JPH0771652B2 - 湿式塗装ブース循環水の処理剤 - Google Patents

湿式塗装ブース循環水の処理剤

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JPH0771652B2
JPH0771652B2 JP63157718A JP15771888A JPH0771652B2 JP H0771652 B2 JPH0771652 B2 JP H0771652B2 JP 63157718 A JP63157718 A JP 63157718A JP 15771888 A JP15771888 A JP 15771888A JP H0771652 B2 JPH0771652 B2 JP H0771652B2
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啓作 小松
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化研興業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自動車あるいは家庭用電気器具等の塗装ライ
ンにおける湿式塗装ブースの循環水に添加して、塗装ブ
ース壁、水槽配管ポンプ等に未塗着塗料が付着するのを
防止し、かつ未塗着塗料を循環水と効率良く分離回収し
て、循環水を有効に循環使用することを目的とした湿式
塗装ブース循環水の処理剤に関する。
[従来の技術] 従来、湿式塗装ブースにおける主な問題点は、塗料ミス
ト中の成分が塗装ブース壁、水槽配管、ポンプ等に付着
し、これが粘着固化して塗装ブースの作動効率を低下さ
せることにあった。しかも、この塗装ブースの作動効率
を回復させるためには、水槽の水を全て外部へ一旦移し
た後、ブース壁、水槽、ポンプ等に付着した塗料を清掃
除去する必要があって、その清掃に多大の労力を要して
いることであった。
上記問題点を解決するため、例えば、以下に示すような
処理剤を循環水に添加して、未塗着塗料に処理剤を吸着
させ、その後この吸着物を網などで回収除去する方法が
提案された。
そのような処理剤の一つとして、苛性ソーダやソーダ灰
等のアルカリ性物質を有効成分とするものがあった。他
のものとしては、強カチオン性界面活性剤や強アニオン
性界面活性剤があり、さらには特公昭59−127606号公報
に開示されているように、亜鉛酸アルカリ金属を有効成
分とするものがあった。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記いずれの処理剤を用いて未塗着塗料
を回収する方法にあっても、未塗着塗料は依然粘着性を
有しており、さらに、色変えの際に使用するシンナー等
は、これを処理できないために、前記網等に塗料が粘着
して網目が詰まり易く、効率的に未塗着塗料を回収でき
ない欠点があった。
また、このようにして処理された未塗着塗料をそのまま
静置しておくと、塗料ミストが貯水槽の底に沈降堆積し
て、再び粘着性を帯びた液状となり、容易に回収できな
くなるものであった。
本発明にかかる処理剤は、上記実情に着目してなされた
ものであって、水中に分散する塗料ミストに処理剤を吸
着させ、さらにその表面に塗料を包むようにさせ、非粘
着性の皮膜を形成させて塗料ミストの性質を非粘着性に
変え、さらに、シンナー成分についても同様に作用し
て、これを固形化し回収できるようにすることを目的と
する。
[課題を解決するための手段] 本発明にかかる湿式塗装ブース循環水の処理剤の特徴構
成は、常温で固体であり、かつ、水に不溶またはほとん
ど不溶の脂肪酸、あるいは、常温で固体であり、かつ、
水に不溶またはほとんど不溶のアルコールを有効成分と
することにより、水中の塗料ミストに作用してその表面
を非粘着性に変える物質を構成したことである。
前記水中の塗料ミストに作用してその表面を非粘着性に
変える物質は、水に分散させて用いるとよい。
その作用および効果は次の通りである。
[作 用] 本発明にかかる処理剤は、通常、粉状をした有機物質で
あるが、これを湿式塗装ブースの循環水に適量添加し分
散させた後、この循環水に塗料ミストが供給されると、
これら処理剤が塗料ミストをとり囲むように塗料ミスト
表面に吸着し、さらに循環水に含まれるシンナーやモノ
マー、オリゴマーによって、粉状処理剤の一部が溶解さ
れることにより塗料ミスト表面に固体の膜が形成される
ようになる。
一方、塗料ミスト内部に溶解したこれら処理剤は、塗料
の粘度を増加させ、一層塗料ミストを固形化させるに至
る。
本発明にかかる処理剤は塗料ミストだけでなくシンナー
成分に関しても、処理剤がシンナーに吸着溶解し、ゲル
化した状態となって浮上させ、塗料カスと共に回収し易
くすることができる機能を有する。
[発明の効果] 本発明にかかる処理剤の上記作用の結果、循環水中に存
在する塗料ミストの粘着性をほぼ完全に消失させること
ができ、従来のように回収の際に塗料ミストが網に粘着
して網目が詰まることがなくなり、容易にステンレス網
などで取り出すことができるようになった。
