JPH0771658B2 - 多色塗装方法 - Google Patents

多色塗装方法

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JPH0771658B2
JPH0771658B2 JP63187630A JP18763088A JPH0771658B2 JP H0771658 B2 JPH0771658 B2 JP H0771658B2 JP 63187630 A JP63187630 A JP 63187630A JP 18763088 A JP18763088 A JP 18763088A JP H0771658 B2 JPH0771658 B2 JP H0771658B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塗膜の色彩の違いによって文字や模様等をワ
ーク表面に描く多色塗装方法に関し、塗装工程を削減
し、生産性を向上させたものである。
(従来の技術) 従来から実施されている多色塗装としては、一般にツー
トーン塗装と呼ばれるものや、文字等を局部的に描いた
ものなどが知られている。後者のものについては、例え
ばポリエステル等の合成樹脂から成る薄板状の部材に印
刷を施した、いわゆるストライプテープと呼ばれるもの
も使用されているが、これは、その生産工程上高コスト
であり、しかも自動車等の外板に装着された後に盗難等
にあう虞れがあり、近年においては、色彩の異なる塗膜
を利用して文字等を描く多色塗装が開発されている。
このような多色塗装は、第6図に示すように、周囲13の
色彩と文字部14の色彩とを変化させたものであり、その
塗膜構成は、第7図に示すようになっている。第7図
(A)にあっては、ワークである鋼板8上に塗布された
電着塗膜9と、当該電着塗膜9上に塗布された中塗り塗
膜10と、2コート1ベーク型上塗り塗料の第1ベース塗
膜15と第1クリヤ塗膜16と、同じく第2ベース塗膜17と
第2クリヤ塗膜18とから構成されており、中塗り塗膜10
上に第1上塗り塗料15,16を塗布して乾燥させた後に、
第6図に示す「N」の文字を象ったマスキング部材(不
図示)を所定の位置に貼りつけ、この上から第2上塗り
塗料17,18を塗布して乾燥させ、更に前記マスキング部
材を剥がすことによりこの塗装が得られる。また、第7
図(B)に示すものは、前記塗膜と同様にワークである
鋼板8上に塗布された電着塗膜9と、当該電着塗膜9上
に塗布された中塗り塗膜10と、2コート1ベーク型上塗
り塗料の第1ベース塗膜15と第1クリヤ塗膜16と、同じ
く第2ベース塗膜17と第2クリヤ塗膜18とから構成され
ているが、この場合は、前記マスキング部材の形状が第
6図に示す符号13の部分となっており、従って、塗完後
の文字「N」の色彩は、第7図(A)のものは、第1上
塗り塗料15の色彩であり、一方、第7図(B)のもの
は、第2上塗り塗料17の色彩となる。
尚、ここで2コート1ベーク型上塗り塗料とは、アルミ
片或るいは雲母片等を含有し顔料と樹脂及び溶剤から成
るベース塗料と、顔料を含まず樹脂及び溶剤から成るク
リヤ塗料とを、乾燥工程を挟まないで吹付けた後、当該
両塗料を同時に乾燥させるタイプの上塗り塗料を言う。
(発明が解決しようとする課題) ところが、このような従来の多色塗装方法にあっては、
上塗り塗装工程と乾燥工程とを2回行なう必要があり、
生産性が低下するという欠点がある。また、塗完後の塗
膜表面に大きな段差(通常、ベース塗膜15μm、クリヤ
塗膜35μmであり合計約50μmの段差)が生じ、しかも
第7図に示すクリヤ塗膜の端面が鋭利となって、見栄え
の点においても好ましくない。
本発明は、上述した従来技術に伴う欠点、問題点に鑑み
てなされたもので、生産性が良く、しかも見栄えの点に
おいても良好な多色塗装を得ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明は、ワーク表面に塗布
し乾燥した中塗り塗膜上に、所定の形状に形成したマス
キング部材を貼着した後、2コート1ベーク型上塗り塗
料のベース塗料を塗布し、前記マスキング部材を剥がし
て前記所定形状に相当する部位の上塗りベース塗料を除
去し、上塗りベース塗膜に前記中塗り塗膜を露出させる
凹状欠損部を部分的に形成し、前記上塗り塗料のクリヤ
塗料を吹付けた後に、前記ベース塗料及び前記クリヤ塗
料を同時に乾燥して成る上塗りベース塗料の色彩を呈し
てなるワーク表面に部分的に中塗り塗料の色彩を呈して
なる所定形状の異色部を形成する多色塗装方法である。
(作用) このように構成した本発明にあっては、中塗り塗膜上に
