JPH07760A - ガス流から二酸化硫黄を除去する方法およびその装置 - Google Patents

ガス流から二酸化硫黄を除去する方法およびその装置

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JPH07760A
JPH07760A JP4124255A JP12425592A JPH07760A JP H07760 A JPH07760 A JP H07760A JP 4124255 A JP4124255 A JP 4124255A JP 12425592 A JP12425592 A JP 12425592A JP H07760 A JPH07760 A JP H07760A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、高濃度のSO2 を含有する低容量
の煙道ガスからSO2 を高効率で除去することができる
方法および装置を提供することを目的としている。 【構成】 本発明の方法は、(a) 水性SO2 吸収剤
を、SO2 吸収剤流体のPHが少くとも4.5を維持す
る量だけ容器に添加し、(b) 該水性SO2 吸収剤流体
を、上部羽根車および下部羽根車よりなり回転羽根車を
用いて攪拌し、該上部羽根車は少くとも1個の囲い板を
有してガスがバイパスするのを防止し、(c)該水性吸
収剤流体の表面より下方であって、該上部羽根車および
下部羽根車間に接近してSO2 含有ガスを圧入し、
(d) 水性吸収剤流体を抜取ることにより該容器中水性
吸収剤流体の液面を所定の高さに維持し、(e) 該容器
より脱硫ガスを除去することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、以下煙道ガスまたは単
にガスと呼ぶSO2 含有ガス流から二酸化硫黄を洗浄・
除去する方法および装置に関する。より詳しくは、本発
明は、該SO2 含有ガスを水性吸収剤中に分散させる羽
根車手段を設けてなる分散ガス相二酸化硫黄スクラッバ
ーまたはタンクスクラッバーに関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】全世界にわたり色々の工
場により毎年多量の二酸化硫黄が吐出されており、これ
らの吐出しを規制する厳しい法律が多くの国で規定され
つつある。噴霧塔などの湿式洗浄・除去システムは煙道
ガスから二酸化硫黄を除去するために用いられる最も一
般的な手段である。該湿式スクラッバーは、通常、炭酸
水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、石灰または石灰石な
どのアルカリ性試薬の水溶液または水性スラリーを用い
て煙道ガスからSO2 を除去するものである。アルカリ
性試薬のこれらの溶液およびスラリーは、しばしば「S
2 吸収剤」または単に「吸収剤」と呼ばれる。従来の
湿式スクラッバーは、SO2 を除去するかなり有効な手
段であると認められているが、著しいスケール沈着のた
めに維持費が高い傾向がある。さらに、従来の湿式スク
ラッバーのSO2 除去効率は、約90%に過ぎず、これ
は吐出される煙道ガスを、世界中多くの地域における規
制規準に満足させるのに必ずしも十分なものではない。
タンクスクラッバーは、従来の湿式スクラッバーに対す
る別法を提供するものである。該タンクスクラッバー
は、一般にSO2 吸収剤として作用する、通常石灰また
は石灰石のアルカリ試薬の水性スラリーまたは水溶液を
含有する容器を設けている。前記煙道ガスは前記吸収剤
スラリー中へ直接圧入される。SO2 含有ガスを吸収剤
スラリーと接触させる数種の装置が提案されている。例
えば、米国特許第4,099,925号において、煙道
ガスは液上げ管中の吸収剤スラリーと接触される。米国
特許第4,156,712号では、煙道ガスは、煙道ガ
ス圧入水準の上方で機械的撹拌なしに液吸収剤の上部に
散布される。米国特許第4,229,417号では、煙
道ガス分散は、煙道ガスを吸収剤スラリー中へ供給する
管がガス分散をよくするノッチを有している以外、米国
特許第4,156,712号と同様の方法で達成され
