JPH0775280A - モールドモータ及びその分解方法 - Google Patents
モールドモータ及びその分解方法Info
- Publication number
- JPH0775280A JPH0775280A JP5218720A JP21872093A JPH0775280A JP H0775280 A JPH0775280 A JP H0775280A JP 5218720 A JP5218720 A JP 5218720A JP 21872093 A JP21872093 A JP 21872093A JP H0775280 A JPH0775280 A JP H0775280A
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- JP
- Japan
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- molded
- molding material
- molding
- stator
- biodegradable
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- Pending
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- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
- Motor Or Generator Frames (AREA)
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 廃棄時にモールド材で包まれた有価物である
鉄心や巻線等の再利用が容易なモールドモータ及びその
モールドモータの分解方法を提供する。 【構成】 鉄心7と巻線6を少なくとも生分解性材料を
バインダ材として含むモールド材8を用いて一体にモー
ルド成形し、固定子1を活性汚泥や土壌などに一定期間
埋没させてモールドの強度を低下させた後に、モールド
材8を取り除き有価物を取り出す。
鉄心や巻線等の再利用が容易なモールドモータ及びその
モールドモータの分解方法を提供する。 【構成】 鉄心7と巻線6を少なくとも生分解性材料を
バインダ材として含むモールド材8を用いて一体にモー
ルド成形し、固定子1を活性汚泥や土壌などに一定期間
埋没させてモールドの強度を低下させた後に、モールド
材8を取り除き有価物を取り出す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、民生機器、産業機器、
事務機器等に使用されるモールドモータ、特に使用終了
後に廃棄処理が容易なモールドモータ及びその分解方法
に関するものである。
事務機器等に使用されるモールドモータ、特に使用終了
後に廃棄処理が容易なモールドモータ及びその分解方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 近年、モールドモータは
民生機器、産業機器、事務機器等への利用が急速に拡大
している。この種の交流モータ、ブラシレス直流モータ
等に使用されるモールドモータの固定子として、例えば
特開昭61−214740号公報に示すような構成が一
般的である。その構成を図6及び図7を用いて説明す
る。図6は従来のモールドモータの固定子の外観を示す
斜視図であり、図7はモールドされる以前の固定子仮組
立品の構成を示す斜視図である。図7において、スロッ
トを有する固定子鉄心101にはインクシュレータ10
2を介して固定子巻線103が巻装されている。また、
インクシュレータ102の上端部には、固定子巻線10
3の端末部とリード線104(図6に示す)を接続する
ための配線パターン105を有するプリント基板106
が装着されている。このように構成された固定子仮組立
品を金型等に嵌挿し、金型の空間部に樹脂を注入し、固
化させる。その結果、図6に示すように、固定鉄心10
1の外周部には、金型の空間部の形状と同じ形状のモー
ルド材107が形成される。その後、配線パターン10
5にリード線104を接続し、固定子が完成する。
民生機器、産業機器、事務機器等への利用が急速に拡大
している。この種の交流モータ、ブラシレス直流モータ
等に使用されるモールドモータの固定子として、例えば
特開昭61−214740号公報に示すような構成が一
般的である。その構成を図6及び図7を用いて説明す
る。図6は従来のモールドモータの固定子の外観を示す
斜視図であり、図7はモールドされる以前の固定子仮組
立品の構成を示す斜視図である。図7において、スロッ
トを有する固定子鉄心101にはインクシュレータ10
2を介して固定子巻線103が巻装されている。また、
インクシュレータ102の上端部には、固定子巻線10
3の端末部とリード線104(図6に示す)を接続する
ための配線パターン105を有するプリント基板106
が装着されている。このように構成された固定子仮組立
品を金型等に嵌挿し、金型の空間部に樹脂を注入し、固
化させる。その結果、図6に示すように、固定鉄心10
1の外周部には、金型の空間部の形状と同じ形状のモー
ルド材107が形成される。その後、配線パターン10
5にリード線104を接続し、固定子が完成する。
【0003】モールド材107の材料として、例えばポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ナイロン等の熱可塑性樹脂、または不飽和ポリエ
ステル、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬
化性樹脂をバインダ材とし、さらに炭酸カルシウム、タ
ルク、カーボンブラック等の添加材を加えたものが用い
られている。このようにモールドされたモータは、メン
テナンス性や静音性に優れ、製造時の自動化も容易であ
るため、急速に普及している。
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ナイロン等の熱可塑性樹脂、または不飽和ポリエ
ステル、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬
化性樹脂をバインダ材とし、さらに炭酸カルシウム、タ
ルク、カーボンブラック等の添加材を加えたものが用い
られている。このようにモールドされたモータは、メン
テナンス性や静音性に優れ、製造時の自動化も容易であ
るため、急速に普及している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来のモールドモータの固定子は、有価物である鉄心
101や巻線103等の金属類をモールド材107で強
固に包んだ複合物である。そのため、モールドモータの
利用が終了し廃棄される段階になったとき、不燃物が多
く焼却炉を傷めるため、固定子を焼却することができ
ず、埋立材として処理せざるを得なかった。さらに、埋
立処理では、従来のモールド材は自然分解せず、そのま
まの形態で地中に残存するため、埋立地の地盤が安定し
ないという問題点を派生する。また、鉄心や巻線等に使
用されるケイ素鋼板や銅線等は、モータとしての使用し
た後も再生材料としての価値が高いにも関わらず、モー
ルド材で囲まれているため再利用できないという問題点
も有していた。本発明は以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、モータとして使用した後
に、鉄心や巻線等の有価物を容易に再利用できるモール
ドモータ及びその分解方法を提供することを目的として
いる。
た従来のモールドモータの固定子は、有価物である鉄心
101や巻線103等の金属類をモールド材107で強
固に包んだ複合物である。そのため、モールドモータの
利用が終了し廃棄される段階になったとき、不燃物が多
く焼却炉を傷めるため、固定子を焼却することができ
ず、埋立材として処理せざるを得なかった。さらに、埋
立処理では、従来のモールド材は自然分解せず、そのま
まの形態で地中に残存するため、埋立地の地盤が安定し
ないという問題点を派生する。また、鉄心や巻線等に使
用されるケイ素鋼板や銅線等は、モータとしての使用し
た後も再生材料としての価値が高いにも関わらず、モー
ルド材で囲まれているため再利用できないという問題点
も有していた。本発明は以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、モータとして使用した後
に、鉄心や巻線等の有価物を容易に再利用できるモール
ドモータ及びその分解方法を提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のモールドモータは、少なくとも生分解性材
料をバインダ材として含むモールド材を用いて鉄心及び
巻線を一体にモールド成形するように構成されている。
上記構成において、鉄心及び巻線と直接接触する部分と
モールドモータの表面近傍部分をそれぞれ異なる第1及
び第2のモールド材で成形し、前記モールドモータの表
面近傍部分の第2のモールド材にバインダ材として含ま
れる生分解性材料の組成比が、前記鉄心と巻線に直接接
触する部分の第1のモールド材に含まれる生分解性材料
の組成比よりも小さいことが好ましい。また、少なくと
も巻線の周囲の部分は、生分解性材料のみをバインダ材
に用いたモールド材でモールド成形されたことが好まし
い。また、モールド材のバインダ材として非生分解性材
料を含み、前記非生分解性材料を多孔質状にモールド成
形したことが好ましい。また、非生分解性材料が熱硬化
