JPH0779714B2 - Nadh及び/又はnadphの可視部吸光法による定量法 - Google Patents

Nadh及び/又はnadphの可視部吸光法による定量法

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JPH0779714B2
JPH0779714B2 JP9818287A JP9818287A JPH0779714B2 JP H0779714 B2 JPH0779714 B2 JP H0779714B2 JP 9818287 A JP9818287 A JP 9818287A JP 9818287 A JP9818287 A JP 9818287A JP H0779714 B2 JPH0779714 B2 JP H0779714B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、NADH及び/又はNADPH(以下両者を総括して
述べるときにはNAD(P)Hと記す)を可視部吸光法に
よって高感度に測定する方法に関するものである。
[従来の技術] NADHやNADPHの定量法としては、紫外部吸光法が最も一
般的な方法である。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら上述した紫外部吸光法では、濁質の影響を
受けやすいこと、NAD(P)Hの分子吸光係数が小さい
為十分な感度が得られないこと等といった欠点を有して
いた。
そこでNAD(P)Hをジアホラーゼやフエナジンメトチ
ルサルフェート(PMS)等の触媒によって還元性発色色
素(ホルマザン発色法)に導き、感度を増加させたり或
は可視部域で測定することを可能とする様な技術の開発
が数多く試みられている。
しかしながらこの様なホルマザン発色法においても、生
じた発色物質が分析機器の流路を汚染するという別の問
題があった。またこの方法では還元された色素物質が不
溶化して十分な発色を示さなくなることがある為、反応
液に適当な分散剤を添加しておく必要があり、反応組成
液上も手間においても煩雑な方法である。更にNAD
(P)Hの酸化触媒としてPMSを用いる場合は、PMSが易
還元性である為反応系中に混在している他の還元物質も
PMSに直接作用して高いバックグラウンド吸収を示すこ
とが知られている。従って以後の工程でいずれの手順を
採用するにしても、高感度の定量法を実現するという所
期の目的に鑑みれば、酸化触媒としてPMSを用いること
は好ましいことではない。
本発明はこうした従来技術のもつ問題点を解決する為に
なされたものであって、その目的とするところは、分析
機器の流路を汚染する様な問題を生じることなく、高感
度にNADH及び/又はNADPHを定量できる様な方法を提供
することにある。
[問題点を解決する為の手段] 上記目的を達成し得た本発明とは、NADH及び/又はNADP
Hを含む試料に、フラビン類の存在下で、NAD(P)H−
FMNオキシドレダクターゼ、NADH−FMNオキシドレダクタ
ーゼ、NADPH−FMNオキシドレダクターゼよりなる群から
選ばれた少なくとも1種の酵素を作用させ、生成する還
元型フラビン類を酸素の存在下で自動酸化させることに
よって過酸化水素を生成させ、得られた過酸化水素に色
原体及びペルオキシダーゼを作用させて酸化発色させ、
その吸光度を測定することによって試料中のNADH及び/
又はNADPHを定量する点に要旨を有するNADH及び/又はN
ADPHの可視部吸光法による定量法である。
[作用] 本発明は上述の如く構成されるが、要は分析機器を汚染
するという問題を回避する為に過酸化水素の生成を経て
ペルオキシダーゼによる酸化発色に導く方法を基本的に
採用することとし、更に過酸化水素を生成させる手段と
してPMSの代りに、フラビン類の存在下でNADH−FMNオキ
シドレダクターゼ、NADPH−FMNオキシドレダクターゼ、
NAD(P)H−FMNオキシドレダクターゼよりなる群から
選ばれた少なくとも1種の酵素を用い、NADHやNADPH等
の定量を実現したものである。即ちNAD(P)Hを含む
測定系にフラビンを存在させた状態で、上記各種のオキ
シドレダクターゼを作用させ、生成する還元型フラビン
