JPH0777509A - 電気化学測定用電極 - Google Patents

電気化学測定用電極

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JPH0777509A
JPH0777509A JP16064993A JP16064993A JPH0777509A JP H0777509 A JPH0777509 A JP H0777509A JP 16064993 A JP16064993 A JP 16064993A JP 16064993 A JP16064993 A JP 16064993A JP H0777509 A JPH0777509 A JP H0777509A
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JP
Japan
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electrode
film
membrane
solution
hydrogen peroxide
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JP16064993A
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Akio Karigome
昭夫 刈米
Naoko Matsuya
直子 松矢
Ryuzo Hayashi
隆造 林
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気化学測定法のうちでも広く行なわれてい
るアンペロメトリックな測定に用いる電極に関し、特に
簡便な構成で耐久性・安定性に優れた測定用電極を提供
することを目的とする。 【構成】絶縁性基板1上に、少なくとも作用電極となる
膜状の導電体2と対極となる膜状の導電体3を有し、作
用電極となる導電体2上に過酸化水素選択透過膜7と固
定化酵素膜8を形成してなる電気化学測定用電極におい
て、作用電極上とこれに隣接する絶縁性基板1上と、過
酸化水素選択膜7の間に下地高分子膜6を形成してなる
電気化学測定用電極。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気化学測定用電極に関
し、特に高感度であり、かつ製造工程における電極間の
応答値のばらつきを小さくした電気化学測定用電極に関
する。
【0002】
【従来の技術】光学的測定等の従来分析法に比べて試料
マトリックスの影響が少なく比較的簡単な装置構成で高
感度測定が可能な分析方法として電気化学測定が注目さ
れており、分析化学的手法としてよく知られている。な
かでも作用電極に流れる電流量を観察するアンペロメト
リックな測定法は、試料溶液中の電気化学的に活性な物
質の検出に広く用いられている。例えば、飽和カロメル
電極等の参照電極に対して一定の電位に保たれた作用電
極に流れる電流量から試料溶液中の過酸化水素や酸素な
ど電気化学的に活性な物質の濃度を求めることは広くお
こなわれている。この測定法の特徴は検出しようとする
物質が関与する電子授受反応を作用電極における電流量
として直接観察するために高感度の測定がおこなえるこ
とにある。
【0003】一方、従来行われてきた電気化学的な測定
法では、電極反応に選択性が乏しいという欠点があった
が、近年の酵素・抗体・微生物菌体など生理活性物質の
利用技術の進展にともない、これらの生化学反応と電気
化学分析を組み合せ、選択性が良く、高感度な分析が可
能となってきた。このような電極を利用したセンサー
は、臨床分析や発酵制御等の広範な分野に応用されよう
としている。そのために小型で安価な固定化酵素電極等
の機能性電極を再現性良く大量生産する技術を確立する
