JPH0777036A - セラミックハニカム触媒コンバータ - Google Patents
セラミックハニカム触媒コンバータInfo
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- JPH0777036A JPH0777036A JP5220046A JP22004693A JPH0777036A JP H0777036 A JPH0777036 A JP H0777036A JP 5220046 A JP5220046 A JP 5220046A JP 22004693 A JP22004693 A JP 22004693A JP H0777036 A JPH0777036 A JP H0777036A
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Abstract
ム触媒を長期に亙って安定に把持し得るキャニング構造
を含むセラミックハニカム触媒コンバータを提案するこ
とである。 【構成】触媒コンバータは、メタルケースと、メタルケ
ース内に収められたセラミックハニカム触媒と、ハニカ
ム触媒外面およびメタルケース内面の間に圧縮状態で配
置されたセラミック繊維マットとを具える。ハニカム触
媒はセラミック繊維マットの面圧によりメタルケース内
に把持される。本発明において、セラミック繊維マット
は、触媒コンバータの実用温度範囲内で大きく増減を生
じない圧縮特性を有する耐熱・非熱膨張性セラミック繊
維からなる。
Description
ータに関するものであり、特に、メタルケースと、メタ
ルケース内に収められたセラミックハニカム触媒と、ハ
ニカム触媒外面およびメタルケース内面の間に圧縮状態
で配置されたセラミック繊維マットとを具え、ハニカム
触媒がセラミック繊維マットの面圧によりメタルケース
内に把持されてなる触媒コンバータに係るものである。
触媒コンバータは、自動車用排ガス浄化システムに広く
使用されており、例えば特開昭57-56615号公報、特開昭
61-241413号公報および特開平1-240715号公報等に開示
されている。セラミックハニカム触媒は、高い開口率に
由来して排ガスを通過させる場合の圧力損失が低く、優
れた排ガス浄化性能を発現するものとして広範に普及す
るに至っている。なお、従来より実用に供されているセ
ラミックハニカム触媒は、例えばハニカムにおける隔壁
の壁厚(リブ厚とも称する)が0.170 mm、流路方向貫通
孔の数が1cm2 あたり60個とされている。
強化、例えば、米国における排ガス評価試験モードの一
つであるLA−4モードにおけるハイドロカーボン排出
総量低減の要請に伴い、セラミックハニカム触媒には従
来以上に卓越した排ガス浄化性能の発現が期待されてい
る。特に、エンジンをスタートしたばかりの状態、いわ
ゆるコールドスタート時では触媒が十分に暖まっていな
いために十分に活性化しておらず、浄化効率が著しく低
い。このため、コールドスタート時における触媒の早期
活性化が排ガス規制をクリアーするための最重要課題と
されている。このような観点から、一般論として、セラ
ミックハニカム触媒における隔壁をより薄く形成し、開
口率を一層高めて圧力損失を低下させると共に構造体重
量を軽減し、触媒の熱容量を低減させて触媒の昇温速度
を高めることが提案されている。この場合には、大きな
幾何学的表面積が得られることから、ハニカム触媒の小
型化も期待することができる。その反面、隔壁が薄いセ
ラミックハニカム触媒は、構造体としての強度の一指標
であるアイソスタティック破壊強度についての所定の最
低保証値(一般的には5 kgf/cm2以上、好適には10 kgf
/cm2以上とされる)の達成が困難となる。ここに、アイ
ソスタティック強度とは、社団法人自動車技術会発行の
自動車規格であるJASO規格M505-87 に規定されており、
ハニカム構造体にアイソスタティック、すなわち等方的
な静水圧荷重を負荷したときの圧縮破壊強度であって、
