JPH0773442A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0773442A
JPH0773442A JP5215375A JP21537593A JPH0773442A JP H0773442 A JPH0773442 A JP H0773442A JP 5215375 A JP5215375 A JP 5215375A JP 21537593 A JP21537593 A JP 21537593A JP H0773442 A JPH0773442 A JP H0773442A
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JP
Japan
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dimensional crosslinked
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Withdrawn
Application number
JP5215375A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Oguchi
寿彦 小口
Kenichi Furuhata
憲一 古籏
Mitsuru Furuichi
満 古市
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録媒体の、磁性層中の磁性粉の分散
性、充填率、および走行耐久性を向上させる。 【構成】 磁性層に含まれる磁性粉相互が、主として、
けい酸あるいはその誘導体が重縮合して生じるシロキサ
ン結合を繰り返し単位とする3次元架橋体を介して接合
され、かつ、前記3次元架橋体に導入されアミノ基、エ
ポキシ基、あるいはメルカプト基のいずれか1つ以上を
有する有機官能基が、磁性層に含まれるポリイソシアナ
ート化合物のイソシアナト基と結合していることを特徴
としている。上記架橋体はゾル−ゲル法を用いて作製さ
れ、接合される微粒子は磁性粒子に限らず、下地層ある
いはバックコート層をも上記架橋体により形成し得る。
高硬度かつ柔軟性や潤滑性がすぐれた塗膜が得られ、走
行耐久性向上が顕著である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フロッピーディスク、
ハードディスクなどの磁気ディスク、あるいはビデオテ
ープ、データテープなどの磁気テープに代表される磁気
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルワードプロセッサ、パ
ーソナルコンピュータあるいはホームビデオなどの電子
機器の普及に伴い、フロッピーディスクあるいはビデオ
テープなどの磁気記録媒体が、大量の情報を記録する記
録媒体として多用されるようになっている。なかでも、
塗布型の磁気記録媒体が量産性にすぐれていることか
ら、市場の大半を占めている。
【0003】この塗布型の磁気記録媒体を製造するにあ
たっては、従来より、ポリエステルフィルムなどの支持
体上にγ−Fe2 O3 、CrO2 、Co−γ−Fe2 O
3 や鉄粉などの磁性粉を、樹脂バインダとともに塗布す
ることが行われている。この樹脂バインダは、磁性粉の
分散性および媒体の走行性を確保するために添加されて
おり、通常、その添加量は磁性粉100重量部に対して
10重量部よりも大きいことが必要とされている。
【0004】ところで、近年では取り扱う情報量の増大
に伴って、磁気記録媒体に対する高密度記録化への要求
が高まっている。このような要求に対しては、磁性粉の
配向性を向上させること、あるいは線記録密度を向上さ
せることにより応えることができる。そして、このよう
な高密度記録特性を十分に発揮させるために、塗布型磁
気記録媒体においては、磁性粉を一次粒子に近い状態ま
で分散させ、それにより配向率の向上を図り、磁性層の
表面粗さを可能な限り小さくすることが必要である。
【0005】さらに媒体の記録再生出力の向上をはかる
ためには、樹脂バインダ中における磁性粉粒子の体積比
率をできるだけ大きくすること、すなわち、磁性粉粒子
の樹脂バインダ中における充填率をできるだけ高めるこ
とが要求されている。
【0006】しかしながら、通常、超微粒子状の粉体を
分散媒中に高度に分散させることは非常に難しい。した
がって、磁気的な凝集力がさらに加わった超微粒子状の
磁性粉を樹脂バインダ中へ分散させるに際しては、大き
な困難が存在している。樹脂バインダ中の磁性粉の分散