マスキング部材を貼着し、ベース塗料を塗布した後に剥
がして、その上からクリヤ塗料を塗布するようにしたた
め、1回の上塗り工程で多色塗装が可能となり、しかも
塗膜表面を形成するクリヤ塗膜が平滑となって見栄えの
点においても良好となる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の一実施例を自動車車体の
塗装に具体化して説明する。
第1図は本発明の実施例に係る多色塗装方法の工程を示
す工程図、第2図は本発明の一実施例に係る多色塗装方
法により塗装した塗膜を示す正面図、第3図は第2図の
III−III線に沿う断面図、第4図は同実施例の塗膜構成
の変化を説明する断面図であり、第6〜7図に示す従来
の多色塗装と共通する部分には同一の符号を付してあ
る。
まず、第1図に示すように、本実施例の多色塗装方法
は、図示しない下塗り塗装工程である電着塗装工程と、
中塗り塗装工程1と、当該中塗り塗料の乾燥工程2と、
マスキング部材貼着工程3と、上塗り塗料のメタリック
ベース塗装工程4と、マスキング部材剥がし工程5と、
上塗り塗料のクリヤ塗装工程6と、当該上塗り塗料の乾
燥工程7とから構成されている。電着塗装工程は、ワー
ク8である自動車車体の外板に付着した油や塵埃等を除
去し、当該鋼板表面を酸化してリン酸被膜を形成する前
処理を施した後に、ディッピング法により塗料を付着さ
せる工程であって、車体の垂直面においては約15μm、
水平面においては約20μmの膜厚となるものである。当
該電着塗膜は、車体外板を構成する鋼板の防錆を主目的
としたもので、鋼板以外の例えば合成樹脂から成る外板
にあっては、当該電着塗装工程を省略することが可能で
ある。
この電着塗料は、塗布された後に高温で乾燥(180℃×2
0分保持)される。
前記電着塗装工程を終了した車体は、シーリング工程に
搬送され、室内への水の侵入を防止すると共に防錆を目
的として、車体を構成する各部品の接合部がシールされ
る。更に、この車体は中塗り塗装工程1に搬送され、中
塗りブースにおいて中塗り塗料が塗布される。当該中塗
り塗膜10は、上塗り塗膜11,12の密着性を向上させると
共に、耐候性を向上させるために塗布される塗料であ
り、上塗り塗料の色彩に拘らず一定の色彩をした塗膜で
あり、一般的には、灰色を呈している。但し、近年開発
された高明度の上塗り塗膜にあっては、所定の色彩に着
色した中塗り塗料を使用する場合もある。
中塗りブースにおいて中塗り塗料が塗布された車体は、
乾燥装置に搬送され、140℃×20分保持の条件で乾燥さ
れる。第4図に示すように乾燥を終了した中塗り塗膜10
は、約20〜30μmの膜厚となる。
本実施例にて使用する中塗り塗膜10は、第3図の断面図
から明らかなように、クリヤ塗膜12のみを介して外表面
に現われており、当該クリヤ塗膜12を通過した紫外線等
により中塗り塗膜10が劣化しないような組成となってい
る。つまり、耐候性に優れたイソフタル酸リニヤポリエ
ステル樹脂を主成分にして、第1表に示すような組成と
している。
次に、車体はマスキング部材貼着工程3に搬送され、第
2図に示すような文字「N」を象った塗装を施すのであ
れば、この「N」の形状に形成したマスキング部材19
を、車体の所定位置に貼りつける。このマスキング部材
19は、片面に接着剤を塗布したいわゆる接着テープを使
用すれば良く、前記文字「N」の形成は、プレス成形の
外形抜きによって容易に行なうことができる。但し、マ
スキング部材19に塗布する接着剤は、表面張力が小さ
く、その上部からクリヤ塗料を塗布しても塗膜12への影
響が少ない材料を選択する必要がある。
このようにしてマスキング部材19が貼りつけられた車体
は、上塗りブースに搬送され、まず2コート1ベーク型
塗料のメタリックベース塗料が塗布される(メタリック
ベース塗装工程4)。このベース塗料は、車体の仕様に
よりその色彩が異なり、色替え装置を有する静電塗装装
置などによって車体表面に吹付けられる。ベース塗料を
塗布した後に、同ブース内で、前記マスキング部材19を
剥がして該マスキング部材9の位置していた部位に前記
中塗り塗膜10を露出させる凹状欠損部である文字部14を
形成し(マスキング部材剥がし工程5)、次にその上か
らクリヤ塗料を塗布する(クリヤ塗装工程6)。このク
リヤ塗料も静電塗装装置によって塗布される。前記ベー
ス塗料を塗布してからクリヤ塗料塗布までの時間は、通
常4分前後であれば良く、また工程条件によってこの値
が確保できない場合は、ベース塗料或るいはクリヤ塗料
に混入する溶剤を適宜選択すれば良い。例えば、ベース
塗料塗布からクリヤ塗料塗布までの間隔が短い場合は、
ベース塗料に混入する溶剤の沸点を低くすれば良い。