を分子状酸素によって自動酸化させて過酸化水素を生成
せしめ、NAD(P)Hを全て過酸化水素に転換させるも
のである。そしてこの生成した過酸化水素に色原体及び
ペルオキシダーゼを作用させることによって酸化発色を
行なわせるものであるが、このときの理論回収率も100
%であることを見出した。
尚NADH−FMNオキシドレダクターゼとはNADH−FMN系に特
異的に作用して酸化還元反応を進行させる酵素であり、
NADPH−FMNオキシドレダクターゼとはNADPH−FMN系に特
異的に作用して酸化還元反応を進行させる酵素の意味で
ある。又NAD(P)H−FMNオキシドレダクターゼとはNA
DH−FMN系及びNADPH−FMN系の両者に特異的に作用して
酸化還元反応を進行させる酵素の意味である。
本発明で用いるフラビン類としては、フラビンアデニン
ジヌクレオチド(FAD),フラビンモノヌクレオチド(F
MN),リボフラビン等があるがFMNが最適である。又本
発明で用いる各種オキシドレダクターゼは一般的に発光
細菌から分離されるが、特にビブリオ・ハーベアイから
得られるものが本発明方法に最適である。
本発明方法において、フラビン類としてFMNを用い、NAD
Hを定量する場合の反応系を例示すると下記(1)〜
(3)式の如く表わされる。
FMNH2+O2→H2O2+FMN …(2) 但し、上記(3)式は色原体として4−アミノアンチビ
リン(4−AA)とN−エチル−N−(2−ヒドロキシ−
3−スルホプロピル)m−トルイジンナトリウム(TOO
S)を用いた場合を示したものであるが、上記(2)式
による過酸化水素(H2O2)の生成は非酵素的に極めて早
い速度で進行することが分かった。尚生成する発色物質
であるキノンイミンダイは波長555nmにおいて極大の吸
収を有するので、上記波長において吸光度の測定を行な
えば良い。
次に本発明方法において、フラビン類としてFMNを用
い、NADPHを定量する場合の反応系を例示すると下記
(4)〜(6)式の如く表われるが、この反応系はNADH
の反応系の場合とほぼ同様に理解すれば良い。
FMNH2+O2→H2O2+FMN …(5) 上記の趣旨から明らかな様に、NADH−FMNオキシドレダ
クターゼ又はNADPH−FMNオキシドレダクターゼのいずれ
かを用いることによって、NADHやNADPHの夫々を個別的
に定量できるが、NAD(P)H−FMNオキシドレダクター
ゼを用いた場合はNADHとNADPHの混合物を総和として定
量することができる。
本発明方法を実施するに当たっては、使用される酵素及
び基質並びに試薬等の濃度範囲は場合に応じて設定すれ
ばよく、何ら限定するものではないが、好ましい範囲を
例示すると下記の如くである。
各種オキシドレダクターゼ …5〜1000mU/ml ペルオキシダーゼ …0.5〜10U/ml FMN …1〜10μM 4−AA …0.01〜0.1% TOOS …0.02〜0.2% 尚使用する緩衝液についても何ら限定するものではな
く、測定する対象や測定系に応じて従来使用されている
ものを選択すればよいが、pHは5〜9の範囲に設定すべ
きである。又上記4−AAやTOOS等は、ペルオキシダーゼ
反応における水素供与体としての色原体であり、設定し
たpHや選択した緩衝液に応じて他の色原体を用いること
もできる。
[実施例] 以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下
記実施例は本発明を限定する性質のものではない。
実施例1 胆汁酸(コール酸ナトリウム)をNADH−FMNオキシドレ
ダクターゼを用いて定量した。即ち下記(7)式によっ
て生成したNADHを、前記(1)〜(3)式に従って測定
することによって、コール酸ナトリウムが定量できる。
このときに使用した試薬は下記の如くである。
試薬1 燐酸緩衝液(100mM),pH7.0 …0.185ml 3α−ヒドロキシステロイド デヒドロゲナーゼ(75U/ml) …0.1ml NAD+(30mM) …0.1ml NADH−FMNオキシドレダクターゼ (0.6U/ml) …0.1ml FMN(1mM) …15μl 試薬2 ペルオキシダーゼ(90U/ml) …0.1ml TOOS(0.4%) …0.3ml 4−AA(0.2%) …0.3ml 燐酸緩衝液(pH7,100mM) …1.7ml 上記の試薬1に0.1mlのコール酸ナトリウムを加えた
