JPH0777634B2 - 鋳鉄管受口の自動塗装装置 - Google Patents

鋳鉄管受口の自動塗装装置

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JPH0777634B2
JPH0777634B2 JP4151441A JP15144192A JPH0777634B2 JP H0777634 B2 JPH0777634 B2 JP H0777634B2 JP 4151441 A JP4151441 A JP 4151441A JP 15144192 A JP15144192 A JP 15144192A JP H0777634 B2 JPH0777634 B2 JP H0777634B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋳鉄管の受口の塗装、特
にその内面の塗装を自動的に実施する装置に係る。
【0002】
【従来の技術】遠心力鋳造法によって製造された鋳鉄管
は、内外面を研掃仕上げした後、内面はセメントライニ
ング層を形成して管内を通過する流水による腐食を防止
すると共に、流水中へ異物が混入しないように図ってい
る。一方、管の外面は地中に埋没するから土砂中の湿分
などによる腐食を防止するために液体、または粉体の塗
料を塗布して耐蝕性の塗膜を形成している。ところで周
知のように鋳鉄管は一方が受口、他方が挿口として両端
を継合しているが、受口の内面には水封のパッキングを
嵌め込むから管端のフランジ面に届くまで全面にセメン
トライニング層を施すことはできず、その範囲は挿口か
ら受口側の段差15までの直線部に限り、この段差から
受口管端の前面14に対しては外面と同様、塗料による
塗装を行なって防食するように設定している。
【0003】鋳鉄管の外面塗装は全て機械的な自動装置
によって作業が進められる。また、内面のライニングに
対しても自動的な装置によってほとんど人手を直接煩わ
すことなく施工できるようになっている。しかし受口は
管端にフランジが突設し、そのフランジには管軸と平行
な多数の取り付け孔が貫通していて、その孔内面にまで
満遍なく塗装することが必要があり、機械的に自動化す
ることが困難であるという課題がある。一方、内面につ
いては、前記のように管の内周面が露出している範囲と
セメントライニング層との境界を形成する段差があり、
塗装がこの境界を越えて飛散しセメントライニング層の
膜上に付着汚染するときには厳しくチェックされて検査
をパスできず手直しの対象となる課題がある。
【0004】従来、この部分の塗装に関しては自動化が
難しいので特に作業員の手作業による刷手塗りに依存せ
ざるを得ず、鋳鉄管をコロ上で転動しながら満遍なく塗
り重ね均一な塗膜層を形成しているが、これはきわめて
煩瑣な仕事であり一日の処理量も数百本という多数に挙
っているから疲労も甚だしく、そのために塗りかすれ、
塗り溜まりなどの塗装不良の生じることがあり、特に問
題となるのは手元が少しでも狂うとセメントライニング
層の上へ刷手塗りしてしまうミスも多いので、この原因
による不良手直しは塗装作業の生産性を大きく左右する
要素であった。
【0005】特公平2−23228号公報はこの課題を
解決する自動塗装装置である。この従来技術は図3に示
すように鋳鉄管1aを水平に支持して所要の速度で回動
し、この鋳鉄管の受口11aの内面へ向けて水平に移動
する台車4aの上に第一の昇降フレーム101を載置
し、このフレームの先端にスプレーノズル5aを走行自
在に取り付けて受口内面の平行部分だけを噴霧塗装す
る。一方、これとは別に第二の昇降フレーム102を上
フレーム103から吊支し、該昇降フレームへは傾動自
在に枢支された水平レバー104の先端へ、刷手105
を取り付けて受口最深部の段差15a付近をを刷手塗り
するので、セメントライニング層の上へ過って塗料を塗
り損って汚すことがなくなったと謳っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図3に示した従来技術