性樹脂であることが好ましい。また、モールド材が、水
酸基を有する親水性の生分解性材料及びメラミン樹脂及
び/又はグリオキザールを含むことが好ましい。一方、
本発明のモールドモータの分解方法は、少なくとも生分
解性材料を含むモールド材を用いてモールド成形したモ
ールドモータを、前記生分解性材料を分解する微生物が
存在する環境下に少なくとも前記モールド材の一部が分
解されるまで放置した後、残りのモールド材を除去して
鉄心及び/又は巻線を取り出すように構成されている。
上記構成において、モールドモータを微生物が存在する
環境下に放置する前に、鉄心及び巻線に直接接触する部
分のモールド材の少なくとも一部分に前記微生物が直接
接触し得るように加工を施すことが好ましい。
に、本発明のモールドモータは、少なくとも生分解性材
料をバインダ材として含むモールド材を用いて鉄心及び
巻線を一体にモールド成形するように構成されている。
上記構成において、鉄心及び巻線と直接接触する部分と
モールドモータの表面近傍部分をそれぞれ異なる第1及
び第2のモールド材で成形し、前記モールドモータの表
面近傍部分の第2のモールド材にバインダ材として含ま
れる生分解性材料の組成比が、前記鉄心と巻線に直接接
触する部分の第1のモールド材に含まれる生分解性材料
の組成比よりも小さいことが好ましい。また、少なくと
も巻線の周囲の部分は、生分解性材料のみをバインダ材
に用いたモールド材でモールド成形されたことが好まし
い。また、モールド材のバインダ材として非生分解性材
料を含み、前記非生分解性材料を多孔質状にモールド成
形したことが好ましい。また、非生分解性材料が熱硬化
性樹脂であることが好ましい。また、モールド材が、水
酸基を有する親水性の生分解性材料及びメラミン樹脂及
び/又はグリオキザールを含むことが好ましい。一方、
本発明のモールドモータの分解方法は、少なくとも生分
解性材料を含むモールド材を用いてモールド成形したモ
ールドモータを、前記生分解性材料を分解する微生物が
存在する環境下に少なくとも前記モールド材の一部が分
解されるまで放置した後、残りのモールド材を除去して
鉄心及び/又は巻線を取り出すように構成されている。
上記構成において、モールドモータを微生物が存在する
環境下に放置する前に、鉄心及び巻線に直接接触する部
分のモールド材の少なくとも一部分に前記微生物が直接
接触し得るように加工を施すことが好ましい。
【0006】
【作用】モールド材は生分解性材料を含んでいるので、
モータとして使用した後にこの生分解性材料を分解する
微生物が存在する環境下に放置し、モールド材の少なく
とも一部を微生物により分解させ、モールド材の機械的
な強度を大きく低下させる。ある程度の時間をかけて分
解させた後では、モールド材の除去が容易であり、モー
ルド材に包まれていた鉄心や巻線等の有価物を容易に取
り出すことができ、これらの有価物をリサイクルするこ
とができる。また、使用済みのモールドモータを埋立処
理した場合でも、モールド材が微生物により徐々に分解
されるので埋立地の地盤が安定し易く、埋立地の利用も
容易になる。
モータとして使用した後にこの生分解性材料を分解する
微生物が存在する環境下に放置し、モールド材の少なく
とも一部を微生物により分解させ、モールド材の機械的
な強度を大きく低下させる。ある程度の時間をかけて分
解させた後では、モールド材の除去が容易であり、モー
ルド材に包まれていた鉄心や巻線等の有価物を容易に取
り出すことができ、これらの有価物をリサイクルするこ
とができる。また、使用済みのモールドモータを埋立処
理した場合でも、モールド材が微生物により徐々に分解
されるので埋立地の地盤が安定し易く、埋立地の利用も
容易になる。
【0007】
【実施例】<第1の実施例>本発明のモールドモータ及
びその分解方法の、その好適な第1の実施例を図1及び
図2を用いて説明する。図1は第1の実施例における交
流モータ(またはブラシレス直流モータ)であるモール
ドモータの外観を示す斜視図であり、図2はその構成を
示す断面図である。図1及び図2において、モールドモ
ータは固定子1、ブラケット2、回転子3、シャーシ等
への取付孔5を複数個有するフランジ部4、通電するた
めの固定子巻線6、固定子鉄心7、モールド部材8、回
転子3の一部を形成する回転子シャフト9及びシャフト
9の一端を軸支するベアリング10等で構成されてい
る。モールド部材8は生分解性材料をバインダ材として
含み、固定子巻線6及び固定子鉄心7をモールドすると
共に固定子1を構成する。なお、本実施例ではフランジ
部4をモールド材にて一体形成する例を示しているが、
図6に示す従来例と同様にフランジ部4のない構成にし
てもよい。
びその分解方法の、その好適な第1の実施例を図1及び
図2を用いて説明する。図1は第1の実施例における交
流モータ(またはブラシレス直流モータ)であるモール
ドモータの外観を示す斜視図であり、図2はその構成を
示す断面図である。図1及び図2において、モールドモ
ータは固定子1、ブラケット2、回転子3、シャーシ等
への取付孔5を複数個有するフランジ部4、通電するた
めの固定子巻線6、固定子鉄心7、モールド部材8、回
転子3の一部を形成する回転子シャフト9及びシャフト
9の一端を軸支するベアリング10等で構成されてい
る。モールド部材8は生分解性材料をバインダ材として
含み、固定子巻線6及び固定子鉄心7をモールドすると
共に固定子1を構成する。なお、本実施例ではフランジ
部4をモールド材にて一体形成する例を示しているが、
図6に示す従来例と同様にフランジ部4のない構成にし
てもよい。
【0008】モールド材8は、少なくとも生分解性材料
をバインダ材として含む。生分解性材料とは、自然廃棄
されたときに微生物により分解される材料であり、AS
TM(アメリカ標準試験方法)G21−70(1985
Reapproved)による試験方法による3級又は4級のもの
をいう。比較資料としてポリスチレン樹脂とポリエチレ
ン樹脂を用いてその微生物の生育度を評価するしたもの
が1級または2級であり、3級又は4級のものとはこれ
以上の微生物(カビ)の培養による生育度であるものを
いう。
をバインダ材として含む。生分解性材料とは、自然廃棄
されたときに微生物により分解される材料であり、AS
TM(アメリカ標準試験方法)G21−70(1985
Reapproved)による試験方法による3級又は4級のもの
をいう。比較資料としてポリスチレン樹脂とポリエチレ
ン樹脂を用いてその微生物の生育度を評価するしたもの
が1級または2級であり、3級又は4級のものとはこれ
以上の微生物(カビ)の培養による生育度であるものを
いう。
【0009】生分解性材料としては、例えば3−ヒドロ
キシブチレートを単位としたポリエステル(poly(3・hyd
roxybutyrate))などの微生物生産合成ポリエステル
類、3−ヒドロキシブチレ−トと3−ヒドロキシバリレ
−トとの単位からなる共重合ポリエステル(poly(3・hyd
roxybutyrate-CO-3・hydroxyvalerate))、3−ヒドロキ
シブチレ−トと4−ヒドロキシブチレ−トとの単位から
なる共重合ポリエステル(poly(3・hydroxybutyrate-CO-
4・hydroxybutyrate))、3−ヒドロキシアルカノエ−ト
の単位からなる共重合ポリエステル(Copoly(3・hydroxy
alkanolate))などの微生物生産合成共重合ポリエステ
ル類、バクテリアセルロース、デキストラン、プルラ
ン、カードラン、キサンタンガム、ジェランガムなどの
ポリサッカライド類、ε−ポリリジン、γ−ポリグルタ
ミン酸、ポリ−γ−メチル−L−グルタメートなどのポ
リアミノ酸類、コーンスターチ、ジャガイモでんぷん、
変性でんぷんなどのでんぷん類、木材繊維、麻、綿セル
ロースなどのセルロース類、ポリエチレンアジペート、
ポリカプロラクトンなどの脂肪族ポリエステル類、キチ
ン、キトサン、ポリエチレングリコール、ポリビニルア
ルコールなどの水性熱可塑性樹脂類を用いることができ
る。
キシブチレートを単位としたポリエステル(poly(3・hyd
roxybutyrate))などの微生物生産合成ポリエステル
類、3−ヒドロキシブチレ−トと3−ヒドロキシバリレ
−トとの単位からなる共重合ポリエステル(poly(3・hyd
roxybutyrate-CO-3・hydroxyvalerate))、3−ヒドロキ
シブチレ−トと4−ヒドロキシブチレ−トとの単位から
なる共重合ポリエステル(poly(3・hydroxybutyrate-CO-
4・hydroxybutyrate))、3−ヒドロキシアルカノエ−ト
の単位からなる共重合ポリエステル(Copoly(3・hydroxy
alkanolate))などの微生物生産合成共重合ポリエステ
ル類、バクテリアセルロース、デキストラン、プルラ
ン、カードラン、キサンタンガム、ジェランガムなどの
ポリサッカライド類、ε−ポリリジン、γ−ポリグルタ
ミン酸、ポリ−γ−メチル−L−グルタメートなどのポ
リアミノ酸類、コーンスターチ、ジャガイモでんぷん、
変性でんぷんなどのでんぷん類、木材繊維、麻、綿セル
ロースなどのセルロース類、ポリエチレンアジペート、
ポリカプロラクトンなどの脂肪族ポリエステル類、キチ
ン、キトサン、ポリエチレングリコール、ポリビニルア
ルコールなどの水性熱可塑性樹脂類を用いることができ
る。
【0010】モールド材8のバインダ材としては、前述
の生分解性材料のみならず、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、酢酸ビニル樹脂、ポリメチルメタ