状態が良好でない場合には、形成された磁性層の平滑性
が損なわれ磁性粉の充填率が低下するばかりか、磁性塗
料塗布後の磁場配向工程において、形成された磁性層中
の磁性粉の配向率が低下してしまう。その結果、作製さ
れた磁気記録媒体においては、記録再生時の出力が低下
し、さらに、ノイズが大きくなるなどの不都合が生起し
ていた。
【0007】形成された塗膜の耐久性を向上させるため
には、磁性塗料に用いられる樹脂バインダや硬化剤など
の含有量を増加させることが有効ではある。しかしなが
らこのような非磁性材料の増量は、磁性層中の磁性粉充
填率の低下を意味するため、作製された磁気記録媒体の
再生出力低下をもたらす結果となり、好ましくない。し
たがって、塗膜の耐久性を向上させる手段としての非磁
性材料の増量には限界があり、非磁性材料の増量のみで
十分な耐久性を有する塗膜を得ることは不可能であっ
た。
【0008】すなわち現在のところでは、高密度記録化
の要求に対して使用される超微粒磁性粉の分散技術が十
分に確立されているとはいえない。そのために、塗膜の
平滑性や走行耐久性、さらには磁性層中での磁性粉の充
填率の向上も十分なものとはいい難い。しかも、磁性粉
の分散性の不良に起因する記録再生特性面上の新たな不
都合も生じている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、これまでに
も、超微粒子状の磁性粉を磁性層中へ高い充填率で充填
させ、また、非磁性材料の増量をせずに耐久性の向上し
た磁性層塗膜が得られるようにするために、樹脂バイン
ダへの分散性を向上させた磁性粉を求めて各方面から研
究が進められている。
【0010】そのような磁性粉の分散性向上の試みの一
つとして、磁性粉粒子を種々の分散剤あるいはカップリ
ング剤などにより被覆することが提案されている。たと
えば、特開平4−147426号公報には、磁性粉をふ
っ素変成シランカップリング剤で被覆することが開示さ
れている。
【0011】しかしながら、これは主に金属磁性粉を用
いた磁気記録媒体の長期保存に対する劣化防止を目的と
したものであり、各種磁性粉を高度に分散しかつ高い充
填率となるような媒体を製造する手段に関しては述べら
れていない。また、媒体が十分な耐久性を確保するため
の手段についても述べられてはいない。
【0012】そこで、本発明はこのような課題に対処し
てなされたものであり、磁性粉の分散性を高めることは
もちろん、磁性層中の磁性粉の充填率を従来試みられて
いない程度にまで高めることにより高密度記録を達成
し、しかも十分な耐久性を有する磁気記録媒体を提供す
ることを、その目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の磁気
記録媒体は、非磁性支持体の少なくとも一方の面上に、
磁性粉を含む磁性層が形成されてなる磁気記録媒体にお
いて、前記磁性層に含まれる磁性粉相互が、主として、
けい酸あるいはその誘導体が重縮合して生じるシロキサ
ン結合を繰り返し単位とする3次元架橋体を介して接合
され、かつ、前記3次元架橋体には、前記3次元架橋体
に導入されアミノ基、エポキシ基、あるいはメルカプト
基のいずれか1つ以上を有する有機官能基と、磁性層に
含まれるポリイソシアナート化合物のイソシアナト基と
が結合して形成された架橋部分が、複合されていること
を特徴としている。
【0014】本発明において、主としてシロキサン結合
(−Si−O−)を繰り返し単位とする3次元架橋体と
は、何らかの微粒子の存在下で、架橋により微粒子相互
を接合し実質的に連続した層を形成するというバインダ
機能を担うよう微粒子間に存在する架橋体を意味してお
り、いわゆるコロイダルシリカとよばれるような粒子状
の架橋体を意味してはいない。また、本発明に係わる3
次元架橋体においては、けい素原子(Si)の少なくと
も20%以上が、それぞれ4個の酸素原子(O)と結合
することにより架橋の骨格を形成しており、この点にお
いて、架橋度の進んだある種のシリコーン樹脂のような
架橋体とも異なっている。
【0015】上記したシロキサン結合を繰り返し単位と
する本発明に係わる3次元架橋体は、いわゆるゾル−ゲ
ル法といわれる方法を用いて形成することができる。ゾ
ル−ゲル法とは、一般に、たとえば金属アルコキシドな
どの出発原料をアルコールなどの溶剤に溶かし、溶液中
で進行する加水分解・重縮合反応により、室温において
ゾル状からゲル状に変化させ、さらに加熱・焼結して乾
燥ゲル体を得る方法である。出発物質となる金属アルコ
キシドとしてけい素アルコキシドを使用すれば、高い温