破壊が発生したときの圧力値で示される。言うまでもな
く、アイソスタティック強度の低いハニカム構造体は、
慎重な取り扱いを必要とし、また、ハニカム触媒をコン
バータケーシング内に保持し、実使用下において振動等
によりハニカム触媒がケーシング内で動くことのないよ
うケーシング内に装着する作業、いわゆる「キャニン
グ」に際して触媒担体の損傷を生じかねない。
持するのが主流であるが、流路方向での把持方式または
外周面と流路方向での組合わせ把持方式が採用される場
合もある。キャニングに際しては、セラミックハニカム
触媒コンバータにおけるハニカム触媒外面およびメタル
ケース内面の間にセラミック繊維マットを圧縮状態で介
挿し、ハニカム触媒をセラミック繊維マットの面圧によ
りメタルケース内に把持する。この場合、コールドスタ
ート時における触媒の早期活性化を達成するために触媒
をよりエンジンに近づけて排ガス温度のより高い条件下
で触媒を使用する傾向にあり、これに由来して触媒のキ
ャニング構造、特に把持部材にもより高い耐熱信頼性が
要求されている。そして、キャニング構造における把持
部材を構成するセラミック繊維マットとしては、従来よ
り、アルミナシリカ繊維にバーミキュライトを添加した
熱膨張性マットが一般的に使用されている。しかるに、
従来の熱膨張性マットは、800 〜900 ℃を上限に圧縮特
性が劣化し、面圧の低下に伴ってハニカム触媒の適切な
把持が不可能となり、ひいてはエンジンからの苛酷な振
動の伝達によりハニカム触媒の破損を招来し、また、高
温の排ガスに曝されるとマットが飛散してしまう問題点
が指摘されている。前述した特開昭 61-241413号公報に
記載のものにおいては、このような問題点を克服するた
め、熱膨張性マットとメタルケース内面の間に断熱層と
してのセラミック繊維層を介在させているが、かかる構
成は構造が複雑となるために触媒コンバータの生産性を
向上する観点から必ずしも好ましい解決策とは言えな
い。他方、ハニカム触媒の薄壁化に伴ってアイソスタテ
ィック破壊強度レベルも必然的に低下するが、従来の熱
膨張性マットでは触媒温度の上昇に際してマットも膨張
して面圧が急激に増加する場合があり、その結果として
薄壁ハニカム触媒が使用中に破損するという問題点も指
摘されている。そして、従来、セラミックハニカム触媒
における隔壁の薄壁化と、ハニカム触媒の経時的に安定
な把持とは、互いに二律背反的な問題点として一般に認
識されていたのであり、薄壁セラミックハニカム触媒を
長期に亙って安定に把持することができるキャニング構
造はこれまで提案されていなかったのである。
問題点を一挙に解消し得る新規な着想に立脚し、薄壁セ
ラミックハニカム触媒であってもハニカム触媒を長期に
亙って安定に把持し得るキャニング構造を含むセラミッ
クハニカム触媒コンバータを提案することである。
バータは、メタルケースと、該メタルケース内に収めら
れたセラミックハニカム触媒と、該ハニカム触媒の外面
および前記メタルケースの内面の間に圧縮状態で配置さ
れたセラミック繊維マットとを具え、ハニカム触媒がセ
ラミック繊維マットの面圧によりメタルケース内に把持
されてなる触媒コンバータにおいて、前記セラミック繊
維マットが、触媒コンバータの実用温度範囲内で大きく
増減を生じない圧縮特性を有し、バーミキュライト等を
含まず熱膨張性を有しない耐熱・非熱膨張性セラミック
繊維からなることを特徴とするものである。
媒の外面とメタルケースの内面との間に圧縮状態で配置
されたセラミック繊維マットが、触媒コンバータの実用
温度範囲内で大きく増減を生じない圧縮特性を有する耐
熱・非熱膨張性セラミック繊維からなるため、触媒コン
バータの実使用条件下での面圧の大きな増減を回避して
最適面圧値を経時的に安定に維持することができ、セラ
ミックハニカム触媒が薄壁のものであってもハニカム触
媒をメタルケース内で長期に亙って安定に把持し得るた
め、ハニカム触媒の使用中の破損を確実に防止すること
が可能となる利点が達成される。