クリレートエチレンビニルアルコール樹脂などの熱可塑
性樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン(平均分子
量が8000程度未満は生分解性を示すものがある)、
フェノール樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂等の
非生分解性材料を用いてもよい。
の生分解性材料のみならず、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、酢酸ビニル樹脂、ポリメチルメタ
クリレートエチレンビニルアルコール樹脂などの熱可塑
性樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン(平均分子
量が8000程度未満は生分解性を示すものがある)、
フェノール樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂等の
非生分解性材料を用いてもよい。
【0011】モールド材8は、前述したバインダ材以外
にモールド成形時の機械的な強度を向上させるために、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウムなどの
(亜)硫酸塩、クレー、マイカ、ガラスバルーン、モン
モリロナイト、ケイ酸、カオリン、タルクなどのケイ酸
塩類、シリカ、珪燥土、酸化鉄、軽石バルーン、酸化チ
タン、アルミナなどの酸化物、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウムなどの水酸化物、グラファイト、ガラ
ス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維らの無機質充填剤
や、木粉、もみ殻などの殻繊維、木綿、紙細片、ナイロ
ン繊維、木材セルロースなどの有機質充填剤を含ませて
もよい。さらに、モールド材8には、グリセリン、ポリ
エチレンオキサイドなどの多価アルコール類、多価アル
コールエステル類、高級アルコールエチレンオキサイド
付加体、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加
体、高級脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、高
級脂肪酸アミドなどの非イオン系の帯電防止剤を混合
し、またシリコン系滑剤、オレイン酸アミド系滑剤、ス
テアリン酸アミド系滑剤、ポリエチレンワックス、パラ
フィンなどの炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤、フタル酸
エステル、グリコールエステルなどの可塑剤、シランカ
ップリング剤などを適宜混合してもよい。
にモールド成形時の機械的な強度を向上させるために、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウムなどの
(亜)硫酸塩、クレー、マイカ、ガラスバルーン、モン
モリロナイト、ケイ酸、カオリン、タルクなどのケイ酸
塩類、シリカ、珪燥土、酸化鉄、軽石バルーン、酸化チ
タン、アルミナなどの酸化物、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウムなどの水酸化物、グラファイト、ガラ
ス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維らの無機質充填剤
や、木粉、もみ殻などの殻繊維、木綿、紙細片、ナイロ
ン繊維、木材セルロースなどの有機質充填剤を含ませて
もよい。さらに、モールド材8には、グリセリン、ポリ
エチレンオキサイドなどの多価アルコール類、多価アル
コールエステル類、高級アルコールエチレンオキサイド
付加体、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加
体、高級脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、高
級脂肪酸アミドなどの非イオン系の帯電防止剤を混合
し、またシリコン系滑剤、オレイン酸アミド系滑剤、ス
テアリン酸アミド系滑剤、ポリエチレンワックス、パラ
フィンなどの炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤、フタル酸
エステル、グリコールエステルなどの可塑剤、シランカ
ップリング剤などを適宜混合してもよい。
【0012】生分解性材料として親水性材料を使用した
場合、取り出した有価物(固定子鉄心7と固定子巻線
6)にモールド材8が付着していても、水または温水を
用いて膨潤させ、洗浄除去することができ、分解処理が
更に容易になる。しかし、これらの親水性材料は耐水性
に劣るため、水酸基を有する親水性の生分解性材料、例
えば多糖類やデンプンが変性PVAに分散されたものな
どを用いた場合、耐水性を付加するために、メラミン樹
脂及び/又はグリオキザールをモールド材8に混入し、
モールド成形時に少なくとも一部を架橋し、固定子1の
少なくとも表面の耐水性を改善する必要がある。モール
ド材8のバインダ材として前述の非生分解性材料を用い
る場合、微生物による分解の進行が自然に内部まで浸透
するように、少なくとも生分解性材料が厚み方向に連続
するようにモールド成形する。例えば、非生分解性材料
により多孔質状に形成し、厚み方向に貫通する孔部に生
分解性材料を配置する。
場合、取り出した有価物(固定子鉄心7と固定子巻線
6)にモールド材8が付着していても、水または温水を
用いて膨潤させ、洗浄除去することができ、分解処理が
更に容易になる。しかし、これらの親水性材料は耐水性
に劣るため、水酸基を有する親水性の生分解性材料、例
えば多糖類やデンプンが変性PVAに分散されたものな
どを用いた場合、耐水性を付加するために、メラミン樹
脂及び/又はグリオキザールをモールド材8に混入し、
モールド成形時に少なくとも一部を架橋し、固定子1の
少なくとも表面の耐水性を改善する必要がある。モール
ド材8のバインダ材として前述の非生分解性材料を用い
る場合、微生物による分解の進行が自然に内部まで浸透
するように、少なくとも生分解性材料が厚み方向に連続
するようにモールド成形する。例えば、非生分解性材料
により多孔質状に形成し、厚み方向に貫通する孔部に生
分解性材料を配置する。
【0013】製品使用時の保存性を改良するために、モ
ールド材8にパラオキシ安息香酸、パラオキシ安息香酸
のエステル類、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸塩、ソ
ルビン酸塩、プロピオン酸塩などの食品添加物などで使
用が許可されている保存剤、アミトラズ剤、イソキサチ
オン剤、エチオフェンカルブ剤、エトカルボスルファン
剤、クロロベンジレート剤、マラソン剤などの殺虫剤、
アルギン酸ナトリウム剤、イプロジオン剤、エクロメゾ
ール剤、オキサジキシル剤、ジチアノン剤、チアジアジ
ン剤などの殺菌剤、クロロファシノン剤などの殺ソ剤な
どを適宜添加してもよい。但し、モータとしての使用後
の生分解性を阻害しないように、これらの薬剤はモール
ド表面に多く分布するように配置しなければならない。
ールド材8にパラオキシ安息香酸、パラオキシ安息香酸
のエステル類、安息香酸、ソルビン酸、安息香酸塩、ソ
ルビン酸塩、プロピオン酸塩などの食品添加物などで使
用が許可されている保存剤、アミトラズ剤、イソキサチ
オン剤、エチオフェンカルブ剤、エトカルボスルファン
剤、クロロベンジレート剤、マラソン剤などの殺虫剤、
アルギン酸ナトリウム剤、イプロジオン剤、エクロメゾ
ール剤、オキサジキシル剤、ジチアノン剤、チアジアジ
ン剤などの殺菌剤、クロロファシノン剤などの殺ソ剤な
どを適宜添加してもよい。但し、モータとしての使用後
の生分解性を阻害しないように、これらの薬剤はモール
ド表面に多く分布するように配置しなければならない。
【0014】以下に、第1の実施例に関して、図1に示
すモールドモータに対して、固定子1の製造・分解実験
を行なったので、その結果を詳細に説明する。なお、モ
ールド材8の組成はこれらに限定されるものではない。
以下の実験では、まず固定子鉄心7のケイ素鋼板にエナ
メル皮膜のある銅線(固定子巻線6)を巻いたものを各
種モールド材8でモールドした後、園芸用土壌(30
℃)内に6ケ月放置して生分解性を確認し、更にモール
ドされていた有価物であるケイ素鋼板と銅線の取り出し
を手作業で行うことができるかどうかを確認した。な
お、モールド成形は従来の方法と同じであり、まずモー
ルド金型内に銅線を巻きつけられたケイ素鋼板を設置
し、モールド材8を150〜180℃に加熱した状態で
金型内に射出し、冷却して固定子1を試作した。モール
ドの薄い所で約1mm、最も厚い所は約5mm程度であ
った。
すモールドモータに対して、固定子1の製造・分解実験
を行なったので、その結果を詳細に説明する。なお、モ
ールド材8の組成はこれらに限定されるものではない。
以下の実験では、まず固定子鉄心7のケイ素鋼板にエナ
メル皮膜のある銅線(固定子巻線6)を巻いたものを各
種モールド材8でモールドした後、園芸用土壌(30
℃)内に6ケ月放置して生分解性を確認し、更にモール
ドされていた有価物であるケイ素鋼板と銅線の取り出し
を手作業で行うことができるかどうかを確認した。な
お、モールド成形は従来の方法と同じであり、まずモー
ルド金型内に銅線を巻きつけられたケイ素鋼板を設置
し、モールド材8を150〜180℃に加熱した状態で
