JPH0777776B2 - 導電型複合制振鋼板の製造方法 - Google Patents

導電型複合制振鋼板の製造方法

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JPH0777776B2
JPH0777776B2 JP2327264A JP32726490A JPH0777776B2 JP H0777776 B2 JPH0777776 B2 JP H0777776B2 JP 2327264 A JP2327264 A JP 2327264A JP 32726490 A JP32726490 A JP 32726490A JP H0777776 B2 JPH0777776 B2 JP H0777776B2
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秀司 金藤
祥史序 柳田
裕吉 渡辺
康司 藤井
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日本鋼管株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、加工に際してスポット溶接など電気抵抗溶
接が可能な導電性を有する制振鋼板で、中間層の樹脂に
金属粉を含ませた導電型複合制振鋼板の導電度を向上さ
せる技術に関する。
[従来技術] 二枚の鋼板の間に中間層として樹脂層を挟んだ複合制振
鋼板は、防音効果や断熱効果を有すると共に強度を有す
る安価な材料として、建築、機械、車両等の分野で重宝
に用いられている。そして、当然のことながら一般の金
属板に用いられる加工技術の適用が複合制振鋼板にも要
求され、その一つに電気スポット溶接がある。電気スポ
ット溶接では、複合制振鋼板と溶接される相手金属板と
を重ね合わせて電極間に挟み、電極間に電圧をかけて高
電流密度で短時間の通電を行う。このとき接する鋼板の
間に必要量の溶接電流が流れ、これらの鋼板同士が溶着
することが要求される。しかし、元来樹脂そのものは非
導電体で大量の電流を流す目的には不適当な物質であ
る。この問題を解決する方法として、樹脂を導電化する
ことが従来検討されてきた。
導電化の方法に樹脂層中に導電性の粒子を混ぜる方法が
あり、粒子物質してカーボンや金属が用いられてきた。
例れば、特開昭63−57226号公報では、Niや銅或はステ
ンレス等の金属粉を適材とし、粒子径が樹脂層の厚さの
0.8倍から1.5倍のものを10wt%以上含む金属粉を樹脂に
対して2〜10wt%混入させた合金樹脂を鋼板と密着させ
た樹脂ラミネート鋼板を開示している。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、電気スポット溶接では、複合制振鋼板の
導電性を限り無く金属板のそれに近付けることが強く要
望されており、導電性ある金属粉を前述の開示された技
術のように、その粒子径を選びかつ混合量を定めて樹脂
中に混入しても、それだけでは粒子の効果が充分には発
揮されず、更に改善を要すると言う問題が残されてい
た。
この問題を解決するためにこの発明は行われたもので、
金属粒子の導電性を充分に活用しその効果を確実にもた
らすことによって溶接欠陥の発生しない複合制振鋼板を
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するための手段は、金属粉を含む樹脂フ
ィルムの上下に鋼板をロール圧着しこの樹脂フィルムが
形成する樹脂層を中間層とする導電型複合制振鋼板を製
造するに際して、前記金属粉を20wt%以上30wt%以下含
み且つこの金属粉の粒子径が樹脂層の厚さの1.2倍以上
1.5倍以下でその硬度がHv100以下である樹脂フィルムを
用い、上下の鋼板と前記樹脂フィルムとを圧着後、引き
続いてこの圧着の圧下力よりも小さな圧下力で且つ前記
樹脂フィルムの樹脂が溶融している状態で再圧下を行う
導電型複合制振鋼板の製造方法である。
[作用] 複合制振鋼板の樹脂層に在って粒子の高さが樹脂層の厚
さと同じ金属粉は、自らは上下の鋼板と直接接触し、し
かも他の粒子の上下鋼板との接触を妨げることはないの
で、このような中間層からなる複合制振鋼板は良好な導
電性を有する。但し、後述するように、このような制振
鋼板は、硬度がHv100以下の柔らかい金属粉を用いなけ
れば、製造することが困難である。又、金属粉の樹脂中
の混入密度が高いほど導電性は期待出来るが、高過ぎる