層詳細に説明する。
構造の触媒コンバータに適用した第1実施例を示す横断
面図および縦断面図である。本実施例による触媒コンバ
ータ10は、「キャン」とも称される中空円筒形状のメタ
ルケース11と、メタルケース11内に収められたセラミッ
クハニカム触媒12と、メタルケース11の内面およびハニ
カム触媒12の外面の間に圧縮状態で配置されたセラミッ
ク繊維マット13とを具え、ハニカム触媒12をセラミック
繊維マット13の面圧によりメタルケース11内に把持する
構成とされている。本実施例におけるメタルケース11
は、例えばSUS 304 等の耐熱性ステンレス鋼板を中空円
筒形状にプレス一体成形してなり、軸線方向の一端、す
なわち図1(B) における左端には半径方向内方に向けて
突出する鍔14を有している。この場合、鍔14は円周方向
に連続した形状とすることができる。適当な治具を使用
しつつハニカム触媒12をメタルケース11の他端側、すな
わち図1(B) における左端側からメタルケース11内に押
込む。この押込み状態では、ハニカム触媒12の一端部
(図1(B) における左端)が鍔14に当接すると共に、ハ
ニカム触媒12の外面とメタルケース11の内面との間でセ
ラミック繊維マット13が圧縮状態とされる。このような
態様でのハニカム触媒12の押込み方法は、従来より既知
であるため、詳細な説明は省略する。なお、ハニカム触
媒12のメタルケース10内への押込みの完了後、鍔14と協
動してハニカム触媒12をメタルケース11内で軸線方向に
保持するリテーナリング15を、メタルケース11の他端部
にスポット溶接する。ハニカム触媒12は主としてセラミ
ック繊維マット13の面圧によりメタルケース11内に保持
されるのであるが、鍔14は押込み時にハニカム触媒12の
押込み位置を決める役割を担うと共にリテーナリング15
と協動して実使用下においてハニカム触媒12の軸線方向
の微小変位(これは、主としてセラミック繊維マット13
の剪断変形に起因するものと考えられる。)を規制し、
より高い信頼性をもってハニカム触媒12を保持すること
を可能ならしめるものである。さらに、触媒コンバータ
10を内燃機関の排気系(図示せず)に組付ける手段とし
て、排ガスの導入・導出機能を発揮するメタル部材、い
わゆる「コーン」をメタルケース11の両側に溶接等によ
り接続し、排気管とコーンとを相互に溶接し又はフラン
ジを介してボルト締結することができる。なお、コーン
を使用する代わりに、メタルケース11を排気管に対して
直接溶接する構成としても良いことは、言うまでもな
い。
施例による押込み構造の触媒コンバータ10についての変
形例を示す斜視図および部分断面図である。本例におい
ては、メタルケース11の端部に別体のリテーナリング15
をスポット溶接する代わりに、メタルケース11の端部に
おける円周上の数箇所に当該端部から軸線方向に向けて
突出する複数の突起部16を一体的に設けておき、メタル
ケース10内へのハニカム触媒12の押込み完了後に突起部
16を半径方向内向きに折り曲げることによりハニカム触
媒12をメタルケース11内で軸線方向に保持するものであ
る。
構造の触媒コンバータ10についての他の変形例を示す縦
断面図である。本例においては、メタルケース11を耐熱
性ステンレス鋼の鋳造品とし、メタルケース11の両端に
フランジ17,18を一体に設ける。本例による触媒コンバ
ータ10は、メタルケース11内へのハニカム触媒12の押込
み後にフランジフランジ17,18を介してエンジン排気系
における排気管にボルト締結するものである。勿論、触
媒コンバータ10は、リテーナリングを介して排気管に接
続する構造としても良い。
構造の触媒コンバータに適用した第2実施例を示す横断
面図および部分側面図である。本実施例による触媒コン
バータ20も、中空円筒形状のメタルケース21と、メタル
ケース21内に収められたセラミックハニカム触媒22と、
メタルケース21の内面およびハニカム触媒22の外面の間