金型内に射出し、冷却して固定子1を試作した。モール
ドの薄い所で約1mm、最も厚い所は約5mm程度であ
った。
【0015】<実験例1>モールド材8を、でんぷんを
変性ポリビニルアルコールに分散させた生分解性プラス
チック(日本合成化学工業(株)製、商品名:マタ−ビ
ー)を40重量部、メジアン粒径が約5μmの炭酸カル
シウムを50重量部、直径0.5mm程度のガラス繊維
を10重量部となるように構成した。そして園芸用土壌
に放置した後のモールドモータ(固定子)の生分解性を
確認したところ、モールド材の厚さの薄い部分は殆ど分
解されており、厚さの厚い部分も半分の程度の厚さまで
分解されていた。この状態では、手作業によりケイ素鋼
板や巻線表面からモールド材8を殆ど除去することがで
き、容易に有価物である金属類を取り出すことができ
た。また、取り出した金属類には生分解性プラスチック
が若干付着していたが、親水性であるため、温水により
軟化させることができ、容易に洗浄除去ができた。
変性ポリビニルアルコールに分散させた生分解性プラス
チック(日本合成化学工業(株)製、商品名:マタ−ビ
ー)を40重量部、メジアン粒径が約5μmの炭酸カル
シウムを50重量部、直径0.5mm程度のガラス繊維
を10重量部となるように構成した。そして園芸用土壌
に放置した後のモールドモータ(固定子)の生分解性を
確認したところ、モールド材の厚さの薄い部分は殆ど分
解されており、厚さの厚い部分も半分の程度の厚さまで
分解されていた。この状態では、手作業によりケイ素鋼
板や巻線表面からモールド材8を殆ど除去することがで
き、容易に有価物である金属類を取り出すことができ
た。また、取り出した金属類には生分解性プラスチック
が若干付着していたが、親水性であるため、温水により
軟化させることができ、容易に洗浄除去ができた。
【0016】<実験例2>モールド材8を、でんぷんを
変性ポリビニルアルコールに分散させた生分解性プラス
チック(日本合成化学工業(株)製、商品名:マタ−ビ
ー)を30重量部、メチル化メラミン樹脂(住友化学工
業(株)製、商品名:スミマール)を10重量部、メジ
アン粒径が約5μmの炭酸カルシウムを50重量部、直
径0.5mm程度のガラス繊維を10重量部となるよう
に構成した。そして活性土壌に放置した後、モールドモ
ータ(固定子)の生分解を確認すると、モールド材の厚
さの薄い部分が多孔質状に分解されており、厚さの厚い
部分も半分の程度の厚さまで多孔質状に孔が開いて分解
されていた。この状態では、手作業によりほとんどのモ
ールド材8を除去することができ、容易に有価物である
金属類を取り出すことができた。また、取り出した金属
類には生分解性プラスチックが若干付着していたが、親
水性であるため、温水により膨潤させ、こすりとること
ができた。本実験例2では、メラミン樹脂を用いて部分
的にポリビニルアルコールを架橋させているので、モー
ルド材8には生分解できない部分が含まれ、生分解後も
多孔質状に孔が開いたと考えられる。しかし、親水性を
示す水酸基の一部がメラミン樹脂で架橋されることによ
り機械的な強度や耐水性が大きく改善されるため、広い
範囲にわたってモールドモータを使用することができ
る。また、本実験例2で使用したメラミン樹脂の変わり
に、グリオキザール(日本合成化学工業(株)製)を用
いても、同様の結果を得ることができた。
変性ポリビニルアルコールに分散させた生分解性プラス
チック(日本合成化学工業(株)製、商品名:マタ−ビ
ー)を30重量部、メチル化メラミン樹脂(住友化学工
業(株)製、商品名:スミマール)を10重量部、メジ
アン粒径が約5μmの炭酸カルシウムを50重量部、直
径0.5mm程度のガラス繊維を10重量部となるよう
に構成した。そして活性土壌に放置した後、モールドモ
ータ(固定子)の生分解を確認すると、モールド材の厚
さの薄い部分が多孔質状に分解されており、厚さの厚い
部分も半分の程度の厚さまで多孔質状に孔が開いて分解
されていた。この状態では、手作業によりほとんどのモ
ールド材8を除去することができ、容易に有価物である
金属類を取り出すことができた。また、取り出した金属
類には生分解性プラスチックが若干付着していたが、親
水性であるため、温水により膨潤させ、こすりとること
ができた。本実験例2では、メラミン樹脂を用いて部分
的にポリビニルアルコールを架橋させているので、モー
ルド材8には生分解できない部分が含まれ、生分解後も
多孔質状に孔が開いたと考えられる。しかし、親水性を
示す水酸基の一部がメラミン樹脂で架橋されることによ
り機械的な強度や耐水性が大きく改善されるため、広い
範囲にわたってモールドモータを使用することができ
る。また、本実験例2で使用したメラミン樹脂の変わり
に、グリオキザール(日本合成化学工業(株)製)を用
いても、同様の結果を得ることができた。
【0017】<実験例3>モールド材8を、β−ヒドロ
キシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸の共重合ポリエステル
(ICI(株)製、商品名:バイオポール)を30重量
部、メジアン粒径が約5μmの炭酸カルシウムを50重
量部、直径0.5mm程度のガラス繊維を10重量部と
なるように構成した。そして活性土壌に放置した後のモ
ールドモータの生分解を確認すると、モールド材の厚さ
の薄い部分は部分的に孔が開いており生分解が進んでい
ることが確認された。しかし、手作業だけでモールド材
8を剥離し得る程度までは分解は進行していなかった。
そこで、さらに加熱堆肥中に1ケ月放置して分解速度を
加速したところ、手作業でモールド材8を除去し、有価
物である金属類を取り出せる程度までに分解を進めるこ
とができた。本実験例3では、生分解性材料として耐水
性の熱可塑性ポリエステル樹脂を用いているので、上記
実験例2で示した組成よりも更に湿度の高い所でも使用
することができる。
キシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸の共重合ポリエステル
(ICI(株)製、商品名:バイオポール)を30重量
部、メジアン粒径が約5μmの炭酸カルシウムを50重
量部、直径0.5mm程度のガラス繊維を10重量部と
なるように構成した。そして活性土壌に放置した後のモ
ールドモータの生分解を確認すると、モールド材の厚さ
の薄い部分は部分的に孔が開いており生分解が進んでい
ることが確認された。しかし、手作業だけでモールド材
8を剥離し得る程度までは分解は進行していなかった。
そこで、さらに加熱堆肥中に1ケ月放置して分解速度を
加速したところ、手作業でモールド材8を除去し、有価
物である金属類を取り出せる程度までに分解を進めるこ
とができた。本実験例3では、生分解性材料として耐水
性の熱可塑性ポリエステル樹脂を用いているので、上記
実験例2で示した組成よりも更に湿度の高い所でも使用
することができる。
【0018】<実験例4>モールド材8を、β−ヒドロ
キシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸の共重合ポリエステル
(ICI(株)製、商品名:バイオポール)を20重量
部、不飽和ポリエステル(昭和高分子(株)製、商品
名:リゴラック)が10重量部、メジアン粒径が約5μ
mの炭酸カルシウムを50重量部、直径0.5mm程度
のガラス繊維を10重量部となるように構成した。生分
解性は、上記実験例3と同様に、園芸用土壌に放置した
後、加熱堆肥中に1ケ月放置して確認した。実験例3の
場合ほどではなかったが、モールド材には多孔質状に孔
が開いており、金槌で叩くことによりモールド材8を殆
ど除去でき、有価物を取り出すことに問題はなかった。
本実験例4の構成では、不飽和ポリエステルにより熱架
橋させていると共に、熱可塑性の樹脂(生分解性でもあ
る)ポリエステルが混入されているので、モールド時の
熱収縮も小さく、寸法安定性も良好であり製造が容易で
ある。つまり、非生分解性材料として熱硬化性樹脂を用
い、生分解性材料として熱可塑性樹脂を用いると寸法安
定性が良好である。実験例2の場合でも、実験例1の場
合と比較して寸法安定性もよく同様の効果があるが、熱
収縮率は本実験例の方が小さいようであった。また、架
橋させているので、機械的な強度も高く、実験例3の場
合よりもモールド材8を薄くした状態で使用することが
でき、熱硬化樹脂を混入することは省資源の観点からも
好ましい。
キシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸の共重合ポリエステル
(ICI(株)製、商品名:バイオポール)を20重量
部、不飽和ポリエステル(昭和高分子(株)製、商品
名:リゴラック)が10重量部、メジアン粒径が約5μ
mの炭酸カルシウムを50重量部、直径0.5mm程度
のガラス繊維を10重量部となるように構成した。生分
解性は、上記実験例3と同様に、園芸用土壌に放置した
後、加熱堆肥中に1ケ月放置して確認した。実験例3の
場合ほどではなかったが、モールド材には多孔質状に孔
が開いており、金槌で叩くことによりモールド材8を殆
ど除去でき、有価物を取り出すことに問題はなかった。
本実験例4の構成では、不飽和ポリエステルにより熱架
橋させていると共に、熱可塑性の樹脂(生分解性でもあ
る)ポリエステルが混入されているので、モールド時の
熱収縮も小さく、寸法安定性も良好であり製造が容易で
ある。つまり、非生分解性材料として熱硬化性樹脂を用
い、生分解性材料として熱可塑性樹脂を用いると寸法安
定性が良好である。実験例2の場合でも、実験例1の場
合と比較して寸法安定性もよく同様の効果があるが、熱