は確かに従来の手塗りを機械的な手法に換え、ほぼ自動
的に管の受口内面の塗装を行なうことを可能とした。特
にスプレーノズルからの塗料の噴出で内面の直線部の塗
装を済ませ、次に装置を作動して塗装具を刷手に切り換
え段差の部分だけの塗装を行なうという二段構えの塗装
方式は合理的な着想であると評価される。しかし反面、
この着想は装置が二段構えであるがために操作が複雑と
なり、スプレーノズルと刷手との位置変換を絶えず繰り
返すため、第一、第二の昇降フレームの上下動、相互に
位置を入れ替えて躱すための前後動を常に伴い、この移
動距離はかなり大きいが昇降フレームをそれほど高速で
作動させることもできないから、これに費やされるロス
タイムが全稼動時間に占める割合は相当に大きいと予想
され、日常数百本のさまざまな管径の鋳鉄管を停滞なく
流すうえでは、作業性に悪い影響を及ぼす課題の一つで
あると言わざるを得ない。さらに鋳鉄管独自の課題も残
っている。鋳鉄管は遠心力鋳造法によって量産される
が、溶湯の凝固後は静止状態で降温し、さらに熱処理を
受ける。この間の鋳鉄管の置かれる姿勢によって円周方
向、管軸方向に微妙な歪みが伴い、全体がすべての方向
に均一であるわけではない。規格によって許容される変
形の限界が指定され、それに基づいて外観検査が行なわ
れるが、微妙な変形は内外の塗装工程でも無視できない
要素である。図3の従来技術のように塗料噴射ノズルが
管内を一直線に進行すれば、当然この変動のために噴射
口と被塗装面との間隔に変動が避けられないから、厳密
な意味では噴射距離の遠近による塗装むらが起きる原因
となりやすい。これが鋳鉄管の塗装独特の課題でもあ
り、この噴射距離の遠近を吸収する機能の有無が塗装面
の品質に微妙な影響を与える懸念は否定できない。
【0007】本発明は以上に述べた課題を解決するため
に、操作が簡単で装置取り扱いのロスタイムが少なく、
作業性が高くて塗装品質も十分高度な鋳鉄管受口の自動
塗装装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る鋳鉄管受口
の自動塗装装置は、鋳鉄管1の管軸方向へ水平かつ回動
自在に支持する一組のターニングロール2と、該ターニ
ングロールの管端受口側で位置の制御手段に誘導されて
昇降するディッピング槽3と、軌道上を管軸方向へ進退
する基台4を一列線上に具え、該基台4上には水平方
向、垂直方向へ位置を制御されて移動する遮蔽マスキン
グ51へ可撓的に係着する塗料噴射ノズル5と、該塗料
噴射ノズル5の管側直前で揺動自在に吊支される扇形板
52と、該扇形板52の下端部両側で回転自在に軸支さ
れる一対のロール55と、前記基台4の上で扇形板52
の下端を管軸方向に押圧して連行し鋳鉄管先端を検知す
る検知手段6とからなることによって前記の課題を解決
した。また、より具体的には、遮蔽マスキング51の位
置制御が基台4上を管軸方向へ伸縮する油圧シリンダー
41と、これと直角方向へ昇降するオービットモータ4
2と、これらの作動の必要量を設定するロータリエンコ
ーダー44とよりなることが特に効果的である。
【0009】
【作用】鋳鉄管1は前工程(外周面直線部の塗装ライ
ン)から適宜自動搬送ラインに乗ってターニングロール
2の上へ回動自在に載せられる。ターニングロールの管
受口側にディッピング槽3が配置されていて、始動の信
号を受けると、管種によって特定されている適合する高
さまで上昇し、ディッピング槽内に貯溜されている塗装
液の中へ受口11の一番突出しているフランジ13が浸
漬し、フランジ外周面、内外の側面、およびフランジへ
規則的に穿孔した多数の取り付け孔の内面に至るまで例
外なく均等に塗布面を形成する。この間、鋳鉄管は緩慢
に回転しているから余分の塗料は自重で滴り落ち、いわ
ゆる塗り溜まりの現象は阻止できるが、必要であれば後
に示す実施例のように余分の塗料を拭い去る刷手を取り
付けてもよい。