に圧縮状態で配置されたセラミック繊維マット23とを具
え、ハニカム触媒22をセラミック繊維マット23の面圧に
よりメタルケース21内に把持する構成とされている。本
実施例におけるメタルケース21は、ハニカム触媒22の外
面にセラミック繊維マット23を被覆した後、そのセラミ
ック繊維マット23上でSUS 304 等の耐熱性ステンレス鋼
板を、円周方向の両端部24a, 24bが互いに重なるよう円
筒状に巻締めて変形させ、円周方向の重ね合わせ端部24
a, 24bを互いに溶接してなるものである。メタルケース
21を形成するステンレス鋼板の円周方向の両端部24a, 2
4bは、それぞれ軸線方向に直線的に延在させることがで
きる。この場合、溶接線は一方の円周方向端部24a に沿
って直線的に延在する。このようにしてメタルケース21
を成形した後、前述した第1実施例におけると同様のリ
テーナリング(図示せず)を、メタルケース21の軸線方
向両端部にスポット溶接することができる。なお、メタ
ルケース21における少なくとも一方の軸線方向端部に
は、別体のリテーナリングを溶接する代わりに、図2
(A), (B)について説明したと同様の突起部を円周上の数
箇所から軸線方向に向けて突出させて一体的に設けてお
き、ステンレス鋼板の巻締め完了後に各突起部を半径方
向内向きに折り曲げてハニカム触媒22をメタルケース21
内で軸線方向に保持する構成としても良いことは、言う
までもない。
施例による巻締め構造の触媒コンバータ20についての変
形例を示す横断面図および部分側面図である。本例によ
る触媒コンバータ20は、第2実施例のものと対比して、
基本的には同一構成とされているが、メタルケース21を
構成するステンレス鋼板の円周方向両端部26a, 26bをそ
れぞれ櫛歯状に形成し、かつ、互いに交錯させて配置し
た点において若干相違する。
コンバータに適用した第3実施例を示す横断面図であ
る。本実施例による触媒コンバータ30も、中空円筒形状
のメタルケース31と、メタルケース31内に収められたセ
ラミックハニカム触媒32と、メタルケース31の内面およ
びハニカム触媒32の外面の間に圧縮状態で配置されたセ
ラミック繊維マット33とを具え、ハニカム触媒32をセラ
ミック繊維マット33の面圧によりメタルケース31内に把
持する構成とされている。本実施例におけるメタルケー
ス31は、基本的には半円断面形状を呈する一対のハーフ
34,35を、それぞれ軸線方向に向けて延在するよう各ハ
ーフ34, 35の円周方向両端部に設けられた鍔34a, 34b,
35a, 35bにおいて互いに溶接してなる二つ割構造とされ
ている。なお、メタルケース31の内面には、ハニカム触
媒32を軸線方向に保持するリテーナリングをハニカム触
媒32の軸線方向両端部と対向する領域に溶接することが
できる。
においても、セラミックハニカム触媒12, 22, 32は、多
角形断面を有する多数の流路方向貫通孔を、周壁の内側
に配置された隔壁を隔てて隣接させてなるセラミックハ
ニカム構造体を具えている。ハニカム構造体の外形形状
は、流路方向に垂直な断面における断面形状が円形(ラ
ウンド形)のものの外、楕円形(オーバル形)、長円形
(レーストラック形)又はその他の異形断面形のものも
実用に供されている。また、ハニカム構造体10の外形形
状は、流路方向軸線が真直のものに止まらず、流路方向
軸線が曲がったものも既知である。ハニカム構造体の外
形形状と、上述した実施例における各種キャニング構造
との関連について検討すると、第1実施例による押込み
構造はラウンド形ハニカム構造体の場合にキャニングが
比較的容易に行える点で有効であり、また、第2実施例
による巻締め構造又は第3実施例によるクラムシェル構
造はオーバル形、レーストラック形又はその他の異形ハ
ニカム構造体の場合にキャニングが比較的容易に行える
点で有効である。
とする薄壁セラミックハニカム構造体は、例えば周壁の
壁厚が少なくとも0.1 mm、隔壁の壁厚が0.050 mm以上0.