度を必要とせずに、ガラスあるいはセラミックス様の非
晶質の均質な乾燥ゲル体が得られる。
【0016】本発明に係わる3次元架橋体は、けい酸あ
るいはけい素アルコキシドなどのけい酸誘導体を出発原
料として、上記したゾル−ゲル法により形成することが
できる。出発原料としてのそれらけい酸あるいはけい酸
誘導体のうちで最も基本的なモノマーは、下記の一般式
化1で表すことができる。
【0017】
【化1】 ただし化1において、A1 〜A4 は、−H、−X(ハロ
ゲン)、−R(炭素数1〜3のアルキル基)、−OR
(炭素数1〜3のアルコキシル基)、−OH(シラノー
ル基)、あるいは−OM(Mはアルカリ金属)のいずれ
かを表している。
【0018】一般式化1で表される化合物の具体例とし
ては、下記の化2にその一例を示すポリアルコキシシラ
ン(ポリアルキルシリケート)、化3に示すオルトけい
酸、あるいは化4に示すオルトけい酸ナトリウムなどが
あげられる。
【0019】
【化2】
【化3】
【化4】 出発原料としてはこれらモノマーの他、これらが重合し
2〜30量体となったオリゴマーも使用可能である。モ
ノマーを使用した場合には、通常、重縮合反応の触媒と
してたとえば硝酸などが添加される。なお、本発明にお
いてポリアルコキシシランとは、2または3個のアルコ
キシル基を有するオルガノアルコキシシラン、あるいは
4個のアルコキシル基を有するテトラアルコキシシラン
(テトラアルキルシリケート)を意味しており、アルコ
キシル基としては、炭素数1〜3のものが好ましい。化
2としては、ポリアルコキシシランの代表例としてテト
ラエトキシシラン(テトラエチルシリケート)をあげて
ある。
【0020】本発明において、けい酸あるいはその誘導
体が重縮合して生じるシロキサン結合を繰り返し単位と
する3次元架橋体に、アミノ基、エポキシ基、あるいは
メルカプト基のいずれか1つ以上を有する有機官能基を
導入するためには、上記した一般式化1で表される化合
物による3次元架橋体形成の際に、下記の一般式化5で
表されるトリアルコキシシランカップリング剤、あるい
は化6で表されるジアルコキシシランカップリング剤な
どのシランカップリング剤を添加すればよい。
【0021】
【化5】 ただし、化5において、−Y1 はアミノ基、エポキシ
基、あるいはメルカプト基のいずれかを有する有機官能
基を表し、−Zは−OR(炭素数1あるいは2のアルコ
キシル基)を表す。
【0022】
【化6】 ただし、化6において、−Y1 はアミノ基、エポキシ
基、あるいはメルカプト基のいずれかを有する有機官能
基、Y2 はアミノ基、エポキシ基、あるいはメルカプト
基のいずれかを有する有機官能基、または炭素数1〜3
のアルキル基を表し、−Zは−OR(炭素数1あるいは
2のアルコキシル基)を表す。
【0023】表1および表2には、本発明において、一
般式化5あるいは化6で表されるシランカップリング剤
として使用可能な化合物の具体例を示す。
【0024】
【表1】
【表2】 本発明において、3次元架橋体に導入された上記内容の
各種有機官能基と結合するためのイソシアナト基を1分
子中に複数個有するポリイソシアナート化合物として
は、次のようなものが使用可能である。すなわち、イソ
シアナト基含有量が10重量%以上であるヘキサメチレ
ンジイソシアナートで代表される脂肪族系ポリイソシア
ナート、トリレンジイソシアナートで代表される芳香族
系ポリイソシアナート、イソホロンジイソシアナートで
代表される脂環式脂肪族ポリイソシアナート、あるいは
これらのアダクト体などが使用可能である。
【0025】これらのポリイソシアナート化合物の存在
下で、一般式化1で表わされるモノマーあるいはオリゴ
マーは、一般式化5あるいは化6で表されるシランカッ
プリング剤とともにゾル−ゲル法により重縮合すること
により、ポリイソシアナート化合物由来の原子団からな
る架橋部分がさらに複合された3次元架橋体を形成す
る。この架橋体形成時に原料溶液中に分散された微粒子
は、架橋体の中に均一な分散状態で取り込まれ、その結
果、微粒子相互が複合架橋体により強固に接合された3
次元架橋体のゲル体が得られることが見出だされた。
【0026】したがって、たとえばメタル粉やBaフェ
ライト粉などの磁性の微粒子を、上記原料溶液に分散さ
せ塗料化したものを非磁性支持体上に塗布することによ
り、この磁性の微粒子すなわち磁性粉が均一な状態で分
散保持されたゲル状の薄膜層が形成される。これを乾燥
して乾燥ゲル体とすることにより、磁性粉が均一な状態
で分散され層内で強固に保持された磁気記録媒体の磁性