【0010】ディッピング槽による塗装が終ると、基台
4上の検知手段を作動して鋳鉄管のフランジ13の前面
14の位置を検知する。鋳鉄管の内面塗装に必要な範囲
は管種毎にそれぞれ決まっているから、検知した位置を
始点として塗料噴射ノズル5を係着した遮蔽マスキング
51が基台4上を移動しなければならない距離も特定さ
れる。すなわち塗料噴射ノズル5による塗装距離は管種
さえ知れば直ちに確定するから、管種を入力すると直ち
にマッチした作動量が設定され、必要とする距離を作動
し終るまで遮蔽マスキング51を前進する水平駆動が働
く。塗料噴射ノズル5の先端は、塗料を噴射しながら回
転する鋳鉄管内面へ噴き付けるから、移動に伴って所定
の範囲にわたり均等な塗膜が形成される。この場合、塗
料噴射ノズル5からの塗料の噴出は多少の角度で末広が
りに拡散するから、境界に当る段差に接近すると、その
ままではセメントライニング層12の上にまで噴出する
塗料が飛散してその表面を汚染するおそれもあるが、こ
の塗料噴射ノズル5を係着した遮蔽マスキング51がノ
ズル直前を同速度で先行するから、飛散する塗料はすべ
てセメントライニング層の表面に届かず、遮蔽マスキン
グ51に遮られてセメントライニング層の表面は汚れる
ことなくそのまま維持される。この遮蔽マスキング51
の前進中、遮蔽マスキング51の前面を形成する扇形板
52の下端に軸支されるローラ55は、鋳鉄管受口の内
面に当接し、その内面の変動に応動して揺動するので、
この揺動と共動きする塗料噴射ノズル5の先端は常に受
口内面との相対的な距離を一定に維持するから、鋳鉄管
毎の微妙な変動はノズル先端の同調運動によって完全に
吸収する作用を発現する。
【0011】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す。鋳鉄管1は搬
送されてきてターニングロール2の上に載せられる。タ
ーニングロール2は管径に応じて最適の塗装速度が得ら
れるように可変モータ21によって回転速度を調整され
る。鋳鉄管の受口11の下方にディッピング槽3とその
昇降装置があり、管径による高さの調整を行なうエンコ
ーダー31の制御のもとに伸縮する油圧シリンダー32
と、その作動を受けて昇降するスライド軸33を介し
て、ディッピング槽3が所望の高さまで上昇し鋳鉄管の
フランジ13を浸漬する。ディッピング槽の上部には刷
手34が取り付けられていて、管の移動するときに塗装
面と圧接し、余分に着きすぎた塗料をこすり落とす。
【0012】ベースフレーム7の上にはガイドとなる軌
道71がありこの軌道上を基台4が管軸方向へ進退す
る。すなわち基台4の底部には、ベースフレーム上に据
えられてその先端が基台4に係着している油圧シリンダ
ー41があり、この油圧シリンダーの伸縮によって基台
4全体が軌道上を走行する。基台4の上にはまたオービ
ットモータ42が載せられていて、その作動によってア
ーム43を昇降する。油圧シリンダー41とオービット
モータ42の作動量はロータリエンコーダー44によっ
て検知され、逆にロータリーエンコーダーへの作動量設
定によって移動すべき距離を特定されることとなり、ア
ーム先端に装着した塗料噴射ノズル5の水平方向および
垂直方向の位置を制御する機能として現われる。一方、
これとは別に基台4の上には独立して自らの位置を変動
できる検知手段6が具えられている。検知は塗料噴射ノ
ズル5が作動をスタートする始点を把握するための装置
であるから、この目的さえ果すならば特に限定するもの
ではないが、本発明の実施例においては図に示すような
2ケのエアシリンダー61A、61Bの作動によって先
端のストッパー62の位置を自由に変動できる構成とし
ている。この図の実施例ではストッパー62が基台4の
上を単独で走行し、そのとき遮蔽マスキング51の下端
を押して共に連行し、鋳鉄管のフランジ13に衝き当っ
たところでストッパー62は停止し、油圧シリンダー4
1が作動し始めて塗料噴射ノズル5による塗装が開始す
る。
【0013】塗料噴射ノズル5を係着して所定の範囲を