収縮率は本実験例の方が小さいようであった。また、架
橋させているので、機械的な強度も高く、実験例3の場
合よりもモールド材8を薄くした状態で使用することが
でき、熱硬化樹脂を混入することは省資源の観点からも
好ましい。
【0019】上記実験例1から4に示した構成で試作し
たモールドモータについて、園芸用土壌に放置する以前
に、固定子1を電動ノコギリで両断し、当初から汚泥が
有価物である固定子鉄心7と固定子巻線6に直接接触し
ているモールド材8の一部に直接接触するように処理し
て放置すると、生分解性の分解速度も高く、有価物の分
離も更に容易であった。
たモールドモータについて、園芸用土壌に放置する以前
に、固定子1を電動ノコギリで両断し、当初から汚泥が
有価物である固定子鉄心7と固定子巻線6に直接接触し
ているモールド材8の一部に直接接触するように処理し
て放置すると、生分解性の分解速度も高く、有価物の分
離も更に容易であった。
【0020】<第2の実施例>本発明のモールドモータ
及びその分解方法の、その好適な第2の実施例の構成を
図3及び図4を用いて説明する。図3は第2の実施例に
係るモールドモータの構成を示す部分断面図であり、図
4は分解手順を示すフローチャートである。図3におい
て、固定子鉄心7と固定子巻線6を薄く第1のモールド
材8aで包み、さらに第2のモールド材8bで固定子1
の構造体としてモールド成形されている。このとき、少
なくとも第1のモールド材8aに含まれる生分解性材料
の比率が、第2のモールド材8bに含まれる生分解性材
料の比率よりも大きい。従って、固定子1としての構造
的な強度や保存性は第2のモールド材8bにより達成さ
れる。
及びその分解方法の、その好適な第2の実施例の構成を
図3及び図4を用いて説明する。図3は第2の実施例に
係るモールドモータの構成を示す部分断面図であり、図
4は分解手順を示すフローチャートである。図3におい
て、固定子鉄心7と固定子巻線6を薄く第1のモールド
材8aで包み、さらに第2のモールド材8bで固定子1
の構造体としてモールド成形されている。このとき、少
なくとも第1のモールド材8aに含まれる生分解性材料
の比率が、第2のモールド材8bに含まれる生分解性材
料の比率よりも大きい。従って、固定子1としての構造
的な強度や保存性は第2のモールド材8bにより達成さ
れる。
【0021】モールド材の生分解に関して、例えば図3
に示したモールド薄肉部11などにおいて第2のモール
ド材8bの厚み方向の生分解が一部でもモールド材8a
に到達すると、その時点で固定子1表面からの生分解よ
りも固定子鉄心7と巻線6の周囲での生分解が進行する
ことができる。従って、全表面において生分解が十分に
進んでいなくても、一部で生分解が進んでいれば内部で
は生分解が進行し、例えば固定子1を両断するだけで、
容易に鉄心7と巻線6とを取り出すことができる。
に示したモールド薄肉部11などにおいて第2のモール
ド材8bの厚み方向の生分解が一部でもモールド材8a
に到達すると、その時点で固定子1表面からの生分解よ
りも固定子鉄心7と巻線6の周囲での生分解が進行する
ことができる。従って、全表面において生分解が十分に
進んでいなくても、一部で生分解が進んでいれば内部で
は生分解が進行し、例えば固定子1を両断するだけで、
容易に鉄心7と巻線6とを取り出すことができる。
【0022】図3に示すように、第1のモールド材8a
は第2のモールド材8bで覆われるので、第2のモール
ド材8bのモールド成形時に流れたり分解されることが
ない程度の耐熱性が要求される。この第2のモールド材
8bのモールド成形時に第1のモールド材8aが接触す
る温度は120℃程度になるので、第1のモールド材8
aに使用する生分解性材料は、前述した物の中から融点
が120℃以上又はガラス転移が120℃未満でも12
0℃での粘度が1000Pa・s以上のものを使用す
る。この耐熱性の条件を満たす生分解材料として、前述
した中から、例えば微生物生産合成ポリエステル類、ポ
リサッカライド類、ポリアミノ酸類、でんぷん類、セル
ロース類、脂肪族ポリエステル類、キチン、キトサン、
ポリビニルアルコールなどを使用することができる。但
し、固定子鉄心7や固定子巻線6へのぬれ性を改善する
ために、各種の界面活性剤を添加したり、加熱粘度時の
チキソ性を上げるために、前述したような無機質充填材
や有機質充填材を添加してもよい。
は第2のモールド材8bで覆われるので、第2のモール
ド材8bのモールド成形時に流れたり分解されることが
ない程度の耐熱性が要求される。この第2のモールド材
8bのモールド成形時に第1のモールド材8aが接触す
る温度は120℃程度になるので、第1のモールド材8
aに使用する生分解性材料は、前述した物の中から融点
が120℃以上又はガラス転移が120℃未満でも12
0℃での粘度が1000Pa・s以上のものを使用す
る。この耐熱性の条件を満たす生分解材料として、前述
した中から、例えば微生物生産合成ポリエステル類、ポ
リサッカライド類、ポリアミノ酸類、でんぷん類、セル
ロース類、脂肪族ポリエステル類、キチン、キトサン、
ポリビニルアルコールなどを使用することができる。但
し、固定子鉄心7や固定子巻線6へのぬれ性を改善する
ために、各種の界面活性剤を添加したり、加熱粘度時の
チキソ性を上げるために、前述したような無機質充填材
や有機質充填材を添加してもよい。
【0023】図4に、図3に示した構成を有する固定子
1の分解手順例を示す。本分解手順は、まず固定子1を
両断する(ステップ1001)。この両断されたものを
活性汚泥や園芸用土壌などの生分解性環境下に放置する
(ステップ1002)。この放置時間は、モールド内部
の有価物(鉄心と巻線)を取り出せるまでに要する時間
である(ステップ1003)。そして、モールド成形内
部から取り出した有価物は再利用される(ステップ10
04)。なお、未分解のモールド材8bは燃料としてエ
ネルギー回収することも可能である。本分解例による
と、両断された面から生分解が進行するので、固定子1
の直接の構造体となる第2のモールド材8bには生分解
性を必ずしも付加する必要がなくなる。したがって、モ
ールドモータとしての信頼性を容易に向上でき、生産性
を上げることが容易になる。
1の分解手順例を示す。本分解手順は、まず固定子1を
両断する(ステップ1001)。この両断されたものを
活性汚泥や園芸用土壌などの生分解性環境下に放置する
(ステップ1002)。この放置時間は、モールド内部
の有価物(鉄心と巻線)を取り出せるまでに要する時間
である(ステップ1003)。そして、モールド成形内
部から取り出した有価物は再利用される(ステップ10
04)。なお、未分解のモールド材8bは燃料としてエ
ネルギー回収することも可能である。本分解例による
と、両断された面から生分解が進行するので、固定子1
の直接の構造体となる第2のモールド材8bには生分解
性を必ずしも付加する必要がなくなる。したがって、モ
ールドモータとしての信頼性を容易に向上でき、生産性
を上げることが容易になる。
【0024】図4に示した分解手順では、モールド成形
内部の第1のモールド材8aに微生物が直接接触し易い
ように、生分解させる前処理として固定子1を両断する
方法を示したが、例えば部分的に孔をあけたり、この孔
に更に微生物が多く繁殖している土などを押し込んだ
り、金槌で叩いて内部まで亀裂を生じさせたり、また親
水性の生分解性材料を用いている場合には両断した面か
ら微生物が進入し易いように温水や蒸気に一定時間つけ
て膨潤させるなどの処理を施してもよい。
内部の第1のモールド材8aに微生物が直接接触し易い
ように、生分解させる前処理として固定子1を両断する
方法を示したが、例えば部分的に孔をあけたり、この孔
に更に微生物が多く繁殖している土などを押し込んだ
り、金槌で叩いて内部まで亀裂を生じさせたり、また親
水性の生分解性材料を用いている場合には両断した面か
ら微生物が進入し易いように温水や蒸気に一定時間つけ
て膨潤させるなどの処理を施してもよい。
【0025】以下に、第2の実施例に関して、図3に示
すモールドモータに対して、固定子1の製造・分解実験
を行なったので、その結果を詳細に説明する。なお、第
1及び第2のモールド材8a、8bの組成はこれらに限
定されるものではない。まず、固定子鉄心7のケイ素鋼
板にエナメル皮膜のある銅線(固定子巻線6)を巻いた
ものを各種の第1のモールド材8aで薄くモールドし、
その後、第2のモールド材8bで最終的なモールド成形
をして固定子1を形成した。そして、そのままの状態
と、固定子1を両断した物を園芸用土壌内に6ケ月放置
して生分解性を確認し、更にモールドされていた有価物
であるケイ素鋼板と銅線の取り出しを手作業で行なっ
た。この2段階のモールド成形は従来の方法と同じであ
り、まずモールド型内に銅線が巻かれたケイ素鋼板を設
置し、各第1及び第2のモールド材8a、8bを150
〜180℃に加熱した状態で押し出し、冷却して行なっ
た。最終のモールド形成物の厚さは、薄い所で約1m
m、最も厚い所では約5mm程度であった。なお、以下
の実験例により構成されたモールドモータは、固定子1
の表面部を形成する第2のモールド材8bに含まれる生
分解性材料を内部の第1のモールド材8aよりも極端に
少なくしているので、湿度が高く、水がかかり易い所で
の使用にも長時間耐えられることができる。
すモールドモータに対して、固定子1の製造・分解実験
を行なったので、その結果を詳細に説明する。なお、第
1及び第2のモールド材8a、8bの組成はこれらに限
定されるものではない。まず、固定子鉄心7のケイ素鋼