後、1分以上経過してから試薬2を混合した。そして37
℃の温度下で、波長555nmにおける吸光度を測定した。
尚上述の色原体がペルオキシダーゼの作用によって生成
するキノンイミンダイの分子吸光係数は、既存濃度の過
酸化水素及びウリカーゼ(3U/ml)並びに尿酸標準液の
添加実験の結果から、14.66mM-1cm-1であることが示さ
れた。また測定時のpH7.0は3α−ヒドロキシステロイ
ドデヒドロゲナーゼの至適pHではないが、酵素量を増や
すことによって反応は5分以内に終結した。
色原体としてのTOOSをフェノール系化合物に替えてアル
カリ条件下で反応を進行させれば、3α−ヒドロキシス
テロイドデヒドロゲナーゼ量を減らすこともできる。
実施例1に従って作成された検量線を第1図に示す。即
ち第1図はコール酸ナトリウム濃度と吸光度(555nm)
との関係を示すグラフである。
第1図に示した検量線によって、コール酸ナトリウムは
最終濃度が0.2〜50μMの範囲で正確に測定できた。又
この結果から、本発明方法は血清中のごく微量のコール
酸をも測定できる感度を有していることが分かる。更に
このときの回収率は、前記分子吸光係数の値から100%
であることが確認された。
実施例2 グルコース−6−燐酸(以下G−6−Pと記す)をNADP
H−FMNオキシドレダクターゼを用いて定量した。即ち下
記(8)式によって生成したNADPHを、前記(4)〜
(6)式に従って測定することによってG−6−Pが定
量できる。
このときに使用した試薬は下記の如くである。
試薬1 燐酸緩衝液(100mM),pH7.0 …0.185ml G−6−Pデヒドロゲナーゼ(30U/ml) …0.1ml NADP+(30mM) …0.1ml NADPH−FMNオキシドレダクターゼ (0.6U/ml) …0.1ml FMN(1mM) …15μl 試薬2 ペルオキシダーゼ(90U/ml) …0.1ml TOOS(0.4%) …0.3ml 4−AA(0.2%) …0.3ml 燐酸緩衝液(ph7,100mM) …1.7ml 上記の試薬1に0.1mlのG−6−Pを加えた後、1分以
上経過してから試薬2を混合した。そして波長555nmに
おける吸光度を測定した。分子吸光係数14.66mM-1cm-1
から求めた回収率は100%であった。
実施例2に従って作成した検量線を第2図に示す。即ち
第2図はG−6−P濃度と吸光度の関係を示すグラフで
ある。第2図の結果からも明らかであるが、G−6−P
濃度が0.5〜40μMの範囲で直線性を示しているのが分
かる。この様にして本発明方法に従ってG−6−P濃度
を高感度に測定することができる。
[発明の効果] 上記の結果からも明らかであるが、NADH及び/又はNADP
Hを過不足なく過酸化水素に転換してペルオキシダーゼ
反応による酸化発色に導くことによって、分析機器の流
路を汚染する様な問題を生じることなく、高感度にNADH
及び/又はNADPHを定量できることになった。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は実施例1,2の夫々で求められた検量
線を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NADH及び/又はNADPHを含む試料に、フラ
    ビン類の存在下で、NAD(P)H−FMNオキシドレダクタ
    ーゼ、NADH−FMNオキシドレダクターゼ、NADPH−FMNオ
    キシドレダクターゼよりなる群から選ばれた少なくとも
    1種の酵素を作用させ、生成する還元型フラビン類を酸
    素の存在下で自動酸化させることによって過酸化水素を
    生成させ、得られた過酸化水素に色原体及びペルオキシ
    ダーゼを作用させて酸化発色させ、その吸光度を測定す
    ることによって試料中のNADH及び/又はNADPHを定量す
    ることを特徴とするNADH及び/又はNADPHの可視部吸光
    法による定量法。
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