このようにして、乾燥工程を挟まず、いわゆるウェット
オンウェットにて塗り重ねられたベース塗料とクリヤ塗
料は、乾燥装置に搬送され、140℃×20分保持の条件で
乾燥される。この乾燥過程において、前記クリヤ塗料
は、架橋反応を行なう直前にその粘度が急激に低下し、
前記ベース塗料に発生したマスキング部材19の貼着跡の
段差を緩和するように流動することになる。従って、乾
燥を終了した上塗り塗膜11,12は、文字部分14の段差が
殆んど消滅した状態となり、見栄えの点においても好適
なものとなる。
このような本実施例の多色塗装方法によれば、塗完跡の
車体表面には、中塗り塗料の色彩を呈した文字が形成さ
れ、1回の上塗り工程で行なうことが可能で、しかも耐
候性においても良好な塗装が得られる。
第5図は、本発明の他の実施例に係る多色塗装方法によ
り塗装した塗膜の変化を説明する断面図であり、前記第
1実施例、及び第6〜7図に示す従来例と共通する部分
には同一の符号を付してある。
本実施例においては、第2図に示す文字部14の色彩を所
望の色にしたものであり、前記第1実施例と同様にして
塗装された電着塗膜9上に、第1表に示す組成の中塗り
塗料10を塗布し、この塗料とウェットオンウェットにて
上塗り塗料20を局部的に塗布する。この上塗り塗料20
は、ソリッド塗料が好適であり、かつポリエステル樹脂
を主成分とした塗料が良い。このようにして塗布された
中塗り塗料10及び上塗り塗料20は、乾燥工程2において
同時に乾燥され、上塗り塗膜20上にマスキング部材19を
貼着した後に、前記第1実施例と同様に上塗りブースに
おいて、2コート1ベーク型上塗り塗料11,12が塗布さ
れる。
従って、このように構成した本実施例の塗膜は、その文
字部14の色彩が所望の色彩となり、例えば、文字部14の
周囲13の塗膜の色に対応した色彩を選択することが可能
となる。
本実施例においては、車体外板に多色塗装方法を適用し
た具体例により説明したが、本発明はこれに限定される
ことなく、例えば車体に装着する部品に適用しても良
く、また、鋼板材料に限らず合成樹脂から成る例えばバ
ンパーに適用することもできる。
更に、前記マスキング部材は、第7図(B)において示
すような形状に形成して本発明の多色塗装を行なうこと
もできる。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明によれば、中塗り塗膜上にマ
スキング部材を貼着し、ベース塗料を塗布した後に剥が
して、その上からクリヤ塗料を塗布するようにしたた
め、1回の上塗り工程で多色塗装が可能となり、しかも
塗膜表面を形成するクリヤ塗膜が平滑となって見栄えの
点においても良好となる。従って、多色塗装の生産性が
向上すると共に、優れた塗装表面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る多色塗装方法の工程を示
す工程図、第2図は本発明の一実施例に係る多色塗装方
法により塗装した塗膜を示す正面図、第3図は第2図の
III−III線に沿う断面図、第4図は同実施例の塗膜構成
の変化を説明する断面図、第5図は本発明の他の実施例
に係る多色塗装方法により塗装した塗膜の変化を説明す
る断面図、第6〜7図は従来の多色塗装方法により塗装
した塗膜を示す正面図及びVII−VII線に沿う断面図であ
る。 1……中塗り塗装工程、2,7……乾燥工程、 3……マスキング部材貼着工程、 4……メタリックベース塗装工程、 5……マスキング部材剥がし工程、 6……クリヤ塗装工程、8……鋼板(ワーク)、 9……電着塗膜、10……中塗り塗膜、 11,15,17……ベース塗膜、 12,16,18……クリヤ塗膜、 19……マスキング部材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワーク表面に塗布し乾燥した中塗り塗膜上
    に、所定形状に形成したマスキンング部材を貼着した
    後、2コート1ベーク型上塗り塗料のベース塗料を塗布
    し、前記マスキング部材を剥がして前記所定形状に相当
    する部位の上塗りベース塗料を除去し、上塗りベース塗
    膜に前記中塗り塗膜を露出させる凹状欠損部を部分的に
    形成し、前記上塗り塗料のクリア塗料を吹付けた後に、
    前記ベース塗料及び前記クリア塗料を同時に乾燥してな
    る上塗りベース塗料の色彩を呈してなるワーク表面に部
    分的に中塗り塗料の色彩を呈してなる所定形状の異色部
    を形成する多色塗装方法。
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