ことが望まれるようになってきている。
【0004】近年このような大量生産に適した機能性電
極のもととなるものとして、簡易な構造の電極の利用研
究が行なわれるようになった。例えば特開昭61−26
2652号に開示されているように大量生産が容易な絶
縁性基板上に膜状の電極を形成し、その上に酵素膜を形
成する方法などが考案されている。このような構成によ
り電極を簡易化・小型化することにより、例えば特開昭
61−133853号に開示されているように方式の異
なる複数のセンサを一体に構成することも容易となる。
【0005】これらの従来技術では、絶縁性基板上に導
電性材料により通常半導体製造時に用いられる、リフト
オフ法・フォトエッチング法・マスク蒸着法・スクリー
ン印刷法・メッキ法などの加工技術を応用して板状また
は膜状に形成された電極上の、少なくとも作用電極部分
(作用電極として働く導電体の試料と接する部分のこと
を言う。)を被覆するように酵素膜等の機能性膜を設け
ている。このような平板状の電極の表面に酵素膜等の機
能性膜を形成する場合には、溶液状に調製した膜材を塗
布し製膜する方法が簡便であるためによく用いられてい
る。すなわち、固定化酵素膜を作成する場合を例示すれ
ば、酵素と必要に応じて保護タンパク質などを共存させ
た膜材溶液を塗布し、さらに多官能基アルデヒド類等の
架橋剤、あるいはスチルバゾリウム基・ジアゾ基等の官
能基を含む光架橋性重合体などの架橋剤と反応せしめ固
定化酵素膜となす方法である。
【0006】しかしこれらの方法では、電極形状が平板
状に形成されているために酵素を含んだ膜材溶液を作用
電極面上に滴下しても不定形に溶液が広がり、単位面積
あたりの厚みと含有する酵素活性を規制し再現性のある
固定化酵素膜を形成することが困難である。そして、検
出部分となる作用電極表面上に再現性よく固定化酵素膜
を形成し、電極応答値の電極間での作成時のばらつきを
小さくするためには複雑な工程と装置が必要であった。
【0007】例えば特開昭61−262652号には光
架橋性重合体を含有する酵素水溶液をスピンコート法、
スプレー法などにより均一に塗布する方法が述べられて
いる。しかし、スピンコート法、スプレー法は溶液を平
面上に薄く塗布する有効な手段であるが高粘度の溶液を
再現性よく塗布することができないために、高活性な固
定化酵素膜を得ようとしても塗布する膜材溶液の酵素濃
度を高くすることは困難である。また作業中に溶液粘度
が変化すると再現性のある結果が得られないために光架
橋性重合等の高価な架橋剤を用いて作業中の溶液粘度の
変化を防止しなければならない。
【0008】すなわち従来行われてきた方法は、スピン
コート法、スプレー法などの均一に膜材溶液を平板状電
極のほぼ全体に塗布する方法が不可欠であり、実際の検
出部分となる作用電極表面上に固定化する酵素の必要量
に比較して多量の酵素溶液を塗布しなければならなかっ
たり、また専用の装置等が必要であった。従って、高活
性な固定化酵素膜を得ようとしても制限があり、また大
量生産を行っても高価な酵素の使用量が多く製造装置も
大がかりになるために製造コストの低減が困難であっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように絶縁性基板
に導電性材料で膜状(膜状には板状も含む)の電極を設
け、スピンコート法,スプレー法またはディップコート
法などにより固定化酵素膜を形成する方法は量産に適し
た簡便な方法ではあるが、高感度な固定化酵素電極の作
成と電極間の応答値の再現性に対しては十分な検討が加
えらるには至っていなかった。つまり、従来行われてい
る方法では本来安定な測定装置を構成する場合に必要と
される高感度かつ再現性に優れたものとはいえなかっ
た。
【0010】本発明は、電気化学測定法のうちでも広く