層が形成されるのである。
【0027】なお、図1は、本発明に係わる3次元架橋
体の構造を示す模式図である。図1において、符号1で
示す点線枠は、架橋体の繰り返し単位を示している。図
1に示すように、磁性粉2は、その表面にシロキサン結
合(−Si−O−)の酸素原子(O)が結合することに
より、3次元架橋体に取り込まれ、磁性粉2、2が互い
に接合されている。3次元架橋体の一部に導入されたア
ミノ基、エポキシ基、あるいはメルカプト基のいずれか
を有する有機官能基(−Y1 )と、ポリイソシアナート
化合物3のイソシアナト基(−N=C=O)とは、相互
に作用を及ぼしあって点線枠4で示すように結合し、新
たな架橋部分が形成される。その結果、シロキサン結合
を繰り返し単位とする3次元架橋体に、ポリイソシアナ
ート化合物由来の原子団からなる架橋部分が複合された
架橋体が形成されることになる。
【0028】ところで、先にも述べたように、磁気記録
媒体の磁性層形成のため、一般には上記した磁性粉とと
もに、樹脂バインダや硬化剤あるいは潤滑剤などの有機
化合物が使用されている。本発明の3次元架橋体は、そ
れ自体がバインダ機能を担うため、磁性層形成のために
は従来のような樹脂バインダは必須ではない。樹脂バイ
ンダを使用したとしても、従来量に比較して少量で済ま
せることができる。
【0029】たとえば、磁性粉として六方晶系フェライ
トなどの板状微細粉を使用する場合は、磁性粉100重
量部に対して10重量部以下に、またメタル粉を使用す
る場合は15重量部以下に樹脂バインダ量を低減させて
もよい。このような樹脂バインダ量の低減化により、磁
性粉の充填率を向上させ高い出力を得ることが可能にな
る。
【0030】ゾル−ゲル法によれば、出発物質を溶かす
溶剤に可溶な有機化合物は、3次元架橋体に分子レベル
で取り込まれ一体化される。したがって、ゾル−ゲル法
にしたがい磁性塗料を調製して磁気記録媒体の磁性層を
形成するにあたり、本発明によれば、3次元架橋体の骨
格の一部に、ポリイソシアナート化合物分子由来の原子
団が複合されているので、添加される有機化合物に対す
る親和性が著しく向上する。そのため、有機化合物と磁
性粉が3次元架橋体に均一な状態で保持され、適度の硬
度と柔軟性を兼ね備えた、すぐれた磁性層が得られる。
すなわち、少量の樹脂バインダの使用により、磁性粉が
磁性層内に強固に保持される。有機化合物としては、上
記した樹脂バインダなどに限定されるものではなく、出
発物質を溶かす溶剤に可溶であれば、たとえば有機染料
などをも添加することが可能である。
【0031】また、このような3次元架橋体中のミクロ
ポアには、脂肪酸や脂肪酸エステルなどの潤滑剤を安定
して蓄えることができるため、これら潤滑剤は徐々に磁
性層塗膜表面に供給される。その結果、記録再生ヘッド
やガイドポストなどの走行系機器と磁性層表面との摩擦
係数を低く保った、走行耐久性にすぐれた磁気記録媒体
が得られる。
【0032】なお、磁性層におけるシロキサン結合を繰
り返し単位とする3次元架橋体成分の量は、上記有機3
次元架橋体成分量や他の結合剤成分量に対して、10重
量%以上であれば本発明の効果が得られるが、20重量
%以上であればより好ましく、50重量%以上とするこ
とによって、さらにその効果は向上する。
【0033】本発明において、3次元架橋体に取り込ま
れる微粒子は、磁性の微粒子に限定されるものではな
い。たとえば、Al,Ti,Zr,Sn,In,Sbな
どを含む化合物や、研磨材として、アルミナなどの金属
酸化物粉が磁性粉とともに混在している場合には、これ
らの無機質微粒子も磁性粉と同様にして、3次元架橋体
の中に均一な分散状態で取り込まれる。あるいは、有機
あるいは無機の顔料などをも同様に取り込むことが可能
である。
【0034】ところで、上記したように、本発明におい
て3次元架橋体に取り込まれる微粒子は磁性粉に限定さ
れないため、磁気記録媒体の下地層や中間層のように、
磁性の微粒子を含まずにたとえば金属酸化物や炭素化合
物のような非磁性微粒子を含む層を、本発明の適用によ
って形成することが可能である。この場合には、磁気記
録媒体の磁性層の形成にあたってどのような方法を用い
てもよく、本発明を適用してもよいし、また、他の方法
を適用してもかまわない。
【0035】さらには、本発明を、磁気記録媒体の磁性
層や下地層の形成だけにではなく、バックコート層の形
成にあたって適用することが可能である。通常、バック
コート層にはたとえばカーボンブラックなどの炭素化合
物が導電性粉末として添加されることが多いが、本発明