と樹脂と鋼板との密着性を低下させるので、混入率を20
wt%以上30wt%以下とする。
第1図に、この発明による、導電型複合制振鋼板の製造
工程の概略を示す。図で、1は再圧下ロール、2は冷却
炉、4は圧着ロール、5はラミネートロール、6は予備
加熱炉、7は洗浄装置、8は下板、9は上板、10は樹脂
フィルムである。上板9及び下板8は洗浄装置7で表面
を浄化された後予備加熱炉6で予め加熱される。次い
で、下板8はラミネートロール5で樹脂フィルム10が貼
られた後加熱炉3で樹脂の融点より数十度高い温度に加
熱される。その後、この下板の予備加熱によって下板と
等温になった上板9とは、圧着ロール4によって一度圧
着され、更に引き続いて再圧下ロール1によって加圧さ
れた後、冷却炉2で冷まされ導電型複合制振鋼板が出来
上がる。
金属粉を混入した樹脂フィルムを中間層とする導電型複
合制振鋼板では、圧着によって上板と下板(以下、上下
板と称す)と金属粉との接触が図られ上下板の間に金属
粉による導通回路が形成され、これが溶接電流回路とな
る。しかしながら、圧着ロールが適用される状況を詳細
に考察すると、圧着時には上下板と金属粉との充分な接
触が必ずしも得られてはいない。第3図に圧着時の様子
を示す。図で、11は金属粉、12は樹脂である。圧着ロー
ル4はロール間に進入して来る複合材に順次上下から圧
力を与えるので、樹脂12は上板9と圧着され、鋼板と樹
脂の間等に潜む空気は進行反対方向に押し出され、又金
属粉11は圧潰される。この時、金属粉の粒子径が樹脂層
の厚さより大きいと金属粉は樹脂層の厚さまで圧潰され
る。第2図の圧着時の金属粉の状態を示すもので、圧潰
された金属粉11が上板9及び下板8と直接接している。
このとき、一個の金属粉の接触面積を大きくしようとす
ると、粒子径は大きい方がよい。しかし、粒子が大きい
と圧着時に気泡を巻き込み易く、又、圧力除去後戻り量
も大きいので、上下鋼板の間隔を広げるおそれがある。
即ち、粒子径は樹脂層の厚さよりやや大きくて均一であ
ることが理想であるが、実用的には粒子径は製品樹脂層
の厚さの1.2倍以上1.5倍以下が適切である。又、金属粉
が硬いと均一の高さに圧潰することが困難であるが、金
属粉が柔らかく硬度がHv100以下であると、圧潰された
金属粉の高さが揃い鋼板と直接接触する金属粉が多くな
る。しかし、圧着された複合鋼板が圧着ロールの間を通
過し去ると、圧下力が解除され金属粉の戻りと樹脂の戻
りとの差及び樹脂の流動性とから、金属粉と上下板との
間に僅かではあるが樹脂が入り込む。第4図はこのよう
な状態を模式的に示したものである。この僅かな薄い樹
脂膜が複合制振鋼板の導電性を妨げるので、圧着に引き
続いて再圧下を行い、この樹脂を追い出し鋼板と金属粉
を直接接触させる。圧着後に引き続いて再圧下を行うと
樹脂は未だ溶融状態であり薄膜も容易に流れ出る。又、
この再圧下が行われる時点は樹脂の冷却収縮過程でもあ
るので、樹脂と鋼板の再圧着効果も得られその密着強度
も向上する。この再圧下では金属粉を圧潰してはなら
ず、樹脂の追い出しにとどめる。金属粉の高さが縮小す
ると、再び金属粉と鋼板との間に隙間が生ずるおそれが
あるからである。したがって、再圧下は圧着時の圧下力
以下で行わなければならない。
なお、金属粉は柔らかいと共に使用中物性形態の変化し
ないものが適切で、Sn、Zn、Ni粉等が用いられる。Ni粉
は一般にはHv100を超える硬度のものが多いが、600℃乃
至800℃で焼鈍処理を施すことによって、硬質化するこ
とができる。又、鋼板には冷延鋼板をはじめ溶融Znめっ
き鋼板、電気Znめっき鋼板、これらの合金めっき鋼板等
金属めっき鋼板が用いられる。フィルムにはポリエチレ
ンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、或はポ
リ塩化ビニル、ポリエステル、ポリイソブチレン等の熱
可塑性樹脂が用いられる。
[実施例] 厚さ0.4mmの合金化溶融Znめっき鋼板を上下板とし、硬
度及び粒子径分布を変えたNi粉を含む熱可塑性樹脂フィ
ルムを中間層として、この発明の条件で導電性複合制振
鋼板を製造し、電気スポット溶接性及び樹脂と鋼板との
密着性とを調べた。同時に、比較例としてこの発明の範
囲外で製造したもの、及び従来例として従来の条件で製
造したものについても同様に調べ比較した。
電気スポット溶接試験は幅20mm、長さ100mmの試験材と
同じ幅で長さ110mmの合金化溶融Znめっき鋼板とを一端
及び幅方向縁部を一致させ、同じ幅の厚さ2mmのスペー