行なわれているアンペロメトリックな測定に用いる固定
化酵素電極に関し、特に簡便な構成で高感度かつ電極間
の応答値の再現性に優れた測定用電極を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以下に本発明の実施態様
を示す。
【0012】 本発明は、絶縁性基板上に、少なくと
も作用電極となる膜状の導電体と対極となる膜状の導電
体を有し、作用電極となる導電体上に過酸化水素選択透
過膜と固定化酵素膜を形成してなる電気化学測定用電極
において、作用電極上及びこれに隣接する絶縁性基板上
と、過酸化水素選択透過膜の間に下地高分子膜を形成し
てなる電気化学測定用電極である。
【0013】 前記過酸化水素選択透過膜が、膜材溶
液を、前記下地高分子膜上に塗布して形成されたもので
あり、下地高分子膜が過酸化水素選択透過膜の膜材溶液
に不溶である上記の電気化学測定用電極。
【0014】 下地高分子膜がタンパク質を含有する
上記の電気化学測定用電極。
【0015】 下地高分子膜がタンパク質を多官能性
アルデヒドで架橋してなる上記の電気化学測定用電
極。
【0016】 下地高分子膜がパーフルオロポリエチ
レンスルホン酸を含有する上記の電気化学測定用電
極。
【0017】 過酸化水素選択透過膜がタンパク質を
含有する上記,,又は記載の電気化学測定用電
極。
【0018】 絶縁性基板上に、膜状の導電体を少な
くとも2本有する電気化学測定用電極であり、該導電体
を含む絶縁性基板面を均一に高分子で被覆して下地高分
子膜を形成してなり、該下地高分子膜の一部に少なくと
も作用電極部分をおおう過酸化水素選択透過膜を形成し
てなり、前記下地高分子膜および選択透過膜の上に固定
化酵素膜を形成してなる電気化学測定用電極。
【0019】
【作用】本発明において用いることの可能な絶縁性基板
は測定に用いる溶液に浸漬した時に必要な絶縁性を有す
る材料であればアクリル樹脂、フッ素樹脂、塩化ビニル
等のプラスチック、セラミック、ガラス等の一般的な絶
縁体を用いることが可能である。また膜状(板状も含
む)に形成する少なくとも2本の導電体に用いる材料と
しては、金、銀、白金等の貴金属、あるいはカーボンな
どを用いることが可能である。
【0020】これらの導電体を、絶縁性基板上に膜状に
形成して電極体とするか、またはセラミック等の焼成絶
縁体の場合は絶縁性基板と膜状導電体の形成を同時に行
なうことも可能である。絶縁性基板に設けられた少なく
とも2本の膜状導電体は必ずしも同一の材料である必要
はなく、例えば白金と銀の組み合せのように異なる素材
を用いることも可能である。また2本以上の膜状(板状
を含む)導電体の形成は同時である必要はなく、個別に
行なうこともできる。
【0021】導電性材料を用いて導電体を絶縁性基板上
に形成する方法としては、蒸着法、スクリーン印刷法、
および前記の方法と電気メッキを組み合せた方法など種
々の方法が利用できる。少なくとも2つの導電体を有す
る電極としては、作用電極・対極より構成される2電極
系、または作用電極・参照電極・対極より構成される3
電極系を例示することができる。
【0022】必要により、導電体上には、エポキシ樹脂
等の絶縁体層を形成して、測定の際にキャリヤー液によ
るショートを防止することも出来る。
【0023】このように絶縁性基板上に設けられた少な
くとも2本の膜状(板状を含む)の導電性部分を有する
電極において、少なくとも絶縁性基板の膜状の導電体を
有する片面を高分子膜で均一に被覆する。用いる高分子
膜の種類は特に限定しないがアセチルセルロース等の非
水溶性高分子物質または、アルブミン、グロブリン等球
状タンパク質、コラーゲン等の繊維状タンパク質等の水
溶性高分子物質、パーフルオロポリエチレンスルホン酸
等を用いることができる。好ましくはタンパク質、パー