板にエナメル皮膜のある銅線(固定子巻線6)を巻いた
ものを各種の第1のモールド材8aで薄くモールドし、
その後、第2のモールド材8bで最終的なモールド成形
をして固定子1を形成した。そして、そのままの状態
と、固定子1を両断した物を園芸用土壌内に6ケ月放置
して生分解性を確認し、更にモールドされていた有価物
であるケイ素鋼板と銅線の取り出しを手作業で行なっ
た。この2段階のモールド成形は従来の方法と同じであ
り、まずモールド型内に銅線が巻かれたケイ素鋼板を設
置し、各第1及び第2のモールド材8a、8bを150
〜180℃に加熱した状態で押し出し、冷却して行なっ
た。最終のモールド形成物の厚さは、薄い所で約1m
m、最も厚い所では約5mm程度であった。なお、以下
の実験例により構成されたモールドモータは、固定子1
の表面部を形成する第2のモールド材8bに含まれる生
分解性材料を内部の第1のモールド材8aよりも極端に
少なくしているので、湿度が高く、水がかかり易い所で
の使用にも長時間耐えられることができる。
【0026】<実験例5>第1のモールド材8aを、デ
ンプンを変性ポリビニルアルコールに分散させた生分解
性プラスチック(日本合成化学工業(株)製、商品名:
マタ−ビー)を40重量部、メジアン粒径が約5μmの
炭酸カルシウムを10重量部である。モールド材8b
は、同一の生分解性プラスチックを10重量部、メチル
化メラミン樹脂(住友化学工業(株)製、商品名:スミ
マール)を20重量部、メジアン粒径が約5μmの炭酸
カルシウムを60重量部、直径0.5mm程度のガラス
繊維を10重量部となるように構成した。本実験例で作
成した固定子1は、温度50℃相対湿度80%でも10
00時間安定して使用することができ、耐湿性が良好で
あった。また、園芸用土壌にこのまま放置したものは表
面が多孔質状に若干分解されている傾向があったもの
の、内部まで分解が進行しているようにも見えず、有価
物を取り出すにはまだ長時間の放置が必要と思われた。
一方、図4で示した分解手順のように、両断して放置し
た物はケイ素鋼板や巻線の回りが殆ど分解されており、
金槌とドライバーを用いて分離することができた。ま
た、両断された固定子1を温水に1時間浸したものは、
そのまま何も前処理をしなかったものよりも分解程度が
早く、生分解の前処理として好ましいことがわかった。
本実験例5で、第1のモールド材8aとしてデンプンを
変性ポリビニルアルコールに分散させた生分解性プラス
チック(日本合成化学工業(株)製、商品名:マタ−ビ
ー)を35重量部、メチル化メラミン樹脂(住友化学工
業(株)製、商品名:スミマール)を5重量部、メジア
ン粒径が約5μmの炭酸カルシウムを10重量部とした
ものは、図4に示した分解手順により両断した場合でも
十分な分解性を示すと共に、第2のモールド材8bを用
いた追加モールド成形時においても第1のモールド材8
aが流れることもなく、第1のモールド材8aにメラミ
ン樹脂を用いない場合と比較して生産性は良好であっ
た。
ンプンを変性ポリビニルアルコールに分散させた生分解
性プラスチック(日本合成化学工業(株)製、商品名:
マタ−ビー)を40重量部、メジアン粒径が約5μmの
炭酸カルシウムを10重量部である。モールド材8b
は、同一の生分解性プラスチックを10重量部、メチル
化メラミン樹脂(住友化学工業(株)製、商品名:スミ
マール)を20重量部、メジアン粒径が約5μmの炭酸
カルシウムを60重量部、直径0.5mm程度のガラス
繊維を10重量部となるように構成した。本実験例で作
成した固定子1は、温度50℃相対湿度80%でも10
00時間安定して使用することができ、耐湿性が良好で
あった。また、園芸用土壌にこのまま放置したものは表
面が多孔質状に若干分解されている傾向があったもの
の、内部まで分解が進行しているようにも見えず、有価
物を取り出すにはまだ長時間の放置が必要と思われた。
一方、図4で示した分解手順のように、両断して放置し
た物はケイ素鋼板や巻線の回りが殆ど分解されており、
金槌とドライバーを用いて分離することができた。ま
た、両断された固定子1を温水に1時間浸したものは、
そのまま何も前処理をしなかったものよりも分解程度が
早く、生分解の前処理として好ましいことがわかった。
本実験例5で、第1のモールド材8aとしてデンプンを
変性ポリビニルアルコールに分散させた生分解性プラス
チック(日本合成化学工業(株)製、商品名:マタ−ビ
ー)を35重量部、メチル化メラミン樹脂(住友化学工
業(株)製、商品名:スミマール)を5重量部、メジア
ン粒径が約5μmの炭酸カルシウムを10重量部とした
ものは、図4に示した分解手順により両断した場合でも
十分な分解性を示すと共に、第2のモールド材8bを用
いた追加モールド成形時においても第1のモールド材8
aが流れることもなく、第1のモールド材8aにメラミ
ン樹脂を用いない場合と比較して生産性は良好であっ
た。
【0027】<実験例6>第1のモールド材8aを平均
分子量が約5万のポリビニルアルコール(クラレ(株)
製、商品名:ポバール)だけで構成し、第2のモールド
材8bを、β−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル(ICI(株)製、商品名:バイ
オポール)を10重量部、不飽和ポリエステル(昭和高
分子(株)製、商品名:リゴラック)が20重量部、メ
ジアン粒径が約5μmの炭酸カルシウムを60重量部、
直径0.5mm程度のガラス繊維を10重量部となるよ
うに構成した。本実験例6では、上記実験例5に示す場
合以上の耐水性を有し、機械的な強度も十分である。実
験例6の場合、固定子1をそのまま放置したものは実験
例5の場合に比べ、さらに生分解性の進み具合いは遅
く、殆ど表面も変化していなかった。ところが、図4で
示した分解手順に従い、固定子を両断して放置したもの
はケイ素鋼板や巻線の回りが殆ど分解されており、金槌
で叩きながらドライバーを用いて分離することができ
た。本実験例6のようにポリビニルアルコールだけでモ
ールドする場合は、生分解性を考慮すると平均分子量2
万〜9万を使用することが好ましい。また、この場合で
も実験例5で述べたように、メラミン樹脂を第1のモー
ルド材8aに若干加えることにより、第2のモールド材
8bをモールド成形する際の生産安定性が改善された。
分子量が約5万のポリビニルアルコール(クラレ(株)
製、商品名:ポバール)だけで構成し、第2のモールド
材8bを、β−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル(ICI(株)製、商品名:バイ
オポール)を10重量部、不飽和ポリエステル(昭和高
分子(株)製、商品名:リゴラック)が20重量部、メ
ジアン粒径が約5μmの炭酸カルシウムを60重量部、
直径0.5mm程度のガラス繊維を10重量部となるよ
うに構成した。本実験例6では、上記実験例5に示す場
合以上の耐水性を有し、機械的な強度も十分である。実
験例6の場合、固定子1をそのまま放置したものは実験
例5の場合に比べ、さらに生分解性の進み具合いは遅
く、殆ど表面も変化していなかった。ところが、図4で
示した分解手順に従い、固定子を両断して放置したもの
はケイ素鋼板や巻線の回りが殆ど分解されており、金槌
で叩きながらドライバーを用いて分離することができ
た。本実験例6のようにポリビニルアルコールだけでモ
ールドする場合は、生分解性を考慮すると平均分子量2
万〜9万を使用することが好ましい。また、この場合で
も実験例5で述べたように、メラミン樹脂を第1のモー
ルド材8aに若干加えることにより、第2のモールド材
8bをモールド成形する際の生産安定性が改善された。
【0028】<実験例7>第1のモールド材8aを、デ
ンプンを変性ポリビニルアルコールに分散させた生分解
性プラスチック(日本合成化学工業(株)製、商品名:
マタ−ビー)を40重量部、メジアン粒径が約5μmの
炭酸カルシウムを10重量部となるように構成した。ま
た、第2のモールド材8bを、不飽和ポリエステル(昭
和高分子(株)製、商品名:リゴラック)を30重量
部、メジアン粒径が約5μmの炭酸カルシウムを60重
量部、直径0.5mm程度のガラス繊維を10重量部と
なるように構成した。そして活性土壌に放置した後、モ
ールドモータの生分解を確認すると、第2のモールド8
bの部分は全く分解されていないが、第1のモールド材
8aの部分の分解が進んでいたので、固定子鉄心7が露
出している面を金槌で叩くことにより第2のモールド材
8bを割り、容易に有価物である金属類を取り出すこと
が可能であった。更に、本実験例7において、第1のモ
ールド材8aをポリビニルアルコール(クラレ(株)製、
商品名:ポバール)とポリエチレンオキサイド(製鉄化
学工業(株)製、商品名:PEO)だけで構成し、第2
のモールド材8bは同一組成で2つの固定子1を試作し
た。この場合も両断して生分解させた物に関しては、金
属類回りにおいて大きく生分解が進み、金槌により容易
に有価物である金属類を取り出すことが可能であった。
ンプンを変性ポリビニルアルコールに分散させた生分解
性プラスチック(日本合成化学工業(株)製、商品名:
マタ−ビー)を40重量部、メジアン粒径が約5μmの
炭酸カルシウムを10重量部となるように構成した。ま
た、第2のモールド材8bを、不飽和ポリエステル(昭
和高分子(株)製、商品名:リゴラック)を30重量
部、メジアン粒径が約5μmの炭酸カルシウムを60重
量部、直径0.5mm程度のガラス繊維を10重量部と
なるように構成した。そして活性土壌に放置した後、モ
ールドモータの生分解を確認すると、第2のモールド8
