することによ
り、ヘルパープラスミドを受容体細菌から排除する特許
請求の範囲第1または2項に記載の方法。 - 【請求項4】工程(iii)において受容体細菌を適切な
条件下で少なくとも50世代にわたって増殖させ、挿入外
来DNA物質を受容体細菌の染色体中へ入り込ませ、そし
てキャリヤープラスミドを受容体細菌から喪失させる特
許請求の範囲第2項に記載の方法。 - 【請求項5】キャリヤープラスミドおよびヘルパープラ
スミドはベクター含有微生物から受容体微生物中へ一段
階で接合により伝達させる特許請求の範囲第1〜4項の
いずれかに記載の方法。 - 【請求項6】キャリヤープラスミドはプラスミドRP4の
誘導体である特許請求の範囲第1〜5項のいずれかに記
載の方法。 - 【請求項7】キャリヤープラスミドはpNJ5073である特
許請求の範囲第6項に記載の方法。 - 【請求項8】ヘルパープラスミドはプラスミドR300Bの
誘導体である特許請求の範囲第1〜7項のいずれかに記
載の方法。 - 【請求項9】ヘルパープラスミドはpNJ9279である特許
請求の範囲第8項に記載の方法。 - 【請求項10】非相溶性プラスミドはpGSS15である特許
請求の範囲第3項に記載の方法。 - 【請求項11】キャリヤープラスミドおよびヘルパープ
ラスミドは、それらの標識として、抗生物質カナマイシ
ン、テトラサイクリン、トリメトプリンまたはストレプ
トマイシンのうちの一またはそれ以上に対する耐性を規
定するDNA配列を有している特許請求の範囲第1〜10項
のいずれかに記載の方法。 - 【請求項12】ベクター含有微生物はE.coliまたはメチ
ロフィルス・メチロトロフスの菌株である特許請求の範
囲第1〜10項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項13】受容体細菌はE.coliまたはメチロフィル
ス・メチロトロフスの菌株である特許請求の範囲第1〜
12項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項14】メチロフィルス・メチロトロフスの菌株
はNCIB寄託第10508〜10515号、同第10592〜10596号の菌
株の一つである特許請求の範囲第12または13項に記載の
方法。 - 【請求項15】トランスポソン(A)は、トランスポソ
ンTn7である特許請求の範囲第1〜14項のいずれかに記
載の方法。 - 【請求項16】制限酵素Hind IIIおよび/またはBam H1
により発生させたDNA断片をトランスポソンTn7のDNA中
へ直接に挿入する特許請求の範囲第15項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| GB8204573 | 1982-02-17 | ||
| GB8204573 | 1982-02-17 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3096573A Division JPH0771494B2 (ja) | 1982-02-17 | 1991-04-26 | Dna物質伝達のためのベクター |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58152899A JPS58152899A (ja) | 1983-09-10 |
| JPH0771500B2 true JPH0771500B2 (ja) | 1995-08-02 |
Family
ID=10528384
Family Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58025446A Expired - Lifetime JPH0771500B2 (ja) | 1982-02-17 | 1983-02-17 | グラム陰性細菌の染色体に外来dna物質を挿入する方法 |
| JP3096573A Expired - Lifetime JPH0771494B2 (ja) | 1982-02-17 | 1991-04-26 | Dna物質伝達のためのベクター |
Family Applications After (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3096573A Expired - Lifetime JPH0771494B2 (ja) | 1982-02-17 | 1991-04-26 | Dna物質伝達のためのベクター |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (2) | US4590162A (ja) |
| EP (1) | EP0091723B1 (ja) |
| JP (2) | JPH0771500B2 (ja) |
| DE (1) | DE3380261D1 (ja) |
Families Citing this family (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4663285A (en) * | 1981-01-06 | 1987-05-05 | The Public Health Laboratory Service Board | Chimeric plasmids |
| EP0091723B1 (en) * | 1982-02-17 | 1989-07-26 | Imperial Chemical Industries Plc | Vector system |
| JPS59205983A (ja) * | 1983-04-28 | 1984-11-21 | ジエネツクス・コ−ポレイシヨン | 異種遺伝子を原核微生物で発現させる方法 |
| US4830965A (en) * | 1983-12-12 | 1989-05-16 | Canadian Patents And Development Ltd. | Transposable linkers to transfer genetic information |
| EP0174096A3 (en) * | 1984-08-02 | 1987-11-04 | Biotechnica International, Inc. | Vectors for introducing dna into bacterial chromosomes or for deleting it therefrom and for the production of protein |
| WO1988001646A1 (en) * | 1986-08-26 | 1988-03-10 | Allelix Inc. | Universal system for transposon mutagenesis |
| US4966841A (en) * | 1987-05-22 | 1990-10-30 | The Board Of Regents Of The University Of Washington | Enhanced vector production and expression of recombinant DNA products |
| FR2627508B1 (fr) * | 1988-02-22 | 1990-10-05 | Eurolysine | Procede pour l'integration d'un gene choisi sur le chromosome d'une bacterie et bacterie obtenue par ledit procede |
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