フルオロポリエチレンスルホン酸である。パーフルオロ
ポリエチレンスルホン酸はスルホン酸塩の形態で使用し
てもよい。
【0024】下地高分子膜は過酸化水素選択透過膜と異
なり選択透過性を有する必要はなく、一般に後述の選択
透過膜の厚みより薄いものが望ましい。何故なら、厚い
膜の場合、選択透過膜で被覆されていない部分から測定
の妨害物質が浸透し、測定値に影響を及ぼす可能性があ
るからである。
【0025】例えばアセチルセルロース等を用いる場合
には、ジクロルメタン・アセトン混合溶液等の可溶性溶
媒に溶解し少なくとも絶縁性基板の膜状の導電体を有す
る片面を均一に被覆後、溶媒を蒸発させて下地高分子膜
を形成する。また、タンパク質等の水溶性高分子物質を
用いる場合には、これらのタンパク質の少なくとも1種
類を含む水溶液を塗布し乾燥して製膜する。また、これ
らのタンパク質の少なくとも1種類を含む溶液をグルタ
ルアルデヒド、グリオキサール等の多価アルデヒド類等
の架橋剤とともに塗布し乾燥して製膜するか、あるいは
下地タンパク質溶液を塗布した後に架橋剤と反応させて
製膜するかこともできる。架橋剤としては比較的温和に
反応が進行するグルタルアルデヒドが好ましい。
【0026】選択透過膜の膜材溶液が非水系溶媒である
場合には下地高分子膜のタンパク質が選択透過膜の膜材
溶液に溶解することはないが、電気化学測定用電極とし
て水系溶媒中での測定を目的とした電極を作成する場合
には下地高分子膜が可溶化しないように架橋剤を用いて
水に不溶化しておくことが好ましい。また選択透過膜の
膜材溶液が水系溶媒である場合には下地高分子膜のタン
パク質が選択透過膜の膜材溶液に溶解してしまわないよ
うに架橋剤を用いて不溶化しておくとよい。
【0027】水溶性高分子物質としてタンパク質を用い
る場合は、膜材溶液中のタンパク質濃度は0.5〜10
%程度の濃度範囲が好ましく、この濃度範囲であれば相
対的に粘度も低く取り扱いが容易である。このタンパク
質溶液中にグルタルアルデヒド等の多価アルデヒド類の
架橋剤を共存させることが好ましい。この場合架橋剤濃
度は特に限定しないが、取り扱い中に急激に架橋反応が
起こらない程度の濃度、例えばグルタルアルデヒドの場
合、0.05〜5%程度の濃度範囲であることが望まし
い。膜状電極の単位面積あたりに塗布する量は特に限定
しないが、各電極間でほぼ等しくなるようであれば、デ
ィップコート法、スピンコート法、スプレー法等の簡便
な方法で行える精度程度で良い。膜状電極に塗布された
タンパク質溶液を乾燥させ架橋反応を完結させて下地高
分子膜とする。
【0028】下地高分子膜を被覆するときに、必要なら
ば絶縁性基板と下地高分子膜との付着力を強めるために
物理的あるいは化学的な結合強化処理を行っておくこと
もできる。このような結合強化処理としては、例えばフ
ッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等を絶縁性基
板に用いた場合に行う樹脂表面の金属ナトリウム処理に
よる親水化処理等の化学的な結合強化処理、またガラス
等を絶縁性基板に用いた場合に行う粗面化処理による付
着面積の増大処理等の物理的な結合強化処理等がある。
【0029】下地高分子膜で被覆する部分は少なくとも
作用電極部分(作用電極として働く、試料と接する部
分)とその周辺の絶縁性基板を包含すれば十分である
が、均一に下地高分子膜を被覆するためには導電体の設
けられた絶縁性基板面全体を被覆してしまう方法が簡便
でありかつ再現性も高い。絶縁性基板上に電気回路との
接続端子部分等の下地高分子膜で被覆することが望まし
くない部分がある場合は、膜材溶液が付着しないよう保
護テープ等膜材溶液の含浸を防止する素材を用いて予め
マスキングしておくことも可能である。
【0030】次に下地高分子膜を乾燥製膜した後に、少