bの部分は全く分解されていないが、第1のモールド材
8aの部分の分解が進んでいたので、固定子鉄心7が露
出している面を金槌で叩くことにより第2のモールド材
8bを割り、容易に有価物である金属類を取り出すこと
が可能であった。更に、本実験例7において、第1のモ
ールド材8aをポリビニルアルコール(クラレ(株)製、
商品名:ポバール)とポリエチレンオキサイド(製鉄化
学工業(株)製、商品名:PEO)だけで構成し、第2
のモールド材8bは同一組成で2つの固定子1を試作し
た。この場合も両断して生分解させた物に関しては、金
属類回りにおいて大きく生分解が進み、金槌により容易
に有価物である金属類を取り出すことが可能であった。
【0029】上記実験例5から7では、生分解せずとも
温水に約5時間浸し、十分に膨潤させた後、金槌で固定
子鉄心7部を叩きながら有価物をとりだすこともでき、
早急に有価物を再利用したい場合にも対応できた。すな
わち、図3に示す構成において、少なくとも親水性の生
分解性材料のみをバインダ材料に用いて有価物表面を覆
うことにより、短時間での有価物の再利用にも対応でき
ることが確認された。また、図3に示す構成では、モー
ルド内部での生分解性が高くなるように厚み方向にモー
ルド材の成分が2つに分けられているが、3種類以上に
生分解性材料の組成比を変更したモールド成形とするこ
とも可能である。
温水に約5時間浸し、十分に膨潤させた後、金槌で固定
子鉄心7部を叩きながら有価物をとりだすこともでき、
早急に有価物を再利用したい場合にも対応できた。すな
わち、図3に示す構成において、少なくとも親水性の生
分解性材料のみをバインダ材料に用いて有価物表面を覆
うことにより、短時間での有価物の再利用にも対応でき
ることが確認された。また、図3に示す構成では、モー
ルド内部での生分解性が高くなるように厚み方向にモー
ルド材の成分が2つに分けられているが、3種類以上に
生分解性材料の組成比を変更したモールド成形とするこ
とも可能である。
【0030】<第3の実施例>次に、本発明のモールド
モータ及びその分解方法の、その好適な第3の実施例を
示す図5を用いて説明する。図5において、固定子鉄心
7と固定子巻線6をモールド材8でモールド成形した
後、さらに耐水性と防菌性に優れたトップコート層12
で固定子1の表面全体を覆っている。従って、固定子1
としての保存性は、このトップコート層12により良好
にできる。但し、分解時には微生物がモールド材8に接
触できるようにトップコート層12を部分的に剥離した
り、層の厚み方向に貫通する傷や穴を形成してから、園
芸用土壌などの生分解性環境下に放置する。
モータ及びその分解方法の、その好適な第3の実施例を
示す図5を用いて説明する。図5において、固定子鉄心
7と固定子巻線6をモールド材8でモールド成形した
後、さらに耐水性と防菌性に優れたトップコート層12
で固定子1の表面全体を覆っている。従って、固定子1
としての保存性は、このトップコート層12により良好
にできる。但し、分解時には微生物がモールド材8に接
触できるようにトップコート層12を部分的に剥離した
り、層の厚み方向に貫通する傷や穴を形成してから、園
芸用土壌などの生分解性環境下に放置する。
【0031】このトップコート層12を形成する材料と
して、非分解性(耐菌性)と耐水性の良好な樹脂材料、
例えば前述した非分解性樹脂を用いることができる。ま
た、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリエチレンオキサイドなどの水性材料でも、前述
した保存剤、殺菌剤、殺虫剤、殺ソ剤などを混入し、更
にグリオキザールやメラミン樹脂を混合して加熱架橋さ
せることにより日常使用に耐える耐水性と非分解性を達
成でき、トップコート層12の形成材料として使用する
こともできる。このトップコート層12の形成は、例え
ば、前述の非分解性樹脂を溶解した溶液または分散させ
たサスペンション液を塗布・乾燥させたり、モールド材
8でモールド成形された固定子1をトップコート層12
を形成する構造材のシートに包んだ状態で最終成形体の
型でヒートシールすることにより得ることができる。
して、非分解性(耐菌性)と耐水性の良好な樹脂材料、
例えば前述した非分解性樹脂を用いることができる。ま
た、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリエチレンオキサイドなどの水性材料でも、前述
した保存剤、殺菌剤、殺虫剤、殺ソ剤などを混入し、更
にグリオキザールやメラミン樹脂を混合して加熱架橋さ
せることにより日常使用に耐える耐水性と非分解性を達
成でき、トップコート層12の形成材料として使用する
こともできる。このトップコート層12の形成は、例え
ば、前述の非分解性樹脂を溶解した溶液または分散させ
たサスペンション液を塗布・乾燥させたり、モールド材
8でモールド成形された固定子1をトップコート層12
を形成する構造材のシートに包んだ状態で最終成形体の
型でヒートシールすることにより得ることができる。
【0032】以下に第3の実施例における詳細な実験例
を述べる。なお、モールド材8の組成はこれらに限定さ
れるものではない。本実験では、まず固定子鉄心7のケ
イ素鋼板にエナメル皮膜のある銅線(固定子巻線6)を
巻いたものを各種モールド材8でモールドし、その後に
トップコート層12を形成して固定子1を試作し、この
固定子1を園芸用土壌内に6ケ月放置して生分解性を確
認し、さらにモールドされていた有価物であるケイ素鋼
板と銅線の取り出しを手作業で行なえるかどうかを確認
した。なおモールド成形は従来の方法と同じであり、ま
ずモールド型内に銅線が巻かれたケイ素鋼板を設置し、
モールド材8を150〜180℃に加熱した状態で金型
内に射出し、冷却して行なった。トップコート層12は
ポリビニルアセタール(積水化学工業(株)製、商品
名:エスレック)を溶解したトルエンまたはエタノール
の混合溶液をスプレー塗工した後に乾燥して形成した。
トップコート層12の乾燥厚みは約0.5mmであっ
た。
を述べる。なお、モールド材8の組成はこれらに限定さ
れるものではない。本実験では、まず固定子鉄心7のケ
イ素鋼板にエナメル皮膜のある銅線(固定子巻線6)を
巻いたものを各種モールド材8でモールドし、その後に
トップコート層12を形成して固定子1を試作し、この
固定子1を園芸用土壌内に6ケ月放置して生分解性を確
認し、さらにモールドされていた有価物であるケイ素鋼
板と銅線の取り出しを手作業で行なえるかどうかを確認
した。なおモールド成形は従来の方法と同じであり、ま
ずモールド型内に銅線が巻かれたケイ素鋼板を設置し、
モールド材8を150〜180℃に加熱した状態で金型
内に射出し、冷却して行なった。トップコート層12は
ポリビニルアセタール(積水化学工業(株)製、商品
名:エスレック)を溶解したトルエンまたはエタノール
の混合溶液をスプレー塗工した後に乾燥して形成した。
トップコート層12の乾燥厚みは約0.5mmであっ
た。
【0033】固定子1の試作は、前述の実験例1及び実
験例3で試作した固定子1の表面に、さらにトップコー
ト層1を形成して試作した。このように構成された固定
子は耐湿性が良好であり、実験例1及び実験例3で試作
した物よりもモールドモータとしての環境特性を大幅に
改良することができた。分解は、トップコート層12に
刃物で傷を付けたあとで園芸用土壌内に放置して生分解
させることにより、実験例1及び実験例3と同じ分解性
を得ることができた。なお、実験確認のために、本実施
例ではモールド厚を薄くして実験しているが、機械的な
強度を考慮してモールドモータとして設計する場合には
10mm程度になるところもある。この場合には、生分
解中の放置時間を長くして前述したような分解手順を行
う。
験例3で試作した固定子1の表面に、さらにトップコー
ト層1を形成して試作した。このように構成された固定
子は耐湿性が良好であり、実験例1及び実験例3で試作
した物よりもモールドモータとしての環境特性を大幅に
改良することができた。分解は、トップコート層12に
刃物で傷を付けたあとで園芸用土壌内に放置して生分解
させることにより、実験例1及び実験例3と同じ分解性
を得ることができた。なお、実験確認のために、本実施
例ではモールド厚を薄くして実験しているが、機械的な
強度を考慮してモールドモータとして設計する場合には
10mm程度になるところもある。この場合には、生分
解中の放置時間を長くして前述したような分解手順を行
う。
【0034】なお、各実施例では、ブラシレス直流モー
タや交流モータなどで使用される固定子1のモールド成
形について説明したが、直流モータなどで使用する巻線
型回転子などで回転子3についてモールド成形したも
の、リニアモータなどの全く異なる構成のモールドモー
タに関しても、上記各実施例で述べたモールド材8を使
用することにより、分解性を考慮したモールドモータを
作成することが可能である。
タや交流モータなどで使用される固定子1のモールド成
形について説明したが、直流モータなどで使用する巻線
型回転子などで回転子3についてモールド成形したも
の、リニアモータなどの全く異なる構成のモールドモー
タに関しても、上記各実施例で述べたモールド材8を使
用することにより、分解性を考慮したモールドモータを
作成することが可能である。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、鉄心と
巻線を少なくとも生分解性材料をバインダ材として含む
モールド材を用いて一体にモールド成形し、モータとし
ての使用を終了した後は、この生分解性材料を分解する