とくに、アクリル系塗料、ウレタン系塗料、さらにはオ
リゴマー分の多いハイソリッド塗料と称する塗料など、
比較的水に分散して浮上しにくい塗料においても、浮上
するようになって、回収し易くなった。
また、循環水中の溶剤成分も固体状態にして取り出すこ
とができ、一層塗料ミストの粘着性を消失させることが
できた。
したがって、塗料ミストがブース壁、ポンプ、配管、貯
水槽の壁等にほとんど付着しなくなり、清掃の回数が極
端に少なくできるとともに、水中に分散した塗料ミスト
が少なくなるため、塗料ミストがダクトから霧状態にな
って排出されるのを軽減することもできるようになっ
た。
このように、トータル的に見て、塗装ブースの塗料ミス
ト捕捉効率を著しく向上できる効果がある。
さらに、pHにほぼ関係なく使用できることから、従来の
処理剤のように、作業者が強いアルカリ雰囲気にさらさ
れないようにすることが可能なため、作業環境が改善さ
れ安全衛生上極めて好ましいものとなる。
[実施例] 以下、本発明にかかる処理剤の実施例を詳細に説明す
る。
この処理剤は、常温で固体であり、かつ、水に不溶また
はほとんど不溶の脂肪酸、あるいは、常温で固体であ
り、かつ、水に不溶またはほとんど不溶のアルコールを
有効成分とし、防腐剤、界面活性剤、着色剤、PH調整
剤、増量剤、水等を必要に応じて適宜添加することによ
り、水中の塗料ミストに作用してその表面を非粘着性に
変える物質を構成したものである。
前記常温で固定であり、かつ、水に不溶またはほとんど
不溶の脂肪酸としては、特に限定するものではないが、
具体例として以下に示すようなものがある。例えば、カ
プリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、
ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガ
リン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキン酸、ヘ
ンアイコサン酸、ベーヘン酸、トリコサン酸、リグノセ
リン酸、ペンタコサン酸、セロチン酸、ヘプタコサン
酸、モンタン酸、ノナコサン酸、メリシン酸、ヘントリ
アコンタン酸、ドトリアコンタン酸、テトラコリアコン
タン酸、セロプラスチン酸、ヘキサトリアコンタン酸、
オクタトリアコンタン酸、ヘキサテトラアコンタン酸、
ペトロセライジン酸、エライジン酸、バクセン酸、ブラ
シン酸、セラコレン酸、ソルビン酸、エレオステアリン
酸、プニシン酸、シュードエレオステアリン酸、パリナ
リン酸、リカン酸などである。そして、これらが含まれ
る天然油脂および誘導体なども含めることができる。
前記常温で固体であり、かつ、水に不溶またはほとんど
不溶のアルコールであるものとしては、特に限定するも
のではないが、具体例として以下のようなものがある。
例えば、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、マー
ガリルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシル
アルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコー
ル、メリシルアルコールなどである。そして、これらが
含まれる天然油脂剤、およびその誘導体なども含めるこ
とができる。
これらの処理剤の有効成分となる脂肪酸またはアルコー
ルの一方または双方を有し常温で固体であり、塗料表面
に非粘着性皮膜を形成する性質を有していて、水にほと
んど不溶で、アルコール、エーテル、各種エステル、ケ
トン、芳香族炭化水素類、塗料に含有されるシンナー類
に溶解するものであれば、各種のものが使用できる。
上記具体例として挙げたものを、単独で処理剤の有効成
分としてもよいし、組合せて用いてもよい。
これら処理剤の形状としては、60メッシュ程度の粗い粉
状のものから、100メッシュさらには、水を増量剤とし
た数ミクロンのエマルジョン状態のものまで種々の粒径
のものが使用できる。
比較的粗い粒径のものは、溶剤成分の吸着に効果を発揮
し、細かいエマルジョン状態のものは、塗料ミストの不
粘着化に効果を発揮する。
次に、本発明を実験例に基づいて具体的に説明する。
[実験例1] 処理剤の組成 ラウリン酸 300重量部 水 700重量部 乳化剤 3重量部 防腐剤 1重量部 上記混合物を加熱しながらホモミキサーを使って、ラウ
リン酸のエマルジョンを作成する。これをウォーターカ
ーテン型の塗装ブースの循環水に0.05重量%添加した
後、以下に示す各種塗料をスプレーして、その塗料ミス
トを循環水に捕捉させ、この循環水を貯水槽にまで流下
させた後、貯水槽において塗料の浮上後、非粘着性及び
後洗浄性を測定した。
なお、循環水の水量は、1,500であり塗料塗布量は、5
Kgで実施した。
浮上性とは貯水槽表面に塗料ミストが浮上している程度
を示し、表中○は浮上性が良いことを示し、Δはやや貯
水槽の水中に分散していることを示しており、これらは
目視にて比較判別した。
非粘着性とは網に対する塗料ミストの付着の容易さを示