なくとも作用電極部分の上部とその周辺部の絶縁性基板
部分を含み、かつ下地高分子膜に包含される範囲に選択
透過膜等の機能性膜を形成する。このとき乾燥した下地
高分子膜の作用電極をほぼ中心とする部分近辺に、膜材
溶液をピペット等の定容量吐出能を有する器具を用いて
滴下すると、下地高分子膜の乾燥面と膜材溶液との間に
ある程度の大きさの接触角が生じるために不定形に広が
ることを防止することができる。この状態で静かに乾燥
し製膜すれば、複数の電極の作用電極部分にほぼ同一の
厚みと大きさを持つ機能性膜を形成することができる。
従って複数の電極を作成した場合でも、再現性よく応答
値の大きさが揃った電極を作成することが可能である。
【0031】過酸化水素選択透過膜としては特願昭63-1
82559 号に開示されたものを例示できる。即ち、0.0
5〜0.5重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%濃
度の多官能性アルデヒドを含むアルブミン等のタンパク
質溶液を塗布し、0〜20℃、好ましくは0〜10℃の
温度範囲で架橋して選択透過膜を形成する。
【0032】本発明では下地高分子膜の表面に選択透過
膜を製膜した後、さらに各種の酸化酵素等の固定化酵素
膜を製膜して固定化酵素電極とする。過酸化水素形成酸
化酵素としてはグルコースオキシダーゼ、ガラクトース
オキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ等が例示でき
る。固定化酵素層は、多官能性アルデヒドと過酸化水素
形成酸化酵素、必要により更にアルブミン,ゼラチン,
又はコラーゲン等の蛋白質等を含有する水溶液を塗布・
乾燥して形成することができる。
【0033】固定化酵素電極を作成する場合、膜材溶液
の滴下に定容量吐出能があるピペット等を用いることが
可能であるので、製膜が必要な作用電極近辺にのみ高濃
度の固定化酵素膜の膜材溶液を滴下することが可能で、
高活性な固定化酵素膜を容易に作成することが可能であ
る。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明の内容をさら
に詳細に説明するが、もちろん本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0035】実施例1 図1(断面図は導電体2において長さ方向に切断した断
面図を示す)に示す様に、絶縁性基板(1)として8m
m×16mmのアルミナ系セラミック板を用いてその表
面上に白金を用いて巾1.5mm、長さ14mmの膜状
導電体(2)(3)を2本形成した。白金部の中央をエ
ポキシ樹脂(5)を用いて封止した。
【0036】1)下地高分子膜の形成 膜材のタンパク質として、ウシ血清アルブミン(Sig
ma社製)を用いた。ウシ血清アルブミン10mgを精
秤し蒸留水900μlに溶解した。この溶液に5%グル
タルアルデヒド溶液100μlを加え下地高分子膜の膜
材溶液とした。この溶液をディップコート法にて接続端
子部分を除く電極表面に塗布し、乾燥し下地高分子膜
(6)とした。
【0037】2)選択透過膜の形成 選択透過膜の膜材として、ウシ血清アルブミン(Sig
ma社製)を用いた。ウシ血清アルブミン25mgを精
秤し蒸留水900μlに溶解した。この溶液に5%グル
タルアルデヒド溶液100μlを加え選択透過膜の膜材
溶液とした。この溶液を定容量ピペットで10μl分取
し、作用電極部分を覆い下地高分子膜から逸脱しないよ
うに滴下した。この状態で静かに乾燥し選択透過膜
(7)とした。
【0038】同様の方法で選択透過膜付き電極を5個作
成し、A−1〜A−5までの電極番号を付加した。 3)測定装置 図2に示した如く電極を配置したフロー型測定装置を用