150 mm以下、開口率が65〜95%であり、50 kgf/cm2以上
のA軸圧縮強度と5 kgf/cm2 以上のB軸圧縮強度とを有
している。ここに、A軸圧縮強度とは、前述したJASO規
格M505-87 に規定されている圧縮強度を指し、ハニカム
構造体の流路方向、すなわち横断面に対して垂直方向に
圧縮荷重を負荷したときの破壊強度である。また、B軸
圧縮強度とは、ハニカム構造体の横断面に平行で隔壁に
対して垂直をなす方向に圧縮荷重を負荷したときの破壊
強度であって、同じく前記JASO規格に規定されているも
のである。さらに、アイソスタティック強度が、ハニカ
ム構造体に等方的な静水圧荷重を負荷したときの圧縮破
壊強度として前記JASO規格に規定されていることは、前
述したとおりである。A軸圧縮強度は流路方向に圧縮荷
重を負荷するので、隔壁の変形程度等のハニカム構造の
不具合の影響はあまり受けず、材料強度と強い相関を持
つものである。これとは対照的に、B軸圧縮強度は材料
強度にも依存するが、隔壁の変形程度等のハニカム構造
の不具合の影響を強く受ける。この点においてはアイソ
スタティック強度も同様であり、したがってアイソスタ
ティック強度およびB軸圧縮強度はいずれも構造体の強
度特性の指標となるが、B軸圧縮強度は周壁のない状態
で測定されるので周壁構造の影響が除外される。言うま
でもなく、周壁は内部のハニカム構造を外圧から保護す
る外殻としての機能を発揮するものであり、その外周面
でキャニング時の荷重を受け持っている。周壁が破壊す
ると、その内側の周囲の隔壁も異常な荷重を受けて連鎖
的な破壊を始めるため、周壁は重要な役割を担うもので
ある。アイソスタティック強度およびB軸圧縮強度の両
者間には、荷重負荷状態が異なり発生する応力分布も異
なることもあり、明確な相関は認められないが、B軸圧
縮強度が高いほどアイソスタティック強度も高くなる傾
向にある。前述したとおり、A軸圧縮強度およびB軸圧
縮強度は、ハニカム構造の強度特性の基本的な指標であ
り、A軸圧縮強度は主に材料強度面の影響度合を示し、
B軸圧縮強度はハニカム構造面の影響度合を示すもので
ある。そして、構造体としての実用的な強度特性を示す
アイソスタティック強度は、材料およびハニカム構造、
さらには周壁厚さに代表される周壁構造の影響が互いに
からみ合った結果として現れるものである。なお、周壁
厚さは、成形性の面からも0.15 mm 以上とするのが好適
である。
イソスタティック強度が比較的低いセラミックハニカム
触媒を主たる対象とする。したがって、特に、コールド
スタート時における触媒の早期活性化を達成するために
触媒をよりエンジンに近接させて配置して排ガス温度が
例えば900 ℃以上にも達する高温条件下で触媒を使用す
る場合に、触媒のキャニング構造、特に把持部材にもよ
り高い耐熱信頼性が要求されていることは前述したとお
りである。そのため、本発明においては、メタルケース
内面およびハニカム触媒外面の間に圧縮状態で配置され
て面圧によりハニカム触媒をメタルケース内に把持する
セラミック繊維マットを、触媒コンバータの実用温度範
囲内で大きく増減を生じない圧縮特性を有する耐熱・非
熱膨張性セラミック繊維からなるものとする。本発明に
おいて好適に使用し得るセラミック繊維マットは、アル
ミナ、ムライト、炭化珪素、窒化珪素およびジルコニア
からなる群より選ばれたいずれか1種からなり、繊維径
が2μm 以上6μm 未満のものである。このセラミック
繊維マットは、その未圧縮時の公称厚さを5〜30mm、嵩
密度を0.05〜0.3 g/cm3 とし、さらに、後述するとお
り、室温時に 2 kgf/cm2の初期面圧をかけた後に 1000
℃まで昇温したとき、少なくとも 1kgf/cm2の面圧を発
生する圧縮特性を有するものとするのが望ましい。この
場合、実質的には、セラミック繊維の高温強度特性およ
びコスト面からムライト繊維が好適である。
ヤーメッシュおよび加熱膨張性のセラミック繊維マット
と、本発明において使用する耐熱・非熱膨張性のセラミ
ック繊維マットとを試料とし、先ず次の手順で加熱圧縮