る。米国特許第4,911,901号には、反応器中に
おけるガス−スラリー接触の前に、煙道ガスが吸収剤ス
ラリーのスプレーと接触する方法が開示されている。こ
れら従来技術におけるタンクスクラッバーによって達成
されるSO2 除去効率は、90〜99%の範囲にあり、
これは従来の湿式スクラッバーにおける効率に比べれば
かなり改善されたものである。これらのタンクスクラッ
バーの効率は、特に煙道ガス中のSO2 濃度が比較的高
い場合、さらに特別にガスが1%より多いSO2 を含有
する場合、法規制の要件を満足させるには必ずしもまだ
十分ではない。タンクスクラッバーは、一般に吸収剤を
通して煙道ガスを泡立たせる装置を有している。結果と
して、タンクスクラッバーは一般に処理できる煙道ガス
の容量について制限される。大容量の煙道ガスを取扱う
ことが困難であるため、タンクスクラッバーの使用は現
在のところ制限されているが、SO2 含有率が高くて、
比較的少容量、例えば25,000CFM未満の煙道ガ
スを発生する工場では、タンクスクラッバーに対する多
くの潜在的な用途がある。例えば、富酸素金鉱焙焼法な
どの新たに開発された冶金法はこのようなガスを発生す
る。小規模のクラウス法工場設備もこのようなガスを発
生する。低容量の煙道ガスを処理するのに用いた場合の
タンクスクラッバーの有する高効率のために、環境規制
が益々厳重になるにつれて潜在的用途の数は増大する筈
である。タンクスクラッバー設計において継続的になさ
れる改善によりタンクスクラッバーの用途に対する機会
がさらに大きくなるであろう。したがって、タンクスク
ラッバーの効率を改善して煙道ガスおよび他のガス流か
らSO2 を除去する必要が絶えず存在する。さらに、高
濃度のSO2 を含有する低容量ガス流から多量のSO2
を除去することができる改良されたタンクスクラッバー
に対する特別の要求がある。
【0003】したがって、本発明は、煙道ガスからSO
2 を除去するための改良されたタンクスクラッバー設計
を提供する方法および装置に係るものである。本発明の
方法および装置は、高濃度のSO2 を含有する低容量の
煙道ガスからSO2 を有効に除去することができる。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は、SO2 含有
ガス、特に1容量%を超える量の二酸化硫黄を含有する
煙道ガスから二酸化硫黄を洗浄・除去する方法および装
置に係るものである。SO2 および好ましくはO2 も含
有するSO2 含有ガスは、約2〜8psigまで圧縮さ
れ、新SO2 吸収剤も供給されているタンクスクラッバ
ーに圧入される。好適な吸収剤は、例えば、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムの水
溶液または水性スラリー、石灰および/または石灰石の
水性スラリー、およびそれらの混合物を包含する。好ま
しい吸収剤は石灰の水性スラリーである。タンクスクラ
ッバーは、吸収剤中にガスを分散させ、水性吸収剤を循
環させ、そして固形分を懸濁状態に維持する撹拌手段を
有する。タンクスクラッバーの撹拌システムは、高剪断
応力を提供するように設計された上部羽根車手段と撹拌
を提供するように設計された下部羽根車手段とを有す
る。上部および下部羽根車は、好ましくは、羽根車が吸
収剤の表面より下方にあるように、タンク中に位置する
単一の羽根車回転軸に取り付けられている。もう一つの
態様において、羽根車は、別々の回転軸に取付けてもよ
い。好ましい態様において、下部羽根車は、勾配羽根で
ある。好ましくは、上部羽根車は、囲い板として作用す
る円板と円板の外端部で終る、複数個の半径方向に伸び
る平羽根または滑り羽根とを包含する囲い板付き平羽根
円板設計のものである。平羽根は、円板の下側に固定さ
れている。上部羽根車の囲い板は、好ましくは、吸収剤
溶液またはスラリーの表面の下方1ないし3フィートの
間に位置している。SO2 含有ガスは、SO2 吸収剤の
溶液またはスラリー中に圧入され、上部羽根車により該
溶液またはスラリー中に分散される。水性吸収剤のpH
は、好ましくは、新吸収剤を添加することにより約pH