連行する遮蔽マスキング51の一例を図2(A)(B)
に示す。遮蔽マスキング51は前面の扇形板52とこれ
を吊支するフレーム53とからなっていて、両者はピン
54によって揺動自在に連結している。扇形板52の下
端に2ケのロール55が回転自在に軸支されているの
で、鋳鉄管の多少の振れがターニングロール上で起こっ
ても、これに応じて遮蔽マスキング51が揺動して吸収
し、遮蔽マスキング51へ可撓的に係着している塗料噴
射ノズル5も同様にこの動きに追随して円滑な塗装作業
を常時継続する。結果として塗料むらの一切発生しない
安定した塗装面が確実に保証され、鋳鉄管独特の困難な
課題を解決することができる。このような機能が図3の
従来技術をはじめ他の塗装装置には全く見出し難いこと
は、本発明の顕著な特殊性を示したものと言える。
【0014】
【発明の効果】本発明は以上に述べたように、機械的な
自動作業の適用が難しかった鋳鉄管受口の内面塗装を自
動化し、しかも従来技術にくらべるとその作業性は著し
く高く、塗装ミスによる不良手直しの機会もほとんど解
消した。また、自動化により作業員が直接塗料を取り扱
う手作業も姿を消し、塗料よって手足や衣服を汚すこと
もほとんどなくなり作業環境の改善と安全労働の確保、
心身の衛生条件の向上など生産現場に及ぼす好影響はき
わめて大きなものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の正面図である。
【図2】同じ実施例の遮蔽マスキング51の正面図
(A)と側面図(B)である。
【図3】従来技術の正面図を示す正面図である。
【符号の説明】
1 鋳鉄管 2 ターニングロール 3 ディッピング槽 4 基台4 5 塗料噴射ノズル 6 検知手段 11 受口 12 セメントライニング層 13 フランジ 15 段差 31 エンコーダー 32 油圧シリンダー 41 油圧シリンダー 42 オービットモータ 43 アーム 44 ロータリエンコーダー 51 遮蔽マスキング 52 扇形板 53 フレーム 54 ピン 55 ロール 62 ストッパー 71 軌道
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷田 幸夫 大阪府大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式会社栗本鐵工所内 (56)参考文献 実開 平3−115068(JP,U) 特公 平2−23228(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳鉄管1の管軸方向へ水平かつ回動自在
    に支持する一組のターニングロール2と、該ターニング
    ロールの管端受口側で位置の制御手段に誘導されて昇降
    するディッピング槽3と、軌道上を管軸方向へ進退する
    基台4を一列線上に具え、該基台4上には水平方向、垂
    直方向へ位置を制御されて移動する遮蔽マスキング51
    へ可撓的に係着する塗料噴射ノズル5と、該塗料噴射ノ
    ズル5の管側直前で揺動自在に吊支される扇形板52
    と、該扇形板52の下端部両側で回転自在に軸支される
    一対のロール55と、前記基台4の上で扇形板52の下
    端を管軸方向に押圧して連行し鋳鉄管先端を検知する検
    知手段6とからなることを特徴とする鋳鉄管受口の自動
    塗装装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、遮蔽マスキング51
    の位置制御が基台4上を管軸方向へ伸縮する油圧シリン
    ダー41と、これと直角方向へ昇降するオービットモー
    タ42と、これらの作動の必要量を設定するロータリエ
    ンコーダー44とよりなることを特徴とする鋳鉄管受口
    の自動塗装装置。
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