特性の比較試験を実施した。この試験において、加熱膨
張性のセラミック繊維マットは市販の3M社製「インタ
ラム」(商品名)およびカーボランダム社製「XPEセ
ラミックファイバーペーパー」(商品名)であり、耐熱
・非熱膨張性のセラミック繊維マットは三菱化成(株)
製「マフテック」(商品名)および電気化学工業(株)
製「アルセン」(商品名)である。 (1) 試料を 50 ×50 mm に切断してシリカガラス板の間
に挟み込み、電気炉を備えた試験機にセットする。 (2) 試料に室温状態で 2 kgf/cm2 の圧力(初期面圧)
を加える。 (3) 電気炉を加熱し、炉中の雰囲気温度が100 ℃から10
00℃に上昇するまで100 ℃毎に面圧を測定する。 この加熱圧縮特性試験の試験結果は、図6および表1に
示すとおりである。
ヤーメッシュおよび加熱膨張性セラミック繊維マットよ
りなる把持材の場合には、セラミックハニカム触媒を安
定に把持するに必要とされる面圧が900 ℃を超える高温
条件下では得られず、エンジンからの苛酷な振動の伝達
によりハニカム触媒が破損し易くなる。また、加熱膨張
性セラミック繊維マットの場合には 500℃〜800 ℃の温
度範囲内において面圧が過度に増加するため、アイソス
タティック強度が比較的低い薄壁ハニカム触媒が高い面
圧の作用下で破損し易くなる。これとは対照的に、本発
明において使用し得る非熱膨張性セラミック繊維マット
のブランケット品およびマット品は、室温から 1000 ℃
に至る温度範囲内で、すなわち触媒コンバータの実用温
度範囲内全域に亙り大きく増減を生じない圧縮特性を有
することにより、ハニカム触媒の不所望の破損を未然に
回避し得ることも、図6および表1から明らかである。
ミック繊維マットと、本発明において使用する耐熱・非
熱膨張性セラミック繊維マットとについて、経時的な熱
耐久性を評価するために加熱押抜き試験を実施した。こ
の加熱押抜き試験は、上述した加熱圧縮特性試験と同様
に公称厚さ5.4 mmの加熱膨張性セラミック繊維マット
と、公称厚さ7 mmの耐熱・非熱膨張性セラミック繊維マ
ットとを試料とし、SUS 304 よりなり、内径が62 mm で
ある押込み構造のメタルケースと、外径55 mm,長さ45 m
m のラウンド形セラミックハニカム触媒とを使用して、
次の方法で行ったものである。 (1) 試料およびハニカム触媒をセットしたメタルケース
を、プロパンガスを燃料とするバーナーを含む過熱冷却
試験機(以下、「バーナー試験機」と称する。)にセッ
トし、950 ℃ 10 分−100 ℃5分を1サイクルとして10
0 サイクルの加熱冷却を加える。 (2) 図7に示すように、試験機に電気炉44をセットし、
試料およびハニカム触媒42をセットしたメタルケース41
を電気炉44に入れて室温/950 ℃に保つ。 (3) ハニカム触媒42にシリカ棒45を介して荷重を加え、
押抜き荷重を測定する。加熱押抜き試験の試験結果は、
表2に示すとおりである。
ミック繊維マットでは950 ℃の温度下での押し抜き荷重
が0となり、ハニカム触媒を把持するに必要とされる面
圧が完全に消失し、ハニカム触媒が自然落下してしまう
ことが確認された。これとは対照的に、本発明において
使用し得る耐熱・非熱膨張性セラミック繊維マットの場
合には、950 ℃の温度下でも依然として有効な押抜き荷
重が得られており、ハニカム触媒を耐熱・非熱膨張性セ
ラミック繊維マットの面圧によって十分安定に把持する
ことができる。
ミック繊維マットおよびSUS 304 のワイヤメッシュと、
本発明において使用する耐熱・非熱膨張性セラミック繊
維マットと把持材の試料とし、これら試料について加熱
加振試験を実施した。この加熱加振試験は、長径 143 m
m ×短径 98 mm×長さ 152 mm (容量1700cc)のオーバ
ル形セラミックハニカム触媒と共に試料としての把持材
をクラムシェル構造のメタルケース内にセットし、入口
ガス温度900℃ 5分−100 ℃ 5分を1サイクルとして10
サイクルの加熱冷却を行う温度条件および 200 Hz 一定