4.5ないしpH7.0に維持される。溶液またはスラ
リー温度は、好ましくは33〜185°Fに維持され
る。SO2 含有ガスは、タンクスクラッバー中の吸収剤
溶液またはスラリーの表面の下方3〜5フィートの所
で、上部および下部羽根車間の羽根車軸の近くの場所に
圧入される。単一ノズルガス圧入手段が、好ましくは、
SO2 含有ガスを下方に圧入するように用いられる。別
法として複式圧入ノズルを用いてもよい。ガス中に含有
されるSO2 は、吸収剤の水相に溶解し、吸収剤と反応
して亜硫酸水素ナトリウムNaHSO3 、亜硫酸ナトリ
ウムNa2 SO3 、亜硫酸水素カルシウムCa(HSO
3 2 および/または亜硫酸カルシウムCaSO3 など
の中間生成物を形成する。もしも十分な酸素を用いるこ
とができれば、対応する硫酸塩が形成される。Na2
4 またはCaSO4 への反応を完了するのに十分な酸
素が圧入ガス中に得られない場合には、補充用の酸素を
ガス入口ラインに、直接タンクスクラッバー溶液または
スラリーに、あるいは直接タンクスクラッバーからの溶
液またはスラリー流出液ラインに添加することができ
る。本発明の一つの好ましい態様において、前記方法は
連続法で実施される。タンクスクラッバーに新水性吸収
剤が連続的に導入されることにより、タンク中の吸収剤
は、新吸収剤と古吸収剤との混合物よりなる。新吸収剤
は、SO2 含有ガスの圧入を補充する割合でタンクに導
入され、それにより水性吸収剤のpHは、好ましくは、
約pH4.5とpH7.0との間に、より好ましくは約
pH5.4と6.0との間に維持される。古い吸収剤
は、囲い板付き羽根車の頂部上方約1〜3フィートの所
で、一定の溶液またはスラリー液面を維持するのに十分
な割合で撹拌されているタンクから抜取られる。
【0005】従来のタンクスクラッバーの欠点および制
限は、本発明の方法および装置により解消される。本発
明は、新規なタンクスクラッバーを用いてガスそして特
に煙道ガスから二酸化硫黄を除去する方法に係るもので
ある。本発明の方法は、1容量%から50容量%までの
二酸化硫黄を含有するガスから多量の二酸化硫黄を有効
に除去することが可能である。煙道ガスなどのSO2
有ガスは、SO2 吸収剤を含有するタンクスクラッバー
に圧入される。タンクスクラッバーは、上部囲い板付き
高剪断羽根車手段を包含する。前記羽根車手段は、さら
に水性吸収剤を撹拌する下部勾配羽根羽根車を包含す
る。上部および下部羽根車は、好ましくは、該羽根車を
取り付けるために上部域および下部域を有する共通の垂
直回転軸上に取付けられる。羽根車は、別々の軸上に取
付けてもよい。SO2 含有ガスは、好ましくは、水性吸
収剤の液面下約3〜5フィートの所で、上部および下部
羽根車間の場所で水性吸収剤中に圧入される。上部羽根
車は、剪断作用を提供して圧入されたガスを分散させ、
吸収剤中へのSO2 の吸収を促進させる。上部羽根車上
の囲い板は、SO2 含有ガスが吸収剤に分散される前に
吸収剤から泡になってでるのを実質上防止する。下部羽
根車の羽根は撹拌作用をもたらし、勾配をつけて軸に沿
って吸収剤を持ち上げるか、あるいは吸収剤をタンクの
底部へ推進するようにすることもできる。本発明の好ま
しい態様において、SO2 吸収剤は、アルカリ性吸収剤
物質の水溶液または水性スラリーである。好ましいアル
カリ性吸収剤物質は石灰石などの炭酸カルシウム、石灰
などの酸化カルシウムおよび消石灰などの水酸化カルシ
ウムである。他の満足すべきアルカリ性吸収剤物質の例
として、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび水
酸化ナトリウムをあげることができる。本発明の方法
は、好ましくは、新水性吸収剤が反応容器に連続的に添
加され、古い吸収剤が連続的に取出されるような連続法
である。それほど好ましいものではないけれども、本発
明の方法はバッチ法で実施してもよい。SO2 含有ガス
は、以下にさらに詳しく記載するように、吸収剤中へ圧
入される。SO2 含有ガス圧入および新吸収剤の添加の
間、タンクスクラッバー中の水性吸収剤のpHは、好ま
しくは約4.5と7.0の間に、より好ましくは約5.