サーを一端より70mmの位置まで挿入して三者を重ね合わ
せ、反対側の一端より2mmの点で上下より電極で挟んで
圧力をかけ電流を流すことによって行った。この結果、
導電性が劣る試験片では電極があたっていた周囲に鋼板
の溶融した跡がみられ、これを表面欠陥と称するが、こ
の表面欠陥の有無を調べた。評価は500枚の試験片につ
いて、表面欠陥の有ったものの数(以下、欠陥数と称
す)で行った。電極はドーム型で先端の径は6mm、加圧
力150kgf,溶接電流は10.5kA,通電は60Hzで12サイクル行
った。
密着性は上下の鋼板の剪断密着力を測定することによっ
て評価した。即ち、幅25mmの丹ざくに試験片を切りだ
し、上板と下板にノッチを入れて試験対象部の面積を31
2.5mm2に限定し、上板と下板とを試験片の長手方向反対
向きに引っ張り、破壊するときの単位面積当たりの剪断
力を測定した。
製造条件と調べた結果とを第1表にまとめて示す。
実施例では、全ての例で欠陥数0で溶接性が良好であ
り、又剪断密着力も110kgf/cm2以上と大きく満足な結果
であった。これに対し比較例では、金属粉が硬い試験N
o.9では溶接性、剪断力ともに劣り、粒子径が範囲外の
小さいものを含む試験No.10、同じく大きいものを含む
試験No.11、再圧下時の圧下力が大きすぎる試験No.12、
金属粉含有率の小さすぎる試験No.13では溶接性が劣っ
た。又、金属粉含有率の大きすぎる試験No.14では剪断
密着力がやや劣り、再圧下を行わなかった試験No.15で
は溶接性、剪断密着力とも劣った。従来例では金属粉が
少ない場合溶接性が劣り、再圧下を行わないと溶接性、
剪断密着力ともに劣る結果であった。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば圧着時に樹脂中の金属
粉末の高さを樹脂層の厚さに一致させ、更に引き続き行
われる再圧下によって金属粉と鋼板との間の僅かな薄い
樹脂膜も除去するので、溶接性、密着性共に優れた導電
性複合制振鋼板となっている。今後、益々用途の拡大が
見込まれる複合制振鋼板に、このように優れた特性を付
与したこの発明の効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は作用を説明するための製造工程の概略図、第2
図は圧着加圧下の金属粉の状態を説明する制振鋼板の断
面の模式図、第3図は圧着時の制振鋼板の断面図、第4
図は圧着加圧力除去後の金属粉と鋼板の関係を示す模式
図である。 1……再圧下ロール、2……冷却炉、4……圧着ロー
ル、5……ラミネートロール、6……予備加熱炉、7…
…洗浄装置、8……下板、9……上板、10……樹脂フィ
ルム、11……金属粉、12……樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−74634(JP,A) 特開 平1−171937(JP,A) 特開 平2−86432(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属粉を含む樹脂フィルムの上下に鋼板を
    ロール圧着しこの樹脂フィルムが形成する樹脂層を中間
    層とする導電型複合制振鋼板を製造するに際して、前記
    金属粉を20wt%以上30wt%以下含み且つその粒子径が樹
    脂層の厚さの1.2倍以上1.5倍以下である樹脂フィルムを
    用い、上下の鋼板と前記樹脂フィルムとを圧着後引き続
    いてこの圧着の圧下力よりも小さな圧下力で且つ前記樹
    脂フィルムの樹脂が溶融している状態で再圧下すること
    を特徴とする導電型複合制振鋼板の製造方法。
JP2327264A 1990-11-28 1990-11-28 導電型複合制振鋼板の製造方法 Expired - Lifetime JPH0777776B2 (ja)

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JPH01171937A (ja) * 1987-12-28 1989-07-06 Sumitomo Metal Ind Ltd 溶接性に優れた制振金属板とその製法
JPH0286432A (ja) * 1988-09-22 1990-03-27 Kawasaki Steel Corp 抵抗溶接性に優れた複合鋼板の製造方法

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