微生物が存在する環境下に少なくともモールド材の一部
が分解されるまで放置し、その後残りのモールド材を除
去して鉄心または巻線を取り出すように構成したので、
モールドされた有価物である鉄心や巻線を容易に回収・
再利用することができる。
巻線を少なくとも生分解性材料をバインダ材として含む
モールド材を用いて一体にモールド成形し、モータとし
ての使用を終了した後は、この生分解性材料を分解する
微生物が存在する環境下に少なくともモールド材の一部
が分解されるまで放置し、その後残りのモールド材を除
去して鉄心または巻線を取り出すように構成したので、
モールドされた有価物である鉄心や巻線を容易に回収・
再利用することができる。
【図1】本発明のモールドモータの第1の実施例の外観
を示す斜視図
を示す斜視図
【図2】第1の実施例のモールドモータの構成を示す部
分断面図
分断面図
【図3】本発明のモールドモータの第2の実施例の構成
を示す部分断面図
を示す部分断面図
【図4】第2の実施例におけるモールドモータの固定子
1の分解手順を示すフローチャート
1の分解手順を示すフローチャート
【図5】本発明のモールドモータの第3の実施例の構成
を示す部分断面図
を示す部分断面図
【図6】従来のモールドモータの固定子の外観を示す斜
視図
視図
【図7】従来のモールドモータのモールド以前の固定子
仮組立品の外観を示す斜視図
仮組立品の外観を示す斜視図
1 :固定子 2 :ブラケット 3 :回転子 4 :フランジ部 5 :取付孔 6 :固定子巻線 7 :固定子鉄心 8 :モールド材 9 :回転子シャフト 10:ベアリング
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも生分解性材料をバインダ材と
して含むモールド材を用いて鉄心及び巻線を一体にモー
ルド成形したことを特徴とするモールドモータ。 - 【請求項2】 鉄心及び巻線と直接接触する部分とモー
ルドモータの表面近傍部分をそれぞれ異なる第1及び第
2のモールド材で成形し、前記モールドモータの表面近
傍部分の第2のモールド材にバインダ材として含まれる
生分解性材料の組成比が、前記鉄心と巻線に直接接触す
る部分の第1のモールド材に含まれる生分解性材料の組
成比よりも小さいことを特徴とする請求項1記載のモー
ルドモータ。 - 【請求項3】 少なくとも巻線の周囲の部分は、生分解
性材料のみをバインダ材に用いたモールド材でモールド
成形されたことを特徴とする請求項2記載のモールドモ
ータ。 - 【請求項4】 モールド材のバインダ材として非生分解
性材料を含み、前記非生分解性材料を多孔質状にモール
ド成形したことを特徴とする請求項1記載のモールドモ
ータ。 - 【請求項5】 非生分解性材料が熱硬化性樹脂であるこ
とを特徴とする請求項4記載のモールドモータ。 - 【請求項6】 モールド材が、水酸基を有する親水性の
生分解性材料及びメラミン樹脂及び/又はグリオキザー
ルを含むことを特徴とする請求項1記載のモールドモー
タ。 - 【請求項7】 少なくとも生分解性材料を含むモールド
材を用いてモールド成形したモールドモータを、前記生
分解性材料を分解する微生物が存在する環境下に少なく
とも前記モールド材の一部が分解されるまで放置した
後、残りのモールド材を除去して鉄心及び/又は巻線を
取り出すことを特徴とするモールドモータの分解方法。 - 【請求項8】 モールドモータを微生物が存在する環境
下に放置する前に、鉄心及び巻線に直接接触する部分の
モールド材の少なくとも一部分に前記微生物が直接接触
し得るように加工を施したことを特徴とする請求項7記
載のモールドモータの分解方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5218720A JPH0775280A (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | モールドモータ及びその分解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5218720A JPH0775280A (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | モールドモータ及びその分解方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0775280A true JPH0775280A (ja) | 1995-03-17 |
Family
ID=16724387
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5218720A Pending JPH0775280A (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | モールドモータ及びその分解方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0775280A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007171497A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Canon Inc | 樹脂部品 |
| JP2008004595A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Yaskawa Electric Corp | コイル成形体およびこれを用いた真空用リニアモータ |
| JP2008239906A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 不飽和ポリエステル樹脂およびモールド成形体 |
| EP2096740A1 (de) * | 2008-02-29 | 2009-09-02 | Grundfos Management A/S | Vergusskörper |
| WO2012165195A1 (ja) * | 2011-05-27 | 2012-12-06 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 回転電機およびその製造方法 |
| JP2013093985A (ja) * | 2011-10-26 | 2013-05-16 | Toyota Motor Corp | ステータ固定構造 |
| DE112017000191T5 (de) | 2016-04-19 | 2018-08-02 | Fuji Electric Co., Ltd. | Harzzusammensetzung mit Ligninskelett und Gießteil, das die Harzzusammensetzung enthält |
-
1993
- 1993-09-02 JP JP5218720A patent/JPH0775280A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007171497A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Canon Inc | 樹脂部品 |
| JP2008004595A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Yaskawa Electric Corp | コイル成形体およびこれを用いた真空用リニアモータ |
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| WO2012165195A1 (ja) * | 2011-05-27 | 2012-12-06 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 回転電機およびその製造方法 |
| JP2012249398A (ja) * | 2011-05-27 | 2012-12-13 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 回転電機およびその製造方法 |
| US9705372B2 (en) | 2011-05-27 | 2017-07-11 | Hitachi Automotive Systems, Ltd. | Rotating electric machine and method of manufacturing same |
| JP2013093985A (ja) * | 2011-10-26 | 2013-05-16 | Toyota Motor Corp | ステータ固定構造 |
| DE112017000191T5 (de) | 2016-04-19 | 2018-08-02 | Fuji Electric Co., Ltd. | Harzzusammensetzung mit Ligninskelett und Gießteil, das die Harzzusammensetzung enthält |
| US12305005B2 (en) | 2016-04-19 | 2025-05-20 | Fuji Electric Co., Ltd. | Resin composition with lignin skeleton and resin composition molded article |
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