4と6.0の間に維持される。ある運転条件下では、吸
収剤のpHは7.0を超えて上昇させてもよい。水性吸
収剤のpHは、好ましくはpHが所望の値に維持される
ように、新吸収剤添加の割合とガス圧入の割合とを釣り
合わせることにより制御される。新吸収剤の添加の量お
よび割合は、吸収剤の濃度および処理されているガスの
二酸化硫黄含有率に依存する。
【0006】本発明の好ましい態様による装置は図1に
示される。タンクスクラッバー4は、高剪断応力を提供
する上部囲い板付き羽根車6と撹拌を提供する下部勾配
羽根羽根車8とよりなる撹拌システムを設けてなる密閉
容器である。好ましくは、囲い板付き羽根車6にはガス
分散用の4個または6個の長方形平羽根20が設けられ
ている。図1に示される羽根の先端は、羽根車囲い板7
の外部端と並んでいる。羽根車の大きさは、タンクの大
きさおよび他の因子と共に変動する。例えば、20フィ
ート径のタンクは、最大効率を達成するために、一般に
約6ないし7フィート径上部羽根車および約9ないし1
0フィート径下部羽根車を必要とする。囲い板7は、圧
入されたガスが羽根車軸5に沿ってバイパスするのを防
止し、吸収剤中の煙道ガス滞留時間を妨げることなく、
水性吸収剤中の比較的浅い所でガスの圧入を可能にす
る。浅いガス圧入は、ガス圧入のための馬力の必要量を
低減させる。上部および下部羽根車6および8は、好ま
しくはモーター9によって駆動される共通の羽根車軸5
に取付けられる。タンクスクラッバー4にはいってお
り、以下「タンクスクラッバー流体」または単に「流
体」と呼ばれるタンクスクラッバー溶液またはスラリー
10は、新および古SO2 吸収剤の水性混合物よりな
る。タンクスクラッバー流体10は、新吸収剤の添加に
より、4.5より大きい、好ましくは5.4より大きい
pH値に維持される。石灰の水性スラリーが新吸収剤と
して用いられる場合、タンクスクラッバー流体10は、
好ましくは4.5〜7.0のpH範囲、より好ましくは
5.4〜6.0のpH範囲に維持される。補充する新S
2 吸収剤をライン13を通して連続的に添加してタン
クスクラッバー流体10のpHを調整する。タンクスク
ラッバー流体のpHは、7.0より高くしてもよいが、
pH値が7.0より高い場合には、Ca(OH)2 と煙
道ガスに含まれる二酸化炭素との間で起る反応のために
CaCO3 の形成が増大し、スケールを生ずる傾向が増
大し、石灰の消費が高くなることになる。4.5より低
いpH値では、SO2 溶解度が非常に低下するのでスク
ラッバーの効率が悪影響をうける。タンクスクラッバー
流体表面レベル11は、好ましくは囲い板付羽根車6の
頂部の上方約1〜3フィートの所に維持される。スクラ
ッバー流体表面レベル11は、タンクスクラッバー4に
含まれるスラリーの連続的または定期的抜取りによって
制御される。タンクスクラッバーは、吸収剤流体の上方
にガス捕集スペース12を設けて、ライン14を通って
スクラッバー4を出る前に処理されたガスを集めるよう
に設計されている。図1を参照するに、SO2 を含有
し、好ましくはO2 も含有し、約2〜8psigに圧縮
された煙道ガスは、ライン1および2ならびに圧入ノズ
ル3を通ってタンクスクラッバー4に入る。図1に示さ
れるように、煙道ガス圧入ノズル3は、好ましくは、下
部羽根車8の方向に向って下方に煙道ガスを圧入する。
煙道ガスは、上部囲い板付羽根車6の直接下に、撹拌機
軸5の近くの場所で、タンクスクラッバー流体10の表
面下に圧入される。この煙道ガス圧入場所は、好ましく
はタンクスクラッバー流体表面レベル11の下方約3〜
5フィートの所である。複式圧入ポイントを使用してい
るために一般に生ずる可能性のあるスケール沈着を避け
るために、好ましくは単一圧入ノズル3が用いられる。
圧入ノズル3の内部は、内部ノズルリップおよびノズル
パイプ内面に向けられている複式水スプレー(図示せ
ず)の作用によって清潔に保つことができる。煙道ガス
中のSO2 は、タンクスクラッバー流体10に含まれる
吸収剤と反応して亜硫酸水素ナトリウムNaHSO3
亜硫酸水素カルシウムCa(HSO32 および/また
は亜硫酸カルシウムCaSO3 などの中間反応生成物を
形成する。これらの中間生成物は、スクラッバー中に十
分な酸素が存在する場合には、さらに酸素と反応して対
応する硫酸塩を形成する。煙道ガス中の酸素が中間生成
物の酸化を効率的に完了させるのに不十分である場合、
すなわちO2 が約5容量%未満である場合には、O2
を添加することができる。本発明の好ましい態様におい
て、煙道ガスは吸収剤中に圧入される時点で少くとも約
5容量%の酸素を含有する。この補充O2 源は、ライン
18により煙道ガス入口ライン1に添加することができ
る。補充O2 源は、また例えばノズル19などの分散シ
ステムを通してタンクスクラッバー10に直接添加する
ことも可能であり、該ノズル19は煙道ガス圧入ノズル