の適用により、カーボンブラックの微粉末は3次元架橋
体に均一な分散状態で取り込まれる。
【0036】次に、本発明の磁気記録媒体の製造方法に
ついて説明する。まず、ポリアルコキシシラン(ポリア
ルキルシリケート)、オルトけい酸、オルトけい酸ナト
リウムあるいはこれらのオリゴマーなどの架橋体形成主
原料と、シランカップリング剤と、ポリイソシアナート
化合物とを有機溶剤に溶かし、硝酸などの重合触媒と磁
性粉および所要の添加剤とを混合分散させ、サンドグラ
インダなどを用いて塗料化し、磁性塗料を調製する。得
られた磁性塗料を、常法にしたがってポリエステルフィ
ルムなどの非磁性支持体上に塗布し、乾燥させることに
より、本発明の磁気記録媒体を得ることができる。
【0037】
【作用】本発明において、ゾル−ゲル法を用いて3次元
架橋体を形成する時に、原料溶液中に分散され存在する
微粒子が、架橋体の中に均一な分散状態で取り込まれる
のは、以下の機構によると推察される。
【0038】すなわち、本発明に係わる3次元架橋体の
架橋の骨格の主体となるシロキサン結合(−Si−O
−)は、SiとOとの電気陰性度の差が大きいため、た
とえばC−C結合に比して、共有結合性よりもイオン結
合性が大きい。一方、磁性粉などの超微粒子状の粒子表
面は非常に活性である。そのため、架橋部分と微粒子表
面とは、静電的あるいは化学的な何らかの相互作用を容
易に及ぼしあうと思われる。微視的にある一定の大きさ
の架橋部分が形成されると、1個の微粒子表面と相互作
用を及ぼし合うようになり、その架橋部分に1個の微粒
子が結合する。架橋の進行にしたがって、このような結
合が繰り返され、個々の微粒子が均一な分散状態で架橋
体に取り込まれるていくと思われる。このようにして、
シロキサン結合を架橋の骨格の主体とする3次元架橋体
により、微粒子相互が接合され一体化されることにな
る。
【0039】この3次元架橋体に複合された、ポリイソ
シアナート化合物分子に由来する炭素や酸素を骨格とす
る架橋部分の存在は、重縮合に与からずにSi原子に結
合したまま残ったアルコキシ基やアルキル基などの有機
基の存在とも相俟って、3次元架橋体と有機化合物との
親和性を著しく向上させる。
【0040】このような有機化合物との親和性の向上に
より、磁性粉および同時に添加される他の有機化合物と
が3次元架橋体にそれぞれ強固に保持されることにな
り、したがって、適度の硬度と柔軟性を備えた磁性層が
形成される。
【0041】
【実施例】以下本発明の磁気記録媒体を、実施例にした
がって詳しく説明する。
【0042】実施例1 下記組成の磁性塗料材料を混合し、サンドグラインダに
より2時間分散させた。
【0043】[磁性塗料組成] Baフェライト粉 100重量部 テトラエトキシシランオリゴマー 3重量部 N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン 3重量部 メチルエチルケトン 300重量部 ガファックRE610(商品名:リン酸エステル系界面
活性剤、東邦化学社製)4重量部 硝酸(重合触媒) 0.01重量部 ステアリン酸 3重量部 その後、上記組成の分散物に、さらにトリレンジイソシ
アナートのトリメチロールプロパンアダクトを5重量部
加え、得られた磁性塗料をポリエステルフィルム上に塗
布した。形成された塗膜にカレンダ処理を施した後、4
0℃の恒温槽中で3日間キュアした後スリットして、8
mm幅磁気記録用テープを得た。
【0044】実施例2 下記組成の磁性塗料材料を混合し、サンドグラインダに
より2時間分散させた。
【0045】[磁性塗料組成] Baフェライト粉 100重量部 テトラエトキシシラン 4重量部 3−グリシドキシプロピルジメトキシシラン2重量部 メチルエチルケトン 300重量部 ガファックRE610(商品名:リン酸エステル系界面
活性剤、東邦化学社製)2重量部 硝酸(重合触媒) 0.01重量部 ステアリン酸 3重量部 その後、上記組成の分散物に、さらにイソホロンジイソ
シアナートアダクト(イソシアナト含量12重量%)7
重量部を加えた。得られた磁性塗料を、Co−γ−Fe
2 O3 磁性粉を含む層をポリエステルフィルム上に下引
きした磁気記録媒体表面に、乾燥後の膜厚0.2μmと
なるように塗布した。塗布後は、実施例1と同様にカレ
ンダ処理、キュア、スリットを行い、8mm幅磁気記録
用テープを得た。
【0046】実施例3 磁性塗料材料として下記組成を使用した他は実施例1と
同様にして8mm幅磁気記録用テープを得た。