の振動条件下でメタルケースを各種振動加速度で加振し
た後、メタルケース内でのハニカム触媒の位置ずれ量を
測定するものである。この加熱加振試験の試験結果は、
位置ずれ量の絶対値と共に表3に示すとおりである。
トおよびワイヤメッシュでは特に高い振動加速度条件下
でハニカム触媒の許容しがたい位置ずれが生じているの
と対比して、耐熱・非熱膨張性セラミック繊維マットの
場合には高い振動加速度条件下でもハニカム触媒の位置
ずれが十分に許容範囲内に収まっていることが明らかで
ある。それゆえ、耐熱・非熱膨張性セラミック繊維マッ
トは、ハニカム触媒をエンジンに近接させて配置して排
ガス温度のより高い条件下で触媒を使用する場合に、エ
ンジンから伝達される苛酷な振動加速度に対してハニカ
ム触媒を効果的に把持するキャニング構造用として特に
好適と認められる。
ャニング構造について、本発明において使用する把持材
である耐熱・非熱膨張性セラミック繊維マットの経時的
な熱耐久性を評価するため、従来の加熱膨張性セラミッ
ク繊維マットを比較例として耐久試験後の押抜き試験を
行った。この押抜き試験は、セラミックハニカム触媒と
共に試料としての把持材を各種構造のメタルケース内に
セットし、各メタルケースをバーナー試験機にセット
し、900 ℃ 10 分−100 ℃5分を1サイクルとして100
サイクルの加熱冷却を加える耐久試験を行い、引き続い
て電気炉中で所定雰囲気温度における押抜き荷重を測定
するものである。この加熱押抜き試験の試験結果は、表
4に示すとおりである。
使用した場合でも加熱膨張性セラミック繊維マットは95
0 ℃の温度下での押抜き荷重が0となり、ハニカム触媒
の抜け落ちが認められるのに対し、本発明において使用
する耐熱・非熱膨張性セラミック繊維マットは前述した
3通りのキャニング構造のいずれのメタルケースの場合
でも高温条件下で十分な押抜き荷重を発現することが明
らかである。本実施例で用いた耐熱・非熱膨張性セラミ
ック繊維マットの繊維径を測定したところ、2〜6μm
の範囲にあった。また、セラミック繊維マットの嵩密度
を測定したところ、0.10〜0.25 g/cm3の範囲にあった。
キャニング構造における把持材としてのセラミック繊維
マットは、キャニング時にメタルケースの内径およびセ
ラミックハニカム触媒の外径の寸法公差から生じるクリ
アランス(ギャップ)のバラツキを吸収しつつハニカム
触媒の外周全面に亙って適正な面圧を発生することが要
求されるため、セラミック繊維マットには適正な厚さと
嵩密度とが必要とされる。これに関連して、実際のキャ
ニング作業においては、作業の効率性の見地からセラミ
ック繊維マットの圧縮を 100〜200 mm/minという非常に
高い圧縮速度で行う必要があり、試験で行う1 mm/min
という低い圧縮速度とは条件が著しく異なる点も考慮す
る必要がある。このため、150 mm/minの圧縮速度で実際
のキャニング作業を模擬したセラミック繊維マットの圧
縮試験を実施し、各種マットを所定のギャップまで圧縮
したときの面圧を測定した。その結果は、次の表5に示
すとおりである。
における嵩密度とマット厚さとの比には適正な範囲があ
ることが判明した。すなわち、嵩密度とマット厚さとの
比が大きいと、圧縮直後の初期発生面圧が急激に増加
し、その後に面圧が低下して安定するが、この急激な面
圧増加でハニカム構造体が破損してしまう。他方、嵩密
度とマット厚さとの比が小さいと、初期発生面圧は殆ど
増加せず、そのまま安定しており、ハニカム構造体も破
損することがない。このように、初期発生面圧が急激に
増加すると、キャニング時にハニカム構造体が破損して
しまう危険性が高まる。また、嵩密度とマット厚さとの
比が過度に小さいと、すなわち、マット厚さが30 mm を
超えるとマットが厚すぎてセッティング等、取り扱いや
マットの圧縮作業が困難となり、マット厚さが40 mm に
なると実際のキャニング作業では使用できなかった。以
上の結果から、本発明において使用するセラミック繊維
マットは、嵩密度が0.05〜0.30 g/cm3、特に 0.05 〜0.