3に接近してタンクスクラッバー10の表面11の下方
であって、上部羽根車6の下方に位置することができ
る。もう一つの様式では、ライン15および17ならび
にバルブ16によってタンクスクラッバー4を出る流出
タンクスクラッバー流体10は、タンクスクラッバー4
の外にある手段(図示せず)によって空気または酸素で
処理することができる。ガスの酸素含有量を補充するた
めに煙道ガスに添加される酸素は、一般に空気などの酸
素含有ガスの状態にあるが、酸素のより純粋であるか、
または濃縮された状態のものを使用してもよい。タンク
スクラッバー4は、流体滞留時間が少くとも30分、好
ましくは8〜24時間となるような大きさである。33
〜185°Fに維持されているタンクスクラッバー流体
10は、ライン15、制御弁16およびライン17を通
ってタンクスクラッバー4から抜取られる。もしも炭酸
水素ナトリウムまたは炭酸ナトリウム溶液が吸収剤とし
て用いられるならば、得られる硫酸ナトリウム溶液は従
来公知なように石灰を用いて再生することができる。も
しも、好ましい態様におけるように、石灰が吸収剤とし
て用いられるならば、タンクスクラッバー流体10はか
す池に送って処分することができるか、あるいは別法と
して、該流体は脱水し、その固形分は工業製品用として
回収することができる。
【0007】
【作用および発明の効果】本発明のタンクスクラッバー
4の特有で有利な特徴は、攪拌システムである。上部囲
い板7は、攪拌機軸5に沿って上方へ抜けるガスの短絡
を防止することにより、煙道ガスの比較的浅い所での圧
入を可能にし、最少容量の吸収剤中ですぐれたガス−流
体接触を可能にする。これは煙道ガス圧縮必要限度を最
少、すなわち約2〜8psigとし、動力必要量をかな
り節約する。囲い板7は2つの羽根車手段と共にガスお
よびタンクスクラッバー流体10の強烈な攪拌と混合を
もたらし、その結果としてタンクスクラッバー流体10
によるSO2 の迅速かつ効率のよい吸収を促進する。
【0008】図2は、囲い板付き羽根車6および囲い板
7の底部斜視図である。この態様において、羽根車は囲
い板7の直接下に取付けられた6個の長方形平羽根20
を有する。図示されているように、囲い板7は、羽根車
軸5に固定された実質上平らな円板状部材である。羽根
20は、実質上囲い板7の底部側面に固定された長方形
のものである。羽根20は、好ましくは実質上羽根車軸
5の軸線と平行な垂直平面に位置している。図2に示さ
れる態様において、羽根車の羽根は、羽根車軸5から外
方へ半径方向に伸び囲い板7の周辺縁で終っている。好
ましくは、羽根20は、軸5から僅かに間隔を置いてい
る。別法として、羽根20は、軸5に接触し、囲い板7
の周辺縁まで外方へ半径方向に伸びてもよい。もう一つ
の態様において、羽根車の羽根20は、羽根車軸5の軸
線に対して勾配を有していてもよい。囲い板7および羽
根車の羽根20は、好ましくは、圧入された煙道ガスが
羽根車軸に沿って上方へ通過し、スクラッバーを早まっ
て出るのを防止するように設計される。軸5は、煙道ガ
スを半径方向で外方に導びき、吸収剤に煙道ガスを分散
させ、二酸化硫黄を有効に除去するのに十分な滞留時間
を高めるのに十分な速度で回転する。
【0009】本発明の主要な利点は、煙道ガスからのS
2 除去の効率である。従来のタンクスクラッバーは、
90〜99%のSO2 除去効率の範囲、より一般的に
は、比較的低濃度の二酸化硫黄を含有する煙道ガスに対
して約93〜96%のSO2 除去効率を提供する。これ
とは違って、本発明の装置および方法は、全規模工場操
業データに基いて、99.9%程度のSO2 除去効率を
提供するものであり、この効率は従来得られる最高値よ
りも一桁大きいものである。本発明の方法および装置
は、他の汚染物質と共に高濃度の二酸化硫黄を含有する
煙道ガスから二酸化硫黄を除去するのに有効であること
を示している。他の利点は、設計の単純性である。例え
ば、煙道ガスは単一の圧入ノズル3を通してタンクスク
ラッバー流体10中に圧入されるのに対し、従来の方法
では一般に数個の圧入管が用いられる。全規模工場操業
から得られた経験に基いて、設計の単純性は、ひいては
低維持費および運転の容易さを意味する。複数個のノズ
ルよりもむしろ単一の圧入ノズルを用いる本発明の装置
の能力は、煙道ガスを吸収剤中に有効に分散させる、囲
い板付き羽根車の効率によるものである。ガス分散を生
ずる機械的手段が設けられていることは、本発明のもう
一つの顕著な利点である。本発明の方法は、囲い板付き
羽根車6を用いてタンクスクラッバー流体10中にガス
の微細な分散液を生じ、それによって煙道ガスからのS
2 の有効な除去を可能にするものである。本発明のな
おもう一つの利点は、タンク設備へのスケールの形成
が、SO2 吸収剤として石灰などのカルシウム化合物を
用いる系において、大幅に排除されることである。本発