し、○は粘着性がないことを示している。
後洗浄性とは、塗装後において、塗装ブースを洗浄する
際の洗浄の容易さを示したもので、○は洗浄性が良いこ
とを示している。
その結果、本発明にかかる処理剤は、第1表に示すよう
に、各種塗料に対して浮上性、非粘着性、後洗浄性とも
に優れ、塗料の回収が容易に行なえ、かつ回収効率が高
いことが確認された。なお、塗装を続ける場合には、前
記処理剤をさらに添加するものであり、処理された塗料
ミストの状態で添加時期や投入量を判断することができ
る。
[実験例2−従来例] 従来技術にかかる処理剤として、亜鉛酸アルカリ金属を
有効成分とする処理剤(実開昭59−127605号公報で開示
されているもの)を使用した他は、実験例1と同様にし
て各種塗料について浮上性、非粘着性、後洗浄性がとも
に劣り、塗料の回収が極めて難しく、かつ塗装ブースの
清掃に手間どる等の欠点があることが確認された(第2
表)。
[実験例3] 以下に示す処理剤の組成を変更した他は、実験例1と同
様にして各種塗料について浮上性、非粘着性および後洗
浄性について試験した。
処理剤の組成 ステアリン酸 300重量部 水 700重量部 乳化剤 3重量部 防腐剤 1重量部 上記混合物を加熱しながらホモミキサーを使って、ステ
アリン酸のエマルジョンを作成した。
結果は上記実験例1の場合と同様であり、各種の塗料に
対して浮上性、非粘着性、後洗浄性ともに優れ、塗料の
回収が容易に行なえ、かつ回収効率が高いことが確認さ
れた。
[実験例4] 以下に示す処理剤の組成を変更した他は、実験例1と同
様にして各種塗料について浮上性、非粘着性および後洗
浄性について試験した。
処理剤の組成 ステアリルアルコール 300重量部 水 700重量部 乳化剤 3重量部 防腐剤 1重量部 上記混合物を加熱しながらホモミキサーを使って、ステ
アリルアルコールのエマルジョンを作成した。
結果は上記実験例1の場合と同様であり、各種の塗料に
対して浮上性、非粘着性、後洗浄性ともに優れ、塗料の
回収が容易に行なえ、かつ回収効率が高いことが確認さ
れた。
[実験例5] 以下に示す処理剤の組成を変更し、添加量を循環水に対
し0.1重量%にし、他は実験例1と同様にして各種塗料
について浮上性、非粘着性および後洗浄性について試験
した。
処理剤の組成 ステアリン酸粉末 1000重量部 (60〜80メッシュ) 湿潤剤 10重量部 防腐剤 1重量部 結果は上記実験例1の場合と同様であり、各種の塗料に
対して浮上性、非粘着性、後洗浄性ともに優れ、塗料の
回収が容易に行なえ、かつ回収効率が高いことが確認さ
れた。
[実験例6] 以下に示す処理剤の組成を変更し、添加量を循環水に対
し0.1重量%にし、他は実験例1と同様にして各種塗料
について浮上性、非粘着性および後洗浄性について試験
した。
処理剤の組成 エチルセルロース 1000重量部 (80メッシュ) 湿潤剤 10重量部 防腐剤 1重量部 結果は上記実験例1の場合と同様であり、各種の塗料に
対して浮上性、非粘着性、後洗浄性ともに優れ、塗料の
回収が容易に行なえ、かつ回収,効率が高いことが確認
された。
[実験例7] 以下に示す処理剤の組成を変更し、添加量を循環水に対
し0.1重量%にし、他は実験例1と同様にして各種塗料
について浮上性、非粘着性および後洗浄性について試験
した。
処理剤の組成 ポリビニルブチラール 1000重量部 (80メッシュ) 湿潤剤 10重量部 防腐剤 1重量部 結果は上記実験例1の場合と同様であり、各種の塗料に
対して浮上性、非粘着性、後洗浄性ともに優れ、塗料の
回収が容易に行なえ、かつ回収効率が高いことが確認さ
れた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常温で固体であり、かつ、水に不溶または
    ほとんど不溶の脂肪酸、あるいは、常温で固体であり、
    かつ、水に不溶またはほとんど不溶のアルコールを有効
    成分とすることにより、水中の塗料ミストに作用してそ
    の表面を非粘着性に変える物質を構成した湿式塗装ブー
    ス循環水の処理剤。
  2. 【請求項2】前記水中の塗料ミストに作用してその表面
    を非粘着性に変える物質は、水に分散させたものである
    請求項1記載の湿式塗装ブース循環水の処理剤。
JP63157718A 1988-06-25 1988-06-25 湿式塗装ブース循環水の処理剤 Expired - Lifetime JPH0771652B2 (ja)

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JP63157718A JPH0771652B2 (ja) 1988-06-25 1988-06-25 湿式塗装ブース循環水の処理剤

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JPH026867A JPH026867A (ja) 1990-01-11
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