20 g/cm3であり、また、マット厚さが 5〜30mm、特に10
〜25mmのセラミック繊維マットであることが好適である
ことを見出した。
本発明によれば、セラミックハニカム触媒の外面とメタ
ルケースの内面との間に圧縮状態で配置されたセラミッ
ク繊維マットを、触媒コンバータの実用温度範囲内で大
きく増減を生じない圧縮特性を有する耐熱・非熱膨張性
セラミック繊維から構成するため、触媒コンバータの実
使用条件下での面圧の大きな増減を回避して最適面圧値
を経時的に安定に維持することができ、セラミックハニ
カム触媒が薄壁のものであってもハニカム触媒をメタル
ケース内で長期に亙って安定に把持し得るため、ハニカ
ム触媒の使用中の破損を確実に防止することが可能とな
る利点が達成される。
媒コンバータに適用した第1実施例を示す横断面図およ
び縦断面図である。
ンバータについての変形例を示す斜視図および部分断面
図である。
の変形例を示す縦断面図である。
媒コンバータに適用した第2実施例を示す横断面図およ
び部分側面図である。
ンバータについての変形例を示す横断面図および部分側
面図である。
適用した第3実施例を示す横断面図である。
発明において使用する耐熱・非熱膨張性セラミック繊維
マットとについての加熱圧縮特性の試験結果を示すグラ
フである。
発明において使用する耐熱・非熱膨張性セラミック繊維
マットとについての加熱押抜き試験の説明図である。
Claims (10)
- 【請求項1】メタルケースと、該メタルケース内に収め
られたセラミックハニカム触媒と、該ハニカム触媒の外
面および前記メタルケースの内面の間に圧縮状態で配置
されたセラミック繊維マットとを具え、前記ハニカム触
媒が前記セラミック繊維マットの面圧により前記メタル
ケース内に把持されてなる触媒コンバータにおいて、前
記セラミック繊維マットが、触媒コンバータの実用温度
範囲内で大きく増減を生じない圧縮特性を有する耐熱・
非熱膨張性セラミック繊維からなることを特徴とするセ
ラミックハニカム触媒コンバータ。 - 【請求項2】前記セラミック繊維マットは、室温時に 2
kgf/cm2の初期面圧をかけた後に 1000 ℃まで昇温した
とき、少なくとも 1 kgf/cm2の面圧を発生する圧縮特性
を有することを特徴とする請求項1記載のセラミックハ
ニカム触媒コンバータ。 - 【請求項3】前記セラミック繊維マットは、未圧縮時の
公称厚さが5〜30 mm であり、かつ、嵩密度が0.05〜0.
3 g/cm3 であることを特徴とする請求項1記載のセラミ
ックハニカム触媒コンバータ。 - 【請求項4】前記マットを構成するセラミック繊維は、
アルミナ、ムライト、炭化珪素、窒化珪素およびジルコ
ニアからなる群より選ばれた少なくとも1種からなり、
繊維径が2μm 以上6μm 未満であることを特徴とする
請求項1記載のセラミックハニカム触媒コンバータ。 - 【請求項5】前記セラミックハニカム触媒は、多角形断
面を有する多数の流路方向貫通孔を、周壁の内側に配置
された隔壁を隔てて隣接させてなるセラミックハニカム
構造体よりなり、該ハニカム構造体は、周壁の壁厚が少
なくとも0.1 mm、隔壁の壁厚が0.050 mm以上0.150 mm以
下、開口率が65%以上95%以下であることを特徴とする
請求項1記載のセラミックハニカム触媒コンバータ。 - 【請求項6】前記セラミックハニカム触媒は、50 kgf/c
m2以上のA軸圧縮強度と5 kgf/cm2 以上のB軸圧縮強度
とを有することを特徴とする請求項5記載のセラミック
ハニカム触媒コンバータ。 - 【請求項7】前記セラミックハニカム触媒は、内燃機関
用排ガス浄化システムにおいて900 ℃以上のエンジン排
ガスを通過させるものであることを特徴とする請求項1
記載のセラミックハニカム触媒コンバータ。 - 【請求項8】前記メタルケースは、押込み構造のもので
あることを特徴とする請求項1記載のセラミックハニカ
ム触媒コンバータ。 - 【請求項9】前記メタルケースは、巻締め構造のもので
あることを特徴とする請求項1記載のセラミックハニカ
ム触媒コンバータ。 - 【請求項10】前記メタルケースは、クラムシェル構造
のものであることを特徴とする請求項1記載のセラミッ
クハニカム触媒コンバータ。
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|---|---|---|---|
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