明のこの態様において、このことは、亜硫酸カルシウム
結晶が、本発明で用いられる改良技術によって生ずる微
細分散固形分上に優先的に成長する傾向があるためであ
る。本発明の他の利点は、当業者にとって自明のことで
ある。一つの好ましい態様において、単一のタンクが用
いられる。第2の収容タンクまたはスクラッバータンク
を第一のタンクと組合せて用いて、滞留時間を増大させ
生長が確実に起るようにすることも可能である。本発明
のシステムは、米国特許第4,919,715号に記載
されているような金鉱石富酸素焙焼操業からの排出ガス
を取り扱うのに特に好適である。SO2含有率約4〜1
4%およびO2 含有率約15〜17%の煙道ガス約26
00SCFMが金鉱石焙焼操業から吐き出される。全規
模焙焼工場操業中、タンクスクラッバー単位の操業効率
は99.9%を超えた。本発明の新規なタンクスクラッ
バーは、思想として、他の富酸素金鉱石焙焼工場、およ
び他の工業における同規模の工場、特に例えばクラウス
法の工場など、高濃度のSO2 を含有する煙道ガスの比
較的少容量を吐き出す工場にも好適である。前記したよ
うに、酸素供給ガスを必要に応じて別途圧入することは
可能であるが、煙道ガス中に相当量のO2 が存在するこ
とも有利である。
【0010】
【実施例】4%のSO2 および17%のO2 を含有する
金鉱石焙焼工場よりの煙道ガス流2660SCFMを図
1に示されるタンクスクラッバーに供給した。煙道ガス
流の温度および圧力は、それぞれ160°Fおよび3.
8psigであった。タンクスクラッバーは、径20フ
ィートで高さ22フィートであった。タンクスクラッバ
ーには、径82インチの囲い板と、それぞれ長さ38イ
ンチおよび高さ12.2インチの6個の羽根であって、
羽根の外部先端が囲い板の外縁と並ぶように囲い板に溶
接された前記羽根とを有する囲い板付き羽根車が設けら
れている。径112インチの勾配羽根羽根車を囲い板付
き羽根車の下方で同じ軸に取り付けた。これらの羽根車
の相対的位置は、それぞれタンクの底部から約144イ
ンチおよび37インチであった。これらの羽根車は、7
5馬力のモーターを備え、約37RPMで運転された。
タンクは、20重量%の硫酸カルシウムスラリーを含有
し、該スラリーのPHは石灰スラリーを連続的に添加す
ることにより5.4〜6.0の範囲に維持された。タン
クスクラッバー中のスラリー液面は約15フィートに制
御した。過剰のスラリーをタンクスクラッバーから連続
的に抜取ってスラリーを一定の水準に維持した。スクラ
ッバーを出るガス流は、SO2 除去効率約99.95%
に等しい約20ppmのSO2 を含有した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい態様における方法を実施する
装置の略図である。
【図2】本発明の好ましい態様による囲い板付き羽根車
の底部斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/34 ZAB B01D 53/34 125 A (72)発明者 ロビン ウイットニー ストリックランド アメリカ合衆国、ルイジアナ 70131、ニ ュー オルレアンズ、ルー ニコール 3501

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SO2 含有ガスからSO2 を除去する方
    法であって、(a)水性SO2 吸収剤を、SO2 吸収剤
    流体のpHが少くとも4.5を維持する量だけ容器に添
    加し、(b)該水性SO2 吸収剤流体を、上部羽根車お
    よび下部羽根車よりなり回転羽根車を用いて攪拌し、該
    上部羽根車は少くとも1個の囲い板を有してガスがバイ
    パスするのを防止し、(c)該水性吸収剤流体の表面よ
    り下方であって、該上部羽根車および下部羽根車間に接
    近してSO2 含有ガスを圧入し、(d)水性吸収剤流体
    を抜取ることにより該容器中水性吸収剤流体の液面を所
    定の高さに維持し、(e)該容器より脱硫ガスを除去す
    ることを特徴とする前記SO2 含有ガスからSO2 を除
    去する方法。
  2. 【請求項2】 SO2 吸収剤流体が、炭酸水素ナトリウ
    ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、消石灰、石灰
    石およびそれらの混合物よりなる群から選ばれたアルカ
    リ性成分の水溶液または水性スラリーである請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記容器に入るガス中のSO2 含有量
    が、約1〜約50容量%である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記容器に入るガスが酸素を含有し、そ