いた。このフロー型測定装置は、高速液体クロマトグラ
フィ用のインジェクタ(9)と、上記2)で得た測定用
電極(10)を取り付けた測定用セル(11)が内径
0.5mm、長さ1.0mのフッ素樹脂製配管(12)
で接続されている。
【0039】これらは、恒温槽(13)の内部に設置さ
れ、槽内の温度は37℃± 0.2℃に保持されてい
る。ポテンシオスタット(14)によって白金部分に対
して+0.6Vの電圧が印加され、過酸化水素をアンペ
ロメトリック測定の対象として検出するようにした。検
出信号はA/D変換器(15)、通信ケーブル(16)
を介してコンピュータ(17)に転送してデータ処理を
行った。
【0040】緩衝液リザーバ(18)からの緩衝液の送
液には、コンピュータによって送液ポンプ(19)を制
御し、1.0ml/minの流量で送液されるように設
定されている。緩衝液は、100mMリン酸緩衝液(p
H6)を用いた。測定を終えた緩衝液は、廃液リザーバ
(20)で捕捉される。
【0041】4)測定方法 恒温槽温度が平衡に達した後、過酸化水素標準液を5μ
l注入した。10mMの濃度まで検出値と濃度に比例関
係が成立しているのを確認したのち、5mMの濃度の過
酸化水素を注入した。
【0042】5)結果 実施例1の測定結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】5個の電極の測定値の平均変動率(CV
%)は20%であった。グルコースオキシダーゼ,ウシ
血清アルブミンを含有するリン酸緩衝液を調製し、グル
タルアルデヒドを加えて、各電極の選択透過膜上に滴下
して、更に乾燥することにより固定化酵素膜を形成し
た。各電極から得られる出力値はバラツキが少なく、品
質が安定した電気化学測定用電極が得られた。
【0045】比較例1 図3に示すように、平板状電極は実施例1と同様の電極
を用いた。即ち、絶縁性基板として8mm×16mmの
アルミナ系セラミック板を用いて、その表面上に白金を
用いて巾1.5mm、長さ14mmの膜状導電性部分を
2本形成した。白金部の中央をエポキシ樹脂を用いて封
止した。
【0046】1)選択透過膜の形成 選択透過膜の膜材として、ウシ血清アルブミン(Sig
ma社製)を用いた。ウシ血清アルブミン200mgを
精秤し蒸留水900μlに溶解した。この溶液に10%
グルタルアルデヒド溶液100μlを加え選択透過膜の
膜材溶液とした。この溶液をディップコート法にて接続
端子部分を除く電極表面に塗布し、乾燥し選択透過膜
(7)とした。同様の方法で選択透過膜付き電極を5個
作成し、B−1〜B−5までの電極番号を付加した。
【0047】2)測定装置 実施例1に同じ。 3)測定方法 実施例1に同じ。 4)結果 比較例1の測定結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】5個の電極の測定値の平均変動率(CV
%)は50%であった。実施例1と同様にして固定化酵
素膜を選択透過膜上の作用電極部分に形成したが、出力
値のバラツキが大きかった。
【0050】実施例2 図4(断面図は導電体2において長さ方向に切断した断
面図を示す)に示すように、絶縁性基板(1)として8
mm×16mmのアルミナ系セラミック板を用いてその
表面上に白金を用いて巾1.5mm、長さ14mmの膜
状導電体(2)(3)を2本、銀を用いて巾1.5m
m、長さ14mmの膜状導電体(4)を1本形成した。
【0051】銀部分は0.1M塩酸中で酸化処理を行な
い塩化銀を生成させ、銀・塩化銀参照電極とした。次に
図4のように中央をエポキシ樹脂(5)を用いて封止し
た。
【0052】1)下地高分子膜(6)の形成 実施例1に同じ。 2)選択透過膜(7)の形成 実施例1に同じ。 3)固定化酵素膜の形成 固定化する酵素は、グルコースオキシダーゼ(E.C.