【0047】[磁性塗料組成] メタル粉 100重量部 テトラエトキシシラン 5重量部 3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン3重量部 メチルエチルケトン 350重量部 レシチン 3重量部 硝酸(重合触媒) 0.01重量部 ステアリン酸 3重量部 実施例4 テトラエトキシシランの配合量を2重量部とし、かつ、
ポリウレタン樹脂(分子量20,000)5重量部をさ
らに添加した他は実施例2と同様にして、8mm幅磁気
記録用テープを得た。
【0048】比較例1 実施例1におけるテトラエトキシシランオリゴマーおよ
びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリ
メトキシシランの代わりに、ポリウレタン樹脂(分子量
20,000)10重量部を添加した他は、実施例1と
同様にして、8mm幅磁気記録用テープを得た。
【0049】比較例2 実施例1におけるテトラエトキシシランオリゴマーの配
合量を6重量部に変え、かつ、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを添加し
ない他は実施例1と同様にして8mm幅磁気記録用テー
プを得た。
【0050】なお、以上のようにして得られた実施例お
よび比較例の磁気テープについて、それらの特性を評価
し本発明の効果を調べた。評価の項目は、塗膜の鉛筆硬
度、飽和磁化Ms、0℃の環境下におけるスチル耐久
性、および、記録波長0.4μmにおける記録再生出力
である。その評価結果を次の表1に示す。なお、記録再
生特性の測定にあたって、東芝製Hi−8mmデッキを使
用した。
【0051】
【表3】 表3によれば、本発明の磁気記録媒体は、鉛筆硬度が高
いことから表面性にすぐれることが、飽和磁化Msの大
きいことから磁性粉充填密度が高いことが、それぞれ理
解される。また、走行耐久性および記録再生特性も良好
なすぐれた磁気記録媒体であることも明らかであった。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
磁性層中における磁性粉が、樹脂バインダと単に混合分
散されているのではなく、バインダ機能を担うような、
しかも有機化合物との親和性が高い3次元架橋体に均一
な分散状態で強固に結合した状態になっている。そのた
め、従来に比べて分散性が著しく向上されるので、磁性
層の表面性や配向性が向上したすぐれた磁気記録媒体が
得られる。
【0053】さらに、本発明によれば、ごく少量の樹脂
バインダ使用によっても磁性粉を緻密にかつ強固に接合
すし得るので、磁性層中の磁性粉の充填率を上げること
が可能になる。磁性粉の充填率が高いため、カレンダ性
が良好となり、平滑な磁性層形成がさらに容易になる。
高硬度で柔軟性も有し、内部に潤滑剤を安定して保持し
得る磁性層が形成されるので、磁気記録媒体の走行耐久
性が著しく向上する。また、本発明は、磁気記録媒体の
磁性層のみならず、下地層やバックコート層などにも適
用することが可能である。したがって、本発明のみ、あ
るいは本発明と従来の方法とを組み合わせることによ
り、すぐれた磁気記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3次元架橋体の構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1………架橋体の繰り返し単位 2………磁性粉 3………ポリイソシアナート化合物 4………有機官能基とイソシアナト基との結合

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体の少なくとも一方の面上
    に、磁性粉を含む磁性層が形成されてなる磁気記録媒体
    において、 前記磁性層に含まれる磁性粉相互が、主として、けい酸
    あるいはその誘導体が重縮合して生じるシロキサン結合
    を繰り返し単位とする3次元架橋体を介して接合され、
    かつ、前記3次元架橋体には、前記3次元架橋体に導入
    されたアミノ基、エポキシ基、あるいはメルカプト基の
    いずれか1つ以上を有する有機官能基と、前記磁性層に
    含まれるポリイソシアナート化合物のイソシアナト基と
    が結合して形成された架橋部分が、複合されていること
    を特徴とする磁気記録媒体。
JP5215375A 1993-08-31 1993-08-31 磁気記録媒体 Withdrawn JPH0773442A (ja)

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