    の含有量が少くとも約5容量%である請求項1記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 該吸収剤流体に該ガスを圧入する前に該
    ガスに酸素を添加して該ガス中の全O2 含有量を少くと
    も約5容量とすることよりなる請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記水性吸収剤流体中の実質上全部の亜
    硫酸塩および重亜硫酸塩生成物を酸化して硫酸塩とする
    のに十分な量の酸素含有源を該吸収剤流体に添加するこ
    とよりなる請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記工程(d)において該容器から抜取
    られた水性吸収剤流体に酸素を圧入し、実質上全部の亜
    硫酸塩および重亜硫酸塩生成物を酸化して硫酸塩とする
    ことよりなる請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 該ガスを水性吸収剤流体中に圧入する前
    に該ガスを約2〜8psigまで圧縮することよりなる
    請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 該流体の温度が、約33〜185°Fに
    維持される請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 該SO2 吸収剤流体が、石灰のスラリ
    ーである請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 該容器中の水性吸収剤流体のpHが約
    5.4〜6.0に維持される請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 該容器中に水性吸収剤流体を少くとも
    30分間滞留させることよりなる請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 該水性吸収剤流体を該容器中に少くと
    も約8〜24時間滞留させることよりなる請求項1記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 該水性吸収剤流体の液面を前記上部羽
    根車の頂部上方約1〜3フィートの所に維持することよ
    りなる請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記吸収剤流体の表面下約3〜5フィ
    ート下方の所で前記ガスを圧入することよりなる請求項
    1記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記ガスを前記水性吸収剤流体中に単
    一のノズルを通して圧入することよりなる請求項1記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 該上部および下部羽根車が共通の回転
    軸に取り付けられている請求項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 該上部および下部羽根車がそれぞれ別
    々の回転軸に取り付けられている請求項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 SO2 含有ガスであって、該ガスが新
    SO2 吸収剤および古SO2 吸収剤を含有する水性流体
    と接触し、該新SO2 吸収剤が炭酸水素ナトリウム、炭
    酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、石灰、石灰石および
    それらの混合物よりなる群から選ばれる前記SO2 含有
    ガスを脱硫する装置において、該装置が(a)該水性流
    体を受け入れて収容する容器、(b)前記流体中にSO
    2 含有ガスを分散させると共に前記容器中の流体を攪拌
    する攪拌手段であって、該攪拌手段が共通の回転軸に取
    り付けられた上部羽根車および下部羽根車よりなり、該
    上部羽根車には囲い板が付いており、それによってガス
    が該軸に沿って上方へ通過するのを実質上防止している
    前記攪拌手段、(c)前記上部および下部羽根車間にお
    ける軸部分の付近にある該流体中にSO2 含有ガスを導
    入する手段、(d)SO2 吸収剤を含有する新スラリー
    または溶液を前記容器に導入する手段、(e)新SO2
    吸収剤および古SO2 吸収剤を含有する流体を容器から
    抜取る手段、および(f)脱硫されたガスを前記容器か