1.1.3.4、シグマ社製)を用いた。グルコースオ
キシダーゼ5mgと保護タンパク質としてウシ血清アル
ブミン5mgを精秤し、100mMリン酸緩衝液900
μlに溶解した。この溶液に5%グルタルアルデヒド溶
液100μlを加え、固定化酵素膜の膜材溶液とした。
この溶液を定容量ピペットで10μl分取し、実施例1
と同様の方法で形成した選択透過膜の上に滴下した。こ
の状態で静かに乾燥し固定化酵素膜(8)とした。
【0053】同様の方法で選択透過膜付き電極を5個作
成し、C−1〜C−5までの電極番号を付加した。 4)測定装置 実施例1に同じ。 5)測定方法 恒温槽温度が平衡に達した後、グルコース標準液を5μ
l注入した。
【0054】30mMの濃度まで検出値と濃度に比例関
係が成立しているのを確認した後、20mMの濃度のグ
ルコースを注入した。 6)結果 実施例2の測定結果を表3に示す。
【0055】
【表3】
【0056】5個の電極の測定値の平均変動率(CV
%)は20%であった。
【0057】比較例2 図5に示すように、平板状電極は実施例2と同様の電極
を用いた。即ち、絶縁性基板として8mm×16mmの
アルミナ系セラミック板を用いてその表面上に白金を用
いて巾1.5mm、長さ14mmの膜状導電体(2),
(3)を2本、銀を用いて巾1.5mm、長さ14mm
の膜状導電体(4)を1本形成した。
【0058】銀部分は0.1M塩酸中で酸化処理を行な
い塩化銀を生成させ、銀・塩化銀参照電極とした。次に
図5のように中央をエポキシ樹脂(5)を用いて封止し
た。
【0059】1)選択透過膜の形成 選択透過膜の膜材として、ウシ血清アルブミン(Sig
ma社製)を用いた。ウシ血清アルブミン200mgを
精秤し蒸留水900μlに溶解した。この溶液に10%
グルタルアルデヒド溶液100μlを加え選択透過膜の
膜材溶液とした。この溶液を接続端子部分を除く電極表
面に塗布し、1000r.p.m.、3分間の処理を行
いスピンコート後、乾燥し選択透過膜(7)とした。
【0060】2)固定化酵素膜の形成 固定化する酵素は、グルコースオキシダーゼ(E.C.
1.1.3.4、シグマ社製)を用いた。グルコースオ
キシダーゼ50mgと保護タンパク質としてウシ血清ア
ルブミン50mgを精秤し、100mMリン酸緩衝液9
00μlに溶解した。
【0061】この溶液に10%グルタルアルデヒド溶液
100μlを加え、固定化酵素膜の膜材溶液とした。こ
の溶液を上述の処理で選択透過膜を形成した電極の接続
端子部分を除く電極表面に塗布し、1000r.p.
m.、3分間の処理を行いスピンコート後、乾燥し固定
化酵素膜(8)とした。
【0062】同様の方法で選択透過膜付き電極を5個作
成し、D−1〜D−5までの電極番号を付加した。 3)測定装置 実施例2に同じ。 4)測定方法 実施例2に同じ。 5)結果 比較例2の測定結果を表4に示す。
【0063】
【表4】
【0064】5個の電極の測定値の平均変動率(CV
%)は72%であった。
【0065】実施例3 図4に示すように、絶縁性基板(1)として8mm×1
6mmのアルミナ系セラミック板を用いてその表面上に
白金を用いて巾1.5mm、長さ14mmの膜状導電性
部分(2)(3)を2本、銀を用いて巾1.5mm、長
さ14mmの膜状導電性部分(4)を1本形成した。
【0066】銀部分は0.1M塩酸中で酸化処理を行な
い塩化銀を生成させ、参照電極とした。膜状導電体の中
央をエポキシ樹脂(5)を用いて封止した。
【0067】1)下地高分子膜の形成 選択透過膜の膜材として、5%パーフルオロポリエチレ
ンスルホン酸液(アルドリッチ社製:商品名ナフィオ
ン,媒体は10%の水を含む低級脂肪族アルコール)を
用いた。この溶液を接続端子部分をテープでマスキング
した平板状電極の導電体形成側に100μlを展開し
た。このまま溶液を室温にて風乾し製膜し下地高分子膜
(6)とした。 2)選択透過膜(7)の形成 実施例1に同じ。
【0068】3)固定化酵素膜の形成 固定化する酵素は、グルコースオキシダーゼ(E.C.