    ら抜取る手段よりなることを特徴とする前記SO2 含有
    ガスを脱硫する装置。
  20. 【請求項20】 前記容器に入るSO2 含有ガスに酸素
    含有ガスを添加する手段よりなる請求項19記載の装
    置。
  21. 【請求項21】 前記容器中の流体に酸素含有ガスを添
    加する手段よりなる請求項19記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記上部羽根車に平板状長方形羽根が
    設けられており、該羽根の先端が前記囲い板の外端部と
    並んでいる請求項19記載の装置。
  23. 【請求項23】 該SO2 含有ガスを該容器に圧入する
    単一のノズルよりなる請求項19記載の装置。
  24. 【請求項24】 該平板状長方形羽根が実質上垂直平面
    上に配置され、該軸から外方へ半径方向に伸びている請
    求項22記載の装置。
  25. 【請求項25】 SO2 含有ガスからSO2 を除去する
    連続的方法であって、(a)水性SO2 吸収剤を含有す
    る容器にSO2 含有ガスを連続的に導入し、該容器内の
    該水性吸収剤が少くとも4.5のpHを有し、該容器は
    上部域および下部域を有する実質上垂直な回転軸からな
    る攪拌手段を有し、該下部域が該水性SO2 吸収剤を攪
    拌する勾配羽根第1羽根車手段を包含し、前記軸の該上
    部域が該第1羽根車手段の上方に配置された第2羽根車
    手段を包含すると共に該軸に固定された実質上水平な囲
    い板および前記軸から外方へ実質上半径方向に該水性吸
    収剤を導く手段を有し、(b)該上部および下部羽根車
    手段間に配置された場所で該水性吸収剤に該SO2 含有
    ガスを圧入し、それと同時に十分な剪断応力を生じて圧
    入された煙道ガスが半径方向で外方に導かれて該水性吸
    収剤中に該ガスを分散させて該ガスからのSO2 の吸収
    を可能にするような速度で該羽根車軸を回転することに
    よって該水性吸収剤を攪拌し、(c)前記水性吸収剤か
    ら該圧入ガスを抜取る諸工程よりなることを特徴とする
    前記SO2 含有ガスからSO2 を除去する連続的方法。
  26. 【請求項26】 前記容器中の水性吸収剤が少くとも
    4.5のpHを有するようになる割合で該容器に該水性
    吸収剤を連続的に導入することよりなる請求項25記載
    の方法。
  27. 【請求項27】 該容器から古い水性吸収剤を連続的に
    抜取って前記吸収剤が実質上一定の水準に維持されるよ
    うにすることよりなる請求項25記載の方法。
  28. 【請求項28】 SO2 含有ガスからSO2 を除去する
    装置であって、(a)水性SO2 吸収剤を受け入れる密
    閉容器、(b)該容器中に配置され、かつ該水性吸収剤
    を攪拌する下部羽根車手段と圧入されたSO2 含有ガス
    を実質上半径方向で外方に導く上部羽根車手段とを有す
    る実質上垂直な羽根車回転軸を包含する攪拌手段、
    (c)該上部および下部羽根車手段間の該羽根車軸に接
    近して配置されたSO2 含有ガス圧入手段であって、そ
    れによって該上部羽根車が該ガスを分散させかつ該ガス
    を水性吸収剤と接触させて脱硫されたガスを生成するの
    に十分な剪断応力を生じ、該ガスを水性吸収剤と接触さ
    せ、脱硫されたガスを生成するようにした前記SO2
    有ガス圧入手段、および(d)該脱硫ガスを該容器から
    取出す手段よりなる前記SO2 含有ガスからSO2 を除
    去する装置。
  29. 【請求項29】 該容器に水性吸収剤を連続的に導入す
    る手段よりなる請求項28記載の装置。
  30. 【請求項30】 該容器から古い水性吸収剤を連続的に
    取出す手段と水性吸収剤の液面を該上部羽根車手段の上
    方に維持する手段とよりなる請求項28記載の装置。
  31. 【請求項31】 該下部羽根車手段が該水性吸収剤を攪
    拌する勾配羽根羽根車よりなる請求項28記載の装置。
  32. 【請求項32】 上部羽根車手段が、該軸に固定された
    実質上水平な円板と該円板の下面に配置され、該軸から
    該円板の周辺端部まで伸びる複数個の半径方向に伸びる
    滑り羽根とよりなる請求項31記載の装置。
  33. 【請求項33】 該上部および下部羽根車間の該軸に接
    近して酸素含有ガスを圧入する圧入手段よりなる請求項
    28記載の装置。
  34. 【請求項34】 該ガスを該水性吸収剤中に圧入する前
    に該ガス中に酸素含有ガスを圧入する手段よりなる請求
    項28記載の装置。
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