1.1.3.4、シグマ社製)を用いた。グルコースオ
キシダーゼ5mgと保護タンパク質としてウシ血清アル
ブミン5mgを精秤し、100mMリン酸緩衝液900
μlに溶解した。この溶液に5%グルタルアルデヒド溶
液100μlを加え、固定化酵素膜の膜材溶液とした。
この溶液を定容量ピペットで10μl分取し、実施例1
と同様の方法で形成した選択透過膜の上に滴下した。こ
の状態で静かに乾燥し固定化酵素膜(8)とした。
【0069】同様の方法で選択透過膜付き電極を5個作
成し、D−1〜D−5までの電極番号を付加した。 4)測定装置 実施例1に同じ。 5)測定方法 恒温槽温度が平衡に達した後、グルコース標準液を5μ
l注入した。
【0070】30mMの濃度まで検出値と濃度に比例関
係が成立しているのを確認したのち、20mMの濃度の
グルコースを注入した。 6)結果 実施例3の測定結果を表5に示す。
【0071】
【表5】
【0072】5個の電極の測定値の平均変動率(CV
%)は15%であった。
【0073】
【発明の効果】高活性を得るために大量の酵素をアプラ
イする場合に、従来法では酵素溶液粘度が上昇するため
にスピンコート等の手段が用いられなかった。また、膜
材溶液が不定形に広がり膜厚の再現性が無くなる欠点が
あた。本発明の電気化学測定用電極では、このような問
題を解消し、品質の安定したものを安定的に再現性良く
製造することができる。
【0074】本発明により特に簡便な構成で高感度かつ
電極間の応答値の再現性に優れた測定用電極を構成する
ことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で作製した過酸化水素電極の概
略図である。断面図は導電体2の長さ方向に切断した断
面図を示す。
【図2】図2は実施例1、実施例2、比較例1、比較例
2で用いた測定装置の図である。
【図3】図3は比較例1で作製した過酸化水素電極の概
略図である。
【図4】図4は実施例2、実施例3で作製した固定化酵
素電極の概略図である。断面図は導電体2の長さ方向に
切断した断面図を示す。
【図5】図5は比較例2で作製した固定化酵素電極の概
略図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基板 2 導電体(白金) 3 導電体(白金) 4 導電体(銀) 5 エポキシ樹脂層 6 下地高分子膜 7 選択透過膜 8 固定化酵素膜 9 インジェクタ 10 測定用電極 11 測定用セル 12 フッ素樹脂製配管 13 恒温槽 14 ポテンシオスタット 15 A/D変換器 16 通信ケーブル 17 コンピュータ 18 緩衝液リザーバ 19 送液ポンプ 20 廃液リザーバ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板上に、少なくとも作用電極と
    なる膜状の導電体と対極となる膜状の導電体を有し、作
    用電極となる導電体上に過酸化水素選択透過膜と固定化
    酵素膜を形成してなる電気化学測定用電極において、作
    用電極上及びこれに隣接する絶縁性基板上と、過酸化水
    素選択透過膜の間に下地高分子膜を形成してなる電気化
    学測定用電極。
  2. 【請求項2】 前記過酸化水素選択透過膜が、膜材溶液
    を前記下地高分子膜上に塗布して形成されたものであ
    り、下地高分子膜が過酸化水素選択透過膜の膜材溶液に
    不溶である請求項1記載の電気化学測定用電極。
  3. 【請求項3】 下地高分子膜がタンパク質を含有する請
    求項1記載の電気化学測定用電極。
  4. 【請求項4】 下地高分子膜がパーフルオロポリエチレ
    ンスルホン酸を含有する請求項1記載の電気化学測定用
    電極。
  5. 【請求項5】 過酸化水素選択透過膜がタンパク質を含
    有する請求項3又は請求項4記載の電気化学測定用電
    極。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009528515A (ja) * 2006-02-27 2009-08-06 エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション 基準電極チャネル作製のフレックス回路技術を使用する方法および装置
US7955705B2 (en) 2006-05-08 2011-06-07 Seiko Epson Corporation Electronic device substrate, method for manufacturing substrate, compound used for substrate, method for manufacturing compound and polymerization initiator including compound
CN120616520A (zh) * 2025-08-15 2025-09-12 杭州禾帆生物科技有限公司 一种时分复用式血糖与植入创口感染双模监测传感器及其监测方法

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